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JPH0514476A - 拡声電話機 - Google Patents

拡声電話機

Info

Publication number
JPH0514476A
JPH0514476A JP16700991A JP16700991A JPH0514476A JP H0514476 A JPH0514476 A JP H0514476A JP 16700991 A JP16700991 A JP 16700991A JP 16700991 A JP16700991 A JP 16700991A JP H0514476 A JPH0514476 A JP H0514476A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
howling
echo
canceller
signal
acoustic echo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16700991A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Miyamoto
良一 宮本
Shinsuke Takada
真資 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP16700991A priority Critical patent/JPH0514476A/ja
Publication of JPH0514476A publication Critical patent/JPH0514476A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車電話機等における走行ノイズや外来ノ
イズ、あるいは会議電話システム等における背景ノイズ
が大きいときに生じるエコー感やハウリング現象で通話
が困難になることを防止し、通話品質の向上を図る。 【構成】 近端話者音声信号検出及びハウリング検出機
能を持った音響エコー/ハウリングキャンセラ30と回
線エコー/ハウリングキャンセラ40とを設ける。そし
て、音響エコー/ハウリングキャンセラ30で、音響エ
コーEC1及びハウリングを消去し、回線エコー/ハウ
リングキャンセラ40で、回線エコーEC2及びハウリ
ングを消去し、自然で、品質の良いハンズフリー通話を
可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の移動体電話
機や、会議電話システム等において、スピーカとマイク
ロを用いてハンドセットを持つことなく通話が可能なハ
ンズフリー通話機能を有する拡声電話機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の拡声電話機としては、例
えば次のような文献に記載されるものがある。
【0003】電子情報通信学会研究会資料 EA84−
41(1984)山森・松井・牧野著「マイクロプロセ
ッサ制御を用いた拡声電話機の構成方法」P.15−2
1例えば、自動車電話機においては、運転者が走行時に
通話をする場合もあり、安全性及び操作性の点から、ハ
ンドセットを持つことなく、マイクロホンと拡声スピー
カを用いて通話をするハンズフリー通話機能が必須の状
況になりつつある。また、テレビ会議システムや会議電
話システムはもとより、通常の電話機においても、ハン
ズフリー通話機能が望まれており、今後、一般に普及し
ていくものと予想される。
【0004】一般に、拡声電話機においては、スピーカ
とマイクロホンとの間の音響エコー(音響結合)が原因
で、防側音回路や2線4線変換ハイブリッドでの回線エ
コーで形成される一巡ループ内で鳴音と呼ばれるハウリ
ング現象が生じることがある。そのため、この一巡ルー
プのループ利得を下げるために損失回路を挿入し、ハウ
リング現象が起こらないように制御されている。この種
の拡声電話機の一例を図2に示す。
【0005】図2は、前記文献に記載された従来の拡声
電話機の概略の構成図である。
【0006】この拡声電話機は、通話者(近端話者)の
音声信号を入力するマイクロホン1を有し、そのマイク
ロホン1には、増幅器(以下、アンプという)2、可変
損失回路3、アンプ4、及び防側音回路や2線4線変換
ハイブリッド5を介して加入者線路6が接続されてい
