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JPH05107874A - 半導電性ローラ - Google Patents

半導電性ローラ

Info

Publication number
JPH05107874A
JPH05107874A JP3133429A JP13342991A JPH05107874A JP H05107874 A JPH05107874 A JP H05107874A JP 3133429 A JP3133429 A JP 3133429A JP 13342991 A JP13342991 A JP 13342991A JP H05107874 A JPH05107874 A JP H05107874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
resistance
rubber
toner
resistance layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3133429A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Nojima
一男 野島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP3133429A priority Critical patent/JPH05107874A/ja
Publication of JPH05107874A publication Critical patent/JPH05107874A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐トナーフィルミング性、耐オゾン性に優
れ、しかも絶縁破壊電圧が高い電子写真システムにおけ
る半導電性ローラを提供する。 【構成】 導電性支持体上に抵抗層が形成された半導電
性ローラにおいて、該抵抗層が、フッ素ゴムまたは水素
化ニトリルゴムを主体とするものであり、殊に該フッ素
ゴムがフッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化
プロピレン共重合体であること、また該フッ素系ゴムに
溶剤可溶性フッ素樹脂を混合したものであること、更に
該フッ素樹脂がフルオロオレフィン−水酸基含有ビニル
エーテル共重合体であることを特徴とする半導電性ロー
ラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファックス、
レーザビームプリンター等の電子写真システムにおける
帯電、現像および転写用の半導電性ローラに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機は、たとえば、有機感光
体、セレン、CdS等の感光体ドラム表面に原稿像を静
電潜像として形成し、これにトナーを付着させてトナー
像を形成、このトナー像を転写紙に転写、定着すること
により、複写を行うものである。この場合、感光体ドラ
ム表面に対して、静電潜像を形成させるには、あらかじ
め感光体ドラム表面を帯電させ、その帯電部分に対して
原稿像を光学系を介して投射し、光のあたった部分の帯
電を消すことによって、静電潜像を形成することが行わ
れている。
【0003】上記の静電潜像の形成に先立って、感光体
ドラム表面を帯電させる方法として、従来からコロナ放
電方式が採用されている。コロナ放電方式は、感光体ド
ラム表面に対して、コロナ放電器からコロナ放電を施し
て帯電処理し、感光性を付与するものである。この方式
は、一般に5〜8KVという高圧電圧を金属ワイヤーに
印加するため、放電にともないオゾン等の活性分子によ
って感光体および他の部分が劣化したり、人体に対して
有害といわれている。また電力的にも、感光体に向かう
電流はその5〜30%にすぎず、ほとんどがシールド板
に流れ、帯電手段としては効率が悪いという問題がつき
まとう。
【0004】このような問題を解決するために、最近で
は、半導電性ローラを感光体ドラム表面に接触回転させ
て、感光体表面を帯電させる接触帯電方式が注目されて
いる。半導電性ローラは、電子写真複写機等において、
帯電ローラの他に現像ローラ、転写ローラ等に用いられ
ている。半導電性ローラは軸芯の外周に必要により導電
性弾性体層を有し、更にその外周に抵抗層が形成されて
いる。
【0005】抵抗層材料としては、体積抵抗が105
1013Ω・cm、好ましくは106〜1012Ω・cmの
