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JPH05104093A - 2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸並びにアニオンポリマーを用いた、水性系におけるシリカ/ケイ酸塩析出の制御方法 - Google Patents

2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸並びにアニオンポリマーを用いた、水性系におけるシリカ/ケイ酸塩析出の制御方法

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Publication number
JPH05104093A
JPH05104093A JP26960591A JP26960591A JPH05104093A JP H05104093 A JPH05104093 A JP H05104093A JP 26960591 A JP26960591 A JP 26960591A JP 26960591 A JP26960591 A JP 26960591A JP H05104093 A JPH05104093 A JP H05104093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
weight
phosphonobutane
silica
sulfonic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26960591A
Other languages
English (en)
Inventor
Jasbir S Gill
エス.ジル ジヤスビール
Susan P Rey
ピー.レイ スーザン
H Wiernik John
エツチ.ウイアーニク ジヨン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Calgon Corp
Original Assignee
Calgon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US07/546,810 external-priority patent/US5078879A/en
Application filed by Calgon Corp filed Critical Calgon Corp
Priority to JP26960591A priority Critical patent/JPH05104093A/ja
Publication of JPH05104093A publication Critical patent/JPH05104093A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカル
ボン酸の有効量、好ましくは少なくとも0.1ppm 並び
に、所望によりアニオンポリマー、好ましくはカルボン
/スルホンポリマー、又はその塩を被処理水性系に添加
することにより該水性系におけるシリカ/ケイ酸塩析出
物の形成を制御する方法。ホウ酸又はモリブデン酸イオ
ン源も併せて添加することができる。 【効果】 水性系におるけシリカ/ケイ酸塩の析出を有
効に制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来技術】水性系、例えばボイラー、冷却塔、過塩類
地熱ブラインを含む系におけるシリカ/ケイ酸塩析出は
依然として問題となっている。伝統的には、被処理系へ
の補給水を軟化することにより、排出することにより、
またはその両者により、析出を制御してきた。析出が起
ると、機械的除去またはフッ化アンモニウムまたはフッ
化水素酸による洗浄が一般的制御法となる。明らかに、
機械的または化学的洗浄は、中断時間を必要とし、エネ
ルギーおよび労働費を増大させる。
【0002】pHはシラノール基のイオン化に影響し、
したがって重合速度に影響する。シリカがまず生成し、
ついで三次元網目構造が形成すると考えられる。ついに
は、縮合によりコロイド粒子が成長する。 pH7では、
核形成と粒子の成長は著しく速い。冷却水の pHは一般
に6.0〜8.5であり、水温は一般に約30〜70℃
である。地熱ブラインの pHは一般に4.0〜6.0で
あり、ブライン温度は一般に約100°乃至210℃で
ある。
【0003】過塩類地熱ブラインにおけるシリカスケー
ル抑制剤として、カチオンポリマー又はカチオン界面活
性剤を使用することが知られている(Harrar, J. E.
等、「過塩類地熱ブラインに対する抗スケール剤として
の特許化学添加剤の試験に関する最終報告」1980年
1月、Lawreuce Livermore Laboratory; Harrar, J. E.
