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JPH0464987B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0464987B2
JPH0464987B2 JP8499086A JP8499086A JPH0464987B2 JP H0464987 B2 JPH0464987 B2 JP H0464987B2 JP 8499086 A JP8499086 A JP 8499086A JP 8499086 A JP8499086 A JP 8499086A JP H0464987 B2 JPH0464987 B2 JP H0464987B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
package
yarn
speed
contact roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP8499086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62244873A (ja
Inventor
Tadashi Koyanagi
Teruhiko Matsuo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP8499086A priority Critical patent/JPS62244873A/ja
Publication of JPS62244873A publication Critical patent/JPS62244873A/ja
Publication of JPH0464987B2 publication Critical patent/JPH0464987B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H54/00Winding, coiling, or depositing filamentary material
    • B65H54/02Winding and traversing material on to reels, bobbins, tubes, or like package cores or formers
    • B65H54/38Arrangements for preventing ribbon winding ; Arrangements for preventing irregular edge forming, e.g. edge raising or yarn falling from the edge
    • B65H54/385Preventing edge raising, e.g. creeping arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2515/00Physical entities not provided for in groups B65H2511/00 or B65H2513/00
    • B65H2515/12Density
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Filamentary Materials, Packages, And Safety Devices Therefor (AREA)
  • Winding Filamentary Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエステル糸条パツケージの製造
方法に関する。更に詳しくは、巻形状安定性が良
好で、かつ直接に編織物に供しても品位の良好な
編織物が得られるポリエステル繊維の糸条パツケ
ージの製造方法に関する。 〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕 近年、ポリエステル繊維糸条の製造は生産性向
上が強く求められるようになり、製糸工程、特に
紡糸工程で、例えば5500m/分を越える高速度の
引取速度を用いる、いわゆる高速紡糸引取法によ
る製造が試みられるようになつてきた。この種の
高速紡糸引取法によつて得られるポリエステル糸
条は、その微細構造が従来の紡糸工程と延伸工程
との2つの工程により製造される(例えば特開昭
57−16913号公報に代表される)紡糸/延伸糸と
は著しく異なつたものであり、それが故に、紡
