JPH0465728B2 - - Google Patents
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- JPH0465728B2 JPH0465728B2 JP62224927A JP22492787A JPH0465728B2 JP H0465728 B2 JPH0465728 B2 JP H0465728B2 JP 62224927 A JP62224927 A JP 62224927A JP 22492787 A JP22492787 A JP 22492787A JP H0465728 B2 JPH0465728 B2 JP H0465728B2
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- annular
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Landscapes
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」
本発明は電気機器の積層鉄心等として用いられ
る金属板積層体に関するものであり、より詳しく
は金属薄板を積層かしめするためのかしめ用打出
し突起の形状の改良に関するものである。
る金属板積層体に関するものであり、より詳しく
は金属薄板を積層かしめするためのかしめ用打出
し突起の形状の改良に関するものである。
「従来の技術」
従来、積層鉄心等の金属板積層体の結束構造と
してリベツト締めや溶接等の方法のほか、特公昭
58−41131号公報に開示された板材の接合方法が
ある。
してリベツト締めや溶接等の方法のほか、特公昭
58−41131号公報に開示された板材の接合方法が
ある。
この板材の接合方法は、各接合板材に突出部の
外径寸法が凹陥部の内径寸法より幾分小さくなる
ように押出すと共に突出部と同軸をなす貫通孔を
打抜き、次で一方の被接合板材の突出部を他方の
被接合板材の凹陥部内に嵌入するように重合せ、
前記貫通孔内にその孔径より大きい径をもつたポ
ンチを圧入することにより前記突出部を外径方向
に拡張させ、突出部の外周面と被接合板材の凹陥
部の内周壁面とを圧着させ、同時に板材同士の位
置決めを行うことができるものである。
外径寸法が凹陥部の内径寸法より幾分小さくなる
ように押出すと共に突出部と同軸をなす貫通孔を
打抜き、次で一方の被接合板材の突出部を他方の
被接合板材の凹陥部内に嵌入するように重合せ、
前記貫通孔内にその孔径より大きい径をもつたポ
ンチを圧入することにより前記突出部を外径方向
に拡張させ、突出部の外周面と被接合板材の凹陥
部の内周壁面とを圧着させ、同時に板材同士の位
置決めを行うことができるものである。
「発明が解決しようとする問題点」
しかしながら、この板材の接合方法による接合
構造の有効接触面は、1本の閉曲線からなる突出
部の円形外周の全体であり、結合力が十分でない
という問題点があつた。
構造の有効接触面は、1本の閉曲線からなる突出
部の円形外周の全体であり、結合力が十分でない
という問題点があつた。
また、長尺の金属薄板を巻回して作られた巻取
り型の積層鉄心においては、打出し突起が成形さ
れた後に鉄心状に巻取られるために金属薄板が塑
性変形し、隣接する金属薄板における打出し突起
の正確な位置決めが困難で、巻取り後に位置決め
ピンを挿入して打出し突起の位置ずれを矯正する
ものの、部分的にはずれたままの状態において全
体を一度に圧入していた。位置ずれの部分では、
突起および凹部における縁と縁が接触して変形
し、第17図に図示するように、突起と凹部との
間に間隙72が生じ、ただでさえ小さい接触面積
を減少すると共に圧入時の接触面圧を大きく低下
して隣接する金属薄板間の結合力が著しく低下す
る。そして、間隙が生じた状態で結合された圧入
部と間隙が生じることなく結合さた圧入部とでは
結合力に著しい差があり、安定した強度が得られ
ないという問題点があつた。
り型の積層鉄心においては、打出し突起が成形さ
れた後に鉄心状に巻取られるために金属薄板が塑
性変形し、隣接する金属薄板における打出し突起
の正確な位置決めが困難で、巻取り後に位置決め
ピンを挿入して打出し突起の位置ずれを矯正する
ものの、部分的にはずれたままの状態において全
体を一度に圧入していた。位置ずれの部分では、
