JPH05132426A - 骨組織の形成促進剤 - Google Patents
骨組織の形成促進剤Info
- Publication number
- JPH05132426A JPH05132426A JP4059645A JP5964592A JPH05132426A JP H05132426 A JPH05132426 A JP H05132426A JP 4059645 A JP4059645 A JP 4059645A JP 5964592 A JP5964592 A JP 5964592A JP H05132426 A JPH05132426 A JP H05132426A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bone
- growth factor
- mutein
- formation
- agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】骨減少性疾患の予防治療剤を提供する。
【構成】本発明の予防治療剤は、FGF,EGF等の細
胞成長因子を含有する。 【効果】本発明の予防治療剤は、顕著な骨内における骨
形成を促進する作用を有する。
胞成長因子を含有する。 【効果】本発明の予防治療剤は、顕著な骨内における骨
形成を促進する作用を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細胞成長因子を含有す
る温血動物の骨内における骨形成促進剤に関する。
る温血動物の骨内における骨形成促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】骨粗鬆症は、病的に骨量が減少し、身長
の萎縮、円背、ひいては脊椎の圧迫骨折や四肢の骨折な
どの臨床症状を呈する病態である。先進国では人口の老
齢化と共に骨粗鬆症の患者の数は増加の一途を辿り、そ
の脅威は増々大きくなりつつある。骨粗鬆症の原因であ
る骨量の減少は、加齡という生理的現象のほかに、種々
のホルモン異常、殊に閉経によるエストロジェン欠乏、
カルシトニン不足、成長ホルモン欠乏、副甲状腺機能亢
進、甲状腺機能亢進等によっても起こることが知られて
おり、また疾病(慢性関節リウマチや糖尿病)、栄養や
代謝の異常(カルシウム,ビタミンD,ビタミンC,あ
るいはビタミンKの欠乏、蛋白質,燐,あるいはナトリ
ウムの摂取過剰)、運動量及び遺伝や種族差も関係して
いる。また、種々の難病の治療に用いられる副腎皮質ス
テロイドの副作用(クッシング症候群)の一症状として
も起こる。成長した動物の骨組織では、破骨細胞による
骨の融解・消化(いわゆる骨吸収)と、骨芽細胞による
骨形成とがバランスの取れた状態で進行することによ
り、絶えず骨組織の更新(リモデリング)が行われてい
る。骨粗鬆症は種々の原因でこの骨吸収と骨形成のバラ
ンスが崩れ、骨吸収量が骨形成量を上回ることにより、
骨量が減少し続ける状態と考えることができる。従来、
治療薬としてはエストロジェン,カルシトニン,活性型
ビタミンD,イプリフラボンなどが投与されている。
の萎縮、円背、ひいては脊椎の圧迫骨折や四肢の骨折な
どの臨床症状を呈する病態である。先進国では人口の老
齢化と共に骨粗鬆症の患者の数は増加の一途を辿り、そ
の脅威は増々大きくなりつつある。骨粗鬆症の原因であ
る骨量の減少は、加齡という生理的現象のほかに、種々
のホルモン異常、殊に閉経によるエストロジェン欠乏、
カルシトニン不足、成長ホルモン欠乏、副甲状腺機能亢
進、甲状腺機能亢進等によっても起こることが知られて
おり、また疾病(慢性関節リウマチや糖尿病)、栄養や
代謝の異常(カルシウム,ビタミンD,ビタミンC,あ
るいはビタミンKの欠乏、蛋白質,燐,あるいはナトリ
ウムの摂取過剰)、運動量及び遺伝や種族差も関係して
いる。また、種々の難病の治療に用いられる副腎皮質ス
テロイドの副作用(クッシング症候群)の一症状として
も起こる。成長した動物の骨組織では、破骨細胞による
骨の融解・消化(いわゆる骨吸収)と、骨芽細胞による
骨形成とがバランスの取れた状態で進行することによ
り、絶えず骨組織の更新(リモデリング)が行われてい
る。骨粗鬆症は種々の原因でこの骨吸収と骨形成のバラ
ンスが崩れ、骨吸収量が骨形成量を上回ることにより、
骨量が減少し続ける状態と考えることができる。従来、
治療薬としてはエストロジェン,カルシトニン,活性型
ビタミンD,イプリフラボンなどが投与されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】骨粗鬆症は骨量の減少
によって起こる疾患であり、これを治療するためには、
骨量の減少抑制作用もしくは骨量増加作用をもつ薬物を
投与すればよい。ところが現在使用されている上記の治
療薬は、いずれも骨吸収抑制を主作用とするもので、骨
形成促進作用(骨量増加作用)を効能とする治療薬は全
くない。このため骨粗鬆症患者にこれらの薬剤を長期間
投与しても、効果は症状の進行を遅らせるにとどまるこ
とが多く、特に骨折を伴う進行した骨粗鬆症においては
これらの薬物にはほとんど治療効果がない。骨粗鬆症を
治療するためには、短期間の投薬で強力な骨量増加作用
あるいは骨形成促進作用を示す薬剤の開発が望まれてい
た。
によって起こる疾患であり、これを治療するためには、
骨量の減少抑制作用もしくは骨量増加作用をもつ薬物を
投与すればよい。ところが現在使用されている上記の治
療薬は、いずれも骨吸収抑制を主作用とするもので、骨
形成促進作用(骨量増加作用)を効能とする治療薬は全
くない。このため骨粗鬆症患者にこれらの薬剤を長期間
投与しても、効果は症状の進行を遅らせるにとどまるこ
とが多く、特に骨折を伴う進行した骨粗鬆症においては
これらの薬物にはほとんど治療効果がない。骨粗鬆症を
治療するためには、短期間の投薬で強力な骨量増加作用
あるいは骨形成促進作用を示す薬剤の開発が望まれてい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の事情に鑑み、本発
明者らは鋭意研究を重ねた結果、細胞成長因子が生体に
おいて強い骨内における骨形成促進作用を有することを
見出し、これに基づいてさらに研究した結果、本発明を
完成した。
明者らは鋭意研究を重ねた結果、細胞成長因子が生体に
おいて強い骨内における骨形成促進作用を有することを
見出し、これに基づいてさらに研究した結果、本発明を
完成した。
【0005】本発明は、(1)細胞成長因子を含有す
る、温血動物の骨内における骨形成促進剤および(2)
細胞成長因子を含有する製剤を温血動物に投与すること
を特徴とする骨内における骨形成を促進する方法であ
る。
る、温血動物の骨内における骨形成促進剤および(2)
細胞成長因子を含有する製剤を温血動物に投与すること
を特徴とする骨内における骨形成を促進する方法であ
る。
【0006】該細胞成長因子としては、分子量が500
0〜25000であるものが挙げられる。本発明で用い
られる細胞成長因子としては、線維芽細胞成長因子(F
GF)ファミリーに属する因子、神経成長因子(NG
F)−1、NGF−2/NT−3、上皮成長因子(EG
F)、血小板由来成長因子(PDGF)、骨形成タンパ
ク(BMP)−1、BMP−2A、BMP−2B、BM
P−3、インシュリン様成長因子(IGF)−I、IG
F−II、コロニー刺激因子(CSF)、エリスロポエチ
ン(EPO)、トロンボポエチン、β2ミクログロブリ
ン(β2−m)、インターロイキン(IL)−1、IL
−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、軟骨
由来因子(CDF)、トランスホーミング成長因子(T
GF)−α、TGF−β、TGF−γ2、骨誘導因子
(OIF)、腫瘍血管新生因子(TAF)、インスリ
ン、トランスフェリン、フィブロネクチン、ラミニン、
コンドロネクチン、ヒドロネクチン、肝細胞成長因子
(HGF)、白血病細胞由来成長因子(LGF)、マク
ロファージ成長因子(MGF)などが挙げられる。ま
た、これらの細胞成長因子は天然型でもよく、またそれ
らのムテインでもよい。これらの中では特にFGFファ
ミリーに属するものが好ましい。
0〜25000であるものが挙げられる。本発明で用い
られる細胞成長因子としては、線維芽細胞成長因子(F
GF)ファミリーに属する因子、神経成長因子(NG
F)−1、NGF−2/NT−3、上皮成長因子(EG
F)、血小板由来成長因子(PDGF)、骨形成タンパ
ク(BMP)−1、BMP−2A、BMP−2B、BM
P−3、インシュリン様成長因子(IGF)−I、IG
F−II、コロニー刺激因子(CSF)、エリスロポエチ
ン(EPO)、トロンボポエチン、β2ミクログロブリ
ン(β2−m)、インターロイキン(IL)−1、IL
−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、軟骨
由来因子(CDF)、トランスホーミング成長因子(T
GF)−α、TGF−β、TGF−γ2、骨誘導因子
(OIF)、腫瘍血管新生因子(TAF)、インスリ
ン、トランスフェリン、フィブロネクチン、ラミニン、
コンドロネクチン、ヒドロネクチン、肝細胞成長因子
(HGF)、白血病細胞由来成長因子(LGF)、マク
ロファージ成長因子(MGF)などが挙げられる。ま
た、これらの細胞成長因子は天然型でもよく、またそれ
らのムテインでもよい。これらの中では特にFGFファ
ミリーに属するものが好ましい。
【0007】FGFとしては、塩基性のもの(以下、b
FGFと略称することもある。)でもよく、酸性のもの
(以下、aFGFと略称することもある。)でもよい。
