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JPH05188541A - ユニバーサルカプラー及びそれを含む写真要素 - Google Patents

ユニバーサルカプラー及びそれを含む写真要素

Info

Publication number
JPH05188541A
JPH05188541A JP4169071A JP16907192A JPH05188541A JP H05188541 A JPH05188541 A JP H05188541A JP 4169071 A JP4169071 A JP 4169071A JP 16907192 A JP16907192 A JP 16907192A JP H05188541 A JPH05188541 A JP H05188541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupler
photographic
group
compound
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4169071A
Other languages
English (en)
Inventor
Richard P Szajewski
ピーター ザジュースキ リチャード
Jerrold N Poslusny
ニール ポスラスニー ジェロルド
David A Steele
アーノルド スティール デビッド
Teh-Hsuan Chen
チェン テー−シュアン
Paul A Burns
アンドリュー バーンズ ポール
Ronald E Leone
エドマンド レオン ロナルド
William J Begley
ジェイムス ベグレイ ウィリアム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eastman Kodak Co filed Critical Eastman Kodak Co
Publication of JPH05188541A publication Critical patent/JPH05188541A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
    • G03C7/30541Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers characterised by the released group
    • G03C7/30558Heterocyclic group
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
    • G03C7/30576Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers characterised by the linking group between the releasing and the released groups, e.g. time-groups
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S430/00Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
    • Y10S430/156Precursor compound
    • Y10S430/158Development inhibitor releaser, DIR

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、処理中に生成色素を洗い流すこと
が可能であり、画像に悪影響を与えることなく画像アキ
ュータンスを改良する放出可能な現像抑制剤基を有する
カプラー及び前記カプラーを含む写真要素を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 本発明写真要素は、ハロゲン化銀乳剤層を少
くとも1層、及び処理中に要素から洗い流せる色素を酸
化カプリングの際生成することができるカプラー(A)
を有する支持体を含んでなる写真要素であって、前記カ
プラー(A)が、放出可能なバラスト化カルバメートタ
イミング基及び放出可能なベンゾトリアゾール、トリア
ゾール又はテトラゾール現像抑制剤基を順に含むカプリ
ング離脱基をカプリング位に含む写真要素である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理中に写真要素から
洗い流すことができる色素を形成できる写真カプラーで
あって、前記要素がカプラー並びに放出可能なカルバメ
ートタイミング基及び放出可能なベンゾトリアゾール、
トリアゾール又はテトラゾール現像抑制剤基を含んでな
るカプリング離脱基を有するようなカプラーを含有する
ものである新規な写真カプラーに関し、またかかるカプ
ラーを含む写真要素及び写真処理に関する。
【0002】
【従来の技術】各種写真カプラーが写真材料及び写真処
理において知られている。かかるカプラーは酸化カプリ
ングの際、色素、例えば、シアン、マゼンタ及びイエロ
ー画像色素を写真材料中にそして写真処理中に形成す
る。かかるカプラーの別の一群としては、処理中に画像
形成を改良するための現像抑制剤基を放出するカプラー
が挙げられる。典型的に、かかるカプラーは、例えば、
米国特許第3,227,554号明細書に記載されてい
る現像抑制剤放出(DIR)カプラー、及び例えば、米
国特許第4,248,962号;第4,409,323
号及び第4,861,701号各明細書に記載されてい
るような、現像抑制剤基のタイミングよい放出を可能に
するタイミング基を有するDIRカプラーである。かか
る現像抑制剤放出カプラーについては、現像抑制剤基の
放出後に残留する化合物(典型的に色素)が写真要素及
び形成された画像に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現像抑制剤基の放出後
に生成される化合物、例えば色素を除去するか又は要素
中に実質的に無色の化合物を生成するのが望ましい。無
色化合物の生成を可能にするか、又は除去可能な化合
物、例えば、処理中に写真要素から洗い流すことができ
る化合物を、写真要素に悪影響を与えずに生成するカプ
ラーの選択は極めて限定されている。例えば、米国特許
第3,615,506号及び第4,477,563号の
DIRカプラーは生成色素を写真要素から除去できない
し、例えば、米国特許第4,248,962号に記載さ
れているようなタイミング基はこの問題を解決しない。
米国特許第4,482,629号明細書に記載されてい
るような、水溶性色素を生成しそして現像抑制剤基を放
出するカプラーが知られているが、かかるカプラーは以
下の要件のすべてを満足する基の組合せではない:1)
処理中に所望のカプリング反応性を備えつつ洗い流すこ
とも可能であること、2)カプラーのバラスト化と同時
に所望の反応性並びに迅速放出を可能にする、カプリン
グ位に結合したタイミング基を有するカプリング離脱基
を有すること、3)写真要素中での安定性を有するこ
と、4)写真要素中で画像形成性カプラーとの有効な反
応性を有すること、並びに5)所望画像に悪影響を与え
ることなく画像アキュータンスを改良する放出可能な現
像抑制剤基を有すること。これらの要件をすべて満足す
る、かかる画像改良カプラー、特に現像抑制剤放出カプ
ラー(本明細書ではユニバーサルZカプラーと称する)
を提供することが望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの課題