糸/延伸糸とは、実用上要求性能に関して際立つ
た有用な特長をもつていることが特開昭57−
121613号公報等により知られている。 最も際立つ特長は、実用上、高度な易染性を有
することと、低熱収縮性である。易染性は、汎用
の低速紡糸/延伸糸を高温高圧染色して得られる
実用染色温度を110℃乃至常圧で達成する程度に
優れたものであり、特に6000m/分以上の引取速
度を用いる高速紡糸法で得られる糸条に至つて
は、その効果が顕著であることが特開昭57−
121613号公報に開示されている。 また、低熱収縮性は、例えば織物に於て、製織
後、生機が経なければならない加工工程や、代表
的には、精錬、染色加工時の織物の寸法変化を極
端に小さくしており、その結果、これら湿潤加工
工程に先立つて行なわれるプレセツト工程の省略
を可能にする位である。 しかしながら、以上の利点とは逆に高速紡糸引
取法によつてチーズ状パツケージとして巻取られ
たポリエステル糸条は、織物にした際に、ヒケと
呼ばれる織物面の微小な光沢斑が加工工程で発生
し易い欠点がある。高速紡糸引取の糸条は紡糸/
延伸糸に比べ、その微細構造上の特長から糸条を
構成する繊維の複屈折率が低いため応力斑の影響
を一層受け易くしている。 更に、該ポリエステル繊維が低熱収縮性である
ことと、110℃乃至常圧で染色するために布帛と
しての熱収縮が小さく、欠点の解消を極めて困難
としている。 高速紡糸引取法の高速巻取に於て、かかる「ヒ
ケ」欠点が発生する原因は、該ポリエステル糸条
を高速でチーズ状パツケージに巻取る際に、糸条
が受ける発熱、伸長、圧縮などの応力斑の影響が
糸質斑となつて内在されたままパツケージが形成
されている為である。 糸質斑は熱収縮特性に代表され、編織物を約60
℃以上で熱処理した際「ヒケ」として顕在化す
る。 このような糸質斑は、チーズ状パツケージの両
端部に集中し易い。それは、パツケージの形成に
於て、トラバースによる綾振りの結果パツケージ
のボビン軸方向の両端部に糸条がより多く積層さ
れ、いわゆる耳高の形状となり、この耳高部が巻
取機の接触ロールと接触することによるものと考
えられる。 5500m/分以上の高速巻取に於ては、一般に接
触ロールを付設したボビン軸を直接駆動するボビ
ン軸駆動方式の巻取機が採用されている。このボ
ビン軸駆動方式の巻取機の巻取機構は、ボビンに
糸条が積層されて形成されるパツケージを接触ロ
ールにより押圧しながら形状安定性良く巻取る。
この際、接触ロールの回転に必要な動力は、全て
パツケージと接触ロールとの摩擦接触により伝播
される。(このような接触ロールの駆動方式を
「従動方式」と言う。) このような、従動方式接触ロールを付設したボ
ビン軸駆動式の巻取機により高速巻取を行なうに
は、伝播すべきエネルギーが多大となるために耳
高のパツケージ形状以外では巻取中の正常な形態
保持が困難であることが、検討の結果明らかにな
つた。特開昭56−127558号公報には、パツケージ
の中央部にふくらみ部を形成させ、該ふくらみ部
と接触ロールを巻取中常時接触させて巻取を行な
うことが提案されているが、5500m/分以上の高
速巻取ではパツケージ端部の正常な積層が行なわ
れず、パツケージの形成が不可能であつた。特開
昭60−209013号公報は、チーズ状パツケージを得
る従来のボビン軸駆動方式の巻取機によつては、
接触ロールを付設することを理由に、糸質斑の解
消が困難であると言及し、その代案として巻取中
パツケージを他のものと接触しないでテーパーパ
ーン状に巻取ることを提案している。 従つて、溶融紡糸し、延伸することなく
5500m/分以上の高速で巻取られたチーズ状パツ
ケージであつて、形状安定性が良好で、かつ、パ
ツケージから糸条を直接に編織物に供して常圧〜
110℃で染色しても「ヒケ」欠点を生じないポリ
エステル繊維糸条のチーズ状パツケージの製造方
法は今だ見出されていないのが現状である。 本発明は、高速紡糸引取法によつて製造される
易染性、かつ低熱収縮性のポリエステル糸条を、
形状安定性が良好で、かつ直接に編織物に供し、
常圧〜110℃で染色しても「ヒケ」欠点を生じな
い良好な品位の編織物が得られるポリエステル糸
条パツケージの製造方法の提供を目的とするもの
である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記問題点を解決するにあたり
鋭意検討を重ねた結果、「ヒケ」を発生させる糸
質斑が、チーズ状パツケージの巻取方法とパツケ
ージの形状に深く関係することに着眼し、糸条を