また、int−2,hst−1,k−FGF,FGF−5,F
GF−6などの広くFGFファミリーに属するものなら
ばいずれでもよい。また、これらのムテインでもよい。
該FGFは、哺乳動物由来のものが挙げられる。該哺乳
動物としては、ヒト,サル,ブタ,ウシ,ヒツジ,ウマ
などが挙げられる。該FGFとしては、脳や下垂体など
の既にその存在が明らかにされている各種臓器から抽出
されるものが挙げられる。また遺伝子工学的手法で製造
されたものでもよい。 該bFGFとしては、組換えD
NA技術により得られるものが挙げられる(フエブス・
レターズ,第213巻,189−194頁(1987
年);ヨーロッパ特許出願公開第237,966号公
報)。本明細書においては、リコンビナントヒト塩基性
FGFを「rhbFGF」と略称することもある。
FGFと略称することもある。)でもよく、酸性のもの
(以下、aFGFと略称することもある。)でもよい。
また、int−2,hst−1,k−FGF,FGF−5,F
GF−6などの広くFGFファミリーに属するものなら
ばいずれでもよい。また、これらのムテインでもよい。
該FGFは、哺乳動物由来のものが挙げられる。該哺乳
動物としては、ヒト,サル,ブタ,ウシ,ヒツジ,ウマ
などが挙げられる。該FGFとしては、脳や下垂体など
の既にその存在が明らかにされている各種臓器から抽出
されるものが挙げられる。また遺伝子工学的手法で製造
されたものでもよい。 該bFGFとしては、組換えD
NA技術により得られるものが挙げられる(フエブス・
レターズ,第213巻,189−194頁(1987
年);ヨーロッパ特許出願公開第237,966号公
報)。本明細書においては、リコンビナントヒト塩基性
FGFを「rhbFGF」と略称することもある。
【0008】本発明においては、FGFのムテインも使
用することができる。該FGFムテインとしては、本
来、元のペプチドあるいは蛋白質のアミノ酸配列が変異
したものであり、したがって該変異としては、アミノ酸
の付加,構成アミノ酸の欠損,他のアミノ酸への置換が
挙げられる。該アミノ酸の付加としては、少なくとも1
個のアミノ酸が付加しているものが挙げられる。該構成
アミノ酸の欠損としては、少なくとも1個のFGF構成
アミノ酸が欠損しているものが挙げられる。該他のアミ
ノへの置換としては、少なくとも1個のFGF構成アミ
ノ酸が別のアミノ酸で置換されているものが挙げられ
る。FGFに少なくとも1個のアミノ酸が付加している
ムテインにおける少なくとも1個のアミノ酸としては、
ペプチドを発現する際に用いられる開始コドンに基因す
るメチオニンや、シグナルペプチドは含まれないもので
ある。付加されているアミノ酸の数としては、少なくと
も1個であるが、FGFの特徴を失わない限り何個でも
よい。さらに好ましくは、FGFと相同性(ホモロジ
ー)が認められており、同様の活性を示すタンパクのア
ミノ酸配列の一部あるいはすべてが挙げられる。FGF
の少なくとも1個のFGF構成アミノ酸が欠損している
ムテインにおける欠損している構成アミノ酸の数として
は、FGFの有する特徴を失わない限り何個でもよい。
FGFの少なくとも1個のFGF構成アミノ酸が別のア
ミノ酸で置換されているムテインにおける置換される前
の少なくとも1個のFGF構成アミノ酸の数としては、
FGFの特徴を失わない限り何個でもよい。置換された
ムテインの最も好ましいものとしては、少なくとも1個
の構成アミノ酸であるシステインがセリンに置換された
ものが挙げられる。該置換においては、2以上の置換を
同時に行ってもよい。特に、2または3個の構成アミノ
酸が置換されるのが好ましい。該ムテインは、上記した
付加,欠損,置換の2つまたは3つが組み合わさったも
のでもよい。また、該ムテインは、糖鎖結合部位が導入
されたものであってもよい。該ムテインとしては、たと
えばヨーロッパ特許出願(以下、EPと略称することも
ある。)公開公報第281,822号,第326,907
号,第394,951号公報に記載のものが挙げられ
る。該ムテインとしては、少なくとも1個のヒト塩基性
FGF構成アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているム
テインが好ましい。特にヒトbFGFの70位および8
8位のCysがそれぞれSerに置換されたヒトbFGFム
テインCS23が好ましい(EP−281,822参
照)。
用することができる。該FGFムテインとしては、本
来、元のペプチドあるいは蛋白質のアミノ酸配列が変異
したものであり、したがって該変異としては、アミノ酸
の付加,構成アミノ酸の欠損,他のアミノ酸への置換が
挙げられる。該アミノ酸の付加としては、少なくとも1
個のアミノ酸が付加しているものが挙げられる。該構成
アミノ酸の欠損としては、少なくとも1個のFGF構成
アミノ酸が欠損しているものが挙げられる。該他のアミ
ノへの置換としては、少なくとも1個のFGF構成アミ
ノ酸が別のアミノ酸で置換されているものが挙げられ
る。FGFに少なくとも1個のアミノ酸が付加している
ムテインにおける少なくとも1個のアミノ酸としては、
ペプチドを発現する際に用いられる開始コドンに基因す
るメチオニンや、シグナルペプチドは含まれないもので
ある。付加されているアミノ酸の数としては、少なくと
も1個であるが、FGFの特徴を失わない限り何個でも
よい。さらに好ましくは、FGFと相同性(ホモロジ
ー)が認められており、同様の活性を示すタンパクのア
ミノ酸配列の一部あるいはすべてが挙げられる。FGF
の少なくとも1個のFGF構成アミノ酸が欠損している
ムテインにおける欠損している構成アミノ酸の数として
は、FGFの有する特徴を失わない限り何個でもよい。
FGFの少なくとも1個のFGF構成アミノ酸が別のア
ミノ酸で置換されているムテインにおける置換される前
の少なくとも1個のFGF構成アミノ酸の数としては、
FGFの特徴を失わない限り何個でもよい。置換された
ムテインの最も好ましいものとしては、少なくとも1個
の構成アミノ酸であるシステインがセリンに置換された
ものが挙げられる。該置換においては、2以上の置換を
同時に行ってもよい。特に、2または3個の構成アミノ
酸が置換されるのが好ましい。該ムテインは、上記した
付加,欠損,置換の2つまたは3つが組み合わさったも
のでもよい。また、該ムテインは、糖鎖結合部位が導入
されたものであってもよい。該ムテインとしては、たと
えばヨーロッパ特許出願(以下、EPと略称することも
ある。)公開公報第281,822号,第326,907
号,第394,951号公報に記載のものが挙げられ
る。該ムテインとしては、少なくとも1個のヒト塩基性
FGF構成アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているム
テインが好ましい。特にヒトbFGFの70位および8
8位のCysがそれぞれSerに置換されたヒトbFGFム
テインCS23が好ましい(EP−281,822参
照)。
【0009】上記aFGFとしては、Biochemical and
Biophysical Research Communications, 138,61
1−617(1986)に記載されたアミノ酸配列を有
するものが挙げられる。さらに、aFGFのムテインと
しては、欠失型ムテインが挙げられ、たとえばaFGF
の140個のアミノ酸配列のうち任意の連続した90〜
133個のポリペプチド鎖からなる欠失型ムテインが例
示される。さらに好ましくは、aFGFのアミノ酸配列
のうち任意の連続した120〜131個のポリペプチド
鎖からなるものが挙げられる。該aFGFムテインの具
体例としては、EP公開公報第420,222号公報に
記載のものが挙げられる。上記hst−1としては、Proc.
Natl. Acad. Sci. USA,84,2980(198
7),Proc. Natl. Acad. Sci. USA,84,7305
(1987),Molecular and Cellular Biology, 8,
2933(1988)に開示されたタンパクが挙げられ
る。さらに、hst−1のムテインとしては、その欠失型
ムテインが挙げられ、その例としては、たとえばhst−
1の175個の構成アミノ酸のうち少なくとも1個のア
ミノ酸が欠失したもの、さらに好ましくは、hst−1の
構成アミノ酸のうち任意の連続した1ないし47個のア
ミノ酸が欠失しているムテインが挙げられ、さらに好ま
しくはhst−1の構成アミノ酸のうち任意の連続した1
ないし43個のアミノ酸が欠失して いるムテイン、さ
らに好ましくはhst−1の構成アミノ酸のうち任意の連
続した 1ないし27個のアミノ酸が欠失しているムテ
インが挙げられる。該hst−1ムテインの具体例として
は、EP公開第421,455号公報に記載のものが挙
げられる。該EGFとしては、たとえば組換え技術によ
り得られるものが使用でき、その具体的な製造法として
は、たとえばEP公開第326,046号公報に記載さ
れた方法が挙げられる。
Biophysical Research Communications, 138,61
1−617(1986)に記載されたアミノ酸配列を有
するものが挙げられる。さらに、aFGFのムテインと
しては、欠失型ムテインが挙げられ、たとえばaFGF
の140個のアミノ酸配列のうち任意の連続した90〜
133個のポリペプチド鎖からなる欠失型ムテインが例
示される。さらに好ましくは、aFGFのアミノ酸配列
のうち任意の連続した120〜131個のポリペプチド
鎖からなるものが挙げられる。該aFGFムテインの具
体例としては、EP公開公報第420,222号公報に
記載のものが挙げられる。上記hst−1としては、Proc.
