JPH04346830A - クロマトグラフィー用充填剤 - Google Patents
クロマトグラフィー用充填剤Info
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- JPH04346830A JPH04346830A JP3147891A JP14789191A JPH04346830A JP H04346830 A JPH04346830 A JP H04346830A JP 3147891 A JP3147891 A JP 3147891A JP 14789191 A JP14789191 A JP 14789191A JP H04346830 A JPH04346830 A JP H04346830A
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- JP
- Japan
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- chromatography
- packing material
- fine particles
- porous carbon
- carbon
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- Pending
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なクロマトグラフィ
ー用充填剤、さらに詳しくは、機械的強度が高く、高温
にも耐え、かつ耐有機溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性が
良好であるなど、化学的安定性に優れる上、生物学的安
定性にも優れ、しかも良好な分離性能を有する、実質上
真球の多孔性カーボン微粒子を保持体とするクロマトグ
ラフィー用充填剤に関するものである。
ー用充填剤、さらに詳しくは、機械的強度が高く、高温
にも耐え、かつ耐有機溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性が
良好であるなど、化学的安定性に優れる上、生物学的安
定性にも優れ、しかも良好な分離性能を有する、実質上
真球の多孔性カーボン微粒子を保持体とするクロマトグ
ラフィー用充填剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高速液体クロマトグラフィーやガ
スクロマトグラフィーは成分分析や単一物質の分離・分
取手段として急速にその利用度が増加している。特に高
速液体クロマトグラフィーは充填剤やカラムの開発が進
むに伴い、分離できる対象も有機低分子化合物から、タ
ンパク質などの高分子化合物まで大きく広がり、応用領
域が年々拡大している。この高速液体クロマトグラフィ
ーは、温度条件などによって壊れやすい物質をスピーデ
ィにかつ高精度に分離できることから、バイオテクノロ
ジーを用いた物質生産の研究や医薬品の開発などに必要
不可欠な分離法となってきている。さらに、最近ではカ
ラム径300mm、800mmといった大型カラムが登
場し、工業規模の分離・分取、例えばブタ血清やカロチ
ン、クロロフィルなどの工業分取に使用されはじめてい
る。現在、このような液体クロマトグラフィーに利用さ
れている代表的な分離モードとしては、逆相クロマトグ
ラフィー(RPC)をはじめ、順相クロマトグラフィー
(NPC)、吸着クロマトグラフィー(LSC)、疎水
性クロマトグラフィー(HIC)、光学分割クロマトグ
ラフィー(ERC)、イオン交換クロマトグラフィー(
IEC)、イオンクロマトグラフィー(IC)、ゲルろ
過クロマトグラフィー(GFC)、ゲル浸透クロマトグ
ラフィー(GPC)、アフィニティークロマトグラフィ
ー(AFC)などが挙げられる。このようなクロマトグ
ラフィーに用いられる充填剤に要求される性能について
は、該クロマトグラフィーの分離モードによって異なる
が、一般的には形状が球形で、かつ適当に細かく、粒径
が均一であること、機械的強度が大きいこと、耐有機溶
剤性、耐酸性、耐アルカリ性が良好であるなど、化学的
安定性に優れること、高温に耐えること、優れた分離性
能を有することなどが挙げられる。従来、クロマトグラ
フィー用充填剤として種々のものが開発されており、そ
れらの中で有機高分子充填剤(ポーラスポリマー)とシ
リカ系充填剤が代表的なものとして知られている。しか
しながら、該有機高分子充填剤は耐溶剤膨潤性に劣り、
使用する溶離液が限定され、適用範囲が制限されるのを
免れないという欠点を有している。一方、シリカ系充填
剤は、まずガラスビーズなどの強固でかつ均一な粒径を
有する芯材を作製し、その表面にシリカゲルやシリカゾ
ルなどの微粒子を溶融固着させることにより、あるいは
さらに分離モードに応じて、適当な物質を用いてコーテ
ィング又は化学結合により修飾したのち、必要に応じて
表面処理することにより得られたものであって、該有機
高分子充填剤に比べて、前記の要求性能を比較的よく満
たすものの、必ずしも十分に満足しうるものではなく、
より物理的及び化学的安定性に優れたクロマトグラフィ
ー用充填剤の開発が望まれていた。ところで、カーボン
は耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性を有するなど化学的
安定性に優れ、かつ高温にも耐えることから、最近炭素
系充填剤の開発研究が積極的になされている。例えばカ
ーボンブラックにベンゼンの熱分解生成物を蒸着させる
ことにより得られた熱分解修飾カーボンブラックから成
る高強度炭素吸着剤が報告されている[「ジャーナル・
オブ・リキッド・クロマトグラフィー(J.Liq.C
hromatogra.)」第119巻、第41ページ
(1976年)]。しかしながら、このものは低容量で
再現性に乏しいという欠点を有している。さらに、ポリ
テトラフルオロエチレンのリチウムアマルガムによる室
温還元物[「ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー(
J.Chromatogra.)」第119巻、第61
ページ(1980年)]、リチウムアマルガムによるK
el−F300の還元と、グリニヤール反応による表面
修飾により得られたフルオロポリマー誘導体のカーボン
による表面化学修飾物[「アナリティカル・ケミストリ
ィー(Anal.Chem.)」第53巻、第812ペ
ージ(1981年)]、市販のグラファイト化されたカ
ーボンブラック[「ジャーナル・オブ・クロマトグラフ
ィー(J.Chromatogra.)第269巻、第
47ページ(1983年)」]、コークスや活性炭[「
ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー(J.Chro
matogra.)」第202巻、第3ページ(198
0年)]、ピッチを加熱して得られたメソフェーズカー
ボンマイクロビーズ(特開昭56−44846号公報、
特開昭58−41351号公報)などについて検討が試
みられている。しかしながら、これらの多孔質炭素を細
かく砕いた粉砕型やゲル表面を炭素によって被覆した表
面修飾型、あるいは球晶型の充填剤は、孔径を任意に調
節することができなかったり、アモルファスからグラフ
ァイトまでの炭素の結晶状態を調節できないなどの欠点
を有し、クロマトグラフィー用充填剤として実用的であ
るとはいえない。
スクロマトグラフィーは成分分析や単一物質の分離・分
取手段として急速にその利用度が増加している。特に高
速液体クロマトグラフィーは充填剤やカラムの開発が進
むに伴い、分離できる対象も有機低分子化合物から、タ
ンパク質などの高分子化合物まで大きく広がり、応用領
域が年々拡大している。この高速液体クロマトグラフィ
ーは、温度条件などによって壊れやすい物質をスピーデ
ィにかつ高精度に分離できることから、バイオテクノロ
ジーを用いた物質生産の研究や医薬品の開発などに必要
不可欠な分離法となってきている。さらに、最近ではカ
ラム径300mm、800mmといった大型カラムが登
