JPH05106425A - 環状発熱体 - Google Patents
環状発熱体Info
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- JPH05106425A JPH05106425A JP3298033A JP29803391A JPH05106425A JP H05106425 A JPH05106425 A JP H05106425A JP 3298033 A JP3298033 A JP 3298033A JP 29803391 A JP29803391 A JP 29803391A JP H05106425 A JPH05106425 A JP H05106425A
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Landscapes
- Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 外周部分の温度低下を防止できる環状発熱体
を提供すること。 【構成】 導電性の発熱板21〜28を渦巻き状に巻回
してなると共に,中心電極41と外筒電極42とを設け
た環状発熱体であって,発熱板は,両電極41,42間
に加熱用電流を印加したときに,外周部分の方が内周部
分よりも発熱量が大きくなるよう構成されている。或い
は,外周部分の電気抵抗値が,内周部分のそれよりも大
きく構成してある。かかる構成としては,外周部分の板
厚みや幅を,内周部分よりも小さくする方法がある。ま
た,両者の電気抵抗が異なる材料を用いることもでき
る。
を提供すること。 【構成】 導電性の発熱板21〜28を渦巻き状に巻回
してなると共に,中心電極41と外筒電極42とを設け
た環状発熱体であって,発熱板は,両電極41,42間
に加熱用電流を印加したときに,外周部分の方が内周部
分よりも発熱量が大きくなるよう構成されている。或い
は,外周部分の電気抵抗値が,内周部分のそれよりも大
きく構成してある。かかる構成としては,外周部分の板
厚みや幅を,内周部分よりも小さくする方法がある。ま
た,両者の電気抵抗が異なる材料を用いることもでき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えばディーゼルエン
ジン等より排出されるパティキュレート(微粒子)を捕
集するためのフィルタや,プレヒータ等に用いられる環
状発熱体に関する。
ジン等より排出されるパティキュレート(微粒子)を捕
集するためのフィルタや,プレヒータ等に用いられる環
状発熱体に関する。
【0002】
【従来技術】上記パティキュレートを捕集すると共にこ
れを燃焼除去(再生)するための装置として,自己発熱
型フィルタが提案されている(実開昭60−38018
号,特開昭57−110311号)。また,ガソリンエ
ンジンの排気ガス中のNO,CO,HC(炭化水素)を
浄化するための装置として排気浄化コンバータがある。
そして,該コンバータには,エンジンのアンドリング時
等の低温においてコンバータを加熱するためのプレヒー
タを設けようとしている。また,上記パティキュレート
を捕集するセラミックフィルタにおいても,該フィルタ
の上流側に,捕集したパティキュレートを加熱焼失さ
せ,フィルタを再生させるためのプレヒータを設けてい
る(特開昭61−223215号)。
れを燃焼除去(再生)するための装置として,自己発熱
型フィルタが提案されている(実開昭60−38018
号,特開昭57−110311号)。また,ガソリンエ
ンジンの排気ガス中のNO,CO,HC(炭化水素)を
浄化するための装置として排気浄化コンバータがある。
そして,該コンバータには,エンジンのアンドリング時
等の低温においてコンバータを加熱するためのプレヒー
タを設けようとしている。また,上記パティキュレート
を捕集するセラミックフィルタにおいても,該フィルタ
の上流側に,捕集したパティキュレートを加熱焼失さ
せ,フィルタを再生させるためのプレヒータを設けてい
る(特開昭61−223215号)。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の自
己発熱型フィルタ,上記プレヒータにおいては,これを
加熱した際,いずれもその外周部分が内周部分よりも温
度が低く,全体を高温に加熱することができない。これ
は,外周部分は,外部へ熱が奪われ易いこと,またその
構造体自身の電流密度に起因する。図15は,発熱板2
1と波形板31を渦巻き状に巻回した場合(本発明の実
施例の図3〜図5参照)について,その温度分布を示し
ている。同図は,高温部12が少なく,外周部分が低温
部13を形成していることを示している。
己発熱型フィルタ,上記プレヒータにおいては,これを
加熱した際,いずれもその外周部分が内周部分よりも温
度が低く,全体を高温に加熱することができない。これ
は,外周部分は,外部へ熱が奪われ易いこと,またその
構造体自身の電流密度に起因する。図15は,発熱板2
1と波形板31を渦巻き状に巻回した場合(本発明の実
施例の図3〜図5参照)について,その温度分布を示し
ている。同図は,高温部12が少なく,外周部分が低温
部13を形成していることを示している。
【0004】そのため,外周部分においては,上記パテ
ィキュレートを充分に燃焼除去することができない。ま
た,排気浄化コンバータにおいては,外周部分における
浄化性能が低下する。一方,上記外周部分の温度を高く
すると,内周部分の温度が高くなりすぎ,フィルタ材の
酸化劣化が促進される。また,熱応力により上記フィル
タやコンバータを損傷するおそれがある。本発明はかか
る従来の問題点に鑑み,外周部分の温度低下少なくする
ことができる,環状発熱体を提供しようとするものであ
る。
ィキュレートを充分に燃焼除去することができない。ま
た,排気浄化コンバータにおいては,外周部分における
浄化性能が低下する。一方,上記外周部分の温度を高く
すると,内周部分の温度が高くなりすぎ,フィルタ材の
酸化劣化が促進される。また,熱応力により上記フィル
タやコンバータを損傷するおそれがある。本発明はかか
る従来の問題点に鑑み,外周部分の温度低下少なくする
ことができる,環状発熱体を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は,導電性の発熱板を渦巻き