る。この加入者線路6は、防側音回路や2線4線変換ハ
イブリッド5を介してアンプ7に接続され、そのアンプ
が、可変損失回路8及びアンプ9を介して、相手(遠端
話者)からの音声信号を出力するスピーカ10に接続さ
れている。可変損失回路3,8は、音声スイッチ制御回
路11、送話信号平滑回路12、及び受話信号平滑回路
13で制御される構成になっている。
【0007】次に、近端話者が発呼する場合、または遠
端話者から電話がかかってきたときの拡声電話機の通話
音声信号の流れ、及びハウリングやエコー防止の制御に
ついて説明する。
【0008】近端話者の音声信号は、マイクロホン1か
ら入力し、アンプ2で所定のレベルに調節され、可変損
失回路3を通ってアンプ4で増幅され、防側音回路や2
線4線変換ハイブリッド5を経由して加入者線路6へ送
出される。一方、遠端話者からの音声信号は、加入者線
路6から防側音回路や2線4線変換ハイブリッド5を経
由してアンプ7で増幅され、可変損失回路8を通ってア
ンプ9でレベル調整され、スピーカ10から出力され、
近端話者が聞くことになる。
【0009】ハウリングやエコー防止のために挿入され
た可変損失回路3,8の制御は、送話信号平滑回路12
及び受話信号平滑回路13において、それぞれ送話信号
のパワーレベル、及び受話信号のパワーレベルを監視
し、その監視情報を音声スイッチ制御回路11ヘ送る。
音声スイッチ制御回路11では、送話信号が優勢と判断
すれば、可変損失回路3の損失を減らし、受話側の可変
損失回路8の損失を増やしてループ利得が上がらないよ
うにしている。その反対の場合の受話信号が優勢のとき
は、可変損失回路8の損失を減らし、送話側の可変損失
回路3の損失を増やすことにより、安定な通話ができる
ように制御する。この間の損失の挿抜については、でき
るだけ違和感がなく、話頭や話尾切れが極力起こらない
ように制御される。
【0010】図2の音声電話機では、音声信号をアナロ
グ信号のまま処理しているが、ディジタル処理の構成に
代えることも可能である。即ち、アンプ2の出力をアナ
ログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器という)
でディジタル信号に変換し、そのディジタル信号を可変
損失回路3を通し、ディジタル/アナログ変換器(以
下、D/A変換器という)でアナログ信号に変換してア
ンプ4で増幅する。また、加入者線路6からの遠端話者
の音声信号は、アンプ7で増幅した後、A/D変換器で
ディジタル信号に変換し、その出力を可変損失回路8へ
通し、該可変損失回路8の出力をD/A変換器でアナロ
グ信号に変換した後、アンプ9で増幅するようにして
も、図2と同様の効果が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
拡声電話機では、次にような課題があった。
【0012】(a) 例えば、自動車電話機では、走行
中に通話するとき、エンジンのノイズやタイヤの接地ノ
イズ、風切り音等の走行ノイズや外来ノイズが大きい
と、送話信号平滑回路12の信号検出レベルが上がる。
そのため、音声スイッチ制御回路11が誤動作して可変
損失回路3,8が適切に挿抜されなくなり、音声レベル
がうねったり、語頭や語尾切れが起こり、基本的に片方
向通話であることと相俟って自然な会話がしずらくな
る。
【0013】(b)会議電話システム等でも、背景ノイ
ズが大きいと、前記(a)と同様な問題が起こり、ルー
プ利得(ループゲイン)が何等かの原因で上がると、エ
コー感やハウリング現象で通話が困難になる場合があ
る。
【0014】本発明は、前記従来技術が持っていた課題
として、走行ノイズや外来ノイズ、あるいは背景ノイズ
が大きいと、通話品質が劣化するという点について解決
した拡声電話機を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために、近端話者音声信号を入力するマイク
ロホンと、加入者線路からの遠端話者音声信号を出力す
るスピーカとを用いて、遠端話者との通話を行う拡声電
話機において、音響エコー/ハウリングキャンセラと、
回線エコー/ハウリングキャンセラとを設けている。こ
こで、音響エコー/ハウリングキャンセラは、前記遠端
話者音声信号を参照信号として前記マイクロホンからの
音響エコー及びハウリングをそれぞれ打消す第1,第2
の適応ディジタルフィルタ(以下、ADFという)を持