等、「過塩類地熱ブラインからのシリカ析出抑制用有機
添加剤のオンライン試験、IV、候補添加剤の最終試
験」、1980年2月、Lawreuce Livermore Laborator
ies; Harrar, J. E.等、「Salton Sea地熱地帯における
スケール形成およびスケール抑制剤の研究」腐食/8
0、ペーパーNo. 225、国際腐食フォーラム、(材料
の保護と性能にもっぱら向けられた)1980年3月3
〜7日、シカゴ、イリノイ)。
【0004】また、係属中のCalgon社の米国特許出願第
290,798号は、ヘキサメチレンジアミンテトラ
(メチレンホスホン酸)及びジエチレントリアミンペン
タ(メチレンホスホン酸)のようなホスホナートとアニ
オンポリマーとを使用してシリカ析出を制御することを
開示している。係属中のCalgon社の米国特許出願第19
0,621号は、2−ホスホノブタン−1,2,4−ト
リカルボン酸のようなホスホナートとマレイン酸/ジメ
チルジアリルアンモニウムクロリド型ポリマーとを使用
してシリカ析出を制御することを開示している。
【0005】米国特許第3,928,196号は、スケ
ール抑制剤としての2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロピルスルホン酸とアクリル酸とのコポリマーの使用法
を開示している。
【0006】米国特許第4,640,793号は、スケ
ールおよび腐食抑制剤として、カルボン酸/スルホン酸
ポリマーとホスホナートとを含有する混合物を使用する
ことを開示している。
【0007】米国特許第4,618,448号は、スケ
ール抑制剤として、不飽和カルボン酸、不飽和スルホン
酸及び不飽和ポリアルキレンオキシドを包むポリマーを
使用することを開示している。
【0008】特願昭57−084794号は、スケール
抑制剤としてのアルリル酸とアリルポリエチレングリコ
ールとのホモポリマーの使用法を開示している。
【0009】ヨーロッパ特許出願第84301450.
7は、スケール抑制剤として、有機ホスホナートと組合
せたカルボン酸/スルホン酸コポリマーを開示してい
る。
【0010】米国特許第4,510,059号は、水性
系におけるシリカ析出物を減少させるため、カルボン酸
官能性両性高分子電解質の使用を開示している。
【0011】米国特許第4,432,879号は、水性
系においてチャイナクレー(Al3O3・2H2O・2SiO2)を含
む粘土のような固体を分散させるため、2−ホスホノブ
タン−1,2,4−トリカルボン酸及びメタクリル酸/
2−アクリルアミド−2−メチルプロピルスルホン酸ポ
リマーの使用を開示している。シリカ/ケイ酸塩のしき
い値抑制は明らかにされておらずまたは提案されていな
い。
【0012】米国特許第4,532,047号は、多極
性有機化合物とホウ酸イオウ源を用いた、無定形シリカ
スケール形成の抑制方法を開示している。
【0013】米国特許第4,584,104号は、オル
トホウ酸イオン源を用いた、無定形シリカスケール形成
の抑制方法を開示している。
【0014】本発明者らは、単独でまたは好ましくは水
溶性アニオンポリマーと組み合せて、2−ホスホノブタ
ン−1,2,4−トリカルボン酸又はその塩を使い、水
性系におけるシリカ及びケイ酸塩の析出を制御する方法
を発見した。このアニオンポリマーは、好ましくは少な
くとも一種のカルボン酸成分単独で、又は少なくとも一
種のスルホン酸成分の組合せ、さらには所望により少な
くとも一種のポリアルキレンオキシド成分との組合せか
ら製造するのが好ましい。ターポリマーが好ましい。
【0015】2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカ
ルボン酸又はその塩は、それ自体有効な抑制剤である。
この化合物およびその塩は水性系におけるシリカ析出を
抑制する。そこで、この化合物を約9.0の pHにおい
てシリカおよび硬度成分を含む水に添加するとき、上記
化合物はケイ酸塩の形成と被処理水と接触する表面上へ
の析出を抑制する。たとえば、2−ホスホノブタン−
1,2,4−トリカルボン酸約10mg/lは、2サイク
ルで約20mg/lの用量で、系表面への実質的な析出な
しにSiO2 250−280mg/lと硬度180−20
0mg/lを有効に維持することを示した。また、アニオ
ンポリマーは一般に2−ホスホノブタン−1,2,4−
トリカルボン酸の効力を増強することも見出された。ホ