状に巻回してなると共に該発熱板の中心部には中心電極
を,一方その外周部には外筒電極を設けてなる環状発熱
体であって,上記中心電極と外筒電極との間に加熱用電
流を印加したときに,外周部分の方が内周部分よりも単
位面積当たりの発熱量が大きくなるように,発熱板を構
成したことを特徴とする環状発熱体にある。本発明にお
いて最も注目すべきことは,導電性の帯状の発熱板を巻
回してなると共に,該発熱板に加熱用電流を印加した際
に外周部分の方が内周部分よりも上記発熱量が大きくな
るよう,発熱板を構成したことにある。
状に巻回してなると共に該発熱板の中心部には中心電極
を,一方その外周部には外筒電極を設けてなる環状発熱
体であって,上記中心電極と外筒電極との間に加熱用電
流を印加したときに,外周部分の方が内周部分よりも単
位面積当たりの発熱量が大きくなるように,発熱板を構
成したことを特徴とする環状発熱体にある。本発明にお
いて最も注目すべきことは,導電性の帯状の発熱板を巻
回してなると共に,該発熱板に加熱用電流を印加した際
に外周部分の方が内周部分よりも上記発熱量が大きくな
るよう,発熱板を構成したことにある。
【0006】上記のごとく,単位面積当たりの発熱量
を,外周部分の方が大きくなるように発熱板を構成する
手段としては,例えば次のものがある。即ち,その第1
の手段は,発熱板を,外周部分の方が内周部分よりも小
さい板厚みに形成しておくものである。これにより,該
発熱板を,上記のごとく渦巻き状に巻回したときには,
外周部分の板厚みが小さい状態となる。そのため,該発
熱板に加熱用電流を印加したとき,外周部分は断面積が
小さいために,電気抵抗が大きく,上記発熱量が大きく
なる。
を,外周部分の方が大きくなるように発熱板を構成する
手段としては,例えば次のものがある。即ち,その第1
の手段は,発熱板を,外周部分の方が内周部分よりも小
さい板厚みに形成しておくものである。これにより,該
発熱板を,上記のごとく渦巻き状に巻回したときには,
外周部分の板厚みが小さい状態となる。そのため,該発
熱板に加熱用電流を印加したとき,外周部分は断面積が
小さいために,電気抵抗が大きく,上記発熱量が大きく
なる。
【0007】また,第2の手段としては,発熱板を,外
周部分の方が内周部分よりも小さい板幅に形成しておく
ものである。この場合にも,同様に外周部分の断面積が
小さいので,上記発熱量が大きくなる。また,第3の手
段としては,発熱板の材料を外周部分と内周部分とで変
更し,外周部分の方が内周部分よりも単位長さ当たりの
比抵抗が大きい導電性材料で作製しておく手段がある。
例えば,導電性発熱板として,Fe−Cr−Al系合金
を用いた場合,Al(アルミニウム)濃度を高くするこ
とにより,比抵抗値を大きくすることができる。
周部分の方が内周部分よりも小さい板幅に形成しておく
ものである。この場合にも,同様に外周部分の断面積が
小さいので,上記発熱量が大きくなる。また,第3の手
段としては,発熱板の材料を外周部分と内周部分とで変
更し,外周部分の方が内周部分よりも単位長さ当たりの
比抵抗が大きい導電性材料で作製しておく手段がある。
例えば,導電性発熱板として,Fe−Cr−Al系合金
を用いた場合,Al(アルミニウム)濃度を高くするこ
とにより,比抵抗値を大きくすることができる。
【0008】また,第4の手段としては,発熱板として
金網等の網状体を用いる場合には,該網状体の線を適宜
の間隔を置いて切断しておく。そして,この断線部分の
単位面積当たりの数は,外周部分の方を内周部分よりも
多く形成しておく。これにより,外周部分の方は断線部
分が多いため,加熱用電流を印加したときの抵抗が大き
くなり,発熱量が多くなる。なお,例えば,上記4つの
手段を適宜組み合わせることもできる。
金網等の網状体を用いる場合には,該網状体の線を適宜
の間隔を置いて切断しておく。そして,この断線部分の
単位面積当たりの数は,外周部分の方を内周部分よりも
多く形成しておく。これにより,外周部分の方は断線部
分が多いため,加熱用電流を印加したときの抵抗が大き
くなり,発熱量が多くなる。なお,例えば,上記4つの
手段を適宜組み合わせることもできる。
【0009】また,本発明における他の環状発熱体とし
ては,導電性の発熱板を渦巻き状に巻回してなると共に
該発熱板の中心部には中心電極を,一方その外周部には
外筒電極を設けてなる環状発熱体であって,上記発熱板
は,上記外周部分の電気抵抗値が,上記内周部分の電気
抵抗値よりも大きいことを特徴とする環状発熱体があ
る。このように,外周部分の電気抵抗値を,内周部分の
それよりも大きくする手段としては,例えば前記第1手
段のごとく外周部分の板厚みを小さくすること,第2手
段のごとく外周部分の板幅を小さくする手段がある。ま
た,上記第3手段のごとく,外周部分と内周部分とでそ
の材料を変更して,外周部分の電気比抵抗を大きくして
おく手段がある。また,上記第4手段のごとく,網状体
の断線部分を外周部分が多くなるよう構成しておく手段
がある。
ては,導電性の発熱板を渦巻き状に巻回してなると共に
該発熱板の中心部には中心電極を,一方その外周部には
外筒電極を設けてなる環状発熱体であって,上記発熱板
は,上記外周部分の電気抵抗値が,上記内周部分の電気
抵抗値よりも大きいことを特徴とする環状発熱体があ
る。このように,外周部分の電気抵抗値を,内周部分の
それよりも大きくする手段としては,例えば前記第1手
段のごとく外周部分の板厚みを小さくすること,第2手
段のごとく外周部分の板幅を小さくする手段がある。ま
た,上記第3手段のごとく,外周部分と内周部分とでそ
の材料を変更して,外周部分の電気比抵抗を大きくして
おく手段がある。また,上記第4手段のごとく,網状体
の断線部分を外周部分が多くなるよう構成しておく手段
がある。
【0010】このように,外周部分の電気抵抗値を内周
部分よりも大きくしておく場合には,中心電極と外筒電
極との間に加熱用電流を印加し,その電流が外周部分の
半径方向にも放射状に流れるように構成した場合,外周
部分の温度低下の防止に特に有効である。即ち,加熱用
電流が放射状に流れる場合には,中心電極付近(即ち,
内周部分)の電流密度は高く,外筒電極付近(即ち,外
周部分)の電流密度は低くなる。これは,外周部分に至