ったエコーキャンセラ及びハウリングキャンセラと、前
記近端話者音声信号及びハウリングを検出して前記第1
及び第2のADFにおける適応動作のオン,オフ制御を
行う制御部とを有している。回線エコー/ハウリングキ
ャンセラは、前記音響エコー/ハウリングキャンセラと
同一回路構成をなしてそれと逆並列に接続されている。
【0016】第2の発明は、第1の発明の音響エコー/
ハウリングキャンセラと回線エコー/ハウリングキャン
セラとのハウリングキャンセル機能を、単一の回路で構
成している。
【0017】
【作用】第1の発明によれば、以上のように拡声電話機
を構成したので、音響エコー/ハウリングキャンセラで
は、制御部のオン,オフ制御によってエコーキャンセラ
がマイクロホンからの音響エコーを打消し、さらに制御
部のオン,オフ制御によってハウリングキャンセラが、
ハウリングを打消す。同様に、回線エコー/ハウリング
キャンセラでは、その中のエコーキャンセラが回線エコ
ーを打消し、ハウリングキャンセラがハウリングを打消
す。これにより、音響エコー及び回線エコーが消去さ
れ、さらにハウリング状態が抑圧される。
【0018】第2の発明によれば、ハウリングキャンセ
ル機能を単一の回路で構成したので、回路構成の簡単化
が図れる。従って、前記課題を解決できるのである。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示す拡声電話機の
概略の構成図である。
【0020】この拡声電話機は、近端話者の音声信号を
入力するマイクロホン20を有し、その出力側には、ア
ンプ21、A/D変換器22、音響エコー/ハウリング
キャンセラ30、回線エコー/ハウリングキャンセラ4
0、D/A変換器50、アンプ51、及び防側音回路や
2線4線変換ハイブリッド52を介して、加入者線路5
3が接続されている。一方、加入者線路53には、防側
音回路や2線4線変換ハイブリッド52を介してアンプ
54が接続され、そのアンプの出力側が、A/D変換器
55、回線エコー/ハウリングキャンセラ40、音響エ
コー/ハウリングキャンセラ30、D/A変換器60、
及びアンプ61を介して、加入者線路53からの遠端話
者信号を出力するスピーカ62が接続されている。
【0021】音響エコー/ハウリングキャンセラ30
は、スピーカ62とマイクロホン20との間の音響エコ
ーEC1及びハウリングを打消すもので、第1のADF
31及び加算器32で構成されるエコーキャンセラと、
第2のADF33及び加算器34で構成されるハウリン
グキャンセラと、これら2つのキャンセラの制御を行う
ADF制御部35とを、備えている。
【0022】第1のADF31は、A/D変換器55か
ら出力される遠端話者の音声信号Rin(j)(j;時
刻)を参照信号とし、主にスピーカ62からマイクロホ
ン20までの音響エコーパスの伝達特性を推定し、音響
エコー打消し信号CSin(j)を加算器32へ出力
し、該加算器32で、A/D変換器22の出力信号Si
n(j)中に含まれる音響エコーEC1を消去させる機
能を有している。
【0023】第2のADF33は、第1のADF31と
同様に、遠端話者音声信号Rin(j)を参照信号と
し、ハウリング打消し信号CRes(j)を加算器34
へ出力し、その加算器34により、加算器32から出力
される推定残差Res(j)に含まれるハウリング成分
(トーン性の信号)を消去させる機能を有している。
【0024】ADF制御部35は、信号Sin(j),
Res(j),Rin(j)のレベルを監視することに
よって近端話者音声信号Sin(j)の入力の有無を検
出し、第1,第2のADF31,33の適応動作のオ
ン,オフ制御を行う機能を有している。
【0025】回線エコー/ハウリングキャンセラ40
は、アンプ51→2線4線変換ハイブリッド52→アン
プ54への回線エコーEC2及びハウリングを消去する
機能を有し、音響エコー/ハウリングキャンセラ30と
同一の回路構成をなし、該音響エコー/ハウリングキャ
ンセラ30に対して逆並列の状態に接続されている。即
ち、回線エコーキャンセラ側の加算器42とハウリング
キャンセラ側の加算器44とが、A/D変換器55の出
力側に接続された回路構成である。
【0026】図3は、図1における第1のADF31の
構成図である。
【0027】この第1のADF31は、トランスバーサ
ル型の回路であり、遠端話者音声信号Rin(j)を順
次遅延する遅延素子70−0〜70−(n−1)と、推
