JPH0448209B2 - - Google Patents
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- JPH0448209B2 JPH0448209B2 JP59046897A JP4689784A JPH0448209B2 JP H0448209 B2 JPH0448209 B2 JP H0448209B2 JP 59046897 A JP59046897 A JP 59046897A JP 4689784 A JP4689784 A JP 4689784A JP H0448209 B2 JPH0448209 B2 JP H0448209B2
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Landscapes
- Control Of Exposure In Printing And Copying (AREA)
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は画像原稿を光電走査して読み取つた画
像信号を濃度信号に変換し、その濃度信号に色処
理を施した後再生画像形成のための光源を制御す
る制御信号を出力する画像処理装置に関する。 (従来技術) カラー画像原稿上を光電走査して濃度信号を
得、その濃度信号に色修正、鮮鋭度強調、階調変
換等の色処理を施した後、その色処理を施された
濃度信号にしたがつて再生用光源の光量を制御し
て所望の画像を得るようにした画像再生装置が知
られている。従来このような画像再生装置におい
てはポジのカラー原稿からポジの再生画像を得る
のが普通であつたが、近年ポジのカラー原稿から
インタネガを、ネガ原稿からポジ画像を、またネ
ジ原稿からインタネガを得たいという要望も強く
なつてきている。 しかしながら、従来のポジ原稿からポジ画像を
得る信号処置系をそのまま転用してポジ原稿から
インタネガ、ネガ原稿からポジ画像、ネガ画像か
らインタネガを作るようにしたのでは種々の不都
合が生じる。たとえばポジ原稿またはネガ原稿か
らインタネガを作る場合に、色処理の段階におい
て種々のパラメータを操作するオペレータが、ポ
ジ原稿からポジ画像を作る場合の同じような感覚
で操作すると、でき上つたインタネガから最終的
なプリント感材に焼き付けたときに、インタネガ
用感材と最終的なプリント感材の分光感度の違い
等のために、所望の濃度の画像が得られないこと
になつてしまう。そのためオペレータはインタネ
ガ用感材上に画像を形成する際にこのインタネガ
用感材色素の分光吸収と最終的なプリント感材の
分光感度及びプリンタ光源の分光強度等を考慮し
て操作せねばならず、オペレータの負担が増大す
るとともにオペレータの熟練が必要となる。ま
た、原稿がネガである場合に色処理部にネガ像相
当の濃度信号が送られてくるとオペレータのパラ
メータ操作が難しくなるという問題がある。 (発明の目的) 上記のような事情に鑑みて、本発明はポジ原稿
からポジ画像、ポジ原稿からインタネガ、ネガ原
稿からポジ画像、ネガ原稿からインタネガのいず
れの場合にも対応でき、しかもポジ原稿からイン
タネガ、ネガ原稿からポジ画像、ネガ原稿からイ
ンタネガを得る場合においても色処理部でのオペ
レータの操作がポジ原稿からポジ画像を得る場合
の操作と殆ど同じでよいようにした画像処理装置
を提供することを目的とするものである。 (発明の構成) 本発明に係るネガポジ対応型画像処理装置は、
ポジ原稿からの画像信号を入力されてポジ像相当
の濃度信号を出力するポジ入力信号処理部と、ネ
ガ原稿からの画像信号を入力されてポジ像相当の
濃度信号を出力するネガ入力信号処理部を備えて
いる。また、前記二つの入力信号処理部からの濃
度信号に対して種種の色処理を施して出力する色
処理部を備えている。さらに、色処理部からの濃
度信号を入力されて出力感材上にポジ像相当の濃
度を形成するため光量制御信号を出力するポジ画
像出力部と色処理部からの濃度信号を入力されて
出力感材上にネガ像相当の濃度を形成するための
光量制御信号を出力するネガ画像出力部を備えて
いる。 色処理部では、出力感材上にポジ像相当の濃度
を形成したいときにはそのポジ像相当の濃度を形
成するよう色処理を行なうようになつており、出
力感材上にネガ像相当の濃度を形成したいときに
は最終プリント感材上で実現させたい濃度を形成
するよう色処理を行なうようになつている。 ネガ画像出力部では、色処理部から出力された
濃度信号、すなわち最終プリント感材上に実現さ
せたい濃度を形成する濃度信号からその最終プリ
ント感材上に実現させたい濃度を焼き付けるため
のインタネガのネガ像相当の濃度を形成する濃度
信号に変換した後、そのネガ像相当の濃度を形成
する濃度信号から光量制御信号に変換するように
なつている。 また、ポジ像相当の濃度を形成するための出力
感材としてはカラーペーパー他、デユープフイル
ム、リバーサルフイルム、G(大型)プリントフ
イルム等を含み、最終プリント感材としては通常
Gプリントフイルムやカラーペーパー等のプリン
ト感材を用いる。 また、ネガ像相当の濃度を形成するための出力
感材としてはいわゆるネガフイルムのみならず上
述したポジ像相当の濃度形成用の出力感材も含
む。 なお、正確かつ簡便な色処理を行なうために
は、色処理部にて色処理を行なう前にY、M、C
三原色信号の重みの比を常に1:1:1となるよ
うにしておく必要性が生じる場合があり、ネガ原
稿入力信号処理部およびポジ原稿入力信号処理部
が、画像信号をY、M、C三原色信号の重みの比
が常に1:1:1となるようにポジ像相当の濃度
信号に変換するものであることが望ましい。 (発明の効果) 本発明の装置によれば、ポジ原稿からポジ画像
を形成する場合だけでなく、ポジ原稿からインタ
ネガ、ネガ原稿からポジ画像およびネガ原稿から
インタネガを形成するすべての場合についての色
処理に対応することができ、上記すべての場合の
色処理部でのオペレータの操作がポジ原稿からポ
ジ画像を得る場合の操作と同様に行なうことがで
きるから極めて便利であり、システム規模を小型
化することができる。 また、色処理部の入力される濃度信号がネガポ
ジの原稿の種類に関係なく常にポジ像相当になつ
ているからオペレータが直感的に扱いやすく色処
理部でのパラメータ操作が容易である。 また、ネガ画像出力部において、最終プリント
感材上に実現させたい濃度を形成するための濃度
信号からその最終プリント感材上の濃度を焼き付
けるためのインタネガの濃度を形成するための濃
度信号に変換されるようになつており、色処理部
においては、そのような濃度変換処理を行なう必
要がなく最終的プリント感材上に実現させたい濃
度のみに注目して色処理を行なえば良いから、色
処理を行なうためのパラメータを操作するオペレ
ータの処理が簡単になる。したがつて、オペレー
タには高度な熟練度が要求されない。 (実施態様) 以下、本発明の実施態様について図面を用いて
詳細に説明する。 〓実施態様全体の構成〓 第1図は本発明の1実施態様の画像処理装置を
使用した画像再生システムのブロツク図である。
このシステムは画像原稿を装填して光電走査を行
ない画像信号を出力する入力ドラム1と、この画
像信号をポジ濃度信号に変換して出力する2つの
入力信号処理部2,3と、このポジ濃度信号に色
修正等の色処理を施し出力する色処理部4と、こ
の色処理部からの出力ポジ濃度信号を再生画像を
得るための光量制御信号に変換して出力する2つ
の画像出力部5,6と、画像出力部5,6からの
光量制御信号を光量に変換するための光源7およ
び音響光学変調器(AM)8と、再生画像を形
成する感材を装填するための出力ドラム9からな
つている。また、本実施態様はミニコンピユータ
10を有しており、このミニコンピユータ10か
らの操作により2つの信号処理部2,3、色処理
部4、および2つの画像出力部5,6における演
算に用いられる係数や変換に用いられるテーブル
データを外部から送出できるようになつている。
また、色処理部4で扱かう係数およびデータにつ
いてはオペレータがマニユアルで変更できるよう
になつている。また、ポジ原稿を光電走査して得
られる画像信号はポジ原稿入力信号処理信号2
に、ネガ原稿を光電走査して得られる画像信号は
ネガ原稿入力信号処理部3に各々入力されるよう
になつており、出力感材上にポジ画像を得たいと
きにはポジ画像出力部5に、出力感材上にネガ画
像を得たいときにはネガ画像出力部6に各々色処
理部4からの出力信号が入力されるようになつて
いる。本実施態様は上述したような構成になつて
いるから、原稿と再生画像のポジ、ネガの種類の
組み合わせすべてについて、濃度信号の色処理を
同一の色処理部4にて行なうことができる。な
お、第1図の各処理部2,3,4,5,6は、す
べてY、M、C三原色信号各々について独立した
同等の処理手段を備えている。したがつて以下に
記載する第1図の各処理部2,3,4,5,6の
説明については、色処理部4の説明を除いてY、
M、C三原色信号のうち一信号の処理についての
み説明する。 〓ポジ原稿入力信号処理部の構成〓 ポジ原稿入力信号処理部2は第2図のブロツク
図で示すように、ポジ原稿を光電走査し得られた
画像信号を入力され、この画像信号をポジ像相当
の濃度信号に変換して出力する対数変換回路11
と、このポジ像相当の濃度信号を入力されてデジ
タルのポジ像相当の濃度信号に変換して出力する
AD変換器12と、このAD変換器12からの濃
度信号、すなわち積分濃度信号を解析濃度信号に
変換することによりポジ原稿中の色素の色濁りを
取り除いたデジタルのポジ像相当の濃度信号を色
処理部4に出力するマスキング処理演算手段13
からなつている。 〓ネガ原稿入力信号処理部の構成〓 これに対し、ネガ原稿入力信号処理部3は第3
図のブロツク図に示すように、ネガ原稿を光電走
査して得られた画像信号を入力され、この画像信
号をネガ像相当の濃度信号に変換して出力する対
数変換回路14と、このネガ像相当の濃度信号を
入力されてデジタルのネガ像相当の濃度信号に変
換して出力するAD変換器15と、このAD変換
器15からの濃度信号、すなわち積分濃度信号を
解析濃度信号に変換することによりネガ原稿中の
色素の色濁りを取り除いたデジタルのネガ像相当
の濃度信号を出力するマスキング処理演算手段1
6と、露光量補正テーブルを発生する露光量補正
テーブル発生手段17と、この露光量補正テーブ
ル発生手段17から送出された露光量補正テーブ
ルに基づいてマスキング処理演算手段16からの
ネガ像相当の濃度信号を同一被写体を適正露光で
撮影した場合のネガ像相当の濃度信号に変換して
出力する露光量補正手段18と、この露光量補正
手段18からのネガ像相当の濃度信号をポジ像相
当の濃度信号に変換して出力するネガポジ変換手
段19と、このネガポジ変換手段19を補助し微
小濃度補正を行なう補正演算手段20と、ネガポ
ジ変換手段19からのポジ像相当の濃度信号と補
正演算手段20からの補正値を加算して、このネ
ガ原稿入力信号処理部3の各部にて処理を施され
たポジ像相当の濃度信号を色処理部4に送出する
加算器21からなつている。 〓ポジ、ネガ原稿入力信号処理部の相違〓 以上の構成の説明からわかるように、本実施態
様の装置はポジ原稿入力信号処理部部2およびネ
ガ原稿入力信号処理部3の2つの入力信号処理部
を設けて入力ドラム1で光電走査される画像原稿
のポジ、ネガの種類に応じて各々の画像信号に対
して異なつた信号処理を行なうようになつてい
る。上述したように、ポジ原稿入力信号処理部2
に比べてネガ原稿入力信号処理部3の信号処理が
複雑になつているのは、ポジ原稿を光電走査して
得られた画像信号がポジ像相当の濃度信号に変換
されるだけでよいのに対し、ネガ原稿を光電走査
して得られた画像信号は、ネガ像相当の濃度信号
に変換された後にポジ像相当の濃度信号に変換さ
れなければならないからである。さらに、ネガ原
稿は様々な露光条件(例えば絞り−2〜+4の範
囲における任意の値)で撮影されており、一定の
露光量補正テーブルによつては適正露光かつネガ
像相当の濃度信号を得ることができないからであ
る。なお、原稿を光電走査して得られた画像信号
をどちらの入力信号処理部2,3に入力するかと
いう設定は、予めオペレータが原稿をみてネガ、
ポジいずれであるかを判断して切替スイツチの設
定をしておくことによりなされる。 〓ネガ原稿入力信号処理部における信号処理〓 次に、ネガ原稿入力信号処理部3の信号処理に
ついて説明する。上述したように、ネガ原稿はポ
ジ原稿と異なり様々な露光条件で撮影されている
ので一定の露光量補正テーブルによつて適正露光
かつネガ像相当の濃度信号を得ることはできな