ウ酸イオン源とモルブデン酸イオン源もシリカの抑制を
増加するのに使用できる。
【0016】本発明は、シリカを含む、又はシリカ/ケ
イ酸塩を析出する傾向のある水性系に、A)2−ホスホ
ノブタン−1,2,4−トリカルボン酸又はその塩、所
望によりB)水溶性アニオンポリマーからなる組成物の
有効量を添加することからなる、上記水性系におけるシ
リカ/ケイ酸塩析出の制御方法に関する。もし使用する
場合、ポリマーB)はアクリル酸のホモポリマー、メタ
クリル酸のホモポリマー、アクリル酸とメタクリル酸か
らなるポリマー、加水分解ポリアクリルアミド、マレイ
ン酸又はその無水物のホモポリマー、並びにアクリル酸
及び/又はメタクリル酸とアリルポリアルキレングリコ
ール、メタリルポリアルキレングリコール、ポリアルキ
レングリコールアクリレート又はメタクリレート、及び
メトキシアリルポリアルキレングリコールのようなポリ
アルキレンオキシド、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、酢酸ビニ
ル、エチルビニルエーテル、アクリルアミド、アクリル
酸エチル、メタクリル酸エチル、2−アクリルアミド−
2−メチルプロピルスルホン酸、2−メタクリルアミド
−2−メチルプロピルスルホン酸、スチレンスルホン
酸、スルホアルキルアクリレート、スルホアルキルメタ
クリレート、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、
3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシプロピルスルホ
ン酸、及びそれらの塩からなる群より選ばれる少なくと
も1種の他の重合性不飽和水溶性モノマーとからなるポ
リマーからなる群より選ばれる。上記ポリマー及びその
水溶性塩のブレンドも使用することができる。
【0017】アニオンポリマーの使用は任意であるが、
その使用もまた好ましい。上記ポリマーの製法は水処理
技術の分野においてよく知られている。また、上記ポリ
マーの多くは種々の供給者から商業的に入手できる。
【0018】本発明の組成物並びに方法における成分
B)として使用するのに好ましいポリマーは、アクリル
酸又はメタクリル酸のホモポリマー、並びに (i) アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選
ばれる不飽和モノカルボン酸約35乃至約95重量%、
好ましくは約50乃至約90重量%; (ii) 2−アクリルアミド−2−メチルプロピルスル
ホン酸及び2−メタクリルアミド−2−メチルプロピル
スルホン酸からなる群より選ばれる不飽和スルホン酸約
5乃至約65重量%、好ましくは約10乃至約50重量
%;及び、所望により、 (iii) 不飽和ポリアルキレンオキシド0乃至約40重
量%、好ましくは0乃至約30重量%からなるポリマー
からなるポリマーの群より選ばれる。
【0019】あらゆる水溶性不飽和ポリアルキレンオキ
シド化合物が、好ましいポリマー中において(iii)とし
て使用することができる。その例としてはアリルポリア
ルキレングリコール、メタリルポリアルキレングリコー
ル、ポリアルキレングリコールアクリレート、ポリアル
キレングリコールメタクリレート及びメトキシアリルポ
リアルキレングリコールを含むが、これに限定されな
い。好ましい不飽和ポリアルキレンオキシド化合物は不
飽和ポリエチレン化合物、その不飽和ポリプロピレン等
価物及びそれらのエーテル誘導体である。さらに好まし
くは、不飽和ポリエチレン化合物を使用する。また、不
飽和ポリエチレンオキシドと、プロピレンオキシド又は
ブチレンオキシドのような他のポリアルキレンオキシド
とから形成されるポリエーテル混合物も使用することが
できる。不飽和ポリエーテル鎖はアルキル、アラルキ
ル、スルホナート又はホスホナート基、金属又はイオン
で封鎖されていても、非封鎖であってもよい。
【0020】成分(iii)として使用するのに最も好まし
い不飽和ポリアルキレンオキシド化合物は、式CH2=CH-
CH2(OCH2CH2) n OH 又はCH2=CH-CH2(OCH2CH2) n OCH3
(式中、nは5−10である)を有するアリルポリエチ
レングリコール、並びに式:
【化2】 (式中、RとR1 は同一であるか、又は異なることがで
き、H、C1 −C3 低級アルキル、好ましくはCH3
らなる群より選ばれ、xは1−20である)を有するポ
