JPH05155602A - 薄型水蒸気改質反応器 - Google Patents
薄型水蒸気改質反応器Info
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- JPH05155602A JPH05155602A JP3350278A JP35027891A JPH05155602A JP H05155602 A JPH05155602 A JP H05155602A JP 3350278 A JP3350278 A JP 3350278A JP 35027891 A JP35027891 A JP 35027891A JP H05155602 A JPH05155602 A JP H05155602A
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- H01M8/00—Fuel cells; Manufacture thereof
- H01M8/06—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
- H01M8/0606—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants
- H01M8/0612—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material
- H01M8/0625—Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants from carbon-containing material in a modular combined reactor/fuel cell structure
- H01M8/0631—Reactor construction specially adapted for combination reactor/fuel cell
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J15/00—Chemical processes in general for reacting gaseous media with non-particulate solids, e.g. sheet material; Apparatus specially adapted therefor
- B01J15/005—Chemical processes in general for reacting gaseous media with non-particulate solids, e.g. sheet material; Apparatus specially adapted therefor in the presence of catalytically active bodies, e.g. porous plates
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Abstract
(57)【要約】
【目的】炭化水素やアルコール類と水蒸気との反応によ
り水素を含有するガスを生成する水蒸気改質反応器で、
炭化水素やアルコール類を燃料とする燃料電池用の燃料
改質装置として好適な設置面積の小さい薄型水蒸気改質
反応器を提供する。 【構成】多重に重ねられたプレートフィン状のコンパー
メントを一つおきに、薄膜状に成型した水蒸気改質触媒
1を具備する反応室11と、薄膜状に成型した燃焼触媒
2を具備する加熱室12として構成する。薄膜状の水蒸
気改質触媒1および燃焼触媒の厚みは0.2〜2mm
で、反応室11および加熱室12の厚みは0.7〜4m
mとすることが好ましい。プレートフィン状のコンパー
メントを同心円筒形状に多重に重ねて構成してもよい。
り水素を含有するガスを生成する水蒸気改質反応器で、
炭化水素やアルコール類を燃料とする燃料電池用の燃料
改質装置として好適な設置面積の小さい薄型水蒸気改質
反応器を提供する。 【構成】多重に重ねられたプレートフィン状のコンパー
メントを一つおきに、薄膜状に成型した水蒸気改質触媒
1を具備する反応室11と、薄膜状に成型した燃焼触媒
2を具備する加熱室12として構成する。薄膜状の水蒸
気改質触媒1および燃焼触媒の厚みは0.2〜2mm
で、反応室11および加熱室12の厚みは0.7〜4m
mとすることが好ましい。プレートフィン状のコンパー
メントを同心円筒形状に多重に重ねて構成してもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素またはアルコ
ール類と水蒸気との反応により水素を含有するガスを得
る反応を行うことのできる水蒸気改質反応器に関し、特
に、炭化水素またはアルコール類を燃料とする燃料電池
用の燃料改質装置として好ましく適用することのでき
る、設置面積および反応器容積を小さくした薄型水蒸気
改質反応器に関する。
ール類と水蒸気との反応により水素を含有するガスを得
る反応を行うことのできる水蒸気改質反応器に関し、特
に、炭化水素またはアルコール類を燃料とする燃料電池
用の燃料改質装置として好ましく適用することのでき
る、設置面積および反応器容積を小さくした薄型水蒸気
改質反応器に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来、炭化水素または
アルコール類と水蒸気との反応により水素を含有するガ
スを得る反応を行うことを目的とした反応装置は、加熱
炉の中に水蒸気改質触媒を充填した円筒形の反応器を並
べたものであった。このような構成の反応装置は、水素
発生量の少ないわりに、設置面積および装置容積が大き
かった。従って、小型オンサイト型燃料電池パッケージ
を組み立てるときに、パッケージ全体を小型にすること
の大きな障害になっていた。