い。すなわち、露光量補正手段18で使用される
露光量補正テーブルは、各原稿ごとに設定される
べきものである。そのため、本実施態様の装置で
はネガ原稿が光電走査される前に、粗くその原稿
をプレスキヤンし、その濃度信号をマスキング処
理した後、露光量補正テーブル発生手段17に転
送してその原稿が撮影された際の露光条件を判断
する。この判断をもとにして、被写体をネガ感材
かつ適正露光で撮影した場合の濃度信号に変換す
るテーブルを作成し、露光量補正手段18に設定
するようになつている。また、本実施態様ではテ
ーブル発生手段17にミニコンピユータ10が使
用されており、以下に示す(2)に従つてテーブルが
作成される。すなわち、プレスキヤンされた濃度
の濃度累積ヒストグラムから算出した原稿のシヤ
ドー濃度をDS、通常の適正露光原稿のシヤドー
濃度をDSOとし、また、第4図に示すような入力
原稿感材の特性曲線(露光量−横軸、濃度−縦
軸)をD=f(x)……(1)(ただしx=logE)で表わ
したとき、 D′=f(f -1(D)+△x) ……(2) (ただし△x=f-1 (DSO)−f-1 (DS)) で与えられる式(2)によりテーブル値(D′)を得
ることができる。結局、第4図の特性曲線上にお
けるDSOとDSの濃度差に対応する露光量(△X)
だけ全体の濃度が平行移動されることになり、こ
れにより適正露光かつネガ像相当の濃度信号を得
ることができるようになつている。 ネガポジ変換手段19の設定は、まず灰色のマ
クベスチヤートをネガ感材およびポジ感材で、
各々適正露光にて撮影したネガ感材上濃度とポジ
感材上濃度のデータのペアを例えば90個程度そろ
える。次に、このデータを補間平滑化し、灰色の
被写体をネガ感材で適正露光撮影した際の濃度が
与えられたときに、同一被写体をポジ感材で適正
露光撮影した際の濃度に変換する変換曲線を三原
色(Y、M、C)に対してそれぞれ作成する。横
軸にポジ感材上濃度を、縦軸にネガ感材上濃度を
とつたときのこの変換曲線(D′i=fi(Di)、ただしi
=Y、M、C)を第5図に示す。この変換曲線を
ネガポジ変換手段19に設定する。この変換手段
19だけでは補正しきれない部分の補正を行なう
のが補正演算手段20である。この演算手段20
の設定は、まず、カラーのマクベスチヤートをネ
ガ感材およびポジ感材で各々適正露光にて撮影
し、各色に対するネガ感材上濃度とポジ感材上濃
度のデータのペアを例えば100個程度そろえる。
これらのデータを第5図上にプロツトすると、灰
色に対するデータではないため第5図の変換曲線
から若干のズレを生ずるが、このズレを補正する
ため、前記100個程度のデータのペアから最小二
乗法により導出した係数を有する以下に示す式(3)
を用いて、補正演算手段20にて所望の補正値
(△Di) を発生させる。 △Di=D′i−fi(Di)=a0i+a1iDY+a2iDM+a3iDC+
a4iDYDM+a5iDMDC+a6iDCDY +a7iDY 2+a8iDM 2+a9iDC 2 ……(3) (i=Y、M、Cなお、a0i、a1i……a9iは係数) ネガポジ変換手段19および補正演算手段20
が上述したように設定されることにより、露光量
補正手段18から出力された正常露光かつネガ像
相当の濃度信号が正常露光かつポジ像相当の濃度
信号に変換され色処理部4に送出される。 したがつて、以上説明したネガ原稿入力信号処
理部3では、その処理部3の前半部分で入力ネガ
原稿の濃度信号が正常露光かつネガ像相当の濃度
信号に変換されるようになつており、その処理部
3の後半部分で正常露光かつポジ像相当の濃度信
号に変換されるようになつているため、露光条件
がある程度正常値からはずれているネガ原稿に対
しても極めて精度よく所望の濃度信号を得ること
ができる。 〓色処理部の構成〓 色処理部4は第6図に示すようにポジ原稿入力
信号処理部2あるいはネガ原稿入力信号処理部3
から出力された、Y、M、C三信号の重みの比が
常に1:1:1であるポジ像相当の濃度信号から
正確に色相を弁別してその濃度信号に色修正を施
す色修正処理手段22、その濃度信号に鮮鋭化処
理を施す鮮鋭度強調処理手段23、この後、目標
とする感材(ポジ画像出力の場合は出力感材、ネ
ガ画像入力の場合は最終的プリント感材)上に所
望の階調を実現することができるようにその濃度
信号に階調変換処理を施す階調変換処理手段から
なつている。 この色処理部4は入力信号処理部2,3から出
力されたY、M、C三信号の重みが1:1:1の
ポジ像相当の濃度信号に対し、出力ポジ感材上あ
るいはインタネガを焼きつける最終プリント感材
上に所望の濃度を得ることができるように上述し
た色修正、鮮鋭度強調、あるいは階調変換等の色
処理を施すものである。なお、各処理手段22,
23,24で扱うパラメータやテーブルの内容
は、原稿の光電走査を行なう前にミニコンピユー
タ10からデータとして転送され、各処理手段2
2,23,24内の所定のメモリに書き込まれる
が、そのデータはオペレータの判断により必要に
応じて変更される。 この色処理部4の各処理手段22,23,24
のデータ設定、変更において注目すべきことは、
オペレータが色処理部4で扱うべき濃度が入力信
号処理部2,3の信号変換により常にポジ像相当
になつており、また、画像出力部5,6により出
力感材上での所望の種類(ポジ、ネガ)への信号
変換が行なわれるため色処理部4からの出力濃度
は常にポジ像相当になつており、色処理は常にポ
ジ−ポジ系で行なわれるためオペレータが濃度を
直感的に扱いやすいということである。すなわ
ち、色処理がポジ−ポジ系で行なわれるというこ
とは、オペレータは最も関心のある感材上に形成
される濃度の色処理(色修正、鮮鋭度強調、階調
変換)のみに注意してデータ変更を行なえばよい
ということである。たとえば、この装置から出力
された濃度信号により直接出力感材上にインタネ
ガを形成し、このインタネガを焼き付けることに
より最終的プリント感材上に所望の濃度を実現さ
せる場合に、従来のように最終的プリントから感
材上の濃度から、その濃度の実現するための出力
感材上の濃度をオペレータが算出するという手間
を省くことができる。ここでオペレータにとつて
最も関心のある感材とは(1)ネガ画像出力の場合は
最終プリント感材、(2)ポジ画像出力の場合は直接
出力感材のことである。 以下、上述した色修正処理手段22、鮮鋭度強
調処理手段23および階調変換処理手段24につ
いて具体例を用いて詳細に説明する。 〓色処理部における各処理手段の概要〓 色修正処理手段22は、色処理部4に入力され
たY、M、C三原色信号の重みの比が常に1:
1:1となる濃度信号(以下等価中性濃度信号と
いう)から色相信号黄(Y)、緑(G)、シアン(C)、青
(B)、アゼンタ(M)、赤(R)を得、これら各色相信号に
修正係数を乗算して加算することにより、Y、
M、C三原色信号の色修正を行なう手段である。
鮮鋭度強調処理手段23は画像原稿から得られる
アンシヤープ信号と等価中性濃度信号によりアン
シヤープマスク信号を生成した後このアンシヤー
プマスク信号に係数を乗算してY、M、C三原色
信号に加算することによりこのY、M、C三原色
信号の鮮鋭度強調処理を行なう手段である。階調
変換処理手段24は、Y、M、C三原色信号ごと
に入力、出力1対1対応のデータテーブルを有し
ておりこのデータテーブルに任意のデータをアド
レスに対応する値として予めミニコンピユータ1
0から書き込んでおき、このデータに従つてY、
M、C三原色信号に階調変換処置を施す手段であ
る。 〓色処理部の具体的回路〓 次に、この色処理部4の具体的回路を第7図に
よつて説明する。なお、この回路はY、M、C三
原色信号を等価中性濃度系に変換する回路を含ん
でいるが、このように色処理部4において等価中
性濃度変換を行なう場合には入力信号処理部2,
3においてはこの変換をしなくてもよいのは言う
までもない。入力信号処理部2,3から出力され
たデイジタル濃度信号Y1−C1はそれぞれデータ
セレクタ115に入力される。また、画像原稿か
ら読み取られ、デジタル変換されたデジタルアン
シヤープ信号U1はデジタル濃度信号M1と共にア
ンシヤープマスク信号発生回路116に入力さ
れ、ここで生成されたアンシヤープマスク信号
U2はデータセレクタ115に入力される。ま
た、、データセレクタ115の出力(X11〜X31)
は乗算・累積器120〜122に入力され、乗
算・累積器120〜122の出力P1〜P3はそれ
ぞれスライス回路123〜125を経てレジスタ
126〜128に入力されると共に、データセレ
クタ133〜135に入力される。しかして、レ
ジスタ126〜128の出力YE′〜CE′は色相弁
別回路129に入力され、色相弁別回路129で
弁別された色相信号CLはデータセレクタ115
に入力され、どの色相が出力されているかを示す
色相アドレス信号CADはメモリアドレス生成回
路131に入力され、メモリアドレス生成回路1
31から出力されるメモリアドレス信号MADが
データセレクタ132を経てメモリ117〜11
9に入力される。 一方、データセレクタ133〜135の出力
ASY〜ASCはそれぞれ階調変換用のメモリテー
ブル136〜138に入力され、メモリテーブル
136〜138で階調変換された色相データY3
〜C3がそれぞれレジスタ142〜144を経て
DA変換器145〜147に入力されてアナログ
量に変換され、色修正された色相信号Y4〜C4と
して出力されるようになつている。 なお、メモリ117〜119の出力X12〜X32
は乗算・累積器120〜122に入力され、メモ
リ117〜119に対するアドレスデータはミニ
コンピユータ10に接続されたアドレスバス
AB、データセレクタ132を経て入力され、こ
のアドレスデータによつて指定されたアドレス位
置にデータバスDBで伝送されて来るデータ(係
数)を入力線DI1〜DI3を介して記憶するように
なつている。同様に、メモリテーブル136〜1
38は、アドレスパルスABからデータセレクタ
133〜135を経て入力されるアドレスデータ
によつて指定されたアドレス位置に、データバス
DBで伝送されて来るデータをゲート139〜1
41を経て入力することにより記憶するようにな
つている。これらメモリ17〜19及びメモリテ
ーブル136〜138はRAM(Read Write
Memory)で構成されている。また、メモリアド
レス生成回路131及び色相弁別回路129はタ
イミング制御回路130によつてタイミング制御
され、タイミング制御回路130から出力される
タイミング信号T(t1〜t20)はデータセレクタ1
15、メモリ117〜119、データセレクタ1
32〜135、ゲート139〜141、メモリテ
ーブル136〜138、レジスタ126〜128
及び142〜144をそれぞれ所定のタイミング
で制御するようになつている。 このような構成において、三色の色分解フイル
タを通して測定されたカラー原画のデイジタル濃
度信号Y0,M0,C0は、カラー原画を構成する色
素やフイルタに関する不正吸収を含んでおり、こ
れら3つのデイジタル濃度信号Y1〜C1の重みは
必ずしも等しくない。しかしながら、以下の等価
中性濃度変換の演算を行なうことにより、上記2
つの不完全さを除去することが出来る。すなわ
ち、 YE ME CE=b11 b12 b13 b21 b22 b23 b31 b32 b33Y1 M1 C1 ……(4) なる演算を行なう。 なお、上記(4)式における行列要素bijは、カラ
ー原画を構成する色素系及び色分解フイルタによ
つて定まる定数であり、カラー原画の墨色を測定
した場合にYE,ME,CEが同一レベルとなるよ
うな値に設定されているものである。ここに、上
記(4)式の演算は、たとえばYE=b11・Y1+b12・
M1+b13・C1のように定数bijと信号Y1,M1,C1
との積の和の形をなしているので、積及び和の演
算をYE,ME,CEについて順次行なうことによ
り実行出来る。3つのメモリ117〜119に
は、アドレスバスABを介してミニコンピユータ
10から伝送されたアドレスデータで指定された
位置に、データバスDBを経てミニコンピユータ
10から伝送されて来た係数データDI1(b11〜
b14及びk11〜k16)、DI2(b21〜b24及びk21〜
k26)、DI3(b31〜b34及びk31〜k36)が予め書込
まれている。なお、係数b14,b24,b34,k11〜
k16,k21〜k26及びk31〜k36に関しては後述す
る。そして、乗算・累積器120〜122はいず
れもデータセレクタ116を経て伝送されて来る
デイジタル濃度信号Y1〜C1と、メモリ117〜
119に記憶された係数との乗算を行なうと共