特定のパツケージ形状とすることにより、「ヒケ」
が完全に解消し得る事実を見出し、上記問題点を
解決したものである。 すなわち本発明の目的は、溶融紡糸したポリエ
ステル糸条を、延伸することなく、5500m/分以
上でスピンドル駆動方式の巻取機によりチーズ状
パツケージとして巻取るに際し、自己駆動式接触
ロールと、糸条の綾振をパツケージのボビン軸方
向で端部より2mm以上中央部側でも反転させて端
部よりも硬度が高い部分を形成し得るマルチトラ
ツクトラバースとを併設した巻取機を用い、巻取
中の接圧を0.2Kg/パツケージストローク1cm以
下で巻取りを行なうことを特徴とするポリエステ
ル糸条パツケージの製造方法によつて達成され
る。 本発明でいう高速巻取は、紡糸・巻取速度が
5500m/分以上でポリエステル糸条を巻取るもの
であつて、代表的には特開昭57−121613号公報等
に開示されるゴデツトロールを用いない紡糸引取
法や、溶融紡糸したポリエステル糸条をゴデツト
ロールを用い、実質的に延伸することなくボビン
に巻取る方法に適応される。従つて、本発明の方
法で得られたパツケージの糸条は撚を有しない無
撚のものであり、巻返し等による解舒撚を有する
ものとは区別される。 本発明でいうポリエステルとは、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートな
どに代表されるポリエステルを示すが、本発明の
糸条の特徴である易染性と寸法安定性を損なわな
い範囲で少量の他の共重合成分や、安定剤、制電
剤などを含んでいてもよい。 ポリエステルを溶融紡糸し、5500m/分以上で
延伸することなく本発明の方法で巻取られるポリ
エステル糸条は、複屈折率0.08〜0.14、結晶完全
性パラメータ0.50以下、沸水収縮率5%以下に示
される構造上の特徴を有している。 複屈折率が0.08以下では、巻取つたパツケージ
を延伸等の後工程を経ず直接に編織物に供するの
に十分な強度・伸度などの機械的物性になり得な
い。 複屈折率が0.14以上では、高速紡糸引取糸条の
特徴である易染性が十分に得られない。 また、結晶完全性パラメータは、後述する方法
で測定される結晶部の構造を示す指標であり、値
が小さい程、結晶の完全性が良く、機械的物性と
同時に熱に対しての寸法安定性が良好となる。本
発明の巻取で得られるポリエステル糸条の結晶完
全性パラメータは0.50以下であり、その結果、沸
水収縮率5%以下のすぐれた低熱収縮性を有する
ものとなる。 以下本発明の一実施例を示す添付図面を参照し
て本発明を詳述する。 本発明の巻取方法によつて得られる、ポリエス
テル糸条のチーズ状パツケージは、パツケージの
両端部からボビン軸方向の中央部側に、端部より
も硬度が高い部分(以下、凸部と称す)が複数箇
所存在することを第1の特徴とする。 該凸部とは、第1図のパツケージ断面図で例示
する様な、パツケージ1のボビン軸方向にそつた
線上に存在するふくらみ部5であつて、巻径が他
の部分よりもわずかに大きくなるよう糸状が積層
されている。巻径差Δhは約0.2mm〜3mmが巻形状
安定性から好ましい。更に好ましくは、約0.2〜
1mmである。 かかる凸部5は、パツケージ1の両端部2から
ボビン軸方向の中央部側に存在するが、両端部か
らの位置(第1図:12)は、2mm以上であ
ることが「ヒケ」解消の効果上、好ましい。高速
巻取中及び巻取後の形状安定性を良好に保つ目的
から、この位置は4mm〜15mmであることが更に好
ましい。両端部2からの位置は、必ず左右同じで
ある必要はないが、トラバースの容易性を考慮す
ると通常は、同一(12)が採用される。 かかる凸部5は、パツケージの両端部2(耳
部)よりも高い硬度で形成されていることが必要
である。 両端部よりも高い硬度にすることで、両端部2
の糸条の緊張を弱め、巻取後に両端部の糸条が緩
和する効果を促すことにより、「ヒケ」を解消す
ることが可能となる。パツケージの端部と該凸部
との望ましい硬度差は、5°〜20°である。 本発明の巻取方法によつて得られるパツケージ
は、ボビン軸方向で両端部以外に硬度の最も高い
部分が存在するという特有の硬度分布によつて、
従来の耳高パツケージと容易に区別される。 該凸部は、形状安定性を良くする目的から、パ
ツケージのボビン軸方向の中央部側に複数箇所存
在する。通常は、トラバースの機構の繁雑さを考
慮すれば、2〜3箇所、望ましくは2箇所であ
る。 以上の様な、特有の巻形状は、パツケージの巻
取始めから巻終りまでほゞ一定に積層されてい
る。 その結果、数キログラムの巻量はもちろん、十
