JPH05211094A - 薄膜el素子及びその反射率最適化装置 - Google Patents
薄膜el素子及びその反射率最適化装置Info
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- JPH05211094A JPH05211094A JP4015894A JP1589492A JPH05211094A JP H05211094 A JPH05211094 A JP H05211094A JP 4015894 A JP4015894 A JP 4015894A JP 1589492 A JP1589492 A JP 1589492A JP H05211094 A JPH05211094 A JP H05211094A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 絶縁膜の界面における反射光を軽減し、輝度
の高い薄膜EL素子を実現する。 【構成】 発光層と絶縁層とを層状に形成してなる薄
膜EL素子において、k層目の絶縁層の膜厚dk を、k
層目の絶縁層の屈折率nk と設定波長λとに関して、n
k dk = (2m+1)(λ/4)(ただし、mは整数、
kは0からの整数)の関係となるように設定し、各絶縁
層の屈折率nk の間に一定の関係を満たすように設定す
ることにより、各絶縁膜の膜厚の最適化を行う。その結
果、薄膜EL素子を構成する各絶縁膜の界面における反
射光が軽減して発光輝度が向上しする。また、絶縁層の
膜厚により透過する光の波長を制御し、フィルタとして
の機能を持たせることができる。
の高い薄膜EL素子を実現する。 【構成】 発光層と絶縁層とを層状に形成してなる薄
膜EL素子において、k層目の絶縁層の膜厚dk を、k
層目の絶縁層の屈折率nk と設定波長λとに関して、n
k dk = (2m+1)(λ/4)(ただし、mは整数、
kは0からの整数)の関係となるように設定し、各絶縁
層の屈折率nk の間に一定の関係を満たすように設定す
ることにより、各絶縁膜の膜厚の最適化を行う。その結
果、薄膜EL素子を構成する各絶縁膜の界面における反
射光が軽減して発光輝度が向上しする。また、絶縁層の
膜厚により透過する光の波長を制御し、フィルタとして
の機能を持たせることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像表示に使用される薄
膜EL素子に関するものである。
膜EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜ELディスプレイは、超薄型、完全
固体、自発光型、高視認性、高信頼性などのメリットを
有するフラットディスプレイである。白色EL、カラー
ELには、薄膜EL素子が用いられ、発光膜の母体材料
として例えばCaS、SrS、BaSを用いた薄膜EL
素子の研究が盛んになりつつある。図14は、このよう
なアルカリ土類の硫化物を発光母体材料として用いた薄
膜EL素子の一般的な構造を示すものである。
固体、自発光型、高視認性、高信頼性などのメリットを
有するフラットディスプレイである。白色EL、カラー
ELには、薄膜EL素子が用いられ、発光膜の母体材料
として例えばCaS、SrS、BaSを用いた薄膜EL
素子の研究が盛んになりつつある。図14は、このよう
なアルカリ土類の硫化物を発光母体材料として用いた薄
膜EL素子の一般的な構造を示すものである。
【0003】図14および図15を用いて従来の薄膜E
L素子の説明を行う。図14の構造は発光膜の両側を絶
縁薄膜で挟んだ構造であり、一般に二重絶縁構造と呼ば
れる。絶縁薄膜は、ガラス基板81上に透明電極82、
第一層絶縁膜83、ZnS膜84、発光膜85、ZnS
膜86、第二層絶縁膜87、背面電極88の順に構成さ
れる。
L素子の説明を行う。図14の構造は発光膜の両側を絶
縁薄膜で挟んだ構造であり、一般に二重絶縁構造と呼ば
れる。絶縁薄膜は、ガラス基板81上に透明電極82、
第一層絶縁膜83、ZnS膜84、発光膜85、ZnS
膜86、第二層絶縁膜87、背面電極88の順に構成さ
れる。
【0004】ガラス基板81上の透明電極82はストラ
イプ状に形成され、材料としてはITO(Indium
Tin Oxide)などが用いられ、その膜厚とし
て例えば200nmが用いられる。第一層絶縁膜83、
および第二層絶縁膜87は、SiO2 、Si3 N4 ある
いはTa2 O5 などが用いられる。続いて、第一層絶縁
膜83および第二層絶縁膜87と発光膜85の間にZn
S膜84、86を設ける。該ZnS(100nm)膜の
膜厚は、例えば100nmである。このZnS膜は、電
荷注入の機能を付与するものであり、これにより輝度が
向上するという効果を生じさせる。
イプ状に形成され、材料としてはITO(Indium
Tin Oxide)などが用いられ、その膜厚とし
て例えば200nmが用いられる。第一層絶縁膜83、
および第二層絶縁膜87は、SiO2 、Si3 N4 ある
いはTa2 O5 などが用いられる。続いて、第一層絶縁
膜83および第二層絶縁膜87と発光膜85の間にZn
S膜84、86を設ける。該ZnS(100nm)膜の
膜厚は、例えば100nmである。このZnS膜は、電
荷注入の機能を付与するものであり、これにより輝度が
向上するという効果を生じさせる。
【0005】図14の発光膜85は、CaS、SrS、
BaSなどの母体材料に、0.01〜数mol%程度の
希土類を発光中心材料として混合したものである。白色
発光のELパネルの場合には、母体材料SrSにCe、
Euの発光中心と、電荷補償材料としてKを添加したS
rS:Ce、Eu、Kが用いられる。発光膜はスパッタ
法や、電子線蒸着法などの真空成膜法により形成され
る。
BaSなどの母体材料に、0.01〜数mol%程度の
希土類を発光中心材料として混合したものである。白色
発光のELパネルの場合には、母体材料SrSにCe、
Euの発光中心と、電荷補償材料としてKを添加したS
rS:Ce、Eu、Kが用いられる。発光膜はスパッタ
法や、電子線蒸着法などの真空成膜法により形成され
る。
【0006】背面電極88は、透明電極82と直交する
方向にストライプ状に形成され、アルミニュームの金属
電極が用いられる。透明電極82と背面電極88に、2
00V程度の交流電圧を印加すると、これらの電極の交
差した部分から白色EL発光が生じ、ガラス基板81を
通して観測される。絶縁膜83、87の性能を極力引き
出すためにそれぞれを複合絶縁膜により構成することも
ある。図15により、該複合絶縁膜を用いた薄膜EL素
子の説明を行う。
方向にストライプ状に形成され、アルミニュームの金属
電極が用いられる。透明電極82と背面電極88に、2
00V程度の交流電圧を印加すると、これらの電極の交
差した部分から白色EL発光が生じ、ガラス基板81を
通して観測される。絶縁膜83、87の性能を極力引き
出すためにそれぞれを複合絶縁膜により構成することも
ある。図15により、該複合絶縁膜を用いた薄膜EL素
子の説明を行う。
【0007】図15において、ガラス基板91上には透
明電極92が形成され、その上に第1層絶縁膜93、Z
nS膜94、発光膜95、ZnS膜96、第2層絶縁膜
97、背面電極98が順次形成される。第1層絶縁膜9
3および第2層絶縁膜97は、複合絶縁膜である。第1
層絶縁膜93は、絶縁膜93aと絶縁膜93bとから構
成される。絶縁膜93aは、例えば、膜厚80nmのS
iO2 膜により構成され、絶縁膜93bは、膜厚300
nmのTa2 O5 膜あるいは膜厚150nmのSi3 N
4 膜などにより構成される。一方、第2層絶縁膜97
は、絶縁膜97aと絶縁膜97bとから構成される。第
2層絶縁膜97は、発光膜95を挟んで第1層絶縁膜9
3と対称的になるように配置され、絶縁膜97aは、例
えば、膜厚80nmのSiO2 膜により構成され、絶縁