に、その乗算結果の累積を行なうようになつてい
る。 ここにおいて、タイミング制御回路130は、
先ずデータセレクタ115のタイミング信号t1に
より入力信号のうち、デイジタル濃度信号Y1を
選択し、乗算累積器120,121,122に入
力させる。そして、メモリアドレス生成回路13
1からのメモリアドレスデータは、タイミング信
号t5によりデータセレクタ132を経てメモリ1
17〜119のアドレスラインに加えられ、この
結果メモリ117から係数b11が、メモリ118
から係数b21が、メモリ119から係数b31がそ
れぞれ出力され、乗算・累積器120,121,
122へ入力させる。この結果、乗算・累積器1
20,121,122の出力P1,P2,P3には、
それぞれ乗算値b11・Y1,b21・Y1,b31・Y1が
出力される(以上、タイミング)。 そして、次のタイミングでは、データセレク
タ115からデイジタル濃度信号M1が選択され
て乗算・累積器120〜122に入力され、メモ
リアドレス生成回路131からのメモリアドレス
信号MADがデータセレクタ132を経てメモリ
117に記憶された係数b12を選択すると共に、
メモリ118に記憶された係数b22、メモリ11
9に記憶された係数b32をそれぞれ選択して乗
算・累積器120,121,122に入力する。
かくして、乗算・累積器120〜122でデイジ
タル濃度信号M1と係数b12〜b32の乗算が行なわ
れ、その乗算結果が前回の結果に加算される。し
たがつて、乗算・累積器120,121,122
の出力P1,P2,P3にはぞれb11・Y1+b12・M1、
b21・Y1+b22・M1、b31・Y1+b32・M1が出力
されることになる。 次のタイミングでも同様に、データセレクタ1
15からデイジタル濃度信号C1が選択されて乗
算・累積器120〜122に入力されると共に、
メモリ117〜119からは係数b13,b23,b33
がそれぞれ出力されて乗算・累積器120〜12
2に入力されるので、乗算・累積器120,12
1,122における乗算累積の結果P1,P2,P3
は、それぞれb11・Y1+b12・M1+b13・C1、
b21・Y1+b22・M1・b23・C1、b31・Y1+b32・
M1+b33・C1となる。 このように、タイミング〜で乗算・累積器
120〜122の出力P1〜P3には、等価中性濃
度YE,ME,CEが上記(4)式を変形した(5)式のよう
に得られることになる。 YE=b11・Y1+b12・M1+b13・C1 ME=b21・Y1+b22・M1+b23・C1 CE=b31・Y1+b32・M1+b33・C1 ……(5) このようにして得られた等価中性濃度YE,M
E,CEは、それぞれスライス回路123〜12
5を経て(YE′,ME′,CE′として)レジスタ1
26〜128に格納される。ここでスライス回路
123〜125はいずれも入力(YE〜CE)が定
められた最大値ないしは最小値を越えた場合に、
その設定された最大値ないしは最小値を出力する
ように動作する。また、上記タイミング〜の
間に、アンシヤープマスク信号生成回路116に
おいて、アンシヤープマスク信号U2が生成され
ている。この例えでは、アンシヤープマスク信号
U2はU2=M1−U1の式で演算している。 そして、次のタイミングではデータセレクタ
115からアンシヤープマスク信号U2が出力さ
れ、メモリ117〜119から選択出力された係
数b14〜b34と共に乗算・累積器120〜122
に入力される。したがつて、乗算・累積器120
〜122は入力されたアンシヤープマスク信号
U2と係数b14〜b34との乗算を行ない、その乗算
値を累積値YE〜CEに加算するので、その出力P1
〜P3には次式の結果YS〜CSが出力される。 YS=YE+b14・US MS=ME+b24・US CS=CE+b34・US ……(6) 続くタイミングで選択的な色修正演算が行な
われるが、選択的色修正はYCC,MCC,CCCを修正
信号としてYC=YS+YCC、MC=MS+MCC,CC=
CS+CCCで表わされ、修正信号YCC,MCC,CCCは
次のような式(7)で示される。 YCC=k11・(Y)+k12・(G)+k13・(C)+k14・
(B)+15・(M)+k16・(R) YCC=k11・(Y)+k12・(G)+k13・(C)+k14・
(B)+15・(M)+k16・(R) MCC=k21・(Y)+k22・(G)+k23・(C)+k24・(B)+k25・
(M)+k26・(R) YCC=k11・(Y)+k12・(G)+k13・(C)+k14・
(B)+15・(M)+k16・(R) MCC=k21・(Y)+k22・(G)+k23・(C)+k24・(B)+k25・
(M)+k26・(R) CCC=k31・(Y)+k32・(G)+k33・(C)+k=34・(B)+k3
5・(M)+k36・(R)……(7) ここに、(Y)、(G)、(C)、(B)、(M)、(R)は
い
ずれも色相信号であり、全色相を第8図のように
等分割したものである。色相信号(Y)〜(R)
は上述のタイミングの間に色相弁別回路129
で生成されるが、第8図から明らかなように6つ
の色相信号のうち多くても2つの色相信号が各色
調について出力されるので、この2つの色相信号
について、係数kijを乗算し加算する演算を乗
算・累積器120〜122で行なうようにすれば
良い。すなわち、タイミングではタイミング制
御回路130のタイミング制御により、先ず色相
弁別回路129から色相信号(Y)〜(R)の1
つが出力(CL)され、データセレクタ115を
経て乗算・累積器120〜122に与えられる。
なお、係数kijはオペレータが出力感材上あるい
は最終プリント感材上に実現させたいポジ像相当
濃度を形成するための適当な値にオペレータによ
つて設定される。どの色相信号が出力されている
かは、色相弁別回路129から色相アドレス信号
CADとしてメモリアドレ生成回路131に伝送
され、メモリアドレス生成回路131は出力され
ている色相信号に対応した係数kijを読出すため
のメモリアドレス信号MADを出力する。このメ
モリアドレス信号MADがデータセレクタ132
を経てメモリ117〜119に与えられることに
より、メモリ117〜119に予め記憶された係
数kijが選択出力され、乗算・累積器120〜1
22に与えられる。そして、乗算・累積器におけ
る色相信号と係数kijとの乗算結果は、前回まで
の累積値YS,MS,CSに加算される。そして、次
のタイミングではもう1つの色相信号について
同様の演算が行なわれ、乗算・累積器120〜1
22の出力P1〜P3にはYC,MC,CCが出力される
ことになる。 上記の色相弁別回路129は、例えば第9図の
ような構成で実現できる。この回路の動作を以下
に説明する。 YE′,ME′,CE′は比較器148及びデータセ
レクタ150に入力される。比較器148は
YE′,ME′,CE′の大小関係に基いて、3ビツト
の信号を制御回路149に送る。例えばYE′>
ME′>CEの関係があるとき、比較器148の出力
信号「D1(YE′>ME′)、D2(ME′>CE、D3(CE′、
YE′)」は各々1、1、0となる。制御回路14
9はこれに基き、第1のタイミングではデータセ
レクタ150がYE′とME′を選択して出力X1,X2
に出力し、第2のタイミングではデータセレクタ
がME′とCE′を選択して出力するような制御信号
CTをデータセレクタ150に送る。タイミング
1でデータセレクタ150の出力X1,X2に出力
されたYE′とME′は、減算器151の加算入力と
減算入力にそれぞれ入力され、減算器151の出
力には減算結果CL=YE′−ME′が得られる。次
に、タイミング2では同様にデータセレクタ15
0の出力X1,X2にME′,CE′が得られ減算器15
1の出力には減算結果CL=ME′−CE′が得られ
る。上記第1及び第2のタイミングで出力される
信号CLは、各々色相信号(Y)及び(R)に相
当している。 以上で乗算、加算の一連の演算が終了し、求め
られた修正済色信号YC,MC,CCはスライス回路
123〜125、データセレクタ133〜135
を経て階調変換用のメモリテーブル136〜13
8のアドレス信号ASY、ASM、ASCとなる。し
かして、メモリテーブル136〜138は入力と
出力とが1対1に対応するデータテーブルとなつ
ており、任意のデータをアドレシに対応する値と
して予め書込んでおくことにより所望の階調変換
を行なうことが出来る。これらメモリテーブル1
36〜138で階調変換された修正済色信号Y3、
M3、C3はそれぞれラツチ用のレジスタ142〜
144を経て色処理部4から出力されることにな
る。 なお、メモリ117〜119に係数データを書
込む場合には、コンピユータ等からそのアドレス
信号がアドレスバスABに出力され、メモリ11
7〜119のアドレス線にデータセレクタ132
を介して印加され、それと同時に係数データがデ
ータバスDBに出力されてメモリ117〜119
のデータ入力線DI1〜DI3に印加され、書込みス
トローブ信号(t2〜t4)の入力により指定された
アドレスに当該係数データが順次書込まれる。こ
の際、データセレクタ132は外部からのアドレ
ス信号を選択するように動作する。メモリテーブ
ル136〜138にデータを書込む場合も同様
に、アドレスバスAB上のアドレス信号がデータ
セレクタ133〜135を経てメモリテーブル1
36〜138のアドレス線(ASY〜ASC)に印
加され、データバスDB上のデータがゲート13
9〜141を経てメモリテーブル136〜138
のデータ入出力線に印加されて、書込みストロー
ブ信号(t12〜t14)の入力によつて指定されたア
ドレスに当該階調変換用データが順次書込まれ
る。 メモリ117〜119に記憶させておく係数お
よびメモリテーブル136〜138に記憶させて
おくデータとしては、種々の画像原稿および再生
画像の組み合わせに対応する係数およびデータが
予めミニコンピユータ10に記憶されてあり、画
像原稿および再生画像に関する様々な情報をもと
にして、別途選択生成手段(手動又は自動)によ
つて係数およびデータが選択或いは生成され、メ
モリ117〜119に記憶されるようになつてい
る。又、この装置の前面パネルにはオペレータ操
作の便宜のため前面パネルにデジタルスイツチ
(図示せず)が設けられており上述した係数およ
びデータの変更を行なうことができるようになつ
ている。 上述した色処理部4においては、等価中性濃度
系のポジ像相当の濃度信号を色相弁別回路129
に入力しているから色相弁別が正確に行なわれし
たがつて色修正処理が正確に行なわれる。 〓画像出力部〓 次に、色処理部4にて色処理を施され出力され
たポジ像相当の濃度信号を、出力感材を露光する
露光用光源の光量制御信号に変換するポジ画像出
力部5およびネガ画像出力部6について第10図
および第11図のブロツク図を用いて説明する。 〓ポジ画像出力部の構成〓 ポジ画像出力部5は、色処理部4から出力され
た出力感材上ポジ像相当の濃度信号をその濃度を
形成するために必要な露光用光源の光量制御信号
に変換する光量制御信号変換テーブルを有する光
量制御信号変換手段25およびこの光量制御信号
をアナログ化して出力するDA変換手段26から
なるものである。 〓ネガ画像出力部の構成〓 また、ネガ画像出力部6は、色処理部4から出
力された最終プリント感材上ポジ像相当の濃度信
号をその濃度を実現するために必要な直接出力感
材上ネガ(インタネガ)像相当の濃度信号に変換
する焼付濃度変換手段27とポジネガ演算手段2
8、この直接出力感材上ネガ像信号の濃度信号を
その濃度を形成するために必要な露光用光源の光
量制御信号に変換する光量制御信号変換テーブル
を有する光量制御信号変換手段29、およびこの
光量制御信号をアナログ化して出力するDA変換
手段30からなるものである。 〓ポジ、ネガ画像出力部の相違〓 以上の構成の説明からわかるように、本実施態
様の装置はポジ画像出力部5およびネガ画像出力
力6の2つの画像出力部を備えており、直接出力
感材上に形成するべき濃度のポジネガの種類に応
じて、それぞれの種類に対応する画像出力部5,
6にて色処理部4から出力された濃度信号に処理
を施し装置外部へ出力するようになつている。上
述したように、ポジ画像出力部5に比べてネガ画
像出力部6の信号処理が複雑になつているのは、
色処理部4から出力される信号がポジ像相当の濃
度信号であり、ポジ画像出力部5においてはその
濃度信号が、直接出力感材上にポジ濃度を形成す
るための光量制御信号に変換されるだけでよいの
に対し、ネガ画像出力部6においては前記濃度信
号がネガ像相当の濃度信号に変換された後に、直
接出力感材上にネガ濃度を形成するための光量制