Natl. Acad. Sci. USA,84,2980(198
7),Proc. Natl. Acad. Sci. USA,84,7305
(1987),Molecular and Cellular Biology, 8,
2933(1988)に開示されたタンパクが挙げられ
る。さらに、hst−1のムテインとしては、その欠失型
ムテインが挙げられ、その例としては、たとえばhst−
1の175個の構成アミノ酸のうち少なくとも1個のア
ミノ酸が欠失したもの、さらに好ましくは、hst−1の
構成アミノ酸のうち任意の連続した1ないし47個のア
ミノ酸が欠失しているムテインが挙げられ、さらに好ま
しくはhst−1の構成アミノ酸のうち任意の連続した1
ないし43個のアミノ酸が欠失して いるムテイン、さ
らに好ましくはhst−1の構成アミノ酸のうち任意の連
続した 1ないし27個のアミノ酸が欠失しているムテ
インが挙げられる。該hst−1ムテインの具体例として
は、EP公開第421,455号公報に記載のものが挙
げられる。該EGFとしては、たとえば組換え技術によ
り得られるものが使用でき、その具体的な製造法として
は、たとえばEP公開第326,046号公報に記載さ
れた方法が挙げられる。
【0010】本発明を適用することによって、温血動物
の骨内における骨形成が促進される。さらに具体的に
は、細胞成長因子を含有する本発明の骨内における骨形
成促進剤は、その投与経路,投与量,投与期間に応じ
て、大腿骨などの長管骨,胸骨および筋骨などの扁平骨
及び脊椎骨などの不規則骨の内部において、骨芽細胞の
増生,石灰化海綿骨の増生,骨基質の増加、および骨塩
の増加が顕著にみられる。また、細胞成長因子の毒性は
低い。したがって、本発明の予防治療剤は、骨減少性疾
患たとえば骨粗鬆症などの予防治療薬として用いること
ができる。本発明における骨疾患としては、先天性骨疾
患および後天性骨疾患が挙げられ、その例としては、骨
減少性疾患,骨粗鬆症,骨減少症,骨形成異常症,骨形
成不全症,高カルシウム血症などが挙げられる。特に、
本発明の骨疾患の予防治療剤は、全身の各種長管骨,扁
平骨および不規則骨において、骨芽細胞の増生、新生骨
の形成および骨塩量の増大などをもたらし、結果的に骨
組織を補強するので、骨自体の減少および骨組織の空洞
化を伴う骨疾患たとえば骨粗鬆症の治療に特に有効であ
る。
の骨内における骨形成が促進される。さらに具体的に
は、細胞成長因子を含有する本発明の骨内における骨形
成促進剤は、その投与経路,投与量,投与期間に応じ
て、大腿骨などの長管骨,胸骨および筋骨などの扁平骨
及び脊椎骨などの不規則骨の内部において、骨芽細胞の
増生,石灰化海綿骨の増生,骨基質の増加、および骨塩
の増加が顕著にみられる。また、細胞成長因子の毒性は
低い。したがって、本発明の予防治療剤は、骨減少性疾
患たとえば骨粗鬆症などの予防治療薬として用いること
ができる。本発明における骨疾患としては、先天性骨疾
患および後天性骨疾患が挙げられ、その例としては、骨
減少性疾患,骨粗鬆症,骨減少症,骨形成異常症,骨形
成不全症,高カルシウム血症などが挙げられる。特に、
本発明の骨疾患の予防治療剤は、全身の各種長管骨,扁
平骨および不規則骨において、骨芽細胞の増生、新生骨
の形成および骨塩量の増大などをもたらし、結果的に骨
組織を補強するので、骨自体の減少および骨組織の空洞
化を伴う骨疾患たとえば骨粗鬆症の治療に特に有効であ
る。
【0011】本発明で用いられる骨疾患の予防治療剤
は、そのまま、または他の薬理学的に許容されうる担
体,賦形剤,希釈剤とともに医薬組成物(例、注射剤,
錠剤,カプセル剤,液剤,軟膏)として、温血動物
(例、ヒト,マウス,ラット,ハムスター,ウサギ,
犬,ネコ,牛,羊,ブタ,馬)、特に哺乳動物に対して
それらの骨疾患の治療を目的として非経口的または経口
的に安全に投与することができる。とりわけ、非経口的
に投与することが好ましい。該製剤としては、たとえ
ば、注射剤,注射投与に用いるための溶液もしくは凍結
乾燥品などの形態にするのが好ましい。また、目的に応
じて徐放剤を調製することもできる。
は、そのまま、または他の薬理学的に許容されうる担
体,賦形剤,希釈剤とともに医薬組成物(例、注射剤,
錠剤,カプセル剤,液剤,軟膏)として、温血動物
(例、ヒト,マウス,ラット,ハムスター,ウサギ,
犬,ネコ,牛,羊,ブタ,馬)、特に哺乳動物に対して
それらの骨疾患の治療を目的として非経口的または経口
的に安全に投与することができる。とりわけ、非経口的
に投与することが好ましい。該製剤としては、たとえ
ば、注射剤,注射投与に用いるための溶液もしくは凍結
乾燥品などの形態にするのが好ましい。また、目的に応
じて徐放剤を調製することもできる。
【0012】医薬組成物としての製剤化にあたっては、
公知の製剤学的製造法に準じ、所望により製剤学的に許
容され得る添加剤、希釈剤、賦形剤などを用いる。たと
えば、注射用水溶液剤とする場合は、水性溶剤(例、蒸
留水),水溶性溶剤(例、生理的食塩水,リンゲル
液),油性溶剤(例、ゴマ油,オリーブ油)等の溶剤,
または所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナトリウ
ム,酢酸ナトリウム),緩衝液(例、クエン酸ナトリウ
ム,グリセリン),等張化剤(例、ブドウ糖,転化
糖),安定剤(例、ヒト血清アルブミン,ポリエチレン
グリコール),保存剤(例、ベンジルアルコール,フェ
ノール),無痛化剤(例、塩化ベンザルコニウム,塩酸
プロカイン)等の添加剤を用いて、常套手段により製造
される。また、たとえば固型状注射用製剤とするには希
釈剤(例、蒸留水,生理的食塩水,ブドウ糖),賦形剤
(例、カルボキシメチルセルロース(CMC),アルギ
ン酸ナトリウム),保存剤(例、ベンジルアルコール,
塩化ベンザルコニウム,フェノール),無痛化剤(ブド
ウ糖,グルコン酸カルシウム,塩酸プロカイン)等を混
合し、常套手段により、固型状注射用製剤に製造するこ
とができる。さらに、製剤化にあたっては、ブドウ糖な
どの単糖類や、アミノ酸,各種塩類,ヒト血清アルブミ
ンなどを添加しても良く、その他に等張化剤、pH調節
剤,無痛化剤,防腐剤などを加えて安定で有効な製剤を
調製することができる。
公知の製剤学的製造法に準じ、所望により製剤学的に許
容され得る添加剤、希釈剤、賦形剤などを用いる。たと
えば、注射用水溶液剤とする場合は、水性溶剤(例、蒸
留水),水溶性溶剤(例、生理的食塩水,リンゲル
液),油性溶剤(例、ゴマ油,オリーブ油)等の溶剤,
または所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナトリウ
ム,酢酸ナトリウム),緩衝液(例、クエン酸ナトリウ
ム,グリセリン),等張化剤(例、ブドウ糖,転化
糖),安定剤(例、ヒト血清アルブミン,ポリエチレン
グリコール),保存剤(例、ベンジルアルコール,フェ
ノール),無痛化剤(例、塩化ベンザルコニウム,塩酸
プロカイン)等の添加剤を用いて、常套手段により製造
される。また、たとえば固型状注射用製剤とするには希
釈剤(例、蒸留水,生理的食塩水,ブドウ糖),賦形剤
(例、カルボキシメチルセルロース(CMC),アルギ
ン酸ナトリウム),保存剤(例、ベンジルアルコール,
塩化ベンザルコニウム,フェノール),無痛化剤(ブド
ウ糖,グルコン酸カルシウム,塩酸プロカイン)等を混
合し、常套手段により、固型状注射用製剤に製造するこ
とができる。さらに、製剤化にあたっては、ブドウ糖な
どの単糖類や、アミノ酸,各種塩類,ヒト血清アルブミ
ンなどを添加しても良く、その他に等張化剤、pH調節
剤,無痛化剤,防腐剤などを加えて安定で有効な製剤を
調製することができる。
【0013】本発明の骨疾患の予防治療剤の投与量とし
ては、生体の体液中に分布する量として細胞成長因子が
約1〜1000pg/mlとなる量、さらに好ましくは約1
0〜500pg/mlとなる量を投与するのが好ましい。該
投与量としては、投与するときの量が体重あたり約0.
1〜1000μg/kg、さらに好ましくは1〜300μg
/kgである量が挙げられる。本発明の骨疾患の予防治療
剤を非経口的に投与するには、たとえば、静脈内投与、
皮下投与、筋肉内投与、骨髄腔内投与、骨組織内投与お
よび経粘膜投与などが挙げられる。経粘膜投与の経路と
しては、経鼻,口腔内,直腸などが挙げられる。本発明
の予防治療剤は、温血動物体に全身的に薬物が存在する
ように投与するのが好ましい。したがって、たとえば循
環器系に投与するのが好ましい。特に、静脈内投与が好
ましい。投与は、1日1回投与でもよいし、間歇的にた
とえば1週間に1回程度あるいは1週間に2回程度投与
してもよい。また、徐放製剤に成形して投与してもよ
く、該徐放製剤としては、マイクロカプセル、埋め込み
剤などが例示される。特に、徐放剤に成形したものを、
皮下に埋め込むことにより、長時間にわたり主薬の効果
を発揮せしめるようにするのが好ましい。また徐放剤に
成形したものを、直接骨髄腔内または骨組織内に埋め込
み、または注入して長時間にわたり主薬の効果を発揮せ
しめる方法も好ましく採用できる。
ては、生体の体液中に分布する量として細胞成長因子が
約1〜1000pg/mlとなる量、さらに好ましくは約1
0〜500pg/mlとなる量を投与するのが好ましい。該
投与量としては、投与するときの量が体重あたり約0.
1〜1000μg/kg、さらに好ましくは1〜300μg
/kgである量が挙げられる。本発明の骨疾患の予防治療
剤を非経口的に投与するには、たとえば、静脈内投与、
皮下投与、筋肉内投与、骨髄腔内投与、骨組織内投与お
よび経粘膜投与などが挙げられる。経粘膜投与の経路と
しては、経鼻,口腔内,直腸などが挙げられる。本発明
の予防治療剤は、温血動物体に全身的に薬物が存在する
ように投与するのが好ましい。したがって、たとえば循
環器系に投与するのが好ましい。特に、静脈内投与が好
ましい。投与は、1日1回投与でもよいし、間歇的にた
とえば1週間に1回程度あるいは1週間に2回程度投与
してもよい。また、徐放製剤に成形して投与してもよ
く、該徐放製剤としては、マイクロカプセル、埋め込み
剤などが例示される。特に、徐放剤に成形したものを、
皮下に埋め込むことにより、長時間にわたり主薬の効果
を発揮せしめるようにするのが好ましい。また徐放剤に
成形したものを、直接骨髄腔内または骨組織内に埋め込
み、または注入して長時間にわたり主薬の効果を発揮せ
しめる方法も好ましく採用できる。
【0014】本発明の製剤を投与するに際しては、骨形
成にはカルシウムが必要とされることから、カルシウム
剤を併用して投与してもよい。また、骨吸収抑制剤
[例、活性型ビタミンD2,活性型ビタミンD3,カルシ
トニン,エストロジェン,イプリフラボン(オステン
(商品名))など]を併用して投与してもよい。
成にはカルシウムが必要とされることから、カルシウム
剤を併用して投与してもよい。また、骨吸収抑制剤
[例、活性型ビタミンD2,活性型ビタミンD3,カルシ
トニン,エストロジェン,イプリフラボン(オステン
(商品名))など]を併用して投与してもよい。
【0015】本発明の予防治療剤の投与により、骨幹部
や骨幹端の骨内膜において、骨芽細胞増生や骨形成が起
こるが、骨の骨膜側(外側)へ向っての骨組織の伸長は
起こらない。すなわち、本発明の予防治療剤は、骨内膜
でのみ石灰化海綿骨の増生を促進する。そのため骨基質
が骨髄腔側に増加する。骨幹部での石灰化海綿骨の増生
により、骨幹部の骨皮質の厚みを増大する。また、骨幹
端の海綿骨における骨小柱の太さが増加する。骨幹部の
皮質骨の厚さが増大され、海綿骨骨小柱の太さが増大さ
れることによって、骨格の強度が増強される。このよう
にして、量減少性疾患たとえば骨粗鬆症,骨減少症,高
カルシウム血症などの予防,治療に用いることができ
る。骨内における骨形成を促進し、骨膜(外側)の骨形
成を促進しない本発明の予防治療剤は、骨の外側へ向っ
ての骨組織の伸長による痛みや骨格の変形などの不都合
なしに骨量を増加させることができるので、骨減少性疾
患症の予防治療に適している。骨減少性疾患に対し、前
記のように、従来適用されていた薬物の作用は、リモデ
リンブの機構と拮抗することにより骨吸収を減少させよ
うとするものである。従来適用の薬物は、破骨細胞によ
る骨の吸収を減少させるものであり、骨量の増加効果
は、もしあったとしても間接的であり、緩慢なものにす
ぎない。これに対し、本発明の細胞成長因子を含有する
促進剤は、リモデリンブの機構を経ることがなく、骨芽
細胞の増生と骨形成とを直接促進するので、その効果は
直接的かつ迅速である。
や骨幹端の骨内膜において、骨芽細胞増生や骨形成が起
こるが、骨の骨膜側(外側)へ向っての骨組織の伸長は
起こらない。すなわち、本発明の予防治療剤は、骨内膜
でのみ石灰化海綿骨の増生を促進する。そのため骨基質
が骨髄腔側に増加する。骨幹部での石灰化海綿骨の増生
により、骨幹部の骨皮質の厚みを増大する。また、骨幹
端の海綿骨における骨小柱の太さが増加する。骨幹部の
皮質骨の厚さが増大され、海綿骨骨小柱の太さが増大さ
れることによって、骨格の強度が増強される。このよう
にして、量減少性疾患たとえば骨粗鬆症,骨減少症,高
カルシウム血症などの予防,治療に用いることができ
る。骨内における骨形成を促進し、骨膜(外側)の骨形
成を促進しない本発明の予防治療剤は、骨の外側へ向っ
ての骨組織の伸長による痛みや骨格の変形などの不都合
なしに骨量を増加させることができるので、骨減少性疾
患症の予防治療に適している。骨減少性疾患に対し、前
記のように、従来適用されていた薬物の作用は、リモデ
リンブの機構と拮抗することにより骨吸収を減少させよ
うとするものである。従来適用の薬物は、破骨細胞によ
る骨の吸収を減少させるものであり、骨量の増加効果
は、もしあったとしても間接的であり、緩慢なものにす
ぎない。これに対し、本発明の細胞成長因子を含有する
促進剤は、リモデリンブの機構を経ることがなく、骨芽
細胞の増生と骨形成とを直接促進するので、その効果は
直接的かつ迅速である。
【0016】後述の実施例において用いられるリコンビ
ナントヒト塩基性FGFムテインCS23(以下、rhb
FGFムテインCS23と略称することもある。)は、
EP公開第281,822号公報の実施例7および2
4,バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサ
ーチ・コミュニケーションズ第151巻第701〜70
8頁(1988年)に記載の方法で製造される。すなわ
ち、該rhbFGFムテインCS23は、形質転換体エシ
ェリヒア・コリMM294/pTB762(IFO 1
4613,FERM BP−1645)を用いて上述の
手法で製造、精製されたものである。上述の形質転換体
E. coli MM294/pTB762は、財団法人発酵
研究所(IFO)および通商産業省工業技術院微生物工
業技術研究所(FRI)に寄託されている。その受託番
号および受託日を次の〔表1〕に示す。なお、FRIへ
の寄託については、当初国内寄託がなされFERM P
番号で示される受託番号が付され、該寄託はブダペスト
条約に基づく寄託に切換えられて、FERMBP番号で
示される受託番号が付され、同研究所(FRI)に保管
されている。
ナントヒト塩基性FGFムテインCS23(以下、rhb
FGFムテインCS23と略称することもある。)は、
EP公開第281,822号公報の実施例7および2
4,バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサ
ーチ・コミュニケーションズ第151巻第701〜70
8頁(1988年)に記載の方法で製造される。すなわ
ち、該rhbFGFムテインCS23は、形質転換体エシ
ェリヒア・コリMM294/pTB762(IFO 1
4613,FERM BP−1645)を用いて上述の
手法で製造、精製されたものである。上述の形質転換体
E. coli MM294/pTB762は、財団法人発酵
研究所(IFO)および通商産業省工業技術院微生物工
業技術研究所(FRI)に寄託されている。その受託番
号および受託日を次の〔表1〕に示す。なお、FRIへ
の寄託については、当初国内寄託がなされFERM P
番号で示される受託番号が付され、該寄託はブダペスト
条約に基づく寄託に切換えられて、FERMBP番号で
示される受託番号が付され、同研究所(FRI)に保管
されている。
【表1】
【0017】後述の実施例において用いられるヒトbF
GFは、EP公開第237,966号公報に記載の形質
転換体Escherichia coli K12MM294/pTB6
69(IFO 14532,FERMBP−1281)
を用い、該公報の実施例に記載された方法で製造された
ものである。また、後述の実施例において用いられるヒ
トaFGFは、EP公開第406,738号公報に記載
の形質転換体Escherichia coliMM294(DE3)/
pLysS,pTB975(IFO 14936,FER
M BP−2599)を用い、該公報の実施例1に記載
された方法で製造されたものである。後述の実施例にお
いて用いられるhst−1ムテインN27は、EP公開第
421,455号公報に記載の形質転換体Escherichia c
oli MM294(DE3)/pLysS,pTB1051
(IFO 14952,FERM BP−2621)を
用い、該公報の実施例に記載された方法で製造されたも
のである。後述の実施例において用いられたEGFは、
EP公開第326,046号公報に記載された方法で製
造されたものである。すなわち、該EGFは、宿主Baci
llus brevis H102(FERM BP−1087(米
国特許4,946,789))に、形質転換体Bacillus
brevis 47−5(pNU200−EGF31)(IF
O 14729,FERM BP−1772)から分離
されたプラスミドpNU200−EGF31を導入した
形質転換体Bacillus brevis H102(pNU200−
EGF31)を用いてEP公開第326,046号公報
の実施例1,2,3(ii),4および5に記載 された
方法で製造されたものである。
GFは、EP公開第237,966号公報に記載の形質
転換体Escherichia coli K12MM294/pTB6
69(IFO 14532,FERMBP−1281)
を用い、該公報の実施例に記載された方法で製造された
ものである。また、後述の実施例において用いられるヒ
トaFGFは、EP公開第406,738号公報に記載
の形質転換体Escherichia coliMM294(DE3)/
pLysS,pTB975(IFO 14936,FER
M BP−2599)を用い、該公報の実施例1に記載
された方法で製造されたものである。後述の実施例にお
いて用いられるhst−1ムテインN27は、EP公開第
421,455号公報に記載の形質転換体Escherichia c
oli MM294(DE3)/pLysS,pTB1051
(IFO 14952,FERM BP−2621)を
用い、該公報の実施例に記載された方法で製造されたも
のである。後述の実施例において用いられたEGFは、
EP公開第326,046号公報に記載された方法で製
造されたものである。すなわち、該EGFは、宿主Baci
llus brevis H102(FERM BP−1087(米
国特許4,946,789))に、形質転換体Bacillus
brevis 47−5(pNU200−EGF31)(IF
O 14729,FERM BP−1772)から分離
されたプラスミドpNU200−EGF31を導入した
形質転換体Bacillus brevis H102(pNU200−
EGF31)を用いてEP公開第326,046号公報
の実施例1,2,3(ii),4および5に記載 された
方法で製造されたものである。
【0018】以下に参考例および実施例を示し、本発明
をさらに詳しく説明する。これらは、単なる例であって
本発明を何ら限定するものではない。 参考例1 骨成長もしくは骨形成の計測方法 大腿骨あるいは脛骨の遠位端5mmから10mm迄の部位を
輪状に切り出し標本とした。続いて軟X線写真装置(ソ
フテックス社、CSM−2型)により標本の矢状断面の
X線写真を撮影した。このX線写真から画像解析装置
(ピアス社、555型)を用い、標本の断面面積(A)
および骨髄腔面積(B)を求め、A値よりB値を差し引
くことにより皮質骨面積を算出し、Aに対する百分率で
表した。
をさらに詳しく説明する。これらは、単なる例であって
本発明を何ら限定するものではない。 参考例1 骨成長もしくは骨形成の計測方法 大腿骨あるいは脛骨の遠位端5mmから10mm迄の部位を
輪状に切り出し標本とした。続いて軟X線写真装置(ソ
フテックス社、CSM−2型)により標本の矢状断面の
X線写真を撮影した。このX線写真から画像解析装置
(ピアス社、555型)を用い、標本の断面面積(A)
および骨髄腔面積(B)を求め、A値よりB値を差し引
くことにより皮質骨面積を算出し、Aに対する百分率で
表した。
【0019】実施例1 rhbFGFムテインCS23の
ラットにおける骨形成促進作用 各群雌雄各4匹のラット(Jcl:Wistar系)に50mMク
エン酸緩衝液に溶解したrhbFGFムテインCS23の
0.01,0.03,0.1または0.3mg/kg/日を6週
齢から2週間静脈内投与した。投与終了直後に動物を殺
し、大腿骨、胸骨および肋骨を10%ホルマリンで固定
し、脱灰後パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミク
ロンの切片とした。これらの切片をヘマトキシリン・エ
オジン(H・E)で染色後、病理組織学的検査を実施し
て骨組織に与える影響を検討した。対照群には生理食塩
液を投薬群と同様に投与した。その結果、大腿骨,胸骨
および肋骨のいずれも、0.1mg/kg以上で骨芽細胞の
増生と骨基質の増加が用量依存的な強さで認められた。
本所見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる成長
帯)および骨幹の骨髄腔側に認められ(〔図1〕,〔図
2〕,〔図3〕,〔図4〕参照)、胸骨および肋骨では
骨の中央部の骨髄腔側に認められた。〔図1〕〜〔図
4〕の詳細を次に示す。 〔図1〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群.H・E染色,×8.5,異常所見なし。 〔図2〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rh
bFGFムテインCS23,0.3mg/kg群.H・E染
色,×8.5,骨髄腔における著しい新生骨の形成を示
す。 〔図3〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群.H・E染色,×85,異常所見なし。 〔図4〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rh
bFGFムテインCS23,0.3mg/kg群.H・E染
色,×8.5,骨髄腔における著しい新生骨の形成を示
す。骨膜側(矢印)には骨形成は認められない。
ラットにおける骨形成促進作用 各群雌雄各4匹のラット(Jcl:Wistar系)に50mMク
エン酸緩衝液に溶解したrhbFGFムテインCS23の
0.01,0.03,0.1または0.3mg/kg/日を6週
齢から2週間静脈内投与した。投与終了直後に動物を殺
し、大腿骨、胸骨および肋骨を10%ホルマリンで固定
し、脱灰後パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミク
ロンの切片とした。これらの切片をヘマトキシリン・エ
オジン(H・E)で染色後、病理組織学的検査を実施し
て骨組織に与える影響を検討した。対照群には生理食塩
液を投薬群と同様に投与した。その結果、大腿骨,胸骨
および肋骨のいずれも、0.1mg/kg以上で骨芽細胞の
増生と骨基質の増加が用量依存的な強さで認められた。
本所見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる成長
帯)および骨幹の骨髄腔側に認められ(〔図1〕,〔図
2〕,〔図3〕,〔図4〕参照)、胸骨および肋骨では
骨の中央部の骨髄腔側に認められた。〔図1〕〜〔図
4〕の詳細を次に示す。 〔図1〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群.H・E染色,×8.5,異常所見なし。 〔図2〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rh
bFGFムテインCS23,0.3mg/kg群.H・E染
色,×8.5,骨髄腔における著しい新生骨の形成を示
す。 〔図3〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群.H・E染色,×85,異常所見なし。 〔図4〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rh
bFGFムテインCS23,0.3mg/kg群.H・E染
色,×8.5,骨髄腔における著しい新生骨の形成を示
す。骨膜側(矢印)には骨形成は認められない。
【0020】0.3mg/kg群では肋骨肋軟骨連結部の肋
骨の骨髄腔側で同様の所見が認められた。これらの骨に
おける骨形成はいずれも骨の骨髄腔側に限って認めら
れ、骨の外側(骨膜側)には認められなかった。なお、
破骨細胞の増生はいずれの用量でもみられなかつた。ま
た、0.3mg/kg投与群の骨端部においても骨芽細胞が
増殖し、軟骨内骨化が促進されている像が認められた
(〔図5〕,〔図6〕参照)。〔図5〕,〔図6〕の詳
細を次に示す。 〔図5〕:胸骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対照
群.H・E染色,×170,異常所見なし。 〔図6〕:胸骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rhb
FGFムテインCS23,0.3mg/kg群.H・E染
色,×170骨芽細胞(矢印)の肥大,増生および新生
骨の形成を示す。 参考例1に記載した方法に従って、0.3mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表2〕に示した。)。0.3mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、生理食塩液投与群のそれに比較して統
計学的に有意の増加を示した。
骨の骨髄腔側で同様の所見が認められた。これらの骨に
おける骨形成はいずれも骨の骨髄腔側に限って認めら
れ、骨の外側(骨膜側)には認められなかった。なお、
破骨細胞の増生はいずれの用量でもみられなかつた。ま
た、0.3mg/kg投与群の骨端部においても骨芽細胞が
増殖し、軟骨内骨化が促進されている像が認められた
(〔図5〕,〔図6〕参照)。〔図5〕,〔図6〕の詳
細を次に示す。 〔図5〕:胸骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対照
群.H・E染色,×170,異常所見なし。 〔図6〕:胸骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rhb
FGFムテインCS23,0.3mg/kg群.H・E染
色,×170骨芽細胞(矢印)の肥大,増生および新生
骨の形成を示す。 参考例1に記載した方法に従って、0.3mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表2〕に示した。)。0.3mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、生理食塩液投与群のそれに比較して統
計学的に有意の増加を示した。
【表2】 ──────────────────────────── 群 例数 皮質骨面積(%) ──────────────────────────── 生理食塩液投与群 4 59.6±2.4 rhbFGFムテインCS23 4 70.2±2.1* 0.3mg/kg投与群 ──────────────────────────── *:2群間の値が1%の水準で統計学的に有意であるこ
とを示す。(平均±SE)
とを示す。(平均±SE)
【0021】実施例2 rhbFGFのラットにおける骨
形成促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)に0.02M T
ris−HCl−1M NaCl緩衝液(pH7.4)に溶解
したヒト塩基性線維芽細胞成長因子(rhbFGF)の0.
03,0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2週間
静脈内投与した。最終投与の1日後に動物を殺し、大腿
骨、胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後
パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片
とした。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H
・E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に
与える影響を検討した。対照群には0.02M Tris−
HCl−1M NaCl緩衝液(pH7.4)を投薬群と同
様に投与した。その結果、大腿骨では0.03mg/kg以
上で、また胸骨では0.1mg/kg以上で骨芽細胞の増生
と新生骨の形成が用量依存的な強さで認められた。本所
見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる成長帯)
及び骨幹の骨髄腔側に認められ(〔図7〕,〔図8〕参
照)、胸骨では骨の中央部の骨髄腔側に認められた。な
お、骨膜側には骨形成は認められなかった。〔図7〕,
〔図8〕の詳細を次に示す。 〔図7〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図8〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rh
bFGF0.3mg/kg群,H・E染色×85,骨髄腔にお
ける新生骨の形成を示す。骨膜側(矢印)には骨形成は
認められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.3mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表3〕に示した。)。0.3mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、トリス−塩酸緩衝液投与群のそれに比
較して統計学的に有意な増加を示した。
形成促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)に0.02M T
ris−HCl−1M NaCl緩衝液(pH7.4)に溶解
したヒト塩基性線維芽細胞成長因子(rhbFGF)の0.
03,0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2週間
静脈内投与した。最終投与の1日後に動物を殺し、大腿
骨、胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後
パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片
とした。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H
・E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に
与える影響を検討した。対照群には0.02M Tris−
HCl−1M NaCl緩衝液(pH7.4)を投薬群と同
様に投与した。その結果、大腿骨では0.03mg/kg以
上で、また胸骨では0.1mg/kg以上で骨芽細胞の増生
と新生骨の形成が用量依存的な強さで認められた。本所
見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる成長帯)
及び骨幹の骨髄腔側に認められ(〔図7〕,〔図8〕参
照)、胸骨では骨の中央部の骨髄腔側に認められた。な
お、骨膜側には骨形成は認められなかった。〔図7〕,
〔図8〕の詳細を次に示す。 〔図7〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図8〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,rh
bFGF0.3mg/kg群,H・E染色×85,骨髄腔にお
ける新生骨の形成を示す。骨膜側(矢印)には骨形成は
認められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.3mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表3〕に示した。)。0.3mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、トリス−塩酸緩衝液投与群のそれに比
較して統計学的に有意な増加を示した。
【表3】 ─────────────────────────────── 群 例数 皮質骨面積(%) ─────────────────────────────── 0.02M Tris-HCl緩衝液投与群 4 43.6±0.9 rhbFGF 0.3mg/kg投与群 4 52.0±1.3* ─────────────────────────────── *:2群間の値が1%の水準で統計学的に有意であるこ
とを示す。(平均±SE)
とを示す。(平均±SE)
【0022】実施例3 rhaFGFのラットにおける骨
形成促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)にTris−HCl
0.9M NaCl緩衝液(pH7.4)に溶解したヒ
ト酸性線維芽細胞成長因子(rhaFGF)の0.03,
0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2週間静脈内
投与 した。最終投与の1日後に動物を殺し、大腿骨、
胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後パラ
フィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片とし
た。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H・
E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に与
える影響を検討した。対照群にはTris−HCl−0.9
M NaCl緩衝液(pH7.4)を投薬群と同様に投与し
た。その結果、大腿骨及び胸骨では、0.03mg/kg以
上で骨芽細胞の増生と新生骨の形成が用量依存的な強さ
で認められた。本所見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側
(いわゆる成長帯)及び骨幹の骨髄腔側に認められ
(〔図9〕,〔図10〕参照)、胸骨では骨の中央部の
骨髄腔側に認められた。なお、骨膜側には骨形成は認め
られなかった。〔図9〕,〔図10〕の詳細を次に示
す。 〔図9〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図10〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
rhaFGF0.3mg/kg群,H・E染色×85,骨髄腔に
おける新生骨の形成を示す。骨膜側(矢印)には骨基質
の増生は認められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.1mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表4〕に示した。)。0.1mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、トリス−塩酸緩衝液投与群のそれに比
較して統計学的に有意な増加を示した。
形成促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)にTris−HCl
0.9M NaCl緩衝液(pH7.4)に溶解したヒ
ト酸性線維芽細胞成長因子(rhaFGF)の0.03,
0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2週間静脈内
投与 した。最終投与の1日後に動物を殺し、大腿骨、
胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後パラ
フィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片とし
た。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H・
E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に与
える影響を検討した。対照群にはTris−HCl−0.9
M NaCl緩衝液(pH7.4)を投薬群と同様に投与し
た。その結果、大腿骨及び胸骨では、0.03mg/kg以
上で骨芽細胞の増生と新生骨の形成が用量依存的な強さ
で認められた。本所見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側
(いわゆる成長帯)及び骨幹の骨髄腔側に認められ
(〔図9〕,〔図10〕参照)、胸骨では骨の中央部の
骨髄腔側に認められた。なお、骨膜側には骨形成は認め
られなかった。〔図9〕,〔図10〕の詳細を次に示
す。 〔図9〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,対
照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図10〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
rhaFGF0.3mg/kg群,H・E染色×85,骨髄腔に
おける新生骨の形成を示す。骨膜側(矢印)には骨基質
の増生は認められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.1mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表4〕に示した。)。0.1mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、トリス−塩酸緩衝液投与群のそれに比
較して統計学的に有意な増加を示した。
【表4】 ─────────────────────────────── 群 例数 皮質骨面積(%) ─────────────────────────────── 0.02M Tris-HCl緩衝液投与群 4 43.9±0.6 rhaFGF 0.1mg/kg投与群 4 48.7±1.8* ─────────────────────────────── *:2群間の値が1%の水準で統計学的に有意であるこ
とを示す。(平均±SE)
とを示す。(平均±SE)
【0023】実施例4 hst−1ムテインN27のラッ
トにおける骨形成促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)に0.01M T
ris−HCl−0.2MNaCl緩衝液(pH7.4)に溶
解した組み換え型ヒトheparin-binding secretory tron
forming protein-1(hst−1)ムテインN27の0.0
3,0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2週間静
脈内投与した。最終投与の1日後に 動物を殺し、大腿
骨、胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後
パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片
とした。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H
・E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に
与える影響を検討した。対照群には0.01M Tris−
HCl−0.2M NaCl緩衝液(pH7.4)を投薬群
と同様に投与した。その結果、大腿骨及び胸骨では0.
03mg/kg以上で、肋骨では0.1mg/kg以上で骨芽細
胞の増生と新生骨の形成が用量依存的な強さで認められ
た。本所見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる
成長帯)及び骨幹の骨髄腔側に認められ(〔図11〕,
〔図12〕参照)、胸骨及び肋骨では骨の中央部の骨髄
腔側に認められた。なお、骨膜側には骨形成は認められ
なかった。〔図11〕,〔図12〕の詳細を次に示す。 〔図11〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
対照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図12〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
hst−1ムテインN27,0.3mg/kg群,H・E染色×
85,骨髄腔における新生骨の形成を示す。骨膜側(矢
印)には骨形成は認められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.1mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表5〕に示した。)。0.1mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、トリス−塩酸緩衝液投与群のそれに比
較して統計学的に有意な増加を示した。
トにおける骨形成促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)に0.01M T
ris−HCl−0.2MNaCl緩衝液(pH7.4)に溶
解した組み換え型ヒトheparin-binding secretory tron
forming protein-1(hst−1)ムテインN27の0.0
3,0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2週間静
脈内投与した。最終投与の1日後に 動物を殺し、大腿
骨、胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後
パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片
とした。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H
・E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に
与える影響を検討した。対照群には0.01M Tris−
HCl−0.2M NaCl緩衝液(pH7.4)を投薬群
と同様に投与した。その結果、大腿骨及び胸骨では0.
03mg/kg以上で、肋骨では0.1mg/kg以上で骨芽細
胞の増生と新生骨の形成が用量依存的な強さで認められ
た。本所見は大腿骨では骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる
成長帯)及び骨幹の骨髄腔側に認められ(〔図11〕,
〔図12〕参照)、胸骨及び肋骨では骨の中央部の骨髄
腔側に認められた。なお、骨膜側には骨形成は認められ
なかった。〔図11〕,〔図12〕の詳細を次に示す。 〔図11〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
対照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図12〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
hst−1ムテインN27,0.3mg/kg群,H・E染色×
85,骨髄腔における新生骨の形成を示す。骨膜側(矢
印)には骨形成は認められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.1mg/kg投与群
の大腿骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結
果を〔表5〕に示した。)。0.1mg/kg投与群の皮質
骨面積(%)は、トリス−塩酸緩衝液投与群のそれに比
較して統計学的に有意な増加を示した。
【表5】 ─────────────────────────────── 群 例数 皮質骨面積(%) ─────────────────────────────── 0.01M Tris-HCl緩衝液投与群 4 46.4±1.2 hst-1ムテインN27 0.1mg/kg投与群 4 52.9±2.3* ─────────────────────────────── *:2群間の値が1%の水準で統計学的に有意であるこ
とを示す。(平均±SE)
とを示す。(平均±SE)
【0024】実施例5 EGFのラットにおける骨形成
促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)に酢酸アンモニ
ウム緩衝液に溶解した上皮細胞成長因子(EGF)の
0.03,0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2
週間静脈内投与した。最終投与の1日後に動物を殺し、
大腿骨、胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱
灰後パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの
切片とした。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン
(H・E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組
織に与える影響を検討した。対照群には酢酸アンモニウ
ム緩衝液(pH6.8)を投薬群と同様に投与した。その
結果、大腿骨では0.1mg/kg以上で骨芽細胞の増生と
新生骨の形成が用量依存的な強さで認められた。本所見
は大腿骨骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる成長帯)及び骨
幹の骨髄腔側に認められた(〔図13〕,〔図14〕参
照)。骨膜側には骨形成は認められない。〔図13〕,
〔図14〕の詳細を次に示す。 〔図13〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
対照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図14〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
EGF0.3mg/kg群,H・E染色×85,骨髄腔におけ
る新生骨の形成を示す。骨膜側(矢印)には骨形成は認
められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.3mg/kg投与群
の脛骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結果
を〔表6〕に示した。)。0.3mg/kg投与群の皮質骨
面積(%)は、酢酸アンモニウム緩衝液投与群のそれに
比較して統計学的に有意な増加を示した。
促進作用 各群4匹の雌ラット(Jcl:Wistar系)に酢酸アンモニ
ウム緩衝液に溶解した上皮細胞成長因子(EGF)の
0.03,0.1または0.3mg/kg/日を6週齢から2
週間静脈内投与した。最終投与の1日後に動物を殺し、
大腿骨、胸骨及び肋骨を10%ホルマリンで固定し、脱
灰後パラフィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの
切片とした。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン
(H・E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組
織に与える影響を検討した。対照群には酢酸アンモニウ
ム緩衝液(pH6.8)を投薬群と同様に投与した。その
結果、大腿骨では0.1mg/kg以上で骨芽細胞の増生と
新生骨の形成が用量依存的な強さで認められた。本所見
は大腿骨骨端軟骨の骨髄腔側(いわゆる成長帯)及び骨
幹の骨髄腔側に認められた(〔図13〕,〔図14〕参
照)。骨膜側には骨形成は認められない。〔図13〕,
〔図14〕の詳細を次に示す。 〔図13〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
対照群,H・E染色×85,異常所見なし。 〔図14〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌8週齢,
EGF0.3mg/kg群,H・E染色×85,骨髄腔におけ
る新生骨の形成を示す。骨膜側(矢印)には骨形成は認
められない。 参考例1に記載した方法に従って、0.3mg/kg投与群
の脛骨標本については皮質骨面積(%)を求めた(結果
を〔表6〕に示した。)。0.3mg/kg投与群の皮質骨
面積(%)は、酢酸アンモニウム緩衝液投与群のそれに
比較して統計学的に有意な増加を示した。
【表6】 ─────────────────────────────── 群 例数 皮質骨面積(%) ─────────────────────────────── 酢酸アンモニウム緩衝液投与群 4 57.0±2.0 EGF 0.3mg/kg投与群 4 66.1±1.3* ─────────────────────────────── *:2群間の値が1%の水準で統計学的に有意であるこ
とを示す。(平均±SE)
とを示す。(平均±SE)
【0025】実施例6 rhbFGFムテインCS23の
ラットにおける石灰化海綿骨形成促進作用 5匹の雄ラット(Jcl:Wistar系)に50mMクエン酸緩
衝液に溶解したrhbFGFムテインCS23の0.1mg/
kg/日を6週齢から2週間静脈内投与した。対照群の5
匹は50mMクエン酸緩衝液を投薬群と同様に投与し
た。投与 終了後に動物を放血屠殺し、脛骨を採取後7
0%エタノールに浸漬固定した。骨カッターで切断した
脛骨近位部をビラヌエバ・ボーン(VB)染色し、脱水
後、メチルメタクリレート樹脂に包埋した。樹脂包埋し
た脛骨から骨スライサーを用いて250ミクロンの前額
面の薄片を切り出し、さらに研磨機を用いて70ミクロ
ンに研磨した。この研磨標本から軟X線写真撮影装置を
用いてコンタクトマイクロラジオグラフ(CMR)を作
製した。フィルムはD−19で現像し、停止、定着後風
乾し、カナダバルサムで封入し光顕標本とした。また研
磨標本はさらに50ミクロンまで研磨し封入後、光顕標
本を作製した。その結果、研磨標本の光顕的観察では、
0.1mg/kg投与で脛骨近位部において成長板の部分的
な肥厚と、骨幹端から骨幹にかけての骨髄内に海綿骨の
顕著な増生が認められた(〔図15〕,〔図16〕参
照)。CMR標本の観察では、増生したほとんどの海綿
骨に明瞭な陰影像がみられることから、増生海綿骨が石
灰化骨であることが明らかとなった(〔図17〕,〔図
18〕参照)。〔図15〕〜〔図18〕の詳細を次に示
す。 〔図15〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、対
照群。VB染色、×8.5。異常所見なし。 〔図16〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、rh
bFGFムテインCS23、0.1mg/kg群。VB染色、
8.5。骨幹端および骨幹骨髄内の顕著な海綿骨の増生
ならびに近位成長板の部分的な肥厚がみられる。 〔図17〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、対
照群。CMR、×7.5。異常所見なし。 〔図18〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、rh
bFGFムテインCS23、0.1mg/kg群。CMR、×
7.5。骨幹端から骨幹にかけて石灰化海綿骨の顕著な
増生がみられる。
ラットにおける石灰化海綿骨形成促進作用 5匹の雄ラット(Jcl:Wistar系)に50mMクエン酸緩
衝液に溶解したrhbFGFムテインCS23の0.1mg/
kg/日を6週齢から2週間静脈内投与した。対照群の5
匹は50mMクエン酸緩衝液を投薬群と同様に投与し
た。投与 終了後に動物を放血屠殺し、脛骨を採取後7
0%エタノールに浸漬固定した。骨カッターで切断した
脛骨近位部をビラヌエバ・ボーン(VB)染色し、脱水
後、メチルメタクリレート樹脂に包埋した。樹脂包埋し
た脛骨から骨スライサーを用いて250ミクロンの前額
面の薄片を切り出し、さらに研磨機を用いて70ミクロ
ンに研磨した。この研磨標本から軟X線写真撮影装置を
用いてコンタクトマイクロラジオグラフ(CMR)を作
製した。フィルムはD−19で現像し、停止、定着後風
乾し、カナダバルサムで封入し光顕標本とした。また研
磨標本はさらに50ミクロンまで研磨し封入後、光顕標
本を作製した。その結果、研磨標本の光顕的観察では、
0.1mg/kg投与で脛骨近位部において成長板の部分的
な肥厚と、骨幹端から骨幹にかけての骨髄内に海綿骨の
顕著な増生が認められた(〔図15〕,〔図16〕参
照)。CMR標本の観察では、増生したほとんどの海綿
骨に明瞭な陰影像がみられることから、増生海綿骨が石
灰化骨であることが明らかとなった(〔図17〕,〔図
18〕参照)。〔図15〕〜〔図18〕の詳細を次に示
す。 〔図15〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、対
照群。VB染色、×8.5。異常所見なし。 〔図16〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、rh
bFGFムテインCS23、0.1mg/kg群。VB染色、
8.5。骨幹端および骨幹骨髄内の顕著な海綿骨の増生
ならびに近位成長板の部分的な肥厚がみられる。 〔図17〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、対
照群。CMR、×7.5。異常所見なし。 〔図18〕:脛骨、Jcl:Wistar ラット、雄8週齢、rh
bFGFムテインCS23、0.1mg/kg群。CMR、×
7.5。骨幹端から骨幹にかけて石灰化海綿骨の顕著な
増生がみられる。
【0026】実施例7 rhbFGFムテインCS23の
老齢ラットにおける骨形成促進作用 各群雌雄各4匹のラット(Jcl:Wistar系)に50mMク
エン酸緩衝液に溶解したrhbFGFムテインCS23の
0.3mg/kg/日を71週齢から2週間静脈内投与し
た。投与終了直後に動物を殺し、大腿骨、胸骨,經骨お
よび腰椎骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後パラフ
ィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片とし
た。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H・
E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に与
える影響を検討した。対照群としては50mMクエン酸
緩衝液(pH7.0)を投薬群と同様に投与した。その
結果、いずれの骨においても、骨芽細胞の増生と新生骨
の形成が用量依存的な強さで認められた。本所見は、大
腿骨〔図19および図20〕および經骨における骨端軟
骨の骨髄腔側および骨幹の骨髄腔側に認められ、胸骨お
よび腰椎骨の中心部の骨髄腔側に認められた。なお、骨
膜側には骨形成は認められなかった(矢印)。〔図1
9〕および〔図20〕の詳細を次に示す。 〔図19〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌73週
齢,対照群。H・E染色,×45,異常所見なし。 〔図20〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌73週
齢,rhbFGFムテインCS23,0.3mg/kg群,H
・E染色,×45,骨髄腔における新生骨の形成を示
す。骨膜側には骨形成は認められない(矢印)。 上記により、rhbFGFムテインCS23が老齢ラット
において顕著に新生骨を形成させるという結果は、該成
長因子が動物の年齢にかかわりなく顕著に骨形成を起す
ことを示している。したがって、該成長因子は、老人に
多くみられる骨減少性疾患の予防治療剤として適してい
る。
老齢ラットにおける骨形成促進作用 各群雌雄各4匹のラット(Jcl:Wistar系)に50mMク
エン酸緩衝液に溶解したrhbFGFムテインCS23の
0.3mg/kg/日を71週齢から2週間静脈内投与し
た。投与終了直後に動物を殺し、大腿骨、胸骨,經骨お
よび腰椎骨を10%ホルマリンで固定し、脱灰後パラフ
ィン包埋し、長軸方向に薄切し4ミクロンの切片とし
た。これらの切片をヘマトキシリン・エオジン(H・
E)で染色後、病理組織学的検査を実施して骨組織に与
える影響を検討した。対照群としては50mMクエン酸
緩衝液(pH7.0)を投薬群と同様に投与した。その
結果、いずれの骨においても、骨芽細胞の増生と新生骨
の形成が用量依存的な強さで認められた。本所見は、大
腿骨〔図19および図20〕および經骨における骨端軟
骨の骨髄腔側および骨幹の骨髄腔側に認められ、胸骨お
よび腰椎骨の中心部の骨髄腔側に認められた。なお、骨
膜側には骨形成は認められなかった(矢印)。〔図1
9〕および〔図20〕の詳細を次に示す。 〔図19〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌73週
齢,対照群。H・E染色,×45,異常所見なし。 〔図20〕:大腿骨,Jcl:Wistar ラット,雌73週
齢,rhbFGFムテインCS23,0.3mg/kg群,H
・E染色,×45,骨髄腔における新生骨の形成を示
す。骨膜側には骨形成は認められない(矢印)。 上記により、rhbFGFムテインCS23が老齢ラット
において顕著に新生骨を形成させるという結果は、該成
長因子が動物の年齢にかかわりなく顕著に骨形成を起す
ことを示している。したがって、該成長因子は、老人に
多くみられる骨減少性疾患の予防治療剤として適してい
る。
【0027】実施例8 注射液の製造 1mlあたりrhbFGFムテインCS23 0.5mg;シュ
ークロース10mg;クエン酸ナトリウム15mgを含む水
溶液(pH7.4)を調製して、安定な注射液を得た。
ークロース10mg;クエン酸ナトリウム15mgを含む水
溶液(pH7.4)を調製して、安定な注射液を得た。
【0028】
【発明の効果】本発明の細胞成長因子を含有する温血動
物の骨内における骨形成促進剤は、脊椎動物の骨組織内
で骨芽細胞の増生と骨形成とを促進させる。骨形成は骨
の内側で起こり、このため骨の異常な変形は生じない。
したがって、本発明の予防治療剤は骨減少性疾患の予防
治療剤に有用である。
物の骨内における骨形成促進剤は、脊椎動物の骨組織内
で骨芽細胞の増生と骨形成とを促進させる。骨形成は骨
の内側で起こり、このため骨の異常な変形は生じない。
したがって、本発明の予防治療剤は骨減少性疾患の予防
治療剤に有用である。
【0026】
【図1】は、実施例1で得られた、薬物投与のない対照
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
【図2】は、実施例1で得られた、rhbFGFムテイン
CS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
CS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
【図3】は、実施例1で得られた、薬物投与のない対照
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
【図4】は、実施例1で得られた、rhbFGFムテイン
CS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
CS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
【図5】は、実施例1で得られた、薬物投与のない対照
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
【図6】は、実施例1で得られた、rhbFGFムテイン
CS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
CS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
【図7】は、実施例2で得られた、薬物投与のない対照
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
【図8】は、実施例2で得られた、rhbFGF投与群の
大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真であ
る。
大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真であ
る。
【図9】は、実施例3で得られた、薬物投与のない対照
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
【図10】は、実施例3で得られた、rhaFGF投与群
の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真であ
る。
の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真であ
る。
【図11】は、実施例4で得られた、薬物投与のない対
照群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真