アルコール類と水蒸気との反応により水素を含有するガ
スを得る反応を行うことを目的とした反応装置は、加熱
炉の中に水蒸気改質触媒を充填した円筒形の反応器を並
べたものであった。このような構成の反応装置は、水素
発生量の少ないわりに、設置面積および装置容積が大き
かった。従って、小型オンサイト型燃料電池パッケージ
を組み立てるときに、パッケージ全体を小型にすること
の大きな障害になっていた。
【0003】この障害を乗り越える手段として、近年、
比較的大きな口径の二重円筒の内部を燃焼室とし、外周
の部分にペレット状に成型した水蒸気改質触媒を充填し
た水蒸気改質反応装置が提案され、これらの問題点があ
る程度改良された。しかし、その中心に大きな燃焼室が
残る点が問題であった。
比較的大きな口径の二重円筒の内部を燃焼室とし、外周
の部分にペレット状に成型した水蒸気改質触媒を充填し
た水蒸気改質反応装置が提案され、これらの問題点があ
る程度改良された。しかし、その中心に大きな燃焼室が
残る点が問題であった。
【0004】特開昭62−167203号公報において
は、この点の改良として、燃焼室も矩形状にし、水蒸気
改質反応室と交互に配列した反応装置が提案された。し
かし、この提案においても、ペレット状の触媒が水蒸気
改質部分と燃焼部分とに使用されているため、設置面
積、装置容積ともにまだ十分に小さいとは言えない。
は、この点の改良として、燃焼室も矩形状にし、水蒸気
改質反応室と交互に配列した反応装置が提案された。し
かし、この提案においても、ペレット状の触媒が水蒸気
改質部分と燃焼部分とに使用されているため、設置面
積、装置容積ともにまだ十分に小さいとは言えない。
【0005】上記の改良された比較的大きな口径の二重
円筒式反応装置、燃焼室も矩形状にし水蒸気改質反応室
と交互に配列した反応装置(以下、これらをまとめて改
良型反応装置と言う)のいずれにおいても、燃焼室およ
び水蒸気改質反応室を構成しているコンパートメントの
大きさは、一つのコンパートメントの幅で実用的には2
0〜60mm程度は必要であり、これら改良型反応装置
全体としては、設置面積、装置容積ともにまだかなりの
大きさになる。このため、さらに小型化を進めることが
求められる。
円筒式反応装置、燃焼室も矩形状にし水蒸気改質反応室
と交互に配列した反応装置(以下、これらをまとめて改
良型反応装置と言う)のいずれにおいても、燃焼室およ
び水蒸気改質反応室を構成しているコンパートメントの
大きさは、一つのコンパートメントの幅で実用的には2
0〜60mm程度は必要であり、これら改良型反応装置
全体としては、設置面積、装置容積ともにまだかなりの
大きさになる。このため、さらに小型化を進めることが
求められる。
【0006】
【発明の目的】本発明は、以上のような炭化水素または
アルコール類と水蒸気とを反応させて水素を生成させる
水蒸気改質反応器において、一つのコンパートメントの
幅を上記の改良型反応装置よりも極端に薄くすることが
でき、従って設置面積、装置(反応器)容積ともに、こ
れら改良型反応装置よりも大幅に小さくすることのでき
る水蒸気改質反応器を提案することを目的とする。
アルコール類と水蒸気とを反応させて水素を生成させる
水蒸気改質反応器において、一つのコンパートメントの
幅を上記の改良型反応装置よりも極端に薄くすることが
でき、従って設置面積、装置(反応器)容積ともに、こ
れら改良型反応装置よりも大幅に小さくすることのでき
る水蒸気改質反応器を提案することを目的とする。
【0007】
【目的を達成するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、水蒸気改質
触媒および燃焼触媒は薄膜状に成型することができるこ
と、これら薄膜状の各触媒を使用すれば、水蒸気改質室
および燃焼室(加熱室)を構成する各コンパートメント
をプレート状の薄型として、水蒸気反応装置の設置面
積、反応器容積ともに極く小さくすることのできること
を見出し、本発明の薄型水蒸気改質反応器を提案するに
至った。
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、水蒸気改質
触媒および燃焼触媒は薄膜状に成型することができるこ
と、これら薄膜状の各触媒を使用すれば、水蒸気改質室
および燃焼室(加熱室)を構成する各コンパートメント
をプレート状の薄型として、水蒸気反応装置の設置面
積、反応器容積ともに極く小さくすることのできること
を見出し、本発明の薄型水蒸気改質反応器を提案するに
至った。
【0008】すなわち、本発明の薄型水蒸気改質反応器
は、多重に重ねられたプレート状のコンパーメントを、
一つおきに、加熱室と、薄膜状に成型した水蒸気改質触
媒を具備する反応室として構成してなることを特徴とす
る。上記のプレート状のコンパーメントは、同心円筒形
状に多重に重ねられていてもよく、上記の加熱室にも、
薄膜状に成型した燃焼触媒が具備されていてもよい。ま
た、上記の薄膜状に成型した水蒸気改質触媒の厚みが
0.2〜2mmで、かつ反応室の厚みが0.7〜4m
m、薄膜状に成型した燃焼触媒の厚みが0.2〜2mm
で、かつ加熱室の厚みが0.7〜4mmであることをも
特徴とする。
は、多重に重ねられたプレート状のコンパーメントを、
一つおきに、加熱室と、薄膜状に成型した水蒸気改質触
媒を具備する反応室として構成してなることを特徴とす
る。上記のプレート状のコンパーメントは、同心円筒形
状に多重に重ねられていてもよく、上記の加熱室にも、
薄膜状に成型した燃焼触媒が具備されていてもよい。ま
た、上記の薄膜状に成型した水蒸気改質触媒の厚みが
0.2〜2mmで、かつ反応室の厚みが0.7〜4m
m、薄膜状に成型した燃焼触媒の厚みが0.2〜2mm
で、かつ加熱室の厚みが0.7〜4mmであることをも
特徴とする。
【0009】本発明の反応器において、薄膜状に成型さ
れる水蒸気改質触媒としては、Al2O3、ZrO2等