定残差Res(j)が入力されエコーパスのインパルス
応答(伝達特性)を表すタップ係数h0 〜hn-1 と、各
遅延素子70−0〜70−(n−1)の入出力信号に対
してタップ係数h0 〜hn-1 を乗算する乗算器71−0
〜71−(n−1)と、各乗算器71−0〜71−(n
−1)の出力を加算して音響エコー打消し信号CSin
(j)を加算器32へ出力する加算器72とで、構成さ
れている。
【0028】このADF31のタップ数は、スピーカ6
2からマイクロホン20間のインパルス応答長に従って
決められる。そして、タップ係数h0 〜hn-1 は、推定
残差Res(j)の二乗平均値が最小になるように、学
習同定法やLMS(least mean square)法等によって適
応制御され、音響エコー打消し信号CSin(j)が加
算器72から出力され、加算器32で、信号Sin
(j)から該音響エコー打消し信号CSin(j)を差
引くことによって音響エコーEC1を消去するように機
能する。
【0029】図1の第2のADF33も、図3と同一の
回路構成である。図4は、図1におけるADF制御部3
5の構成図である。このADF制御部35は、第1,第
2のADF31,33の適応動作に対するオン,オフ制
御を行うもので、近端話者音声信号Sin(j)の入力
を検出する近端話者音声信号検出器80と、推定残差R
es(j)を用いてハウリングの特徴であるトーン性及
びレベル量に着目してハウリング状態を検出するハウリ
ング検出器81と、該近端話者音声信号検出器80及び
ハウリング検出器81の出力に基づき第1,第2のAD
F31,33の適応動作に対するオン,オフ制御を行う
制御信号S82a,S82bを出力する制御信号発生部
82とで、構成されている。
【0030】以上のように構成される拡声電話機の動作
を説明する。
【0031】図1において、近端話者が発呼する場合、
該近端話者の音声信号は、マイクロホン20から入力
し、アンプ21によって所定のレベルに増幅され、A/
D変換器22でディジタル信号に変換される。この変換
された信号Sin(j)(j;時刻)中から、音響エコ
ー/ハウリングキャンセラ30によって音響エコーEC
1及びハウリングが打消される。打消し後の信号は、回
線エコー/ハウリングキャンセラ40を通ってD/A変
換器50でアナログ信号に変換され、アンプ51で所定
レベルに増幅され、防側音回路や2線4線変換ハイブリ
ッド52を経由して加入者線路53へ送出される。
【0032】一方、遠端話者から電話がかかってきたと
き、その遠端話者からの音声信号は、加入者線路53か
ら防側音回路や2線4線変換ハイブリッド52を経由し
てアンプ54て所定レベルに増幅された後、A/D変換
器55でディジタル信号に変換される。このディジタル
信号中から、配線エコー/ハウリングキャンセラ40に
よって回線エコーEC2及びハウリングが打消され、そ
の打消された遠端話者音声信号Rin(j)が、音響エ
コー/ハウリングキャンセラ30を通ってD/A変換器
60でアナログ信号に変換される。変換されたアナログ
信号は、アンプ61でレベル調整されてスピーカ62か
ら出力され、近端話者が聞くことになる。
【0033】A/D変換器22から出力される信号Si
n(j)は、近端話者の音声が存在しないとき、音響エ
コー信号と見なすことができる。この信号Sin(j)
は、音響エコー/ハウリングキャンセラ30内におい
て、第1のADF31及び加算器32からなるエコーキ
ャンセラで、音響エコーEC1が打消される。第1のA
DF31は、遠端話者の音声信号Rin(j)を参照信
号とし、主にスピーカ62からマイクロホン20までの
音響エコーパスの伝達特性を推定し、音響エコー打消し
信号CSin(j)を加算器32へ出力する。加算器3
2では、信号Sin(j)から音響エコー打消し信号C
Sin(j)を差し引き、音響エコーEC1を消去し、
その推定残差Res(j)を、ハウリングキャンセラを
構成する加算器34へ送る。
【0034】ADF制御部35内のハウリング検出器8
1がハウリング状態を検出したときには、該ADF制御
部35内の制御信号発生部82から出力される制御信号
S82aにより、第1のADF31の適応制御が停止す
る。そのため、第2のADF33では、ADF制御部3
5内の制御信号発生部82から出力される制御信号S8
2bにより、第1のADF31と同様な動作を短時間行
い、ハウリング打消し信号CRes(j)を加算器34