御信号に変換されなければならないからである。
さらに、ネガ画像出力部6における前記ネガ像相
当の濃度信号とは、最終プリント感材上に所望の
ポジ濃度を焼きつけることのできるネガ(インタ
ネガ)像を形成することのできる濃度信号であつ
て、このような濃度信号への変換を行なうために
は複雑な信号処理を必要とするからである。な
お、色処理部4からの出力信号をどちらの画像入
力部5,6に入力するかという設定は、オペレー
タが所望する、出力感材上の濃度(ポジ像相当の
濃度もしくはネガ像相当の濃度)の種類に応じて
予めオペレータが切替スイツチの設定をしておく
ことによりなされる。 〓ネガ画像出力部の信号処理〓 次に、ネガ画像出力部6の信号処理について詳
細に説明する。色処理部4から出力されたプリン
ト感材上で実現させたいポジ像相当の濃度信号
は、焼付濃度変換手段27に入力され焼付濃度変
換テーブルによりプリント感材にとつての焼付濃
度に変換される。この焼付濃度信号はポジネガ演
算手段28に入力されポジネガ演算回路(乗算累
積器)によつて出力感材上のネガ像相当の濃度信
号に変換される。このネガ像相当の濃度信号はプ
リント感材上で実現させたい濃度を焼付けるため
のインタネガを形成することのできる濃度信号で
ある。上述した演算回路は以下に示す演算を行な
う。 Di=C0i+C1iPY+C2iRM+C3iPC+C4iPYPM+C5iPMPC+C6
iPCPY +C7iPY 2+C8iPM 2+C9iPC 2 ……(8) (i=Y、M、C) ここでDiは出力感材上ネガ像相当濃度C0i,C1i
……C9iは係数である。 この後、演算手段28から出力された濃度信号
は光量制御信号変換手段29に入力され光量制御
信号変換テーブルを用いて露光用光源7の光量を
制御するための光量制御信号に変換される。 ここで、上述した焼付濃度変換手段27におけ
るメモリテーブルの設定、およびポジネガ演算手
段28において行なわれる演算に用いられる式(8)
の係数(C0i,C1i……,C9i)の設定について詳述
する。 まず、メモリテーブルの設定については、特性
曲線の逆関数をデイジタルメモリの形で焼付濃度
変換手段27に設定するだけでよい。ここで、特
性曲線とは横軸に露光量Eの常用対数を、縦軸に
写真濃度Dをとつた写真感光材料の特性を表わす
曲線である。 次に、式(8)の係数(C0i,C1i……,C9i)の設定
においては、プリント感材に焼き付けるプリント
条件が既知の場合、その条件における出力感材上
の濃度からプリント感材にとつての焼付濃度を算
出するための積分演算を数百個の出力感材上濃度
(DY,DM,DC)の組に対してあらかじめ実行
(例えばミニコンピユータ使用)しておく。これ
によつて得られた数百個のデータから最小二乗法
により式(8)を充たすような係数(C0i,C1i……
C9i)を決定することができる。 上述した積分演算に用いられる積分式を以下に
示す。 P=−log∫S〓J〓T〓d〓/∫S〓J〓TB〓d〓……(9
) ここで、λ:波長、S:プリント感材分光感度 J〓:プリンタ光源の分光強度 T〓:出力感材分光透過率(ただし出力感材分光
濃度をD〓としたときT〓=10-D〓) TB〓:出力感材ベース分透過率 なお、上記式(9)において、出力感材がネガ感材
である場合にはTB,〓はネガ感材オレンジマスク分
光透過率である。また、出力感材がネジ感材でな
い場合(例えばデユープフイルム等)には、オレ
ンジマスクに相当する濃度もY,M,C3原色信
号を用いて発色させたい場合が生ずる。このよう
な場合には、オレンジマスクをY,M,C3原色
信号によつて表わした分光透過率(上記ネガ感材
の分光透過率に略等しい)をTB,〓に代入すればよ
い。それにより、それらのサンプルデータから得
られる係数Cijを用いて第(8)式により算出される
出力感材上の濃度Diは出力感材上の不正吸収を
補正するオレンジマスク分が加味された濃度とし
て出力される。すなわち、ネガ感材上に形成した
画像の如くオレンジマスクのかかつた画像を得る
ことができる。 また、焼付濃度に関する詳細については、The
Theory of the photographic Process(James編
Macmillan、1977)、P519〜523を参照すればよ
い。 以上説明したような信号処理が施された後、ネ
ガ画像出力部6から出力されるデジタル光量制御
信号は音響光学変調器(AM)8に入力され、
これにより露光用光源7の光量の制御が行なわれ
て出力ドラム9上に装填された出力感材上に所望
のネガ像に形成される。 ポジ画像出力部5から出力されるデジタル光量
制御信号も同様に音響光学変調器(AM)8に
入力され、これにより露光用光源7の光量の制御
が行なわれて出力ドラム9上に装填された出力感
材上に所望のポジ像に形成される。 本実施態様の装置では上述したような2つの画
像出力部を設けており、出力感材上にポジ像相当
の濃度を形成したいときにはポジ画像出力部5に
よりその濃度を形成するための光量制御信号が出
力され、出力感材上にネガ像相当の濃度を形成し
たいときには、ネガ画像出力部6により最終プリ
ント感材上に実現させたい濃度が出力感材上のネ
ガ像相当の濃度に変換された後、その濃度を形成
するための光量制御信号が出力されるようになつ
ている。したがつて前述した色処理部4にて色処
理が行なわれる際に出力感材上に形成したいポジ
像相当の濃度、あるいは最終プリント感材上に実
現させたい濃度(ポジ像相当)についてのみ注意
を払つて変換係数、変換データの設定を行なえば
よい。とくに、出力感材上にネガ像相当の濃度を
形成する場合オペレータにより変換係数、変換デ
ータの設定あるいは変更が行なわれる際に、従来
のようにオペレータによる最終プリント感材上に
実現させたい濃度から出力感材上に形成したい濃
度の算出が不必要であり、オペレータの負担を軽
減するとともにオペレータの熟練度に関係なく常
に所望のネガ像相当濃度を出力感材上に形成する
ことができさらには常に所望の濃度を最終プリン
ト感材上に実現させることができる。 また、ポジ画像出力部5およびネガ画像出力部
6においては出力感材の種類に応じて適切な光量
制御信号を出力することができるから、たとえば
ネガ像相当の濃度を形成する出力感材として通常
ポジ感材として使用されているようなものも使用
することができる。 〓実施態様の効果〓 以上、各部の構成、信号処理、効果等について
詳細に述べた。なお、本実施態様の装置では、メ
モリテーブル及び乗算累積器を用いたデイジタル
回路により高速かつ実時間で信号処理が行なわれ
ており、巨大な画像メモリや積分計算を実行する
回路が必要とされないから、小型かつ安価にシス
テムを構成することができる。 〓実施態様の変更〓 上述した実施態様の装置においては、入力信号
処理部としてポジ原稿入力信号処理部2とネガ原
稿入力信号処理部3が独立に設けられており、ま
た画像出力部としてポジ画像出力部5とネガ画像
出力部6が独立に設けられている。本発明の別の
好ましい実施態様においてはポジ原稿入力信号処
理部2とネガ原稿入力信号処理部3が共通の回路
によつて形成されるようになつており、同様にポ
ジ画像出力部5とネガ画像出力部6も共通の回路
によつて形成されるようになつている。前述した
ように、ポジ原稿入力信号処理部2及びポジ画像
出力部5はネガ原稿入力信号処理部3及びネガ画
像出力部6に比べて回路構成が簡単でよいためポ
ジ原稿入力及びポジ画像出力の場合にはメモリテ
ーブルや演算回路の一部が不要となるが、そのよ
うな場合には恒等処理を行なうようにして回路の
共通化を達成している。ここで恒等処理とは入力
信号と出力信号が等しくなるような処理のことを
いう。入力原稿のポジネガ及び出力画像のポジネ
ガの種類に応じて入力信号処理部及び画像出力部
における各手段の果たすべき役割を表1に示す。
像信号を濃度信号に変換し、その濃度信号に色処
理を施した後再生画像形成のための光源を制御す
る制御信号を出力する画像処理装置に関する。 (従来技術) カラー画像原稿上を光電走査して濃度信号を
得、その濃度信号に色修正、鮮鋭度強調、階調変
換等の色処理を施した後、その色処理を施された
濃度信号にしたがつて再生用光源の光量を制御し
て所望の画像を得るようにした画像再生装置が知
られている。従来このような画像再生装置におい
てはポジのカラー原稿からポジの再生画像を得る
のが普通であつたが、近年ポジのカラー原稿から
インタネガを、ネガ原稿からポジ画像を、またネ
ジ原稿からインタネガを得たいという要望も強く
なつてきている。 しかしながら、従来のポジ原稿からポジ画像を
得る信号処置系をそのまま転用してポジ原稿から
インタネガ、ネガ原稿からポジ画像、ネガ画像か
らインタネガを作るようにしたのでは種々の不都
合が生じる。たとえばポジ原稿またはネガ原稿か
らインタネガを作る場合に、色処理の段階におい
て種々のパラメータを操作するオペレータが、ポ
ジ原稿からポジ画像を作る場合の同じような感覚
で操作すると、でき上つたインタネガから最終的
なプリント感材に焼き付けたときに、インタネガ
用感材と最終的なプリント感材の分光感度の違い
等のために、所望の濃度の画像が得られないこと
になつてしまう。そのためオペレータはインタネ
ガ用感材上に画像を形成する際にこのインタネガ
用感材色素の分光吸収と最終的なプリント感材の
分光感度及びプリンタ光源の分光強度等を考慮し
て操作せねばならず、オペレータの負担が増大す
るとともにオペレータの熟練が必要となる。ま
た、原稿がネガである場合に色処理部にネガ像相
当の濃度信号が送られてくるとオペレータのパラ
メータ操作が難しくなるという問題がある。 (発明の目的) 上記のような事情に鑑みて、本発明はポジ原稿
からポジ画像、ポジ原稿からインタネガ、ネガ原
稿からポジ画像、ネガ原稿からインタネガのいず
れの場合にも対応でき、しかもポジ原稿からイン
タネガ、ネガ原稿からポジ画像、ネガ原稿からイ
ンタネガを得る場合においても色処理部でのオペ
レータの操作がポジ原稿からポジ画像を得る場合
の操作と殆ど同じでよいようにした画像処理装置
を提供することを目的とするものである。 (発明の構成) 本発明に係るネガポジ対応型画像処理装置は、
ポジ原稿からの画像信号を入力されてポジ像相当
の濃度信号を出力するポジ入力信号処理部と、ネ
ガ原稿からの画像信号を入力されてポジ像相当の
濃度信号を出力するネガ入力信号処理部を備えて
いる。また、前記二つの入力信号処理部からの濃
度信号に対して種種の色処理を施して出力する色
処理部を備えている。さらに、色処理部からの濃
度信号を入力されて出力感材上にポジ像相当の濃
度を形成するため光量制御信号を出力するポジ画
像出力部と色処理部からの濃度信号を入力されて
出力感材上にネガ像相当の濃度を形成するための
光量制御信号を出力するネガ画像出力部を備えて
いる。 色処理部では、出力感材上にポジ像相当の濃度
を形成したいときにはそのポジ像相当の濃度を形
成するよう色処理を行なうようになつており、出
力感材上にネガ像相当の濃度を形成したいときに
は最終プリント感材上で実現させたい濃度を形成
するよう色処理を行なうようになつている。 ネガ画像出力部では、色処理部から出力された
濃度信号、すなわち最終プリント感材上に実現さ
せたい濃度を形成する濃度信号からその最終プリ
ント感材上に実現させたい濃度を焼き付けるため
のインタネガのネガ像相当の濃度を形成する濃度
信号に変換した後、そのネガ像相当の濃度を形成
する濃度信号から光量制御信号に変換するように
なつている。 また、ポジ像相当の濃度を形成するための出力
感材としてはカラーペーパー他、デユープフイル
ム、リバーサルフイルム、G(大型)プリントフ
イルム等を含み、最終プリント感材としては通常
Gプリントフイルムやカラーペーパー等のプリン
ト感材を用いる。 また、ネガ像相当の濃度を形成するための出力
感材としてはいわゆるネガフイルムのみならず上
述したポジ像相当の濃度形成用の出力感材も含
む。 なお、正確かつ簡便な色処理を行なうために
は、色処理部にて色処理を行なう前にY、M、C
三原色信号の重みの比を常に1:1:1となるよ
うにしておく必要性が生じる場合があり、ネガ原
稿入力信号処理部およびポジ原稿入力信号処理部
が、画像信号をY、M、C三原色信号の重みの比
が常に1:1:1となるようにポジ像相当の濃度
信号に変換するものであることが望ましい。 (発明の効果) 本発明の装置によれば、ポジ原稿からポジ画像
を形成する場合だけでなく、ポジ原稿からインタ
ネガ、ネガ原稿からポジ画像およびネガ原稿から
インタネガを形成するすべての場合についての色
処理に対応することができ、上記すべての場合の
色処理部でのオペレータの操作がポジ原稿からポ
