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JPH05207704A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

Info

Publication number
JPH05207704A
JPH05207704A JP2911292A JP2911292A JPH05207704A JP H05207704 A JPH05207704 A JP H05207704A JP 2911292 A JP2911292 A JP 2911292A JP 2911292 A JP2911292 A JP 2911292A JP H05207704 A JPH05207704 A JP H05207704A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
pipe
stator core
refrigerant
stator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2911292A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Shimada
邦宏 嶋田
Katsuhiko Kibe
勝彦 岐部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ADVANCE KOOJIENEREESHIYON SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
ADVANCE KOOJIENEREESHIYON SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ADVANCE KOOJIENEREESHIYON SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI filed Critical ADVANCE KOOJIENEREESHIYON SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Priority to JP2911292A priority Critical patent/JPH05207704A/ja
Publication of JPH05207704A publication Critical patent/JPH05207704A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定子冷却にヒートパイプを用い、冷却ファ
ンを不要にするとともに、通風ダクトを不要とし、小型
で全閉フレーム構造の回転電機を得ることを目的とす
る。 【構成】 固定子鉄心2より発生する熱を吸熱する冷媒
を内部に封入した複数のヒートパイプ14を、固定子鉄
心2の複数の外周溝に埋め込み、ヒートパイプ14と2
つの短絡リング管15および導通管17を介して冷媒を
冷却する凝縮器16と接続し、ヒートパイプ14の吸熱
による冷媒の膨張と、凝縮器16の冷却による冷媒の凝
縮で、冷媒を循環させ、固定子鉄心2を冷却させる構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固定子冷却にヒート
パイプを用いた回転電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の開放形回転電機を示す断面
図であり、図において、1は開放形フレーム、2は鋼板
を成層状にした固定子鉄心、3は鋼板を成層状にした固
定子鉄心2を軸方向に支持する固定子クランパ、4は固
定子コイル、5は回転子軸、6は冷却用ファンであり、
この冷却用ファン6は回転子軸5の駆動により回転し、
機内を冷却する。
【0003】7はブラケット、8は軸受、9は回転子鉄
心、10は回転子コイル、11はスリップリング、12
は開放形フレーム1内に空気を吸込し、各機器を冷却
し、開放形フレーム1外に放出される冷却風の流れを示
し、13は固定子鉄心2間に設けられた通風ダクトであ
る。
【0004】次に動作について説明する。回転電機の運
転により、回転子および固定子から発生する熱、つま
り、回転子鉄心9、回転子コイル10、固定子鉄心2お
よび固定子コイル4から発生する熱は、図8に矢印で示
すごとく、冷却ファン6により循環された冷却風12に
より通風ダクト13を通して奪われ、回転電機外へ放出
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転電機は以上
のように構成されているので、冷却風12を得るため