場し、工業規模の分離・分取、例えばブタ血清やカロチ
ン、クロロフィルなどの工業分取に使用されはじめてい
る。現在、このような液体クロマトグラフィーに利用さ
れている代表的な分離モードとしては、逆相クロマトグ
ラフィー(RPC)をはじめ、順相クロマトグラフィー
(NPC)、吸着クロマトグラフィー(LSC)、疎水
性クロマトグラフィー(HIC)、光学分割クロマトグ
ラフィー(ERC)、イオン交換クロマトグラフィー(
IEC)、イオンクロマトグラフィー(IC)、ゲルろ
過クロマトグラフィー(GFC)、ゲル浸透クロマトグ
ラフィー(GPC)、アフィニティークロマトグラフィ
ー(AFC)などが挙げられる。このようなクロマトグ
ラフィーに用いられる充填剤に要求される性能について
は、該クロマトグラフィーの分離モードによって異なる
が、一般的には形状が球形で、かつ適当に細かく、粒径
が均一であること、機械的強度が大きいこと、耐有機溶
剤性、耐酸性、耐アルカリ性が良好であるなど、化学的
安定性に優れること、高温に耐えること、優れた分離性
能を有することなどが挙げられる。従来、クロマトグラ
フィー用充填剤として種々のものが開発されており、そ
れらの中で有機高分子充填剤(ポーラスポリマー)とシ
リカ系充填剤が代表的なものとして知られている。しか
しながら、該有機高分子充填剤は耐溶剤膨潤性に劣り、
使用する溶離液が限定され、適用範囲が制限されるのを
免れないという欠点を有している。一方、シリカ系充填
剤は、まずガラスビーズなどの強固でかつ均一な粒径を
有する芯材を作製し、その表面にシリカゲルやシリカゾ
ルなどの微粒子を溶融固着させることにより、あるいは
さらに分離モードに応じて、適当な物質を用いてコーテ
ィング又は化学結合により修飾したのち、必要に応じて
表面処理することにより得られたものであって、該有機
高分子充填剤に比べて、前記の要求性能を比較的よく満
たすものの、必ずしも十分に満足しうるものではなく、
より物理的及び化学的安定性に優れたクロマトグラフィ
ー用充填剤の開発が望まれていた。ところで、カーボン
は耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性を有するなど化学的
安定性に優れ、かつ高温にも耐えることから、最近炭素
系充填剤の開発研究が積極的になされている。例えばカ
ーボンブラックにベンゼンの熱分解生成物を蒸着させる
ことにより得られた熱分解修飾カーボンブラックから成
る高強度炭素吸着剤が報告されている[「ジャーナル・
オブ・リキッド・クロマトグラフィー(J.Liq.C
hromatogra.)」第119巻、第41ページ
(1976年)]。しかしながら、このものは低容量で
再現性に乏しいという欠点を有している。さらに、ポリ
テトラフルオロエチレンのリチウムアマルガムによる室
温還元物[「ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー(
J.Chromatogra.)」第119巻、第61
ページ(1980年)]、リチウムアマルガムによるK
el−F300の還元と、グリニヤール反応による表面
修飾により得られたフルオロポリマー誘導体のカーボン
による表面化学修飾物[「アナリティカル・ケミストリ
ィー(Anal.Chem.)」第53巻、第812ペ
ージ(1981年)]、市販のグラファイト化されたカ
ーボンブラック[「ジャーナル・オブ・クロマトグラフ
ィー(J.Chromatogra.)第269巻、第
47ページ(1983年)」]、コークスや活性炭[「
ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー(J.Chro
matogra.)」第202巻、第3ページ(198
0年)]、ピッチを加熱して得られたメソフェーズカー
ボンマイクロビーズ(特開昭56−44846号公報、
特開昭58−41351号公報)などについて検討が試
みられている。しかしながら、これらの多孔質炭素を細
かく砕いた粉砕型やゲル表面を炭素によって被覆した表
面修飾型、あるいは球晶型の充填剤は、孔径を任意に調
節することができなかったり、アモルファスからグラフ
ァイトまでの炭素の結晶状態を調節できないなどの欠点
を有し、クロマトグラフィー用充填剤として実用的であ
るとはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、機械的強度が高く、高温にも耐え、かつ
耐有機溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性が良好であるなど
化学的安定性に優れる上、生物学的安定性にも優れ、し
かも良好な分離性能を有するクロマトグラフィー用充填
剤を提供することを目的としてなされたものである。
事情のもとで、機械的強度が高く、高温にも耐え、かつ
耐有機溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性が良好であるなど
化学的安定性に優れる上、生物学的安定性にも優れ、し
かも良好な分離性能を有するクロマトグラフィー用充填
剤を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に、液
体クロマトグラフィー用充填剤として優れた性能をもつ
特定の細孔容積分布、細孔容積及び炭素含有率を有する
炭素系粒子を見い出した。本発明者らは、前記の好まし
い性質を有するクロマトグラフィー用充填剤を開発すべ
く、この炭素系充填剤についてさらに鋭意研究を進めた
結果、実質上真球であって、特定の粒径を有する多孔性
カーボン微粒子の表面をコーティング剤によって修飾し
たものにより、その目的を達成しうることを見い出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
体クロマトグラフィー用充填剤として優れた性能をもつ
特定の細孔容積分布、細孔容積及び炭素含有率を有する
炭素系粒子を見い出した。本発明者らは、前記の好まし
い性質を有するクロマトグラフィー用充填剤を開発すべ
く、この炭素系充填剤についてさらに鋭意研究を進めた
結果、実質上真球であって、特定の粒径を有する多孔性
カーボン微粒子の表面をコーティング剤によって修飾し
たものにより、その目的を達成しうることを見い出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、真球度が最大半径の
1/2以下で、かつ平均粒径が0.5〜100μmの多
孔性カーボン微粒子の表面をコーティング剤により修飾
して成るクロマトグラフィー用充填剤を提供するもので
ある。以下、本発明を詳細に説明する。本発明のクロマ
トグラフィー用充填剤において、保持体として用いられ
る多孔性カーボン微粒子は、真球度が最大半径の1/2
以下、好ましくは1/4以下、さらに好ましくは1/8
以下の実質上真球であることが必要である。一般に、ク
ロマトグラフィー用充填剤は真球に近ずくほど、粒径が
小さいほど、さらに粒度分布が狭いほど分離性能が向上
することが知られている。本発明でいう真球度とは、カ
ーボン微粒子をその中心を通る軸線を中心軸として回転
させた場合に形成される大円における軸線と直角方向の
直径を計測し、そのうち最大値と最小値との差を、該カ
ーボン微粒子の最大半径に対する割合で表した値をいう
。なお、最大直径と最小直径は走査電子顕微鏡写真から
、10個の平均値として求める。この時、計測するカー
ボン粒子の粒径が写真上で10mm以上となるような倍
率で、走査電子顕微鏡写真を撮る。
1/2以下で、かつ平均粒径が0.5〜100μmの多
孔性カーボン微粒子の表面をコーティング剤により修飾
して成るクロマトグラフィー用充填剤を提供するもので
ある。以下、本発明を詳細に説明する。本発明のクロマ
トグラフィー用充填剤において、保持体として用いられ
る多孔性カーボン微粒子は、真球度が最大半径の1/2
以下、好ましくは1/4以下、さらに好ましくは1/8
以下の実質上真球であることが必要である。一般に、ク
ロマトグラフィー用充填剤は真球に近ずくほど、粒径が
小さいほど、さらに粒度分布が狭いほど分離性能が向上