を担体とし、ニッケル系または貴金属系を主活性種と
し、La、Ba、Ce、Ca等の第三成分を加えた公知
の触媒成分が好ましく使用できる。
れる水蒸気改質触媒としては、Al2O3、ZrO2等
を担体とし、ニッケル系または貴金属系を主活性種と
し、La、Ba、Ce、Ca等の第三成分を加えた公知
の触媒成分が好ましく使用できる。
【0010】これらの触媒成分を薄膜状の水蒸気改質触
媒に成型するには、次のような4種の方法が採用され
る。 (1)真空蒸着法:高真空中で、触媒成分を高温に加熱
して蒸発させ、該蒸気を基板(例えば、ステンレス鋼箔
等、以下同じ)に衝突させ、ここで冷却・凝固させて薄
膜状にする。
媒に成型するには、次のような4種の方法が採用され
る。 (1)真空蒸着法:高真空中で、触媒成分を高温に加熱
して蒸発させ、該蒸気を基板(例えば、ステンレス鋼箔
等、以下同じ)に衝突させ、ここで冷却・凝固させて薄
膜状にする。
【0011】(2)スパッタ法:数十eV以上の運動エ
ネルギーを持つイオンビームを、固体の触媒成分の表面
に照射すると、該成分の表面近傍に存在する原子が、該
イオンビームの持つ運動エネルギーの一部を得て真空中
に放出され、該原子が基板表面に到達して膜を形成す
る。このイオンビームとしては、ArやKr等の不活性
物質が使用され、イオンビームを発生させるスパッタ方
式としては、直流2極スパッタリング、直流バイアスス
パッタリング、非対称交流スパッタリング、ゲッタスパ
ッタリング、高周波スパッタリング等が使用される。
ネルギーを持つイオンビームを、固体の触媒成分の表面
に照射すると、該成分の表面近傍に存在する原子が、該
イオンビームの持つ運動エネルギーの一部を得て真空中
に放出され、該原子が基板表面に到達して膜を形成す
る。このイオンビームとしては、ArやKr等の不活性
物質が使用され、イオンビームを発生させるスパッタ方
式としては、直流2極スパッタリング、直流バイアスス
パッタリング、非対称交流スパッタリング、ゲッタスパ
ッタリング、高周波スパッタリング等が使用される。
【0012】(3)化学的方法:触媒成分からなる化合
物や単体のガスを基板上に供給し、気相中または基板表
面での化学反応により、所望の薄膜を形成する。
物や単体のガスを基板上に供給し、気相中または基板表
面での化学反応により、所望の薄膜を形成する。
【0013】(4)浸漬塗布法:先ず、基板を上記の触
媒成分のうちの担体成分の溶液に浸漬して該担体成分溶
液を塗布し、この塗膜を高温,短時間で焼付ける。この
浸漬塗布および焼付け操作を繰り返して所望厚みの担体
成分膜とし、この膜を上記より高温かつ長時間で焼付け
る。次いで、該担体成分膜に、上記の触媒成分のうちの
活性成分や第三成分を担体成分の場合と同様の浸漬塗布
法により担持させ、高温で長時間焼成する。
媒成分のうちの担体成分の溶液に浸漬して該担体成分溶
液を塗布し、この塗膜を高温,短時間で焼付ける。この
浸漬塗布および焼付け操作を繰り返して所望厚みの担体
成分膜とし、この膜を上記より高温かつ長時間で焼付け
る。次いで、該担体成分膜に、上記の触媒成分のうちの
活性成分や第三成分を担体成分の場合と同様の浸漬塗布
法により担持させ、高温で長時間焼成する。
【0014】上記のようにして成型される薄膜状の水蒸
気改質触媒を反応室内に保持する方法としては、例え
ば、図10(A)〜(C)に示すような方法が採用され
る。同図(A)の方法では、プレート状反応室側壁10
0と薄膜状触媒101の間に流体の流れが確保できる薄
いスペーサー(例えば金網)102を用い、これを図示
するように波形に折り曲げ、この折り曲げた2枚のスペ
ーサー102で薄膜状触媒101を挟んで、反応室内に
設置する。同図(B)の方法では、反応室の側壁100
面に流体の流路となる溝103を刻み、この溝103の
無い部分の側壁100面で薄膜状触媒101を挟むこと
により、薄膜状触媒101を反応室内に保持する。同図
(C)の方法では、反応室の側壁100面に多数の突起
104を設け、該突起104で薄膜状触媒101を支持
することにより、薄膜状触媒101を反応室内に保持す
る。
気改質触媒を反応室内に保持する方法としては、例え
ば、図10(A)〜(C)に示すような方法が採用され
る。同図(A)の方法では、プレート状反応室側壁10
0と薄膜状触媒101の間に流体の流れが確保できる薄
いスペーサー(例えば金網)102を用い、これを図示
するように波形に折り曲げ、この折り曲げた2枚のスペ
ーサー102で薄膜状触媒101を挟んで、反応室内に
設置する。同図(B)の方法では、反応室の側壁100
面に流体の流路となる溝103を刻み、この溝103の
無い部分の側壁100面で薄膜状触媒101を挟むこと
により、薄膜状触媒101を反応室内に保持する。同図
(C)の方法では、反応室の側壁100面に多数の突起
104を設け、該突起104で薄膜状触媒101を支持
することにより、薄膜状触媒101を反応室内に保持す
る。
【0015】上記の薄膜状の水蒸気改質触媒の厚みは、
余り厚過ぎると、薄膜状とする意義がなくなり、逆に余
り薄過ぎると、触媒効果が得られないため、約2〜0.
2mm程度が好ましく、約1〜0.2mmが最も好まし
い。反応室の厚み(すなわち、反応室の両サイドの壁と
なるプレートの間隔)は、余り厚過ぎると、本発明の目
的の1つである小型化が達成できないばかりか、薄膜状
水蒸気改質触媒の反応室内への取り付け態様によって
は、反応室内を通過する改質原料の一部が該触媒に接触
できないと言う事態も発生し、逆に余り薄過ぎると、改
質反応速度が小さくなり、生産性が低下する等の不都合
があるため、触媒の厚みプラス約0.5〜2mm程度、
具体的には約4〜0.7mm程度にする必要があり、実
用的には約1〜1.8mm程度が好ましい。
余り厚過ぎると、薄膜状とする意義がなくなり、逆に余
り薄過ぎると、触媒効果が得られないため、約2〜0.