数キログラムの多量巻に於ても、極めて良好な巻
形状安定性を有することが可能である。 本発明の巻取方法によつて得られるチーズ状パ
ツケージは、上述の巻形状に加えて、該硬度の高
い部分にある糸条とそれ以外の部分にある糸条の
乾熱収縮応力値差が30mg/d以下であることを第
2の特徴としている。 本発明者らは、「ヒケ」欠点の発生とパツケー
ジの糸条の糸質斑との対応を種々深く検討した結
果、パツケージの糸条の乾熱収縮応力値の糸長方
向での斑が「ヒケ」の発生と良く対応することを
見出した。更に検討を進めた結果、巻取中のパツ
ケージと接触ロールとの接触部分の糸条が、非接
触部分の糸条よりも乾熱収縮応力値が高くなる傾
向にあり、この応力値差がある値以下であれば、
「ヒケ」が発生しないことを見出した。本発明の
巻取方法が得られるパツケージは、後述する方法
で測定される該硬度が高い部分(凸部)にある糸
条とそれ以外の部分にある糸条の乾熱収縮応力値
差が30mg/d以下で形成されている。 「ヒケ」を一層軽減させる効果から、望ましく
は20mg/d以下、更に望ましくは15mg/d以下で
ある。 従来の巻取方法で得られる耳高パツケージは、
耳高部とそれ以外の部分にある糸条の乾熱収縮応
力値差が40mg/d以下には成り得ないことから見
ても、本発明のパツケージの特長は明らかであ
る。 このような熱収縮応力特性は、パツケージの巻
取初めから巻終りまで満足されている。 以下、本発明の巻取方法について述べる。 上述のチーズ条パツケージは、特定のトラバー
ス機構と自己駆動式接触ロールを併設したボビン
軸駆動方式の巻取機により糸条を巻取ることによ
り、始めて安定かつ効率的に得ることが可能とな
つた。 すなわち、パツケージの両端部からボビン軸方
向の中央部側に、凸部を設ける方法は、特公昭46
−16298号公報に開示されるマルチピード方式の
トラバース装置や、公知のカムトラバース装置
で、トラバースによる糸条の綾振をパツケージの
ボビン軸方向で端部より内側でも反転させて、端
部よりも硬度が高い部分を形成し得る、いわゆる
マルチトラツクトラバースの採用によつて効果的
に達成することが出来る。トラバース機構の繁雑
さや該凸部の位置、糸条の積層量の調整の容易さ
などを考慮すれば、カムによるマルチトラツクト
ラバース方式を採用することが最も好ましい。 マルチトラツクトラバースは、第2図a,bで
例示される如く、トラバースが両端部のみでな
く、中央部側でも反転する方式であり、この反転
の位置、反転半径の設計により、所望の位置、高
さの凸部を設けることが可能である。第2図a
は、2トラツクトラバースの例、第2図b,c
は、3トラツクトラバースの例であり、第2図d
は本発明以外の従来の耳高パツケージとなるトラ
バースの例である。 このマルチトラツクトラバースにより、第1図
に例示されるような、ボビン軸方向で端部より中
央部側に該凸部を形成させる方法を、第2図bの
3トラツクの例で説明する。トラバースされる糸
条は、端部に於て、1回目および2回目の反転で
パツケージの糸条,として積層され、続く3
回目の反転では糸条として端部より中央部側に
積層される。この際、反転時の半径R,R,
Rの比を選定することにより、端部より中央部
側に形成する該凸部の高さの調整が行なえる。 トラツク数は、2以上の複数であれば本発明の
パツケージが得られるが、通常は2〜4が採用さ
れる。 本発明は、上記トラバース機構と併せて、自己
駆動式接触ロールを組合せて巻取ることにより、
初めて上記パツケージの巻取が実現される。 従来の従動式接触ロールと上記トラバース機構
の組合せによつては、巻取中にパツケージ形状が
崩れ正常な巻取が困難である。 第3図は、本発明の方法に用いる巻取機の要部
構成を示す1実施例であり、ボビン軸8は、ボビ
ン軸駆動装置12と連結しており、更に、ボビン
軸駆動インバータ13により、ボビン軸8に挿着
したボビン7の表面に巻取るパツケージ1の表面
周速が一定になる様に周波数制御をしながら駆動
される。接触ロール6は、伝動装置9を介して、
接触ロール駆動装置10と連結しており、更に接
触ロール駆動インバータ11により、パツケージ
1の表面周速に一致した接触ロール6の回転に必
要な周波数及び駆動力を供給される。 ボビン軸の駆動インバータと接触ロールの駆動
インバータは、特開昭52−21438号公報に示され
るような相互に調整し合う機構であつても良い
が、「ヒケ」をより完全に解消する意味から、接
触ロールの速度制御精度の高い、両者の駆動イン
バータが互いに独立して制御される機構であるこ