るほど円周長さが大きくなり,電流の通過面積が大きく
なるためである。
部分よりも大きくしておく場合には,中心電極と外筒電
極との間に加熱用電流を印加し,その電流が外周部分の
半径方向にも放射状に流れるように構成した場合,外周
部分の温度低下の防止に特に有効である。即ち,加熱用
電流が放射状に流れる場合には,中心電極付近(即ち,
内周部分)の電流密度は高く,外筒電極付近(即ち,外
周部分)の電流密度は低くなる。これは,外周部分に至
るほど円周長さが大きくなり,電流の通過面積が大きく
なるためである。
【0011】したがって,上記のごとく外周部分の電気
抵抗値を内周部分よりも大きくしておくことにより,外
周部分の発熱量が,電気抵抗値が一定のものに比べて大
きくなり温度低下を少なくできる。なお,上記のごと
く,加熱用電流を半径方向にも流す構成としては,渦巻
状に巻回した発熱板を,隣接する部分において,互いに
電気的に接続しておく構造がある(図11参照)。上記
の電気的接続手段としては,溶接,ロウ付け,導電性接
着剤等がある。
抵抗値を内周部分よりも大きくしておくことにより,外
周部分の発熱量が,電気抵抗値が一定のものに比べて大
きくなり温度低下を少なくできる。なお,上記のごと
く,加熱用電流を半径方向にも流す構成としては,渦巻
状に巻回した発熱板を,隣接する部分において,互いに
電気的に接続しておく構造がある(図11参照)。上記
の電気的接続手段としては,溶接,ロウ付け,導電性接
着剤等がある。
【0012】また,上記加熱用電流を,渦巻き状に巻回
した発熱板に沿って,渦巻き状にのみ流す構成とするこ
ともできる(実施例1)。この場合には,巻回状態にお
いて互いに隣接する上記発熱板の間に,電気絶縁層を介
設しておく。該電気絶縁層は,発熱板の表面にAl2 O
3 等の状態で形成したり(実施例1参照),或いは発熱
板の間に絶縁体を介在させて巻回することなどにより介
設する。
した発熱板に沿って,渦巻き状にのみ流す構成とするこ
ともできる(実施例1)。この場合には,巻回状態にお
いて互いに隣接する上記発熱板の間に,電気絶縁層を介
設しておく。該電気絶縁層は,発熱板の表面にAl2 O
3 等の状態で形成したり(実施例1参照),或いは発熱
板の間に絶縁体を介在させて巻回することなどにより介
設する。
【0013】また,本発明の環状発熱体は,導電性の帯
状の発熱板を渦巻き状に巻回してなるものである。かか
る,導電性の発熱板としては,Fe−Cr−Al合金,
ステンレス合金等の金属材料,金属網状体に金属粉末,
セラミック粉末等の多孔質焼結体を一体焼成したもの,
などがある。また,発熱板の形状としては,平板,波形
板,或いは金網等がある。また,該発熱板は平板状と
し,その間に波形板を介在させて渦巻き状に巻回するこ
ともできる。また,逆に発熱板を波形板とし,その間に
平板を介在させて,渦巻き状に巻回することもできる。
状の発熱板を渦巻き状に巻回してなるものである。かか
る,導電性の発熱板としては,Fe−Cr−Al合金,
ステンレス合金等の金属材料,金属網状体に金属粉末,
セラミック粉末等の多孔質焼結体を一体焼成したもの,
などがある。また,発熱板の形状としては,平板,波形
板,或いは金網等がある。また,該発熱板は平板状と
し,その間に波形板を介在させて渦巻き状に巻回するこ
ともできる。また,逆に発熱板を波形板とし,その間に
平板を介在させて,渦巻き状に巻回することもできる。
【0014】上記のいずれの場合も,両板の間に空洞が
形成される。この空洞には,前記パティキュレートやN
O,CO等を含む排気ガスが導入される。そして,後述
のごとく,環状発熱体が自己発熱型フィルタの場合,或
いは排気浄化コンバータの場合には,上記パティキュレ
ートが捕集されたり,NO等が浄化されたりする。ま
た,本発明の環状発熱体は,前記自己発熱型フィルタ,
排気浄化コンバータ,或いはプレヒータ等に用いること
ができる。前二者の場合には,環状発熱体は,それ自体
が上記パティキュレートの捕集機能や排気浄化機能を有
する。後者のプレヒータは,例えば,パティキュレート
捕集フィルタ,排気浄化コンバータのガス上流側に配置
される。
形成される。この空洞には,前記パティキュレートやN
O,CO等を含む排気ガスが導入される。そして,後述
のごとく,環状発熱体が自己発熱型フィルタの場合,或
いは排気浄化コンバータの場合には,上記パティキュレ
ートが捕集されたり,NO等が浄化されたりする。ま
た,本発明の環状発熱体は,前記自己発熱型フィルタ,
排気浄化コンバータ,或いはプレヒータ等に用いること
ができる。前二者の場合には,環状発熱体は,それ自体
が上記パティキュレートの捕集機能や排気浄化機能を有
する。後者のプレヒータは,例えば,パティキュレート
捕集フィルタ,排気浄化コンバータのガス上流側に配置
される。
【0015】また,発熱板は,渦巻き状に巻回した中心
端部を上記中心電極に接合し,外周端部は外筒電極に接
合する。外筒電極は,巻回した発熱板を外周において固
定する役割を有する。そして,環状発熱体の加熱時に
は,中心電極と外筒電極との間に,加熱用電流を印加す
る。
端部を上記中心電極に接合し,外周端部は外筒電極に接
合する。外筒電極は,巻回した発熱板を外周において固
定する役割を有する。そして,環状発熱体の加熱時に
は,中心電極と外筒電極との間に,加熱用電流を印加す
る。
【0016】
【作用及び効果】本発明の環状発熱体は,導電性の発熱
板を渦巻き状に巻回すると共にその外周部分が内周部分
よりも発熱量が大きくなるように発熱板を構成してい
る。そのため,該環状発熱体を発熱させるべく,中心電
極と外筒電極との間に加熱用電流を印加した場合,外周
部分は温度低下が発生しそうになる(前記従来技術参
照)が,外周部分は内周部分よりも大きな発熱量を有す
る。それ故,環状発熱体は外周部分の温度低下が少な
く,その全体がほぼ均一の温度となる。それ故,環状発
熱体における前記パティキュレートの未燃焼部分の発
生,プレヒータでの排気浄化性能の部分的低下等を生ず
ることがない。また,全体にほぼ均一温度となるので,
高温部での酸化劣化の速い進行がなく,外周部分と内周
部分との温度差による熱応力発生が少なく,環状発熱体
に損傷を与えることがない。
板を渦巻き状に巻回すると共にその外周部分が内周部分
よりも発熱量が大きくなるように発熱板を構成してい