突起および凹部における縁と縁が接触して変形
し、第17図に図示するように、突起と凹部との
間に間隙72が生じ、ただでさえ小さい接触面積
を減少すると共に圧入時の接触面圧を大きく低下
して隣接する金属薄板間の結合力が著しく低下す
る。そして、間隙が生じた状態で結合された圧入
部と間隙が生じることなく結合さた圧入部とでは
結合力に著しい差があり、安定した強度が得られ
ないという問題点があつた。
上記従来方法では、同軸をなす貫通孔内にその
孔径より大きい径をもつたポンチを圧入すること
により、接合時に突出部と凹陥部とを正確に嵌入
し板材同士の位置決めを行うことができるが、上
記した巻取り型の積層鉄心の製造に適用する場合
には、積層鉄心を軸方向に貫く長大のポンチ及び
該ポンチと貫通孔との位置合せ機構が必要となつ
て、製造コストが割高となるという問題点があ
る。
孔径より大きい径をもつたポンチを圧入すること
により、接合時に突出部と凹陥部とを正確に嵌入
し板材同士の位置決めを行うことができるが、上
記した巻取り型の積層鉄心の製造に適用する場合
には、積層鉄心を軸方向に貫く長大のポンチ及び
該ポンチと貫通孔との位置合せ機構が必要となつ
て、製造コストが割高となるという問題点があ
る。
本発明は上記問題点に鑑み、従来の結束構造よ
りも大きな結合力を呈し、かつ打出し突起間の位
置ずれによる結合力の低下が少なく、安定した強
度が得られる金属板積層体の結束構造を安価に提
供することを目的とするものである。
りも大きな結合力を呈し、かつ打出し突起間の位
置ずれによる結合力の低下が少なく、安定した強
度が得られる金属板積層体の結束構造を安価に提
供することを目的とするものである。
「問題点を解決するための手段」
上記目的を達成するための具体的手段として、
外側閉曲線と内側閉曲線に囲まれた任意の平面
形状を打出し成形することにより上面に環状凹部
を、下面に前記環状凹部の幅より僅かに大きな幅
の環状突起を形成した金属板を積層し、前記環状
凹部に前記環状突起を圧入することにより隣接す
る金属板相互を嵌着したことを特徴とする金属板
積層体が提供される。
形状を打出し成形することにより上面に環状凹部
を、下面に前記環状凹部の幅より僅かに大きな幅
の環状突起を形成した金属板を積層し、前記環状
凹部に前記環状突起を圧入することにより隣接す
る金属板相互を嵌着したことを特徴とする金属板
積層体が提供される。
「作用」
上記構成によれば、外側閉曲線と内側閉曲線に
囲まれた部分を打出し成形すると、環状突起が金
属板の下面に突出し、該環状突起の幅は環状凹部
の幅より僅かに大きくしてあるので、環状突起を
隣接する金属板の環状凹部に圧入すれば、外側閉
曲線に沿つて形成される環状突起の外周面と環状
凹部の外側内周面、並びに内側閉曲線に沿つて形
成される環状突起の内周面と環状凹部の内側内周
面が相互に圧接し合い、これら外周面と内周面と
が共に有効接触面となつて隣接する金属板が嵌着
される。
囲まれた部分を打出し成形すると、環状突起が金
属板の下面に突出し、該環状突起の幅は環状凹部
の幅より僅かに大きくしてあるので、環状突起を
隣接する金属板の環状凹部に圧入すれば、外側閉
曲線に沿つて形成される環状突起の外周面と環状
凹部の外側内周面、並びに内側閉曲線に沿つて形
成される環状突起の内周面と環状凹部の内側内周
面が相互に圧接し合い、これら外周面と内周面と
が共に有効接触面となつて隣接する金属板が嵌着
される。
「実施例」
以下に本発明の実施例を図面に従つて詳述す
る。第1図ないし第7図に本発明の第1実施例を
示す。回転電機の固定鉄心20は環状の金属単板
21,21……を多数枚、積層して構成され、各
金属単板21には6個の突起部分22,22……
が形成されている。この突起部分22は第1図と
第2図に拡大図示するように、外側閉曲線及び内
側閉曲線として、大小2つの同心円23と24に
よつて囲まれた環形状部25を打出し成形したも
のであり、金属単板21の上面には環状凹部26
が形成され、金属単板21の下面には環状突起2
7が形成されている。所定形状のパンチとダイを
使つて環形状部25を打出し成形すると、環状突
起27が金属単板21の下面に突出する。その
際、環状突起27の外周円の直径D1は環状凹部
26の外周円の直径D2より僅かに大きく、また
環状凹部26の内周円の直径D3は環状突起27