ものが使用できる。一般的には、エピクロルヒドリンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、クロ
ロプレンゴムなどの有極性ゴムであったり、更にはシリ
コーンゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレン・ブタ
ジエンゴムなどの高抵抗の合成ゴム中に導電性粉末(カ
ーボンブラック、金属粉末など)などの低抵抗物質を混
入した組成物によって形成されている。
【0006】ところが上記のような抵抗層を備えている
半導電性ローラで、抵抗層にエピクロルヒドリンゴム、
ニトリルゴム、アクリルゴムなどの有極性ゴムあるいは
フッ素ゴムなどで形成されているとき、一般にトナーに
対する非粘着性が十分でないため、帯電ローラ、転写ロ
ーラとして使用されている場合、感光体表面にわずかに
残留するトナー粒子や紙粉などがローラ表面に付着ある
いは固着し問題となる。たとえば、帯電ローラ表面にト
ナー粒子や紙粉が付着、固着した場合では、ローラ帯電
器の機能が失なわれ、固着部分は感光体への正常な帯電
が不可能となる。また現像ローラとして使用される場合
では、さらに顕著にローラ表面へのトナー固着が発生
し、画像ムラなどの異常画像の発生原因となり好ましく
ない。
【0007】そして抵抗層材料が合成ゴム中にカーボン
ブラックなどの低抵抗粒子を分散した系の場合の欠点と
して軸芯に高電圧を印加して使用するとき絶縁破壊を起
こしやすくなる。たとえば帯電ローラの場合では感光体
表面にピンホールなどがあると、感光体の背面電極に通
ずる導電路が形成されて、帯電ローラから過剰な電流が
流れ、帯電ローラに印加された電圧を降下してしまう。
画像としてみるとネガポジ現像では、感光体表面と帯電
ローラとの接触部分の長手方向にわたる黒スジとなって
現われるという問題を有している。
【0008】尚、電子写真複写機等に用いられる半導電
性ローラで、特に帯電ローラとして用いられる従来例と
して、具体的に (1)特開昭50−843(キャノン) 半導電性物質のローラ(108〜1011Ω・cmのセラ
ミックスを使用)で、中抵抗層に関する技術として最初
に出願されたもの (2)実開昭58−88645(東芝) 弾性抵抗体に金属酸化物の低抵抗物質を含有させた、抵
抗106〜109Ω・cmのもの (3)特開昭58−194061(東芝) 導電性弾性体に非粘着被膜(シリコーン樹脂、フッ素樹
脂(ポリ四フッ化エチレン)、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、含フッ素アクリル樹脂、ポリアミド樹
脂・・・いずれも高抵抗(1014〜1016Ω・cm))
形成されたもの (4)特開昭1−142569(東海ゴム) 導電性弾性体にヒドリンゴムを被覆させた中抵抗ローラ
に関するものなどが開示されている。
【0009】しかし乍ら、トナーに対する非粘着性、耐
オゾン性に優れ、しかも絶縁破壊電圧が高い半導電性ロ
ーラは未だ得られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トナーに対
して非粘着性に優れ、トナーフィルミングが発生しにく
く、絶縁破壊電圧が高く、更に耐オゾン性に優れた半導
電性ローラ、殊に帯電ローラに適した半導電性ローラを
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
支持体上に抵抗層が形成された半導電性ローラであっ
て、該抵抗層がフッ素系ゴム、または水素化ニトリルゴ
ムを主体として構成されていることを特徴とする半導電
性ローラ、殊に該抵抗層がフッ素系ゴムと溶剤可溶性フ
ッ素樹脂との混合物であること、また、該フッ素系ゴム
がフッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロ
ピレン共重合体よりなるエラストマーであること、更に
また、該溶剤可溶性フッ素樹脂が、フルオロオレフィン
−水酸基含有ビニルエーテル共重合体をイソシアネート
が架橋させたものであることを特徴とする半導電性ロー
ラが提供される。
【0012】接触帯電方式を用いた電子写真装置は図1
のように構成されており、感光体1は有機感光体で形成
されているが、セレン、CdS、アモルファスシリコン
等でもよい。上記感光体1には、これに接して帯電ロー
ラ2が設けられていて、この帯電ローラ2を中心とし
て、時計回転方向に配置されて現像器3、転写紙4があ
る。感光体1に近接して、転写ローラ5から放出される
転写紙4の定着を行うための定着器6が転写ローラ5お
よびトナークリーナ7との間に備えてある。
【0013】そして複写は次のようにして実施される。
矢印方向に回転する感光体ドラム1(線速:60mm/