2mm程度が好ましく、約1〜0.2mmが最も好まし
い。反応室の厚み(すなわち、反応室の両サイドの壁と
なるプレートの間隔)は、余り厚過ぎると、本発明の目
的の1つである小型化が達成できないばかりか、薄膜状
水蒸気改質触媒の反応室内への取り付け態様によって
は、反応室内を通過する改質原料の一部が該触媒に接触
できないと言う事態も発生し、逆に余り薄過ぎると、改
質反応速度が小さくなり、生産性が低下する等の不都合
があるため、触媒の厚みプラス約0.5〜2mm程度、
具体的には約4〜0.7mm程度にする必要があり、実
用的には約1〜1.8mm程度が好ましい。
【0016】上記の薄膜状の水蒸気改質触媒を備えた反
応室と、加熱室とは、一枚の隔壁(上記した反応室の両
サイドの壁となるプレートのこと、以下同じ)で仕切
り、反応室内の水蒸気改質反応の原料および反応生成物
の流れと、加熱室内の高温流体の流れは、向流方向にす
ることが、反応効率および熱効率の点で好ましい。
応室と、加熱室とは、一枚の隔壁(上記した反応室の両
サイドの壁となるプレートのこと、以下同じ)で仕切
り、反応室内の水蒸気改質反応の原料および反応生成物
の流れと、加熱室内の高温流体の流れは、向流方向にす
ることが、反応効率および熱効率の点で好ましい。
【0017】ところで、本発明の反応器では、水蒸気改
質反応に必要な熱は、加熱室内を流れる高温流体により
得る。この高温流体としては、別に設けた燃焼室で燃料
を燃焼させて得た高温ガスを使用することもできるし、
加熱室内で直接燃料を燃焼させて得た燃焼ガスを使用す
ることもできる。燃料電池と組み合わせて本発明の反応
器を使用するときは、燃料電池から排出される水素残存
ガスを加熱室に導入し、これを燃料として燃焼させて得
たものを使用することもできる。
質反応に必要な熱は、加熱室内を流れる高温流体により
得る。この高温流体としては、別に設けた燃焼室で燃料
を燃焼させて得た高温ガスを使用することもできるし、
加熱室内で直接燃料を燃焼させて得た燃焼ガスを使用す
ることもできる。燃料電池と組み合わせて本発明の反応
器を使用するときは、燃料電池から排出される水素残存
ガスを加熱室に導入し、これを燃料として燃焼させて得
たものを使用することもできる。
【0018】このように、加熱室内で燃料を燃焼される
場合は、加熱室内に燃焼触媒を具備させておくことが好
ましい。この燃焼触媒としては、アルミナ、炭化ケイ
素、窒化ケイ素等のセラミックを担体とし、貴金属を担
持させた公知の触媒成分が使用できる。これらの燃焼触
媒は、従来と同様にペレット状に成型したものを使用す
ることもできるが、上記の水蒸気改質触媒と同様に薄膜
状に成型したものを使用することが、本発明の反応器を
さらに小型化する上で好ましい。
場合は、加熱室内に燃焼触媒を具備させておくことが好
ましい。この燃焼触媒としては、アルミナ、炭化ケイ
素、窒化ケイ素等のセラミックを担体とし、貴金属を担
持させた公知の触媒成分が使用できる。これらの燃焼触
媒は、従来と同様にペレット状に成型したものを使用す
ることもできるが、上記の水蒸気改質触媒と同様に薄膜
状に成型したものを使用することが、本発明の反応器を
さらに小型化する上で好ましい。
【0019】これらを薄膜状の燃焼触媒に成型するに
は、上記した薄膜状水蒸気改質触媒の成型方法と同様の
方法が採用でき、薄膜状の燃焼触媒を加熱室内に保持す
る方法も、上記した薄膜状水蒸気改質触媒を反応室内に
保持する方法と同様の方法が採用される。そして、薄膜
状に成型する燃焼触媒の厚み、および該薄膜状触媒を使
用する場合の加熱室の幅は、上記した薄膜状の水蒸気改
質触媒の厚みおよび反応室の幅と同様の理由により同様
の厚みおよび幅でよい。
は、上記した薄膜状水蒸気改質触媒の成型方法と同様の
方法が採用でき、薄膜状の燃焼触媒を加熱室内に保持す
る方法も、上記した薄膜状水蒸気改質触媒を反応室内に
保持する方法と同様の方法が採用される。そして、薄膜
状に成型する燃焼触媒の厚み、および該薄膜状触媒を使
用する場合の加熱室の幅は、上記した薄膜状の水蒸気改
質触媒の厚みおよび反応室の幅と同様の理由により同様
の厚みおよび幅でよい。
【0020】さらに、本発明の反応器においては、上記
の薄膜状の水蒸気改質触媒を具備する反応室および加熱
室を、同心円筒形状に多重に重ねて構成することもでき
る。このとき、加熱室にも薄膜状の燃焼触媒を具備して
おくことができる。
の薄膜状の水蒸気改質触媒を具備する反応室および加熱
室を、同心円筒形状に多重に重ねて構成することもでき
る。このとき、加熱室にも薄膜状の燃焼触媒を具備して
おくことができる。
【0021】なお、本発明の反応器において、反応室か
ら取り出される反応生成ガス、および加熱室から排出さ
れる温度降下したガスや燃焼排ガスは、それぞれ公知の
手法により水蒸気改質原料、燃焼用空気、燃料ガスと熱
交換して、熱効率の向上につとめることができる。
ら取り出される反応生成ガス、および加熱室から排出さ
れる温度降下したガスや燃焼排ガスは、それぞれ公知の
手法により水蒸気改質原料、燃焼用空気、燃料ガスと熱
交換して、熱効率の向上につとめることができる。
【0022】また、本発明の反応器で使用することがで
きる水蒸気改質反応の原料は、C1〜C4の炭化水素、
ナフサ灯軽油の炭化水素、C1〜C4のアルコール、C
5以上のアルコール等の公知の原料で差し支えない。さ
らに、本発明の反応器における水蒸気改質反応の条件
は、概ね、温度約600〜900℃、圧力約0.5〜1
5Kg/cm2(絶対圧)、LHSV約0.5〜6h
−1、S(水蒸気)/C(炭素)(モル比)約2〜5と
することが好ましい。
きる水蒸気改質反応の原料は、C1〜C4の炭化水素、
ナフサ灯軽油の炭化水素、C1〜C4のアルコール、C
5以上のアルコール等の公知の原料で差し支えない。さ
らに、本発明の反応器における水蒸気改質反応の条件
は、概ね、温度約600〜900℃、圧力約0.5〜1
5Kg/cm2(絶対圧)、LHSV約0.5〜6h
−1、S(水蒸気)/C(炭素)(モル比)約2〜5と
することが好ましい。
【0023】
【作用】水蒸気改質反応の速度自体は非常に早いもので
あるが、水蒸気改質反応は非常に大きな吸熱反応である
ため、実質的な反応速度は伝熱速度により制限される結
果となっている。これまで、伝熱面積の改善策として、
プレート形式の反応管を改良することも試みられたが、
それだけでは不十分であった。
あるが、水蒸気改質反応は非常に大きな吸熱反応である
ため、実質的な反応速度は伝熱速度により制限される結
果となっている。これまで、伝熱面積の改善策として、
プレート形式の反応管を改良することも試みられたが、
それだけでは不十分であった。
【0024】すなわち、プレート形式の反応管に従来の
