JPH0520223Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、薫香を燻焼して薫りを立てるのに使
用する薫香燻焼用器具に関するものである。

（従来の技術） 一般に薫香を立てる場合、香炉、灰、炭、銀葉
などの高価な香道具を必要とするため、最近では
通常の線香の有する暗いイメージを払拭すべく、
薫香を華やかな色彩と香りを付けた棒状とし、こ
の薫香を通常の線香立てに立てて燻焼させる安価
な薫香手段が実施されている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが薫香が華やかな各種の色彩を有するに
も拘わらず、暗いイメージを有する通常の線香と
同様に紙箱や筒容器に収容して抽出等に保管して
いたのでは、燻焼前においてもほのかに漂うさわ
やかな薫りを封じ、また薫香の華やかさを隠すこ
とになる。

また色鮮やかさとさわやかな薫りから明るいイ
メージを有する薫香を通常の線香立てで燻焼する
のではイメージダウンとなる。

本考案は上記現状に鑑みて為されたものであつ
て、準備手数を軽減するけでなく、薫香の各種の
華やかな色彩を室内装飾に有効に利用できるとと
もに、薫香の一本一本を容易に取出すことができ
る薫香燻焼用器具を提供することを目的としてい
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、一定長さで薫りに応じて異なる色彩
を付けた複数種の棒状の薫香を、少なくとも一側
壁に内底まで達する深さの取出し用凹部を有する
上面開口の複数個の薫香収容室に、種別毎に収容
した収容基体部分と、矩形基板のコーナー部一縁
に仰角60度程度の傾斜壁を立設して該傾斜板に傾
斜面に対し略直角となる方向の薫香支持孔を貫設
した不燃材料からなる薫香立てを上面開口の凹陥
部に支持させた薫香立支持基体とが一体に連設さ
れ、前記収容基体部分には透明又は半透明の蓋体
が被せられていることを特徴とする薫香燻焼用器
具を要旨とするものである。

（実施例） 次に本考案の薫香燻焼用器具の実施例を図面に
基づいて説明すると以下の通りである。

第１図は本考案の実施例に係る薫香燻焼用器具
の分解斜視図、第２図は組立状態の断面図であつ
て、４〜７cm程度の長さで薫りに応じてレツド、
ピンク、ブルー、グリーン等の色彩を付けた９種
の薫香１と、これら各種薫香１を種別毎に収容す
るための薫香収容室２を縦、横三列計９個形成し
た平面横長矩形の収容基体部分３の一端に、薫香
立て４が収容支持される矩形の凹陥部５を有する
薫香立支持基体部分６を一体的に連設した合成樹
脂製の器具本体７と、前記収容基体部分３上に被
せられる透明合成樹脂製の蓋体８と、前記凹陥部
５に嵌合支持される陶器製の薫香立て４とから構
成されたものである。

そして収容基体部分３の上面は、薫香立支持基
体部分６の上面より蓋体８の厚み分だけ低くなつ
ており、この面に各薫香収容室２が開口するよう
凹設され、各薫香収容室２の仕切壁１０には、該
各薫香収容室２の内底まで達する深さの取出し用
凹部１１が形成されている。

また収容基体部分３の両側には蓋体８の側板を
支持するための段１２が形成されている。

薫香立て４は、矩形基板１３のコーナー部の一
縁に仰角60度程度の傾斜壁１４を立設し、該傾斜
壁１４には、傾斜面に対し直角となる方向の薫香
支持孔１５を貫設した構成である。この薫香支持
孔１５は火の付いた薫香１を使用時とは逆に差込
んで消火用にも利用することができる。

上記構成された薫香燻焼用器具は、薫香１を種
別毎に収容基体部分３の薫香収容室２に収容して
該収容基体部分３に蓋体８を被せるとともに、矩
形の凹陥部５に薫香立て４を嵌合支持させた状態
でテーブル上等に載置される。

そして、蓋体８を除去して薫香収容室２から所
望の薫香１を取出して点火し、これを薫香立て４
の薫香支持孔１５に挿入支持させ、薫香１の燃焼
により生じる灰は、薫香立て４の矩形基板１３で
受け、必要に応じて薫香立て４を凹陥部５から分
離して捨てるようにして使用される。

この薫香燻焼用器具は載置状態においては、薫
香収容室２に収容されている各種色彩の薫香１が
透明の蓋体８を通して外観されるので、室内装飾
効果が得られるようになる。

また薫香収容室２から所望の薫香１を取出す場
合には、薫香収容室２の仕切壁１０の取出し用凹
部１１に一本の指先を入れるようにして薫香１を
簡単に摘み出すことができる。

尚、上記実施例においては、平面横長矩形の収
容基体部分３の一端に薫香立支持基体部分６を一
体的に連設したものについて図示説明したが、第
３図に示すように、薫香立て４を嵌合した凹陥部
５を有する薫香立支持基体部分６の両側に収容基
体部分３を連設するようにしてもよく、また図示
省略したが、薫香立支持基体部分６の周囲に収容
基体部分３を連設して、薫香１の色彩の透視によ
り全体平面が花模様を呈するようにする場合もあ
る。

（考案の作用効果） 以上説明した本考案に係る薫香燻焼用器具は、
薫香を収容する収容基体部分に薫香立てを収容支
持する薫香立基体部分を一体的に連設したことに
より、薫香燻焼用器具を取出せば薫香と薫香立て
が同時に準備できるようになるは勿論、器具全体
が安定し、火災等の危険を招くことがない。

また収容基体部分に複数の薫香収容室を設けて
それぞれに華やか色彩を付けた薫香を収容し、こ
れを蓋体を通して外観できるようにしたから、薫
香の色彩を室内装飾の一部に有効に利用すること
ができるとともに薫香燻焼用器具の体裁を良好な
ものとすることができる。

さらに薫香収容室の仕切壁に取出し用凹部を設
けたから、指先による薫香の摘み出しが確実かつ
容易となる。

さらにまた、薫香立ての矩形基板の一縁に仰角
60度程度の傾斜壁を立設し、該傾斜壁には、傾斜
面に対し直角となる方向の薫香支持孔を貫設した
から、薫香を安定的に支持することができるとと
もに、該薫香支持孔を消火用にも利用でき、安全
に薫香の薫りを楽しむことができる。

以上のように本考案によれば、準備手数を軽減
するだけでなく、薫香の各種の華やかな色彩を室
内装飾に有効に利用できるとともに薫香の一本一
本を容易に取出すことができ、安全性の高い薫香
燻焼用器具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る薫香燻焼用器具
の分解斜視図、第２図は組立状態の断面図、第３
図は他の実施例に係る薫香燻焼用器具の平面図で
ある。 １……薫香、２……薫香収容室、３……収容基
体部分、４……薫香立て、５……凹陥部、６……
薫香立基体部分、７……器具本体、８……蓋体、
１０……仕切壁、１１……取出し用凹部、１２…
…段、１３……矩形基板、１４……傾斜壁、１５
……薫香支持孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定長さで薫りに応じて異なる色彩を付けた複
   数種の棒状の薫香を、少なくとも一側壁に内底ま
   で達する深さの取出し用凹部を有する上面開口の
   複数個の薫香収容室に、種別毎に収容した収容基
   体部分と、矩形基板に仰角60度程度の傾斜壁を立
   設して該傾斜壁の傾斜面に対し略直角となる方向
   の薫香支持孔を貫設した不燃材料からなる薫香立
   てを上面開口の凹陥部に支持させた薫香立支持基
   体とを一体に連設し、前記収容基体部分には透明
   又は半透明の蓋体を被せたことを特徴とする薫香
   燻焼用器具。