リエチレングリコールアクリレート又はメタクリレート
からなる群より選ばれる。最も好ましい成分は、式:
【化3】 (式中、xは1乃至10、好ましくは3〜7である)を
有するポリエチレングリコールメタクリレートである。
【0021】上記の好ましいポリマーはペンジルバニア
州ピッツバーグの Calgon Corporation から商業的に入
手することができる。一方、そのようなポリマーは、技
術分野でよく知られた遊離基重合法により製造すること
ができる。米国特許第4,680,135号参照。
【0022】本発明の組成物並びに方法において成分
B)として使用する最も好ましい重合体は、アクリル酸
ホモポリマー及びその塩、アクリル酸約35乃至95重
量%、好ましくは約50乃至約90重量%と、2−アク
リルアミド−2−メチルプロピルスルホン酸塩約5乃至
約65重量%、好ましくは約10乃至約50重量%から
なるコポリマー、例えば Calgon Corporationから商業
的に入手できるTRC−233(商標)、アクリル酸、
2−アクリルアミド−2−メチルプロピオン酸とポリエ
チレングリコールモノメタクリレートとからなるターポ
リマー及びその塩、例えば Calgon Corporation から商
業的に入手できるTRC−271(商標)である。ター
ポリマーを使用する場合、最も好ましいターポリマーは
アクリル酸又はその塩約50乃至約80重量%、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロピルスルホン酸又はその
塩約10乃至約30重量%、ポリエチレングリコールモ
ノメタクリレート約5乃至約15重量%からなる。
【0023】上記ポリマーの分子量は臨界的ではない
が、光散乱法又はゲル浸透クロマトグラフィーで測定し
た場合に、約1,000,000以下の分子量であるこ
とが好ましい。さらに好ましくは、分子量は約100,
000以下、最も好ましくは約50,000以下であ
る。このポリマーを、2−ホスホノブタン−1,2,4
−トリカルボン酸又はその塩を同時に含んでいる水溶液
の一部として、被処理系に適用することができる。
【0024】ポリマーB)を使用する場合、A)対B)
の重量比は約1:10乃至約10:1、好ましくは約
1:3乃至約3:1であるべきである。
【0025】さらに、重合体B)を使用する場合、モリ
ブデン酸イオン源又はホウ酸イオン源を添加することが
できる、モリブデン酸塩含有組成物は、カルシウムイオ
ン、マグネシウムイオン及びSiO2 のような化学種を
予想以上に可溶化するため、モリブデン酸イオンが含ま
しい。あらゆるモリブデン酸又はホウ酸イオン源が使用
できる。好ましいモリブデン酸イオン源は、モリブデン
酸アンモニウムであり、好ましいホウ酸イオン源は米国
特許第4,504,104号及び第4,532,047
号(本明細書中において引用文献とする)に記載されて
いる。モリブデン酸又はホウ酸イオン源と成分C)とし
て使用する場合、成分A)対成分C)の重量比は約1:
5乃至約5:1の範囲であるべきである。モリブデン酸
イオン源及びホウ酸イオン源は商業的に入手できる。
【0026】2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカ
ルボン酸又はその塩の有効量を、被処理水性系に添加す
べきである。ここで使用する「有効量」の用語は、被処
理水性系中においてシリカ/ケイ酸塩析出を制御するの
に必要な量である。一般に、有効量は被処理水性系の全
重量基準で、活性成分で約0.1乃至約200ppm 、好
ましくは約1乃至200ppm の範囲である。
【0027】ここで使用する「シリカ/ケイ酸塩析出の
制御」の用語は、シリカ重合の抑制、限界沈殿抑制、安
定化、分散、可溶化、及び/又はシリカ、ケイ酸塩特に
ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム及びケイ素イオ
ンの粒径減少を含むことを意味する。明らかに、本発明
の添加剤は限界ケイ酸塩沈殿の抑制剤であるが、また同
時にシリカおよびケイ酸塩を安定化し、分散し、可溶化
すると考えられる。そこで、本発明者らは2−ホスホノ
ブタン−1,2,4−トリカルボン酸及びその塩は単独
で、また特定のポリマー、及び所望によりモルブデン酸
又はホウ酸イオン源と組み合せて、きびしい操作条件下
でシリカの析出を抑制し、最小にし又は防止することを
発見し、本明細書はシリカ/ケイ酸塩析出が防止され又