を、ハロゲン化銀乳剤層を少くとも1層、及び処理中に
要素から洗い流せる色素を酸化カプリングの際生成する
ことができるカプラー(A)を有する支持体を含んでな
る写真要素であって、前記カプラー(A)が、放出可能
なバラスト化カルバメートタイミング基及び放出可能な
ベンゾトリアゾール、トリアゾール又はテトラゾール現
像抑制剤基を順に含むカプリング離脱基をカプリング位
に含む写真要素により解決する。かかるカプラー(A)
は、好ましくはカプラーをして、処理中に写真要素から
洗い流せる色素を酸化カプリングの際生成することを可
能にする−COR1 基(R1 は、水可溶化基を完成する
原子を表す)を2−位に含み、そして4位に式:
【0005】
【化2】
【0006】前記式中、W,X及びYは、個々に水素又
は前記カプラー及びその性質に悪影響を与えない置換基
であり;例えば、W,X及びYは個々に水素;ハロゲ
ン、特に塩素もしくは臭素;−NO2 ;−SOR3 ;−
OR3 ;−SO2 3 ;−SO2 NR3 4 ;−NR4
COR3 ;−NR4 SO2 3 ;−NR3 4 ;−CO
OR3 ;−CN;又は−CONHR3 であり;
【0007】R2 は、カプラーに悪影響を与えない置換
基、典型的に非置換もしくは置換のアルキル、例えば、
炭素原子数1〜40個のアルキル、又は非置換もしくは
置換のアリール、例えば、炭素原子数6〜40個のアリ
ール、例えば、非置換もしくは置換のフェニルであり;
好ましくはR2 は写真技術分野で知られるバラスト基で
あり;
【0008】R3 は、非置換もしくは置換のアルキル、
例えば、炭素原子数1〜40個のアルキル、又は非置換
もしくは置換のアリール、例えば、炭素原子数6〜40
個のアリール、例えば非置換もしくは置換フェニルであ
り;R4 は、水素、好ましくは炭素原子数1〜15個の
非置換もしくは置換のアルキル、又は好ましくは炭素原
子数6〜15個の非置換もしくは置換のアリール、例え
ば、非置換もしくは置換のフェニルであり;
【0009】Zは、放出可能なベンゾトリアゾール、ト
リアゾールもしくはテトラゾール現像抑制剤基であっ
て、フェニルメルカプトテトラゾールではない基であ
り;nは0又は1であり;Tは、
【化3】 であり;そしてW,X、Y及びR2 の少くとも1個はバ
ラスト基、特に写真技術分野で知られるバラスト基であ
る、により示されるカプリング離脱基を含んでなるナフ
トール系カプラーである。
【0010】ベンゾトリアゾール現像抑制剤基とは、本
明細書において、任意の1−もしくは2−ベンゾトリア
ゾール現像抑制剤基、例えば、米国特許体4,477,
563号及び第4,812,389号各明細書に記載さ
れているような写真技術分野において知られているもの
を意味する。これらとしては、例えば、式:
【0011】
【化4】 前記式中、W1 及びW2 は個々に水素、又はカプラーも
しくは抑制剤に悪影響を与えない置換基、例えば、ハロ
ゲン、特に塩素もしくは臭素、非置換もしくは置換のア
ルキル、特に炭素原子数1〜30個のアルキル、又は非
置換もしくは置換のアルコキシ、例えば、炭素原子数1
〜30個のアルコキシ、又は非置換もしくは置換のアル
コキシカルボニル、特に炭素原子数1〜30個のアルコ
キシカルボニルである、により示されるベンゾトリアゾ
ール現像抑制剤基が挙げられる。
【0012】本明細書においてトリアゾール現像抑制剤
基とは写真技術分野において知られる任意のトリアゾー
ル現像抑制剤を意味する。かかる基は式:
【0013】
【化5】
【0014】前記式中、W1 及びW2 は前記したとおり
である、により示される。
【0015】本明細書においてテトラゾール現像抑制剤
基とは、写真技術分野において知られる任意のテトラゾ
ール現像抑制剤基を意味するが、フェニルメルカプトテ
トラゾールを含まない。かかる基は式:
【0016】
【化6】
【0017】前記式中、W3 は水素、アルキル又はアリ
ールである、により示される。
【0018】前記のような基の組合せを含まないカプラ
ーは、写真要素、特にカラー写真ハロゲン化銀要素にお
ける前記要件の1つ又はそれ以上を満足しない。
【0019】前記カプラーの組み合せもまた有用であ
る。
【0020】本明細書において用いられるものとして、
用語“カプラー”とはカプラー成分及びZ現像抑制剤成
分をはじめとするカプリング離脱基を包含する化合物全
体を指す。用語“カプラー成分”とはカプリング離脱基
以外の化合物の部分を指す。
【0021】酸化カプリングの際、カプラー成分が、処
理中に写真要素から洗い流すことができる色素を生成す
るものならば、任意の写真カプラー成分をカプラー
(A)のカプラー成分として用いることができる。酸化
カプリングの際、典型的な写真カプラー成分は、要素か
ら洗い流すことができるシアン、マゼンタ又はイエロー
色素を生成する。典型的なカプラー成分は水可溶化基、
例えば、カルボキシもしくはスルホン酸基又は−COR
1 (式中、R1 は典型的にNHCH3 ,NH2 ,OCH
3 ,OC2 5 ,NHCH2 CH2 CO2 2 5 であ
る)を含有する。
【0022】好ましいカプラー成分は、酸化カプリング
の際カプラーから生成する色素が処理中に要素から洗い
流すことができるようにする水可溶化基である置換基
を、2位に含有するナフトール系カプラー成分である。
ナフトール系カプラーの2位のかかる有用な置換基−C
OR1 の例としては、
【0023】
【化7】
【0024】前記式中、R5 は水素、メチル又はエチル
であり;mは1,2又は3であり;zは0又は1であ
り;そしてJは−H,−CN,SOR5 ,SO2 5
SO3 5 ,CO2 5 ,−Cl,−Br,又はOR5
である、が挙げられる。
【0025】好ましいカプラー、例えば、ナフトール系
カプラーは、バラスト化カルバメート基及びそのカルバ
メート基に結合した放出可能なZ現像抑制剤基を順に含
むカプリング離脱基をカプリング位に含んでなる。有用
なカプリング離脱基の例としては以下のものが挙げられ
る:
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】カプラー成分はモノマー性であってもよ
く、又はダイマー性、オリゴマー性もしくはポリマー性
であってもよく、この場合、Z含有基を1個以上カプラ
ーに含有することがある。
【0030】カプリング離脱基は、カプラー成分のカプ
リング位でカプラー成分と結合している。カプリング離
脱基は、写真技術分野で知られている酸化カプリング反
応によりカプリング位から離脱する。
【0031】有用なカプラー成分としては、例えば、以
下の特許に記載されているものであって、そのカプラー
成分のバラスト基を除去し、そして前記のような水可溶
化基と置き換えてカプラー成分から生成された色素が写
真要素から洗い流せるようにしたカプラー成分が挙げら
れる。さらに、これらの特許及び刊行物は、本発明カプ
ラー: I.COUP と組み合せると有用な画像形成性カプラーについても記
載している。
【0032】A.酸化されたカラー現像主薬との反応で
シアン色素を形成するカプラーは、米国特許第2,77
2,162号;第2,895,826号;第3,00
2,836号;第3,034,892号;第2,47
4,293号;第2,423,730号;第2,36
7,531号;第3,041,236号;第4,33
3,999号及び“Farbkuppler-eine Literaturuebers
icht"(Agfa Mitteilungen 、第III 巻、156 〜175 頁、
1961年)のような代表的特許及び刊行物に記載されてい
る。
【0033】好ましくは、かかるカプラーは、酸化され
た発色現像主薬との反応でシアン色素を生成するフェノ
ール類及びナフトール類である。