sec)の外周面に弾性を有する半導電性ローラからな
る帯電ローラ2を感光体ドラムによって、部分的に弾性
変形させながら回転させる。この帯電ローラ2の接触に
より感光体ドラムの外表面が帯電される。このようにし
て帯電された感光体の表面には、露光機構部8によっ
て、原稿に対応した静電潜像を感光体ドラム表面に形成
し、この潜像を可視化して転写紙に転写ローラ5を用い
て転写し、定着器6で定着を行う。このようにして複写
体が得られる。なお、この場合、上記感光体1の表面に
は、転写ロ〜ラ5によって付着しているトナーの85〜
95%は転写されるが、この転写後の残りのトナーはト
ナークリーナ7によってほぼ完全に除去され、さらにイ
レーサ・ランプ9によって全面光照射をうけ、初期化さ
れ、つぎの帯電に備える。
【0014】電子写真複写機等には、帯電ローラ、現像
ローラ、転写ローラ等多くの半導電性ローラが用いられ
ている。このような半導電性ローラは106〜1012Ω
・cm程度の導電性を有するものが望ましく、通常第2
図に示すような金属性の軸芯10とその外周に導電性弾
性体層11が形成され、この導電性弾性体層の外周に沿
って、抵抗層12が形成された半導電性ローラが用いら
れている。
【0015】上記導電性弾性体層材料としては、体積抵
抗が105Ω・cm以下、好ましくは103Ω・cm以
下、ゴム硬度(JIS A)20度〜50度、好ましく
は25度〜40度のものが使用できる。一般的には、シ
リコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴ
ム、ウレタンゴム等の合成ゴム中に導電性粉末(カーボ
ンブラック、金属粉末など)などを混入した組成物によ
って形成されている。
【0016】また図1に示した感光体ドラム1は、いわ
ゆるハードローラであるため、帯電ローラとの接触性を
良好にするため帯電ローラは弾性変形するものが好まし
いが、感光体がベルト状の場合には必ずしも帯電ローラ
が弾性変形する必要はない。したがって導電性弾性体層
11の必要のないときは軸芯を有する金属の円筒形状の
表面に直接、抵抗層を形成することができる。
【0017】本発明において、前記導電性弾性体層上に
形成される抵抗層はフッ素系ゴムまたは水素化ニトリル
ゴムを主体として構成されており、例えばフッ素ゴムと
溶剤可溶性フッ素樹脂との混合系からなる導電性粒子を
含有しない半導電性材料が好ましい。このフッ素ゴムは
フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピ
レン共重合体のエラストマで従来のフッ素ゴムとは異な
る分子構造と特性をもっている。このポリマはフッ素含
有率が67wt%と高く、トナーなどに対しての非粘着
性が比較的高い。電気抵抗値は中抵抗領域を有し、しか
もこの電気特性の温湿度依存性が著しく小さく、そして
絶縁破壊を起こす電圧も十分に高く、機械的強度も実使
用に十分耐える強度をもっている。このようなフッ素ゴ
ムを主体とするポリマ単一系で抵抗層を形成すると、ト
ナーフィルミングを防止でき、しかも長期間にわたって
安定したローラとしての機能を維持することができるの
である。
【0018】しかし、このフッ素ゴムに溶剤可溶性フッ
素樹脂を混合することにより、他の特性を損うことなく
非粘着性をさらに大幅に向上することができ、トナーな
どのローラ表面への付着も防止して長期間にわたってロ
ーラとしての機能を維持することができることがわかっ
た。ここで使用される溶剤可溶性フッ素樹脂はフルオロ
オレフィンと炭化水素系ビニルエーテルとの共重合反応
によって得られる非晶質ポリマであり、その詳細は小
島、山辺、「有機合成化学協会誌」42(8)、841
(1984)、宗像、宮崎、賀屋、高柳、「旭硝子研究
報告」34(2)、205〜224(1984)、特公昭
63−1962、同63−2304、同63−2992
号公報を参照することができる。樹脂のフッ素含有率は
25〜32wt%と比較的低いが、フルオロオレフィン
と炭化水素ビニルエーテルが交互に配列した鎖構造をも
つ交互共重合体であり、化学的に安定なフルオレフィン
部位が規則的に配列し、不安定な炭化水素系ビニルエー
テル部位を電子的にも保護しているために化学的に安定
であり耐久性に優れている。またこのポリマは有機溶剤
に可溶であるので、コーティング後、ポリマを架橋し、
塗膜に耐溶剤性を付与する必要があるが、このために反
応性に富んだ水酸基含有ビニルエーテルを共重合し、多
官能イソシアネートによる架橋、硬化がなされる。
【0019】また前記抵抗層は、水素化ニトリルゴムを
主体とする導電性粒子を含まない半導電性材料が好まし