とが好ましい。 この場合は、パツケージの巻径増加に伴なうボ
ビン軸回転数を漸減させる制御方式として、漸減
速度をコンピユータに記憶させて制御する方式、
糸条にかかる張力の変化を検出しボビン軸へフイ
ードバツクして制御する張力制御方式、接触ロー
ルまたは巻糸体の周速の変化を光センサー等によ
り検出しボビン軸へフイードバツクして制御する
周速制御方式などが採用される。 本発明の方法の巻取機に用いる接触ロール駆動
装置9は、高速三相誘導モーターを使うのが好ま
しい。このモーターの連結方式は、実施例に限定
されることはなく、接触ロールの軸に直結しても
良く、又は、接触ロールに内蔵して、アウターロ
ーター型でも実施可能である。更には、モーター
を用いずエアータービン駆動とすることも出来
る。 接触ロールの駆動に供給する駆動力は、巻取を
行なわずに、接触ロールをボビン軸に非接触の状
態に於て測定される接触ロールの周速と、所望す
るパツケージの周速(巻取速度)が同速の時を
100%とした場合、75%〜125%であれば本発明の
目的が十分達し得る。 通常は100%が採用される。(以下、特定しない
限り100%を示す。)但し周波数については設定巻
取速度に見合う計算上の周波数に対して0から10
%上廻る範囲に設定すべきである。 第4図aは、本発明のチーズ状パツケージを巻
取中の接触ロールとの接触状態を示す模式図であ
る。第4図bは、比較として、従来の耳高パツケ
ージと接触ロールの接触状態である。 本発明の巻取方法で上記巻取機による巻取を行
なう際の巻取接圧は、通常採用されている0.3
Kg/パツケージストローク1cmに対し、0.2Kg/
パツケージストローク1cm以下で巻取ることが必
要である。より一層の品位の改善を行なうには、
0.15Kg/パツケージストローク1cm以下で実施さ
れるのが好ましい。 本発明の自己駆動式接触ロールの採用によつて
更に低い0.1Kg/パツケージストローク1cmの巻
取が実施可能となり、かかる低接圧によつて極め
て良好な巻形状安定性と「ヒケ」解消が可能とな
つた。 巻取張力、綾角等の条件は、通常の巻取に採用
される範囲の条件が適応される。 本発明の巻取方法を採用することにより、溶解
紡糸後延伸することなく5500m/分以上の高速で
製造される易染性、かつ低熱収縮性のポリエステ
ル繊維の巻取に於て、形状安定性良好で、かつ直
接に編織物の供して常圧〜110℃で染色しても
「ヒケ」欠点を生じない良好な品位の編織物が得
られるチーズ状パツケージが製造可能となつた、 これは、本発明者らの知見によれば、 パツケージと接触ロールとの接触部分を介し
て伝播するエネルギーが高速巻取にあつても、
微少となり、耳高でなくともパツケージの形成
が初めて実現可能となつた、 マルチトラツクトラバースにより、パツケー
ジの端部より内側に形成する該凸部の位置、高
さ等が正確かつ再現性良く形成可能となつた。 低接圧巻取が可能となり、パツケージと接触
ロールとの接触部の繊維が受ける応力が極小と
なり、糸質斑が発生せず、「ヒケ」が解消され
る、ことによつて達成されると推察される。 〔実施例〕 以下、実施例によつて本発明を更に詳細に説明
する。なお、実施例に於て、使用される各特性値
の評価方法は次の通りである。 ・乾熱収縮応力値 鐘紡エンジニアリング社製熱応力測定器KE−
2型を用い、試料長10cmをループとし、初荷重10
mg/dを掛けた後、昇温速度150℃/分で昇温し
乾熱収縮応力曲線を描かせた。この曲線の最大値
(読み取り値を試料デニール×2で除した値)を
もつて乾熱収縮応力値(Fmg/d)とした。 糸長方向の乾熱収縮応力値差は、パツケージの
糸条を、必ず該凸部が測定されるようにして、1
トラバース(一方の端部から他方の端部まで)方
向に数点(例えば1トラバースの糸長が1.5mの
場合は7〜8点となる)の熱応力値を測定する。
この測定を5トラバース分実施した。得られた測
定結果で、該凸部の乾熱収縮応力値の平均値を
mg/dとし、該凸部以外の測定値の中で、値の
小さいものから該凸部と同数を抽出しその平均値
を求め2mg/dとした。 糸長方向の乾熱収縮応力値差は次式で求めた。 乾熱収縮応力値差(ΔF)=12(mg/d) ・ 硬度 島津HARDNESS TESTERを用い、パツケー
ジのボビン軸方向で端部及び該凸部について
各々、パツケージの直径をはさんで円周方向に8
等分した位置の硬度を測定した。各々についてn
=8の平均値を求め、その差を硬度差とした。 ・ 複屈折率Δn 透過定量干渉顕微鏡(東独、カールツアイスイ
エナ社製)を使用し、干渉縞法によつて、緑色光