【0034】B.酸化された発色現像主薬との反応でマ
ゼンタ色素を生成するカプラーは、米国特許第2,60
0,788号;第2,369,489号;第2,34
3,703号;第2,311,082号;第3,15
2,896号;第3,519,429号;第3,06
2,653号;第2,908,573号及び“Farbkupp
ler-eine Literaturuebersicht,"(Agfa Mitteilungen、
第III 巻、126 −156 頁、1961年)のような代表的特許
及び刊行物に記載されている。
【0035】好ましくは、かかるカプラーは、酸化され
た発色現像主薬と反応してマゼンタ色素を生成するピラ
ゾロン類及びピラゾロトリアゾール類である。
【0036】C.酸化された発色現像主薬との反応でイ
エロー色素を生成するカプラーは、米国特許第2,87
5,057号;第2,407,210号;第3,26
5,506号;第2,298,443号;第3,04
8,194号;第3,447,928号及び“Farbkupp
ler-eine Literaturuebersicht,"(Agfa Mitteilungen、
第III 巻、112 −126 頁、1961年)のような代表的特許
及び刊行物に記載されている。
【0037】好ましくは、かかるイエロー色素形成性カ
プラーはアシルアセトアミド類、例えば、ベンゾイルア
セトアミド類及びピバロイルアセトアミド類である。
【0038】D.酸化された発色現像主薬と反応して無
色生成物を生成するカプラーは、英国特許第861,1
38号;米国特許第3,632,345号;3,92
8,041号;第3,958,993号及び第3,96
1,959号のような代表的特許に記載されている。
【0039】好ましくは、かかるカプラーは、酸化され
た発色現像主薬と反応すると無色生成物を生成する環状
カルボニル含有化合物である。
【0040】前記の画像色素形成性カプラーは、写真要
素に及び/又は写真処理溶液、例えば、現像液に包含さ
せて、露光写真要素の現像の際、それらを、酸化された
発色現像主薬と反応可能に組み合せるようにすることが
できる。写真処理溶液に包含されるカプラーは、処理溶
液により写真層を介して拡散するような分子サイズ及び
形状であるべきである。写真要素に包含する際には、こ
れらの画像色素形成性カプラー及び本発明カプラーは非
拡散性であるべきである。すなわち、それらは、それら
が被覆されている層から有意に拡散又は流出しないよう
なサイズ及び形状のものであるべきである。
【0041】処理に当っては、写真要素の露光域中の画
像色素形成性カプラーは典型的に不動性色素画像を形成
する。しかしながら、画像域中の本発明カプラーは、処
理中に要素から洗い流すことができる可動性色素を生成
する。画像域で酸化カプリングがおこると、本発明カプ
ラーはバラスト化カルバメート基及びZ現像抑制剤基を
含むカプリング離脱基を放出する。カプリング離脱基の
バラスト化カルバメート部分は不動性で、カプラーが被
覆されている位置に残る。Z現像抑制剤基は放出され
て、その機能を発揮して、画像アキュータンスを改良し
そして他の利点を実現する。
【0042】本発明の写真要素は、色素形成性カプラー
及び発色現像主薬を別々の処理溶液もしくは組成物又は
要素に包含せしめる常法により処理することができる。
本発明の写真要素は、従来のカラーネガティブ写真処理
で処理されるカラーネガティブ要素として特に有用であ
る。
【0043】本発明化合物を包含する写真要素は、支持
体及び単一のハロゲン化銀層からなる単純な要素であっ
てもよく又は多層、多色要素であってもよい。本発明化
合物は少くとも1層のハロゲン化銀乳剤層及び/又は少
くとも1層の他の層、例えば隣接層に包含せしめること
ができ、その層では、乳剤層中でハロゲン化銀を現像し
た酸化発色現像主薬と反応可能な組み合せ状態になるで
あろう。ハロゲン化銀乳剤層は、他の写真用カプラー化
合物、例えば、色素形成性カプラー、着色マスキングカ
プラー、及び/又は競争カプラーを含有してもよく、又
はそれらと組み合せることもできる。これらの他の写真
カプラーは、本発明の写真カプラーと同一又は異なる色
又は色相の色素を形成することができる。さらに、写真
要素のハロゲン化銀乳剤層及び他層は、かかる層に通常
含まれる添加物を含有することができる。
【0044】典型的な多層、多色写真要素は、シアン色
素画像形成性材料と組み合わさった赤感性ハロゲン化銀
乳剤単位、マゼンタ色素画像形成性材料と組み合わさっ
た緑感性ハロゲン化銀乳剤単位及びイエロー色素画像形
成性材料と組み合わさった青感性ハロゲン化銀乳剤層で
あって、これらのハロゲン化銀乳剤単位の少くとも1層
が本発明の写真カプラーと組み合わさっているものを、
その表面上に有する支持体を含むことができる。各ハロ
ゲン銀乳剤単位は1層以上の層及び各種単位から構成す
ることができ、これらの層は互いに別々の位置に配備す
ることができる。
【0045】本発明カプラーは、写真要素の1層以上の
層又は単位に包含せしめるか又は組み合わせることがで
きる。例えば、要素の適切な位置にスキャベンジャー層
を組み込んでZの作用を所望の層又は単位に限定するこ
とにより、Zにより影響を受ける層又は単位をコントロ
ールすることができる。写真要素の少くとも一層は、例
えば、媒染層、バリヤ層又は保護層であってよい。
【0046】感光性ハロゲン化銀乳剤は、粗ハロゲン化
銀結晶、中位ハロゲン化銀結晶もしくは微小ハロゲン化
銀結晶又はこれらの混合物を含むことができ、そして塩
化銀、臭化銀、臭沃化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩臭沃
化銀及びそれらの混合物のようなハロゲン化銀からなっ
てよい。これらの乳剤はネガティブ作動性乳剤又は直接
ポジティブ乳剤であってよい。これらは、主にハロゲン
化銀粒子の表面上に又は主にハロゲン化銀粒子の内部に
潜像を形成することができる。これらは、化学増感又は
分光増感してもよい。これら乳剤としては、他の親水性
コロイドも有用であるが、典型的にはゼラチン乳剤であ
る。Research Disclosure 、1983年1月、Item No.
22534 、米国特許第4,434,226号及び米国特許
出願第419,177号(1989年10月10日出
願)各明細書に記載されているように、平板状粒子感光
性ハロゲン化銀が特に有用である。
【0047】支持体は、写真要素と共に用いられる支持
体ならば任意のものであってよい。典型的な支持体とし
ては、硝酸セルロースフィルム、酢酸セルロースフィル
ム、ポリビニルアセタールフィルム、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム及びそ
れらと関連するフィルム又は樹脂材料、並びにガラス、
紙、金属等が挙げられる。典型的には、可撓性フィル
ム、例えば、ポリマー性フィルム又は紙支持体が用いら
れる。紙支持体はアセチル化されてもよく、又はバリタ
及び/又はα−オレフィンポリマー、特に炭素原子数2
〜10個のα−オレフィン、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−ブテン共重合体等で被覆され
てもよい。
【0048】本発明カプラーは、現像抑制剤基を放出す
る写真カプラーが写真技術分野において用いられてきた
と同様の方法で写真要素に用いることができる。
【0049】本発明の乳剤及び要素に用いるのに適切な
材料の以下の検討は、Research Disclosure、1978
年12月、Item No.17643(Industrial Opportunities L
td.発行、Homewell Havant, Hampshire,P09 1EF,U.K.)