る。そのため,該環状発熱体を発熱させるべく,中心電
極と外筒電極との間に加熱用電流を印加した場合,外周
部分は温度低下が発生しそうになる(前記従来技術参
照)が,外周部分は内周部分よりも大きな発熱量を有す
る。それ故,環状発熱体は外周部分の温度低下が少な
く,その全体がほぼ均一の温度となる。それ故,環状発
熱体における前記パティキュレートの未燃焼部分の発
生,プレヒータでの排気浄化性能の部分的低下等を生ず
ることがない。また,全体にほぼ均一温度となるので,
高温部での酸化劣化の速い進行がなく,外周部分と内周
部分との温度差による熱応力発生が少なく,環状発熱体
に損傷を与えることがない。
【0017】また,上記のごとく,巻回された発熱板に
おける外周部分の電気抵抗値が内周部分のそれよりも大
きく構成した場合には,前記のごとく中心電極と外筒電
極との間に加熱用電流を印加し,該電流を半径方向に放
射状に流した場合でも,外周部分の発熱量が,電気抵抗
値一定のものに比べ大きくなる。そのため,外周部分の
温度低下が少なくでき,内周部分との温度差を小さくで
きる。したがって,本発明によれば,外周部分の温度低
下を少なくすることができる環状発熱体を提供すること
ができる。
おける外周部分の電気抵抗値が内周部分のそれよりも大
きく構成した場合には,前記のごとく中心電極と外筒電
極との間に加熱用電流を印加し,該電流を半径方向に放
射状に流した場合でも,外周部分の発熱量が,電気抵抗
値一定のものに比べ大きくなる。そのため,外周部分の
温度低下が少なくでき,内周部分との温度差を小さくで
きる。したがって,本発明によれば,外周部分の温度低
下を少なくすることができる環状発熱体を提供すること
ができる。
【0018】
実施例1 本発明の実施例にかかる環状発熱体につき,図1〜図8
を用いて説明する。本例の環状発熱体1は,前記パティ
キュレート捕集用の自己発熱型フィルタで,まず図4〜
図6に示すごとく,8枚の帯状の導電性の発熱板21〜
28を渦巻き状に巻回してなると共に,該発熱板21〜
28の中心部には中心電極41を,一方外周部には外筒
電極42を設けてなる。また,上記発熱板21は,上記
中心電極41と外筒電極42との間に加熱用電流を印加
(図6)したとき,外周部分の方が内周部分よりも単位
面積当たりの発熱量が大きくなるよう構成してある。
を用いて説明する。本例の環状発熱体1は,前記パティ
キュレート捕集用の自己発熱型フィルタで,まず図4〜
図6に示すごとく,8枚の帯状の導電性の発熱板21〜
28を渦巻き状に巻回してなると共に,該発熱板21〜
28の中心部には中心電極41を,一方外周部には外筒
電極42を設けてなる。また,上記発熱板21は,上記
中心電極41と外筒電極42との間に加熱用電流を印加
(図6)したとき,外周部分の方が内周部分よりも単位
面積当たりの発熱量が大きくなるよう構成してある。
【0019】また,上記発熱板21〜28は,波形状を
なし,各発熱板の間には8枚の平板31〜38を介在さ
せて,一体的に渦巻き状に巻回してある(図3〜図
5)。そして,本例においては,上記発熱量が,内周部
分よりも外周部分が大きくなるように,図2(a)及び
(b)に示すごとく構成した濾材を波形に加工して,発
熱板を構成している。図2(a)に示す波形加工前の濾
材210(発熱板21)は,その板厚みが内周部分21
1から外周部分214にかけて,順次段階的に小さく
(薄く)してある。両者の中間部分212,213は1
段階であっても例えば5段階であっても,またこの中間
部分はなくても良い。また,この厚みの変化は,段階的
でなく,漸次減少するものであっても良い(図9参
照)。
なし,各発熱板の間には8枚の平板31〜38を介在さ
せて,一体的に渦巻き状に巻回してある(図3〜図
5)。そして,本例においては,上記発熱量が,内周部
分よりも外周部分が大きくなるように,図2(a)及び
(b)に示すごとく構成した濾材を波形に加工して,発
熱板を構成している。図2(a)に示す波形加工前の濾
材210(発熱板21)は,その板厚みが内周部分21
1から外周部分214にかけて,順次段階的に小さく
(薄く)してある。両者の中間部分212,213は1
段階であっても例えば5段階であっても,またこの中間
部分はなくても良い。また,この厚みの変化は,段階的
でなく,漸次減少するものであっても良い(図9参
照)。
【0020】なお,図4において発熱板21と22,2
3と24,25と26,27と28が同位置に示される
のは,両発熱板がそれぞれ両方向端部において接合され
ているためである(図11参照)。また,平板31〜3
8は,発熱板21〜28の間にあり,図4では,平板3
2,34,36,38が1枚置きに点線で示すごとく見
える。一方,平板31,33,35,37は,発熱板の
間に挟持されているので,図4の点線位置には表れず,
同図に( )で示した。
3と24,25と26,27と28が同位置に示される
のは,両発熱板がそれぞれ両方向端部において接合され
ているためである(図11参照)。また,平板31〜3
8は,発熱板21〜28の間にあり,図4では,平板3
2,34,36,38が1枚置きに点線で示すごとく見
える。一方,平板31,33,35,37は,発熱板の
間に挟持されているので,図4の点線位置には表れず,
同図に( )で示した。
【0021】一方,図2(b)に示す波形加工前の濾材
210(発熱板21)は,その板幅を,内周部分216
から外周部分217にかけて小さく形成したものであ
る。この板幅変化も,段階的,漸次的いずれであっても
良い。また,上記は,発熱板21について示したが,こ
のことは,他の発熱板22〜28についても同様であ
る。また,図1(a)は,上記図2(a)に示した,厚
み変化の発熱板21〜28を巻回した場合を示し,同図
の左側半分は巻回部分の断面を,右半分は後述する温度
分布を示している。
210(発熱板21)は,その板幅を,内周部分216
から外周部分217にかけて小さく形成したものであ
る。この板幅変化も,段階的,漸次的いずれであっても
良い。また,上記は,発熱板21について示したが,こ
のことは,他の発熱板22〜28についても同様であ
る。また,図1(a)は,上記図2(a)に示した,厚
み変化の発熱板21〜28を巻回した場合を示し,同図
の左側半分は巻回部分の断面を,右半分は後述する温度
分布を示している。