は抑制される特別の機構を記載する試みなしに、この発
見を記載することを意図している。
【0028】ここで使用する「水性系」の用語は、冷却
水系、ボイラー水系、脱塩系、ガススクラバー水系、溶
鉱炉水系、逆浸透系、蒸発器系、製紙系、採鉱系などを
含むことを意味するが、これらに限定されない。
【0029】2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカ
ルボン酸又はその塩の使用はそれらが単独で、きびしい
飽和及び/又は温度条件下でシリカ/ケイ酸塩の析出を
減少し、抑制し及び/又は防止する点で、本方法にとっ
て必須である。
【0030】本発明のポリマーは、使用する場合には普
通に入手できる。モリブデン酸及びホウ酸イオン源も普
通に入手できる。
【0031】本明細書中に開示した組成物は、高アルカ
リ度、高方解石飽和度、及び/又は高 pH値を有する水
性系において、シリカ/ケイ酸塩の析出を有効に制御す
る。このような条件は濃縮サイクルが増すにつれしばし
ば形成される。そこで、本発明の2−ホスホノブタン−
1,2,4−トリカルボン酸組成物は、通常のシリカ制
御剤が有効でないことがあるきびしい条件下においてシ
リカ/ケイ酸塩保護を提供する。
【0032】本組成物はあらゆる好適な手段により被処
理系に添加することができ、各成分は別々に又は組み合
せて添加することができる。好ましい添加方法は補給水
流を介する方法である。
【0033】さらに、トリルトリアゾールのような腐食
防止剤を含めて、他の通常の水処理剤を本ポリマーと共
に使用することができる。
【0034】実施例 以下の実施例により本組成物の使用によるシリカ/ケイ
酸塩析出の抑制を例証する。以下の実施例は本発明の範
囲を何ら限定するものではない。
【0035】本実施例では、以下の化合物を試験した:
PBTAは2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカル
ボン酸であり、Bayhibit AM としてMobay 社から商業的
に入手できる。PMAはポリ(無水マレイン酸)であ
り、Belclene200としてCiba Geigy社から商業的に入
手できる。モリブデン酸アンモニウムはMoO4 2- イオ
ン源である。AA/HPAはアクリル酸と2−ヒドロキ
シプロピルアクリレートとのコポリマーであり、Natrol
42としてNational Starch 社から商業的に入手でき
る。PAAは重量平均分子量約2200のナトリウム中
和アクリル酸ホモポリマーであり、Calgon Corporation
から商業的に入手できる。AA/AMPSA/POE
は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した
重量平均分子量約8200を有するアクリル酸/2−ア
クリルアミド−2−メチルプロピルスルホン酸の60/
40w/wポリマーであり、Calgon Corporationから商
業的に入手できる。AA/AMPSA/POEは、アク
リル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロピルスル
ホン酸及び式:
【化4】 のポリエチレングリコールメタクリレートの70/20
/10(w/w/w)ポリマーであり、Calgon Corpora
tionから商業的に入手できる。
【0036】試験方法 次の操作を用いて本組成物の、ケイ酸カルシウム及びケ
イ酸マグネシウムの形成及び析出を防止する能力を評価
した。
【0037】サイドアームを有する2リットルポリプロ
ピレンフラスコに、表Iに記載の補給水を1500ml水
準まで満たした。電気加熱304ステンレス鋼熱交換器
を前記ポリプロピレンフラスコに浸漬することにより、
補給水の温度を制御し、維持した。屈折率液水準センサ
ーをサイドアームに置き、補給水溜からの流入ライン上
のソレノイド弁を制御することによりフラスコ内を一定
容量に保持した。
【0038】フラスコ底に置いたテフロン管を通して、
調節しかつ測定した速度で濾過乾燥空気又は窒素を送る
ことにより、蒸発を達成した。通気速度を制御すること
により、補給水を種々の水準(すなわちサイクルアッ
プ)に濃縮した。pHスタット装置上のセットポイント
pHによって、必要に応じて酸又はアルカリを供給する
ことによって、系の pHを制御した。
【0039】目標の濃縮サイクルに達した後、サイクル
を数日間一定に保った。これにより工業用冷却塔におい