の内周円の直径D4よりも僅かに大きくする。
る。第1図ないし第7図に本発明の第1実施例を
示す。回転電機の固定鉄心20は環状の金属単板
21,21……を多数枚、積層して構成され、各
金属単板21には6個の突起部分22,22……
が形成されている。この突起部分22は第1図と
第2図に拡大図示するように、外側閉曲線及び内
側閉曲線として、大小2つの同心円23と24に
よつて囲まれた環形状部25を打出し成形したも
のであり、金属単板21の上面には環状凹部26
が形成され、金属単板21の下面には環状突起2
7が形成されている。所定形状のパンチとダイを
使つて環形状部25を打出し成形すると、環状突
起27が金属単板21の下面に突出する。その
際、環状突起27の外周円の直径D1は環状凹部
26の外周円の直径D2より僅かに大きく、また
環状凹部26の内周円の直径D3は環状突起27
の内周円の直径D4よりも僅かに大きくする。
上記構造の環状打出し突起部分22を有する金
属単板21を積層、加圧し第5図に示すように環
状突起27を環状凹部26に圧入すると、図中、
矢印で示すように環状突起27の外周面は隣接す
る金属単板21における環状凹部26の外周面か
ら半径方向に作用する力を受けてその径が縮小
し、一方、環状突起27の内周面は隣接する金属
単板21における環状凹部26の内周面から半径
方向に作用する力を受けてその径が拡大する。こ
のように環状突起27は内外両面から圧力が作用
するので環状突起27と環状凹部26間には大き
な接触面圧が発生するほか、環状突起27と環状
凹部26の内外両面が有効接触面となるので両者
間の有効接触面積が大きくなる。また、隣接する
金属単板21の環状突起部分22の位置が僅かに
ずれ、そのため圧入時に環状突起27の外周部お
よび内周部と環状凹部26の外周部および内周部
との間に間隙が生じても、上述したように環状突
起27は内外両面に互いに逆方向の圧力が作用
し、環状凹部6によつて挾持されるので、環状突
起27と環状凹部26間の接触面圧の低下が少な
い。また第6図と第7図に示す回転電機の鉄心2
8は、金属単板21に代えて、長尺の金属薄板2
9を巻回して作られた巻取り型積層鉄心である。
この種の積層鉄心28では巻取りによる金属薄板
29の伸びや歪等のため打出し突起部分22の正
確な位置決めが困難であり、従来構造の打出し突
起では充分な結合力を保持することができなかつ
たが、上述した環状打出し突起部分22を形成す
ることにより強固な結束が可能となる。特に、実
施例に挙げた回転電機の積層鉄心20,28にあ
つては、環状打出し突起部分22の1個あたりの
結合力が大きいため環状打出し突起部分22の数
が少なくて済み、積層鉄心の磁気特性の低下を迎
えることができる。
属単板21を積層、加圧し第5図に示すように環
状突起27を環状凹部26に圧入すると、図中、
矢印で示すように環状突起27の外周面は隣接す
る金属単板21における環状凹部26の外周面か
ら半径方向に作用する力を受けてその径が縮小
し、一方、環状突起27の内周面は隣接する金属
単板21における環状凹部26の内周面から半径
方向に作用する力を受けてその径が拡大する。こ
のように環状突起27は内外両面から圧力が作用
するので環状突起27と環状凹部26間には大き
な接触面圧が発生するほか、環状突起27と環状
凹部26の内外両面が有効接触面となるので両者
間の有効接触面積が大きくなる。また、隣接する
金属単板21の環状突起部分22の位置が僅かに
ずれ、そのため圧入時に環状突起27の外周部お
よび内周部と環状凹部26の外周部および内周部
との間に間隙が生じても、上述したように環状突
起27は内外両面に互いに逆方向の圧力が作用
し、環状凹部6によつて挾持されるので、環状突
起27と環状凹部26間の接触面圧の低下が少な
い。また第6図と第7図に示す回転電機の鉄心2
8は、金属単板21に代えて、長尺の金属薄板2
9を巻回して作られた巻取り型積層鉄心である。
この種の積層鉄心28では巻取りによる金属薄板
29の伸びや歪等のため打出し突起部分22の正
確な位置決めが困難であり、従来構造の打出し突
起では充分な結合力を保持することができなかつ
たが、上述した環状打出し突起部分22を形成す
ることにより強固な結束が可能となる。特に、実
施例に挙げた回転電機の積層鉄心20,28にあ
つては、環状打出し突起部分22の1個あたりの
