JPH04325341A - エアバッグ用シート - Google Patents
エアバッグ用シートInfo
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- JPH04325341A JPH04325341A JP3092365A JP9236591A JPH04325341A JP H04325341 A JPH04325341 A JP H04325341A JP 3092365 A JP3092365 A JP 3092365A JP 9236591 A JP9236591 A JP 9236591A JP H04325341 A JPH04325341 A JP H04325341A
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- elastomer
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- sheet
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- Pending
Links
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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- Laminated Bodies (AREA)
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- Artificial Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は安全を確保するための衝
撃吸収エアバッグ用シートに関するものであり、詳しく
は、流体処理加工を施したスパンライクポリエチレンテ
レフタレートフィラメントを用いた車両等に使用する接
着性、長期格納耐久性に優れたエアバッグ用シートに関
するものである。
撃吸収エアバッグ用シートに関するものであり、詳しく
は、流体処理加工を施したスパンライクポリエチレンテ
レフタレートフィラメントを用いた車両等に使用する接
着性、長期格納耐久性に優れたエアバッグ用シートに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】各種交通車両の乗員の保護用として、シ
ートベルトが一般に使用されているが、さらに安全性の
高いエアバッグシステムが実用化されている。通常エア
バッグは原糸を製織後、ゴム類を積層し、折り畳まれて
格納されており、事故などのショックを受けると、高圧
ガスにより瞬時に膨張し、乗員の安全を図るよう設置さ
れている。エアバッグとして重要な特性としては、瞬間
的な膨張に耐える耐衝撃性、長期保管中の耐久性が高く
、コンパクトに格納できることが期待されている。
ートベルトが一般に使用されているが、さらに安全性の
高いエアバッグシステムが実用化されている。通常エア
バッグは原糸を製織後、ゴム類を積層し、折り畳まれて
格納されており、事故などのショックを受けると、高圧
ガスにより瞬時に膨張し、乗員の安全を図るよう設置さ
れている。エアバッグとして重要な特性としては、瞬間
的な膨張に耐える耐衝撃性、長期保管中の耐久性が高く
、コンパクトに格納できることが期待されている。
【0003】格納性を向上する方法としては、例えば、
特開昭64−41438号公報および特開昭64−41
439号公報に記載されている。一方、基布表層へのエ
ラストマーとの積層方法としては、例えば、特開昭49
−47692号公報および実開昭49−24108号公
報に記載されている。しかしながら、前記の特開昭64
−41438号公報および特開昭64−41439号公
報で用いられているフィラメントは、ナイロン66から
なるフィラメントであり、ポリエステル繊維はエラスト
マーとの接着性が劣るという性質を有することによって
実質的には用いられていない。
特開昭64−41438号公報および特開昭64−41
439号公報に記載されている。一方、基布表層へのエ
ラストマーとの積層方法としては、例えば、特開昭49
−47692号公報および実開昭49−24108号公
報に記載されている。しかしながら、前記の特開昭64
−41438号公報および特開昭64−41439号公
報で用いられているフィラメントは、ナイロン66から
なるフィラメントであり、ポリエステル繊維はエラスト
マーとの接着性が劣るという性質を有することによって
実質的には用いられていない。
【0004】さらに接着性を向上するための方法として
は、一般にゴム糊等を人手で塗布する方法がとられてい
るが、この方法においては、ゴム糊中の有機溶媒が飛散
し大きな環境問題となっている。
は、一般にゴム糊等を人手で塗布する方法がとられてい
るが、この方法においては、ゴム糊中の有機溶媒が飛散
し大きな環境問題となっている。
【0005】また、前記特開昭64−41438号公報
および特開昭64−41439号公報に記載のエアバッ
グ用基布は、単糸デニールを小さくすることによって基
布の柔軟性を向上させ、折り畳み性が良くコンパクトに
格納できるものである。しかしながら、基布とエラスト
マーとの接着を高めるためには、これらの基布とエラス
トマーとの間にゴム糊等の接着剤を付与する必要がある
ため、基布が硬くなって、長期間同じ状態で格納した場
合に瞬間的に拡開する性能が劣り、耐破裂強力も低いと
いう問題を有しているのである。
および特開昭64−41439号公報に記載のエアバッ
グ用基布は、単糸デニールを小さくすることによって基
布の柔軟性を向上させ、折り畳み性が良くコンパクトに
格納できるものである。しかしながら、基布とエラスト
マーとの接着を高めるためには、これらの基布とエラス
トマーとの間にゴム糊等の接着剤を付与する必要がある
ため、基布が硬くなって、長期間同じ状態で格納した場
合に瞬間的に拡開する性能が劣り、耐破裂強力も低いと
いう問題を有しているのである。
【0006】一方、特開昭49−47692号公報およ
び実開昭49−24108号公報に記載された基布上へ
のエラストマーの積層方法では、エアバッグに使用する
基布と積層物との接着性を満足することができず、基布
と積層物との接着性が悪いため、エアバッグのように小
さく折り畳み格納される場合の折り畳み性が悪く、格納
体積を多く要するばかりか、格納時に部分的に基布とエ
