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JPH05186676A - 高流動性ポリカーボネート - Google Patents

高流動性ポリカーボネート

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JPH05186676A
JPH05186676A JP4214862A JP21486292A JPH05186676A JP H05186676 A JPH05186676 A JP H05186676A JP 4214862 A JP4214862 A JP 4214862A JP 21486292 A JP21486292 A JP 21486292A JP H05186676 A JPH05186676 A JP H05186676A
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JP
Japan
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molecular weight
polycarbonate
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group
component
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JP4214862A
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English (en)
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Inventor
Hiroshi Yatani
広志 八谷
Shinsuke Fukuoka
伸典 福岡
Haruyuki Yoneda
晴幸 米田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性を保持したまま、従来のポリカーボ
ネートでは全く得られていなかった優れた流動性を持つ
芳香族ポリカーボネートを提供する。 【構成】 Mw50000〜120000の高分子量ポ
リカーボネート10〜40重量部とMw11000〜1
9000の低分子量ポリカーボネートを混合し、(1)
Mw25000〜35000、(2)Mw/Mn3.0
〜4.0、(3)GPCピークトップの分子量1200
0〜17000、(4)分子量100000以上の部分
が3.5〜7.0重量%、(5)分子量2000以下の
部分が3.5重量%以下である高流動ポリカーボネート
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリカーボネー
トに関する。更に詳しくは、本発明は、耐衝撃性を保持
したまま、従来のポリカーボネートでは得られなかった
優れた流動性を持つ芳香族ポリカーボネートに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性、透明
性、寸法安定性の優れたエンジニアリングプラスチック
である。しかし、ポリカーボネートは、流動性が悪いの
が欠点であり、精密部品や薄物の射出成形が困難であっ
た。流動性を改良するためには、成形温度、金型温度を
上げる必要がある。そのために成形サイクルが長くな
り、成形のコストが高くなってしまったり、成形中にポ
リカーボネートの劣化が起こるという問題があった。
【0003】流動性を改良するためには、ポリカーボネ
ートの重量平均分子量を下げる方法が挙げられる。しか
しこの方法で得たポリカーボネートは、耐衝撃性が大巾
に低下し、そのうえ耐溶剤性が悪くなるという欠点を有
していた。一方、分子量の異なるポリカーボネートを混
合して分子量分布を広くすることにより、流動性を改良
しようとする方法が提供されている(米国特許第316
6606号明細書、特開昭56−45945号公報)。
【0004】これらの方法では、非ニュートン流体性を
持ち、ダイスウェルの大きいポリカーボネートが得られ
ている。しかし、これらのポリカーボネートは、低せん
断応力下の流動性は通常の分子量分布を持つものより低
下している。高せん断応力下での流動性は、通常の分子
量分布を持つものと同程度である。即ちこれらのポリカ
ーボネートは確かに非ニュートン流体性を持つ(高せん
断応力下と低せん断応力下での流動性の比が大)が、流
動性そのものは決して従来のものより優れたものではな
かった。
【0005】これまで、耐衝撃性を保持したままで、流
動性の大巾に優れたポリカーボネートは得られていなか
ったのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐衝撃性を
保持したまま、従来のポリカーボネートでは得られなか
った優れた流動性を持つ芳香族ポリカーボネートを得る
ことを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために、ポリカーボネートのゲルパーミエー
ションクロマトグラフ(以下GPCと略す)と流動性、
耐衝撃性との関係について検討した結果、重量平均分子
量、分子量分布、GPCのピークトップの分子量、及び
低分子量部分、高分子量部分の重量比率が特定の範囲に
あるポリカーボネートにおいて初めて前記課題を解決す
ることを見出し本発明に到達した。
【0008】即ち本発明は、 1.(1)重量平均分子量が25000〜35000、
(2)分子量分布(Mw/Mn)が3.0〜4.0(た
だし、Mw,Mnは、それぞれ重量平均分子量と数平均
分子量を表わす)、(3)ゲルパーミエーションクロマ
トグラフのピークトップの分子量が12000〜170
00、(4)分子量100000以上の部分の組成物全
体に対する割合が3.5〜7.0重量%、(5)分子量
2000以下の部分の組成物全体に対する割合が3.5
重量%以下、であることを特徴とする芳香族ポリカーボ
ネートを提供するものであり、更に、 2.メルトインデックス比(MIR)が16以上(ただ
し、MIR=温度280℃、荷重21.6KgでのMI
値/温度280℃、荷重2.16KgでのMI値)であ
ることを特徴とする1項記載の芳香族ポリカーボネート
を提供するものである。
【0009】芳香族ポリカーボネートとは、下記化1で
表わされる繰り返し単位をもつものである。
【0010】
【化1】
【0011】ここでAr1 は2価の芳香族残基を表わ
し、例えばフェニレン、ナフチレン、ピリジレン及び下
記(II)式で示されるものである。 −Ar2 −Y−Ar3 ……… (II) 〔式中Ar2 及びAr3 は、それぞれアリーレン基であ
って、例えばフェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、
ピリジレンなどの基を表わし、Yは下記化2で示される
アルキレン基又は置換アルキレン基を表わす。
【0012】
【化2】
【0013】(ここでR1 ,R2 ,R3 及びR4 はそれ
ぞれ水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、アリールアルキル基であって、場合によりア
ルコキシ基で置換されていてもよい。Kは3〜11の整
数であり、このメチレン基の水素が炭素数1〜5の炭化
水素基で置換されていてもよい。)〕またAr1 は(II
I) 式で示される構造を、含有するものであってもよ
い。
【0014】 −Ar2 −Z−Ar3 − ……… (III) 〔式中Ar2 、Ar3 は前記と同じであり、Zは単なる
結合、又は、−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、
−CO2 −、−CON(R1 )−(R1 は前記と同様)
などの二価の基である。〕さらには、このようなアリー
レン基(Ar2 、Ar3 )において1つ以上の水素原子
が、反応に悪影響を及ぼさない他の置換基、例えば、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル基、フェノ
キシ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミド基、
ニトロ基などによって置換されたものであってもよい。
【0015】Ar1 の具体的例としては、下記化3及び
化4に示される構造をもつものなどが挙げられる。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】(式中のR5 及びR6 は、それぞれ水素原
子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低
級アルコキシ基、シクロアルキル基又はフェニル基であ
って、これらは同じであってもよいし、互いに異なって
いてもよく、m及びnは1〜4の整数で、mが2以上の
場合にはR5 はそれぞれ異なるものであってもよいし、
nが2以上の場合にはR6 はそれぞれ異なるものであっ
てもよい。R26,R2728及びR29はそれぞれ水素原
子、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数5〜8のシク
ロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基等を表わ
す。)これらの中でAr1 は下記化5の構造を持つもの