膜97bは、膜厚300nmのTa2 O5 膜あるいは膜
厚150nmのSi3 N4 膜などにより構成される。
明電極92が形成され、その上に第1層絶縁膜93、Z
nS膜94、発光膜95、ZnS膜96、第2層絶縁膜
97、背面電極98が順次形成される。第1層絶縁膜9
3および第2層絶縁膜97は、複合絶縁膜である。第1
層絶縁膜93は、絶縁膜93aと絶縁膜93bとから構
成される。絶縁膜93aは、例えば、膜厚80nmのS
iO2 膜により構成され、絶縁膜93bは、膜厚300
nmのTa2 O5 膜あるいは膜厚150nmのSi3 N
4 膜などにより構成される。一方、第2層絶縁膜97
は、絶縁膜97aと絶縁膜97bとから構成される。第
2層絶縁膜97は、発光膜95を挟んで第1層絶縁膜9
3と対称的になるように配置され、絶縁膜97aは、例
えば、膜厚80nmのSiO2 膜により構成され、絶縁
膜97bは、膜厚300nmのTa2 O5 膜あるいは膜
厚150nmのSi3 N4 膜などにより構成される。
【0008】このような薄膜EL素子は、例えば、図1
5に示した複合絶縁膜を用いた素子の場合には、現在
(1KHz駆動)730cd/m2 程度の輝度が得られ
る。
5に示した複合絶縁膜を用いた素子の場合には、現在
(1KHz駆動)730cd/m2 程度の輝度が得られ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上図15に示した薄
膜EL素子の絶縁膜を設計する際、絶縁膜の絶縁耐圧、
誘電損失、誘電率などを設計の考慮事項としていた。し
かし、輝度については考慮されていなかった。輝度の低
下の原因として、発光膜からの光が各絶縁膜を透過する
際の光の反射がある。光は、絶縁膜を通るときに膜の界
面で反射される。この反射光の分が発光量の損失分とな
り、高輝度が得られていなかった。従来、例えば、薄膜
EL素子の白色L−V特性を測定すると、1KHz正弦
波で駆動したとき、最高輝度730cd/m2 しか得ら
れていない。また、白色EL素子についてみると、発光
スペクトルの青成分の強度の低下がみられる。この発光
スペクトルの青成分の強度の低下は、フルカラーELデ
ィスプレイを実用化するには色の純度において問題とな
る。フルカラーELディスプレイの高輝度化及び青色の
発光輝度を向上するために、光の反射を軽減する必要が
ある。
膜EL素子の絶縁膜を設計する際、絶縁膜の絶縁耐圧、
誘電損失、誘電率などを設計の考慮事項としていた。し
かし、輝度については考慮されていなかった。輝度の低
下の原因として、発光膜からの光が各絶縁膜を透過する
際の光の反射がある。光は、絶縁膜を通るときに膜の界
面で反射される。この反射光の分が発光量の損失分とな
り、高輝度が得られていなかった。従来、例えば、薄膜
EL素子の白色L−V特性を測定すると、1KHz正弦
波で駆動したとき、最高輝度730cd/m2 しか得ら
れていない。また、白色EL素子についてみると、発光
スペクトルの青成分の強度の低下がみられる。この発光
スペクトルの青成分の強度の低下は、フルカラーELデ
ィスプレイを実用化するには色の純度において問題とな
る。フルカラーELディスプレイの高輝度化及び青色の
発光輝度を向上するために、光の反射を軽減する必要が
ある。
【0010】従来、薄膜EL素子において、この反射光
については考慮されていなかった。本発明は、上記の問
題点を解決して、薄膜EL素子を構成する各絶縁膜の界
面における反射光を軽減し、白色EL素子の輝度の向上
及び青色光の発光強度を補う薄膜EL素子及びその反射
率最適化装置を提供することを目的とする。
については考慮されていなかった。本発明は、上記の問
題点を解決して、薄膜EL素子を構成する各絶縁膜の界
面における反射光を軽減し、白色EL素子の輝度の向上
及び青色光の発光強度を補う薄膜EL素子及びその反射
率最適化装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、発光膜からの光が各絶縁膜を透過する際
の膜界面での光の反射を減少させるために、薄膜EL素
子を構成する各絶縁膜の膜厚の最適化を行うものであ
る。各絶縁膜の膜厚の最適化は、発光層と絶縁層とを層
状に形成してなる薄膜EL素子において、k層目の絶縁
層の膜厚dk を、k層目の絶縁層の屈折率nk と設定波
長λとに関して、nk dk = (2m+1)(λ/4)
(ただし、mは整数、kは0からの整数)の関係となる
ように設定し、また、k層目の絶縁層の屈折率nk を膜
厚dk と設定波長λと屈折角φ1 との関係において、n
k dk COS φ1=λ/4 およびAk =Bk を同時に満
たすようにして行われる。なお、上式において、Ak お
よびBk は、kが奇数のとき、つまり層数が偶数のと
き、 Ak =( n1 n3 n5 ・・・nk-2)2 nk Bk =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-1)2 ただし、A1 =n1 、B1 =n0 kが偶数のとき、つまり層数が奇数のとき、 Ak =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-2)2 nk Bk =( n1 n3 n5 ・・・nk-1)2 ただし、A2 =n0 n2 、B2 =n1 2 また、mは整数、kは0をからの整数 である。
成するために、発光膜からの光が各絶縁膜を透過する際
の膜界面での光の反射を減少させるために、薄膜EL素
子を構成する各絶縁膜の膜厚の最適化を行うものであ
る。各絶縁膜の膜厚の最適化は、発光層と絶縁層とを層
状に形成してなる薄膜EL素子において、k層目の絶縁
層の膜厚dk を、k層目の絶縁層の屈折率nk と設定波
長λとに関して、nk dk = (2m+1)(λ/4)
(ただし、mは整数、kは0からの整数)の関係となる
ように設定し、また、k層目の絶縁層の屈折率nk を膜
厚dk と設定波長λと屈折角φ1 との関係において、n
k dk COS φ1=λ/4 およびAk =Bk を同時に満
たすようにして行われる。なお、上式において、Ak お
よびBk は、kが奇数のとき、つまり層数が偶数のと
き、 Ak =( n1 n3 n5 ・・・nk-2)2 nk Bk =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-1)2 ただし、A1 =n1 、B1 =n0 kが偶数のとき、つまり層数が奇数のとき、 Ak =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-2)2 nk Bk =( n1 n3 n5 ・・・nk-1)2 ただし、A2 =n0 n2 、B2 =n1 2 また、mは整数、kは0をからの整数 である。
【0012】
【作用】本発明によれば、以上のように薄膜EL素子を
構成する各絶縁膜の膜厚を最適化したので、薄膜EL素
子を構成する各絶縁膜の界面における反射光を軽減し、
白色EL素子の輝度の向上及び青色光の発光強度を補う
ことができる。また、絶縁層の膜厚により透過する光の
波長を制御し、フィルタとしての機能を持たせることが
できる。
構成する各絶縁膜の膜厚を最適化したので、薄膜EL素
子を構成する各絶縁膜の界面における反射光を軽減し、
白色EL素子の輝度の向上及び青色光の発光強度を補う
ことができる。また、絶縁層の膜厚により透過する光の
波長を制御し、フィルタとしての機能を持たせることが
できる。
【0013】さらに、絶縁層の膜厚により透過する光の
波長を制御して、一つの発光素子において、部分的に発
光色を異ならせることもできる。
波長を制御して、一つの発光素子において、部分的に発
光色を異ならせることもできる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。薄膜EL素子を構成する絶縁膜の反射率について、
以下の関係が成り立つ。図4、5により、単層膜および