を引用して行うだろう。その開示は引用することにより
本明細書に包含する。この出版物は以下"Research Disc
losure" と略称する。
【0050】これら写真要素は、Research Disclosure
第XVII節及びそこで引用される文献に記載されているよ
うな各種支持体上に被覆することができる。
【0051】これら写真要素は、典型的にスペクトルの
可視域の化学線に露光してResearchDisclosure 第XVIII
節に記載されているような潜像を形成し、そして処理
してResearch Disclosure 第XIX 節に記載されているよ
うな可視色素画像を形成することができる。可視色素画
像を形成する操作には、要素を発色現像主薬と接触させ
て現像可能なハロゲン化銀を還元し、発色現像主薬を酸
化する工程が含まれる。酸化された発色現像主薬はカプ
ラーと順に反応して色素を生成する。
【0052】本発明において有用な発色現像主薬として
は、p−フェニレンジアミン類が挙げられる。特に好ま
しいものは、4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン塩
酸塩、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニ
リン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−β−(メタンスルホンアミド)エチルアニリン硫酸塩
水和物、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ヒドロキシエチルアニリン硫酸塩、4−アミノ−3−
β−(メタンスルホンアミド)エチル−N,N−ジエチ
ルアニリン塩酸塩および4−アミノ−N−エチル−N−
(2−メトキシエチル)−m−トルイジン ジ−p−ト
ルエンスルホン酸が挙げられる。
【0053】ネガティブ作動性ハロゲン化銀乳剤は、こ
の処理工程によりネガ画像をもたらす。ポジ(または反
転)画像をうるには、この発色現像工程非カラー現像主
薬でまず現像処理して露光されたハロゲン銀を現像(色
素を生じない)し、次いでその要素を均一にカブらせて
未露光ハロゲン化銀を現像可能なものとすることができ
る。あるいはまた、直接陽画乳剤は、ポジ画像を得るの
に使用することができる。
【0054】前記写真材料及び処理は、例えば、Resear
ch Disclosure、1989年12月、Item 第308,
119号(その開示は引用することにより本明細書に包
含する)に記載されているように、写真技術分野におい
て有用であることが知られている写真ハロゲン化銀乳剤
及び添加物と共に使用することができる。前記カプラー
は、有機化合物合成技術分野において知られている反応
及び方法により製造することができる。以下の方法は本
発明カプラーの合成を具体的に説明するものである:
【0055】典型的に、これらカプラーは、抑制剤基が
存在しないバラスト化カプリング離脱基を先ずカプラー
成分のカプリング位に結合することにより製造する。こ
の生成物を反応性誘導体に転化し、これを適切な抑制剤
基と縮合させて所望のカプラーを生成する。あるいは、
抑制剤基の反応性誘導体を先ず生成し、次にこの物質を
バラスト化カプリング離脱基含有カプラーと反応させ
る。以下の合成は製造方法を具体的に示すものである。
【0056】
【化11】
【0057】前記式中、R6 は水素、又はカプラー含有
写真要素の処理中に、生成された色素を要素から洗い流
せるようにすることができる低分子量基、例えば、CH
3 ,(CH2)2 CO2 2 5 等であり;XはCl又はF
であり;nは0又は1であり;Yは電子吸引基、例え
ば、NO2 又はClであり;Ballは適切なバラスト
基であり;Inhは窒素含有抑制剤、特に前記のZであ
る。Phはここではフェニルである。
【0058】本発明カプラーの具体的合成例は以下のと
おりである:
【0059】
【化12】
【0060】
【化13】
【0061】化合物(A1):フェニル 1,4−ジヒ
ドロキシ−2−ナフトエート(30.0g、0.107
mol)を脱酸素テトラヒドロフラン(300mL)に添加し
た。窒素雰囲気下、40%水性メチルアミン(35mL、
0.451mol)を15分間かけて滴加した。得られた溶
液を1時間攪拌した。最後に反応物を冷い2N塩酸
(2.5L)中に注ぎ入れた。得られた沈澱をろ別し、
十分に水洗しそして風乾した。この物質は十分に純粋だ
ったので次工程に用いた。収量23.0g(99%)。
【0062】化合物(A3):化合物(A1)(67.3
g、0.31mol)及び化合物(A2)(94.5g、0.
31mol)をN,N−ジメチルホルムアミド(800mL)
に溶解した。50%水酸化ナトリウム水溶液(50mL、
25.0g、0.62mol)を滴加した。得られた反応混
合物を一晩室温で攪拌した。TLC(シリカゲル−Et
OAc/513リグロイン;30:70)によれば、主
生成物スポットはRf 0.60に認められた。この反応
混合物を10%塩酸(2L)及びエチルアセテート(5
00mL)の混合物に注ぎ入れた。結晶化した生成物をろ
別した。収量75.0g(46%)。
【0063】化合物(A4):化合物(A3)(60.0
g、0.115mol)をテトラヒドロフラン(300mL)
に溶解した。ホスゲンのトルエン溶液(22%、154
mL、0.345mol)を一度に添加した。この反応混合物
を1時間室温で攪拌した。得られた溶液を回転蒸発器で
濃縮した。ジクロロメタン(500mL)を残渣に添加し
た。この混合物をろ過して不溶性物質を除去した。溶剤
を減圧下で除去すると油状物質が得られたが、これをさ
らに精製することなく使用した。TLC(エチルアセテ
ート/513リグロイン;15:85)によればR
f 0.30に主スポットが認められた。
【0064】化合物(A6):前記の化合物(A4)
(0.115mol)を乾燥ピリジン(250mL)に溶解し
た。化合物(A5)(27.5g、0.115mol)を一度
に添加した。反応混合物を一晩室温で攪拌した。この混
合物を希塩酸(1200mL)に注ぎ入れた。この水性混
合物をエチルアセテートで抽出した。抽出物を無水硫酸
マグネシウムを用いて乾燥し、次にろ過した。溶剤を真
空除去すると油状物質が得られた。この油状物質をジク
ロロメタンに溶解し次いでジクロロメタンを溶離液とし
て用いるシリカゲルクロマトグラフィにかけた。3種の
異なる(A6)の異性体に対応するフラクションをひと
まとめにし、濃縮して油状物質を得た。この油状物質を
最少量のエーテルに溶解し、そしてP950リグロイン
を、溶液から油状物質が生成するまで添加した。この混
合物を一晩室温で攪拌したところ油状物質が固化した。
この混合物をろ過し、収集した固体をメタノールを用い
てスラリー化した。生成物をろ別し、乾燥して黄色固体
を得た。収量は40.0g(44%)であった。高圧液
体クロマトグラフィによれば、総量98.4%に達する
3種の異性体の存在が示された。
【0065】C44466 8 としての計算値:C,6
7.16 ;H,5.89;N,10.68 実験値:C,67.13 ;H,5.91;N,10.60
【0066】
【化14】
【0067】
【化15】
【0068】前記式中、Etはエチルであり、Meはメ
チルであり、THFはテトラヒドロフランであり、HO
Acは酢酸であり、Phはフェニルである。
【0069】化合物(B1):フェニル 1,4−ジヒ
ドロキシ−2−ナフトエート(28.0g、0.10モ
ル)及びβ−アラニンエチルエステル塩酸塩(30.7
g、0.20モル)をアセトニトリル(125mL)と混
合した。この混合物を室温で窒素雰囲気下で攪拌した。
トリエチルアミン(20.2g、0.20mol)のアセト
ニトリル溶液(60mL)を滴加した。滴加完了後、混合
物を2時間加熱還流した。この混合物を室温まで放冷
し、次に攪拌しながら氷、水(1.0L)及び濃HCl
(50mL)の混合物中に注ぎ入れた。生成物が、固体と
して溶液から析出した。水性混合物をろ過し、収集固体
を水洗した。生成物をろ過器でできるかぎり乾燥吸引
し、次にビーカーに移した。この物質を温水(〜400
mL)と共に10分間攪拌した。この混合物をろ過し次い
で固体を冷水で洗浄した。生成物を真空炉中、窒素雰囲
気下、〜45℃で24時間乾燥した。淡褐色粉末(m.
p.162〜165°)が得られた。収量29.4g
(97%)。
【0070】化合物(B2):2−クロロ−5−ニトロ
ベンゾアルデヒド(55.5g、0.30mol)及びn−
ドデシルアミン(55.5g、0.30mol)をエタノー
ル(300mL)と混合した。この混合物を攪拌し、2時
間加熱還流した。得られた温溶液を室温まで放冷したと
ころ、生成物が結晶化した。この混合物を氷中で冷却
し、次いでろ過した。収集固体を冷メタノールで洗浄し
た。生成物を真空炉中、窒素雰囲気下、室温で一晩乾燥
した。ベージュ色の粉末、m.p.52〜54°が得ら
れた。収量88.7g(84%)。
【0071】化合物(B3):化合物(B1)(24.2
g、0.08mol)及び化合物(B2)(28.2g、0.