ペレット状成型触媒を充填して反応室を構成し、この反
応室の厚みを薄くして単位触媒当たりの伝熱面積を増や
そうとした。しかし、反応床の圧力損失の関係上、ペレ
ットサイズは3mm程度が限界であり、そのため反応室
の厚みも10mmぐらいが限度であった。しかも、反応
室内のガス体の流れは、ペレット触媒の間隙を通るた
め、反応室の壁部における境膜部分での流れが悪くな
り、伝熱の障害になっていた。
ペレット状成型触媒を充填して反応室を構成し、この反
応室の厚みを薄くして単位触媒当たりの伝熱面積を増や
そうとした。しかし、反応床の圧力損失の関係上、ペレ
ットサイズは3mm程度が限界であり、そのため反応室
の厚みも10mmぐらいが限度であった。しかも、反応
室内のガス体の流れは、ペレット触媒の間隙を通るた
め、反応室の壁部における境膜部分での流れが悪くな
り、伝熱の障害になっていた。
【0025】これに対し、本発明の反応器では、水蒸気
改質触媒として薄膜状に成型したものを用いるため、従
来のペレット状の触媒を使用する場合に比べ、反応室の
厚み(プレートの間隔)をきわめて小さくすることがで
き、上記の伝熱面積の問題を解決することができる。す
なわち、薄膜状の水蒸気改質触媒を使用するため、圧力
損失が生ぜず、プレート間隔を狭くすることができると
ともに、プレート部における境膜部分でのガス体の流れ
が良好となって、該部分での伝熱抵抗が生じない。しか
も、薄膜状の水蒸気改質触媒は、触媒自体の伝熱面積を
広げる。
改質触媒として薄膜状に成型したものを用いるため、従
来のペレット状の触媒を使用する場合に比べ、反応室の
厚み(プレートの間隔)をきわめて小さくすることがで
き、上記の伝熱面積の問題を解決することができる。す
なわち、薄膜状の水蒸気改質触媒を使用するため、圧力
損失が生ぜず、プレート間隔を狭くすることができると
ともに、プレート部における境膜部分でのガス体の流れ
が良好となって、該部分での伝熱抵抗が生じない。しか
も、薄膜状の水蒸気改質触媒は、触媒自体の伝熱面積を
広げる。
【0026】これらにより、本発明の反応器では、伝熱
速度が改善され、従来のペレット状の触媒を使用する場
合よりも高速の反応が可能となり、この結果として、設
置面積および反応器容積が従来のペレット状の触媒を使
用する場合より大幅に減少する。
速度が改善され、従来のペレット状の触媒を使用する場
合よりも高速の反応が可能となり、この結果として、設
置面積および反応器容積が従来のペレット状の触媒を使
用する場合より大幅に減少する。
【0027】例えば、薄膜状に成型した水蒸気改質触媒
と燃焼触媒との厚みをそれぞれ約1mmに仕上げれば、
反応室および加熱室の厚さはそれぞれ約2mmで十分で
ある。この両室それぞれの縦横の寸法を、仮に、それぞ
れ約600mmとすると、約約50kwの燃料電池用に
は、反応室,加熱室で、断熱材を除いて、内寸約87m
mとなる。この規模における従来の大口径二重円筒方式
の場合、内寸で直径約500mm、長さ約1000mm
となり、本発明の反応器では、この従来の大口径二重円
筒方式の反応器(装置)容積で約1/6、設置面積で約
1/3となる。また、プレート状のコンパーメント(す
なわち、上記の反応室および加熱室)を同心円筒形状に
多重に重ねられて本発明の反応器を構成する場合におい
ては、約50kwの燃料電池用で、直径約217mm、
高さ約900mmとなり、上記の従来の大口径二重円筒
方式の反応器(装置)容積で約1/6以上、設置面積で
約1/5となる。
と燃焼触媒との厚みをそれぞれ約1mmに仕上げれば、
反応室および加熱室の厚さはそれぞれ約2mmで十分で
ある。この両室それぞれの縦横の寸法を、仮に、それぞ
れ約600mmとすると、約約50kwの燃料電池用に
は、反応室,加熱室で、断熱材を除いて、内寸約87m
mとなる。この規模における従来の大口径二重円筒方式
の場合、内寸で直径約500mm、長さ約1000mm
となり、本発明の反応器では、この従来の大口径二重円
筒方式の反応器(装置)容積で約1/6、設置面積で約
1/3となる。また、プレート状のコンパーメント(す
なわち、上記の反応室および加熱室)を同心円筒形状に
多重に重ねられて本発明の反応器を構成する場合におい
ては、約50kwの燃料電池用で、直径約217mm、
高さ約900mmとなり、上記の従来の大口径二重円筒
方式の反応器(装置)容積で約1/6以上、設置面積で
約1/5となる。
【0028】
【実施例】図1は本発明の反応器の基本的な構成を説明
するための外観図であり、図2は図1の断面図である。
図1に示す本発明の反応器は、触媒の格納された反応室
11とその両側を加熱室12で挟んだ構成になってい
る。この反応器の反応室11および加熱室12の大きさ
は、45mm×40mm×2mmであり、反応室11の
内部には、図2に示すように、薄膜状水蒸気改質触媒
(浸漬塗布法により形成されたもので、担体がAl2O
3《生成量0.8677g,片面当たりの厚み250μ
m》、活性金属がNiO15wt%およびK2O5wt
%のものを使用)(スペーサーの厚みを含めて全体の厚
さが1mm)1が、ほぼ中央に設置されている。この触
媒1の反応室11内への設置は、前述した図10(A)
〜(C)のような方法による。なお、本例では図10
(A)の方法を採用した。
するための外観図であり、図2は図1の断面図である。
図1に示す本発明の反応器は、触媒の格納された反応室
11とその両側を加熱室12で挟んだ構成になってい
る。この反応器の反応室11および加熱室12の大きさ
は、45mm×40mm×2mmであり、反応室11の
内部には、図2に示すように、薄膜状水蒸気改質触媒
(浸漬塗布法により形成されたもので、担体がAl2O
3《生成量0.8677g,片面当たりの厚み250μ
m》、活性金属がNiO15wt%およびK2O5wt
%のものを使用)(スペーサーの厚みを含めて全体の厚
さが1mm)1が、ほぼ中央に設置されている。この触
媒1の反応室11内への設置は、前述した図10(A)
〜(C)のような方法による。なお、本例では図10
(A)の方法を採用した。
【0029】上記の反応室11内部の薄膜状水蒸気改質
触媒1の両側に、ライン3から導入された改質原料(炭
化水素またはアルコール類と、水蒸気と)が供給され
て、反応が行われる。反応後のガスは、ライン5から取
り出される。
触媒1の両側に、ライン3から導入された改質原料(炭
化水素またはアルコール類と、水蒸気と)が供給され
て、反応が行われる。反応後のガスは、ライン5から取
り出される。
【0030】上記の反応に必要な熱は、反応室11の両
側に設置されている加熱室12より、隔壁7を経て供給
される。すなわち、本例では、高温のガスがライン10
から加熱室12に導入され、該ガスの熱が隔壁7を経て