多層膜の光の干渉の関係を説明する。図4は、単層膜に
おける光の多重反射の関係を示した図である。
る。薄膜EL素子を構成する絶縁膜の反射率について、
以下の関係が成り立つ。図4、5により、単層膜および
多層膜の光の干渉の関係を説明する。図4は、単層膜に
おける光の多重反射の関係を示した図である。
【0015】この図に示すように、屈折率n1 で膜厚d
1 の単層膜に、屈折率n2 の媒質から光を入射し、屈折
率n0 の媒質に透過光を透過させる。図において、屈折
率n 2 の媒質から単層膜への入射角はθ、単層膜への屈
折角はφ1 である。また、媒質1から媒質0への振幅反
射率をρ1,0 、媒質2から媒質1への振幅反射率をρ
2,1 で表し、入射光の振幅に対する全反射光の合成振幅
の比を振幅反射率γで表すとすると、エネルギー反射率
Rは、以下の式により表される。 R2,0 =|γ2,0 |2 ={(ρ2,1)2+(ρ1,0)2+ 2ρ2,1 ρ1,0 COS 〔(2π/λ) Δ〕}/ {1+(ρ2,1 ρ1,0 )2 + 2ρ2,1 ρ1,0 COS 〔(2π/ λ) Δ〕} ・・・(1) 上式においてΔは、 Δ=相隣る反射光間の行路差=2n1 d1 COS φ1 ・・・(2) である。
1 の単層膜に、屈折率n2 の媒質から光を入射し、屈折
率n0 の媒質に透過光を透過させる。図において、屈折
率n 2 の媒質から単層膜への入射角はθ、単層膜への屈
折角はφ1 である。また、媒質1から媒質0への振幅反
射率をρ1,0 、媒質2から媒質1への振幅反射率をρ
2,1 で表し、入射光の振幅に対する全反射光の合成振幅
の比を振幅反射率γで表すとすると、エネルギー反射率
Rは、以下の式により表される。 R2,0 =|γ2,0 |2 ={(ρ2,1)2+(ρ1,0)2+ 2ρ2,1 ρ1,0 COS 〔(2π/λ) Δ〕}/ {1+(ρ2,1 ρ1,0 )2 + 2ρ2,1 ρ1,0 COS 〔(2π/ λ) Δ〕} ・・・(1) 上式においてΔは、 Δ=相隣る反射光間の行路差=2n1 d1 COS φ1 ・・・(2) である。
【0016】垂直入射の場合は、COS φ1 =1 であり、
媒質iとjの境界面での反射率Rijは、 Rij=(ni −nj )2/(ni +nj )2 ・・・(3) で表されるので、R2,0 は、 R2,0 =(ρ2,1 −ρ1,0)2 /(1−ρ2,0 ρ1,0)2 =〔( n0 n2 −n1 2)2/( n0 n2 +n1 2)〕2 ・・・(4) と表される。
媒質iとjの境界面での反射率Rijは、 Rij=(ni −nj )2/(ni +nj )2 ・・・(3) で表されるので、R2,0 は、 R2,0 =(ρ2,1 −ρ1,0)2 /(1−ρ2,0 ρ1,0)2 =〔( n0 n2 −n1 2)2/( n0 n2 +n1 2)〕2 ・・・(4) と表される。
【0017】上式の関係において、反射が0となる条件
は、振幅条件として式(4)から n0 n2 =n1 2 ・・・(5) があり、位相条件として、 Δ=相隣る反射光間の行路差=2n1 d1 COS φ1 =λ/2 から、 n1 d1 = (2m+1)(λ/4) (mは整数) ・・・(6) がある。
は、振幅条件として式(4)から n0 n2 =n1 2 ・・・(5) があり、位相条件として、 Δ=相隣る反射光間の行路差=2n1 d1 COS φ1 =λ/2 から、 n1 d1 = (2m+1)(λ/4) (mは整数) ・・・(6) がある。
【0018】つまり、式(5)と式(6)の条件を満足
するときに反射が0となる。次に、多層膜場合の関係を
図5を用いて説明する。図5は、屈折率がそれぞれn0,
n1,n2,・・・nk で、膜厚が d0, d1, d2,・・・ dk
の媒質0,1,2,・・・kを層状に重ねた多層膜場合
を示している。図5の多層膜場合、上記で説明した単層
膜の場合と同様にしてCOS φ1 =1の場合の反射率Rを
求めると、 R=(Ak −Bk )2 /(Ak +Bk )2 ・・・(7) となる。上式において、Ak およびBk は、kが奇数の
とき、つまり層数が偶数のとき、 Ak =( n1 n3 n5 ・・・nk-2)2 nk Bk =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-1)2 ただし、A1 =n1 、B1 =n0 ・・・(8) kが偶数のとき、つまり層数が奇数のとき、 Ak =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-2)2 nk Bk =( n1 n3 n5 ・・・nk-1)2 ただし、A2 =n0 n2 、B2 =n1 2 ・・・(9) である。
するときに反射が0となる。次に、多層膜場合の関係を
図5を用いて説明する。図5は、屈折率がそれぞれn0,
n1,n2,・・・nk で、膜厚が d0, d1, d2,・・・ dk
の媒質0,1,2,・・・kを層状に重ねた多層膜場合
を示している。図5の多層膜場合、上記で説明した単層
膜の場合と同様にしてCOS φ1 =1の場合の反射率Rを
求めると、 R=(Ak −Bk )2 /(Ak +Bk )2 ・・・(7) となる。上式において、Ak およびBk は、kが奇数の
とき、つまり層数が偶数のとき、 Ak =( n1 n3 n5 ・・・nk-2)2 nk Bk =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-1)2 ただし、A1 =n1 、B1 =n0 ・・・(8) kが偶数のとき、つまり層数が奇数のとき、 Ak =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-2)2 nk Bk =( n1 n3 n5 ・・・nk-1)2 ただし、A2 =n0 n2 、B2 =n1 2 ・・・(9) である。
【0019】上式の関係から、反射が0となる条件は、
振幅条件は式(7)から、 Ak =Bk ・・・(10) であり、位相条件は、 nk dk = (2m+1)(λ/4) (mは整数) ・・・(11) である。
振幅条件は式(7)から、 Ak =Bk ・・・(10) であり、位相条件は、 nk dk = (2m+1)(λ/4) (mは整数) ・・・(11) である。
【0020】以上の関係から、薄膜EL素子の絶縁膜を
の設計において、式(10)と式(11)を時に満足さ
せると、光の反射は0になる。このとき、λは、発光膜
から発した光の波長である。しかし、実際には、各絶縁
膜の機能(誘電率、誘電損失、耐圧など)を優先するた
め、反射率を0にすることができない。式(11)の位
相条件nk dk = (2m+1)(λ/4)を用いて、薄
膜EL素子の各絶縁膜の膜厚を計算すると次の表1に示
すようになる。
の設計において、式(10)と式(11)を時に満足さ
せると、光の反射は0になる。このとき、λは、発光膜
から発した光の波長である。しかし、実際には、各絶縁
膜の機能(誘電率、誘電損失、耐圧など)を優先するた
め、反射率を0にすることができない。式(11)の位
相条件nk dk = (2m+1)(λ/4)を用いて、薄
膜EL素子の各絶縁膜の膜厚を計算すると次の表1に示
すようになる。
【0021】
【表1】
【0022】実際の薄膜ELパネルの構成に応じて、そ
の発光が各絶縁膜を透過する際の反射率を最小するよう
膜の厚さに調節することができる。この絶縁膜の膜厚の
最適化により、薄膜EL素子の輝度の向上及び必要な発
光色の発光輝度の損失を最小限にすることが可能とな
る。つまり、上式(10),(11)の振幅条件および
位相条件を満足するように各絶縁膜の膜厚を最適化した
り、あるいは屈折率を選択することにより薄膜EL素子
の反射による発光光の損失を最小限にすることができ
る。
の発光が各絶縁膜を透過する際の反射率を最小するよう
膜の厚さに調節することができる。この絶縁膜の膜厚の
