JPH0436866Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ジグソーパズル等の物品を固定する
接着台紙に関するものである。

（従来の技術） 通常、ジグソーパズルを作成するときは、厚紙
やパネル板等の台紙上に、パズルを合成して作成
している。また完成したパズルを固定するには、
パズル全体に合成樹脂を流し、固めて固定する
か、ガラス板や透明樹脂板をパズル表面に設置
し、枠などで固定している。

（考案が解決しようとする問題点） ジグソーパズルも大型のものとなると、その作
成に数日を要する程である。その作成期間中、ジ
グソーパズルは台紙上に単に置かれているだけ
で、立てかけるとくずれてしまうため、水平状態
のままで広い場所を独占するという欠点を有して
いる。

なお、作成期間中に、パズルを移動しても良い
様に、台紙上に、粘着層が形成されているものも
あるが、パズルが合成されていない部分は、粘着
層が露出したまま放置され、そこにゴミの付着等
があるので、美観を損ねる他、粘着力の低下を招
くとういう欠点を有している。

また、従来、完成したパズルを固定するために
は、パズル全面に透明な樹脂を流し込み乾燥させ
て、台紙上に固定するか、ガラス板や透明樹脂板
などで、パズル全面を覆い、四方側端を枠組など
で固定するかの２つの方法があつた。ところが、
前者の場合は、樹脂の乾燥に時間がかかるととも
に、その間にゴミが付着すること等の欠点があ
る。また後者の場合は、専用の材料が必要である
ことの他に、全体での重量が増加する等の欠点を
有している。

（考案の目的） 本考案の目的は、上記欠点に鑑み、ジグソーパ
ズル作成中においては、合成したままの状態で維
持することができ、また立てかけても動かしても
くずれない様に保護されているものであるととも
に、パズル完成時には、パズルが台紙及び表面の
カバーフイルムによつて容易に固定される様にし
た物品固定用接着台紙を提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案の物品固定用接着台紙は、透明粘着剤層
２を塗布形成した透明カバーフイルム１の１つの
側縁を残して、該透明粘着剤層２に透明剥離フイ
ルム３が貼着され、該透明剥離フイルム３裏面に
塗布形成した弱粘着剤層４が剥離紙５若しくは後
記剥離紙８で仮貼着されているラミネート部と、
基板６上に粘着剤層７を塗布形成してなり、該粘
着剤層７を塗布形成した基板６の１つの側縁が前
記透明カバーフイルム１の１つの側縁と接合され
ており、該側縁の他のラミネート部と重ね合わさ
れる部分の粘着剤層７が剥離紙８によつて仮貼着
されている台紙部と から成ることを特徴とする。

（本考案の実施例） 本考案を実施例に基づき具体的に説明する。

第１図において、１は裏面に透明粘着剤層２を
塗布形成した透明カバーフイルムであり、パズル
組立完了後にパズル全面を覆い、保護するもので
ある。

該フイルム１の材質としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、塩化ビニル、
ポリプロピレン等が好ましい。

なお、透明粘着剤層２を形成したカバーフイル
ム１の側縁１ａは、後記する台紙上の側縁６ａに
接合されている。

３は透明粘着剤層２の裏面に貼着される表面剥
離適性を有する透明剥離フイルムであり、裏面に
弱粘着剤層４が塗布形成されている。なお、弱粘
着剤層４は、透明な粘着剤としてもかまわない。

５は弱粘着剤層４を不用時に被覆する剥離紙で
あるが、台紙上の剥離紙８が両面離型紙などのタ
イプの場合、特に必要なものではない。

透明カバーフイルム１、透明粘着剤層２、透明
剥離フイルム３、弱粘着剤層４を合わせたラミネ
ート部は、パズル作成期間中において、弱粘着剤
層４によつて、剥離紙８上面を含むパズル表面
に、貼着剥離を繰り返す機能を有している。６
は、厚紙や合成樹脂等のパズルなどの基板であ
り、表面には粘着剤層７を有しており、側縁６ａ
を除き、剥離紙８により、該粘着剤層は被覆保護
されている。基板６、粘着剤層７、剥離紙８を合
わせ台紙部とする。

上記の様に形成された本考案の物品固定用接着
台紙において、角粘着剤の粘着性については、特
に弱粘着剤層４が再剥離可能な弱粘着剤であれば
よく、その粘着力は透明粘着剤層２、粘着剤層７
より弱いものであればよい。なお、弱粘着剤層４
が透明であれば、パズルを作成中に被覆したとき
に外観することができる。

本考案の物品固定用接着台紙の使用方法を図面
を追つて説明する。第２図のように台紙部の剥離
紙８上でパズル９を形成中、中断する場合は、ラ
ミネート部の剥離紙５を剥がし、第３図の様にパ
ズル表面を含め弱粘着剤層４によつて仮固定す
る。この状態では、パズル表面及び粘着剤面も外
気に露出することなく、また仮貼着固定されてい
るので自由に持ち運べたり、壁などに立てかける
こともできる。パズル作成が終了した時は、第４
図図示の様に側縁１ａ，６ａに接合されている部
分を軸にして、パズル全体を持ち上げ、台紙部の
剥離紙８を剥がし、台紙部の粘着剤層７にパズル
を固定する。次に第５図の様にラミネート部の透
明剥離フイルム３を取り除き、透明粘着剤層２を
有する透明カバーフイルムによつてパズル全面を
覆い第６図のように固定する。

この様に、本考案の物品固定用接着台紙を用い
た場合、台紙部とラミネート部、双方に挟まれる
物品が粘着剤により固定されるため、強固な固定
が可能である。また、パズル等作成中断時におい
ては、何回となくパズル表面にラミネート部を貼
着するため、ゴミが付着するが、パズル作成完了
時にはその部分である透明剥離フイルムを除去
し、新しい貼着面で被覆固定するため、外観も優
れている。

なお、本考案はジグソーパズルのみでなく、広
告、写真、花やレイアウトなど各種アートデイス
プレイ用として物品を仮固定、固定することがで
きる。

（考案の効果） この様に本考案によれば、その物品を仮固定を
するのが困難なジグソーパズル等の作成におい
て、作成を中断した場合、パズル等の物品を汚す
こともなく、その位置のままで仮固定することが
でき、ジグソーパズル等のレイアウトが完成した
ときには、台紙基板に固定させ、さらにその表面
をも透明フイルムにより、被覆保護されるなどの
効果を合わせもつものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の物品固定用接着台紙の実施例
の断面図。第２図ないし第６図は本考案の実施方
法を説明した断面図である。 １……透明カバーフイルム、１ａ……透明カバ
ーフイルムの側縁、２……透明粘着剤層、３……
透明剥離フイルム、４……弱粘着剤層、５……剥
離紙、６……基板、６ａ……基板の側縁、７……
粘着剤層、８……剥離紙、９……パズル等の物
品。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 透明粘着剤層２を塗布形成した透明カバーフイ
   ルム１の１つの側縁を残して、該透明粘着剤層２
   に透明剥離フイルム３が貼着され、該透明剥離フ
   イルム３裏面に塗布形成した弱粘着剤層４が剥離
   紙５若しくは後記剥離紙８で仮貼着されているラ
   ミネート部と、 基板６上に粘着剤層７を塗布形成してなり、該
   粘着剤層７を塗布形成した基板６の１つの側縁が
   前記透明カバーフイルム１の１つの側縁と接合さ
   れており、該側縁の他のラミネート部と重ね合わ
   される部分の粘着剤層７が剥離紙８によつて仮貼
   着されている台紙部と から成る物品固定用接着台紙。