08mol)を乾燥ジメチルスルホキシド(DMSO)(30
0mL)及び乾燥テトラヒドロフラン(60mL)と混合し
た。この混合物を窒素雰囲気下で攪拌し次いで温水浴で
〜35°まで温めた。すべての(B1)及び(B2)を
溶液に加えた。加熱浴を取りはずし、この混合物を室温
で攪拌した。カリウム t−ブトキシド(19.8g、
0.176mol)を15分間かけてポット温度を30〜3
5℃に保持しながら少しずつ添加した。得られた暗赤色
溶液を2時間室温で攪拌した。エチルアセテート(30
0mL)及びメタノール(30mL)を混合物に添加した。
混合物を0〜5°まで氷−塩浴で冷却した。硼水素化ナ
トリウム(4.0g、0.105mol)を10分間かけて
少しずつ添加した。混合物を15分間攪拌し、次に混合
物のpHを酢酸(10mL)を添加することにより〜7に調
整した。混合物を2時間0〜5°で次に室温で一晩攪拌
した。
【0072】水(100mL)を添加し、次いで混合物を
〜15分間攪拌した。反応混合物を分液ロートに移し
た。エチルアセテート(〜300mL)及び水(〜300
mL)を添加し、各層に分離させた。有機層を水(〜20
0mLずつ)で3回、飽和塩化ナトリウム溶液(〜250
mL)で1回洗浄した。エチルアセテート溶液を硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。この混合物を塩基性アルミナのパ
ッドを介してろ過した。溶剤を回転蒸発器でろ液から除
去した。得られた赤褐色油状物質をエタノール(110
mL)に溶解した。この溶液を室温で一晩攪拌したとこ
ろ、固体が分離した。この混合物を氷中で冷却し、次に
ろ過した。収集固体を冷エタノールで、次にペンタンで
洗浄した。生成物を真空炉中、〜40°、窒素下で数時
間乾燥して、化合物(B3)を黄色粉末、m.p.10
1〜105°として得た。収量21.8g(44%)。
【0073】化合物(B5):化合物(B4)(14.0
g、0.075モル)を乾燥テトラヒドロフラン(13
5mL)と混合した。この混合物を室温で窒素雰囲気下で
攪拌してスラリーを生成した。ホスゲン(18%トルエ
ン溶液、98mL、0.098mol)を30分間かけて滴加
した。添加が進むにつれ、すべての(B4)が溶解し
た。添加完了後、溶液を室温で17時間攪拌した。溶剤
を回転蒸発器で除去した。残渣をジクロロメタン(〜2
00mL)に溶解した。溶剤を再び回転蒸発器で除去し
た。残留固体残渣をペンタンを用いてスラリー化した。
この混合物をろ過し、生成物を真空炉中、室温で窒素雰
囲気下で乾燥したところ、化合物(B5)がベージュ色
粉末、m.p.125〜128°として得られた。収量
16.7g(89%)。
【0074】化合物(B6):化合物(B3)(10.0
g、0.016mol)及びN,N−ジメチルアニリン
(9.7g、0.080mol)を乾燥テトラヒドロフラン
(100mL)と混合した。この混合物を室温で窒素雰囲
気下で攪拌し、次いでテトラヒドロフラン(75mL)中
の化合物(B5)(5.0g、0.020モル)の溶液を
30分間かけて滴加した。得られた溶液を室温で1時間
攪拌した。この時点で、TLC(シリカゲル−エチルア
セテート/ヘプタン;30:70)はRf 0.55に主
生成物スポットを示した。反応混合物を攪拌しながら氷
及び水(800mL)と塩酸(80mL)の混合物に注ぎ入
れた。水性混合物を2回エチルアセテートで抽出した。
抽出液をひとまとめにし、次いで飽和塩化ナトリウム溶
液で洗浄した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、次
にろ過した。溶剤を回転蒸発器で除去して淡橙色半固体
を得た。この物質を温エチルアセテート(50mL)に溶
解し、次いで溶離液としてエチルアセテート/ヘプタン
(25:75)を用いてシリカゲルカラム(2.5L)
のクロマトグラフィにかけた。所望の生成物を含有する
フラクションをひとまとめにし、次いで溶剤を回転蒸発
器で除去したところ、ベージュ色固体(アセトニトリル
再結晶)が得られた。この生成物はベージュ色粉末、
m.p.133〜135°であった。収量8.8g(6
6%)。高圧液体クロマトグラフィは1種の異性体(9
5.1%)の存在を示した。
【0075】C42H48Cl2N6O8 としての計算値:C,60.35
;H,5.75;N,10.05;Cl,8.48 実験値:C,59.95 ;H,5.54;N,9.77;Cl,8.19
【0076】合成についての別の具体例を以下に示す:
【0077】
【化16】
【0078】
【化17】
【0079】
【化18】
【0080】
【化19】
【0081】化合物(C14):化合物(C6)及び
(C13)を先に概説したような操作により製造した。
化合物(C6)(5.4g、0.014モル)及び化合物
(C13)(7.5g、0.15モル)をアセトニトリル
(100mL)を用いてスラリー化した。トリエチルアミ
ン(4.5g、0.045mol)を滴加した。得られた溶
液を一晩室温で攪拌した。反応混合物を冷希塩酸中に注
ぎ入れた。水性混合物をエチルアセテートで抽出した。
この抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し次にろ過した。
溶剤を回転蒸発器で除去した。得られた黄色油状物質
を、溶離液として先ず第一にジクロロメタン、次に溶離
液としてジクロロメタン/エーテル(95:5)を用い
てシリカゲルのクロマトグラフィにかけた。このように
して化合物(C14)が黄色泡状物質として得られた。
収量5.6g(46%)であった。
【0082】化合物(C16):化合物(C14)(1
3.4g、0.017mol)及び化合物(C15)(5.1
g、0.017mol)を乾燥テトラヒドロフラン(100
mL)中で攪拌した。N,N−ジメチルアニリン(10.
3g、0.085mol)を添加した。得られた混合物を一
晩室温で攪拌した。反応混合物を冷希塩酸に注ぎ入れ
た。水性混合物をエチルアセテートで抽出した。抽出液
を硫酸マグネシウムで乾燥し、次にろ過した。溶剤を回
転蒸発器で除去した。残渣を、溶離液としてジクロロメ
タン/エーテル(100:0)〜(95:5)を用いる
シリカゲルクロマトグラフィにかけた。主生成物含有フ
ラクションをひとまとめにし、次いで溶剤を真空除去し
て、黄橙色泡状物質を得た。収量5.4g(29%)。
【0083】化合物(C17):化合物(C16)(5.
4g、0.0051mol)をテトラヒドロフラン(5mL)
及びギ酸(60mL)に溶解した。この溶液を一晩室温で
攪拌した。この間に、固体が溶液から徐々に析出した。
混合物をろ過し次いで固体をエタノールで洗浄した。こ
の固体をジクロロメタンでスラリー化し、次いで溶離液
としてジクロロメタン/エチルアセテート(70:3
0)を用いるシリカゲルクロマトグラフィにかけた。生
成物フラクションをひとまとめにし、そして濃縮して黄
色泡状物質を得た。この泡状物質をエタノールに溶解
し、次いでこの溶液を室温で攪拌した。白色沈澱が析出
した。この固体をろ別しそして乾燥した。収量2.0g
(38%)。高圧液体クロマトグラフィは総量99.8
%に達する3種類の異性体の存在を示した。
【0084】C53H59N7O12S+1H2Oとしての計算値:C,61.