ジ画像を得る場合の操作と同様に行なうことがで
きるから極めて便利であり、システム規模を小型
化することができる。 また、色処理部の入力される濃度信号がネガポ
ジの原稿の種類に関係なく常にポジ像相当になつ
ているからオペレータが直感的に扱いやすく色処
理部でのパラメータ操作が容易である。 また、ネガ画像出力部において、最終プリント
感材上に実現させたい濃度を形成するための濃度
信号からその最終プリント感材上の濃度を焼き付
けるためのインタネガの濃度を形成するための濃
度信号に変換されるようになつており、色処理部
においては、そのような濃度変換処理を行なう必
要がなく最終的プリント感材上に実現させたい濃
度のみに注目して色処理を行なえば良いから、色
処理を行なうためのパラメータを操作するオペレ
ータの処理が簡単になる。したがつて、オペレー
タには高度な熟練度が要求されない。 (実施態様) 以下、本発明の実施態様について図面を用いて
詳細に説明する。 〓実施態様全体の構成〓 第1図は本発明の1実施態様の画像処理装置を
使用した画像再生システムのブロツク図である。
このシステムは画像原稿を装填して光電走査を行
ない画像信号を出力する入力ドラム1と、この画
像信号をポジ濃度信号に変換して出力する2つの
入力信号処理部2,3と、このポジ濃度信号に色
修正等の色処理を施し出力する色処理部4と、こ
の色処理部からの出力ポジ濃度信号を再生画像を
得るための光量制御信号に変換して出力する2つ
の画像出力部5,6と、画像出力部5,6からの
光量制御信号を光量に変換するための光源7およ
び音響光学変調器(AM)8と、再生画像を形
成する感材を装填するための出力ドラム9からな
つている。また、本実施態様はミニコンピユータ
10を有しており、このミニコンピユータ10か
らの操作により2つの信号処理部2,3、色処理
部4、および2つの画像出力部5,6における演
算に用いられる係数や変換に用いられるテーブル
データを外部から送出できるようになつている。
また、色処理部4で扱かう係数およびデータにつ
いてはオペレータがマニユアルで変更できるよう
になつている。また、ポジ原稿を光電走査して得
られる画像信号はポジ原稿入力信号処理信号2
に、ネガ原稿を光電走査して得られる画像信号は
ネガ原稿入力信号処理部3に各々入力されるよう
になつており、出力感材上にポジ画像を得たいと
きにはポジ画像出力部5に、出力感材上にネガ画
像を得たいときにはネガ画像出力部6に各々色処
理部4からの出力信号が入力されるようになつて
いる。本実施態様は上述したような構成になつて
いるから、原稿と再生画像のポジ、ネガの種類の
組み合わせすべてについて、濃度信号の色処理を
同一の色処理部4にて行なうことができる。な
お、第1図の各処理部2,3,4,5,6は、す
べてY、M、C三原色信号各々について独立した
同等の処理手段を備えている。したがつて以下に
記載する第1図の各処理部2,3,4,5,6の
説明については、色処理部4の説明を除いてY、
M、C三原色信号のうち一信号の処理についての
み説明する。 〓ポジ原稿入力信号処理部の構成〓 ポジ原稿入力信号処理部2は第2図のブロツク
図で示すように、ポジ原稿を光電走査し得られた
画像信号を入力され、この画像信号をポジ像相当
の濃度信号に変換して出力する対数変換回路11
と、このポジ像相当の濃度信号を入力されてデジ
タルのポジ像相当の濃度信号に変換して出力する
AD変換器12と、このAD変換器12からの濃
度信号、すなわち積分濃度信号を解析濃度信号に
変換することによりポジ原稿中の色素の色濁りを
取り除いたデジタルのポジ像相当の濃度信号を色
処理部4に出力するマスキング処理演算手段13
からなつている。 〓ネガ原稿入力信号処理部の構成〓 これに対し、ネガ原稿入力信号処理部3は第3
図のブロツク図に示すように、ネガ原稿を光電走
査して得られた画像信号を入力され、この画像信
号をネガ像相当の濃度信号に変換して出力する対
数変換回路14と、このネガ像相当の濃度信号を
入力されてデジタルのネガ像相当の濃度信号に変
換して出力するAD変換器15と、このAD変換
器15からの濃度信号、すなわち積分濃度信号を
解析濃度信号に変換することによりネガ原稿中の
色素の色濁りを取り除いたデジタルのネガ像相当
の濃度信号を出力するマスキング処理演算手段1
6と、露光量補正テーブルを発生する露光量補正
テーブル発生手段17と、この露光量補正テーブ
ル発生手段17から送出された露光量補正テーブ
ルに基づいてマスキング処理演算手段16からの
ネガ像相当の濃度信号を同一被写体を適正露光で
撮影した場合のネガ像相当の濃度信号に変換して
出力する露光量補正手段18と、この露光量補正
手段18からのネガ像相当の濃度信号をポジ像相
当の濃度信号に変換して出力するネガポジ変換手
段19と、このネガポジ変換手段19を補助し微
小濃度補正を行なう補正演算手段20と、ネガポ
ジ変換手段19からのポジ像相当の濃度信号と補
正演算手段20からの補正値を加算して、このネ
ガ原稿入力信号処理部3の各部にて処理を施され
たポジ像相当の濃度信号を色処理部4に送出する
加算器21からなつている。 〓ポジ、ネガ原稿入力信号処理部の相違〓 以上の構成の説明からわかるように、本実施態
様の装置はポジ原稿入力信号処理部部2およびネ
ガ原稿入力信号処理部3の2つの入力信号処理部
を設けて入力ドラム1で光電走査される画像原稿
のポジ、ネガの種類に応じて各々の画像信号に対
して異なつた信号処理を行なうようになつてい
る。上述したように、ポジ原稿入力信号処理部2
に比べてネガ原稿入力信号処理部3の信号処理が
複雑になつているのは、ポジ原稿を光電走査して
得られた画像信号がポジ像相当の濃度信号に変換
されるだけでよいのに対し、ネガ原稿を光電走査
して得られた画像信号は、ネガ像相当の濃度信号
に変換された後にポジ像相当の濃度信号に変換さ
れなければならないからである。さらに、ネガ原
稿は様々な露光条件(例えば絞り−2〜+4の範
囲における任意の値)で撮影されており、一定の
露光量補正テーブルによつては適正露光かつネガ
像相当の濃度信号を得ることができないからであ
る。なお、原稿を光電走査して得られた画像信号
をどちらの入力信号処理部2,3に入力するかと
いう設定は、予めオペレータが原稿をみてネガ、
ポジいずれであるかを判断して切替スイツチの設
定をしておくことによりなされる。 〓ネガ原稿入力信号処理部における信号処理〓 次に、ネガ原稿入力信号処理部3の信号処理に
ついて説明する。上述したように、ネガ原稿はポ
ジ原稿と異なり様々な露光条件で撮影されている
ので一定の露光量補正テーブルによつて適正露光
かつネガ像相当の濃度信号を得ることはできな
い。すなわち、露光量補正手段18で使用される
露光量補正テーブルは、各原稿ごとに設定される
べきものである。そのため、本実施態様の装置で
はネガ原稿が光電走査される前に、粗くその原稿
をプレスキヤンし、その濃度信号をマスキング処
理した後、露光量補正テーブル発生手段17に転
送してその原稿が撮影された際の露光条件を判断
する。この判断をもとにして、被写体をネガ感材
かつ適正露光で撮影した場合の濃度信号に変換す
るテーブルを作成し、露光量補正手段18に設定
するようになつている。また、本実施態様ではテ
ーブル発生手段17にミニコンピユータ10が使
用されており、以下に示す(2)に従つてテーブルが
作成される。すなわち、プレスキヤンされた濃度
の濃度累積ヒストグラムから算出した原稿のシヤ
ドー濃度をDS、通常の適正露光原稿のシヤドー
濃度をDSOとし、また、第4図に示すような入力
原稿感材の特性曲線(露光量−横軸、濃度−縦
軸)をD=f(x)……(1)(ただしx=logE)で表わ
したとき、 D′=f(f -1(D)+△x) ……(2) (ただし△x=f-1 (DSO)−f-1 (DS)) で与えられる式(2)によりテーブル値(D′)を得
ることができる。結局、第4図の特性曲線上にお
けるDSOとDSの濃度差に対応する露光量(△X)
だけ全体の濃度が平行移動されることになり、こ
れにより適正露光かつネガ像相当の濃度信号を得
ることができるようになつている。 ネガポジ変換手段19の設定は、まず灰色のマ
クベスチヤートをネガ感材およびポジ感材で、
各々適正露光にて撮影したネガ感材上濃度とポジ
感材上濃度のデータのペアを例えば90個程度そろ
える。次に、このデータを補間平滑化し、灰色の
被写体をネガ感材で適正露光撮影した際の濃度が
与えられたときに、同一被写体をポジ感材で適正
露光撮影した際の濃度に変換する変換曲線を三原
色(Y、M、C)に対してそれぞれ作成する。横
軸にポジ感材上濃度を、縦軸にネガ感材上濃度を
とつたときのこの変換曲線(D′i=fi(Di)、ただしi
=Y、M、C)を第5図に示す。この変換曲線を
ネガポジ変換手段19に設定する。この変換手段
19だけでは補正しきれない部分の補正を行なう
のが補正演算手段20である。この演算手段20
の設定は、まず、カラーのマクベスチヤートをネ
ガ感材およびポジ感材で各々適正露光にて撮影
し、各色に対するネガ感材上濃度とポジ感材上濃
度のデータのペアを例えば100個程度そろえる。
これらのデータを第5図上にプロツトすると、灰
色に対するデータではないため第5図の変換曲線
から若干のズレを生ずるが、このズレを補正する
ため、前記100個程度のデータのペアから最小二
乗法により導出した係数を有する以下に示す式(3)
を用いて、補正演算手段20にて所望の補正値
(△Di) を発生させる。 △Di=D′i−fi(Di)=a0i+a1iDY+a2iDM+a3iDC+
a4iDYDM+a5iDMDC+a6iDCDY +a7iDY 2+a8iDM 2+a9iDC 2 ……(3) (i=Y、M、Cなお、a0i、a1i……a9iは係数) ネガポジ変換手段19および補正演算手段20
が上述したように設定されることにより、露光量
補正手段18から出力された正常露光かつネガ像
相当の濃度信号が正常露光かつポジ像相当の濃度
信号に変換され色処理部4に送出される。 したがつて、以上説明したネガ原稿入力信号処
理部3では、その処理部3の前半部分で入力ネガ
原稿の濃度信号が正常露光かつネガ像相当の濃度
信号に変換されるようになつており、その処理部
3の後半部分で正常露光かつポジ像相当の濃度信
号に変換されるようになつているため、露光条件
がある程度正常値からはずれているネガ原稿に対
しても極めて精度よく所望の濃度信号を得ること
ができる。 〓色処理部の構成〓 色処理部4は第6図に示すようにポジ原稿入力
信号処理部2あるいはネガ原稿入力信号処理部3
から出力された、Y、M、C三信号の重みの比が
常に1:1:1であるポジ像相当の濃度信号から
正確に色相を弁別してその濃度信号に色修正を施
す色修正処理手段22、その濃度信号に鮮鋭化処
理を施す鮮鋭度強調処理手段23、この後、目標
とする感材(ポジ画像出力の場合は出力感材、ネ
ガ画像入力の場合は最終的プリント感材)上に所
望の階調を実現することができるようにその濃度
信号に階調変換処理を施す階調変換処理手段から
なつている。 この色処理部4は入力信号処理部2,3から出
力されたY、M、C三信号の重みが1:1:1の
ポジ像相当の濃度信号に対し、出力ポジ感材上あ
るいはインタネガを焼きつける最終プリント感材
上に所望の濃度を得ることができるように上述し
た色修正、鮮鋭度強調、あるいは階調変換等の色
処理を施すものである。なお、各処理手段22,
23,24で扱うパラメータやテーブルの内容
は、原稿の光電走査を行なう前にミニコンピユー
タ10からデータとして転送され、各処理手段2
2,23,24内の所定のメモリに書き込まれる
が、そのデータはオペレータの判断により必要に
応じて変更される。 この色処理部4の各処理手段22,23,24
のデータ設定、変更において注目すべきことは、
オペレータが色処理部4で扱うべき濃度が入力信
号処理部2,3の信号変換により常にポジ像相当
になつており、また、画像出力部5,6により出
力感材上での所望の種類(ポジ、ネガ)への信号
変換が行なわれるため色処理部4からの出力濃度
は常にポジ像相当になつており、色処理は常にポ
ジ−ポジ系で行なわれるためオペレータが濃度を
直感的に扱いやすいということである。すなわ
ち、色処理がポジ−ポジ系で行なわれるというこ
とは、オペレータは最も関心のある感材上に形成
される濃度の色処理(色修正、鮮鋭度強調、階調
変換)のみに注意してデータ変更を行なえばよい
ということである。たとえば、この装置から出力
された濃度信号により直接出力感材上にインタネ
ガを形成し、このインタネガを焼き付けることに
より最終的プリント感材上に所望の濃度を実現さ
せる場合に、従来のように最終的プリントから感