【0022】また,図1(b)は,上記図2(b)に示
した,板幅変化の発熱板21〜28を巻回した場合につ
き,図1(a)と同様に示している。また,本例の環状
発熱体は,図3〜図5に示すごとく,発熱板21〜28
の間に平板31〜38を介在させており,この間に空洞
部20を形成している。そして,発熱板21〜28が,
前記パティキュレートを捕集するための波形状の濾材を
形成している。該濾材は,網状体に多孔質焼結体を一体
形成したものである。これにより知られるごとく,本例
の環状発熱体1は,上記パティキュレート捕集用の自己
発熱型フィルタを構成している。なお,排気ガスGは,
図6,図3の矢印に示すごとく流れ,その中のパティキ
ュレートが濾材としての上記発熱板21〜28に捕集さ
れる。
した,板幅変化の発熱板21〜28を巻回した場合につ
き,図1(a)と同様に示している。また,本例の環状
発熱体は,図3〜図5に示すごとく,発熱板21〜28
の間に平板31〜38を介在させており,この間に空洞
部20を形成している。そして,発熱板21〜28が,
前記パティキュレートを捕集するための波形状の濾材を
形成している。該濾材は,網状体に多孔質焼結体を一体
形成したものである。これにより知られるごとく,本例
の環状発熱体1は,上記パティキュレート捕集用の自己
発熱型フィルタを構成している。なお,排気ガスGは,
図6,図3の矢印に示すごとく流れ,その中のパティキ
ュレートが濾材としての上記発熱板21〜28に捕集さ
れる。
【0023】また,本例の環状発熱体1は,直径80m
m,幅20mmである。また,発熱板21〜28,平板
31〜38は,いずれも長さ360mmである。また,
発熱板21(22〜28も同じ)は,75Fe−20C
r−5Al合金の金網を用い,その表面及び網目内の全
てを覆うように,上記多孔質粉末焼結体を一体的に被
覆,焼成したものである。そして,図2(a)に示すご
とく,該発熱板21の内周部分211に用いる濾材は金
網の厚みが0.2mmで,一方外周部分214に用いる
濾材は金網厚みが0.13mmで,その中間部212,
213は,段階的に厚みが変化させてある。なお,各段
階211〜214の長さは,波加工後において,それぞ
れ90mmである。
m,幅20mmである。また,発熱板21〜28,平板
31〜38は,いずれも長さ360mmである。また,
発熱板21(22〜28も同じ)は,75Fe−20C
r−5Al合金の金網を用い,その表面及び網目内の全
てを覆うように,上記多孔質粉末焼結体を一体的に被
覆,焼成したものである。そして,図2(a)に示すご
とく,該発熱板21の内周部分211に用いる濾材は金
網の厚みが0.2mmで,一方外周部分214に用いる
濾材は金網厚みが0.13mmで,その中間部212,
213は,段階的に厚みが変化させてある。なお,各段
階211〜214の長さは,波加工後において,それぞ
れ90mmである。
【0024】また,上記粉末焼結体の材料は,70Fe
−20Cr−10Al合金である。また,発熱板21の
表面は,Al2 O3 の絶縁層が形成されている。また,
上記内周部分211と外周部分214との抵抗比は,約
1.5であった。なお,平板31〜38は75Fe−2
0Cr−5Al合金板であり,その表面にはAl2 O3
の絶縁層が形成されている。また,図2(b)に示した
発熱板21は,内周部分216の幅が20mm,外周部
分217の先端部の幅は13mmである。板厚みは,同
じである。その他は上記図2(a)に示した発熱板と同
様である。
−20Cr−10Al合金である。また,発熱板21の
表面は,Al2 O3 の絶縁層が形成されている。また,
上記内周部分211と外周部分214との抵抗比は,約
1.5であった。なお,平板31〜38は75Fe−2
0Cr−5Al合金板であり,その表面にはAl2 O3
の絶縁層が形成されている。また,図2(b)に示した
発熱板21は,内周部分216の幅が20mm,外周部
分217の先端部の幅は13mmである。板厚みは,同
じである。その他は上記図2(a)に示した発熱板と同
様である。
【0025】次に,上記環状発熱体1を加熱するに当た
っては,図6に示すごとく,スイッチ44をオンとな
し,バッテリ43より,中心電極41と外筒電極42と
の間に90アンペア(A)の加熱用電流を印加する。こ
れにより,発熱板21〜28の間にそれぞれ加熱用電流
が流れ,環状発熱体1が発熱する。そして,発熱板21
〜28,平板31〜38の表面には,それぞれAl2 O
3 の電気絶縁層が形成されているので,加熱用電流は,
各発熱板において渦巻き状に流れる。また,発熱板21
は,外周部分の厚みが小さく,上記のごとく内周部分に
比して抵抗比が1.5倍あるので,外周部分の発熱量が
大きい。そのため,外周部分から外部への放熱があって
も,外周部分は内周部分とほぼ同じ温度を維持すること
ができる。このことは,図1(a),(b)いずれの発
熱板を用いた場合も同様である。
っては,図6に示すごとく,スイッチ44をオンとな
し,バッテリ43より,中心電極41と外筒電極42と
の間に90アンペア(A)の加熱用電流を印加する。こ
れにより,発熱板21〜28の間にそれぞれ加熱用電流
が流れ,環状発熱体1が発熱する。そして,発熱板21
〜28,平板31〜38の表面には,それぞれAl2 O
3 の電気絶縁層が形成されているので,加熱用電流は,
各発熱板において渦巻き状に流れる。また,発熱板21
は,外周部分の厚みが小さく,上記のごとく内周部分に
比して抵抗比が1.5倍あるので,外周部分の発熱量が
大きい。そのため,外周部分から外部への放熱があって
も,外周部分は内周部分とほぼ同じ温度を維持すること
ができる。このことは,図1(a),(b)いずれの発
熱板を用いた場合も同様である。
【0026】図1(a),(b)の右側部分は,温度分
布の状態を示している。また,図7は,環状発熱体の正
面から見た同様の温度分布を示し,ほぼ均一な高温部1
2が外筒電極42の近くまで形成されていることを示し
ている。低温部13は,極く少ない(前記従来の図15
と比較)。次に,上記の温度分布の実測値を図8
(a),(b)に示す。図8(a)は,上記図1(a)
の発熱板を用いた環状発熱体について示しており,外周
部分まで内周部分とほぼ同様の高温度を示していること
が分かる。このことは,図1(b)の発熱板を用いた場