反応室11に供給される。降温したガスは、ライン6か
ら排出される。このように、反応室11内の改質原料の
流れと、加熱室12内の高温のガスの流れは、向流方向
となっている。なお、加熱室12の外側(すなわち、本
発明の反応器の外側)には、図示は省略するが、断熱材
が施されている。
側に設置されている加熱室12より、隔壁7を経て供給
される。すなわち、本例では、高温のガスがライン10
から加熱室12に導入され、該ガスの熱が隔壁7を経て
反応室11に供給される。降温したガスは、ライン6か
ら排出される。このように、反応室11内の改質原料の
流れと、加熱室12内の高温のガスの流れは、向流方向
となっている。なお、加熱室12の外側(すなわち、本
発明の反応器の外側)には、図示は省略するが、断熱材
が施されている。
【0031】上記の実施例では、加熱室12および反応
室11のコンパーメントを増設することにより、反応容
量の増加が容易にできる。
室11のコンパーメントを増設することにより、反応容
量の増加が容易にできる。
【0032】以上のように構成される本発明の反応器を
使用し、ライン3から導入する改質原料として十分脱硫
された灯油(硫黄分0.18ppm)と水蒸気を用い、
反応室11の出口温度(ライン5から取り出される改質
ガス《水素含有ガス》の温度)を800℃に保つように
加熱室12に高温の燃焼ガス(別の燃焼設備で燃焼させ
た得たガス)をライン10から導入して、改質反応を行
った。この反応の結果を表1に示す。
使用し、ライン3から導入する改質原料として十分脱硫
された灯油(硫黄分0.18ppm)と水蒸気を用い、
反応室11の出口温度(ライン5から取り出される改質
ガス《水素含有ガス》の温度)を800℃に保つように
加熱室12に高温の燃焼ガス(別の燃焼設備で燃焼させ
た得たガス)をライン10から導入して、改質反応を行
った。この反応の結果を表1に示す。
【0033】また、比較のために、従来の粒状触媒(A
l2O3《0.8677g》を担体とし、NiO15w
t%およびK2O5wt%を活性金属とするものを使
用)を充填した円筒状反応器により、十分脱硫された灯
油(硫黄分0.18ppm)と水蒸気を改質原料とし、
反応室出口温度を800℃に保ちながら改質反応を行っ
た結果を表2に示す。
l2O3《0.8677g》を担体とし、NiO15w
t%およびK2O5wt%を活性金属とするものを使
用)を充填した円筒状反応器により、十分脱硫された灯
油(硫黄分0.18ppm)と水蒸気を改質原料とし、
反応室出口温度を800℃に保ちながら改質反応を行っ
た結果を表2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表1、表2から明らかなように、本発明の
反応器は、従来のペレット状水蒸気改質触媒を充填した
反応器に比べ、反応原料送入速度が4.6倍であるにも
拘らず同様に機能しており、ペレット状水蒸気改質触媒
を用いた従来の反応器を、本発明の反応器と同程度の反
応原料送入速度まで上げて行くと反応速度の低下が見ら
れた。このことにより、本発明の反応器によれば、従来
のペレット状水蒸気改質触媒を充填した反応器よりも、
大幅に小型化できることが証明される。
反応器は、従来のペレット状水蒸気改質触媒を充填した
反応器に比べ、反応原料送入速度が4.6倍であるにも
拘らず同様に機能しており、ペレット状水蒸気改質触媒
を用いた従来の反応器を、本発明の反応器と同程度の反
応原料送入速度まで上げて行くと反応速度の低下が見ら
れた。このことにより、本発明の反応器によれば、従来
のペレット状水蒸気改質触媒を充填した反応器よりも、
大幅に小型化できることが証明される。
【0037】図3(外観図)および図4(断面図),図
5(断面図),図6(断面図)は、本発明の反応器の他
の各実施例を示す図であり、これらの例では、加熱室1
2の内部にも薄膜状燃焼触媒を設置した場合を示してい
る。
5(断面図),図6(断面図)は、本発明の反応器の他
の各実施例を示す図であり、これらの例では、加熱室1
2の内部にも薄膜状燃焼触媒を設置した場合を示してい
る。
【0038】図3に示す例では、7つのコンパーメント
から構成されていて、加熱室12、反応室11が交互に
配列されている。図4は、図3の断面図であり、加熱室
12の内部中央に薄膜状に成型された燃焼触媒2が設置
され、また加熱室12内部には8本の燃料供給管8が水
平に配列されており、燃料供給管8には図3のa−b線
断面図である図8に示すように、多数のノズル孔9が設
けられており、該ノズル孔9によりライン4から導入さ
れた燃料が薄膜状燃焼触媒2に十分行き届くようになっ
ている。なお、図5に示すように、加熱室12には、上
記のような燃料供給管が配列されていなくてもよい。加
熱室12の排ガスは、図4,図5いずれの場合も、ライ
ン6から排出される。また、加熱室12と反応室11
は、図4,図5いずれの場合も、図1,図2に示した例
と同様に、隔壁7によって区切られている。
から構成されていて、加熱室12、反応室11が交互に
配列されている。図4は、図3の断面図であり、加熱室
12の内部中央に薄膜状に成型された燃焼触媒2が設置
され、また加熱室12内部には8本の燃料供給管8が水
平に配列されており、燃料供給管8には図3のa−b線
断面図である図8に示すように、多数のノズル孔9が設
けられており、該ノズル孔9によりライン4から導入さ
れた燃料が薄膜状燃焼触媒2に十分行き届くようになっ
ている。なお、図5に示すように、加熱室12には、上
記のような燃料供給管が配列されていなくてもよい。加
熱室12の排ガスは、図4,図5いずれの場合も、ライ
ン6から排出される。また、加熱室12と反応室11
は、図4,図5いずれの場合も、図1,図2に示した例
と同様に、隔壁7によって区切られている。
【0039】図4〜図5に示す反応器を燃料電池と組み
合わせる場合、燃料電池から排出される水素残存ガスを
燃料として使用することもできる。なお、図4〜図5に
示す例における改質原料の供給および改質反応後の改質
ガスの取り出しは、図1,図2に示した例と同じであ
る。
合わせる場合、燃料電池から排出される水素残存ガスを
燃料として使用することもできる。なお、図4〜図5に
示す例における改質原料の供給および改質反応後の改質
ガスの取り出しは、図1,図2に示した例と同じであ
る。
【0040】図6は、図4における加熱室12と反応室
11の各内部に設置される薄膜状燃焼触媒2と薄膜状水
蒸気改質触媒1の設置位置および設置数量を変えた例を
示している。すなわち、図6の例では、隔壁7の加熱室
12の内部に面している側のそれぞれに薄膜状に成型さ
れた燃焼触媒2を合計で4つ、同隔壁7の反応室11の