することが知られている。本発明でいう真球度とは、カ
ーボン微粒子をその中心を通る軸線を中心軸として回転
させた場合に形成される大円における軸線と直角方向の
直径を計測し、そのうち最大値と最小値との差を、該カ
ーボン微粒子の最大半径に対する割合で表した値をいう
。なお、最大直径と最小直径は走査電子顕微鏡写真から
、10個の平均値として求める。この時、計測するカー
ボン粒子の粒径が写真上で10mm以上となるような倍
率で、走査電子顕微鏡写真を撮る。
【0006】該真球度が最大半径の1/2を超えると分
離性能が低下し、本発明の目的が十分に達せられない。 本発明においては、前記多孔性カーボン微粒子の平均粒
径は0.5〜100μm、好ましくは1〜30μmの範
囲にあることが必要である。この平均粒径が0.5μm
未満ではカラムに充填した場合、圧力損失が大きく、操
作が困難となるし、100μmを超えると分離性能が低
下する傾向がみられる。また、該多孔性カーボン微粒子
の細孔径は通常0.1〜500Åの範囲で選ばれ、また
、実質的表面積が微粒子の径から計算される見掛けの表
面積の5倍以上であるのが望ましく、例えば平均粒径1
0μmの微粒子では、比表面積は2〜500m2/g、
好ましくは10〜500m2/gの範囲にあるのが望ま
しい。この細孔径及び比表面積が前記範囲を逸脱すると
本発明の目的が十分に達せられない。
離性能が低下し、本発明の目的が十分に達せられない。 本発明においては、前記多孔性カーボン微粒子の平均粒
径は0.5〜100μm、好ましくは1〜30μmの範
囲にあることが必要である。この平均粒径が0.5μm
未満ではカラムに充填した場合、圧力損失が大きく、操
作が困難となるし、100μmを超えると分離性能が低
下する傾向がみられる。また、該多孔性カーボン微粒子
の細孔径は通常0.1〜500Åの範囲で選ばれ、また
、実質的表面積が微粒子の径から計算される見掛けの表
面積の5倍以上であるのが望ましく、例えば平均粒径1
0μmの微粒子では、比表面積は2〜500m2/g、
好ましくは10〜500m2/gの範囲にあるのが望ま
しい。この細孔径及び比表面積が前記範囲を逸脱すると
本発明の目的が十分に達せられない。
【0007】一方、該多孔性カーボン微粒子の細孔容積
については、半径10〜50nmの細孔の容積の和を[
10−50]、半径1〜50nmの細孔の容積の和を[
1−50]とした場合、細孔容積指数[10−50]/
[1−50]が0.5以上、好ましくは0.6以上、よ
り好ましくは0.8以上であるのが望ましい。この細孔
容積指数が0.5未満では分離性能が不十分であり、好
ましくない。また、総細孔容積は0.15ml/g以上
、好ましくは0.2ml/g以上であるのが有利である
。この総細孔容積が0.15ml/g未満では溶質を適
度に保持することが困難で、分離性能が十分に発揮され
ないおそれがあり、好ましくない。さらに、該カーボン
微粒子は半径が50nmより大きな細孔の容積の和が0
.1ml/g以下、好ましくは0.05ml/g以下の
ものが好適である。半径が50nmより大きな細孔の容
積の和が0.1ml/gを超えるものは機械的強度に劣
り、高圧下で操作するクロマトグラフィーの充填剤とし
て用いる場合、該粒子が破壊されやすく、再現性よくク
ロマトグラフィー分離を行うことができないおそれが生
じ、好ましくない。
については、半径10〜50nmの細孔の容積の和を[
10−50]、半径1〜50nmの細孔の容積の和を[
1−50]とした場合、細孔容積指数[10−50]/
[1−50]が0.5以上、好ましくは0.6以上、よ
り好ましくは0.8以上であるのが望ましい。この細孔
容積指数が0.5未満では分離性能が不十分であり、好
ましくない。また、総細孔容積は0.15ml/g以上
、好ましくは0.2ml/g以上であるのが有利である
。この総細孔容積が0.15ml/g未満では溶質を適
度に保持することが困難で、分離性能が十分に発揮され
ないおそれがあり、好ましくない。さらに、該カーボン
微粒子は半径が50nmより大きな細孔の容積の和が0
.1ml/g以下、好ましくは0.05ml/g以下の
ものが好適である。半径が50nmより大きな細孔の容
積の和が0.1ml/gを超えるものは機械的強度に劣
り、高圧下で操作するクロマトグラフィーの充填剤とし
て用いる場合、該粒子が破壊されやすく、再現性よくク
ロマトグラフィー分離を行うことができないおそれが生
じ、好ましくない。
【0008】なお、前記細孔容積は窒素ガス吸着法によ
り求めることができる。例えばOMNISORP360
型と100型(オミクロン・テクノロジー社製、商品名
)を用い、BJH(Barret−Joyner・Ha
lenda)法により算出することができる。本発明に
おける前記多孔性カーボン微粒子は、その炭素原子の含
有量が97重量%以上、好ましくは99%以上のものが
好適である。この炭素原子の含有量が97重量%未満で
は炭素以外の不純物であるS、O、H、N、メタルなど
が含まれ、分離性能が低下するおそれがあり、好ましく
ない。このような多孔性カーボン微粒子の製造方法につ
いては、前記条件を満たすものが得られる方法であれば
よく、特に制限されず、例えばタール、有機多孔性樹脂
、ピッチ、微粉状カーボンなどと適当な粘結剤とから成
る造粒物を、酸化性、還元性又は不活性ガス雰囲気下に
適当な温度において焼成することにより、製造すること
ができる。
り求めることができる。例えばOMNISORP360
型と100型(オミクロン・テクノロジー社製、商品名
)を用い、BJH(Barret−Joyner・Ha
lenda)法により算出することができる。本発明に
おける前記多孔性カーボン微粒子は、その炭素原子の含
有量が97重量%以上、好ましくは99%以上のものが
好適である。この炭素原子の含有量が97重量%未満で
は炭素以外の不純物であるS、O、H、N、メタルなど
が含まれ、分離性能が低下するおそれがあり、好ましく
ない。このような多孔性カーボン微粒子の製造方法につ
いては、前記条件を満たすものが得られる方法であれば
よく、特に制限されず、例えばタール、有機多孔性樹脂
、ピッチ、微粉状カーボンなどと適当な粘結剤とから成
る造粒物を、酸化性、還元性又は不活性ガス雰囲気下に
適当な温度において焼成することにより、製造すること
ができる。
【0009】次に、該多孔性カーボン微粒子の好適な製
造方法の1例について説明すると、まず、平均分子量3
00以上、好ましくは400以上のピッチと重合性単量
体と重合開始剤との混合物を懸濁重合させて、ピッチと
有機ポリマーとから成るビーズを形成させる。該有機ポ
リマーについては、実質上球形の網状ゲルを形成しうる
ものであればよく、特に制限はないが、例えばポリジビ
ニルベンゼンやポリトリビニルベンゼンなどの芳香族ビ
ニルポリマー及びポリエチレンジメタクリレートなどが
好ましく挙げられる。また、この際用いられるピッチの
平均分子量が300未満では前記の細孔分布特性を有す
る粒子が得られにくいおそれがある。該ピッチの平均分
子量は、例えばクロロホルムを溶媒とし、一般的な手法
である蒸気圧平衡法を用いて測定することができる。さ
らに、該ピッチとしては、例えば石油処理工程で得られ
るピッチ、石炭の乾留工程で得られるピッチ、ナフタレ
ンやポリ塩化ビニルなどから得られる合成ピッチなど、
いずれのものも使用することができる。
造方法の1例について説明すると、まず、平均分子量3
00以上、好ましくは400以上のピッチと重合性単量
体と重合開始剤との混合物を懸濁重合させて、ピッチと
有機ポリマーとから成るビーズを形成させる。該有機ポ
リマーについては、実質上球形の網状ゲルを形成しうる
ものであればよく、特に制限はないが、例えばポリジビ
ニルベンゼンやポリトリビニルベンゼンなどの芳香族ビ
ニルポリマー及びポリエチレンジメタクリレートなどが
好ましく挙げられる。また、この際用いられるピッチの
平均分子量が300未満では前記の細孔分布特性を有す
る粒子が得られにくいおそれがある。該ピッチの平均分
子量は、例えばクロロホルムを溶媒とし、一般的な手法
である蒸気圧平衡法を用いて測定することができる。さ
らに、該ピッチとしては、例えば石油処理工程で得られ