材上の濃度から、その濃度の実現するための出力
感材上の濃度をオペレータが算出するという手間
を省くことができる。ここでオペレータにとつて
最も関心のある感材とは(1)ネガ画像出力の場合は
最終プリント感材、(2)ポジ画像出力の場合は直接
出力感材のことである。 以下、上述した色修正処理手段22、鮮鋭度強
調処理手段23および階調変換処理手段24につ
いて具体例を用いて詳細に説明する。 〓色処理部における各処理手段の概要〓 色修正処理手段22は、色処理部4に入力され
たY、M、C三原色信号の重みの比が常に1:
1:1となる濃度信号(以下等価中性濃度信号と
いう)から色相信号黄(Y)、緑(G)、シアン(C)、青
(B)、アゼンタ(M)、赤(R)を得、これら各色相信号に
修正係数を乗算して加算することにより、Y、
M、C三原色信号の色修正を行なう手段である。
鮮鋭度強調処理手段23は画像原稿から得られる
アンシヤープ信号と等価中性濃度信号によりアン
シヤープマスク信号を生成した後このアンシヤー
プマスク信号に係数を乗算してY、M、C三原色
信号に加算することによりこのY、M、C三原色
信号の鮮鋭度強調処理を行なう手段である。階調
変換処理手段24は、Y、M、C三原色信号ごと
に入力、出力1対1対応のデータテーブルを有し
ておりこのデータテーブルに任意のデータをアド
レスに対応する値として予めミニコンピユータ1
0から書き込んでおき、このデータに従つてY、
M、C三原色信号に階調変換処置を施す手段であ
る。 〓色処理部の具体的回路〓 次に、この色処理部4の具体的回路を第7図に
よつて説明する。なお、この回路はY、M、C三
原色信号を等価中性濃度系に変換する回路を含ん
でいるが、このように色処理部4において等価中
性濃度変換を行なう場合には入力信号処理部2,
3においてはこの変換をしなくてもよいのは言う
までもない。入力信号処理部2,3から出力され
たデイジタル濃度信号Y1−C1はそれぞれデータ
セレクタ115に入力される。また、画像原稿か
ら読み取られ、デジタル変換されたデジタルアン
シヤープ信号U1はデジタル濃度信号M1と共にア
ンシヤープマスク信号発生回路116に入力さ
れ、ここで生成されたアンシヤープマスク信号
U2はデータセレクタ115に入力される。ま
た、、データセレクタ115の出力(X11〜X31)
は乗算・累積器120〜122に入力され、乗
算・累積器120〜122の出力P1〜P3はそれ
ぞれスライス回路123〜125を経てレジスタ
126〜128に入力されると共に、データセレ
クタ133〜135に入力される。しかして、レ
ジスタ126〜128の出力YE′〜CE′は色相弁
別回路129に入力され、色相弁別回路129で
弁別された色相信号CLはデータセレクタ115
に入力され、どの色相が出力されているかを示す
色相アドレス信号CADはメモリアドレス生成回
路131に入力され、メモリアドレス生成回路1
31から出力されるメモリアドレス信号MADが
データセレクタ132を経てメモリ117〜11
9に入力される。 一方、データセレクタ133〜135の出力
ASY〜ASCはそれぞれ階調変換用のメモリテー
ブル136〜138に入力され、メモリテーブル
136〜138で階調変換された色相データY3
〜C3がそれぞれレジスタ142〜144を経て
DA変換器145〜147に入力されてアナログ
量に変換され、色修正された色相信号Y4〜C4と
して出力されるようになつている。 なお、メモリ117〜119の出力X12〜X32
は乗算・累積器120〜122に入力され、メモ
リ117〜119に対するアドレスデータはミニ
コンピユータ10に接続されたアドレスバス
AB、データセレクタ132を経て入力され、こ
のアドレスデータによつて指定されたアドレス位
置にデータバスDBで伝送されて来るデータ(係
数)を入力線DI1〜DI3を介して記憶するように
なつている。同様に、メモリテーブル136〜1
38は、アドレスパルスABからデータセレクタ
133〜135を経て入力されるアドレスデータ
によつて指定されたアドレス位置に、データバス
DBで伝送されて来るデータをゲート139〜1
41を経て入力することにより記憶するようにな
つている。これらメモリ17〜19及びメモリテ
ーブル136〜138はRAM(Read Write
Memory)で構成されている。また、メモリアド
レス生成回路131及び色相弁別回路129はタ
イミング制御回路130によつてタイミング制御
され、タイミング制御回路130から出力される
タイミング信号T(t1〜t20)はデータセレクタ1
15、メモリ117〜119、データセレクタ1
32〜135、ゲート139〜141、メモリテ
ーブル136〜138、レジスタ126〜128
及び142〜144をそれぞれ所定のタイミング
で制御するようになつている。 このような構成において、三色の色分解フイル
タを通して測定されたカラー原画のデイジタル濃
度信号Y0,M0,C0は、カラー原画を構成する色
素やフイルタに関する不正吸収を含んでおり、こ
れら3つのデイジタル濃度信号Y1〜C1の重みは
必ずしも等しくない。しかしながら、以下の等価
中性濃度変換の演算を行なうことにより、上記2
つの不完全さを除去することが出来る。すなわ
ち、 YE ME CE=b11 b12 b13 b21 b22 b23 b31 b32 b33Y1 M1 C1 ……(4) なる演算を行なう。 なお、上記(4)式における行列要素bijは、カラ
ー原画を構成する色素系及び色分解フイルタによ
つて定まる定数であり、カラー原画の墨色を測定
した場合にYE,ME,CEが同一レベルとなるよ
うな値に設定されているものである。ここに、上
記(4)式の演算は、たとえばYE=b11・Y1+b12・
M1+b13・C1のように定数bijと信号Y1,M1,C1
との積の和の形をなしているので、積及び和の演
算をYE,ME,CEについて順次行なうことによ
り実行出来る。3つのメモリ117〜119に
は、アドレスバスABを介してミニコンピユータ
10から伝送されたアドレスデータで指定された
位置に、データバスDBを経てミニコンピユータ
10から伝送されて来た係数データDI1(b11〜
b14及びk11〜k16)、DI2(b21〜b24及びk21〜
k26)、DI3(b31〜b34及びk31〜k36)が予め書込
まれている。なお、係数b14,b24,b34,k11〜
k16,k21〜k26及びk31〜k36に関しては後述す
る。そして、乗算・累積器120〜122はいず
れもデータセレクタ116を経て伝送されて来る
デイジタル濃度信号Y1〜C1と、メモリ117〜
119に記憶された係数との乗算を行なうと共
に、その乗算結果の累積を行なうようになつてい
る。 ここにおいて、タイミング制御回路130は、
先ずデータセレクタ115のタイミング信号t1に
より入力信号のうち、デイジタル濃度信号Y1を
選択し、乗算累積器120,121,122に入
力させる。そして、メモリアドレス生成回路13
1からのメモリアドレスデータは、タイミング信
号t5によりデータセレクタ132を経てメモリ1
17〜119のアドレスラインに加えられ、この
結果メモリ117から係数b11が、メモリ118
から係数b21が、メモリ119から係数b31がそ
れぞれ出力され、乗算・累積器120,121,
122へ入力させる。この結果、乗算・累積器1
20,121,122の出力P1,P2,P3には、
それぞれ乗算値b11・Y1,b21・Y1,b31・Y1が
出力される(以上、タイミング)。 そして、次のタイミングでは、データセレク
タ115からデイジタル濃度信号M1が選択され
て乗算・累積器120〜122に入力され、メモ
リアドレス生成回路131からのメモリアドレス
信号MADがデータセレクタ132を経てメモリ
117に記憶された係数b12を選択すると共に、
メモリ118に記憶された係数b22、メモリ11
9に記憶された係数b32をそれぞれ選択して乗
算・累積器120,121,122に入力する。
かくして、乗算・累積器120〜122でデイジ
タル濃度信号M1と係数b12〜b32の乗算が行なわ
れ、その乗算結果が前回の結果に加算される。し
たがつて、乗算・累積器120,121,122
の出力P1,P2,P3にはぞれb11・Y1+b12・M1、
b21・Y1+b22・M1、b31・Y1+b32・M1が出力
されることになる。 次のタイミングでも同様に、データセレクタ1
15からデイジタル濃度信号C1が選択されて乗
算・累積器120〜122に入力されると共に、
メモリ117〜119からは係数b13,b23,b33
がそれぞれ出力されて乗算・累積器120〜12
2に入力されるので、乗算・累積器120,12
1,122における乗算累積の結果P1,P2,P3
は、それぞれb11・Y1+b12・M1+b13・C1、
b21・Y1+b22・M1・b23・C1、b31・Y1+b32・
M1+b33・C1となる。 このように、タイミング〜で乗算・累積器
120〜122の出力P1〜P3には、等価中性濃
度YE,ME,CEが上記(4)式を変形した(5)式のよう
に得られることになる。 YE=b11・Y1+b12・M1+b13・C1 ME=b21・Y1+b22・M1+b23・C1 CE=b31・Y1+b32・M1+b33・C1 ……(5) このようにして得られた等価中性濃度YE,M
E,CEは、それぞれスライス回路123〜12
5を経て(YE′,ME′,CE′として)レジスタ1
26〜128に格納される。ここでスライス回路
123〜125はいずれも入力(YE〜CE)が定
められた最大値ないしは最小値を越えた場合に、
その設定された最大値ないしは最小値を出力する
ように動作する。また、上記タイミング〜の
間に、アンシヤープマスク信号生成回路116に
おいて、アンシヤープマスク信号U2が生成され
ている。この例えでは、アンシヤープマスク信号
U2はU2=M1−U1の式で演算している。 そして、次のタイミングではデータセレクタ
115からアンシヤープマスク信号U2が出力さ
れ、メモリ117〜119から選択出力された係
数b14〜b34と共に乗算・累積器120〜122
に入力される。したがつて、乗算・累積器120
〜122は入力されたアンシヤープマスク信号
U2と係数b14〜b34との乗算を行ない、その乗算
値を累積値YE〜CEに加算するので、その出力P1
〜P3には次式の結果YS〜CSが出力される。 YS=YE+b14・US MS=ME+b24・US CS=CE+b34・US ……(6) 続くタイミングで選択的な色修正演算が行な
われるが、選択的色修正はYCC,MCC,CCCを修正
信号としてYC=YS+YCC、MC=MS+MCC,CC=
CS+CCCで表わされ、修正信号YCC,MCC,CCCは
次のような式(7)で示される。 YCC=k11・(Y)+k12・(G)+k13・(C)+k14・
(B)+15・(M)+k16・(R) YCC=k11・(Y)+k12・(G)+k13・(C)+k14・
(B)+15・(M)+k16・(R) MCC=k21・(Y)+k22・(G)+k23・(C)+k24・(B)+k25・
(M)+k26・(R) YCC=k11・(Y)+k12・(G)+k13・(C)+k14・
(B)+15・(M)+k16・(R) MCC=k21・(Y)+k22・(G)+k23・(C)+k24・(B)+k25・
(M)+k26・(R) CCC=k31・(Y)+k32・(G)+k33・(C)+k=34・(B)+k3
5・(M)+k36・(R)……(7) ここに、(Y)、(G)、(C)、(B)、(M)、(R)は
い
ずれも色相信号であり、全色相を第8図のように
等分割したものである。色相信号(Y)〜(R)
は上述のタイミングの間に色相弁別回路129
で生成されるが、第8図から明らかなように6つ
の色相信号のうち多くても2つの色相信号が各色
調について出力されるので、この2つの色相信号
について、係数kijを乗算し加算する演算を乗
算・累積器120〜122で行なうようにすれば
良い。すなわち、タイミングではタイミング制
御回路130のタイミング制御により、先ず色相
弁別回路129から色相信号(Y)〜(R)の1
つが出力(CL)され、データセレクタ115を
経て乗算・累積器120〜122に与えられる。
なお、係数kijはオペレータが出力感材上あるい
は最終プリント感材上に実現させたいポジ像相当
濃度を形成するための適当な値にオペレータによ
つて設定される。どの色相信号が出力されている
かは、色相弁別回路129から色相アドレス信号
CADとしてメモリアドレ生成回路131に伝送
され、メモリアドレス生成回路131は出力され
ている色相信号に対応した係数kijを読出すため