最適化により、薄膜EL素子の輝度の向上及び必要な発
光色の発光輝度の損失を最小限にすることが可能とな
る。つまり、上式(10),(11)の振幅条件および
位相条件を満足するように各絶縁膜の膜厚を最適化した
り、あるいは屈折率を選択することにより薄膜EL素子
の反射による発光光の損失を最小限にすることができ
る。
【0023】次に、図1,2,3を用いて本発明の絶縁
膜の最適化について説明する。図1は、本発明の絶縁膜
の最適化のためのブロック図である。図1のブロック
は、概略入力部1とメモリ部10と演算および制御部2
0とから構成される。入力部1は、絶縁材料の入力部2
と層数kの入力部3と屈折率nk の入力部4と絶縁膜層
の順序の入力部5と設定波長λの入力部6と入射角φの
入力部7と入力モードの入力部8から構成される。上記
入力部について説明する。
膜の最適化について説明する。図1は、本発明の絶縁膜
の最適化のためのブロック図である。図1のブロック
は、概略入力部1とメモリ部10と演算および制御部2
0とから構成される。入力部1は、絶縁材料の入力部2
と層数kの入力部3と屈折率nk の入力部4と絶縁膜層
の順序の入力部5と設定波長λの入力部6と入射角φの
入力部7と入力モードの入力部8から構成される。上記
入力部について説明する。
【0024】絶縁材料の入力部2は、薄膜EL素子を構
成する絶縁膜の絶縁材料の種類を入力するものであり、
この入力により薄膜EL素子を構成する絶縁膜の絶縁材
料が選択され、後述するメモリ11から該絶縁材料の屈
折率nk が読み出される。層数kの入力部3は、薄膜E
L素子を構成する絶縁膜の層の数を入力するものであ
り、最適化する絶縁膜の層数が設定される。
成する絶縁膜の絶縁材料の種類を入力するものであり、
この入力により薄膜EL素子を構成する絶縁膜の絶縁材
料が選択され、後述するメモリ11から該絶縁材料の屈
折率nk が読み出される。層数kの入力部3は、薄膜E
L素子を構成する絶縁膜の層の数を入力するものであ
り、最適化する絶縁膜の層数が設定される。
【0025】屈折率nk の入力部4は、絶縁膜の屈折率
を入力するものであり、後述するメモリ11への絶縁膜
の屈折率の入力および、絶縁材料の入力部2を介してメ
モリから屈折率を読みださずに、直接屈折率を演算部2
0に入力するものである。絶縁膜層の順序の入力部5
は、絶縁材料の入力部2で入力した絶縁膜の層の順序を
指定設定するものであり、この入力を行わない場合に
は、後述するメモリ13から読み出される絶縁膜の層の
順序が設定される。
を入力するものであり、後述するメモリ11への絶縁膜
の屈折率の入力および、絶縁材料の入力部2を介してメ
モリから屈折率を読みださずに、直接屈折率を演算部2
0に入力するものである。絶縁膜層の順序の入力部5
は、絶縁材料の入力部2で入力した絶縁膜の層の順序を
指定設定するものであり、この入力を行わない場合に
は、後述するメモリ13から読み出される絶縁膜の層の
順序が設定される。
【0026】設定波長λの入力部6は、発光層から発光
される光の波長を入力するものである。入射角φの入力
部7は、発光層から発光される光の絶縁層への入射角φ
を入力するものである。また、入力モードの入力部8
は、屈折率あるいは絶縁膜の層の順序の入力を絶縁材料
の入力部2の入力を介してメモリ11,13から読み出
して行うか、あるいは、直接屈折率nk の入力部4や絶
縁膜層の順序の入力部5から行うかの入力モードの選択
を行うものである。
される光の波長を入力するものである。入射角φの入力
部7は、発光層から発光される光の絶縁層への入射角φ
を入力するものである。また、入力モードの入力部8
は、屈折率あるいは絶縁膜の層の順序の入力を絶縁材料
の入力部2の入力を介してメモリ11,13から読み出
して行うか、あるいは、直接屈折率nk の入力部4や絶
縁膜層の順序の入力部5から行うかの入力モードの選択
を行うものである。
【0027】入力のための手順等を指示する表示は、制
御装置21および表示、記録の制御装置27により表示
装置28において行われる。次に、メモリ部10につい
て説明する。メモリ部10は、絶縁材料の屈折率nk を
記憶しておくためのメモリ11と絶縁膜の層の順序を記
憶しておくためのメモリ13と反射率の演算を行うため
の演算式を記憶しておくためのメモリ15とから構成さ
れる。
御装置21および表示、記録の制御装置27により表示
装置28において行われる。次に、メモリ部10につい
て説明する。メモリ部10は、絶縁材料の屈折率nk を
記憶しておくためのメモリ11と絶縁膜の層の順序を記
憶しておくためのメモリ13と反射率の演算を行うため
の演算式を記憶しておくためのメモリ15とから構成さ
れる。
【0028】メモリ11への絶縁材料の屈折率nk の入
力は、予め入力しておくかあるいは、入力モードの入力
部8により、メモリ11への入力モード時に屈折率nk
の入力部4からの設定により行う。また、メモリ13へ
の絶縁膜の層の順序の入力は、予め入力しておくかある
いは、入力モードの入力部8により、メモリ13への入
力モード時に絶縁膜層の順序の入力部5からの設定によ
り行う。
力は、予め入力しておくかあるいは、入力モードの入力
部8により、メモリ11への入力モード時に屈折率nk
の入力部4からの設定により行う。また、メモリ13へ
の絶縁膜の層の順序の入力は、予め入力しておくかある
いは、入力モードの入力部8により、メモリ13への入
力モード時に絶縁膜層の順序の入力部5からの設定によ
り行う。
【0029】メモリ15は、前述した反射率の式
(7)、(8)、および(9)を記憶しておくものであ
る。この式は、層数kの入力部3等の入力値に応じて読
み出され、反射率Rの演算装置22に出力される。次
に、演算および制御部20について説明する。演算およ
び制御部20は、制御装置21と反射率Rの演算装置2
2とバッファメモリ23と反射率Rの最小値の演算装置
24と膜厚dの演算装置25と表示、記録の制御装置2
7と表示装置28と記録装置29とから構成される。
(7)、(8)、および(9)を記憶しておくものであ
る。この式は、層数kの入力部3等の入力値に応じて読
み出され、反射率Rの演算装置22に出力される。次
に、演算および制御部20について説明する。演算およ
び制御部20は、制御装置21と反射率Rの演算装置2
2とバッファメモリ23と反射率Rの最小値の演算装置
24と膜厚dの演算装置25と表示、記録の制御装置2
7と表示装置28と記録装置29とから構成される。
【0030】反射率Rの演算装置22は、前述したよう
に反射率の演算式(7)、(8)、および(9)をメモ
リ15から読み出し、該演算式に屈折率の値を入力して
反射率Rを算出するものである。該演算装置22で算出
された反射率Rは、演算に使用した屈折率の値に応じて
バッファメモリ23に記憶される。反射率Rの最小値の
演算装置24は、前記バッファメモリ23に記憶された
反射率Rの値の中から最小値のものを算出するものであ
る。
に反射率の演算式(7)、(8)、および(9)をメモ
リ15から読み出し、該演算式に屈折率の値を入力して
反射率Rを算出するものである。該演算装置22で算出
された反射率Rは、演算に使用した屈折率の値に応じて
バッファメモリ23に記憶される。反射率Rの最小値の
演算装置24は、前記バッファメモリ23に記憶された
反射率Rの値の中から最小値のものを算出するものであ
る。
【0031】膜厚dの演算装置25は、前述した式(1
1)の位相条件である。 nk dk = (2m+1)(λ/4) (mは整
数)から層厚dk を演算するものであり、屈折率nk の
入力部4あるいはメモリ11、設定波長λの入力部6、
入射角φの入力部7から入力される屈折率nk 、波長
λ、入射角φの値が用いられる。
1)の位相条件である。 nk dk = (2m+1)(λ/4) (mは整
数)から層厚dk を演算するものであり、屈折率nk の