るピッチ、石炭の乾留工程で得られるピッチ、ナフタレ
ンやポリ塩化ビニルなどから得られる合成ピッチなど、
いずれのものも使用することができる。
【0010】懸濁重合の条件については特に制限はなく
、従来合成樹脂の製造において慣用されている方法を用
いることができる。例えば水性媒体中にピッチ、重合性
単量体、重合開始剤及び必要に応じて用いられる希釈剤
や懸濁剤を添加し、好ましくは20℃以下の温度で高速
撹拌して均質な懸濁液を形成させたのち、通常50〜9
0℃の範囲で温度において4〜10時間程度、好ましく
は60〜80℃の範囲の温度において5〜8時間程度重
合させる方法などが用いられる。この際、水性媒体中の
重合性単量体及びピッチの含有量はそれぞれ通常2〜2
0重量%、好ましくは4〜10重量%の範囲で選ばれる
。また、重合開始剤としては、従来懸濁重合において慣
用されているもの、例えばα,α’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)などを用いることが
できる。
、従来合成樹脂の製造において慣用されている方法を用
いることができる。例えば水性媒体中にピッチ、重合性
単量体、重合開始剤及び必要に応じて用いられる希釈剤
や懸濁剤を添加し、好ましくは20℃以下の温度で高速
撹拌して均質な懸濁液を形成させたのち、通常50〜9
0℃の範囲で温度において4〜10時間程度、好ましく
は60〜80℃の範囲の温度において5〜8時間程度重
合させる方法などが用いられる。この際、水性媒体中の
重合性単量体及びピッチの含有量はそれぞれ通常2〜2
0重量%、好ましくは4〜10重量%の範囲で選ばれる
。また、重合開始剤としては、従来懸濁重合において慣
用されているもの、例えばα,α’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス(
2,4−ジメチルバレロニトリル)などを用いることが
できる。
【0011】また、所望に応じて用いられる希釈剤とし
ては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、ベンゾニ
トリルなどの有機溶媒が挙げられ、懸濁安定剤としては
、例えばポリビニルアルコールやメチルセルロースなど
が挙げられる。このようにして、内部にピッチを有する
実質上球形の架橋された有機ポリマーの網状ゲルビーズ
が形成される。このビーズはろ過などの手段により、反
応液から取り出したのち、空気中で250〜380℃程
度の温度において、数時間程度加熱することにより、不
融化処理を行う。次に、このようにして得られた不融化
ビーズを、通常1100℃以上、好ましくは1100〜
3000℃の範囲の温度において、真空中又はアルゴン
や窒素などの不活性ガス雰囲気下で焼成することにより
、所望の多孔性カーボン微粒子が得られる。該焼成温度
が1100℃未満では得られるカーボン微粒子中の炭素
含有量が97重量%未満になるおそれがあり、好ましく
ない。
ては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、ベンゾニ
トリルなどの有機溶媒が挙げられ、懸濁安定剤としては
、例えばポリビニルアルコールやメチルセルロースなど
が挙げられる。このようにして、内部にピッチを有する
実質上球形の架橋された有機ポリマーの網状ゲルビーズ
が形成される。このビーズはろ過などの手段により、反
応液から取り出したのち、空気中で250〜380℃程
度の温度において、数時間程度加熱することにより、不
融化処理を行う。次に、このようにして得られた不融化
ビーズを、通常1100℃以上、好ましくは1100〜
3000℃の範囲の温度において、真空中又はアルゴン
や窒素などの不活性ガス雰囲気下で焼成することにより
、所望の多孔性カーボン微粒子が得られる。該焼成温度
が1100℃未満では得られるカーボン微粒子中の炭素
含有量が97重量%未満になるおそれがあり、好ましく
ない。
【0012】本発明のクロマトグラフィー用充填剤は、
このようにして形成された多孔性カーボン微粒子の表面
に、コーティング剤を被覆して、該微粒子を修飾したも
のであって、前記コーティング剤としては、本発明充填
剤が用いられるクロマトグラフィーの分離モードにより
、適宜選ばれる。その具体例として、該充填剤をアフィ
ニティークロマトグラフィー用に用いる場合のコーティ
ング剤について説明する。生体起源の物質には酵素と基
質、酵素と特異的インヒビター、抗原と抗体、レクチン
と糖、ホルモンとホルモン受容体のように相互に特異的
な親和性を示す相補的な物質の対が存在する。このよう
な相補的な物質は「親和性リガンド」又は「アフィナン
ト」あるいは単に「リガンド」と呼ばれる。このリガン
ドを不溶性担体に固定化してカラムをつくり、このカラ
ムに目的物質を含む試料溶液を供給すると、該リガンド
に親和性のない物質は吸着されず、相補的な物質のみが
吸着されるので、次いで適当な溶離液を用いて吸着され
た目的物質を溶離すれば、高純度の製品として回収する
ことができる。このような精製法がアフィニティークロ
マトグラフィーと呼ばれる手法である。
このようにして形成された多孔性カーボン微粒子の表面
に、コーティング剤を被覆して、該微粒子を修飾したも
のであって、前記コーティング剤としては、本発明充填
剤が用いられるクロマトグラフィーの分離モードにより
、適宜選ばれる。その具体例として、該充填剤をアフィ
ニティークロマトグラフィー用に用いる場合のコーティ
ング剤について説明する。生体起源の物質には酵素と基
質、酵素と特異的インヒビター、抗原と抗体、レクチン
と糖、ホルモンとホルモン受容体のように相互に特異的
な親和性を示す相補的な物質の対が存在する。このよう
な相補的な物質は「親和性リガンド」又は「アフィナン
ト」あるいは単に「リガンド」と呼ばれる。このリガン
ドを不溶性担体に固定化してカラムをつくり、このカラ
ムに目的物質を含む試料溶液を供給すると、該リガンド
に親和性のない物質は吸着されず、相補的な物質のみが
吸着されるので、次いで適当な溶離液を用いて吸着され
た目的物質を溶離すれば、高純度の製品として回収する
ことができる。このような精製法がアフィニティークロ
マトグラフィーと呼ばれる手法である。
【0013】したがって、コーティング剤として各種の
リガンドが用いられる。このようなコーティング剤とし
ては、例えば次のものを挙げることができる。なお(
)内は吸着分離対象の物質を示す。すなわち、コーテ
ィング剤として用いられるリガンドとしては、プロテイ
ンA(イムノグロブリン)、コンカナバリンAレクチン
(糖類及び糖複合体)、麦芽・レクチン(N−アセチル
グルコサミン)、ポリ−U(核酸結合性タンパク)、ポ
リ−A(核酸オリゴヌクレオチド、RNA特異タンパク
)、ポリリジン(プラスミノーゲン、RNA)、ブルー
デキストラン(酵素、血清アルブミン)、5’−アデノ
シン一リン酸(酵素、アデノシン三リン酸依存性キナー
ゼ)、2’,5’−アデノシン二リン酸(ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチドリン酸を補酵素とする酵素)
、ヘパリン(血液凝固系タンパク、血漿タンパク)、p
−アミノベンズアミジン(トリプシン、トロンビン、そ
の他)、p−アミノベンジルリン酸(アルカリ性ホスフ
ァターゼ、その他)、アミノペプチダーゼM(N末端ア
ミノ酸の水解離脱)、p−アミノフェニルホスフォリル
コリン(C反応性タンパク、その他)、アビジン(ビオ
チンなど)、D−ビオチン(アビジン、アビジン誘導体
など)、カルボキシペプチダーゼY(C末端アミノ酸の
水解離脱)、p−クロロマーキュリベンゾエート(パパ
イアペプチダーゼ、その他)、シバクロンブルー(ビタ
ミンD結合性血漿タンパクなど)、デキストラン硫酸(
プロトロンビン結合体など)、17−β−エストラジオ
ール−17−ヘミスクシネート(エストラジオールリセ
プターなど)、β−ガラクトシダーゼ(糖類の加水分解
)、ゼラチン(フィブロネクチンなど)、グリシル−L
−チロシル−アゾベンジル酪酸(カルボキシペプチダー
ゼA、B、Yなど)、イミノビオチン(アビジン、アビ