線(波長549mμ)を用い、繊維軸に平行な屈折率
n11と、直角な屈折率n1を測定し、複屈折率Δn=
n11−n1により求めた。 ・結晶完全性パラメータCR X線回折装置を用い、原糸の試料厚みを0.5mm
として以下の条件で2θが7°から35°までの回折強
度曲線を描いた。 30kV、80mA、スキヤニング速度1°/分、チヤ
ート速度10m/分、タイムコンスタント1秒、レ
シービングスリツト0.3mm。 2θ=17°〜26°の範囲に描かれた3つの主要な反
射を低角度側から(100),(010),(110)とす
る。2θ=7°と35°の間にある回折強度曲線を直線
で結びベースラインとする。各ピークとベースラ
インに垂線を引きこの垂線を回折強度とする。
(010)と(110)間の谷にあたる点での回折強
度をI0とし、(110)のピークの回折強度をI
とした時、結晶完全性パラメータCRは次式で示
される。 CR=I0/I ・ 沸水収縮率 0.1g/dの荷重下での試料長L0とし、荷重を取
り除き、沸水中で30分間処理した後、同じ荷重で
測定した長さをLとした時、沸水収縮率は次式で
表わされる。 沸水収縮率(%)=L0−L/L0×100 ・ 染着性 ポリエステル原糸を、分散染料レゾリンブルー
(Resolin Blue)FBL(バイエル社商品名)を使
用し、3%owf、浴比1対50で100℃、120分間染
色し、染色後の染液の吸光度を測定する方法によ
り染着率を算出した。染着率が60%以上が染着性
良好であり、70%以上になると常圧で染色可能と
なり、極めて良好である。 ・ 緯「ヒケ」の表示 欠点レベルを4段階に区分し、W=0〜1を合
格とした。 W=0:ヒケ全くなし、W=1:極めて微少な ヒケあり W=2:ヒケあり、 W=3:強いヒケあり 実施例 1 極限粘度〔η〕=0.60のポリエチレンテレフタ
レートを300℃で溶融紡糸し、冷却後、細化完了
点の下方20cmの位置で全フイラメントを集束、給
油し、延伸することなく75d/36fの糸条として
7500m/分の速度で巻取機により巻取り、巻量10
Kgのチーズ状パツケージを得た。糸条の物性は下
表のとおりであつた。
【表】 巻取に際しては、第3図に示す自己駆動式接触
ロールを付設スピンドル駆動の巻取機で、かつ第
2図bに示す3トラツクトラバース方式のカムト
ラバースを併設し巻取機を用いた。トラバースに
よる糸条,,の反転半径(R)は、糸状
,をR1,R2=20mm、糸条をR3=15mmとし、
糸条,と糸条との反転位置の間隔を第1表
に示す如く異ならせてパツケージを得た。尚、比
較として、第2図dに示す従来の1トラツクトラ
バースによる巻取を行なつた。 本実施例に於て、巻取接圧は0.15Kg/パツケー
ジストローク1cmとする以外は、以下の条件とし
た。 ボビン外径;140mmφ トラバースストローク;160mm 巻取張力;0.25g/d 巻取綾角;6° 自己駆動接触ロールの制御方式;周速制御方式 〃 駆動力; 100% 次いで、これらのパツケージから、糸条の全量
を直接に、日産ウオータージエツトルーム(LW
−51型)に供給して製織し、経密度100本/in、
緯密度80本/inの規格の平織物とした。この平織
物の生機を精錬後、プレセツトすることなく、
100℃で染色し、緯「ヒケ」の品位を判定した。 第1表に、チーズ状パツケージを巻取る際の形
状安定性及び10Kg巻パツケージの形状の特徴と、
表層部分の熱収縮応力値差(ΔF)、これに対応す
る織物品位を示す。
【表】 第1表から明らかなように、本発明の巻取方法
により得られたチーズ状パツケージは、良好な巻
形状安定性と共に、直接に織物の緯糸に使用して
常圧で染色してすぐれた染着性と良好な品位を得
ることが可能であつた。 比較例 実施例1と同様の紡糸・巻取に於て、自己駆動
力を有しない従来の従動式接触ロールに付設した
スピンドル駆動の巻取機により、実施例1に用い
たマルチトラツクトラバースを併設した巻取機を
用い巻取を試みた。 トラバースの反転位置の間隔を3mm,5mmの2
種について巻取を行なつたが、巻始めから糸量約
0.5Kgを積層した時点より形状が崩れ巻取を継続
することが困難であつた。 次に、この従動式接触ロールに、第2図dに示
す従来のトラバース機構を組合せた巻取機によ
り、他の条件は実施例1と同様にして、10Kg巻の
チーズ状パツケージを得た。しかし、このパツケ
ージの乾熱収縮応力値変動(ΔF)は60mg/dと
大きく、織物の品位は、緯「ヒケ」W=3と極め
て不良なものであつた。 実施例 2 実施例1において、トラバースの反転位置をNo.