結合力が大きいため環状打出し突起部分22の数
が少なくて済み、積層鉄心の磁気特性の低下を迎
えることができる。
第8図ないし第12図に示す本発明の第2実施
例では、回転電機の鉄心60は、長尺の金属薄板
61を巻回して作られた巻取り型の積層鉄心であ
る。積層鉄心60は、スロツト部62を打抜き、
突起部分63を打出し成形した後に巻回し、スロ
ツト部62に図示しない位置決めピンを挿入して
積層された金属薄板61における突起部分63の
位置のずれを矯正し、積層鉄心60の1台分の圧
入を一度に行つて形成される。この積層鉄心60
には1周当たりに8個の突起部分63,63……
が配設されている。この突起部分63は、第9図
と第10図とに拡大図示するように、大小2つの
同心円からなる外側閉曲線64および内側閉曲線
65によつて囲まれた環形状部66を打出し成形
すると共に、内側閉曲線65によつて囲まれた内
周の中実部67を、環形状部66を打出した向き
とは逆な向きに略0.05mm程度突出させることによ
り形成されている。これにより、金属薄板61に
おける上面には外側閉曲線64における外周部よ
り突出した中実部67が形成されると共に環状凹
部68が形成され、金属薄板61における下面に
は環状突起69が形成されると共に環状突起69
における外周部より一段と上面側にくぼんが円形
凹部70が形成される。環状突起69および突出
する中実部67は、プレス機に所定形状のパンチ
とダイスとを用い、環形状部66と中実部67を
逆な向きに同時に打出す。もしくは、内側閉曲線
65における内周の中実部67を所望する突出高
さだけ打ち出した後に、外側閉曲線64における
外周部を中実部67の部分に逃しを設けたパンチ
で逆な向きに打出す等の成形手順によつて成形さ
れる。その際、第1実施例における寸法取りと同
様に、パンチ径とダイス径を僅かに変えることに
より、環状突起69における外周円の直径D5は
環状凹部68における外周円の直径D6より僅か
に大きく、また、環状凹部68における内周円の
直径D7は環状突起69における内周円の直結D8
よりも僅かに大きくする。
例では、回転電機の鉄心60は、長尺の金属薄板
61を巻回して作られた巻取り型の積層鉄心であ
る。積層鉄心60は、スロツト部62を打抜き、
突起部分63を打出し成形した後に巻回し、スロ
ツト部62に図示しない位置決めピンを挿入して
積層された金属薄板61における突起部分63の
位置のずれを矯正し、積層鉄心60の1台分の圧
入を一度に行つて形成される。この積層鉄心60
には1周当たりに8個の突起部分63,63……
が配設されている。この突起部分63は、第9図
と第10図とに拡大図示するように、大小2つの
同心円からなる外側閉曲線64および内側閉曲線
65によつて囲まれた環形状部66を打出し成形
すると共に、内側閉曲線65によつて囲まれた内
周の中実部67を、環形状部66を打出した向き
とは逆な向きに略0.05mm程度突出させることによ
り形成されている。これにより、金属薄板61に
おける上面には外側閉曲線64における外周部よ
り突出した中実部67が形成されると共に環状凹
部68が形成され、金属薄板61における下面に
は環状突起69が形成されると共に環状突起69
における外周部より一段と上面側にくぼんが円形
凹部70が形成される。環状突起69および突出
する中実部67は、プレス機に所定形状のパンチ
とダイスとを用い、環形状部66と中実部67を
逆な向きに同時に打出す。もしくは、内側閉曲線
65における内周の中実部67を所望する突出高
さだけ打ち出した後に、外側閉曲線64における
外周部を中実部67の部分に逃しを設けたパンチ
で逆な向きに打出す等の成形手順によつて成形さ
れる。その際、第1実施例における寸法取りと同
様に、パンチ径とダイス径を僅かに変えることに
より、環状突起69における外周円の直径D5は
環状凹部68における外周円の直径D6より僅か
に大きく、また、環状凹部68における内周円の
直径D7は環状突起69における内周円の直結D8
よりも僅かに大きくする。
上記構造の中実部67が突出した環状打出し突
起部分63を有する金属薄板61を巻回し、積層
し、加圧し、第11図に示すように環状突起69
を環状凹部68に圧入しようとすると、金属薄板
61を巻回する際の伸縮等による歪みのために隣
接する金属薄板61における突起部分63の位置