ジン類縁物など)、トリプシンインヒビター(トリプシ
ンなど)、アプロチニン(カリクレイン)、トリプシン
(アプロチニン)、D−トリプトファンメチルエステル
(α−キモトリプシン)、ペプスタチン(レニン)、ロ
イペプチン(トリプシン)、ガラトサミン・アガロース
(大豆レクチン)、ラクトース・アガロース(ヒマ豆レ
クチン、ピーナッツレクチン)、マルトース・アガロー
ス(ナタ豆レクチン)、各種モノクローナル抗体(対応
する抗原)などが挙げられる。
リガンドが用いられる。このようなコーティング剤とし
ては、例えば次のものを挙げることができる。なお(
)内は吸着分離対象の物質を示す。すなわち、コーテ
ィング剤として用いられるリガンドとしては、プロテイ
ンA(イムノグロブリン)、コンカナバリンAレクチン
(糖類及び糖複合体)、麦芽・レクチン(N−アセチル
グルコサミン)、ポリ−U(核酸結合性タンパク)、ポ
リ−A(核酸オリゴヌクレオチド、RNA特異タンパク
)、ポリリジン(プラスミノーゲン、RNA)、ブルー
デキストラン(酵素、血清アルブミン)、5’−アデノ
シン一リン酸(酵素、アデノシン三リン酸依存性キナー
ゼ)、2’,5’−アデノシン二リン酸(ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチドリン酸を補酵素とする酵素)
、ヘパリン(血液凝固系タンパク、血漿タンパク)、p
−アミノベンズアミジン(トリプシン、トロンビン、そ
の他)、p−アミノベンジルリン酸(アルカリ性ホスフ
ァターゼ、その他)、アミノペプチダーゼM(N末端ア
ミノ酸の水解離脱)、p−アミノフェニルホスフォリル
コリン(C反応性タンパク、その他)、アビジン(ビオ
チンなど)、D−ビオチン(アビジン、アビジン誘導体
など)、カルボキシペプチダーゼY(C末端アミノ酸の
水解離脱)、p−クロロマーキュリベンゾエート(パパ
イアペプチダーゼ、その他)、シバクロンブルー(ビタ
ミンD結合性血漿タンパクなど)、デキストラン硫酸(
プロトロンビン結合体など)、17−β−エストラジオ
ール−17−ヘミスクシネート(エストラジオールリセ
プターなど)、β−ガラクトシダーゼ(糖類の加水分解
)、ゼラチン(フィブロネクチンなど)、グリシル−L
−チロシル−アゾベンジル酪酸(カルボキシペプチダー
ゼA、B、Yなど)、イミノビオチン(アビジン、アビ
ジン類縁物など)、トリプシンインヒビター(トリプシ
ンなど)、アプロチニン(カリクレイン)、トリプシン
(アプロチニン)、D−トリプトファンメチルエステル
(α−キモトリプシン)、ペプスタチン(レニン)、ロ
イペプチン(トリプシン)、ガラトサミン・アガロース
(大豆レクチン)、ラクトース・アガロース(ヒマ豆レ
クチン、ピーナッツレクチン)、マルトース・アガロー
ス(ナタ豆レクチン)、各種モノクローナル抗体(対応
する抗原)などが挙げられる。
【0014】該充填剤を順相や逆相クロマトグラフィー
用に用いる場合には、コーティング剤として、例えばカ
ーボンワックス、エチレングリコール、シアノエチルシ
リコーン、炭化水素系ポリマー、ポリアミド、スクアレ
ンなどが使用される。また該充填剤を光学分割クロマト
グラフィーに用いる場合には、コーティング剤として、
例えばフェニルウレア、ナフチルウレア、3,5−ジニ
トロベンゾイルメチルエステル、N−3,5−ジニトロ
ベンゾイル−(R)−フェニルグリシン、N−3,5−
ジニトロフェニルアミノカルボニル−L−バリン、1−
フルオロ−2,4−ジニトロフェニル−5−L−アラニ
ンアミド、O−(p−ニトロベンジル)−N,N’−(
ジイソプロピル)イソウレア、D−フェニルグリシン、
シクロデキストリン、ポリアクリルアミド、アルブミン
、α1−酸性糖タンパク質(オロソムコイド)、オボム
コイドなどが用いられる。
用に用いる場合には、コーティング剤として、例えばカ
ーボンワックス、エチレングリコール、シアノエチルシ
リコーン、炭化水素系ポリマー、ポリアミド、スクアレ
ンなどが使用される。また該充填剤を光学分割クロマト
グラフィーに用いる場合には、コーティング剤として、
例えばフェニルウレア、ナフチルウレア、3,5−ジニ
トロベンゾイルメチルエステル、N−3,5−ジニトロ
ベンゾイル−(R)−フェニルグリシン、N−3,5−
ジニトロフェニルアミノカルボニル−L−バリン、1−
フルオロ−2,4−ジニトロフェニル−5−L−アラニ
ンアミド、O−(p−ニトロベンジル)−N,N’−(
ジイソプロピル)イソウレア、D−フェニルグリシン、
シクロデキストリン、ポリアクリルアミド、アルブミン
、α1−酸性糖タンパク質(オロソムコイド)、オボム
コイドなどが用いられる。
【0015】一方、該充填剤を疎水性クロマトグラフィ
ー用に用いる場合には、コーティング剤として通常ポリ
エチレングリコールが使用され、またキレート形成クロ
マトグラフィー用に用いる場合には、コーティング剤と
して、錯形成反応試薬や配位交換試薬が使用される。例
えばコーティング剤としてフェニルボロン化合物を用い
た充填剤はカテコールアミンの選択的分離に用いられる
し、一般的な各種糖類の分離にも適用可能である。
ー用に用いる場合には、コーティング剤として通常ポリ
エチレングリコールが使用され、またキレート形成クロ
マトグラフィー用に用いる場合には、コーティング剤と
して、錯形成反応試薬や配位交換試薬が使用される。例
えばコーティング剤としてフェニルボロン化合物を用い
た充填剤はカテコールアミンの選択的分離に用いられる
し、一般的な各種糖類の分離にも適用可能である。
【0016】さらに、本発明充填剤をガスクロマトグラ
フィー用に用いる場合には、コーティング剤として、例
えばp,p’−アゾキシジフェネトール、BC−120
、N,N−ビス(2−シアノエチル)ホルムアミド、p
−トルイジン、ビス(2−エトキシエチル)アジペート
、ブタンジオールスクシネート、カーボワックス400
0モノステアレート、シクロヘキサンジメチルスクシネ
ート、ジブチルマレート、ジエチレングリコールアジペ
ート、ジエチレングリコールスクシネート、ジ(2−エ
チルヘキシル)セバケート、ジグリセロール、ジノニル
フタレート、ジオクチルセバケート、エチル−N,N−
ジメチルオキサメート、エチレングリコールアジペート
、エチレングリコールフタレート、エチレングリコール
スクシネート、エチレングリコールテトラクロロフタレ
ート、1,2,3,4,5,6−ヘキサキス(2−シア
ノエトキシシクロヘキサン)、N−ラウロイル−N−L
−バリン−t−ブチルアミド、ネオペンチルグリコール
アジペート、ネオペンチルグリコールセバケート、ネオ
ペンチルグリコールスクシネート、β,β’−オキシジ
プロピオニトリル、フェニルジエタノールアミンスクシ
ネート、ポリエチレンイミン、ポリフェニルエーテル(
5リング)OS−124、ポリフェニルエーテル(6リ
ング)OS−138、ポリプロピレングリコール、ポリ
プロピレンイミン、プロピレンカーボネート、クアドロ
ール、スクアレン、スクロースアセテートイソブチレー
ト(SAIB)、テトラシアノエチレイテッドペンタエ
リスリトール、テトラエチレンペンタミン、1,2,3
,4−テトラキス(2−シアノエトキシブタン)、テト
ラヒドロキシエチレンジアミン(THED)、トリス(
2−シアノエチル)ニトロメタン(TCENM)、さら
には、エマルフォー、EPON1001、エトファット
60/25、フルオラド、ハルコミドM−18、ハルコ
ミドM−18−OL、ハロカーボン10−25、ハロカ
ーボンK−352、ハロカーボンワックス、イゲパルC
O−880、イゲパルCO−990、PPE−20、P
PE−21、SP−216−PS、SP−301、SP
−1000、SP−1200、SP−1220、SP−
1500、SP−1510、SP−1700、SP−2
510、トリトンX−100、トリトンX−305、U
CON LB−550−X、UCON50−HB−2
80−X、UCON50−HB−2000、UCON5
0−HB−5100、DC−11、DC−200、DC
−550、GE−SF−96、GE−XE−60、OV
−1、OV−3、OV−7、OV−11、OV−22、