39 ;H,5.89;N,9.46;S,3.09 実験値:C,61.27 ;H,6.09;N,8.71;S,3.82
【0085】
【化20】
【0086】
【化21】
【0087】化合物(D1):合成例B中の化合物(B
1)として製造法はすでに述べてある。
【0088】化合物(D2):2−フルオロ−5−ニト
ロアニリン(55.0g、0.35mol)及びラウロイル
クロライド(87.4g、0.40mol)をテトラヒドロ
フラン(450mL)と混合した。この混合物を室温で窒
素雰囲気下で攪拌した。トリエチルアミン(40.4
g、0.40mol)のテトラヒドロフラン溶液を1時間か
けて添加した。添加完了後、混合物を1時間室温で攪拌
した。反応混合物を攪拌しながら氷と水(2L)に濃塩
酸(200mL)を加えた混合物を注ぎ入れた。この水性
混合物をろ過し、収集固体を水洗した。粗生成物を乾燥
し、次にP−513リグロイン(〜1L)から再結晶し
て、108.7g(92%)の2−フルオロ−5−ニト
ロ−1−ウンデシルカルボニルアミノベンゼン、m.
p.75〜77°を得た。
【0089】2−フルオロ−5−ニトロ−1−ウンデシ
ルカルボニルアミノベンゼン(36.7g、0.11モ
ル)及びテトラヒドロフラン(400mL)を一緒に混合
した。この混合物を〜5°まで氷−水浴で冷却し、その
間窒素雰囲気下に保持した。硼水素化ナトリウム(1
6.5g、0.44mol)を少しずつ添加した。気体発生
が停止してから、酢酸(25mL、26.4g、0.44
mol)を30分間かけて徐々に滴加した。この混合物は激
しく泡を発生するので、添加速度を調整して泡発生の度
合いを制御する。添加完了後、氷浴を取りはずし、混合
物を室温で15分間攪拌した。次にこの混合物を蒸気浴
を用いて徐々に還流加熱した。激しい泡の発生がおさま
ってから、混合物を3時間還流加熱した(ポットの温度
は65〜70°)。混合物を室温まで放冷した。次に攪
拌しながら、氷と水(1L)に濃塩酸(150mL)を加
えた冷混合物に徐々に注ぎ入れた。過剰の硼水素化ナト
リウムが消費される際に激しい泡発生がおこる。水性混
合物をエチルアセテートで3回抽出した。抽出液をひと
まとめにし、次いで飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄
した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥した。Nori
tを添加し、次いで混合物をろ過した。溶剤を回転蒸発
器を用いて〜70mLの溶液が残るまで除去した。この溶
液をシリカゲルカラム(2.5mL)にかけた。カラムを
エチルアセテート/ヘプタン(6:94)で溶離した。
所望生成物含有フラクションをひとまとめにし、次いで
溶剤を回転蒸発器を用いて除去したところ黄色油状物質
が得られ、これを温P950リグロイン(100mL)に
溶解した。得られた溶液を氷−アセトン浴で冷却した。
生成物が結晶化した。混合物をろ過し、次いで生成物を
真空炉中、室温で窒素下に乾燥した。黄色粉末として化
合物(D2)が得られた。m.p.44〜46°。収量
22.6g(63%)。
【0090】化合物(D3):化合物(D1)(19.7
g、0.065mol)及び化合物(D2)(21.1g、
0.065mol)を乾燥ジメチルスルホキシド(200m
L)と混合した。この混合物を室温で窒素雰囲気下に攪
拌した。カリウム t−ブトキシド(15.6g、0.
14mol)を10分間かけて少しずつ添加した。添加完了
後、混合物を室温で2時間攪拌した。この時点で、TL
C(シリカゲル−エチルアセテート/ヘプタン;25:
75)はRf 0.45に主生成物スポットを示した。
反応混合物を攪拌しながら、氷と水(1L)に濃硫酸
(80mL)を加えた混合物中に注ぎ入れた。この水性混
合物をエチルアセテートで3回抽出した。抽出物をひと
まとめにし、次いで飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄
した。抽出液をNoritで処理し、次いで硫酸マグネ
シウムで乾燥した。混合物をろ過し、次いで溶剤を回転
蒸発器で除去すると暗色油状物質が得られた。この油状
物質を温エチルアセテート(50mL)に溶解し、次いで
この溶液をシリカゲルカラム(2.5L)にかけた。カ
ラムをエチルアセテート/ヘプタン(20:80)で溶
離した。所望生成物含有フラクションをひとまとめに
し、次いで溶剤を回転蒸発器で除去した。得られた固体
をペンタンを用いてスラリー化し、次いでこの混合物を
ろ過した。生成物を乾燥すると黄色固体として化合物
(D3)が得られた。m.p.84〜87°。収量1
6.5g(42%)。
【0091】化合物(D4):化合物(D3)(6.1
g、0.01mol)を乾燥テトラヒドロフラン(50mL)
に溶解した。この溶液を室温で窒素雰囲気化で攪拌し
た。ホスゲン(16%トルエン溶液、30mL、0.03
mol)を15分間かけて滴加した。添加完了後、混合物を
室温で16時間攪拌した。溶剤を反応溶液から回転蒸発
器を用いて除去すると油状物質が得られ、これを精製す
ることなく直ちに使用した。薄層クロマトグラフィ(T
LC)(シリカゲル−エチルアセテート/ヘプタン;2
5:75)はR f 0.40に主スポットを示した。
【0092】化合物(D6):前記の化合物(D4)
(0.01mol)を乾燥ピリジン(40mL)に溶解した。
この溶液を、乾燥ピリジン(30mL)中のD(5)(2.
3g、0.01mol)の混合物に、室温で窒素雰囲気下に
添加した。添加完了後、混合物を4 1/2時間室温で攪拌
した。この時点で、TLC(シリカゲル−エチルアセテ
ート/ヘプタン;30:70)はRf 0.50に主生
成物スポットを示した。反応混合物を攪拌しながら、氷
と水(800mL)に濃塩酸(80mL)を加えた冷混合物
中に注ぎ入れた。この水性混合物をエチルアセテートで
3回抽出した。抽出物をひとまとめにし、次いで飽和塩
化ナトリウム溶液で2回洗浄した。抽出液を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、次いでNoritで処理した。混合物
をろ過し、次いで溶液を濃縮して褐色油状物質を得た。
この油状物質をエチルアセテート(40mL)に溶解し、
次いでこの溶液を、溶離液としてエチルアセテート/ヘ
プタン(25:75)を用いるシリカゲルカラム(2.