て通常用いる操作法にシュミレートさせた。この場合、
溜の中の補給水を蒸留水で置き代え、更なる濃縮を停止
した。表Iに記載の補給水を選択したのは、それが室温
において安定であり、何らかの鉱物の析出が起る前に濃
縮工程を確立するのに十分な誘導期を与えるためであ
る。補給水の pHは8−9に調節し、全サイクルアップ
工程中、フラスコ内を選定した pHに保持した。補給水
は特定の抑制剤10mg/lを含んでいた。試料を種々の
時間間隔で採取し、濾過し、塩化物、カルシウム、マグ
ネシウム、シリカを分析した。濃縮サイクルはサイクル
アップ水中の塩化物濃度に基づき決定した。次いで、溶
液中の他の化学種の予想濃度を、濃縮サイクルに基づき
計算した。熱交換器上への析出量を、各実験の始期と終
期に熱交換器を秤量して求めた。上記の結果を表II、II
I 、IVに示す。 表 I 補給水の化学組成 イオン 全濃度(mg/L) カルシウム 100 マグネシウム 7.5 ナトリウム 153 塩化物 199 硫酸 219 シリカ 150 ──────────────────────────── 表 II サイクルアップに空気又は窒素を用い、2−3日間一定サイクル(1.8−2. 0)を保持した pH9.0±0.2におけるシリカ/ケイ酸塩の抑制 ─────────────────────────────────── 抑制剤 サイクル %抑制 用量 アップ 析出 溶液中の保持(mg/L) 添加剤 (mg/L) 媒体 SiO2 Ca Mg Bayhibit AM 10 N2 97 72 87 84 10 空気 5 74 31 0 20 空気 15 79 69 11 AA/AMPSA 2 空気 * 80 3 62 10 空気 80 88 56 62 10 N2 96 79 88 63 AA/AMPSA/POE 2 空気 * 82 3 17 5 空気 * 84 0 32 10 空気 29 81 2 0 10 N2 80 84 79 67 PAA 2 空気 49 85 5 17 5 空気 45 72 12 33 10 空気 83 80 25 24 20 空気 32 77 4 4 10 N2 92 78 88 57 AA/HPA 10 空気 5 84 2 40 10 N2 59 71 37 0 PMA 10 N2 62 72 89 15 MoO4 20 N2 59 58 10 7 AA/AMPSA + MoO4 10/20 N2 51 75 38 0 Bayhibit AM+MoO4 10/20 N2 77 63 57 7 PAA + MoO4 10/20 N2 62 67 90 0 ─────────────────────────────────── *析出物重量は対照より高い。 表 III サイクルアップに空気を用い、7−8日間一定サイクル(1.8−2.0)を保 持した pH8.8±0.2におけるシリカ/ケイ酸塩の抑制 ─────────────────────────────────── 用 量 %抑制 溶液中の保持(mg/L) 添加剤 (mg/L) 析出 SiO2 Ca Mg PBTA 10 85 59 8 0 AA/AMPSA 10 85 88 0 7 AA/AMPSA/POE 10 96 75 86 82 PAA 10 97 37 2 0 PBTA+AA/AMPSA/POE 10/10 94 81 0 10 PBTA + 10/10/20 98 83 96 44 AA/AMPSA/POE + 5/5/10 91 83 0 19 MoO4 -2 PBTA + PAA 10/10 95 100 0 14 PBTA + PAA +MoO4 100 91 100 95 ─────────────────────────────────── 表 IV サイクルアップ用空気及び補給水* を用い、7−8日間一定サイクル(1.8− 2.0)を保持した pH8.8±2におけるシリカ/ケイ酸塩の抑制 ─────────────────────────────────── 用 量 %抑制 溶液中の保持(mg/L) 添加剤 (mg/L) 析出 SiO2 Ca Mg PBTA 10 − 45 11 0 AA/AMPSA 10 85 65 10 8 AA/AMPSA/POE 10 84 67 21 11 MoO4 20 16 58 3 0 PBTA + MoO4 10/20 69 70 0 9 PBTA + 10/10 95 62 3 21 AA/AMPSA/POE PBTA + 10/10/20 96 89 100 100 AA/AMPSA + MoO4 ─────────────────────────────────── *補給水に100mg/lのHCO3 - アルカリ度を与えた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スーザン ピー.レイ アメリカ合衆国,15108 ペンシルヴアニ ア,コラオポリス,オークヘヴン ドライ ヴ 203 (72)発明者 ジヨン エツチ.ウイアーニク アメリカ合衆国,15204 ペンシルヴアニ ア,ピツツバーグ,エイドン ストリート 1233