の条件とする以外は全く同様にし、巻取接圧を
第2表に示す条件で巻取を行ない、形状安定性お
よび100℃染色による緯「ヒケ」の発生を検討し
た。
【表】 本発明によつて、0.2Kg/パツケージストロー
ク1cm以下、更に0.15Kg/パツケージストローク
cm以下の低接圧にしても巻取が可能となり、極め
て良好な品位の織物が得られた。 実施例 3 極限粘度〔η〕=0.61のポリエチレンテレフタ
レートを295℃で溶融紡糸し、冷却後、一対の非
加熱のゴデツトロールで両ロールの周速を同一と
し、延伸することなく、75d/36fと糸条として第
3表に示す速度で巻取を行ない、巻量12Kgのチー
ズ状パツケージを得た。 巻取に際しては、第3図に示す自己駆動式接触
ロールと、第2図dに示す2トラツクトラバース
方式のカムトラバースを併設した巻取機を用い
た。トラバースによる糸条(,)の反転半径
は、糸条をR1=40mm、糸条をR2=15mmとし、
反転位置の間隔を4mmとした。他の条件は実施例
1と同一にしてパツケージを得た。 得られたチーズ状パツケージの該凸部の端部か
らの位置はいずれも4mm(12)で、巻取中
の形状安定性も良好であつた。 得られた糸条の物性および、12Kg巻パツケージ
の形状、表層部分の乾熱収縮応力値差(ΔF)更
に、実施例1と同様にして得られた100℃染色後
の織物の緯「ヒケ」品位を第3表に示す。 第3表から明らかなように、本発明の巻取方法
により得られたチーズ状パツケージは、良好な巻
形状安定性と共に、直接に織物の緯糸に用いて、
常圧で染色して良好な染着性と緯「ヒケ」のない
品位を有するものであつた。
〔発明の効果〕
本発明による糸条パツケージの製造方法は前述
のように構成されているので、その巻取方法によ
り得られる、熱可塑性合成繊維のチーズ状パツケ
ージは、形状安定性が良好で、かつ糸条を直接に
編織に使用して常圧〜110℃で染色して得られる
編織物は良好な品位すぐれた易染性となり得る。
特に、織物の経糸及び緯糸として使用する際に特
別の効果が発揮される。 本発明の巻取方法は巻取速度が6000m/分、殊
に7000m/分以上の高速に於て、一層顕著な効果
が発揮される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の巻取方法によつて得られる
チーズ状パツケージの形状の一例を示す断面図で
あり、第2図は、トラバースによる糸条の反転軌
跡を示す模式図であり、第3図は、自己駆動式接
触ロールを付設した巻取機の機構を示す斜視図で
あり、第4図は、パツケージを巻取中の接触ロー
ルとパツケージの接触状態を示す模式図であり、
aは本発明、bは従来例をそれぞれ示す。 1……チーズ状パツケージ、2……パツケージ
端部、3……糸条の反転の軌跡、4……繊維、5
……凸部、6……接触ロール、7……ボビン、1
0……接触ロール駆動装置、12……ボビン軸駆
動装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 溶融紡糸したポリエステル糸条を、延伸する
    ことなく、5500m/分以上でスピンドル駆動方式
    の巻取機によりチーズ条パツケージとして巻取る
    に際し、自己駆動式接触ロールと、糸条の綾振を
    パツケージのボビン軸方向で端部より2mm以上中
    央部側でも反転させて端部よりも硬度が高い部分
    を形成し得るマルチトラツクトラバースとを併設
    した巻取機を用い、巻取中の接圧を0.2Kg/パツ
    ケージストローク1cm以下で巻取りを行なうこと
    を特徴とするポリエステル糸条パツケージの製造
    方法。 2 自己駆動式接触ロールの周速制御機構と、ボ
    ビン軸の周速制御機構が互いに独立した巻取機を
    用いることを特徴とする、特許請求の範囲第1項
    記載のポリエステル糸条パツケージの製造方法。
JP8499086A 1986-04-15 1986-04-15 ポリエステル糸条パツケ−ジの製造方法 Granted JPS62244873A (ja)

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