が流動性と耐衝撃性が良好で好ましい。さらに、Ar1
として下記化6の構造をもつものが特に好ましく、流動
性、耐衝撃性が特に良好な範囲はこの化6の構造をもつ
ものが85重量%以上含有される場合である。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】本発明のポリカーボネートのGPC測定結
果と、流動性、耐衝撃性との関係を詳細に検討を行なっ
た。以下に述べる5つの要件を全て満たした場合に、耐
衝撃性を保持したまま、これまでにない流動性の優れた
ポリカーボネートが得られることが明らかになった。
【0022】5つの要件とは、重量平均分子量(以下M
wと略す)、分子量分布(以下Mw/Mnと略す)、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと
略す)のピークトップの分子量、GPCから求めた分子
量100000以上の比率、GPCから求めた分子量2
000以下の比率である。Mwは25000〜3500
0の範囲であることが必要である(MwはGPCにより
測定を行なった)。Mwが25000未満では、流動性
は向上するが、耐衝撃性が大巾に低下し好ましくない。
Mwが35000を越えると流動性が低下し好ましくな
い。
【0023】分子量分布(以下、Mw/Mnと略す)は
GPCにより測定した。Mw/Mnは3.0〜4.0の
範囲であることが必要である。3.0未満では、流動
性、耐衝撃性共に低下し好ましくない。4.0を越える
と、低分子量部分の割合が増加するために耐溶剤性が低
下し好ましくない。GPCのピークトップの分子量は、
12000〜17000の範囲であることが必要であ
る。ピークトップの分子量が12000未満では耐衝撃
性が低下し好ましくない。17000を越えると流動性
が低下し好ましくない。
【0024】GPCの積分曲線より求めた分子量100
000以上の部分の全体に対する割合は3.5〜7.0
重量%であることが必要である。3.5重量%未満で
は、耐衝撃性が低下し好ましくない。7.0重量%を越
えると流動性が低下し好ましくない。GPCの積分曲線
より求めた分子量2000以下の部分の組成物全体に対
する割合は3.5重量%以下であることが必要である。
3.5重量%を越えると、耐衝撃性、耐溶剤性が低下し
好ましくない。
【0025】以上、述べた条件を全て満たした芳香族ポ
リカーボネートにおいて初めて、耐衝撃性を保持したま
ま、従来にない優れた流動性が得られたのである。更
に、本発明の芳香族ポリカーボネートは下記式で表わさ
れるメルトインデックス比(MIR)が16以上である
ことが好ましい。 MIR=荷重21.6KgでのMI値/荷重2.16K
gでのMI値 MIRが16未満であると、高いせん断応力下での流動
性が低下し好ましくない(ただし、MIはASTM 1
238−73に従い、280℃で測定したものであ
る)。
【0026】また、本発明の芳香族ポリカーボネートの
メルトインデックス(MI)は、MIRが16以上であ
ればよく、特に限定されるものではないが、2.16K
gで測定したメルトインデックス(MI)値が、log
MI≧−6.70×10-5×Mw+2.93の範囲であ
ることが好ましい。従来より得られているポリカーボネ
ートでは、logMI≦−6.70×10-5×Mw+
2.80の範囲の低い流動性しか有していない。本発明
のポリカーボネート組成物は、低いせん断応力下でも流
動性が優れている。
【0027】本発明の芳香族ポリカーボネートの製法に
は、特に制限はない。例えば、混合により得る場合、公
知のホスゲン法や溶融法により得られたポリカーボネー
トを溶媒を用いて分別して、分子量分布がシャープなポ
リカーボネートを得る。分子量の異なるこれらのポリカ
ーボネートを数種類組み合わせて本発明の要件を満たす
ポリカーボネートを得る方法がある。
【0028】又、重合で得る場合、例えばホスゲン法
で、まず高分子量ポリカーボネートを重合し、その存在
下で更に1種以上の分子量の異なるポリカーボネートを
重合し、本発明の要件を満たすポリカーボネートを得る
方法もある。混合、重合等いかなる方法を用いても、本
発明の要件を満たしたものは、本発明の高流動性ポリカ
ーボネートとなる。
【0029】これらの製法の中で固相重合により得られ
た高分子量ポリカーボネート(以下、高分子成分と略
す)と低分子量のポリカーボネート(以下、低分子成分
と略す)を混合する方法が、簡単に本発明の組成物が得
られ好ましい。高分子成分のMwは45000〜150
000であり、好ましくは50000〜120000の
範囲である。
【0030】高分子成分中の分子量2000以下の部分
の割合は1.0重量%以下であり、高分子成分中の末端
ヒドロキシ基の割合は0.15重量%以下であることが
好ましい。低分子成分のMwは11000〜19000
の範囲であり、低分子成分中の分子量2000以下の部
分の割合は5重量%以下であり、低分子成分中の末端ヒ
ドロキシ基の割合は0.10重量%以下であることが好
ましい。
【0031】高分子成分10〜40重量部と低分子成分
90〜60重量部を混合することにより、本発明の芳香
族ポリカーボネートが容易に得られる。固相重合による
高分子成分の合成方法は、例えば特開平1−15803
3号公報に記載されている方法を用いることが出来る。
即ち、非晶性のプレホリマーを結晶化させ、これを固相
重合させて高分子成分を得る方法である。
【0032】高分子成分と低分子成分は、それぞれ2種
類以上混合して使用することも可能である。更に本発明
の要件を満たす範囲であれば、Mw20000〜300
00の中分子成分を加えることも可能である。これら成
分の混合は、公知の方法により行うことが出来る。バン
バリーミキサー、一軸押出機、二軸押出機を用いて溶融
で混合を行なうのが好ましい。
【0033】又、これら成分の溶液を混合し、溶媒を留
去した後、溶融する方法を用いることも出来る。本発明
の芳香族ポリカーボネートは、ポリマーアロイに使用す
ることが出来、流動性、耐衝撃性に優れたポリマーアロ
イが得られ特に好ましい。アロイとして好適な樹脂とし
て、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、変性ポリスチレン(スチレン−無水マレイン
酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体)、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体、ポリアリレート、ポリア
ミド、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン等が
挙げられる。
【0034】本発明の芳香族ポリカーボネートには公知
の種々添加物を加えることが出来る。例えば熱安定剤、
離型剤、耐候安定剤、難燃剤、顔料、染料、充填剤(シ
リカ、カーボンブラック、ガラス繊維、カーボン繊維)
等が挙げられる。熱安定剤としては、特開平3−163
160号公報、特開平3−163161号公報等に記載
されたリン系安定剤等を使用するのが好ましい。
【0035】本発明の芳香族ポリカーボネートは、ガラ
ス繊維、カーボン繊維を添加しても流動性の低下が少な
い。流動性と高剛性が必要な場合は、これらガラス繊
維、カーボン繊維を添加することが好ましい。
【0036】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお測定方法を下記に示す。 分子量 GPC[RIディテクター:Shodex RI SE
−51〔昭和電工(株)製〕、カラム:TSK−GEL
〔東洋曹達(株)製〕、溶媒:THF]で測定を行なっ
た。
【0037】標準単分散ポリスチレンの較正曲線から下
記式による換算分子量較正曲線を用いて求めた。 MPC=0.359M PS 1.0388(MPCはポリカーボネー
トの分子量、M PS はポリスチレンの分子量である。) 分子量100000以上、2000以下、及びMw/M
nの割合は、積分分布曲線により求めた。 末端ヒドロキシ基の測定は、四塩化チタンによる比
色法〔Makromol.Chem.,88(196
5)P.215〕によった。 メルトインデックス(MI) 東洋精器社製、メルトインデクサー TYPE C−5
059DPを用いてASTM1238−73に従い、2
80℃で測定した。なお、MI2.16Kg、MI2
1.6Kgは、それぞれ溶融樹脂に対する荷重が2.1
6Kg、21.6Kgの場合に10分間で押出されるグ
ラム数を示しす。また、MIRは下記式で表わす。
【0038】式 MIR=荷重21.6KgでのMI値
/荷重2.16KgでのMI値 Izod衝撃値 ASTM D−256に従い、ノッチ付3mm厚さの成
形片で測定した。 SFD 射出圧力1000Kg/cm2 、金型温度90℃、シリ
ンダー温度300℃で厚さ2mmtのスパイラルフロー
長を測定した。 ・高分子成分(A,B,C,D)、低分子成分(1,
2)の製造 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとジ
フェニルカーボネートを用い、特開平1−158033
号公報に記載の方法で各種分子量のポリカボネートを製
造した。得られたポリカーボネートの重量平均分子量
は、それぞれ15600〔低分子成分(1)〕、130
00〔低分子成分(2)〕、63000〔高分子成分
(A)〕、82000〔高分子成分(B)〕、5200
0〔高分子成分(C)〕、110000〔高分子成分
(D)〕、58100〔高分子成分(G)〕、1420
0〔低分子成分(5)〕であった。 ・高分子成分(E,F)、低分子成分(3,4)の製造 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、パ
ラ−t−ブチルフェノールとホスゲンを用い、特開昭6
1−238823号公報に記載の方法で各種分子量のポ
リカーボネートを製造した。得られたポリカーボネート
の重量平均分子量は、それぞれ21500〔低分子成分
(3)〕、15400〔低分子成分(4)〕、8000
0〔高分子成分(E)〕、62000〔高分子成分
(F)〕であった。
【0039】
【実施例1〜5及び比較例2〜3】表1に示した組成割
合で高分子成分と低分子成分を混合し、この混合物に対
してビス−ノニルフェニルハイドロジエンホスファイト
15ppmとトリス−(2,4−t−ブチルフェニル)
ホスファイト220ppmを加え、ヘンシェルミキサー
で混合した。この混合物を30mmφ2軸押出機を用い
て300℃で溶融押出し、造粒した。この造粒物の物性
を測定し、その結果を表1に示した。
【0040】
【比較例1】低分子成分(3)の製造と同様にしてMw
=21800のポリマーを得た。これに実施例1と同様
に安定剤を加え、30mmφ1軸押出機を用いて290
℃で溶融押出し、造粒した。造粒物の物性を測定し、そ
の結果を表1に示した。
【0041】
【比較例4】比較例1と同様にしてMw=20500の
ポリマーを得た。これを比較例1と同様に造粒し、この
造粒物の物性を測定した結果を表1に示した。
【0042】
【比較例5】比較例1と同様にしてMw=30300の
ポリマーを得た。これを比較例1と同様に造粒し、この
造粒物の物性を測定した結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】・本発明の芳香族ポリカーボネートと単独
の重合体との比較(実施例1と比較例1,4との比較) 公知のホスゲン法により得た重合体の性能を比較例1及
び比較例4に示した。流動性を上げるため(SFD2
6.3cmから31.0cm)にMwを下げた(Mw=
21800から20500)ところIzod衝撃値は7
6Kg・cm/cmから30Kg・cm/cmと大巾に
低下している。
【0045】一方、実施例1ではIzod衝撃値は78
Kg・cm/cmという大きな値を保持したまま、流動
性(SFDが32.6cm)が大巾に改良されているこ
とがわかる。 ・本発明の芳香族ポリカーボネートと公知の組成物との
比較(実施例1と比較例2,3との比較) 特開昭56−45945号公報に従い比較例2の組成物
を又米国特許第3166606号明細書に従い比較例3
の組成物を作製した。比較例2,3の組成物は、実施例
1と比較して同一MwでありながらMIが非常に低い、
かつSFDも低く流動性が悪くなっている。
【0046】また、実施例5は比較例5に比べ、Izo
d衝撃値91kg・cm/cmを保持したまま、流動性
(SFD)が大巾に改善されている。
【0047】
【発明の効果】本発明による高流動ポリカーボネート
は、耐衝撃性を保持したまま、従来のポリカーボネート
では得られなかった優れた流動性を持つものである。し
たがって、精密部品や薄物の射出成形に適している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)重量平均分子量が25000〜3
    5000、 (2)分子量分布(Mw/Mn)が3.0〜4.0(た
    だし、Mw,Mnはそれぞれ重量平均分子量と数平均分
    子量を表わす)、 (3)ゲルパーミエーションクロマトグラフのピークト
    ップの分子量が12000〜17000、 (4)分子量100000以上の部分の組成物全体に対
    する割合が3.5〜7.0重量%、 (5)分子量2000以下の部分の組成物全体に対する
    割合が3.5重量%以下、であることを特徴とする芳香
    族ポリカーボネート。
  2. 【請求項2】 メルトインデックス比(MIR)が16
    以上(ただし、MIR=温度280℃、荷重21.6K
    gでのMI値/温度280℃、荷重2.16KgでのM
    I値)であることを特徴とする請求項1記載の芳香族ポ
    リカーボネート。
JP21486292A 1991-08-16 1992-08-12 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3217862B2 (ja)

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