入力部4あるいはメモリ11、設定波長λの入力部6、
入射角φの入力部7から入力される屈折率nk 、波長
λ、入射角φの値が用いられる。
【0032】表示、記録の制御装置27は、反射率R、
反射率Rの最小値Rmin 、層厚dkをそのときの屈折率
nk 、設定波長λ、入射角φ、絶縁膜層の順序ととも
に、表示装置28および、記録装置29に出力される。
次に、上記装置の動きを図2、3のフローチャートとと
もに説明する。図2は、反射率R、反射率Rの最小値R
min を求めるフローチャートであり、図3は、層厚dk
を求めるフローチャートである。
反射率Rの最小値Rmin 、層厚dkをそのときの屈折率
nk 、設定波長λ、入射角φ、絶縁膜層の順序ととも
に、表示装置28および、記録装置29に出力される。
次に、上記装置の動きを図2、3のフローチャートとと
もに説明する。図2は、反射率R、反射率Rの最小値R
min を求めるフローチャートであり、図3は、層厚dk
を求めるフローチャートである。
【0033】まず、図2により、反射率Rの最小値R
min を求めるフローを説明する。ステップ31−1にお
いて、絶縁材料の入力部2と層数kの入力部3とから絶
縁材料の種類と層数kを制御装置21に入力する。制御
装置21は、ステップ32−1において、メモリ11か
ら屈折率nk を読み出す。また、制御装置21は、ステ
ップ32−2において、メモリ13から絶縁材料の層の
順序を読み出す。さらに、制御装置21は、ステップ3
2−3において、メモリ15から反射率Rを求める演算
式を読み出す。メモリ13に記憶されている絶縁材料の
層の順序は、発光層等の順序がある程度固定されている
ものや、任意に変更が可能なもの等の可能性を考慮して
記憶されている。
min を求めるフローを説明する。ステップ31−1にお
いて、絶縁材料の入力部2と層数kの入力部3とから絶
縁材料の種類と層数kを制御装置21に入力する。制御
装置21は、ステップ32−1において、メモリ11か
ら屈折率nk を読み出す。また、制御装置21は、ステ
ップ32−2において、メモリ13から絶縁材料の層の
順序を読み出す。さらに、制御装置21は、ステップ3
2−3において、メモリ15から反射率Rを求める演算
式を読み出す。メモリ13に記憶されている絶縁材料の
層の順序は、発光層等の順序がある程度固定されている
ものや、任意に変更が可能なもの等の可能性を考慮して
記憶されている。
【0034】ステップ33において、前記ステップ32
−1、32−2により読み出された屈折率nk 、絶縁材
料の層の順序を、ステップ32−3により読み出された
反射率Rを求める演算式に代入して、演算装置22にお
いて反射率Rの値を演算する。なお、ステップ31−2
において、屈折率nk の入力部4から直接屈折率nkを
入力する場合には、ステップ32−1を省略する。ま
た、ステップ31−3において、絶縁膜層の順序の入力
部5から直接絶縁膜層の順序を入力する場合には、ステ
ップ32−3を省略する。
−1、32−2により読み出された屈折率nk 、絶縁材
料の層の順序を、ステップ32−3により読み出された
反射率Rを求める演算式に代入して、演算装置22にお
いて反射率Rの値を演算する。なお、ステップ31−2
において、屈折率nk の入力部4から直接屈折率nkを
入力する場合には、ステップ32−1を省略する。ま
た、ステップ31−3において、絶縁膜層の順序の入力
部5から直接絶縁膜層の順序を入力する場合には、ステ
ップ32−3を省略する。
【0035】次に、ステップ34において、ステップ3
3において求めた反射率Rの値を、バッファメモリ23
に一時記憶する。この際反射率Rの演算に用いた屈折率
nkおよび絶縁膜層の順序もバッファメモリ23に同時
に記憶する。ステップ35において、絶縁材料の層の順
序のすべての組み合わせについて反射率Rの演算を完了
したかを検討し、完了していない場合には、枝35−B
により、再び32−2によりメモリ13から次の絶縁材
料の層の順序を読み出す。絶縁材料の層の順序のすべて
の組み合わせについて反射率Rの演算が完了した場合に
は、枝35−Aにより、ステップ36に移る。
3において求めた反射率Rの値を、バッファメモリ23
に一時記憶する。この際反射率Rの演算に用いた屈折率
nkおよび絶縁膜層の順序もバッファメモリ23に同時
に記憶する。ステップ35において、絶縁材料の層の順
序のすべての組み合わせについて反射率Rの演算を完了
したかを検討し、完了していない場合には、枝35−B
により、再び32−2によりメモリ13から次の絶縁材
料の層の順序を読み出す。絶縁材料の層の順序のすべて
の組み合わせについて反射率Rの演算が完了した場合に
は、枝35−Aにより、ステップ36に移る。
【0036】ステップ36は、バッファメモリ23に一
時記憶されている反射率Rの中から反射率Rの最小値R
min を求める。続くステップ37は、反射率Rの最小値
Rmi n 、反射率R、および、そのときの絶縁材料の種
類、屈折率、層数、絶縁材料の層の順序等の情報ととも
に出力を行う。上記のフローにより、反射率Rが最小値
となる絶縁材料の種類や絶縁材料の層の順序を選定する
ことができる。
時記憶されている反射率Rの中から反射率Rの最小値R
min を求める。続くステップ37は、反射率Rの最小値
Rmi n 、反射率R、および、そのときの絶縁材料の種
類、屈折率、層数、絶縁材料の層の順序等の情報ととも
に出力を行う。上記のフローにより、反射率Rが最小値
となる絶縁材料の種類や絶縁材料の層の順序を選定する
ことができる。
【0037】次に、図3により、膜厚dk を求めるフロ
ーを説明する。ステップ41−1において、絶縁材料の
入力部2から絶縁材料の種類を入力し、ステップ41−
2において、設定波長λの入力部6から発光部から発光
する光の設定波長λを入力し、ステップ41−3におい
て、入射角φの入力部7から入射角φの値が入力され
る。
ーを説明する。ステップ41−1において、絶縁材料の
入力部2から絶縁材料の種類を入力し、ステップ41−
2において、設定波長λの入力部6から発光部から発光
する光の設定波長λを入力し、ステップ41−3におい
て、入射角φの入力部7から入射角φの値が入力され
る。
【0038】絶縁材料の入力部2から入力された絶縁材
料の種類に関するの情報は、ステップ42において、メ
モリ11から屈折率nk の値を読みだす。ステップ42
においてメモリ11から読み出された屈折率nk の値
は、ステップ41−2およびステップ41−3で入力さ
れた設定波長λ、入射角φの値とともに、ステップ43
においてを前述した式(11)の位相条件である nk dk = (2m+1)(λ/4) (mは整
数)から演算する。
料の種類に関するの情報は、ステップ42において、メ
モリ11から屈折率nk の値を読みだす。ステップ42
においてメモリ11から読み出された屈折率nk の値
は、ステップ41−2およびステップ41−3で入力さ
れた設定波長λ、入射角φの値とともに、ステップ43
においてを前述した式(11)の位相条件である nk dk = (2m+1)(λ/4) (mは整
数)から演算する。
【0039】次に、ステップ44において、絶縁材料の
すべての種類について膜厚の演算が完了したかを調べ、
完了していない場合には、枝44−Bによりステップ4
2において、メモリ11から他の屈折率nk の値を読み
出し、膜厚の演算を行う。絶縁材料のすべての種類につ
いて膜厚の演算が完了した場合には、枝44−Aにより
ステップ45において、膜厚dk の出力を行う。この
際、膜厚dk の出力とともに、屈折率nk 、設定波長
λ、入射角φを出力する。
すべての種類について膜厚の演算が完了したかを調べ、
完了していない場合には、枝44−Bによりステップ4
2において、メモリ11から他の屈折率nk の値を読み
出し、膜厚の演算を行う。絶縁材料のすべての種類につ
いて膜厚の演算が完了した場合には、枝44−Aにより