合も同様であった。
布の状態を示している。また,図7は,環状発熱体の正
面から見た同様の温度分布を示し,ほぼ均一な高温部1
2が外筒電極42の近くまで形成されていることを示し
ている。低温部13は,極く少ない(前記従来の図15
と比較)。次に,上記の温度分布の実測値を図8
(a),(b)に示す。図8(a)は,上記図1(a)
の発熱板を用いた環状発熱体について示しており,外周
部分まで内周部分とほぼ同様の高温度を示していること
が分かる。このことは,図1(b)の発熱板を用いた場
合も同様であった。
【0027】一方,図8(b)は,発熱板21〜28を
同一厚みとした比較例の環状発熱体を示してる。この場
合は,中心から3cm離れると,500℃以下のかなり
低温になってしまっていることが分かる。このように,
本例によれば,外周部分から内周部分までを均一に,高
温に加熱できる環状発熱体を得ることができる。また,
本実施例では,濾材を波形状に,絶縁板を平板状にした
が,濾材を平板状,絶縁板を波形状としても良く,濾材
との間にガス流れを生ずるように構成する必要がある。
同一厚みとした比較例の環状発熱体を示してる。この場
合は,中心から3cm離れると,500℃以下のかなり
低温になってしまっていることが分かる。このように,
本例によれば,外周部分から内周部分までを均一に,高
温に加熱できる環状発熱体を得ることができる。また,
本実施例では,濾材を波形状に,絶縁板を平板状にした
が,濾材を平板状,絶縁板を波形状としても良く,濾材
との間にガス流れを生ずるように構成する必要がある。
【0028】実施例2 本例の環状発熱体は,図9に示すごとく,外周部分が内
周部分よりも,比抵抗が大きく形成された発熱板を用い
たものである。即ち,本例の発熱板21〜28は,実施
例1と異なり板厚み,板幅は同じである。そして,上記
のごとく外周部分と内周部分とで比抵抗が異なる。その
他は,実施例1と同様である。
周部分よりも,比抵抗が大きく形成された発熱板を用い
たものである。即ち,本例の発熱板21〜28は,実施
例1と異なり板厚み,板幅は同じである。そして,上記
のごとく外周部分と内周部分とで比抵抗が異なる。その
他は,実施例1と同様である。
【0029】発熱板の外周部分は,75Fe−20Cr
−5Al合金の高比抵抗の金網であり,一方内周部分は
79Fe−18Cr−3Al合金の低比抵抗の金網であ
る。そして,本例においては,この外周部分及び内周部
分は,発熱板の全長360mmの中の180mmづつと
した。両者の間は,溶接した。また,この間の比抵抗
は,図9に示すごとく,段階的,漸次的に変化させるこ
ともできる。図9(a)〜(c)はこの状態を示してい
る。即ち,図9(a)は,前記のごとく,内周部分21
1と外周部分214とを2つに区分した状態を,図9
(b)は内周部分211を半分として,残り半分を更に
2等分して中間部212と外周部分214とに区分した
ものである。これにより,それぞれ,単位長さ当たりの
抵抗値を変化させている。
−5Al合金の高比抵抗の金網であり,一方内周部分は
79Fe−18Cr−3Al合金の低比抵抗の金網であ
る。そして,本例においては,この外周部分及び内周部
分は,発熱板の全長360mmの中の180mmづつと
した。両者の間は,溶接した。また,この間の比抵抗
は,図9に示すごとく,段階的,漸次的に変化させるこ
ともできる。図9(a)〜(c)はこの状態を示してい
る。即ち,図9(a)は,前記のごとく,内周部分21
1と外周部分214とを2つに区分した状態を,図9
(b)は内周部分211を半分として,残り半分を更に
2等分して中間部212と外周部分214とに区分した
ものである。これにより,それぞれ,単位長さ当たりの
抵抗値を変化させている。
【0030】また,図9(c)は,図9(b)における
中間部212の比抵抗を,細かく段階的に変化させたも
のである。なお,図9(d)は,同じ比抵抗の発熱板2
1を用いた,比較例である。本例においても,外周部分
と内周部分との比抵抗を,上記のごとく変化させてある
ので,外周部分の発熱量が大きく,環状発熱体全体を均
一温度に加熱できる。また,実施例1と同様の効果を得
ることができる。また,本例においては,材料を段階的
に変えることにより,図9(a)〜(c)に示したごと
く,抵抗値を段階的に変える例を示したが,このような
抵抗値変化は板幅,板厚み等を変えることによっても達
成できる。このことは以下の実施例でも同様である。
中間部212の比抵抗を,細かく段階的に変化させたも
のである。なお,図9(d)は,同じ比抵抗の発熱板2
1を用いた,比較例である。本例においても,外周部分
と内周部分との比抵抗を,上記のごとく変化させてある
ので,外周部分の発熱量が大きく,環状発熱体全体を均
一温度に加熱できる。また,実施例1と同様の効果を得
ることができる。また,本例においては,材料を段階的
に変えることにより,図9(a)〜(c)に示したごと
く,抵抗値を段階的に変える例を示したが,このような
抵抗値変化は板幅,板厚み等を変えることによっても達
成できる。このことは以下の実施例でも同様である。
【0031】実施例3 本例は,図10(a)〜(c)に示すごとく,発熱板2
1を構成する網状体29において,断線部分290を点
在形成させたものである。即ち,図1に示した発熱板2
1を構成する骨格としての網状体(金網)29におい
て,その線の途中を切断して断線部分を設けたのであ
る。これにより,加熱用電流の流路制限を行い,抵抗値
を外周部分と内周部分とで変化させたものである。そし
て,内周部分は断線状態とせず,外周部分を図10
(a)に示す如く切断した。
1を構成する網状体29において,断線部分290を点
在形成させたものである。即ち,図1に示した発熱板2
1を構成する骨格としての網状体(金網)29におい
て,その線の途中を切断して断線部分を設けたのであ
る。これにより,加熱用電流の流路制限を行い,抵抗値
を外周部分と内周部分とで変化させたものである。そし
て,内周部分は断線状態とせず,外周部分を図10
(a)に示す如く切断した。
【0032】本例においては,外周部分において,断線
部分が多くなり,抵抗値が大きくなる。そのため,渦巻
き状に加熱用電流を印加したとき,外周部分の発熱量が
大きくなり,環状発熱体全体がほぼ均一に加熱される。