OV−61、OV−73、OV−105、OV−202
、OV−215、OV−1701、Silar5CP、
Silar10CP、SP−400、SP−2250、
SP−2310、SP−2401、UC W982な
どが用いられる。これらのコーティング剤で処理された
充填剤はガスクロマトグラフィー用以外に、超臨界溶媒
クロマトグラフィー用としても用いることができる。
フィー用に用いる場合には、コーティング剤として、例
えばp,p’−アゾキシジフェネトール、BC−120
、N,N−ビス(2−シアノエチル)ホルムアミド、p
−トルイジン、ビス(2−エトキシエチル)アジペート
、ブタンジオールスクシネート、カーボワックス400
0モノステアレート、シクロヘキサンジメチルスクシネ
ート、ジブチルマレート、ジエチレングリコールアジペ
ート、ジエチレングリコールスクシネート、ジ(2−エ
チルヘキシル)セバケート、ジグリセロール、ジノニル
フタレート、ジオクチルセバケート、エチル−N,N−
ジメチルオキサメート、エチレングリコールアジペート
、エチレングリコールフタレート、エチレングリコール
スクシネート、エチレングリコールテトラクロロフタレ
ート、1,2,3,4,5,6−ヘキサキス(2−シア
ノエトキシシクロヘキサン)、N−ラウロイル−N−L
−バリン−t−ブチルアミド、ネオペンチルグリコール
アジペート、ネオペンチルグリコールセバケート、ネオ
ペンチルグリコールスクシネート、β,β’−オキシジ
プロピオニトリル、フェニルジエタノールアミンスクシ
ネート、ポリエチレンイミン、ポリフェニルエーテル(
5リング)OS−124、ポリフェニルエーテル(6リ
ング)OS−138、ポリプロピレングリコール、ポリ
プロピレンイミン、プロピレンカーボネート、クアドロ
ール、スクアレン、スクロースアセテートイソブチレー
ト(SAIB)、テトラシアノエチレイテッドペンタエ
リスリトール、テトラエチレンペンタミン、1,2,3
,4−テトラキス(2−シアノエトキシブタン)、テト
ラヒドロキシエチレンジアミン(THED)、トリス(
2−シアノエチル)ニトロメタン(TCENM)、さら
には、エマルフォー、EPON1001、エトファット
60/25、フルオラド、ハルコミドM−18、ハルコ
ミドM−18−OL、ハロカーボン10−25、ハロカ
ーボンK−352、ハロカーボンワックス、イゲパルC
O−880、イゲパルCO−990、PPE−20、P
PE−21、SP−216−PS、SP−301、SP
−1000、SP−1200、SP−1220、SP−
1500、SP−1510、SP−1700、SP−2
510、トリトンX−100、トリトンX−305、U
CON LB−550−X、UCON50−HB−2
80−X、UCON50−HB−2000、UCON5
0−HB−5100、DC−11、DC−200、DC
−550、GE−SF−96、GE−XE−60、OV
−1、OV−3、OV−7、OV−11、OV−22、
OV−61、OV−73、OV−105、OV−202
、OV−215、OV−1701、Silar5CP、
Silar10CP、SP−400、SP−2250、
SP−2310、SP−2401、UC W982な
どが用いられる。これらのコーティング剤で処理された
充填剤はガスクロマトグラフィー用以外に、超臨界溶媒
クロマトグラフィー用としても用いることができる。
【0017】前記コーティング剤を多孔性カーボン微粒
子の表面に被覆するには、まず該多孔性カーボン微粒子
を十分に乾燥処理する。一方、適当な溶媒中に所望のコ
ーティング剤を溶解、分散又は懸濁させてコーティング
剤含有液を調製し、(1)該コーティング剤含有液に前
記カーボン微粒子を加え撹拌混合したのち、溶媒を蒸発
させる溶媒蒸発法、(2)該コーティング剤含有液に前
記カーボン微粒子を加え撹拌混合したのち、ろ別して過
剰のコーティング剤を溶媒とともに除去する溶媒ろ過法
、(3)前記カーボン微粒子をカラムに充填したのち、
該コーティング剤含有液を流通させるカラム流通法、な
どの方法を用い、さらに必要な場合は架橋剤を用い補強
して、カーボン微粒子の表面に所望のコーティング剤を
被覆すればよい。コーティング剤の被覆量はカーボン微
粒子に対して0.1〜25重量%が好ましい。本発明の
カーボン微粒子は吸着力が強いため、コーティング剤を
粒子表面に強固に固定できる。
子の表面に被覆するには、まず該多孔性カーボン微粒子
を十分に乾燥処理する。一方、適当な溶媒中に所望のコ
ーティング剤を溶解、分散又は懸濁させてコーティング
剤含有液を調製し、(1)該コーティング剤含有液に前
記カーボン微粒子を加え撹拌混合したのち、溶媒を蒸発
させる溶媒蒸発法、(2)該コーティング剤含有液に前
記カーボン微粒子を加え撹拌混合したのち、ろ別して過
剰のコーティング剤を溶媒とともに除去する溶媒ろ過法
、(3)前記カーボン微粒子をカラムに充填したのち、
該コーティング剤含有液を流通させるカラム流通法、な
どの方法を用い、さらに必要な場合は架橋剤を用い補強
して、カーボン微粒子の表面に所望のコーティング剤を
被覆すればよい。コーティング剤の被覆量はカーボン微
粒子に対して0.1〜25重量%が好ましい。本発明の
カーボン微粒子は吸着力が強いため、コーティング剤を
粒子表面に強固に固定できる。
【0018】該コーティング剤がタンパク質などの生体
高分子物質やその他生体由来の物質である場合には、コ
ーティング剤含有液の調製に用いられる溶媒としては、
一般に極性溶媒、例えば水、アルコール、アセトニトリ
ル、アセトン、テトラヒドロフランなどが用いられ、ま
た該コーティング剤がタンパク質などをポリエチレング
リコールなどで修飾した修飾物である場合には、該溶媒
として、通常非極性溶媒が用いられる。
高分子物質やその他生体由来の物質である場合には、コ
ーティング剤含有液の調製に用いられる溶媒としては、
一般に極性溶媒、例えば水、アルコール、アセトニトリ
ル、アセトン、テトラヒドロフランなどが用いられ、ま
た該コーティング剤がタンパク質などをポリエチレング
リコールなどで修飾した修飾物である場合には、該溶媒
として、通常非極性溶媒が用いられる。
【0019】このようにして、多孔性カーボン微粒子の
表面をコーティング剤で被覆し、修飾することにより、
本発明のクロマトグラフィー用充填剤が得られるが、本
発明においては、コーティング剤の種類によっては所望
に応じ、さらに該固定相(被覆層)を化学的に修飾する
ことができる。例えば多孔性カーボン微粒子の表面をシ
リコーンポリマー、ケイ酸、アルミナ、セルロース、デ
キストランなどで被覆したものは、さらに化学的に修飾
し、所望の機能を付与することができる。具体的には、
多孔性カーボン微粒子表面にシリコーンポリマーで処理
したものはイオン交換基を導入することによって、物理
的に安定なイオン交換体として利用できるし、またオク
タデシル基を導入することにより、逆相系充填剤にもな
る。
表面をコーティング剤で被覆し、修飾することにより、
本発明のクロマトグラフィー用充填剤が得られるが、本
発明においては、コーティング剤の種類によっては所望
に応じ、さらに該固定相(被覆層)を化学的に修飾する
ことができる。例えば多孔性カーボン微粒子の表面をシ
リコーンポリマー、ケイ酸、アルミナ、セルロース、デ
キストランなどで被覆したものは、さらに化学的に修飾
し、所望の機能を付与することができる。具体的には、
多孔性カーボン微粒子表面にシリコーンポリマーで処理
したものはイオン交換基を導入することによって、物理
的に安定なイオン交換体として利用できるし、またオク
タデシル基を導入することにより、逆相系充填剤にもな
る。
【0020】このようにして得られた本発明のクロマト
グラフィー用充填剤は物理的、化学的及び生物学的安定
性に優れるとともに、良好な分離性能を有し、例えば逆
相クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、吸着
クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、光学
分割クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィ
ー、イオンクロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラ
フィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、アフィニティー
クロマトグラフィー、キレート形成クロマトグラフィー
などの高速液体クロマトグラフィーや、ガスクロマトグ
ラフィー、超臨界溶媒クロマトグラフィーなどの充填剤
として好適に用いられる。
グラフィー用充填剤は物理的、化学的及び生物学的安定
性に優れるとともに、良好な分離性能を有し、例えば逆
相クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、吸着
クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、光学
分割クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィ
ー、イオンクロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラ
フィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、アフィニティー
クロマトグラフィー、キレート形成クロマトグラフィー
などの高速液体クロマトグラフィーや、ガスクロマトグ
ラフィー、超臨界溶媒クロマトグラフィーなどの充填剤
として好適に用いられる。
【0021】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 製造例1 平均分子量600の減圧蒸留残渣油5重量%、ジビニル
ベンゼン5重量%、ポリビニルアルコール1重量%、ア
ゾビスイソブチロニトリル0.25重量%、トルエン5
重量%及びイオン交換水残部から成る混合物をラボラト
リーディバーザーを用い、15℃で高速撹拌して懸濁液
を調製したのち、撹拌しながら80℃で6時間加熱して
重合を行った。次いで、生成したビーズをろ取して、1
00℃で乾燥させたのち、350℃で3時間空気中で加
熱して不融化処理を行い、さらに窒素ガス雰囲気下に2
500℃で1時間焼成した。焼成後、ベンゼン中で超音
波処理し、次いでメタノール/エーテル混合液で洗浄し
たのち、100℃で乾燥してから分級し、多孔性カーボ
ン微粒子を製造した。この多孔性カーボン微粒子の元素
分析結果及び物性を第1表に示す。
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 製造例1 平均分子量600の減圧蒸留残渣油5重量%、ジビニル
ベンゼン5重量%、ポリビニルアルコール1重量%、ア
ゾビスイソブチロニトリル0.25重量%、トルエン5
重量%及びイオン交換水残部から成る混合物をラボラト
リーディバーザーを用い、15℃で高速撹拌して懸濁液
を調製したのち、撹拌しながら80℃で6時間加熱して
重合を行った。次いで、生成したビーズをろ取して、1
00℃で乾燥させたのち、350℃で3時間空気中で加
熱して不融化処理を行い、さらに窒素ガス雰囲気下に2
500℃で1時間焼成した。焼成後、ベンゼン中で超音
波処理し、次いでメタノール/エーテル混合液で洗浄し
たのち、100℃で乾燥してから分級し、多孔性カーボ
ン微粒子を製造した。この多孔性カーボン微粒子の元素
分析結果及び物性を第1表に示す。
【0022】製造例2
製造例1において、焼成温度を2700℃とした以外は
、製造例1と同様に実施して多孔性カーボン微粒子を製
造した。このものの元素分析結果及び物性を第1表に示
す。
、製造例1と同様に実施して多孔性カーボン微粒子を製
造した。このものの元素分析結果及び物性を第1表に示
す。
【0023】製造例3
製造例1において、焼成温度を1500℃とした以外は
、製造例1と同様に実施して多孔性カーボン微粒子を製
造した。このものの元素分析結果及び物性を第1表に示
す。
、製造例1と同様に実施して多孔性カーボン微粒子を製
造した。このものの元素分析結果及び物性を第1表に示
す。
【0024】
【表1】
【0025】注 1)真球度は最大直径と最小直径と
の差を最大半径に対する割合で表した値である。 実施例1 疎水性クロマトグラフィー用充填剤 製
造例1で得られた多孔性カーボン微粒子を120℃で3
時間乾燥させたのち、該微粒子の表面を、カラム流通法
によりポリエチレングリコールで被覆し、疎水性クロマ
トグラフィー用充填剤を作製した。ポリエチレングリコ
ールの被覆量は該微粒子に対し、5重量%であった。次
に、この充填剤を用いて、以下に示す条件で疎水性クロ
マトグラフィーによるリゾチームの分離を行い、図1に
示すクロマトグラムを得た。 条件 カラム:4.6mm×10cm移動相A:4.
0M硫酸アンモニウム水溶液移動相B:0.05Mリン
酸緩衝液(pH6.0)グラジエント:A→B(30分
) 流速:0.5ml/分 検出:UV280nm
の差を最大半径に対する割合で表した値である。 実施例1 疎水性クロマトグラフィー用充填剤 製
造例1で得られた多孔性カーボン微粒子を120℃で3
時間乾燥させたのち、該微粒子の表面を、カラム流通法
によりポリエチレングリコールで被覆し、疎水性クロマ
トグラフィー用充填剤を作製した。ポリエチレングリコ
ールの被覆量は該微粒子に対し、5重量%であった。次
に、この充填剤を用いて、以下に示す条件で疎水性クロ
マトグラフィーによるリゾチームの分離を行い、図1に
示すクロマトグラムを得た。 条件 カラム:4.6mm×10cm移動相A:4.
0M硫酸アンモニウム水溶液移動相B:0.05Mリン
酸緩衝液(pH6.0)グラジエント:A→B(30分
) 流速:0.5ml/分 検出:UV280nm
【0026】
実施例2 ガスクロマトグラフィー用充填剤 製造
例2で得られた多孔性カーボン微粒子を120℃で3時
間乾燥したのち、該微粒子の表面を、カラム流通法によ
りジエチレングリコールスクシネートで被覆し、ガスク
ロマトグラフィー用充填剤を作製した。ジエチレングリ
コールスクシネートの被覆量は該微粒子に対し、2重量
%であった。次に、この充填剤を用いて、以下に示す条
件でガスクロマトグラフィーによる炭素数12〜18の
脂肪酸の分離を行い、図2に示すクロマトグラムを得た
。 条件 カラム:2mm×100cm カラム温度:200℃ N2流速:20ml/分 検出:FID サンプル:1 カプリル酸、2 ミリスチン酸、3
アラチドン酸、4 パルミチン酸、5 パルト
レン酸、6 ステアリン酸、7 オレイン酸、8
リノール酸、9 アラキジン酸、10 リノレン
酸
例2で得られた多孔性カーボン微粒子を120℃で3時
間乾燥したのち、該微粒子の表面を、カラム流通法によ
りジエチレングリコールスクシネートで被覆し、ガスク
ロマトグラフィー用充填剤を作製した。ジエチレングリ
コールスクシネートの被覆量は該微粒子に対し、2重量
%であった。次に、この充填剤を用いて、以下に示す条
件でガスクロマトグラフィーによる炭素数12〜18の
脂肪酸の分離を行い、図2に示すクロマトグラムを得た
。 条件 カラム:2mm×100cm カラム温度:200℃ N2流速:20ml/分 検出:FID サンプル:1 カプリル酸、2 ミリスチン酸、3
アラチドン酸、4 パルミチン酸、5 パルト
レン酸、6 ステアリン酸、7 オレイン酸、8
リノール酸、9 アラキジン酸、10 リノレン
酸
【0027】
実施例3 光学分割クロマトグラフィー用充填剤
製造例3で得られた多孔性カーボン微粒子を120℃で
3時間乾燥したのち、該微粒子の表面を、カラム流通法
によりシクロデキストリンで被覆し、光学分割クロマト
グラフィー用充填剤を作製した。シクロデキストリンの
被覆量は該微粒子に対し、5重量%であった。次に、こ
の充填剤を用いて、以下に示す条件で光学分割クロマト
グラフィーによるイブプロフェンの分割を行い、図3に
示すクロマトグラムを得た。 条件 カラム:4.6mm×10cm移動相:0.0
1wt%トリエチルアミン酢酸塩溶液(pH4.5)/
アセトニトリル混合液(容量比50/50)流速:0.