内部に面している側のそれぞれに薄膜状に成型された水
蒸気改質触媒1を合計で2つ設置している。そして、加
熱室12の内部中央に4本の燃料供給管8が配列され、
図4の場合と同様に、図8に示すライン4から導入され
る燃料が該供給管8から燃焼触媒2に供給され、触媒燃
焼により高温の加熱ガスとなる。なお、図7に示すよう
に、加熱室12には、上記のような燃料供給管が配列さ
れていなくてもよい。
11の各内部に設置される薄膜状燃焼触媒2と薄膜状水
蒸気改質触媒1の設置位置および設置数量を変えた例を
示している。すなわち、図6の例では、隔壁7の加熱室
12の内部に面している側のそれぞれに薄膜状に成型さ
れた燃焼触媒2を合計で4つ、同隔壁7の反応室11の
内部に面している側のそれぞれに薄膜状に成型された水
蒸気改質触媒1を合計で2つ設置している。そして、加
熱室12の内部中央に4本の燃料供給管8が配列され、
図4の場合と同様に、図8に示すライン4から導入され
る燃料が該供給管8から燃焼触媒2に供給され、触媒燃
焼により高温の加熱ガスとなる。なお、図7に示すよう
に、加熱室12には、上記のような燃料供給管が配列さ
れていなくてもよい。
【0041】また、薄膜状の水蒸気改質触媒1および燃
焼触媒2は、図6〜図7に示す例では、反応室11およ
び燃焼室12の内側壁面の左右両面に設置している。も
ちろん、いずれか片側の壁面にのみ設置するようにする
こともできるが、熱的バランスからは左右両面に設ける
ことが好ましい。図6〜図7に示す反応器を燃料電池と
組み合わせる場合も、図3〜図4の場合と同様に、燃料
電池から排出される水素残存ガスを燃料として使用する
ことができる。なお、図6〜図7に示す例においても、
改質原料の供給および改質反応後の改質ガスの取り出し
は、図1,図2に示した例と同じである。
焼触媒2は、図6〜図7に示す例では、反応室11およ
び燃焼室12の内側壁面の左右両面に設置している。も
ちろん、いずれか片側の壁面にのみ設置するようにする
こともできるが、熱的バランスからは左右両面に設ける
ことが好ましい。図6〜図7に示す反応器を燃料電池と
組み合わせる場合も、図3〜図4の場合と同様に、燃料
電池から排出される水素残存ガスを燃料として使用する
ことができる。なお、図6〜図7に示す例においても、
改質原料の供給および改質反応後の改質ガスの取り出し
は、図1,図2に示した例と同じである。
【0042】図9は、本発明の反応器を、プレート状の
コンパーメントを同心円筒形状に多重に重ねて構成した
場合の一実施例を示したもので、(A)は外観図、
(B)は(A)のA−B線断面図、(C)は原料等の導
入・取出のための配管の取付け態様を示す説明図であ
る。本例では、図2に示す態様の、網状スペーサーに保
持した薄膜状水蒸気改質触媒1をほぼ中央に設置した反
応室11の側壁を構成するプレートと、加熱室12の側
壁を構成するプレート(これらのプレートが反応室11
と加熱室12との隔壁7となる)とを、円筒形状となる
ように曲げ、これらの円筒形状のプレートを同心円状に
重ねて、本発明の反応器を構成したもので、図9中、図
1〜図2と同一符号は、図1〜図2と同一機能部を示し
ている。また、図示は省略するが、加熱室12にも薄膜
状の燃焼触媒2を具備させた図3〜8に示すようなもの
を、図9に示すような同心円筒形状に構成することがで
きることは言うまでもない。
コンパーメントを同心円筒形状に多重に重ねて構成した
場合の一実施例を示したもので、(A)は外観図、
(B)は(A)のA−B線断面図、(C)は原料等の導
入・取出のための配管の取付け態様を示す説明図であ
る。本例では、図2に示す態様の、網状スペーサーに保
持した薄膜状水蒸気改質触媒1をほぼ中央に設置した反
応室11の側壁を構成するプレートと、加熱室12の側
壁を構成するプレート(これらのプレートが反応室11
と加熱室12との隔壁7となる)とを、円筒形状となる
ように曲げ、これらの円筒形状のプレートを同心円状に
重ねて、本発明の反応器を構成したもので、図9中、図
1〜図2と同一符号は、図1〜図2と同一機能部を示し
ている。また、図示は省略するが、加熱室12にも薄膜
状の燃焼触媒2を具備させた図3〜8に示すようなもの
を、図9に示すような同心円筒形状に構成することがで
きることは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の反応器に
よれば、従来のペレット状の水蒸気改質触媒や燃焼触媒
を使用する水蒸気改質反応器に比較して、大幅な小型化
を実現することができ、反応器容積,設置面積ともに極
めて小さくすることができる。従って、炭化水素または
アルコール類を燃料とする燃料電池用の燃料改質装置と
して好ましく適用することができ、小型オンサイト型燃
料電池パッケージが容易に実用化できる。しかも、この
とき、加熱室内にも薄膜状の燃焼触媒を具備させておけ
ば、燃料電池からの排出燃料水素残存ガスを加熱室に導
入し、これを燃料として燃焼させて得られる熱を水蒸気
改質反応に供給することもでき、熱効率の改善をも図る
ことができる。
よれば、従来のペレット状の水蒸気改質触媒や燃焼触媒
を使用する水蒸気改質反応器に比較して、大幅な小型化
を実現することができ、反応器容積,設置面積ともに極
めて小さくすることができる。従って、炭化水素または
アルコール類を燃料とする燃料電池用の燃料改質装置と
して好ましく適用することができ、小型オンサイト型燃
料電池パッケージが容易に実用化できる。しかも、この
とき、加熱室内にも薄膜状の燃焼触媒を具備させておけ
ば、燃料電池からの排出燃料水素残存ガスを加熱室に導
入し、これを燃料として燃焼させて得られる熱を水蒸気
改質反応に供給することもでき、熱効率の改善をも図る
ことができる。
【図1】本発明の反応器の一実施例を説明するための外
観図である。
観図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】本発明の反応器の他の実施例を説明するための
外観図である。
外観図である。
【図4】図3の断面図である。
【図5】図4の変更例を説明するための図である。
【図6】図4の他の変更例を説明するための図である。
【図7】図6の他の変更例を説明するための図である。
【図8】図4および図6に示す例の燃焼室の他方向の断
面図で、図3のa−b線断面図である。
面図で、図3のa−b線断面図である。
【図9】本発明の反応器のさらに他の実施例を説明する
ための図で、(A)は外観図、(B)は(A)のA−B
線断面図、(C)は原料等の導入・取出のための配管の
取付け態様を示す説明図である。
ための図で、(A)は外観図、(B)は(A)のA−B
線断面図、(C)は原料等の導入・取出のための配管の
取付け態様を示す説明図である。