に、冷却用ファン6を設けなければならず、また、固定
子鉄心2間に通風ダクト13を設けなければならないの
で、構造が大型化するなどの問題点があった。また、高
速回転電機にあっては、冷却用ファン6の機械損が大き
くなり、回転電機効率を低下させるなどの問題点があっ
た。さらに、冷却風12を機内に吸入し、機外に放出す
るため、全閉形構造にすることができず、開放形フレー
ム1を用いなければならず、機内が汚損されるなどの問
題点があった。
【0006】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、固定子冷却にヒートパイ
プを用い、冷却ファンを不要にするとともに、通風ダク
トを不要とし、小型で全閉フレーム構造の回転電機を得
ることを目的とする。
【0007】また、請求項2,3および4の発明は、請
求項1の発明の目的に加えて、固定子鉄心の冷却効率が
良く、均等に冷却効果が得られる回転電機を得ることを
目的とする。
【0008】さらに、請求項5の発明は、励磁損失の無
い永久磁石回転子と、請求項1から請求項4の発明に記
載の構成との組み合せにより、さらに、ヒートパイプを
用いて全閉フレーム構造とした効果が発揮できる回転電
機を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る回
転電機は、固定子鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を
内部に封入した複数のヒートパイプを、固定子鉄心の複
数の外周溝に埋め込み、ヒートパイプと短絡リング管お
よび導通管を介して冷媒を冷却する凝縮器と接続し、ヒ
ートパイプの吸熱による冷媒の膨張と、凝縮器の冷却に
よる冷媒の凝縮で、冷媒を循環させ、固定子鉄心を冷却
するものである。
【0010】請求項2の発明に係る回転電機は、軸方向
に対してスキュー角度傾斜して設けられた固定子コイル
に対応して固定子鉄心の外周に複数の外周溝を設け、固
定子鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入し
た複数のヒートパイプを、固定子鉄心の複数の外周溝に
埋め込み、ヒートパイプと軸方向に左右2分割された半
割れ短絡リング管および導通管を介して冷媒を冷却する
凝縮器と接続し、ヒートパイプの吸熱による冷媒の膨張
と、凝縮器の冷却による冷媒の凝縮で、冷媒を左右2系
統に、かつ左右の系統の冷媒の方向を逆に循環させ、固
定子鉄心を冷却するものである。
【0011】請求項3の発明に係る回転電機は、固定子
鉄心の固定子コイル附近に複数の軸方向穴を設け、固定
子鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入し、
かつ良熱導伝性絶縁材料で構成された複数のヒートパイ
プを固定子鉄心の複数の軸方向穴に貫通させたものであ
る。
【0012】請求項4の発明に係る回転電機は、固定子
鉄心の固定子コイル附近に複数の軸方向穴を設け、固定
子鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入し、
かつ金属性材料に良熱導伝性絶縁材料でコーティングさ
れた複数のヒートパイプを、固定子鉄心の複数の軸方向
穴に貫通させ、複数のヒートパイプと短絡リング管との
間の少なくとも一方に絶縁コネクタを接続したものであ
る。
【0013】請求項5の発明に係る回転電機は、請求項
1から4に記載の発明に加え、回転子の界磁極を永久磁
石とした永久磁石回転子を備えたものである。
【0014】
【作用】請求項1の発明における回転電機は、固定子鉄
心の複数の外周溝に冷媒を内部に封入した複数のヒート
パイプを埋め込んだことにより、固定子鉄心より発生す
る熱を冷媒が吸熱し、発熱した固定子鉄心を冷却する。
さらに、ヒートパイプと短絡リング管および導通管を介
して凝縮器と接続し、冷媒を膨張と凝縮により循環させ
たことにより、発熱した固定子鉄心の冷却効率を一層高
め、また、ヒートパイプで機内より吸熱した熱を凝縮器
で機外に放出する。
【0015】請求項2の発明における回転電機は、軸方
向に対してスキュー角度傾斜して設けられた固定子コイ
ルに対応して、固定子鉄心の外周に設けられた複数の外
周溝に冷媒を内部に封入した複数のヒートパイプを埋め
込んだことにより、固定子鉄心の発熱の元である固定子
コイルからの発熱を冷媒が均等に吸熱し、かつ吸熱効率
を高め、発熱した固定子鉄心を冷却する。さらに、複数
の外周溝に設けられた複数のヒートパイプは、ヒートパ
イプの傾斜により、冷媒の流れを速め、さらに熱輸送効
率を高める。さらにまた、ヒートパイプと半割れ短絡リ
ング管および導通管を介して凝縮器と接続し、冷媒を膨