5ml/分 検出:UV254nm
製造例3で得られた多孔性カーボン微粒子を120℃で
3時間乾燥したのち、該微粒子の表面を、カラム流通法
によりシクロデキストリンで被覆し、光学分割クロマト
グラフィー用充填剤を作製した。シクロデキストリンの
被覆量は該微粒子に対し、5重量%であった。次に、こ
の充填剤を用いて、以下に示す条件で光学分割クロマト
グラフィーによるイブプロフェンの分割を行い、図3に
示すクロマトグラムを得た。 条件 カラム:4.6mm×10cm移動相:0.0
1wt%トリエチルアミン酢酸塩溶液(pH4.5)/
アセトニトリル混合液(容量比50/50)流速:0.
5ml/分 検出:UV254nm
【0028】
実施例4 アフィニティークロマトグラフィー用充填
剤 製造例1で得られた多孔性カーボン微粒子を12
0℃で3時間乾燥したのち、該微粒子の表面を、カラム
流通法によりプロテインAで被覆し、アフィニティーク
ロマトグラフィー用充填剤を作製した。プロテインAの
被覆量は該微粒子に対し、4重量%であった。次に、こ
の充填剤を用いて、以下に示す条件でアフィニティーク
ロマトグラフィーによるヒト血清中の血漿タンパクとI
gGの分離を行い、図4に示すクロマトグラムを得た。 条件 カラム:4.6mm×10cm開始及び洗浄液
:等張リン酸緩衝液 溶離液:0.01M塩酸(pH2.0)流速:1ml/
分 検出:UV280nm
剤 製造例1で得られた多孔性カーボン微粒子を12
0℃で3時間乾燥したのち、該微粒子の表面を、カラム
流通法によりプロテインAで被覆し、アフィニティーク
ロマトグラフィー用充填剤を作製した。プロテインAの
被覆量は該微粒子に対し、4重量%であった。次に、こ
の充填剤を用いて、以下に示す条件でアフィニティーク
ロマトグラフィーによるヒト血清中の血漿タンパクとI
gGの分離を行い、図4に示すクロマトグラムを得た。 条件 カラム:4.6mm×10cm開始及び洗浄液
:等張リン酸緩衝液 溶離液:0.01M塩酸(pH2.0)流速:1ml/
分 検出:UV280nm
【0029】
【発明の効果】本発明のクロマトグラフィー用充填剤は
実質上真球状の多孔性カーボン微粒子の表面をコーティ
ング剤により被覆して修飾したものであって、機械的強
度が高く、高温にも耐え、かつ耐有機溶剤性、耐酸性、
耐アルカリ性が良好であるなど、化学的安定性に優れる
上、生物学的安定性にも優れ、しかも分離性能が良好で
あるなどの特徴を有し、例えば各種高速液体クロマトグ
ラフィーをはじめ、ガスクロマトグラフィー、超臨界溶
媒クロマトグラフィーなどの充填剤として好適に用いら
れる。
実質上真球状の多孔性カーボン微粒子の表面をコーティ
ング剤により被覆して修飾したものであって、機械的強
度が高く、高温にも耐え、かつ耐有機溶剤性、耐酸性、
耐アルカリ性が良好であるなど、化学的安定性に優れる
上、生物学的安定性にも優れ、しかも分離性能が良好で
あるなどの特徴を有し、例えば各種高速液体クロマトグ
ラフィーをはじめ、ガスクロマトグラフィー、超臨界溶
媒クロマトグラフィーなどの充填剤として好適に用いら
れる。
【0030】
【図1】図1は、実施例1における疎水性クロマトグラ
フィーによるリゾチームの分離を示すクロマトグラムで
ある。
フィーによるリゾチームの分離を示すクロマトグラムで
ある。
【0031】
【図2】図2は、実施例2におけるガスクロマトグラフ
ィーによる炭素数12〜18の脂肪酸の分離を示すクロ
マトグラムである。
ィーによる炭素数12〜18の脂肪酸の分離を示すクロ
マトグラムである。
【0032】
【図3】図3は、実施例3における光学分割クロマトグ
ラフィーによるイブプロフェンの分割を示すクロマトグ
ラムである。
ラフィーによるイブプロフェンの分割を示すクロマトグ
ラムである。
【0033】
【図4】図4は、実施例4におけるアフィニティークロ
マトグラフィーによるヒト血清中の血漿タンパクとIg
Gの分離を示すクロマトグラムである。
マトグラフィーによるヒト血清中の血漿タンパクとIg
Gの分離を示すクロマトグラムである。
Claims (2)
- 【請求項1】真球度が最大半径の1/2以下で、かつ平
均粒径が0.5〜100μmの多孔性カーボン微粒子の
表面をコーティング剤により修飾して成るクロマトグラ
フィー用充填剤。 - 【請求項2】多孔性カーボン微粒子が、細孔容積指数[
10−50]/[1−50]0.5以上、総細孔容積0
.15ml/g以上、半径50nmを超える細孔の容積
の和0.1ml/g以下及び炭素含量97重量%以上の
ものである請求項1記載のクロマトグラフィー用充填剤
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3147891A JPH04346830A (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | クロマトグラフィー用充填剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3147891A JPH04346830A (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | クロマトグラフィー用充填剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04346830A true JPH04346830A (ja) | 1992-12-02 |
Family
ID=15440518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3147891A Pending JPH04346830A (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | クロマトグラフィー用充填剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04346830A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002018928A2 (en) * | 2000-09-01 | 2002-03-07 | Cabot Corporation | Chromatography and other adsorptions using modified carbon-clad metal oxide particles |
WO2002032568A1 (fr) * | 2000-10-18 | 2002-04-25 | Toyo Kohan Co., Ltd. | Support particulaire pour effectuer une separation/purification ou une extraction et procede de production dudit support |
WO2002018929A3 (en) * | 2000-09-01 | 2002-10-31 | Cabot Corp | Chromatography and other adsorptions using modified carbon adsorbents |
JP2003014692A (ja) * | 2001-06-25 | 2003-01-15 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 内分泌攪乱物質の高感度検出方法、及びこれを適用した内分泌攪乱物質の高感度検出装置 |
US6863713B1 (en) | 1996-06-14 | 2005-03-08 | Cabot Corporation | Method to adsorb an adsorbate using modified carbonaceous material |
JP2006036639A (ja) * | 2004-07-22 | 2006-02-09 | Hokko Chem Ind Co Ltd | D−キロ−イノシトールの製造方法 |
WO2018088531A1 (ja) * | 2016-11-11 | 2018-05-17 | 積水化学工業株式会社 | 液体クロマトグラフィー用カラム充填剤 |
WO2021193108A1 (ja) * | 2020-03-26 | 2021-09-30 | 日本軽金属株式会社 | バイオビーズ用粒子及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-05-23 JP JP3147891A patent/JPH04346830A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6863713B1 (en) | 1996-06-14 | 2005-03-08 | Cabot Corporation | Method to adsorb an adsorbate using modified carbonaceous material |
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CN1322914C (zh) * | 2000-10-18 | 2007-06-27 | 东洋钢钣株式会社 | 分离/纯化或提取用粒状载体及其生产方法 |
JP2003014692A (ja) * | 2001-06-25 | 2003-01-15 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 内分泌攪乱物質の高感度検出方法、及びこれを適用した内分泌攪乱物質の高感度検出装置 |
JP2006036639A (ja) * | 2004-07-22 | 2006-02-09 | Hokko Chem Ind Co Ltd | D−キロ−イノシトールの製造方法 |
JP4503380B2 (ja) * | 2004-07-22 | 2010-07-14 | 北興化学工業株式会社 | D−キロ−イノシトールの製造方法 |
WO2018088531A1 (ja) * | 2016-11-11 | 2018-05-17 | 積水化学工業株式会社 | 液体クロマトグラフィー用カラム充填剤 |
JPWO2018088531A1 (ja) * | 2016-11-11 | 2019-10-10 | 積水化学工業株式会社 | 液体クロマトグラフィー用カラム充填剤 |
WO2021193108A1 (ja) * | 2020-03-26 | 2021-09-30 | 日本軽金属株式会社 | バイオビーズ用粒子及びその製造方法 |
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