が必ずしも正確に一致しないため、環状突起69
における内周部縁70と突出した中実部67にお
ける外周部縁71とが接触し変形する。しかし、
環状突起69と中実部67とによる接触が、環状
突起69と環状凹部68とにおける位置のずれを
矯正する方向の力を発生するために、中実部67
の突出する高さを進むうちに位置のずれが矯正さ
れる。そして、第12図に図示するように、環状
突起69における外周面と環状凹部68における
外周面とはなんら変形することなく間隙72のな
い理想的な状態で嵌合し圧入される。圧入された
環状突起69の外周面は隣接する金属薄板61に
おける環状凹部68の外周面から半径方向に作用
する力を受けてその径が縮小し、一方、環状突起
69における内周面は隣接する金属薄板61にお
ける環状凹部68の内周面から半径方向に作用す
る力を受けてその径が拡大する。このように環状
突起69には内外両面から圧力が作用するので環
状突起69と環状凹部68との間には大きな接触
面圧が発生するほか、環状突起69と環状凹部6
8との内外両面が有効接触面となるので両者間の
有効接触面積が大きく、結合強度も強くなる。さ
らに、環状突起69の外周面と環状凹部68の外
周面との圧力による結合は、環状突起69の内周
面と環状凹部68の内周面との圧力による結合に
比較して、結合の強度に関する寄与率が著しく大
きい。このため、突起部分63の位置が僅かにず
れていても、中実部67を突出させたことにより
環状突起69の内周面と環状凹部68の内周面と
の間に間隙72を生じるだけで環状突起69の外
周面と環状凹部68の外周面との間に間隙72を
生じることなく圧入することが可能となり、環状
突起69と環状凹部68との間の接触面圧の低下
が、第1実施例と比較してさらに小さくほとんど
ない。これにより、突起部分63に僅かなずれが
生じていても結合力をほとんど低下させることな
く強固な結合を行うことが可能であるという優れ
た効果を有する。
起部分63を有する金属薄板61を巻回し、積層
し、加圧し、第11図に示すように環状突起69
を環状凹部68に圧入しようとすると、金属薄板
61を巻回する際の伸縮等による歪みのために隣
接する金属薄板61における突起部分63の位置
が必ずしも正確に一致しないため、環状突起69
における内周部縁70と突出した中実部67にお
ける外周部縁71とが接触し変形する。しかし、
環状突起69と中実部67とによる接触が、環状
突起69と環状凹部68とにおける位置のずれを
矯正する方向の力を発生するために、中実部67
の突出する高さを進むうちに位置のずれが矯正さ
れる。そして、第12図に図示するように、環状
突起69における外周面と環状凹部68における
外周面とはなんら変形することなく間隙72のな
い理想的な状態で嵌合し圧入される。圧入された
環状突起69の外周面は隣接する金属薄板61に
おける環状凹部68の外周面から半径方向に作用
する力を受けてその径が縮小し、一方、環状突起
69における内周面は隣接する金属薄板61にお
ける環状凹部68の内周面から半径方向に作用す
る力を受けてその径が拡大する。このように環状
突起69には内外両面から圧力が作用するので環
状突起69と環状凹部68との間には大きな接触
面圧が発生するほか、環状突起69と環状凹部6
8との内外両面が有効接触面となるので両者間の
有効接触面積が大きく、結合強度も強くなる。さ
らに、環状突起69の外周面と環状凹部68の外
周面との圧力による結合は、環状突起69の内周
面と環状凹部68の内周面との圧力による結合に
比較して、結合の強度に関する寄与率が著しく大
きい。このため、突起部分63の位置が僅かにず
れていても、中実部67を突出させたことにより
環状突起69の内周面と環状凹部68の内周面と
の間に間隙72を生じるだけで環状突起69の外
周面と環状凹部68の外周面との間に間隙72を
生じることなく圧入することが可能となり、環状
突起69と環状凹部68との間の接触面圧の低下
が、第1実施例と比較してさらに小さくほとんど
ない。これにより、突起部分63に僅かなずれが
生じていても結合力をほとんど低下させることな
く強固な結合を行うことが可能であるという優れ
た効果を有する。
尚、本発明による打出し突起部分の構造として
は、打出し突起成形用の治具の製作、再研磨、補
修の容易さから大小2つの同心円で囲まれた環状