張と凝縮により左右2系統に循環し、かつ左右の系統の
冷媒の方向を逆に循環させたことにより、発熱した固定
子鉄心を均等に冷却するとともに、冷却効率をまたいっ
そう高め、また、ヒートパイプで機内より吸熱した熱を
凝縮機で機外に放出する。
【0016】請求項3の発明における回転電機は、固定
子鉄心の固定子コイル附近の複数の軸方向穴に冷媒を内
部に封入した複数のヒートパイプを貫通させたことによ
り、固定子鉄心の発熱の元である固定子コイルからの発
熱を冷媒が均等に吸熱し、かつ吸熱効率を高め、発熱し
た固定子鉄心を冷却する。さらに、ヒートパイプの材料
を良熱導伝性絶縁材料としたことにより、回転子からの
磁気的な影響によるヒートパイプおよび短絡リング管を
循環する循環電流を防止する。
【0017】請求項4の発明における回転電機は、固定
子鉄心の固定子コイル附近の複数の軸方向穴に冷媒を内
部に封入した複数のヒートパイプを貫通させたことによ
り、固定子鉄心の発熱の元である固定子コイルからの発
熱を冷媒が均等に吸熱し、かつ吸熱効率を高め、発熱し
た固定子鉄心を冷却する。さらに、ヒートパイプの材料
を金属性材料に良熱導伝性絶縁材料をコーティングした
ものとし、複数のヒートパイプと短絡リング管との間の
少なくとも一方に絶縁コネクタを接続したことにより、
回転子からの磁気的な影響によるヒートパイプおよび短
絡リング管を循環する循環電流をさらに防止する。
【0018】請求項5の発明における回転電機は、回転
子の界磁極を永久磁石とした永久磁石回転子を備えたこ
とにより、回転子の励磁損による機内での熱の発生を無
くし、さらに、請求項1から4の発明の構成との組み合
せにより、全閉フレームを採用し、また、ヒートパイプ
より固定子鉄心を冷却する構成とした効果をさらに高め
る。
【0019】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図に
ついて説明する。図1は請求項1から4の発明の一実施
例による回転電機を示す断面図であり、図2(a)は請
求項1の発明の一実施例による固定子を示す一部平面
図、図2(b)は図2(a)の軸方向断面図である。
【0020】図1,図2において、1aは機内を密閉す
る全閉フレーム、2は複数の外周溝を設けて、かつ鋼板
を成層状にした固定子鉄心、3は鋼板を成層状にした固
定子鉄心2を軸方向に支持する固定子クランパである。
4は固定子コイル、5は回転子軸、7はブラケット、8
は軸受、14は固定子鉄心2の複数の外周溝内に埋め込
まれ、固定子鉄心2より発生する熱を吸熱する冷媒を内
部に封入した複数のヒートパイプである。
【0021】15は複数のヒートパイプ14の入口部お
よび出口部にそれぞれ接続され、複数のヒートパイプ1
4より冷媒を集結および複数のヒートパイプ14へ冷媒
を分配する2つの短絡リング管である。16は2つの短
絡リング管15の上部より導通管17で導かれ、固定子
鉄心2より発生する熱を吸熱することにより膨張した冷
媒を冷却し凝縮させる凝縮機である。なお、吸熱による
冷媒の膨張および冷却による凝縮により、ヒートパイプ
14と短絡リング管15および導通管17を介して凝縮
器16と接続された閉回路に冷媒を循環させる、いわゆ
るループ形ヒートパイプを構成している。18はその冷
媒の流れを示す。
【0022】次に動作について説明する。回転電機の固
定子から発生する熱、つまり、固定子鉄心2および固定
子コイル4から発生される熱は、固定子鉄心2に埋め込
まれたヒートパイプ14により吸熱され、冷却される。
ヒートパイプ14内の冷媒は固定子鉄心2の熱を吸熱す
ると膨張し、図1の冷媒の流れ18に示すように、短絡
リング管15に集められ、導通管17を介して凝縮器1
6内へ流入する。凝縮器16に流入し、膨張した冷媒
は、凝縮器16内の熱交換器(図示せず)にて冷却され
凝縮される。冷却され凝縮された冷媒は、導通管17を
介して回転電機内に流入し、短絡リング管15により複
数のヒートパイプ14に分配され、再び固定子鉄心2お
よび固定子コイル4を冷却する。
【0023】このように、固定子鉄心2および固定子コ
イル4の冷却にヒートパイプ14を用いた構成としたの
で、冷却効率が良く、また、機内で吸収した熱を機外で
放出するので、冷却用ファン6を通風ダクト13が不要
となり、全閉フレーム1aの採用も可能な小型で汚損の
少ない回転電機が得られる効果を奏する。
【0024】実施例2.図3(a)は請求項2の発明の
一実施例による固定子を示す一部平面図、図3(b)は
図3(a)の軸方向断面図であり、図4は請求項2の発
明の一実施例による凝縮器を示す斜視図である。
【0025】図3,図4において、1aは機内を密閉す
る全閉フレーム、2は軸方向に対してスキュー角度の傾