その他,実施例1と同様の効果を得ることができる。ま
た,断線方法は,図10(a)の間隔に限らず,図10
(b)のごとく断線間隔を大きくしたり,また図10
(c)のごとく断線穴を大きくしても良い。また,抵抗
値の変化は,2段階と限る必要はなく,前記図9に示す
ごとく変化させても良い。また,網状体の抵抗値を変化
させる方法として,他にも,金網の線の太さを変えるこ
と,金網の線の長さを変える(ピッチを変える)こと等
がある。
部分が多くなり,抵抗値が大きくなる。そのため,渦巻
き状に加熱用電流を印加したとき,外周部分の発熱量が
大きくなり,環状発熱体全体がほぼ均一に加熱される。
その他,実施例1と同様の効果を得ることができる。ま
た,断線方法は,図10(a)の間隔に限らず,図10
(b)のごとく断線間隔を大きくしたり,また図10
(c)のごとく断線穴を大きくしても良い。また,抵抗
値の変化は,2段階と限る必要はなく,前記図9に示す
ごとく変化させても良い。また,網状体の抵抗値を変化
させる方法として,他にも,金網の線の太さを変えるこ
と,金網の線の長さを変える(ピッチを変える)こと等
がある。
【0033】実施例4 本例は,図11,図12に示すごとく,実施例1に示し
た環状発熱体において,加熱用電流が環状発熱体の半径
方向にも放射状に流れるよう(図12)構成したもので
ある。即ち,本例においては図11に示すごとく,発熱
板21〜28は,その幅方向の両端部を,平板31〜3
8を介在させて,溶接により結合させている。そして,
平板31〜38の端部の発熱板21〜28と接する部分
は,Al2 O3 の絶縁層315,325,335が除去
されている。また,発熱板21〜28も,上記結合部分
においては,前記Al2 O3 の絶縁層(図示略)が除去
されている。
た環状発熱体において,加熱用電流が環状発熱体の半径
方向にも放射状に流れるよう(図12)構成したもので
ある。即ち,本例においては図11に示すごとく,発熱
板21〜28は,その幅方向の両端部を,平板31〜3
8を介在させて,溶接により結合させている。そして,
平板31〜38の端部の発熱板21〜28と接する部分
は,Al2 O3 の絶縁層315,325,335が除去
されている。また,発熱板21〜28も,上記結合部分
においては,前記Al2 O3 の絶縁層(図示略)が除去
されている。
【0034】そのため,発熱板21〜28は平板31〜
38の端部を介して電気的に導通している。その他は,
実施例1と同様である。そして,本例においては,中心
電極41と外筒電極42との間に加熱用電流を印加した
場合には,該電流は図11,図12に実線Rで示すごと
く,環状発熱体の半径方向へも放射状に流れる。
38の端部を介して電気的に導通している。その他は,
実施例1と同様である。そして,本例においては,中心
電極41と外筒電極42との間に加熱用電流を印加した
場合には,該電流は図11,図12に実線Rで示すごと
く,環状発熱体の半径方向へも放射状に流れる。
【0035】即ち,上記電流は,前記のごとく,発熱板
21〜28(実施例1参照)の接合部分を通じて半径方
向に流れる。また,図12に点線矢印で示すごとく,各
発熱板21〜28の内部も流れるため,渦巻き状の電流
流れも生ずる。なお,図11に示す点線矢印Gは,環状
発熱体の濾材としての発熱板21〜28を通過するガス
の流れ方向を示す。本例によれば,外周部の温度低下が
著しい,加熱電流が半径方向に流れる構造においても,
外周部の温度低下が抑えられ,実施例1と同様の効果が
得られる。また,発熱板として,実施例2や実施例3に
示されているものを用いても良く,いずれも同様の効果
が得られる。
21〜28(実施例1参照)の接合部分を通じて半径方
向に流れる。また,図12に点線矢印で示すごとく,各
発熱板21〜28の内部も流れるため,渦巻き状の電流
流れも生ずる。なお,図11に示す点線矢印Gは,環状
発熱体の濾材としての発熱板21〜28を通過するガス
の流れ方向を示す。本例によれば,外周部の温度低下が
著しい,加熱電流が半径方向に流れる構造においても,
外周部の温度低下が抑えられ,実施例1と同様の効果が
得られる。また,発熱板として,実施例2や実施例3に
示されているものを用いても良く,いずれも同様の効果
が得られる。
【0036】実施例5 本例は,図13,14に示すごとく,実施例1に示した
環状発熱体1を,ケース5内に多数配置し,かつ環状発
熱体1の入口側と出口側に輻射シールド53,53を設
けた,ディーゼルエンジンのパティキュレートの浄化装
置を示すものである。該環状発熱体1は,前記のごとく
自己発熱型フィルタである。該環状発熱体1は,ケース
5内において,その区画板55に24個装着してある。
ケース5は,排気ガスの導入口51と排出口52とを有
する。
環状発熱体1を,ケース5内に多数配置し,かつ環状発
熱体1の入口側と出口側に輻射シールド53,53を設
けた,ディーゼルエンジンのパティキュレートの浄化装
置を示すものである。該環状発熱体1は,前記のごとく
自己発熱型フィルタである。該環状発熱体1は,ケース
5内において,その区画板55に24個装着してある。
ケース5は,排気ガスの導入口51と排出口52とを有
する。
【0037】また,環状発熱体1の入口側と出口側に
は,輻射シールド53,53を配置してある。該輻射シ
ールドは,環状発熱体1の放熱を抑制するためのもの
で,環状発熱体1の両側に約1cmの間隙を配置してあ
る。また,該輻射シールド53,53は,厚み0.05
〜2mmの金属板を用いる。該金属板としては,高温用
ステンレス鋼,Alメッキステンレス鋼,Fe−Cr−
Al合金等を用いる。本例においては,排気ガスが導入
口51より導入室510内に入り,次いで環状発熱体1
を通過して排気室520に入り,排出口52より排出さ
れる。この間に排気ガス中のパティキュレートが環状発
熱体1の濾材である発熱板21〜28に捕集される。
は,輻射シールド53,53を配置してある。該輻射シ
ールドは,環状発熱体1の放熱を抑制するためのもの
で,環状発熱体1の両側に約1cmの間隙を配置してあ
る。また,該輻射シールド53,53は,厚み0.05
〜2mmの金属板を用いる。該金属板としては,高温用
ステンレス鋼,Alメッキステンレス鋼,Fe−Cr−
Al合金等を用いる。本例においては,排気ガスが導入