のメモリアドレス信号MADを出力する。このメ
モリアドレス信号MADがデータセレクタ132
を経てメモリ117〜119に与えられることに
より、メモリ117〜119に予め記憶された係
数kijが選択出力され、乗算・累積器120〜1
22に与えられる。そして、乗算・累積器におけ
る色相信号と係数kijとの乗算結果は、前回まで
の累積値YS,MS,CSに加算される。そして、次
のタイミングではもう1つの色相信号について
同様の演算が行なわれ、乗算・累積器120〜1
22の出力P1〜P3にはYC,MC,CCが出力される
ことになる。 上記の色相弁別回路129は、例えば第9図の
ような構成で実現できる。この回路の動作を以下
に説明する。 YE′,ME′,CE′は比較器148及びデータセ
レクタ150に入力される。比較器148は
YE′,ME′,CE′の大小関係に基いて、3ビツト
の信号を制御回路149に送る。例えばYE′>
ME′>CEの関係があるとき、比較器148の出力
信号「D1(YE′>ME′)、D2(ME′>CE、D3(CE′、
YE′)」は各々1、1、0となる。制御回路14
9はこれに基き、第1のタイミングではデータセ
レクタ150がYE′とME′を選択して出力X1,X2
に出力し、第2のタイミングではデータセレクタ
がME′とCE′を選択して出力するような制御信号
CTをデータセレクタ150に送る。タイミング
1でデータセレクタ150の出力X1,X2に出力
されたYE′とME′は、減算器151の加算入力と
減算入力にそれぞれ入力され、減算器151の出
力には減算結果CL=YE′−ME′が得られる。次
に、タイミング2では同様にデータセレクタ15
0の出力X1,X2にME′,CE′が得られ減算器15
1の出力には減算結果CL=ME′−CE′が得られ
る。上記第1及び第2のタイミングで出力される
信号CLは、各々色相信号(Y)及び(R)に相
当している。 以上で乗算、加算の一連の演算が終了し、求め
られた修正済色信号YC,MC,CCはスライス回路
123〜125、データセレクタ133〜135
を経て階調変換用のメモリテーブル136〜13
8のアドレス信号ASY、ASM、ASCとなる。し
かして、メモリテーブル136〜138は入力と
出力とが1対1に対応するデータテーブルとなつ
ており、任意のデータをアドレシに対応する値と
して予め書込んでおくことにより所望の階調変換
を行なうことが出来る。これらメモリテーブル1
36〜138で階調変換された修正済色信号Y3、
M3、C3はそれぞれラツチ用のレジスタ142〜
144を経て色処理部4から出力されることにな
る。 なお、メモリ117〜119に係数データを書
込む場合には、コンピユータ等からそのアドレス
信号がアドレスバスABに出力され、メモリ11
7〜119のアドレス線にデータセレクタ132
を介して印加され、それと同時に係数データがデ
ータバスDBに出力されてメモリ117〜119
のデータ入力線DI1〜DI3に印加され、書込みス
トローブ信号(t2〜t4)の入力により指定された
アドレスに当該係数データが順次書込まれる。こ
の際、データセレクタ132は外部からのアドレ
ス信号を選択するように動作する。メモリテーブ
ル136〜138にデータを書込む場合も同様
に、アドレスバスAB上のアドレス信号がデータ
セレクタ133〜135を経てメモリテーブル1
36〜138のアドレス線(ASY〜ASC)に印
加され、データバスDB上のデータがゲート13
9〜141を経てメモリテーブル136〜138
のデータ入出力線に印加されて、書込みストロー
ブ信号(t12〜t14)の入力によつて指定されたア
ドレスに当該階調変換用データが順次書込まれ
る。 メモリ117〜119に記憶させておく係数お
よびメモリテーブル136〜138に記憶させて
おくデータとしては、種々の画像原稿および再生
画像の組み合わせに対応する係数およびデータが
予めミニコンピユータ10に記憶されてあり、画
像原稿および再生画像に関する様々な情報をもと
にして、別途選択生成手段(手動又は自動)によ
つて係数およびデータが選択或いは生成され、メ
モリ117〜119に記憶されるようになつてい
る。又、この装置の前面パネルにはオペレータ操
作の便宜のため前面パネルにデジタルスイツチ
(図示せず)が設けられており上述した係数およ
びデータの変更を行なうことができるようになつ
ている。 上述した色処理部4においては、等価中性濃度
系のポジ像相当の濃度信号を色相弁別回路129
に入力しているから色相弁別が正確に行なわれし
たがつて色修正処理が正確に行なわれる。 〓画像出力部〓 次に、色処理部4にて色処理を施され出力され
たポジ像相当の濃度信号を、出力感材を露光する
露光用光源の光量制御信号に変換するポジ画像出
力部5およびネガ画像出力部6について第10図
および第11図のブロツク図を用いて説明する。 〓ポジ画像出力部の構成〓 ポジ画像出力部5は、色処理部4から出力され
た出力感材上ポジ像相当の濃度信号をその濃度を
形成するために必要な露光用光源の光量制御信号
に変換する光量制御信号変換テーブルを有する光
量制御信号変換手段25およびこの光量制御信号
をアナログ化して出力するDA変換手段26から
なるものである。 〓ネガ画像出力部の構成〓 また、ネガ画像出力部6は、色処理部4から出
力された最終プリント感材上ポジ像相当の濃度信
号をその濃度を実現するために必要な直接出力感
材上ネガ(インタネガ)像相当の濃度信号に変換
する焼付濃度変換手段27とポジネガ演算手段2
8、この直接出力感材上ネガ像信号の濃度信号を
その濃度を形成するために必要な露光用光源の光
量制御信号に変換する光量制御信号変換テーブル
を有する光量制御信号変換手段29、およびこの
光量制御信号をアナログ化して出力するDA変換
手段30からなるものである。 〓ポジ、ネガ画像出力部の相違〓 以上の構成の説明からわかるように、本実施態
様の装置はポジ画像出力部5およびネガ画像出力
力6の2つの画像出力部を備えており、直接出力
感材上に形成するべき濃度のポジネガの種類に応
じて、それぞれの種類に対応する画像出力部5,
6にて色処理部4から出力された濃度信号に処理
を施し装置外部へ出力するようになつている。上
述したように、ポジ画像出力部5に比べてネガ画
像出力部6の信号処理が複雑になつているのは、
色処理部4から出力される信号がポジ像相当の濃
度信号であり、ポジ画像出力部5においてはその
濃度信号が、直接出力感材上にポジ濃度を形成す
るための光量制御信号に変換されるだけでよいの
に対し、ネガ画像出力部6においては前記濃度信
号がネガ像相当の濃度信号に変換された後に、直
接出力感材上にネガ濃度を形成するための光量制
御信号に変換されなければならないからである。
さらに、ネガ画像出力部6における前記ネガ像相
当の濃度信号とは、最終プリント感材上に所望の
ポジ濃度を焼きつけることのできるネガ(インタ
ネガ)像を形成することのできる濃度信号であつ
て、このような濃度信号への変換を行なうために
は複雑な信号処理を必要とするからである。な
お、色処理部4からの出力信号をどちらの画像入
力部5,6に入力するかという設定は、オペレー
タが所望する、出力感材上の濃度(ポジ像相当の
濃度もしくはネガ像相当の濃度)の種類に応じて
予めオペレータが切替スイツチの設定をしておく
ことによりなされる。 〓ネガ画像出力部の信号処理〓 次に、ネガ画像出力部6の信号処理について詳
細に説明する。色処理部4から出力されたプリン
ト感材上で実現させたいポジ像相当の濃度信号
は、焼付濃度変換手段27に入力され焼付濃度変
換テーブルによりプリント感材にとつての焼付濃
度に変換される。この焼付濃度信号はポジネガ演
算手段28に入力されポジネガ演算回路(乗算累
積器)によつて出力感材上のネガ像相当の濃度信
号に変換される。このネガ像相当の濃度信号はプ
リント感材上で実現させたい濃度を焼付けるため
のインタネガを形成することのできる濃度信号で
ある。上述した演算回路は以下に示す演算を行な
う。 Di=C0i+C1iPY+C2iRM+C3iPC+C4iPYPM+C5iPMPC+C6
iPCPY +C7iPY 2+C8iPM 2+C9iPC 2 ……(8) (i=Y、M、C) ここでDiは出力感材上ネガ像相当濃度C0i,C1i
……C9iは係数である。 この後、演算手段28から出力された濃度信号
は光量制御信号変換手段29に入力され光量制御
信号変換テーブルを用いて露光用光源7の光量を
制御するための光量制御信号に変換される。 ここで、上述した焼付濃度変換手段27におけ
るメモリテーブルの設定、およびポジネガ演算手
段28において行なわれる演算に用いられる式(8)
の係数(C0i,C1i……,C9i)の設定について詳述
する。 まず、メモリテーブルの設定については、特性
曲線の逆関数をデイジタルメモリの形で焼付濃度
変換手段27に設定するだけでよい。ここで、特
性曲線とは横軸に露光量Eの常用対数を、縦軸に
写真濃度Dをとつた写真感光材料の特性を表わす
曲線である。 次に、式(8)の係数(C0i,C1i……,C9i)の設定
においては、プリント感材に焼き付けるプリント
条件が既知の場合、その条件における出力感材上
の濃度からプリント感材にとつての焼付濃度を算
出するための積分演算を数百個の出力感材上濃度
(DY,DM,DC)の組に対してあらかじめ実行
(例えばミニコンピユータ使用)しておく。これ
によつて得られた数百個のデータから最小二乗法
により式(8)を充たすような係数(C0i,C1i……
C9i)を決定することができる。 上述した積分演算に用いられる積分式を以下に
示す。 P=−log∫S〓J〓T〓d〓/∫S〓J〓TB〓d〓……(9
) ここで、λ:波長、S:プリント感材分光感度 J〓:プリンタ光源の分光強度 T〓:出力感材分光透過率(ただし出力感材分光
濃度をD〓としたときT〓=10-D〓) TB〓:出力感材ベース分透過率 なお、上記式(9)において、出力感材がネガ感材
である場合にはTB,〓はネガ感材オレンジマスク分
光透過率である。また、出力感材がネジ感材でな
い場合(例えばデユープフイルム等)には、オレ
ンジマスクに相当する濃度もY,M,C3原色信
号を用いて発色させたい場合が生ずる。このよう
な場合には、オレンジマスクをY,M,C3原色
信号によつて表わした分光透過率(上記ネガ感材
の分光透過率に略等しい)をTB,〓に代入すればよ
い。それにより、それらのサンプルデータから得
られる係数Cijを用いて第(8)式により算出される
出力感材上の濃度Diは出力感材上の不正吸収を
補正するオレンジマスク分が加味された濃度とし
て出力される。すなわち、ネガ感材上に形成した
画像の如くオレンジマスクのかかつた画像を得る
ことができる。 また、焼付濃度に関する詳細については、The
Theory of the photographic Process(James編
Macmillan、1977)、P519〜523を参照すればよ
い。 以上説明したような信号処理が施された後、ネ
ガ画像出力部6から出力されるデジタル光量制御
信号は音響光学変調器(AM)8に入力され、
これにより露光用光源7の光量の制御が行なわれ
て出力ドラム9上に装填された出力感材上に所望
のネガ像に形成される。 ポジ画像出力部5から出力されるデジタル光量
制御信号も同様に音響光学変調器(AM)8に
入力され、これにより露光用光源7の光量の制御
が行なわれて出力ドラム9上に装填された出力感
材上に所望のポジ像に形成される。 本実施態様の装置では上述したような2つの画
像出力部を設けており、出力感材上にポジ像相当
の濃度を形成したいときにはポジ画像出力部5に
よりその濃度を形成するための光量制御信号が出
力され、出力感材上にネガ像相当の濃度を形成し
たいときには、ネガ画像出力部6により最終プリ
ント感材上に実現させたい濃度が出力感材上のネ
ガ像相当の濃度に変換された後、その濃度を形成
するための光量制御信号が出力されるようになつ
ている。したがつて前述した色処理部4にて色処
理が行なわれる際に出力感材上に形成したいポジ
像相当の濃度、あるいは最終プリント感材上に実
現させたい濃度(ポジ像相当)についてのみ注意
を払つて変換係数、変換データの設定を行なえば
よい。とくに、出力感材上にネガ像相当の濃度を
形成する場合オペレータにより変換係数、変換デ
ータの設定あるいは変更が行なわれる際に、従来
のようにオペレータによる最終プリント感材上に
実現させたい濃度から出力感材上に形成したい濃
度の算出が不必要であり、オペレータの負担を軽
減するとともにオペレータの熟練度に関係なく常
に所望のネガ像相当濃度を出力感材上に形成する
ことができさらには常に所望の濃度を最終プリン