斜して設けられた固定子コイル4に対応して外周に複数
の外周溝が設けられた固定子鉄心、14aは固定子鉄心
2の複数の外周溝に埋め込まれ、固定子鉄心2より発生
する熱を吸熱する冷媒を内部に封入した複数のヒートパ
イプである。15aおよび15bは軸方向に縦割りに左
右2分割され、複数のヒートパイプ14aの入口部およ
び出口部にそれぞれ左右2系統に接続され、複数のヒー
トパイプ14aより冷媒を集結および複数のヒートパイ
プ14aへ冷媒を分配する4つの半割れ短絡リング管で
ある。
【0026】16は4つの半割れ短絡リング管15a,
15bの上部より導通管17a,17bで導かれ、固定
子鉄心2より発生する熱を吸熱することにより膨張した
冷媒を熱交換器20により冷却し凝縮させる凝縮器であ
る。なお、吸熱による冷媒の膨張および冷却による凝縮
により、ヒートパイプ14aと半割れ短絡リング管15
a,15bおよび導通管17a,17bを介して凝縮器
16と左右2系統に接続された閉回路に冷媒を循環させ
る、いわゆる2ループ形ヒートパイプを構成している。
また、左右の系統の冷媒の循環方向は逆方向にしてい
る。18はその冷媒の流れを示す。
【0027】次に動作について説明する。一般に回転電
機が例えば発電機の場合、固定子コイルを回転軸に対し
て同一の方向に設けると、磁気的な障害により、発電機
より得られる出力波形は歪み(台形状)をもった正弦波
となる。そのため、固定子コイルを回転軸に対してスキ
ュー角度αをもたせて設け、磁気的な障害による出力波
形の歪みを解消している。
【0028】そこで、本実施例では、軸方向に対してス
キュー角度傾斜して設けられた固定子コイル4に対応し
て、固定子鉄心2の外周に設けられた複数の外周溝にヒ
ートパイプを埋め込んだことにより、固定子鉄心2の発
熱の元である固定子コイル4からの発熱をヒートパイプ
内に封入した冷媒が均等に吸熱し、かつ吸熱効率を高め
る。
【0029】さらに、複数の外周溝に設けられた複数の
ヒートパイプは、ヒートパイプの傾斜により、冷媒の流
れが滑らかになり、冷媒の流れを速め、熱輸送効率を高
める。さらにまた、冷媒を左右2系統に循環し、左右の
系統の冷媒の循環方向を逆にしたことにより、発熱した
固定子鉄心をさらに均等に冷却できるとともに、冷却効
率をいっそう高める効果を奏する。
【0030】実施例3.図5(a)は請求項3の発明の
一実施例による固定子を示す断面図、図5(b)は図5
(a)の軸方向断面図である。
【0031】図5において、2は固定子コイル4附近に
複数の軸方向穴が設けられた固定子鉄心、14bは固定
子鉄心2の複数の軸方向穴に貫通され、固定子鉄心2よ
り発熱する熱を吸熱する冷媒を内部に封入したヒートパ
イプであり、このヒートパイプ14bはセラミック等の
良熱導伝性絶縁材料で構成されている。
【0032】次に動作について説明する。本実施例で
は、固定子鉄心2の固定子コイル附近の複数の軸方向穴
にヒートパイプ14bを貫通させたことにより、固定子
鉄心2の発熱の元である固定子コイル4からの発熱を冷
媒が均等に吸熱し、かつ吸熱効率を高める。さらに、回
転子より発生した磁界がヒートパイプ14bを切り、こ
の作用により、ヒートパイプ14bおよび短絡リング管
15を循環する循環電流が流れるが、ヒートパイプ14
bの材料をセラミック等の良熱導伝性絶縁材料としたこ
とにより、この循環電流を防止する。
【0033】実施例4.図6(a)は請求項4の発明の
一実施例による固定子を示す断面図、図6(b)は図6
(a)の軸方向断面図である。
【0034】図6において、2は固定子コイル4附近に
複数の軸方向穴が設けられた固定子鉄心、14cは固定
子鉄心2の複数の軸方向穴に貫通され、固定子鉄心より
発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入したヒートパイ
プであり、このヒートパイプ14cは金属性材料にセラ
ミック等の良熱導伝性絶縁材料でコーティングされたも
ので構成されている。23は複数のヒートパイプ14c
と一方の短絡リング管15との間に接続された絶縁コネ
クタである。
【0035】次に動作について説明する。本実施例で
は、ヒートパイプ14cの材料を金属性材料にセラミッ
ク等の良熱導伝性絶縁材料をコーティングしたものと
し、複数のヒートパイプ14cと一方の短絡リング管1
5との間に絶縁コネクタ23を接続したことにより、さ
らに回転子から磁気的な影響によるヒートパイプ14c
および短絡リング管15を循環する循環電流を防止す
る。
【0036】実施例5.図7は請求項5の発明の一実施
例による回転電機を示す断面図であり、図において、1
9は回転子の界磁極を永久磁石とした永久磁石回転子で
ある。