ステップ45において、膜厚dk の出力を行う。この
際、膜厚dk の出力とともに、屈折率nk 、設定波長
λ、入射角φを出力する。
【0040】これにより、反射率Rを最小にする膜厚d
k を設定することができる。絶縁膜の絶縁耐圧、誘電損
失、誘電率などの設計要件により、前記の最小反射率R
min が選択できない場合には、第2、第3に小さい反射
率Rを選択して、最善の反射率Rを選ぶことができる。
図6において、本発明の第1の実施例を説明する。
k を設定することができる。絶縁膜の絶縁耐圧、誘電損
失、誘電率などの設計要件により、前記の最小反射率R
min が選択できない場合には、第2、第3に小さい反射
率Rを選択して、最善の反射率Rを選ぶことができる。
図6において、本発明の第1の実施例を説明する。
【0041】この実施例においては、ガラス基板51上
に、透明電極52を形成したのち、第一層絶縁膜53を
形成する。この第一層絶縁膜53は、二種類の絶縁膜を
積層した複合物である。透明電極52側の絶縁膜53a
としては、透明電極52とガラス基板51に対して付着
力の強いSiO2 を膜厚84nmに形成し、その上の絶
縁膜53b は絶縁耐圧の高いTa2 O5 を膜厚292n
mとしている。更に第6図の実施例においては、SiO
2 膜はスパッタリング法で形成し、Ta2 O5膜は電子
ビーム蒸着法で形成する。
に、透明電極52を形成したのち、第一層絶縁膜53を
形成する。この第一層絶縁膜53は、二種類の絶縁膜を
積層した複合物である。透明電極52側の絶縁膜53a
としては、透明電極52とガラス基板51に対して付着
力の強いSiO2 を膜厚84nmに形成し、その上の絶
縁膜53b は絶縁耐圧の高いTa2 O5 を膜厚292n
mとしている。更に第6図の実施例においては、SiO
2 膜はスパッタリング法で形成し、Ta2 O5膜は電子
ビーム蒸着法で形成する。
【0042】続いて、その上に絶縁膜54のZnS膜を
膜厚147nmに電子ビーム蒸着法で形成する。更に、
発光膜55は、白色発光のSrS:Ce、Eu、Kにお
いて、SrSを母体材料とし、その中に、Ceは青緑の
発光中心として希土類化合物CeCl3 の形で0.1m
ol%含み、Euは赤の発光中心として希土類化合物E
uSを、0.03mol%、Ceの電荷補償材料Kとし
てKClの形で0.1mol%を混合した粉末を加圧成
形したペレットを蒸着材料として用い、電子線蒸着法に
より成膜している。更に、その上にZnS膜56を膜厚
147nmに形成する。
膜厚147nmに電子ビーム蒸着法で形成する。更に、
発光膜55は、白色発光のSrS:Ce、Eu、Kにお
いて、SrSを母体材料とし、その中に、Ceは青緑の
発光中心として希土類化合物CeCl3 の形で0.1m
ol%含み、Euは赤の発光中心として希土類化合物E
uSを、0.03mol%、Ceの電荷補償材料Kとし
てKClの形で0.1mol%を混合した粉末を加圧成
形したペレットを蒸着材料として用い、電子線蒸着法に
より成膜している。更に、その上にZnS膜56を膜厚
147nmに形成する。
【0043】第二層絶縁膜57はその二種類の絶縁膜5
7a,57b の膜構成が、発光膜55に対して、第一層絶
縁膜53の二種類の絶縁膜53a,53b の膜構成と対称
となるように形成する。すなわち、発光膜55側に絶縁
膜57b のTa2 O5 膜を膜厚292nmに形成する。
背面電極58側には、絶縁膜57a のSiO2 膜を膜厚
84nmに形成する。
7a,57b の膜構成が、発光膜55に対して、第一層絶
縁膜53の二種類の絶縁膜53a,53b の膜構成と対称
となるように形成する。すなわち、発光膜55側に絶縁
膜57b のTa2 O5 膜を膜厚292nmに形成する。
背面電極58側には、絶縁膜57a のSiO2 膜を膜厚
84nmに形成する。
【0044】背面電極58は、例えばITOなどの透明
電極により形成される。EL発光は、透明電極と背面電
極に交流電圧を印加することにより、白色発光がこれら
の電極交差した部分から生じ、ガラス基板を通して観察
される。続いて、図7において、本発明の第2の実施例
を説明する。第2の実施例においては、第一層絶縁膜と
第二層絶縁膜の絶縁材料が、第1の実施例のTa2 O5
膜の代わりにSi3 N4 膜が用いられている点で異な
り、その他の薄膜の材料、膜厚および成膜法とはまった
く同じである。そこで以下では、第2の実施例と第1の
実施例との相違点について説明する。
電極により形成される。EL発光は、透明電極と背面電
極に交流電圧を印加することにより、白色発光がこれら
の電極交差した部分から生じ、ガラス基板を通して観察
される。続いて、図7において、本発明の第2の実施例
を説明する。第2の実施例においては、第一層絶縁膜と
第二層絶縁膜の絶縁材料が、第1の実施例のTa2 O5
膜の代わりにSi3 N4 膜が用いられている点で異な
り、その他の薄膜の材料、膜厚および成膜法とはまった
く同じである。そこで以下では、第2の実施例と第1の
実施例との相違点について説明する。
【0045】第2の実施例においては、ガラス基板61
上に、透明電極62を形成した後、第一層絶縁膜63を
形成する。この第一層絶縁膜63は、二種類の絶縁膜の
うちTa2 O5 膜の代わりにSi3 N4 膜を積層したも
のである。透明電極62側の絶縁膜63a は第1の実施
例と同じくSiO2 膜を膜厚84nmで形成し、その上
の絶縁膜63b はSi3 N4 膜を膜厚179nmでスパ
ッタリング法で形成し、続いて、絶縁膜64はZnS膜
を膜厚147nmで形成する。発光膜65、絶縁膜66
の膜厚147nmのZnS膜を実施例と同じ発光膜及び
膜形成法を用いるので、ここでは省略する。
上に、透明電極62を形成した後、第一層絶縁膜63を
形成する。この第一層絶縁膜63は、二種類の絶縁膜の
うちTa2 O5 膜の代わりにSi3 N4 膜を積層したも
のである。透明電極62側の絶縁膜63a は第1の実施
例と同じくSiO2 膜を膜厚84nmで形成し、その上
の絶縁膜63b はSi3 N4 膜を膜厚179nmでスパ
ッタリング法で形成し、続いて、絶縁膜64はZnS膜
を膜厚147nmで形成する。発光膜65、絶縁膜66
の膜厚147nmのZnS膜を実施例と同じ発光膜及び
膜形成法を用いるので、ここでは省略する。
【0046】更に、第二層絶縁膜67はその二種類の絶
縁膜67a,67b の膜構成が、発光膜65に対して、第
一層絶縁膜63の二種類の絶縁膜63a,63b の膜構成
と対称となるように形成する。すなわち、発光膜65側
に絶縁膜66を膜厚147nmのZnS膜とし、その上
に第二絶縁膜となる絶縁膜67b を膜厚179nmのS
i3 N4 膜で形成し、そして、背面電極68側に絶縁膜
67a のSiO2 膜を膜厚84nmで形成する。
縁膜67a,67b の膜構成が、発光膜65に対して、第
一層絶縁膜63の二種類の絶縁膜63a,63b の膜構成
と対称となるように形成する。すなわち、発光膜65側
に絶縁膜66を膜厚147nmのZnS膜とし、その上
に第二絶縁膜となる絶縁膜67b を膜厚179nmのS
i3 N4 膜で形成し、そして、背面電極68側に絶縁膜
67a のSiO2 膜を膜厚84nmで形成する。
【0047】以上の第1の実施例、第2の実施例を用い
て作成した白色EL素子と従来の図15に示したEL素
子のL−V特性をそれぞれ図9、図10に示す。1KH
zの正弦波で駆動したとき、第1の実施例、第2の実施
例の最大輝度はいずれも900cd/m2 以上であり、
膜厚を最適化することにより、従来のSi3 N4 素子と
Ta2 O5 素子を用いたEL素子の約1.23倍の輝度
が得られる。また、青色発光輝度についても、図に示す
ように最大輝度は膜の最適化前の約1.23倍となって
いる。
て作成した白色EL素子と従来の図15に示したEL素
子のL−V特性をそれぞれ図9、図10に示す。1KH