部を打出したものが最も好ましいが、必ずしもこ
れに限定されるものではない。第13図と第14
図に示す本発明の第3実施例では、突起部分30
を形成するのに外側閉曲線として長方形31と、
内側閉曲線として長方形32によつて囲まれたロ
字形部分33を打出し成形して、金属板34の上
面にロ字形の環状凹部35を、また下面にはロ字
形突起36を形成している。また第15図と第1
6図に示す本発明の第4実施例では突起部分40
を形成するのに外側閉曲線及び内側閉曲線とし
て、大小2つの同心円41と42によつて囲まれ
た環形状部43を打出し成形して金属単板44の
上面に環状凹部45を、下面には環状突起46を
形成し、さらに、円42によつて囲まれた中実部
47から同心円48によつて囲まれた円形部分4
9を打出して金属板44の上面に第2の凹部50
を、下面には第2の突起51を形成している。こ
れら第3及び第4の実施例の構造によつても前述
した第1実施例と同様、ロ字形の環状突起36、
環状突起46及び突起51とロ字形の環状凹部3
5、環状凹部45及び凹部50の嵌合によつて金
属板34,44を強固に結束することができる。
は、打出し突起成形用の治具の製作、再研磨、補
修の容易さから大小2つの同心円で囲まれた環状
部を打出したものが最も好ましいが、必ずしもこ
れに限定されるものではない。第13図と第14
図に示す本発明の第3実施例では、突起部分30
を形成するのに外側閉曲線として長方形31と、
内側閉曲線として長方形32によつて囲まれたロ
字形部分33を打出し成形して、金属板34の上
面にロ字形の環状凹部35を、また下面にはロ字
形突起36を形成している。また第15図と第1
6図に示す本発明の第4実施例では突起部分40
を形成するのに外側閉曲線及び内側閉曲線とし
て、大小2つの同心円41と42によつて囲まれ
た環形状部43を打出し成形して金属単板44の
上面に環状凹部45を、下面には環状突起46を
形成し、さらに、円42によつて囲まれた中実部
47から同心円48によつて囲まれた円形部分4
9を打出して金属板44の上面に第2の凹部50
を、下面には第2の突起51を形成している。こ
れら第3及び第4の実施例の構造によつても前述
した第1実施例と同様、ロ字形の環状突起36、
環状突起46及び突起51とロ字形の環状凹部3
5、環状凹部45及び凹部50の嵌合によつて金
属板34,44を強固に結束することができる。
「その他の実施例」
本発明は上記の実施例の細部にまで限定される
ものではなく、例えば、外側閉曲線と内側閉曲線
とに囲まれた平面形状は任意であり、また、第3
実施例において示したロ字形形状において内側閉
曲線に囲まれた内周の中実部を突出させるように
してもよい。
ものではなく、例えば、外側閉曲線と内側閉曲線
とに囲まれた平面形状は任意であり、また、第3
実施例において示したロ字形形状において内側閉
曲線に囲まれた内周の中実部を突出させるように
してもよい。
「発明の効果」
本発明によれば、外側閉曲線と内側閉曲線に囲
まれた任意の平面形状を打出し成形することによ
り金属板上面に環状凹部を、下面に前記環状凹部
の幅より僅かに大きな幅の環状突起を形成し、該
環状突起を隣接する金属板の環状凹部に圧入して
金属板積層体を結束するように構成したので、打
出し突起の占めるスペースは引例のものと変わら
ないにもかかわらず、外側閉曲線に沿つて形成さ
れる環状突起の外周面と環状凹部の外側内周面、
並びに内側閉曲線に沿つて形成される環状突起の
内周面と環状凹部の内側内周面が相互に圧接し合
い、有効接触面積が広くなり極めて大きな結合力
が得られ、しかも環状凹部に圧入された環状突起
には内外両面から圧力が作用するので打出し突起
の位置ずれによる結合力の低下が少なくなり、大
形製品や巻取り型の金属板積層製品に適用しても
強固で安定した結束を達成することができる。し
かもポンチや該ポンチと貫通孔との位置合せ機構
を必要としないからコスト高となることもない等
の優れた効果がある。
まれた任意の平面形状を打出し成形することによ
り金属板上面に環状凹部を、下面に前記環状凹部
の幅より僅かに大きな幅の環状突起を形成し、該
環状突起を隣接する金属板の環状凹部に圧入して
金属板積層体を結束するように構成したので、打
出し突起の占めるスペースは引例のものと変わら
ないにもかかわらず、外側閉曲線に沿つて形成さ