い。ニトリルゴムは、下記化1で表わされるブタジエン
とアクリロニトリルの共重合体
【化1】 により得られるゴムで、そのニトリル含有量を変えるこ
とにより、中抵抗領域を容易に制御することができ、し
かも比較的低コストである点から有用されているが、前
述のようなトナーに対する非粘着性の不足から生ずるロ
ーラ表面へのトナー固着の問題、またさらにニトリルゴ
ムの弱点であるオゾン劣化によるローラ表面の亀裂とい
う問題のために、信頼性のある半導電性ローラの材料と
はなっていなかった。しかし本発明の水素化ニトリルゴ
ムは、下記化2で表わされ、
【化2】 ニトリルゴムの主鎖を高度に水素化することによってニ
トリルゴムの特長を維持しつつ、欠点であるトナーに対
する非粘着性と、耐オゾン性を大幅に改良することがで
きる。
【0020】次に本発明の半導電性ローラの作製につい
て具体的に説明する。弾性を有する導電性支持体用材料
として、例えば熱加硫型シリコーンゴムにカーボンブラ
ックを分散したゴムコンパウンドに過酸化物系加硫剤を
添加し、二本ローラを用いて十分に混練し、均一な組成
のカーボン分散ゴムコンパウンドを得る。このゴムコン
パウンドを金属軸芯の外周に巻きつけて、予め170℃
に加熱したローラ成形用金型にはさみ込み、120kg
/cm2の圧力を加えて、10分間の加硫(一次)を行
なう。次に成形用金型の圧力を解除してローラを取り出
した後200℃、4時間の加硫(二次)を行なう。その
後ローラ表面を研削して必要な外径寸法を得ると同時に
表面粗さを3〜10μm(Rz)以下とする。次いで、
抵抗層材料から成るコーティング液を調製し、エアース
プレー法またはディピング法によって、先に作成した導
電性弾性ローラの外周にコーティングした後、乾燥して
目的とする半導電性ローラを得ることができる。
【0021】以下実施例により更に詳細に説明する。 実施例1 導電性弾性層用材料として下記組成の混合物を混練して
均一な組成のゴムコンパウンドとした後、金型成形(1
70℃、10分間、120kg/cm2)による一次加
硫の後、二次加硫(200℃、4時間)を行った。 熱加硫型シリコーンゴム 100重量部 (DY32−931U:東レ・ダウコーニングシリコーン社製) 熱加硫型シリコーンゴム 100重量部 (SRX−557:東レ・ダウコーニングシリコーン社製) 加硫剤2.5-ジメチル-2.5-ジ(ターシャリブチルパーオキシ)ヘキサン 6重量部 (RC−4:東レ・ダウコーニングシリコーン社製) 次に、表面研磨して表面粗さ4μm(Rz)、外径φ1
2mm仕上げて、導電性軸芯上に体積抵抗3×103Ω
・cm、ゴム硬度35度(JIS.A)の導電性弾性体
層を有するローラを得た。得られた導電性弾性ローラの
円周上に、下記の均一組成物であるコーティング溶液を
エアスプレー法によってコーティングした後、180
℃、30分間で架橋硬化させて、導電性弾性ローラ上に
厚さ50μmの塗膜を得た。ゴム硬度35度(JIS.
A)の目的とする半導電性ローラを得た。 フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン 100重量部 −六フッ化プロピレン共重合体エラストマ (エイトシールF−20UI:大平化成社製) ポリアミン系架橋剤 4重量部 (エイトシール硬化剤F−20UI:大平化成社製) 4−メチル−2−ペンタノン/酢酸ブチル(1:1の混合溶媒)400重量部
【0022】比較例1 導電性弾性ローラとしては、実施例1と同様のものを使
用した。ついで、導電性弾性ローラの円周上に、下記の
均一組成物であるコーティング溶液をエアスプレー法に
よってコーティング後、170℃、30分間で架橋硬化
させて、膜厚50μm、ゴム硬度35度(JIS.A)の
半導電性ローラを得た。 エピクロルヒドリンゴム 100重量部 (エピクロマCG:大阪曹達社製) 四三酸化鉛 5重量部 ジブチル・ジチオカルバミン酸ニッケル 1重量部 (アンチゲンNBC:住友化学社製) 2−メルカプトイミダゾリン 1.5重量部 (ソクシノール22:住友化学社製) トルエン 1600重量部
【0023】このようにして得られた半導電性ローラを
図1に示した電子写真複写装置の帯電ローラとして装着
して、経時的なトナーフィルミング性、そして電気的特
性の体積抵抗を絶縁破壊電圧をそれぞれ評価測定した。
その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】なお評価方法および測定方法は、次のよう
に行った。 (1)耐トナーフィルミング性 図1の装置を用いて、稼動50時間後、100時間後、
200時間後、400時間後、1000時間後の帯電ロ
ーラ表面のトナー付着状態を次の基準により評価したも
のである。 ランク…布などでローラ表面のトナーが簡単に拭きと
ることができる。 〃 …拭きとりで僅かにトナーが残存している。 〃 …完全に拭きとりができず、トナーの薄い層が残
る。 〃 …トナーが強くローラ表面に固着している。 (2)体積抵抗 抵抗層単体の抵抗測定では、薄いアルミ板(厚み0.5
mm)上に抵抗層材料をディピング法によって、厚さ5
0μmにコーティングしたサンプルを20℃、60%
R.Hの環境中に16時間放置した後、抵抗測定セル
(YHP社製16008A)と、抵抗計(ケースレ社エ
レクトロメータ610C)を用いて測定。ローラの測定
は、サンプルを20℃、60%R.Hの環境中に16時
間放置した後、10mm幅の銅箔テープ(3M社製スコ
ッチテープNo.1245)を電極として用い、主電極
とガード電極との距離を1mmとし、抵抗計(ケースレ
社製、エレクトロメータ610C)を用いて測定。 (3)絶縁破壊電圧 サンプルのローラを20℃、60%R.Hの環境中に1
6時間放置した後、10mm幅の主電極と軸芯間に直流
電圧を徐々に上昇させて印加し、絶縁破壊する最低電圧
を求めた。
【0026】上記結果より実施例1のローラは比較例1
のローラと比べて、耐トナーフィルミング性において優
れており、良好な帯電ローラとして使用可能なことがわ
かる。
【0027】実施例2〜5 導電性弾性ローラとしては実施例1と同様なものを使用
した。抵抗層用材料として、下記均一組成のフッ素ゴム
のコーティング液(A液)およびフッ素樹脂のコーティ
ング液(B液)を準備した。 (A液−ポリマ固型分4.7重量%) フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化 100重量部 プロピレン共重合体エラストマ (エイトシールF−20UI:大平化成社製) ポリアミン系架橋剤 4重量部 (エイトシールF−20UI硬化剤:大平化成社製) 4−メチル−2−ペンタノン 433重量部 (B液−ポリマ固形分10.8重量%) 溶液可溶性フッ素樹脂 100重量部 (ルミフロンLF−601C:旭硝子社製) イソシアネート系硬化剤 10重量部 (コロネートHX:日本ポリウレタン社製) 4−メチル−2−ペンタノン 455重量部 フッ素ゴムコーティング液(A液)とフッ素樹脂コーテ
ィング液(B液)との混合比を変えた混合系コーティン
グ液を先に得た導電性弾性層を有するローラ表面上にエ
アスプレー法によってコーティングした後、180℃、
30分間で架橋硬化させて、導電性弾性ローラ上に厚さ
30μmの被膜を得た。
【0028】実施例6 抵抗層用材料に、先の実施例中に記したフッ素ゴムコー
ティング液(A液)の単体液を、導電性弾性ローラ上に
エアースプレー法によりコーティングした後、180
℃、30分間で架橋硬化させ、30μmの被膜を得た。
このようにして得られた実施例2〜6の半導電性ローラ
を図1に示した電子写真複写装置の帯電ローラとして装
着して経時的なトナー粒子のローラ表面への付着性、お
よび電気的特性の体積固有抵抗と絶縁破壊電圧などをそ
れぞれ評価、測定した。その結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】なお評価方法および測定方法は、次のよう
に行った。 (1)耐トナーフィルミング性 図1の装置を用いて、稼動500時間毎の帯電ローラ表
面のトナー粒子付着状態を実施例1(表1)と同様に評
価した。 (2)体積抵抗 抵抗層用コーティング液をエアースプレーによって厚さ
30μmにコーティングした試料を20℃、60%R.
Hの環境中に16時間放置した後、抵抗測定セルを用い
た以外は実施例1(表1)と同様にして測定した。 (3)絶縁破壊電圧 実施例1(表1)と同様にして測定した。
【0031】上記結果より実施例2〜5のローラは実施
例6のローラと比べて、トナー付着防止性が優れてお
り、良好な帯電ローラとして使用可能である。
【0032】実施例7〜11 導電性弾性ローラとしては、実施例1と同様のものを使
用した。次に抵抗層用材料として表3に示した配合およ
び加硫条件により厚さ2mmのゴムシートをゴム成型の
一般的な方法によって作製し、その電気抵抗と耐オゾン
について抵抗層単体の評価を行った。その結果を表3中
に示す。表3中の各配合を十分に混練したゴムコンパウ
ンド117重量部に対して、2−ブタノンを1950重
量部を加えてコーティング溶液とした。このコーティン
グ液を先に作製した導電性弾性ローラの外周上にエアー
スプレー法によってコーティングした後、180℃、3
0分間で架橋硬化させて、導電性弾性ローラ上に厚さ5
0μmの抵抗層の塗膜を形成し、ゴム硬度(JIS.