【0037】次に動作について説明する。一般に回転電
機から発生する損失には固定子の銅損,鉄損および漂遊
損,回転子の励磁損および機械損があるが、これらの損
失の大半は熱に変化する。そこで、実施例1から4の構
成により、固定子側は冷却され、さらに、冷却ファンを
なくすことで、回転子側の機械損を大幅に低減すること
ができた。しかしながら、回転子による励磁損に対する
対策が残っており、この回転子による励磁損は熱を発生
し、機内に放熱される。そこで、本実施例は励磁損のな
い永久磁石回転子19との組み合わせにより、更なるヒ
ートパイプで固定子鉄心2を冷却した効果を発揮するこ
とができ、小型な回転電機が得られる効果を奏する。な
お、この永久磁石回転子19の構成は一般的によく知ら
れているので述べないが、実開昭60−24149号公
報および実開昭60−48345号公報などに示されて
いる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、固定子鉄心に複数の外周溝を設け、固定子鉄心より
発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入した複数のヒー
トパイプを、固定子鉄心の複数の外周溝に埋め込み、複
数のヒートパイプと短絡リング管および導通管を介して
冷媒を冷却する凝縮器と接続し、ヒートパイプの吸熱に
よる冷媒の膨張と、凝縮器の冷却による冷媒の凝縮で、
冷媒を循環させ、固定子鉄心を冷却する構成としたの
で、ヒートパイプにより発熱した固定子鉄心を効率良く
冷却し、冷却ファンを不要にするとともに、通風ダクト
を不要とし、小型で全閉フレーム構造の回転電機が得ら
れる効果がある。
【0039】また、請求項2の発明によれば、軸方向に
対してスキュー角度傾斜して設けられた固定子コイルに
対応して固定子鉄心の外周に複数の外周溝を設け、固定
子鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入した
複数のヒートパイプを、固定子鉄心の複数の外周溝に埋
め込み、複数のヒートパイプと軸方向に左右2分割され
た半割れ短絡リング管および導通管を介して冷媒を冷却
する凝縮器と接続し、ヒートパイプの吸熱による冷媒の
膨張と、凝縮器の冷却による冷媒の凝縮で、冷媒を左右
2系統に、かつ左右の系統の冷媒の方向を逆に循環さ
せ、固定子鉄心を冷却する構成としたので、スキュー角
度傾斜して設けられたヒートパイプは、固定子鉄心の発
熱の元である固定子コイルからの発熱を冷媒が均等に吸
熱し、かつ吸熱効果を高める。さらに、ヒートパイプの
傾斜により、冷媒の流れを速め、固定子鉄心の冷却効果
を高める。さらにまた、冷媒の流れを左右2系統に循環
させ、かつ左右の系統の冷媒の流れを逆に循環させたこ
とにより、固定子鉄心を均等に冷却するとともに、冷却
効果をいっそう高め、冷却ファンを不要にするととも
に、通風ダクトを不要とし、小型で全閉フレーム構造の
回転電機が得られる効果がある。
【0040】さらに請求項3の発明によれば、固定子鉄
心の固定子コイル附近に複数の軸方向穴を設け、固定子
鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入し、か
つ良熱導伝性絶縁材料で構成された複数のヒートパイプ
を固定子鉄心の複数の軸方向穴に貫通させた構成とした
ので、固定子コイル附近に貫通させたヒートパイプは、
固定子鉄心の発熱の元である固定子コイルからの発熱を
冷媒が均等に吸熱し、かつ吸熱効果を高める。さらに、
良熱導伝性絶縁材料のヒートパイプは、回転子からの磁
気的な影響によるヒートパイプおよび短絡リング管を循
環する循環電流を防止し、循環電流による損失を無くす
効果がある。
【0041】さらにまた請求項4の発明によれば、固定
子鉄心の固定子コイル附近に複数の軸方向穴を設け、固
定子鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入
し、かつ金属性材料に良熱導伝性絶縁材料でコーティン
グされた複数のヒートパイプを、固定子鉄心の複数の軸
方向穴に貫通させ、複数のヒートパイプと短絡リング管
との間の少なくとも一方に絶縁コネクタを接続した構成
としたので、固定子コイル附近に貫通させたヒートパイ
プは、固定子鉄心の発熱の元である固定子コイルからの
発熱を冷媒が均等に吸熱し、かつ吸熱効果を高める。さ
らに、金属性材料に良熱導伝性絶縁材料をコーティング
したヒートパイプと、絶縁コネクタは、回転子からの磁
気的な影響によるヒートパイプおよび短絡リング管を循
環する循環電流を防止し、循環電流による損失を無くす
効果がある。
【0042】また請求項5の発明によれば、請求項1か