zの正弦波で駆動したとき、第1の実施例、第2の実施
例の最大輝度はいずれも900cd/m2 以上であり、
膜厚を最適化することにより、従来のSi3 N4 素子と
Ta2 O5 素子を用いたEL素子の約1.23倍の輝度
が得られる。また、青色発光輝度についても、図に示す
ように最大輝度は膜の最適化前の約1.23倍となって
いる。
【0048】以上の第1の実施例、第2の実施例につい
て、前記式(7)、(8)、(9)により、反射率Rを
求めると以下のようになる。図8は、第1の実施例、第
2の実施例の各絶縁層の層順Kと屈折率nk とを示した
図である。図8の層順Kと屈折率nk の値を前記式
(7)、(8)、(9)に代入して求めた反射率Rは、
第1の実施例の場合、絶縁層の構成は、Glass −ITO
−SiO2 −Ta2 O5 −ZnS−SrSであるので、
反射率4.8%となり、第2の実施例の場合、絶縁層の
構成は、Glass −ITO−SiO2 −Si3 N4 −Zn
S−SrSであるので、反射率3.9%となる。
て、前記式(7)、(8)、(9)により、反射率Rを
求めると以下のようになる。図8は、第1の実施例、第
2の実施例の各絶縁層の層順Kと屈折率nk とを示した
図である。図8の層順Kと屈折率nk の値を前記式
(7)、(8)、(9)に代入して求めた反射率Rは、
第1の実施例の場合、絶縁層の構成は、Glass −ITO
−SiO2 −Ta2 O5 −ZnS−SrSであるので、
反射率4.8%となり、第2の実施例の場合、絶縁層の
構成は、Glass −ITO−SiO2 −Si3 N4 −Zn
S−SrSであるので、反射率3.9%となる。
【0049】膜厚の最適化を行う前の反射率は、輝度か
ら換算すれと、約23%である。したがって、本発明の
膜厚の最適化を用いることにより、反射率は1/5に低
減でき、輝度の向上が図れる。次に、図11、12によ
り、本発明の第3の実施例を説明する。本発明の第3の
実施例は、絶縁層の膜厚により透過する光の波長を制御
し、フィルタとしての機能を持たせるものである。
ら換算すれと、約23%である。したがって、本発明の
膜厚の最適化を用いることにより、反射率は1/5に低
減でき、輝度の向上が図れる。次に、図11、12によ
り、本発明の第3の実施例を説明する。本発明の第3の
実施例は、絶縁層の膜厚により透過する光の波長を制御
し、フィルタとしての機能を持たせるものである。
【0050】反射が0となる位相条件式(11)から、 nk dk = (2m+1)(λ/4) (mは整
数)の関係がある。したがって、屈折率nk の絶縁層に
対して設定波長λ1 を透過させる膜厚dkで、かつ設定
波長λ1 と異なる設定波長λ2 は上式の関係を満たさな
いものを設定すると、設定波長λ1 を通すフィルタとし
ての機能を持つことになる。
数)の関係がある。したがって、屈折率nk の絶縁層に
対して設定波長λ1 を透過させる膜厚dkで、かつ設定
波長λ1 と異なる設定波長λ2 は上式の関係を満たさな
いものを設定すると、設定波長λ1 を通すフィルタとし
ての機能を持つことになる。
【0051】図11は、光層から発せられる光の有する
スペクトル特性であり、発光輝度のピークは、波長λ1
と波長λ2 にある。このスペクトル特性を有する光を前
記波長λ1 を通し、波長λ2 を阻止する膜厚dk の絶縁
層を用いると、図12に示すように波長λ1 を通すフィ
ルタとなる。図13により、本発明の第4の実施例を説
明する。
スペクトル特性であり、発光輝度のピークは、波長λ1
と波長λ2 にある。このスペクトル特性を有する光を前
記波長λ1 を通し、波長λ2 を阻止する膜厚dk の絶縁
層を用いると、図12に示すように波長λ1 を通すフィ
ルタとなる。図13により、本発明の第4の実施例を説
明する。
【0052】本発明の第4の実施例は、一つの発光素子
において、部分的に発光色を異ならせるものである。図
13は、図6、7の本発明の第1、2の実施例におい
て、絶縁膜の一部の膜厚を異ならせた構造のものであ
る。図13において、ガラス基板71上には透明電極7
2が形成され、その上に順次、第1層絶縁膜73、第2
層絶縁膜74、発光膜75、第3層絶縁膜76、第4層
絶縁膜77、背面電極78を順次形成する。
において、部分的に発光色を異ならせるものである。図
13は、図6、7の本発明の第1、2の実施例におい
て、絶縁膜の一部の膜厚を異ならせた構造のものであ
る。図13において、ガラス基板71上には透明電極7
2が形成され、その上に順次、第1層絶縁膜73、第2
層絶縁膜74、発光膜75、第3層絶縁膜76、第4層
絶縁膜77、背面電極78を順次形成する。
【0053】第1絶縁膜73および第4層絶縁膜77は
二種類の絶縁膜を積層した複合物である。第1層絶縁膜
73は、絶縁膜73aと絶縁膜73bとからなり、さら
に、絶縁膜73aは、膜厚の異なる絶縁膜73aと絶縁
膜73a´により構成され、絶縁膜73bは、膜厚の異
なる絶縁膜73bと絶縁膜73b´により構成される。
また、第4層絶縁膜77は、絶縁膜77aと絶縁膜77
bとからなり、さらに、絶縁膜77aは、膜厚の異なる
絶縁膜77aと絶縁膜77a´により構成され、絶縁膜
77bは、膜厚の異なる絶縁膜77bと絶縁膜77b´
により構成される。
二種類の絶縁膜を積層した複合物である。第1層絶縁膜
73は、絶縁膜73aと絶縁膜73bとからなり、さら
に、絶縁膜73aは、膜厚の異なる絶縁膜73aと絶縁
膜73a´により構成され、絶縁膜73bは、膜厚の異
なる絶縁膜73bと絶縁膜73b´により構成される。
また、第4層絶縁膜77は、絶縁膜77aと絶縁膜77
bとからなり、さらに、絶縁膜77aは、膜厚の異なる
絶縁膜77aと絶縁膜77a´により構成され、絶縁膜
77bは、膜厚の異なる絶縁膜77bと絶縁膜77b´
により構成される。
【0054】上記のように、第1層絶縁膜73および、
第4層絶縁膜77の各絶縁膜内での膜厚を異ならせるこ
とにより、第3の実施例のように、フィルタ作用によ
り、絶縁膜73aおよび絶縁膜73bを通過して発光さ
れる光と絶縁膜73a´および絶縁膜73b´を通過し
て発光される光とのスペクトルを異ならせることができ
る。
第4層絶縁膜77の各絶縁膜内での膜厚を異ならせるこ
とにより、第3の実施例のように、フィルタ作用によ
り、絶縁膜73aおよび絶縁膜73bを通過して発光さ
れる光と絶縁膜73a´および絶縁膜73b´を通過し
て発光される光とのスペクトルを異ならせることができ
る。
【0055】これにより、一つの発光素子において、部
分的に発光色を異ならせることができる。
分的に発光色を異ならせることができる。
【図1】本発明の絶縁膜の最適化のためのブロック図で
ある。
ある。
【図2】本発明の反射率Rの最小値Rmin を求めるフロ
ー図である。
ー図である。
【図3】本発明の膜厚dk を求めるフロー図である。
【図4】本発明の単層膜における光の多重反射を示した
関係図である。
関係図である。
【図5】本発明の多層膜における光の多重反射を示した
関係図である。
関係図である。
【図6】本発明の第1の実施例を示す薄膜EL素子の構
造を示す断面図である。
造を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例を示す薄膜EL素子の構
造を示す断面図である。
造を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例の絶縁層の層順Kと屈折率nk
とを示した図である。
とを示した図である。
【図9】本発明の実施例の薄膜EL素子の印加電圧と発
光輝度との関係を示す特性図である。
光輝度との関係を示す特性図である。
【図10】本発明の実施例の薄膜EL素子の印加電圧と
発光輝度との関係を示す特性図である。
発光輝度との関係を示す特性図である。
【図11】本発明の実施例の薄膜EL素子の発光スペク
トルと発光輝度との関係を示す特性図である。
トルと発光輝度との関係を示す特性図である。