ト感材上に実現させることができる。 また、ポジ画像出力部5およびネガ画像出力部
6においては出力感材の種類に応じて適切な光量
制御信号を出力することができるから、たとえば
ネガ像相当の濃度を形成する出力感材として通常
ポジ感材として使用されているようなものも使用
することができる。 〓実施態様の効果〓 以上、各部の構成、信号処理、効果等について
詳細に述べた。なお、本実施態様の装置では、メ
モリテーブル及び乗算累積器を用いたデイジタル
回路により高速かつ実時間で信号処理が行なわれ
ており、巨大な画像メモリや積分計算を実行する
回路が必要とされないから、小型かつ安価にシス
テムを構成することができる。 〓実施態様の変更〓 上述した実施態様の装置においては、入力信号
処理部としてポジ原稿入力信号処理部2とネガ原
稿入力信号処理部3が独立に設けられており、ま
た画像出力部としてポジ画像出力部5とネガ画像
出力部6が独立に設けられている。本発明の別の
好ましい実施態様においてはポジ原稿入力信号処
理部2とネガ原稿入力信号処理部3が共通の回路
によつて形成されるようになつており、同様にポ
ジ画像出力部5とネガ画像出力部6も共通の回路
によつて形成されるようになつている。前述した
ように、ポジ原稿入力信号処理部2及びポジ画像
出力部5はネガ原稿入力信号処理部3及びネガ画
像出力部6に比べて回路構成が簡単でよいためポ
ジ原稿入力及びポジ画像出力の場合にはメモリテ
ーブルや演算回路の一部が不要となるが、そのよ
うな場合には恒等処理を行なうようにして回路の
共通化を達成している。ここで恒等処理とは入力
信号と出力信号が等しくなるような処理のことを
いう。入力原稿のポジネガ及び出力画像のポジネ
ガの種類に応じて入力信号処理部及び画像出力部
における各手段の果たすべき役割を表1に示す。
【表】
また、前述した実施態様においては微少な濃度
補正を行なう補正演算回路を設けて色補正を行な
うようにしているが、厳密な色補正の必要性がな
い場合、あるいはネガ原稿が白黒の場合等には前
記露光量補正手段18の露光量補正テーブルおよ
びネガポジ変換手段19のネガポジ変換テーブル
をカスケードして一つのテーブルにまとめるよう
にしてもよい。 また、補正演算手段20において行なわれる式
(3)の演算は要求される精度に応じて、たとえば以
下のように修正すればよい。 高精度が要求されない場合には、 Di′=a0i+a0iDY+a2iDM+a3iDC (i=Y,M,C) と修正する。 高精度が要求される場合には、 Di′=a0i+a1iDY+a2iDM+a3iDC+a4iDYDM+a5iDMDC+
a6iDCDY +a7iDY 2+a8iDM 2+a9iDC 2+a10iDYDMDC+a11iDYDM 2
+a12iDY 2DM+…… と修正する。 また、色処理部4において墨版信号を生成する
必要があるときには、タイミングまでの演算が
終了した時点で出力P1〜P3からYS,MS,CSを取
り出し、別途墨版信号生成回路に入力してタイミ
ング及びで墨版信号生成の演算を行なうこと
により、選択的色修正と平行して墨版信号の生成
を行なうことができる。 また、上述した実施態様においてはメモリ17
〜19に記憶させるための係数は予めミニコンピ
ユータに記憶されるようになつているが、その係
数をRAM又はROM等に記憶させるようにして
も勿論かまわない。 また、上述したネガ画像出力部6からの出力信
号により白黒感材上に三色分解版をネガを形成し
たい場合、カラーネガ像形成の場合のようにオレ
ンジマスクを発生させる必要はない。すなわち、
全く発色していない状態における分光透過率を式
(9)のTB,〓に代入するようにすればよい。 また、上述した実施態様の装置においてはデジ
タル回路により信号処理を行なつているが、アナ
ログ回路によつて信号処理を行なつても勿論かま
わない。
補正を行なう補正演算回路を設けて色補正を行な
うようにしているが、厳密な色補正の必要性がな
い場合、あるいはネガ原稿が白黒の場合等には前
記露光量補正手段18の露光量補正テーブルおよ
びネガポジ変換手段19のネガポジ変換テーブル
をカスケードして一つのテーブルにまとめるよう
にしてもよい。 また、補正演算手段20において行なわれる式
(3)の演算は要求される精度に応じて、たとえば以
下のように修正すればよい。 高精度が要求されない場合には、 Di′=a0i+a0iDY+a2iDM+a3iDC (i=Y,M,C) と修正する。 高精度が要求される場合には、 Di′=a0i+a1iDY+a2iDM+a3iDC+a4iDYDM+a5iDMDC+
a6iDCDY +a7iDY 2+a8iDM 2+a9iDC 2+a10iDYDMDC+a11iDYDM 2
+a12iDY 2DM+…… と修正する。 また、色処理部4において墨版信号を生成する
必要があるときには、タイミングまでの演算が
終了した時点で出力P1〜P3からYS,MS,CSを取
り出し、別途墨版信号生成回路に入力してタイミ
ング及びで墨版信号生成の演算を行なうこと
により、選択的色修正と平行して墨版信号の生成
を行なうことができる。 また、上述した実施態様においてはメモリ17
〜19に記憶させるための係数は予めミニコンピ
ユータに記憶されるようになつているが、その係
数をRAM又はROM等に記憶させるようにして
も勿論かまわない。 また、上述したネガ画像出力部6からの出力信
号により白黒感材上に三色分解版をネガを形成し
たい場合、カラーネガ像形成の場合のようにオレ
ンジマスクを発生させる必要はない。すなわち、
全く発色していない状態における分光透過率を式
(9)のTB,〓に代入するようにすればよい。 また、上述した実施態様の装置においてはデジ
タル回路により信号処理を行なつているが、アナ
ログ回路によつて信号処理を行なつても勿論かま
わない。
第1図は、本発明の1実施態様の画像処理装置
を使用した画像再生装置を示すブロツク図、第2
図は第1図のポジ原稿入力信号処理部の内部を表
わすブロツク図、第3図は第1図のネガ原稿入力
信号処理部の内部を表わすブロツク図、第4図お
よび第5図は第3図のネガ原稿入力信号処理部に
おける変換処理を説明するためのグラフ、第6図
は第1図の色処理部を内部を表わすブロツク図、
第7図は、第6図の色処理部の具体的回路の1例
を示すブロツク図、第8図は第7図の色相弁別回
路で生成される各色相信号の様子を示すグラフ、
第9図は第7図の色相弁別回路の1例を示すブロ
ツク図、第10図は第1図のポジ画像出力部の内
部を示すブロツク図、第11図は第1図のネガ画
像入力部の内部を示すブロツク図である。 1……入力ドラム、2……ポジ原稿入力信号処
理部、3……ネガ原稿入力信号処理部、4……色
処理部、5……ポジ画像出力部、6……ネガ画像
出力部、7……光源、8……AM(音響光学変
調器)、9……出力ドラム。
を使用した画像再生装置を示すブロツク図、第2
図は第1図のポジ原稿入力信号処理部の内部を表
わすブロツク図、第3図は第1図のネガ原稿入力
信号処理部の内部を表わすブロツク図、第4図お
よび第5図は第3図のネガ原稿入力信号処理部に
おける変換処理を説明するためのグラフ、第6図
は第1図の色処理部を内部を表わすブロツク図、
第7図は、第6図の色処理部の具体的回路の1例
を示すブロツク図、第8図は第7図の色相弁別回
路で生成される各色相信号の様子を示すグラフ、
第9図は第7図の色相弁別回路の1例を示すブロ
ツク図、第10図は第1図のポジ画像出力部の内
部を示すブロツク図、第11図は第1図のネガ画
像入力部の内部を示すブロツク図である。 1……入力ドラム、2……ポジ原稿入力信号処
理部、3……ネガ原稿入力信号処理部、4……色
処理部、5……ポジ画像出力部、6……ネガ画像
出力部、7……光源、8……AM(音響光学変
調器)、9……出力ドラム。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポジ原稿を光電走査して得たポジ画像信号を
ポジ像相当の濃度信号に変換するポジ原稿入力信
号処理部、 ネガ原稿を光電走査して得たネガ画像信号をポ
ジ像相当の濃度信号に変換するネガ原稿入力信号
処理部、 階調変換手段、色修正手段、鮮鋭度強調手段等
の処理手段を備え、前記ポジ原稿入力信号処理部
もしくは前記ネガ原稿入力信号処理部から入力さ
れる前記ポジ像相当の濃度信号を出力感材上もし
くは最終プリント感材上に所望の濃度が得られる
ように色処理を施し、その色処理が施されたポジ
像相当の濃度信号を出力信号として出力する色処
理部、 前記色処理部の出力信号をポジ像形成用出力感
材の露光する光源を光量制御信号に変換して出力
するポジ画像出力部、 前記色処理部の出力信号をネガ像信号の濃度信
号に変換し、その後、そのネガ像相当の濃度信号
をインタネガ形成用感材を露光する光源の光量制
御信号に変換して出力するネガ画像出力部からな
つており、 前記ネガ画像出力部が、その出力部から出力さ
れる光量制御信号に従つてインタネガ形成用感材
を露光して得られるネガ像の濃度が、そのネガ像
を最終プリント感材上に焼付けたときに前記所望
の濃度が得られるようなものとなるようにして前
記色処理部の出力信号をネガ像相当の濃度信号に
変換するようになつていることを特徴とするネガ
ポジ対応型画像処理装置。 2 前記ネガ原稿入力信号処理部がネガ画像信号
をY、M、C三原色信号の重みの比が常に1:
1:1となるようにポジ像相当の濃度信号に変換
するものであり、前記ポジ原稿入力信号処理部が
ポジ画像信号をY、M、C三原色信号の重みの比
が常に1:1:1となるようにポジ像相当の濃度
信号に変換するものであることを特徴とする特許
請求の範囲第1項記載のネガポジ対応型画像処理
装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59046897A JPS60190072A (ja) | 1984-03-12 | 1984-03-12 | 画像処理装置 |
DE8484304582T DE3474624D1 (en) | 1983-07-04 | 1984-07-04 | Image processing apparatus |
EP19840304582 EP0131430B1 (en) | 1983-07-04 | 1984-07-04 | Image processing apparatus |
US06/892,454 US4734763A (en) | 1983-07-04 | 1986-08-04 | Apparatus for generating positive or negative image output signals from either positive or negative originals |
US07/164,369 US4841362A (en) | 1983-07-04 | 1988-03-04 | Apparatus for generating positive or negative image output signals from either positive or negative originals |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59046897A JPS60190072A (ja) | 1984-03-12 | 1984-03-12 | 画像処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60190072A JPS60190072A (ja) | 1985-09-27 |
JPH0448209B2 true JPH0448209B2 (ja) | 1992-08-06 |
Family
ID=12760152
Family Applications (1)
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JP (1) | JPS60190072A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2536094B2 (ja) * | 1988-10-20 | 1996-09-18 | 富士ゼロックス株式会社 | カラ―画像処理装置 |
-
1984
- 1984-03-12 JP JP59046897A patent/JPS60190072A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS60190072A (ja) | 1985-09-27 |
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