ら4に記載の発明に加え、回転子の界磁極を永久磁石と
した永久磁石回転子を備えた構成としたので、回転子の
励磁損による機内での熱の発生を無くし、さらに、ヒー
トパイプを用いて全閉フレーム構造とした効果を高める
回転電機が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1から4の発明の一実施例による回転電
機を示す断面図である。
【図2】図2(a)は請求項1の発明の一実施例による
固定子を示す一部平面図である。図2(b)は図2
(a)の軸方向断面図である。
【図3】図3(a)は請求項2の発明の一実施例による
固定子を示す一部平面図である。図3(b)は図3
(a)の軸方向断面図である。
【図4】請求項2の発明の一実施例による凝縮器を示す
斜視図である。
【図5】図5(a)は請求項3の発明の一実施例による
固定子を示す一部平面図である。図5(b)は図5
(a)の軸方向断面図である。
【図6】図6(a)は請求項4の発明の一実施例による
固定子を示す一部平面図である。図6(b)は図6
(a)の軸方向断面図である。
【図7】請求項5の発明の一実施例による回転電機を示
す断面図である。
【図8】従来の開放形回転電機を示す断面図である。
【符号の説明】
2 固定子鉄心 4 固定子コイル 14,14a,14b,14c ヒートパイプ 15 短絡リング管 15a,15b 半割れ短絡リング管 16 凝縮器 17,17a,17b 導通管 19 永久磁石回転子 23 絶縁コネクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の外周溝が設けられた固定子鉄心
    と、上記固定子鉄心の複数の外周溝に埋め込まれ、上記
    固定子鉄心より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入
    した複数のヒートパイプと、上記複数のヒートパイプの
    入口部および出口部にそれぞれ接続され、上記複数のヒ
    ートパイプより冷媒を集結および上記複数のヒートパイ
    プへ冷媒を分配する短絡リング管と、上記短絡リング管
    の上部より導通管で導かれ、上記固定子鉄心より発生す
    る熱を吸熱することにより膨張した冷媒を冷却し凝縮さ
    せ、上記ヒートパイプと上記短絡リング管および上記導
    通管を介して冷媒を循環させる凝縮器とを備えた回転電
    機。
  2. 【請求項2】 軸方向に対してスキュー角度傾斜して設
    けられた固定子コイルに対応して外周に複数の外周溝が
    設けられた固定子鉄心と、上記固定子鉄心の複数の外周
    溝に埋め込まれ、上記固定子鉄心より発生する熱を吸熱
    する冷媒を内部に封入した複数のヒートパイプと、上記
    複数のヒートパイプの入口部および出口部にそれぞれ左
    右2系統に接続され、上記複数のヒートパイプより冷媒
    を集結および上記複数のヒートパイプへ冷媒を分配する
    軸方向に左右2分割された半割れ短絡リング管と、上記
    半割れ短絡リング管の上部より導通管で導かれ、上記固
    定子鉄心より発生する熱を吸熱することにより膨張した
    冷媒を冷却し凝縮させ、上記ヒートパイプと上記半割れ
    短絡リング管および上記導通管を介して左右2系統に冷
    媒を循環させ、かつ左右の系統の冷媒の循環方向を逆に
    した凝縮器とを備えた回転電機。
  3. 【請求項3】 上記固定子鉄心の固定子コイル附近に複
    数の軸方向穴を設け、上記複数のヒートパイプを上記固
    定子鉄心の複数の軸方向穴に貫通させ、上記固定子鉄心
    より発熱する熱を吸熱する冷媒を内部に封入し、かつ良
    熱導伝性絶縁材料で構成したことを特徴とする請求項1
    または2記載の回転電機。
  4. 【請求項4】 上記固定子鉄心の固定子コイル附近に複
    数の軸方向穴を設け、上記複数のヒートパイプを上記固
    定子鉄心の複数の軸方向穴に貫通させ、上記固定子鉄心
    より発生する熱を吸熱する冷媒を内部に封入し、かつ金
    属性材料に良熱導伝性絶縁材料でコーティングし、上記
    複数のヒートパイプと該複数のヒートパイプ入口部およ
    び出口部にそれぞれ接続された短絡リング管との間の少
    なくとも一方に絶縁コネクタを接続したことを特徴とす
    る請求項1または2記載の回転電機。
  5. 【請求項5】 回転子の界磁極を永久磁石とした永久磁
    石回転子を備えたことを特徴とする請求項1,2,3ま
    たは4記載の回転電機。
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