である。
照群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真
である。
【図12】は、実施例4で得られた、hst−1ムテイン
N27投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕
微鏡写真である。
N27投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕
微鏡写真である。
【図13】は、実施例5で得られた、薬物投与のない対
照群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真
である。
照群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真
である。
【図14】は、実施例5で得られた、EGF投与群の大
腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真である。
腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真である。
【図15】は、実施例6で得られた、薬物投与のない対
照群の脛骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
照群の脛骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真で
ある。
【図16】は、実施例6で得られた、rhbFGFムテイ
ンCS23投与群の脛骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
ンCS23投与群の脛骨の組織像を示す、生物の形態の
顕微鏡写真である。
【図17】は、実施例6で得られた、薬物投与のない対
照群の脛骨のCMRである。
照群の脛骨のCMRである。
【図18】は、実施例6で得られた、rhbFGFムテイ
ンCS23投与群の脛骨のCMRである。
ンCS23投与群の脛骨のCMRである。
【図19】は、実施例7で得られた、薬物投与のない対
照群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真
である。
照群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態の顕微鏡写真
である。
【図20】は、実施例7で得られた、rhbFGFムテイ
ンCS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態
の顕微鏡写真である。
ンCS23投与群の大腿骨の組織像を示す、生物の形態
の顕微鏡写真である。
Claims (11)
- 【請求項1】細胞成長因子を含有する、温血動物の骨内
における骨形成促進剤。 - 【請求項2】骨減少性疾患用である請求項1記載の促進
剤。 - 【請求項3】骨粗鬆症用である請求項1記載の骨組織形
成促進剤。 - 【請求項4】細胞成長因子が分子量約5000〜約25
000である請求項1記載の促進剤。 - 【請求項5】細胞成長因子が線維芽細胞成長因子(FG
F)ファミリーに属する因子である請求項1記載の促進
剤。 - 【請求項6】FGFファミリーに属する因子が、ヒト塩
基性FGFまたはそのムテインである請求項5記載の促
進剤。 - 【請求項7】ムテインが、少なくとも1個のヒト塩基性
FGF構成アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているム
テインである請求項6記載の促進剤。 - 【請求項8】細胞成長因子が上皮細胞成長因子(EG
F)またはそのムテインである請求項1記載の促進剤。 - 【請求項9】細胞成長因子がhst−1またはそのムテイ
ンである請求項1記載の促進剤。 - 【請求項10】カルシウムをさらに含有する請求項1記
載の促進剤。 - 【請求項11】細胞成長因子を含有する製剤を温血動物
に投与することを特徴とする骨内における骨形成を促進
する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4059645A JPH05132426A (ja) | 1991-02-15 | 1992-02-13 | 骨組織の形成促進剤 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4415991 | 1991-02-15 | ||
JP3-270003 | 1991-09-20 | ||
JP27000391 | 1991-09-20 | ||
JP3-44159 | 1991-09-20 | ||
JP4059645A JPH05132426A (ja) | 1991-02-15 | 1992-02-13 | 骨組織の形成促進剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05132426A true JPH05132426A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=27291803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4059645A Pending JPH05132426A (ja) | 1991-02-15 | 1992-02-13 | 骨組織の形成促進剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05132426A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994027630A1 (fr) * | 1993-05-31 | 1994-12-08 | Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. | Preparation de gel a base de gelatine reticulee contenant un facteur de croissance de fibroblaste de base |
WO1995005840A1 (fr) * | 1993-08-25 | 1995-03-02 | Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. | Remede contre les affections periodontiques |
WO1996005855A1 (fr) * | 1994-08-19 | 1996-02-29 | Sumitomo Pharmaceuticals Co., Ltd. | Traitement des maladies des cartilages |
KR100366439B1 (ko) * | 2000-02-21 | 2003-01-09 | 주식회사 대웅 | 상피세포 성장인자를 유효성분으로 하는 안정한 약제학적조성물 |
JP2003510289A (ja) * | 1999-09-30 | 2003-03-18 | 正始 米田 | 胸骨切開術後の胸骨の回復を向上させる方法 |
WO2005030244A1 (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-07 | Snow Brand Milk Products Co., Ltd. | 骨形成促進及び/又は骨吸収抑制剤 |
JP2005104908A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 骨吸収抑制剤 |
JP2009148275A (ja) * | 2000-08-30 | 2009-07-09 | Morisuke Yokoyama | 特定保健用食品 |
JP2010155855A (ja) * | 2010-03-03 | 2010-07-15 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 骨吸収抑制剤 |
-
1992
- 1992-02-13 JP JP4059645A patent/JPH05132426A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994027630A1 (fr) * | 1993-05-31 | 1994-12-08 | Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. | Preparation de gel a base de gelatine reticulee contenant un facteur de croissance de fibroblaste de base |
US6831058B1 (en) | 1993-05-31 | 2004-12-14 | Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. | Crosslinked gelatin gel preparation containing basic fibroblast growth factor |
WO1995005840A1 (fr) * | 1993-08-25 | 1995-03-02 | Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. | Remede contre les affections periodontiques |
WO1996005855A1 (fr) * | 1994-08-19 | 1996-02-29 | Sumitomo Pharmaceuticals Co., Ltd. | Traitement des maladies des cartilages |
JP2003510289A (ja) * | 1999-09-30 | 2003-03-18 | 正始 米田 | 胸骨切開術後の胸骨の回復を向上させる方法 |
JP4657549B2 (ja) * | 1999-09-30 | 2011-03-23 | 正始 米田 | 胸骨切開術後の胸骨の回復を向上させる方法 |
KR100366439B1 (ko) * | 2000-02-21 | 2003-01-09 | 주식회사 대웅 | 상피세포 성장인자를 유효성분으로 하는 안정한 약제학적조성물 |
JP2009148275A (ja) * | 2000-08-30 | 2009-07-09 | Morisuke Yokoyama | 特定保健用食品 |
JP2014139140A (ja) * | 2000-08-30 | 2014-07-31 | Morisuke Yokoyama | 骨粗鬆症治療剤 |
WO2005030244A1 (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-07 | Snow Brand Milk Products Co., Ltd. | 骨形成促進及び/又は骨吸収抑制剤 |
JP2005104908A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 骨吸収抑制剤 |
JP2010155855A (ja) * | 2010-03-03 | 2010-07-15 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 骨吸収抑制剤 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Lind et al. | Transforming growth factor-β enhances fracture healing in rabbit tibiae | |
Mayahara et al. | In vivo stimulation of endosteal bone formation by basic fibroblast growth factor in rats | |
DE60132343T2 (de) | Fgf-2 zur behandlung von erkrankungen der peripheralen arterien | |
US5118667A (en) | Bone growth factors and inhibitors of bone resorption for promoting bone formation | |
US20040176287A1 (en) | Bmp binding proteins for use in bone or cartilage regeneration | |
US20030181378A1 (en) | Novel protein and process for preparing the same | |
KR20050010778A (ko) | 결합조직 자극 펩티드 | |
EP0635270A1 (en) | Parathyroid hormone and raloxifene for increasing bone mass | |
TWI578995B (zh) | 利尿鈉肽受體npr-b促效劑之用途 | |
US20020032153A1 (en) | Methods and compositions for the treatment and prevention of erectile dysfunction | |
US20150265673A1 (en) | Surgical applications for bmp binding protein | |
TW200307559A (en) | Injectable solid hyaluronic acid carriers for delivery of osteogenic proteins | |
EP0499242B1 (en) | Stimulation of endosteal bone formation with a cell growth factor | |
JPH10512235A (ja) | 骨形成の促進および骨再造形の調節のためのigf/igfbp複合体 | |
JPH05132426A (ja) | 骨組織の形成促進剤 | |
Schneider et al. | The anabolic effects of vitamin D-binding protein-macrophage activating factor (DBP-MAF) and a novel small peptide on bone | |
US9012401B2 (en) | Growth factor mutants with improved biological activity | |
KR101950115B1 (ko) | 재조합 인간 뼈 형성 단백질-2 및 비스포스포네이트로 이루어진 복합체, 이를 포함하는 조성물 | |
JPH05124975A (ja) | 骨疾患治療剤 | |
JPH08310965A (ja) | 骨癒合促進剤 | |
KR102227697B1 (ko) | 부갑상선 호르몬 단편의 이량체 형태인 부갑상선 호르몬 유도체 및 이를 포함하는 골질환의 예방 또는 치료용 약학적 조성물 | |
US7235525B2 (en) | Agent for treatment of metabolic bone disease | |
AP856A (en) | A novel homodimer protein used in pharmaceutical preparation for treating cartlage and bone diseases. | |
JPH07233085A (ja) | 軟骨組織修復治療剤 | |
JPH0859502A (ja) | 軟骨障害治療剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010116 |