口51より導入室510内に入り,次いで環状発熱体1
を通過して排気室520に入り,排出口52より排出さ
れる。この間に排気ガス中のパティキュレートが環状発
熱体1の濾材である発熱板21〜28に捕集される。
【0038】パティキュレート捕集後,実施例1に示し
たごとく,発熱板21〜28に加熱用電流を印加し,加
熱する。このとき,環状発熱体1の両側には,輻射シー
ルド53,53が設けてあるので,環状発熱体1の両端
部からの放熱が抑制される。そのため,本例によれば,
環状発熱体1を一層均一に加熱できるでけでなく,図1
4に示すごとく,環状発熱体1の再生に要する電力量
(kW・H)を,輻射シールド53を用いない比較例に
比して低減することができる。その他,実施例1と同様
の効果を得ることができる。
たごとく,発熱板21〜28に加熱用電流を印加し,加
熱する。このとき,環状発熱体1の両側には,輻射シー
ルド53,53が設けてあるので,環状発熱体1の両端
部からの放熱が抑制される。そのため,本例によれば,
環状発熱体1を一層均一に加熱できるでけでなく,図1
4に示すごとく,環状発熱体1の再生に要する電力量
(kW・H)を,輻射シールド53を用いない比較例に
比して低減することができる。その他,実施例1と同様
の効果を得ることができる。
【図1】実施例1における環状発熱体の説明図。
【図2】実施例1における波形加工前の発熱板の斜視
図。
図。
【図3】実施例1における環状発熱体の要部拡大正面
図。
図。
【図4】実施例1の環状発熱体の説明図。
【図5】実施例1の環状発熱体の正面図。
【図6】実施例1の環状発熱体の加熱回路の説明図。
【図7】実施例1の環状発熱体の温度分布説明図。
【図8】実施例1に示した環状発熱体における,半径方
向距離と温度分布との関係を示す線図。
向距離と温度分布との関係を示す線図。
【図9】実施例2に示した環状発熱体における,半径方
向距離と単位長さ当たりの抵抗値の関係を示す線図。
向距離と単位長さ当たりの抵抗値の関係を示す線図。
【図10】実施例3に示した発熱板における,網状体の
断線部分の説明図。
断線部分の説明図。
【図11】実施例4における環状発熱体の半径方向の断
面図。
面図。
【図12】実施例4における環状発熱体の,加熱用電流
の流れ方向の説明図。
の流れ方向の説明図。
【図13】実施例5における環状発熱体の使用説明図。
【図14】実施例5における再生電力の比較説明図。
【図15】従来例で示した環状発熱体の温度分布の説明
図。
図。
1...環状発熱体, 21〜28...発熱板, 211,216...内周部分, 214,217...外周部分, 29...網状体, 290...断線部分, 31〜38...平板, 41...中心電極, 42...外筒電極, 53...輻射シールド,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 幸久 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 導電性の発熱板を渦巻き状に巻回してな
ると共に該発熱板の中心部には中心電極を,一方その外
周部には外筒電極を設けてなる環状発熱体であって,上
記中心電極と外筒電極との間に加熱用電流を印加したと
きに,外周部分の方が内周部分よりも単位面積当たりの
発熱量が大きくなるように,発熱板を構成したことを特
徴とする環状発熱体。 - 【請求項2】 導電性の発熱板を渦巻き状に巻回してな
ると共に該発熱板の中心部には中心電極を,一方その外
周部には外筒電極を設けてなる環状発熱体であって,上
記発熱板は,上記外周部分の電気抵抗値が,上記内周部
分の電気抵抗値よりも大きいことを特徴とする環状発熱
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3298033A JPH05106425A (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 環状発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3298033A JPH05106425A (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 環状発熱体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05106425A true JPH05106425A (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=17854255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3298033A Pending JPH05106425A (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 環状発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05106425A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11257048A (ja) * | 1998-03-12 | 1999-09-21 | Nisshin Steel Co Ltd | ディーゼルエンジン用金属製フィルタ |
CN109320058A (zh) * | 2017-08-01 | 2019-02-12 | 蓝思科技(长沙)有限公司 | 一种热弯机 |
-
1991
- 1991-10-17 JP JP3298033A patent/JPH05106425A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11257048A (ja) * | 1998-03-12 | 1999-09-21 | Nisshin Steel Co Ltd | ディーゼルエンジン用金属製フィルタ |
CN109320058A (zh) * | 2017-08-01 | 2019-02-12 | 蓝思科技(长沙)有限公司 | 一种热弯机 |
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