0L)にかけた。所望生成物含有フラクションをひとま
とめにし、次いで溶剤を回転蒸発器で除去した。得られ
た黄褐色油状物質(3.6g)をエタノール(10mL)
と共に室温で一晩攪拌した。これらの条件下で生成物が
結晶化した。この混合物をろ過し次いで収集固体をフレ
ッシュな冷エタノールで洗浄した。生成物を真空炉中、
室温で乾燥すると、黄色固体として、化合物(D6)が
得られた。72〜75°。収量1.4g(16%)。高
圧液体クロマトグラフィは総量90.4%に達する2種
類の異性体の存在を示した。
【0093】C45H63N7O8S としての計算値:C,62.70 ;
H,7.37 ; N,11.37 ; S,3.72 実験値:C,62.84 ; H,7.22 ; N,10.75 ; S,3.13
【0094】製造することができるカプラーの例は以下
のとおりである:
【0095】
【化22】
【0096】
【化23】
【0097】
【化24】
【0098】
【化25】
【0099】
【化26】
【0100】
【化27】
【0101】
【化28】
【0102】
【化29】
【0103】
【化30】
【0104】
【化31】
【0105】
【化32】
【0106】
【化33】
【0107】
【化34】
【0108】
【化35】
【0109】
【化36】
【0110】前記合成操作によれば、異性体混合物が一
般に得られることが理解される。これら混合物の写真特
性は、一般に、個々の異性体の写真特性と識別可能では
ない。ある場合には、個々の異性体が得られた。
【0111】以下の例により、さらに本発明を説明す
る。
【0112】例1〜2:以下の層を、カラーネガティブ
現像用カラー写真記録材料(比較試料A)を、透明セル
ローストリアセテートフィルム支持体に、この順に塗布
することにより調製した。ハロゲン化銀量は銀mg/ft2
で示す。“( )”で示す量はmg/m 2 で示されてい
る。すべてのハロゲン化銀乳剤は、銀1モル当り4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザ
インデン2gで安定化した。
【0113】層1(ハレーション防止層):銀22mg
(236)及びゼラチン227mg(2440)を含有す
る黒色コロイド状銀ゾル。
【0114】層2(第1赤感性層):50mg(538)
の赤色増感沃臭化銀乳剤(3.0モル%沃化物、平均粒
子直径0.6ミクロン)、80mg(860)の赤色増感
沃臭化銀乳剤(4.5モル%沃化物、平均粒子直径1.
2ミクロン)、100mg(1075)のシアン色素形成
性画像カプラーC−1、3mg(32)のDIR化合物D
−1、及び300mg(3225)のゼラチン。
【0115】層3(第2赤感性層):150mg(161
2)の赤色増感沃臭化銀乳剤(4.0モル%沃化物、平
均粒子直径2.3ミクロン)、35mg(376)のシア
ン色素形成性画像カプラーC−1、3.8mg(41)の
DIR化合物D−1及び250mg(2688)のゼラチ
ン。
【0116】層4(中間層):5mg(54)の酸化現像
主薬スキャベンジャーS−1及びゼラチン100mg(1
075)。
【0117】層5(第1緑感性層):30mg(322)
の緑色増感沃臭化銀乳剤(3.3モル%沃化物、平均粒
子直径0.58ミクロン)、75mg(806)の緑色増
感沃臭化銀乳剤(2.0モル%沃化物、平均粒子直径
1.1ミクロン)、50mg(538)のマゼンタ色素形
成性画像カプラーM−1、2.5mg(27)のDIR化
合物D−2及び230mg(2473)のゼラチン。
【0118】層6(第2緑感性層):115mg(123
6)の緑色増感沃臭化銀乳剤(2モル%沃化物、平均粒
子直径1.48ミクロン)、18mg(194)のマゼン
タ色素形成性画像カプラーM−2、1.3mg(14)の
DIR化合物D−2及び230mg(2473)のゼラチ
ン。
【0119】層7(中間層):5mg(54)の酸化現像
剤スキャベンジャーS−1、6mg(65)の黄色コロイ
ド状銀及び100mg(1075)のゼラチン。
【0120】層8(第1青感性層):25mg(269)
の青色増感沃臭化銀乳剤(1.1モル%沃化物、平均粒
子直径0.60ミクロン)、40mg(430)の青色増
感臭沃化銀乳剤(2.4モル%沃化物、平均粒子直径
2.15ミクロン)、75mg(806)のイエロー色素
形成性画像カプラーY−1、3mg(33)のDIR化合
物D−3及び150mg(1612)のゼラチン。
【0121】層9(第2青感性層):75mg(806)
の青色増感沃臭化銀乳剤(12モル%沃化物、平均粒子
直径2.01ミクロン)、12mg(129)のイエロー
色素形成性画像カプラーY−1及び150mg(161
2)のゼラチン。
【0122】層10(保護層):110mg(1183)
のゼラチン及び総ゼラチンに対して2重量%の硬化剤H
−1。
【0123】化合物M−1、M−2及びD−2をトリク
レジルホスフェート含有乳剤として用いた;化合物C−
1、Y−1及びD−3をジ−n−ブチルフタレート含有
乳剤として用いた;一方、化合物D−1をN−n−ブチ
ルアセトアニリド含有乳剤として用いた。
【0124】比較写真試料Aは、当該技術分野において
知られるマゼンタ色素形成性DIR化合物(D−2)(米
国特許第3,615,506号)を包含する。
【0125】追加の写真試料は、高感度マゼンタ層(第
2緑感性層#6)及び低感度マゼンタ層(第1緑感性層
#5)のDIR D−2を表Iに示すように各種DIR
化合物と置き換えた他は同様にして調製した。各種DI
R化合物の量は、以下のような白色光露光及びカラー処
理後、約0.65の緑色色素ガンマとなるように選ばれ
た。
【0126】比較の写真試料Bは、当該技術分野におい
て知られるシアン色素形成性DIR化合物(D−4)(米
国特許第4,248,962号)を包含する。
【0127】写真実施例1及び2では本発明のDIR化
合物が包含されている。
【0128】これらの試料は、白色光、赤色光(Kodak
Wratten 29フィルターを用いて)又は緑色光(Kodak Wr
atten 74フィルターを用いて)のいずれかに対しグレー
ウェッジチャートを介して露光した。次にこれらの試料
を、British Journal of Photography Annual of 1988
年、196 〜198 頁に記載されているような、カラーネガ
ティブ処理、Kodak C-41処理(Kodak及びWratten はEast
man Kodak Company 、U.S.A.の商標である)を用いて現
像した。
【0129】これら試料の性能特性のいくつかを評価し
た:
【0130】赤色記録(IIEシアン)の中間層インタ
ーイメジ効果を、米国特許第4,840,880号明細
書の14カラム、25〜35行に記載されている方法を
用いて分析した。IIEシアンとは、(赤色光への選択
的露光の際の赤色濃度階調−白色光への選択的露光の際
の赤色濃度階調)を(白色光への選択的露光の際の赤色
濃度階調)で割ったものとして定義される。この場合、
IIEシアンの値が大きければ大きい程好ましい。本発
明化合物は、比較化合物と比較してIIEシアンの値が
より大きくなる。
【0131】緑色記録の赤色濃度汚染に伴うカラー濁度
を、特開昭63−037350号明細書の例2及び表II
I に記載されている方法を用いて分析した。この場合、
フィルムはカラー現像前に緑色光に対し選択的露光を行
った。カラー濁度とは、(1.0の緑色濃度を与える露
光で生じる赤色濃度−かぶりでの赤色濃度)を(かぶり
での赤色濃度)で割ったものの100倍として定義され
る。カラー濁度値が小さければカラーの純度がより高い
ことが実証される。カラー濁度値が小さいほど好まし
い。本発明化合物は最も小さいカラー濁度値を与える。
【0132】緑色記録の鮮鋭度は、35mmシステムアキ
ュータンスとして評価した。この方法は米国特許第4,
782,012号明細書の18カラム8〜14行に記載
されている。アキュータンスは鮮鋭性と客観的関連性が
ある。1アキュータンス単位の変化が、鮮鋭性の僅かな
識別可能な差異を意味するようにスケールをつける。こ
の定義は、SPSE Handbook of Photographic Science an
d Engineering(1973)の957 〜960 頁に示されている。
本発明化合物を包含する写真実施例1及び2は、比較試
料A及びBに比べ緑色層の鮮鋭性を大巾に改良する。
【0133】これら化合物の安定性を、38℃の温度、
50%の相対湿度で4週間フィルム試料を保存すること