れる環状突起の外周面と環状凹部の外側内周面、
並びに内側閉曲線に沿つて形成される環状突起の
内周面と環状凹部の内側内周面が相互に圧接し合
い、有効接触面積が広くなり極めて大きな結合力
が得られ、しかも環状凹部に圧入された環状突起
には内外両面から圧力が作用するので打出し突起
の位置ずれによる結合力の低下が少なくなり、大
形製品や巻取り型の金属板積層製品に適用しても
強固で安定した結束を達成することができる。し
かもポンチや該ポンチと貫通孔との位置合せ機構
を必要としないからコスト高となることもない等
の優れた効果がある。
第1図は本発明の第1実施例の要部拡大平面
図、第2図は同じくその断面図、第3図は本発明
の第1実施例を示す平面図、第4図は同じくその
側面図、第5図は第1実施例の環状突起を形成し
た2枚の金属板を積層した状態を示す要部拡大断
面図、第6図は第1実施例を適用した巻取り型積
層鉄心の平面図、第7図は同じくその側面図、第
8図は本発明の第2実施例における巻取り型の積
層鉄心を示す概略斜視図、第9図は第2実施例を
示す要部拡大平面図、第10図は同じくその拡大
図、第11図、第12図は第2実施例の中実部が
突出した環状突起を圧入する過程および圧入後の
状態を示す要部拡大断面図、第13図は本発明の
第3実施例を示す要部拡大平面図、第14図は同
じくその断面図、第15図は本発明の第4実施例
を示す要部拡大平面図、第16図は同じくその断
面図、第17図は従来例において突起と凹部との
間に間隙が発生した状態を示す拡大図である。 20,28,60……積層鉄心、21,34,
44……金属板、23,31,41,64……外
側閉曲線、24,32,42,65……内側閉曲
線、26,35,45,68……環状凹部、2
7,36,46,69……環状突起、22,3
0,40,63……突起部分、61……金属薄
板、67……中実部。
図、第2図は同じくその断面図、第3図は本発明
の第1実施例を示す平面図、第4図は同じくその
側面図、第5図は第1実施例の環状突起を形成し
た2枚の金属板を積層した状態を示す要部拡大断
面図、第6図は第1実施例を適用した巻取り型積
層鉄心の平面図、第7図は同じくその側面図、第
8図は本発明の第2実施例における巻取り型の積
層鉄心を示す概略斜視図、第9図は第2実施例を
示す要部拡大平面図、第10図は同じくその拡大
図、第11図、第12図は第2実施例の中実部が
突出した環状突起を圧入する過程および圧入後の
状態を示す要部拡大断面図、第13図は本発明の
第3実施例を示す要部拡大平面図、第14図は同
じくその断面図、第15図は本発明の第4実施例
を示す要部拡大平面図、第16図は同じくその断
面図、第17図は従来例において突起と凹部との
間に間隙が発生した状態を示す拡大図である。 20,28,60……積層鉄心、21,34,
44……金属板、23,31,41,64……外
側閉曲線、24,32,42,65……内側閉曲
線、26,35,45,68……環状凹部、2
7,36,46,69……環状突起、22,3
0,40,63……突起部分、61……金属薄
板、67……中実部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 外側閉曲線と内側閉曲線に囲まれた任意の平
面形状を打出し成形することにより上面に環状凹
部を、下面に前記環状凹部の幅より僅かに大きな
幅の環状突起を形成した金属板を積層し、前記環
状凹部に前記環状突起を圧入することにより隣接
する金属板相互を嵌着したことを特徴とする金属
板積層体。 2 前記内側閉曲線に囲まれた中実部を、前記外
側閉曲線における外周部より高く突出させたこと
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の金属板
積層体。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22492787A JPS6487027A (en) | 1986-12-24 | 1987-09-08 | Metal plate laminated body |
KR1019880005993A KR910002989B1 (ko) | 1986-12-24 | 1988-05-21 | 금속판적층체 |