【図10】本発明に係る薄膜状触媒の反応室内への保持
例を示す図である。
例を示す図である。
1 薄膜状水蒸気改質触媒 2 薄膜状燃焼触媒 3 改質原料導入ライン 4 燃料導入ライン 5 改質反応終了後のガスの取り出しライン 6 加熱室からの排ガスの排出ライン 7 隔壁(プレート) 8 燃料供給管 9 ノズル孔 10 高温ガス導入ライン 11 反応室 12 加熱室
Claims (5)
- 【請求項1】 多重に重ねられたプレート状のコンパー
メントを、一つおきに、加熱室と、薄膜状に成型した水
蒸気改質触媒を具備する反応室として構成してなること
を特徴とする薄型水蒸気改質反応器。 - 【請求項2】 プレート状のコンパーメントが、同心円
筒形状に多重に重ねられてなることを特徴とする請求項
1記載の薄型水蒸気改質反応器。 - 【請求項3】 加熱室が、薄膜状に成型した燃焼触媒を
具備していることを特徴とする請求項1,2記載の薄型
水蒸気改質反応器。 - 【請求項4】 薄膜状に成型した水蒸気改質触媒の厚み
が0.2〜2mmで、かつ反応室の厚みが0.7〜4m
mであることを特徴とする請求項1〜3記載の薄型水蒸
気改質反応器。 - 【請求項5】 薄膜状に成型した燃焼触媒の厚みが0.
2〜2mmで、かつ加熱室の厚みが0.7〜4mmであ
ることを特徴とする請求項3記載の薄型水蒸気改質反応
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3350278A JPH05155602A (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 薄型水蒸気改質反応器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3350278A JPH05155602A (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 薄型水蒸気改質反応器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05155602A true JPH05155602A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18409413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3350278A Pending JPH05155602A (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 薄型水蒸気改質反応器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05155602A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0855366A1 (en) * | 1997-01-22 | 1998-07-29 | Haldor Topsoe A/S | Synthesis gas production by steam reforming using catalyzed hardware |
WO2000005168A1 (en) * | 1998-07-21 | 2000-02-03 | Haldor Topsøe A/S | Synthesis gas production by steam reforming |
WO2000031816A1 (en) * | 1998-11-19 | 2000-06-02 | Sk Corporation | Miniature fuel reformer and system using metal thin film |
WO2000035578A1 (fr) * | 1998-12-15 | 2000-06-22 | Osaka Gas Co., Ltd. | Dispositif de traitement de fluides |
WO2002028769A3 (en) * | 2000-10-06 | 2003-01-23 | Catalytica Energy Systems | Catalytic separator plate reactor and method of catalytic reforming of fuel to hydrogen |
US7087192B2 (en) | 2002-09-26 | 2006-08-08 | Haldor Topsoe A/S | Process for the preparation of synthesis gas |
US7090789B2 (en) | 2003-02-05 | 2006-08-15 | Haldor Topsoe A/S | Process and catalyst for treatment of synthesis gas |
US7094363B2 (en) | 2002-09-26 | 2006-08-22 | Haldor Topsoe A/S | Process for the preparation of a synthesis gas |
-
1991
- 1991-12-09 JP JP3350278A patent/JPH05155602A/ja active Pending
Cited By (12)
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WO2000005168A1 (en) * | 1998-07-21 | 2000-02-03 | Haldor Topsøe A/S | Synthesis gas production by steam reforming |
US7060118B1 (en) | 1998-07-21 | 2006-06-13 | Haldor Topse A/S | Synthesis gas production by steam reforming |
WO2000031816A1 (en) * | 1998-11-19 | 2000-06-02 | Sk Corporation | Miniature fuel reformer and system using metal thin film |
US6896709B1 (en) | 1998-11-19 | 2005-05-24 | Sk Corporation | Miniature fuel reformer and system using metal thin film |
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