へ出力する。加算器34では、推定残差Res(j)か
らハウリング打消し信号CRes(j)を差し引き、該
推定残差Res(j)中のハウリング成分(トーン性の
信号)を消去してその推定残差res(j)を出力す
る。これにより、拡声電話機をハウリング状態から脱せ
しめる。ここで、ADF制御部35の動作を図4を用い
て説明する。
【0035】ADF制御部35において、近端話者音声
信号検出器80は、信号Sin(j),Rin(j),
Res(j)のレベルを監視することにより、近端話者
音声信号Sin(j)が入力したことを検出し、その検
出結果を制御信号発生部82へ知らせる。制御信号発生
部82は、制御信号S82aを出力して第1のADF3
1の適応動作を停止させる。これに対し、近端話者音声
信号検出器35は、近端話者音声信号Sin(j)がな
くなったことを検出すると、その検出結果を制御信号発
生部82へ知らせ、該制御信号発生部82が制御信号S
82aによって第1のADF31の適応動作を行わせ
る。
【0036】ハウリング検出器81は、推定残差Res
(j)を用いてハウリングの特徴であるトーン性及びレ
ベル量に着目してハウリング状態を検出し、その検出結
果を制御信号発生部82へ知らせる。制御信号発生部8
2は、制御信号S82aによって第1のADF31の適
応動作を停止させ、制御信号S82bによって第2のA
DF33の適応動作を開始させる。
【0037】すると、第2のADF33がハウリング打
消し信号CRes(j)を加算器34へ出力し、該加算
器34の減算動作によってハウリングを止める。ハウリ
ング状態がなくなったことをハウリング検出器81が検
出したら、その検出結果を制御信号発生部82へ知ら
せ、該制御信号発生部82が制御信号S82bによって
第2のADF33の適応動作を停止させ、該第2のAD
F33からハウリング打消し信号CRes(j)の出力
を停止させる。そして、制御信号発生部82は、第1の
ADF31の制御のエントリー(entry)を近端話
者音声信号検出器35へ渡す。
【0038】このような音声エコー/ハウリングキャン
セラ30の動作により、拡声電話機の制御が行われ、エ
コー感がなく、ハウリング状態が起こっても、速やかに
収まって通話性能を良好に保つことができる。
【0039】また、回線エコー/ハウリングキャンセラ
40は、音響エコー/ハウリングキャンセラ30と同一
の回路構成をなし、かつ該音響エコー/ハウリングキャ
ンセラ30が逆向きになったような状態で接続されてい
るので、該音響エコー/ハウリングキャンセラ30と同
様に、音響エコーEC1に代えて回線エコーEC2の消
去とハウリングの消去を行う。
【0040】本実施例では、音響エコー/ハウリングキ
ャンセラ30と回線エコー/ハウリングキャンセラ40
を設けたので、音響エコーEC1及び回線エコーEC2
を消去し、かつ予期せぬハウリング状態を完全に抑圧す
る。そのため、自然で、品質の良いハンズフリー通話が
可能となり、高性能な拡声電話機を提供できる。
【0041】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば
次のようなものがある。
【0042】(i) 図1では、音響エコー/ハウリン
グキャンセラ30及び回線エコー/ハウリングキャンセ
ラ40内に、ハウリングキャンセラをそれぞれ設けた
が、このハウリングキャンセラをいずれか一方に設け、
該ハウリングキャンセラを共通使用できるようにしても
よい。これにより、音響エコー/ハウリングキャンセラ
30及び回線エコー/ハウリングキャンセラ40内の回
路構成を簡単化できる。 (ii) 図1の第1,第2のADF31,33は、図3
ではトランスバーサル型で構成したが、これ以外の他の
構成にしたり、さらにそのタップ係数の適応制御も、学
習同定法やLMS法以外の他の方法を用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、音声エコー/ハウリングキャンセラと回線エ
コー/ハウリングキャンセラとを設けたので、音響エコ
ー及び回線エコーを消去し、かつ予期せぬハウリング状
態を完全に抑圧できる。そのため、自動車電話機等にお
ける走行ノイズや外来ノイズ、あるいは会議電話システ
ム等における背景ノイズが大きい場合でも、自然で品質
の良いハンズフリー通話が可能となり、拡声電話機の性
能が著しく向上する。
【0044】第2の発明によれは、音響エコー/ハウリ