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性系に2−ホスホノブタン−1,2,
    4−トリカルボン酸又はその塩の有効量を添加すること
    を特徴とする水性系におけるシリカ/ケイ酸塩析出の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 水性系にA)2−ホスホノブタン−1,
    2,4−トリカルボン酸又はその塩、並びにB)アクリ
    ル酸又はメタクリル酸のホモポリマー、及び a) アクリル酸、メタクリル酸、又はそれらの塩から
    なる群より選ばれる不飽和カルボン酸約35乃至約95
    重量%; b) 2−アクリルアミド−2−メチルプロピルスルホ
    ン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロピルスル
    ホン酸、又はそれらの塩からなる群より選ばれる不飽和
    スルホン酸約5乃至65重量%;及び c) 不飽和ポリアルキレンオキシド化合物0乃至約4
    0重量%からなる重合体;からなるポリマー群より選ば
    れ、重量平均分子量約50,000以下を有する水溶性
    ポリマーの有効量を、A)対B)の重量比約1:10乃
    至約10:1の範囲で添加することを特徴とする水性系
    におけるシリカ/ケイ酸塩析出の制御方法。
  3. 【請求項3】 A)対B)の重量比が約1:3乃至約
    3:1である請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 B)が、 a) アクリル酸、メタクリル酸、それらの塩、及びそ
    れらの混合物からなる群より選ばれる不飽和カルボン酸
    化合物50乃至80重量%; b) 2−アクリルアミド−2−メチルプロピルスルホ
    ン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロピルスル
    ホン酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群よ
    り選ばれる不飽和スルホン酸化合物10乃至30重量
    %; c) CH2=CH-CH2(OCH2CH2) nOH ,CH2=CH-CH2(OCH2CH
    2) n OCH3(式中、nは5〜10である)、 【化1】 (式中、RとR1 はそれぞれ独立的にHまたは低級アル
    キルであり、xは1〜20である)からなる群より選ば
    れる不飽和ポリアルキレンオキシド化合物5乃至15重
    量%から製造される水溶性ポリマーである請求項3の方
    法。
  5. 【請求項5】 2−ホスホノブタン−1,2,4−トリ
    カルボン酸を約0.1乃至約200ppm の用量で添加す
    る請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 2−ホスホノブタン−1,2,4−トリ
    カルボン酸を約0.1乃至約200ppm の用量で添加す
    る請求項2の方法。
  7. 【請求項7】 モリブデン酸イオン源またはホウ酸イオ
    ン源を、成分C)として、A)対C)の重量比約1:5
    乃至約5:1の範囲内で添加する請求項2の方法。
  8. 【請求項8】 C)がモリブデン酸イオン源である請求
    項7の方法。
  9. 【請求項9】 モリブデン酸イオン源またはホウ酸イオ
    ン源を、成分C)として、A)対C)の重量比約1:5
    乃至約5:1の範囲内で添加する請求項4の方法。
  10. 【請求項10】 C)がモリブデン酸イオン源である請
    求項9の方法。
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