A)35度の目的とする半導電性ローラを得た。
【0033】比較例2〜3 導電性弾性ローラとしては実施例1と同様のものを使用
した。つぎに、抵抗層材料は表3に示した配合で、抵抗
層単体および半導電性ローラについての評価等は実施例
7〜11と同じ方法で行った。このようにして得られた
半導電性ローラを図1に示した電子写真複写装置の帯電
ローラとして装着して、経時的なトナーフィルミング
性、そして電気的特性の体積抵抗と絶縁破壊電圧をそれ
ぞれ評価、測定した。その結果を表3及び表4に示す。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】なお評価方法および測定方法は次のように
行った。 (1)耐トナーフィルミング性のランク付け 第1図装置を用いて、稼動50,100,200,20
0時間後の帯電ロ〜ラ表面のトナー付着状態を実施例1
(表1)と同様に評価した。 (2)ゴム硬度 加硫ゴム物理試験方法JIS K6301に準じて行っ
た。 (3)耐オゾン性 加硫ゴム物理試験方法JIS K6301オゾン劣化試
験を参考にして行った。次にその試験方法および劣化状
態の評価について記す。 (1)オゾン濃度及び曝露温度:5ppm,50℃ (2)曝露時間:3週間 (3)劣化状態の評価:表5に示す。
【表5】 劣化状態の記録は亀裂の数、亀裂の大きさ及び深さを組
合せて表わす。 (4)体積抵抗 抵抗層単体の抵抗測定では、厚さ2mmのゴムサンプル
を20℃、60%R.Hの環境中に16時間放置した
後、抵抗測定セル(YHP社製16008A)と抵抗計
(ケースレ社製エレクトロメータ610C)を用いて測
定した。ローラの測定は実施例1(表1)と同様にして
測定した。 (5)絶縁破壊電圧 実施例1(表1)と同様にして測定した。
【0037】上記結果より実施例7〜11のローラは比
較例2〜3のローラと比べて、耐トナーフィルミング
性、耐オゾン劣化等において優れており、良好な帯電ロ
ーラとして使用可能なことがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明の半導電性ローラは、トナーに対
して非粘着性に優れているためにトナーフィルミングが
発生しにくく、またローラ表面に抵抗層材料がカーボン
ブラック等の低抵抗性物質を分散した系でなく、ポリマ
単体で半導電性を有しているので、絶縁破壊電圧が高く
さらに耐オゾン劣化特性がよいために、特に帯電ローラ
に使用したとき、比較的低コストでこれらの特性が発揮
できること。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電ローラを用いた電子写真複写装置
の模式図である。
【図2】本発明の半導電性ローラの層構成を示す模式断
面図である。
【符号の説明】
1…感光体ドラム 2…帯電ローラ 3…現像器 4…転写紙 5…転写ローラ 6…定着器 7…トナークリーナ 8…露光機構部 9…イレーサランプ 10…軸芯 11…導電性弾性層 12…抵抗層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に抵抗層が形成された半
    導電性ローラであって、該抵抗層がフッ素系ゴム、また
    は水素化ニトリルゴムを主体として構成されていること
    を特徴とする半導電性ローラ。
  2. 【請求項2】 前記抵抗層が、フッ素系ゴムと溶剤可溶
    性フッ素樹脂との混合物であることを特徴とする請求項
    1記載の半導電性ローラ。
  3. 【請求項3】 前記フッ素系ゴムが、フッ化ビニリデン
    −四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体より
    なるエラストマーを主体とすることを特徴とする請求項
    1または2記載の半導電性ローラ。
  4. 【請求項4】 前記溶剤可溶性フッ素樹脂が、フルオロ
    オレフィン−水酸基含有ビニルエーテル共重合体をイソ
    シアネートが架橋させたものであることを特徴とする請
    求項2または3記載の半導電性ローラ。
JP3133429A 1991-05-09 1991-05-09 半導電性ローラ Pending JPH05107874A (ja)

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