ラストマーとの剥離現象が見られ、衝突時に噴射注入さ
れる高圧ガスの漏洩を防止することができなく、衝突時
のエネルギー吸収量が少ないという問題を有していた。
び実開昭49−24108号公報に記載された基布上へ
のエラストマーの積層方法では、エアバッグに使用する
基布と積層物との接着性を満足することができず、基布
と積層物との接着性が悪いため、エアバッグのように小
さく折り畳み格納される場合の折り畳み性が悪く、格納
体積を多く要するばかりか、格納時に部分的に基布とエ
ラストマーとの剥離現象が見られ、衝突時に噴射注入さ
れる高圧ガスの漏洩を防止することができなく、衝突時
のエネルギー吸収量が少ないという問題を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
のエアバッグ用のシートにおける上述した問題点を解決
することにある。したがって、本発明の目的は、耐衝撃
性に優れ、基布とエラストマーとの接着性がよく、耐久
格納性および、格納時にコンパクトに折り畳むことがで
きるなどの性格を兼ね備えたエアバッグ用シートを提供
することにある。
のエアバッグ用のシートにおける上述した問題点を解決
することにある。したがって、本発明の目的は、耐衝撃
性に優れ、基布とエラストマーとの接着性がよく、耐久
格納性および、格納時にコンパクトに折り畳むことがで
きるなどの性格を兼ね備えたエアバッグ用シートを提供
することにある。
【0008】また、他の目的は、基布とエラストマーと
の間に接着剤を介することなく、直接基布とエラストマ
ーが密着して、柔軟なシートとなし折り畳み性に優れる
と共に、基布とエラストマーとの耐剥離性および拡開性
に優れたエアバッグ用シートを提供することにある。
の間に接着剤を介することなく、直接基布とエラストマ
ーが密着して、柔軟なシートとなし折り畳み性に優れる
と共に、基布とエラストマーとの耐剥離性および拡開性
に優れたエアバッグ用シートを提供することにある。
【0009】さらに本発明の他の目的は、ポリエステル
繊維が有するエラストマーとの接着時における強力低下
が少なく、寸法安定性に優れるという特性を生かして、
エラストマーとの接着性および耐剥離性の改良されたポ
リエステル繊維を繊維を基布とするエアバッグ用シート
を提供することにある。
繊維が有するエラストマーとの接着時における強力低下
が少なく、寸法安定性に優れるという特性を生かして、
エラストマーとの接着性および耐剥離性の改良されたポ
リエステル繊維を繊維を基布とするエアバッグ用シート
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的は以下の本発
明により達成される。本発明の構成は、分子鎖の全繰返
し単位の85%以上がポリエチレンテレフタレート単位
からなる3.5〜10.5デニールの単糸を45本〜2
50本集束し、ループおよび交絡したポリエステルフィ
ラメントを製織密度20〜55本/インチで製織し、表
面全体にループが形成された基布の一方の面の全体また
は一部が、50〜150g/m2 のエラストマーで略
均一に被覆加工されてなることを特徴とするエアバッグ
用シートにある。
明により達成される。本発明の構成は、分子鎖の全繰返
し単位の85%以上がポリエチレンテレフタレート単位
からなる3.5〜10.5デニールの単糸を45本〜2
50本集束し、ループおよび交絡したポリエステルフィ
ラメントを製織密度20〜55本/インチで製織し、表
面全体にループが形成された基布の一方の面の全体また
は一部が、50〜150g/m2 のエラストマーで略
均一に被覆加工されてなることを特徴とするエアバッグ
用シートにある。
【0011】
【実施態様】本発明に係るエアバッグを形成するポリエ
ステル繊維は、ポリエステルの繰返し単位の85%以上
がポリエチレンテレフタレート単位であることが必須で
あり、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%
以上である。また本発明の構成要件および目的を損なわ
ない範囲で従来公知の酸成分および/またはグリコール
成分を共重合したものであってもよい。前記共重合酸成
分としては、例えばイソフタル酸、アジピン酸などが挙
げられる。また、前記グリコール成分としてはテトラメ
チレングリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール
、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
ステル繊維は、ポリエステルの繰返し単位の85%以上
がポリエチレンテレフタレート単位であることが必須で
あり、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%
以上である。また本発明の構成要件および目的を損なわ
ない範囲で従来公知の酸成分および/またはグリコール
成分を共重合したものであってもよい。前記共重合酸成
分としては、例えばイソフタル酸、アジピン酸などが挙
げられる。また、前記グリコール成分としてはテトラメ
チレングリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール
、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
【0012】本発明に用いられるポリエステルフィラメ
ントは、通常の製糸方法によって得られる。すなわち、
具体的にはポリエステルチップを溶融し、円形あるいは
非円形形状からなる孔形を有する紡糸口金を通し600
〜700m/分で、全繊度が2000から5500デニ
ールとなるように紡出し、紡出された糸状を冷風で冷却
固化し、次いで油剤を付与した後、紡糸速度を制御する
引取りロールで引取る。
ントは、通常の製糸方法によって得られる。すなわち、
具体的にはポリエステルチップを溶融し、円形あるいは
非円形形状からなる孔形を有する紡糸口金を通し600
〜700m/分で、全繊度が2000から5500デニ
ールとなるように紡出し、紡出された糸状を冷風で冷却
固化し、次いで油剤を付与した後、紡糸速度を制御する
引取りロールで引取る。
【0013】引取られた未延伸糸は通常一旦巻き取るこ
となく延伸される。具体的には前記未延伸糸は連続して
180℃以上、好ましくは200℃以上で熱延伸される
。延伸は2段以上で行い、延伸倍率は3.5倍から6.