EP88109393A EP0306631B1 (en) | 1987-09-08 | 1988-06-13 | Metal plate laminated body |
DE88109393T DE3883325T2 (de) | 1987-09-08 | 1988-06-13 | Lammellierter Körper von Metallblechen. |
US07/208,571 US4900636A (en) | 1987-09-08 | 1988-06-20 | Metal plate laminated body |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31062586 | 1986-12-24 | ||
JP22492787A JPS6487027A (en) | 1986-12-24 | 1987-09-08 | Metal plate laminated body |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6487027A JPS6487027A (en) | 1989-03-31 |
JPH0465728B2 true JPH0465728B2 (ja) | 1992-10-21 |
Family
ID=26526332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22492787A Granted JPS6487027A (en) | 1986-12-24 | 1987-09-08 | Metal plate laminated body |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6487027A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022166605A (ja) * | 2021-04-21 | 2022-11-02 | 株式会社ミスズ工業 | 積層製品の製造方法及び積層製品 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4310774B2 (ja) * | 2003-04-24 | 2009-08-12 | Ntn株式会社 | コンロッドアッセンブリ |
JP5611536B2 (ja) * | 2009-04-10 | 2014-10-22 | 日東電工株式会社 | 通気部材および通気構造 |
JP5880277B2 (ja) * | 2012-05-25 | 2016-03-08 | トヨタ自動車株式会社 | 熱交換器 |
FR3073972B1 (fr) * | 2017-11-20 | 2021-02-26 | Commissariat Energie Atomique | Procede d'assemblage d'un inducteur magnetique et inducteur magnetique susceptible d'etre obtenu avec un tel procede |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5841131A (ja) * | 1981-08-31 | 1983-03-10 | 松下電工株式会社 | 人体局部洗浄装置 |
-
1987
- 1987-09-08 JP JP22492787A patent/JPS6487027A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5841131A (ja) * | 1981-08-31 | 1983-03-10 | 松下電工株式会社 | 人体局部洗浄装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022166605A (ja) * | 2021-04-21 | 2022-11-02 | 株式会社ミスズ工業 | 積層製品の製造方法及び積層製品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6487027A (en) | 1989-03-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |