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JPH04335894A - 殺虫性蛋白の産生方法 - Google Patents

殺虫性蛋白の産生方法

Info

Publication number
JPH04335894A
JPH04335894A JP3135701A JP13570191A JPH04335894A JP H04335894 A JPH04335894 A JP H04335894A JP 3135701 A JP3135701 A JP 3135701A JP 13570191 A JP13570191 A JP 13570191A JP H04335894 A JPH04335894 A JP H04335894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insecticidal protein
insecticidal
bacillus thuringiensis
produced
culture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3135701A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Abe
誠 安部
Iwao Omori
大森 巌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP3135701A priority Critical patent/JPH04335894A/ja
Publication of JPH04335894A publication Critical patent/JPH04335894A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鱗翅目昆虫(コナガ等
)の幼虫に対して、殺虫効果を示すバチルス・チューリ
ンゲンシスが産生する殺虫性蛋白の産生方法に関するも
のであり、特には特定の殺虫性蛋白遺伝子のみを殺虫性
蛋白遺伝子として有する菌体を用いて、その発現物であ
る殺虫性蛋白を安定に効率良く産生させる方法に関する
ものであり、農薬業界、農業分野で利用されるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】種々のバチルス・チューリンゲンシス(
BT)の胞子形成期に形成される細胞内封入体は、殺虫
性蛋白あるいは結晶毒素と称され、多くの昆虫の幼虫に
対して毒性を示すことが知られており殺虫剤として広く
利用されている。
【0003】殺虫性蛋白の殺虫活性は、それを産生する
バチルス・チューリンゲンシスの亜種毎にそれぞれ異な
っており、殺虫剤とする際は、その特性に応じて利用さ
れている。
【0004】従来よりBT殺虫剤として商業的に広く採
用されている殺虫性蛋白を産生するバチルス・チューリ
ンゲンシス亜種クルスタキHD−1は、これまでの研究
により、遺伝子の異なる複数の殺虫性蛋白を産生するこ
とが判明しており、培養過程時にそれらを同時に産生す
ることが明らかにされている(Aronson  A.
I.etal.:Microbiological  
Review 50,1 ,1986)。またこれらの
殺虫スペクトルがそれぞれ異なることも知られている(
HofteH.et al.:Microbiolog
ical  Review 53,242 ,1989
)。
【0005】バチルス・チューリンゲンシス亜種クルス
タキHD−1が産生する複数の殺虫性蛋白のうち、ホフ
テら(Hofte  H.et al.:Microb
iological  Review 53,242 
,1989)により cryIA(b)タイプと命名さ
れた約44Mdのプラスミド上にコードされる遺伝子よ
り発現する殺虫性蛋白は、近藤ら(Kondo,S.e
tal.:Agric.Biol.  Chem.,5
1, 455, 1987 )によりDNA塩基配列が
求められたcry−1−2 によって代表されるもので
あるが、コナガ等の鱗翅目幼虫に高い殺虫活性を有する
反面、蚕にたいしては低毒性であることが知られている
【0006】従って、従来の様に、バチルス・チューリ
ンゲンシス菌体で複数の殺虫性蛋白を産生させるのでな
く、 cryIA(b)タイプの殺虫性蛋白のみを選択
的に産生させれば、特定の害虫に卓効性で、しかも農業
上有益である蚕にたいして影響の小さいBT殺虫剤が製
造できるため種々の試みがなされている。
【0007】すなわち、 cryIA(b)タイプのみ
を産生する菌株を、野生型である親株よりプラスミドを
欠落させる処理(curing)、あるいはプラスミド
の欠落した変異株と親株との接合(Mating)によ
るプラスミドの移入処理を施すことにより取得し、さら
には無芽胞変異株を利用することにより、芽胞などの侠
雑物の少ない殺虫性蛋白を産生させることができる。
【0008】殺虫性蛋白を上記の様なバチルス・チュー
リンゲンシス菌株で産生させる方法には、ダルメイジ(
Dulmage  H.T.:J.Invertebr
.Pathol .22,273,1971)が開示し
た方法が適用され、一般的には、充分な炭素源、窒素源
、ミネラル、ビタミン等を含む培地で、25〜37℃の
条件下で2〜5日間培養するとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記の培養条件の適合
範囲は、バチルス・チューリンゲンシスの菌体増殖能に
基づいた帰結であるが、本発明者等は、野生型株で c
ryIA(b)の他にホフテらが命名した cryIA
(a)、 cryIA(c)および cryIIAタイ
プの殺虫性蛋白を同時に産生するバチルス・チューリン
ゲンシス亜種クルスタキHD−1と、実質的にコナガ等
に卓効性で蚕に低毒性の cryIA(b)タイプの殺
虫性蛋白のみ産生するバチルス・チューリンゲンシス変
異株を、同条件で培養した場合、変異株の殺虫性蛋白産
生量がきわめて低いということを見出した。
【0010】本発明者等は、実質的にコナガ等に卓効性
で蚕に低毒性の cryIA(b)タイプの殺虫性蛋白
のみを産生するバチルス・チューリンゲンシス変異株を
用いて、より効率良くまた大量に殺虫性蛋白を産生させ
る方法を見出すべく種々検討したのである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、培養条件
について詳細に検討したところ、バチルス・チューリン
ゲンシス菌株で産生させる方法として広く行われている
温度25〜37℃の培養条件では、 cryIA(b)
タイプの殺虫性蛋白のみを産生するバチルス・チューリ
ンゲンシス変異株においては、殺虫性蛋白の産生量が少
なく、むしろ25℃未満の温度、好ましくは15〜23
℃の温度で培養を行なうことにより、複数の殺虫性蛋白
を同時に生産する野生型株の培養液当りの生産量に匹敵
する程度にまで、実質的に cryIA(b)タイプよ
りなる、純粋な殺虫性蛋白を生産できることを見出し本
発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は殺虫性蛋白遺伝子とし
て、 cryIA(b)タイプの遺伝子を保有するバチ
ルス・チューリンゲンシスを25℃未満の温度で培養す
ることを特徴とする殺虫性蛋白の産生方法に関するもの
、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの分子
量約44Mdの内在性プラスミド上に保持された殺虫性
蛋白遺伝子を保有するバチルス・チューリンゲンシスを
25℃未満の温度で培養することを特徴とする殺虫性蛋
白の産生方法に関するもの、バチルス・チューリンゲン
シス無芽胞変異株BTK−MA312(FERM  P
−10739号)を、25℃未満の温度で培養すること
を特徴とする殺虫性蛋白の産生方法に関するものである
【0013】実質的に cryIA(b)タイプの殺虫
性蛋白の遺伝子のみ保有するバチルス・チューリンゲン
シス変異株を、従来培養適温とされていた温度より低い
温度条件で培養するということで、当該殺虫性蛋白を安
定にかつ大量に有効成分を産生させることが可能となり
、特定の害虫に効果が高く、蚕に与える影響の少ないB
T殺虫剤を安価に提供することを可能にするのである。
【0014】
【作用】cryIA(b)タイプの殺虫性蛋白の遺伝子
のみ保有するバチルス・チューリンゲンシス変異株を、
従来より低い温度条件で培養することにより、当該殺虫
性蛋白を安定にかつ大量に有効成分を産生させることが
出来る理由の一つとして、当該殺虫性蛋白が構造上きわ
めて不安定で、通常の培養温度25〜37℃では内在性
のプロテアーゼ等により、産生された殺虫性蛋白が容易
に分解してしまうことが挙げられるが、その他の詳細に
ついては未解明である。
【0015】
【実施例】以下は、本発明である培養方法の実施手順を
例示した一実施例であり、限定的に考えられるものでは
ない。すなわち、菌体内に殺虫性蛋白遺伝子として c
ryIA(b)タイプのものを保有するか、あるいは殺
虫性蛋白遺伝子を保持するプラスミドとして約44Md
の内在性プラスミドを保有するバチルス・チューリンゲ
ンシス亜種クルスタキ派生株であるならば、以下の実施
例に供試した菌株と同様の結果になることは自明の理で
ある。
【0016】〇BTK−MA312(FERM  P−
10739) BTK−MA312は、バチルス・チューリンゲンシス
亜種クルスタキHD−1の変異処理、プラスミドの脱落
処理および接合処理により得られた変異株で、芽胞形成
能力を喪失し、かつ殺虫性蛋白として約44Mdの内在
性プラスミド上にコードされる cryIA(b)タイ
プのもののみ産生するように改良されたものであり、こ
れら以外の生理的特徴は、親株であるバチルス・チュー
リンゲンシス亜種クルスタキHD−1と同一である。な
お、BTK−MA312は、茨城県つくば市に所在する
工業技術院微生物工業技術研究所に平成元年5月24日
に微工研菌寄第10739号として寄託されている。窒
素源、炭素源、ミネラル及びビタミンに富む天然培地で
あらかじめ前培養した当該株を接種、培養する。培養温
度は、20℃で行なった。また、殺虫性蛋白ならびに菌
体の生産量は、通気攪拌条件に大きく左右されることよ
り、十分な好気的条件で培養すべきである。培養日数は
、3日から5日間。培養終了後、培養液から殺虫性蛋白
含有部分を分離採集するため、通常の遠心分離法、濾過
法などを利用することができる。また、培養液を濃縮、
乾燥させて粉末にする場合も、通常の濃縮法や乾燥法(
例えば噴霧乾燥法)を用いればよい。これらの手順は、
当該技術の周知の手法により、大発酵装置にまで容易に
スケールアップできる。培養温度を20℃とすることを
最大の特徴とする上記の培養では、増殖曲線は異なるも
のの、最大菌体量は通常の温度での培養時と等しかった
。また、 cryIA(b)タイプの殺虫性蛋白の培養
液当りの収量は、培養日数が3日間、5日間のいずれに
おいても、安定に生産、蓄積された。しかし、対照とし
て培地条件は同一で培養温度を通常の30℃とした培養
では、2日目以降は逆に殺虫性蛋白の減少が生じた(第
1図を参照のこと)。この結果は、 cryIA(b)
タイプの殺虫性蛋白の安定生産培養方法において、培養
温度条件が著しく影響することを示すものである。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、特定の害虫に効果が高
く、蚕に与える影響の少ないBT殺虫剤を、安定にかつ
大量に有効成分を生産することが可能となり、且つ比較
的安価に提供でき、農薬業界、農業分野に寄与するとこ
ろ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、殺虫性蛋白の産生量に及ぼす培養温
度の影響を調べた図であり、BTK−MA312の20
℃あるいは30℃での3日間、および5日間培養後の培
養液をドデシル硫酸ナトリウム存在下で10%ポリアク
リルアミドゲル電気泳動の結果を示すものである。
【符号の説明】
図中矢印は cryIA(b)タイプの殺虫性蛋白の箇
所を示すものであり、aは30℃、3日間の培養液5μ
l、bは20℃、3日間の培養液5μl、cは30℃、
5日間の培養液5μl、およびdは20℃、5日間の培
養液5μlでの結果を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】    殺虫性蛋白遺伝子として cry
    IA(b)タイプの遺伝子を保有する、バチルス・チュ
    ーリンゲンシスを25℃未満の温度で培養することを特
    徴とする殺虫性蛋白の産生方法。
  2. 【請求項2】    殺虫性蛋白遺伝子がバチルス・チ
    ューリンゲンシス亜種クルスタキの分子量約44Mdの
    内在性プラスミド上に保持されたものである請求項1の
    殺虫性蛋白の産生方法。
  3. 【請求項3】    バチルス・チューリンゲンシス無
    芽胞変異株BTK−MA312(FERM  P−10
    739号)を、25℃未満の温度で培養することを特徴
    とする殺虫性蛋白の産生方法。
JP3135701A 1991-05-10 1991-05-10 殺虫性蛋白の産生方法 Pending JPH04335894A (ja)

Priority Applications (1)

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JP3135701A JPH04335894A (ja) 1991-05-10 1991-05-10 殺虫性蛋白の産生方法

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JP3135701A JPH04335894A (ja) 1991-05-10 1991-05-10 殺虫性蛋白の産生方法

Publications (1)

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JPH04335894A true JPH04335894A (ja) 1992-11-24

Family

ID=15157877

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JP3135701A Pending JPH04335894A (ja) 1991-05-10 1991-05-10 殺虫性蛋白の産生方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6096306A (en) * 1995-10-27 2000-08-01 Institut Pasteur Strains of Bacillus thuringiensis and pesticide composition containing them

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6096306A (en) * 1995-10-27 2000-08-01 Institut Pasteur Strains of Bacillus thuringiensis and pesticide composition containing them

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