【図12】本発明の実施例の薄膜EL素子の発光スペク
トルと発光輝度との関係を示す特性図である。
トルと発光輝度との関係を示す特性図である。
【図13】本発明の第4の実施例を示す薄膜EL素子の
構造を示す断面図である。
構造を示す断面図である。
【図14】従来の薄膜EL素子の一般的構造を示す断面
図である。
図である。
【図15】複合絶縁膜を用いた従来の薄膜EL素子の一
般的構造を示す断面図である。
般的構造を示す断面図である。
1 入力部 2 絶縁材料の入力部 3 層数kの入力部 4 屈折率nk の入力部 5 絶縁膜層の順序の入力部 6 設定波長λの入力部 7 入射角φの入力部 8 入力モードの入力部 10 メモリ部 11、13、15 メモリ 20 演算および制御部 21 制御装置 22 反射率Rの演算装置 23 バッファメモリ 24 反射率Rの最小値の演算装置 25 膜厚dの演算装置 27 表示、記録の制御装置 28 表示装置 29 記録装置 51、61 ガラス基板 52、62 透明電極 53、63、73 第一層絶縁膜 53a 、53b 、54、57a 、57b 、63a 、63
b 、64、66、67、67a 、67b 、73a、73
b、73a´、73b´、77a、77b、77a´、
77b´ 絶縁膜 55、65 発光膜 56 ZnS膜 57、67、77 第二層絶縁膜 58、68 背面電極 K 層順 nk 屈折率 R 反射率 λ、λ1 、λ2 設定波長 dk 膜厚 φ1 屈折角
b 、64、66、67、67a 、67b 、73a、73
b、73a´、73b´、77a、77b、77a´、
77b´ 絶縁膜 55、65 発光膜 56 ZnS膜 57、67、77 第二層絶縁膜 58、68 背面電極 K 層順 nk 屈折率 R 反射率 λ、λ1 、λ2 設定波長 dk 膜厚 φ1 屈折角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 達志 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 発光層と絶縁層とを層状に形成してなる
薄膜EL素子において、 k層目の絶縁層の膜厚dk を、k層目の絶縁層の屈折率
nk と設定波長λとに関して、 nk dk = (2m+1)(λ/4) ただし、mは整数、kは0からの整数 の関係を有することにより最適化したことを特徴とする
薄膜EL素子。 - 【請求項2】 発光層と絶縁層とを層状に形成してなる
薄膜EL素子において、 k層目の絶縁層の膜厚dk と屈折率nk と設定波長λと
屈折角φ1 を、 nk dk COS φ1 =λ/4 および Ak =Bk を同時に満たすことにより最適化したことを特徴とする
薄膜EL素子。上式において、Ak およびBk は、 kが奇数のとき、つまり層数が偶数のとき、 Ak =( n1 n3 n5 ・・・nk-2)2 nk Bk =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-1)2 ただし、A1 =n1 、B1 =n0 kが偶数のとき、つまり層数が奇数のとき、 Ak =n0(n2 n4 n6 ・・・nk-2)2 nk Bk =( n1 n3 n5 ・・・nk-1)2 ただし、A2 =n0 n2 、B2 =n1 2 また、mは整数、kは0からの整数 である。 - 【請求項3】 発光層と絶縁層とを層状に形成してなる
薄膜EL素子の反射率最適化装置において、 (a)薄膜EL素子を構成する絶縁層の特性値を入力す
る手段と、 (b)発光光の特性値を入力する手段と、 (c)少なくとも反射率を演算する演算式を有するメモ
リ手段と、 (d)前記絶縁層の特性値に応じて前記メモリ手段から
読み出される演算式と、前記絶縁層の特性値とにより反
射率を演算する反射率演算装置と、 (d)前記絶縁層の特性値と前記発光光の特性値とから
絶縁層の膜厚を演算する膜厚演算装置と、 (e)前記絶縁層の特性を入力する手段と前記発光光の
特性を入力する手段とからの入力値を前記演算装置に入
力する制御装置とからなり、 (f)前記反射率を最小にする絶縁層の特性値と、該絶
縁層の特性値に対する絶縁層の膜厚とにより薄膜EL素
子の反射率を最小にすることを特徴とする薄膜EL素子
の反射率最適化装置。 - 【請求項4】 前記絶縁層の特性値を入力する手段は、
絶縁材料の種類を入力する手段と絶縁層の層数を入力す
る手段とからなり、前記絶縁材料の種類を入力する手段
により前記メモリ手段に記憶された絶縁材料の屈折率を
読み出し、前記絶縁層の層数を入力する手段により前記
メモリ手段に記憶された絶縁層の層順を読み出すことを
特徴とする請求項3記載の薄膜EL素子の反射率最適化
装置。 - 【請求項5】 前記絶縁層の特性値を入力する手段は、
絶縁材料の屈折率を入力する手段と絶縁層の層順を入力
する手段とからなることを特徴とする請求項3記載の薄
膜EL素子の反射率最適化装置。 - 【請求項6】 前記発光光の特性値を入力する手段は、
設定波長λを入力する手段と屈折角φ1 入力する手段と
からなることを特徴とする請求項3記載の薄膜EL素子
の反射率最適化装置。 - 【請求項7】 前記メモリ手段の記憶内容は、前記入力
手段から入力可能であることを特徴とする請求項3記載
の薄膜EL素子の反射率最適化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4015894A JPH05211094A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 薄膜el素子及びその反射率最適化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4015894A JPH05211094A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 薄膜el素子及びその反射率最適化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05211094A true JPH05211094A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=11901496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4015894A Withdrawn JPH05211094A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 薄膜el素子及びその反射率最適化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05211094A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006040881A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-02-09 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 表示装置 |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP4015894A patent/JPH05211094A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006040881A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-02-09 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 表示装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990408 |