ングキャンセラと回線エコー/ハウリングキャンセラと
のハウリングキャンセラ機能を、単一の回路で構成した
ので、回路構成の簡単化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す拡声電話機の概略の構成
図である。
【図2】従来の拡声電話機の構成図である。
【図3】図1におけるADFの構成図である。
【図4】図1におけるADF制御部の構成図である。
【符号の説明】
20 マイクロホン 22,55 A/D変換器 30 音響エコー/ハウリングキャンセラ 31,33 第1,第2のADF 32,34 加算器 35 ADF制御部 40 回線エコー/ハウリングキャンセラ 42,44 加算器 50,60 D/A変換器 52 2線4線変換ハイブリッド 62 スピーカ EC1 音響エコー EC2 回線エコー 80 近端話者音声信号検出器 81 ハウリング検出器 82 制御信号発生部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近端話者音声信号を入力するマイクロホ
    ンと、加入者線路からの遠端話者音声信号を出力するス
    ピーカとを用いて、遠端話者との通話を行う拡声電話機
    において、 前記遠端話者音声信号を参照信号として前記マイクロホ
    ンからの音響エコー及びハウリングをそれぞれ打消す第
    1,第2の適応ディジタルフィルタを持ったエコーキャ
    ンセラ及びハウリングキャンセラと、前記近端話者音声
    信号及びハウリングを検出して前記第1及び第2の適応
    ディジタルフィルタにおける適応動作のオン,オフ制御
    を行う制御部とを有する音響エコー/ハウリングキャン
    セラと、 前記音響エコー/ハウリングキャンセラと同一回路構成
    をなしてそれと逆並列に接続される回線エコー/ハウリ
    ングキャンセラとを、 設けたことを特徴とする拡声電話機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音響エコー/ハウリング
    キャンセラと回線エコー/ハウリングキャンセラとのハ
    ウリングキャンセル機能を、単一の回路で構成したこと
    を特徴とする拡声電話機。
JP16700991A 1991-07-08 1991-07-08 拡声電話機 Pending JPH0514476A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16700991A JPH0514476A (ja) 1991-07-08 1991-07-08 拡声電話機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16700991A JPH0514476A (ja) 1991-07-08 1991-07-08 拡声電話機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0514476A true JPH0514476A (ja) 1993-01-22

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ID=15841692

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16700991A Pending JPH0514476A (ja) 1991-07-08 1991-07-08 拡声電話機

Country Status (1)

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JP (1) JPH0514476A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0729288A2 (en) * 1995-02-27 1996-08-28 Nec Corporation Noise canceler
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JP2023183789A (ja) * 2022-06-16 2023-12-28 八重洲無線株式会社 複信方式の無線通信におけるハウリングキャンセル方式及び無線通信機

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