によりモニターした。次に試料を前記したように現像
し、緑色かぶり濃度の増加をモニターした。すべての本
発明化合物が優れた安定性を示した。
【0134】前記カプラーの式は以下のとおりである:
【0135】
【化37】
【0136】
【化38】
【0137】
【化39】
【0138】以下の本発明DIRカプラーは、前記カラ
ー写真要素及び処理において鮮鋭性及び安定性を有用な
程に改良した:
【0139】
【化40】
【0140】
【表1】
【0141】本発明のDIR化合物I−27及びI−1
1は、比較DIR化合物D−2及びD−4と比較して安
定性が改良されており、生成色素を洗い流すことが可能
で(改良されたカラー濁度を参照されたい)あるので形
成された画像の鮮鋭性が改良されかつ中間層インターイ
メジ効果が増加した。
【0142】例3:対照DIR化合物D−2及びD−3
を以下のカプラーI−21と置き換えた以外は例1に述
べたような写真要素及び写真処理においても安定性が改
良される:
【0143】
【化41】
【0144】例4〜26:セルロースエステルフィルム
支持体上に以下の層をコーティングすることにより写真
要素を調製した(各成分の量はmg/cm2 で示す):
【0145】乳剤層1:ゼラチン−2691:赤色増感
臭沃化銀(銀として)−1615;ジブチルフタレート
に分散させたイエロー色素形成性画像カプラーY−2
(RECEIVER LAYER) 中間層:ゼラチン−624; ジドデシルハイドロキノン−113
【0146】乳剤層2:ゼラチン;緑色増感臭沃化銀
(銀として)−1615;ジブチルフタレートに分散さ
せたマゼンタ色素形成性画像カプラーM−3;N,N−
ジエチル−ドデカンアミドに分散させかつ階調光学くさ
びの緑色光露光及び処理後に、原コントラストの0.5
の緑色光までのコントラストを与えるのに十分なレベル
でコーティングされた、表IIのDIR化合物(CAUS
ER LAYER) 保護オーバーコート ゼラチン−5382; ビスビニルスルホニルメチルエーテル (総ゼラチン量の2%) 画像カプラーの構造は以下のとおりである:
【0147】マゼンタ画像カプラーM−3:
【化42】
【0148】イエロー画像カプラーY−2:
【化43】
【0149】段階濃度ステップタブレットを介して、又
は鮮鋭性測定用の35%モジュレーションフリンジチャ
ートを介して、緑色光に各要素の細片を露光し、次に以
下のカラー現像液で3.25分、38℃で現像し、停
止、洗浄、漂白、定着、洗浄及び乾燥を行った。
【0150】カラー現像液: 蒸留水 800mL 硫酸 2.0mL 亜硫酸カリウム 2.0g CD−4 3.35g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.25g 沃化カリウム 0.6mg 蒸留水で1Lにする。 pHを10.0に調整。 CD−4は4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
β−ヒドロキシエチルアニリン硫酸塩。
【0151】処理画像を緑色光を用いて読み取り、コン
トラスト及びAMTアキュータンスを測定した。各現像
抑制剤放出(DIR)化合物のコーティングレベルを変
化させたものについての、AMTアキュータンス対コン
トラストの対数のプロットから、DIR化合物が存在し
ない場合のその原コントラストの0.5のコントラスト
で、アキュータンスを測定した。アキュータンス値を以
下の表IIに報告する。AMTの算出には以下の式を用い
たが、この式において、システムモジュレーション曲線
のカスケード域は“Theory of the Photographic Proce
ss" 、第4版、1977年、T.H.James編の6
29頁の等式(21.104)に示されている:AMT
=100+66Log〔カスケード域/2.6696
M〕;前記式中、倍率フアクターMは35mmシステムA
MTについては3.8である。CMTアキュータンスを
用いることについては、R.G.Gendron,"An Improved Obj
ective Method of Rating Picture Sharpness:CMT acut
ance" ,the Journal of SMPTE,82巻、1009〜12頁(1973
年)に記載されている。AMTは、ネガティブから作成
されるポジティブ印刷の観察を含む評価システムにとっ
て有用な、CMTのさらなる修正である。
【0152】中間層インターイメジ効果は、RECEI
VER層の色素ガンマに対するCAUSER層の色素ガ
ンマの比を算出することにより評価した。この分析は米
国特許第4,248,962号明細書に記載されてい
る。この比が大きければ、中間層インターイメジ効果も
より大きいことを示している。
【0153】色純度は、処理後のコーティングのステー
タスM赤色濃度を測定することにより評価した。この値
が小さければ、色純度がより高いことを示している。
【0154】
【表2】
【0155】
【化44】
【0156】表IIのインターイメジ効果及びAMT値か
ら、前記の基の組合せを含む、本発明カプラーを写真ハ
ロゲン化銀要素に用いると、かかる基の組合せを含まな
い近似の化合物と比較して、同時に鮮鋭性が改良され、
インターイメジが高くなり、色汚染が低減することが判
明した。
【0157】本発明の更なる特徴は、同一程度のCAU
SERガンマ抑制を達成するのに要する、本発明の構造
的に類似のDIR化合物の量を比較することにより説明
することができる。いくつかのかかる比較対を表III に
列挙する。各比較対では、DIR化合物は、前記の一般
構造で定義された“n”の数のみが異なる。表III に列
挙した各種の比較対は、放出抑制剤の同一性及びカプラ
ー成分の同一性において異なる。各場合に(n=0及び
n=1の両者とも本発明作用を可能にするが)、n=0
の場合の方が、DIR化合物の使用量が低い。この場
合、より少量の抑制剤及びより少量の流出可能色素が、
フィルム又は処理溶液中に放出されるので、この使用量
が低いことは特に有用である。本発明のDIR化合物を
用いる写真フィルムは、n=0の場合、このように生態
学的に好ましい。
【0158】
【表3】
【0159】本発明を、その好ましい実施態様を特に参
照して説明したが、本発明の精神及び範囲内で変更及び
修正が可能なことは理解されるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビッド アーノルド スティール アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,エイドライン ドライブ 653 (72)発明者 テー−シュアン チェン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,セイント アンドリュース ブールバード 55 (72)発明者 ポール アンドリュー バーンズ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14626, ロチェスター,ラークウッド ドライブ 68 (72)発明者 ロナルド エドマンド レオン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14610, ロチェスター,コーウィン ロード 755 (72)発明者 ウィリアム ジェイムス ベグレイ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,スタッフォード クレセン ト 1243

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀乳剤層を少くとも1層、及
    び処理中に要素から洗い流せる色素を酸化カプリングの
    際生成することができるカプラー(A)を有する支持体
    を含んでなる写真要素であって、前記カプラー(A)
    が、放出可能なバラスト化カルバメートタイミング基及
    び放出可能なベンゾトリアゾール、トリアゾール又はテ
    トラゾール現像抑制剤基を順に含むカプリング離脱基を
    カプリング位に含む写真要素。
  2. 【請求項2】 式: 【化1】 からなる写真カプラー(A)。
JP4169071A 1991-06-28 1992-06-26 ユニバーサルカプラー及びそれを含む写真要素 Pending JPH05188541A (ja)

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