0倍の範囲である。かくして得られた円形、非円形の断
面形状を有するフィラメントの単糸数は45本から25
0本であり、好ましくは、70本から230本である。
となく延伸される。具体的には前記未延伸糸は連続して
180℃以上、好ましくは200℃以上で熱延伸される
。延伸は2段以上で行い、延伸倍率は3.5倍から6.
0倍の範囲である。かくして得られた円形、非円形の断
面形状を有するフィラメントの単糸数は45本から25
0本であり、好ましくは、70本から230本である。
【0014】延伸により得られるフィラメントの各単糸
デニールは、3.5〜10.5デニールになるように延
伸時のドラフト率を調整する。単糸が3.5デニール未
満の場合には、製織して得た基布にエラストマーを塗布
する際に形成されたループがつぶされて、各単糸のルー
プとエラストマーとの鎖状の絡みが生じなくなり、基布
とエラストマーとの耐剥離性が劣ることになる。一方、
単糸が10.5デニールを越えると、単糸自体の剛性が
増加し、他の単糸と絡み難くなって、ループの形成が困
難となる。
デニールは、3.5〜10.5デニールになるように延
伸時のドラフト率を調整する。単糸が3.5デニール未
満の場合には、製織して得た基布にエラストマーを塗布
する際に形成されたループがつぶされて、各単糸のルー
プとエラストマーとの鎖状の絡みが生じなくなり、基布
とエラストマーとの耐剥離性が劣ることになる。一方、
単糸が10.5デニールを越えると、単糸自体の剛性が
増加し、他の単糸と絡み難くなって、ループの形成が困
難となる。
【0015】そして、フィラメントを形成する単糸数が
45本より少ないと、各単糸同志の拘束力が低下する。 これは例えば、撚糸工程とか製織工程などのように、糸
に張力がかかる工程を通過することから、フィラメント
の交絡やループが解除されることによって、交絡やルー
プが減少するためである。また、フィラメントを形成す
る単糸数が250本より多いと、一定の空間を有する交
絡およびループを形成するノズルを用いて各単糸を交絡
およびループ形成を行う際に、ノズルの中で各単糸の動
きが束縛される機会が多くなることから、流体ノズルに
よる交絡およびループが極端に減少するという不具合を
生ずる。
45本より少ないと、各単糸同志の拘束力が低下する。 これは例えば、撚糸工程とか製織工程などのように、糸
に張力がかかる工程を通過することから、フィラメント
の交絡やループが解除されることによって、交絡やルー
プが減少するためである。また、フィラメントを形成す
る単糸数が250本より多いと、一定の空間を有する交
絡およびループを形成するノズルを用いて各単糸を交絡
およびループ形成を行う際に、ノズルの中で各単糸の動
きが束縛される機会が多くなることから、流体ノズルに
よる交絡およびループが極端に減少するという不具合を
生ずる。
【0016】前記円形または非円形断面形状を有するフ
ィラメントに対し、単糸間の交絡およびループを形成す
るに際しては、空気または蒸気加工ノズルを用い、フィ
ラメントをオーバーフィード状態にして、これに高圧の
空気流または気流を当て流体撹乱処理する方法がとられ
る。この際に、ループの大きさや数は、オーバーフィー
ド率、加工速度、流体速度、およびフィラメントの単糸
数などで決定することができる。
ィラメントに対し、単糸間の交絡およびループを形成す
るに際しては、空気または蒸気加工ノズルを用い、フィ
ラメントをオーバーフィード状態にして、これに高圧の
空気流または気流を当て流体撹乱処理する方法がとられ
る。この際に、ループの大きさや数は、オーバーフィー
ド率、加工速度、流体速度、およびフィラメントの単糸
数などで決定することができる。
【0017】上記のようにフィラメントに対し交絡およ
びループを形成することによって、これらフィラメント
をを用いて製織して得た基布にエラストマーを積層した
とき、各単糸のループと基布とエラストマーとが鎖状の
絡みを形成し、好ましい接着性が得られるのである。
びループを形成することによって、これらフィラメント
をを用いて製織して得た基布にエラストマーを積層した
とき、各単糸のループと基布とエラストマーとが鎖状の
絡みを形成し、好ましい接着性が得られるのである。
【0018】非円形断面フィラメントとしては、種々の
形状が考えられるが、紡糸速度を円形断面フィラメント
と同じ500m/分以上にできること、前記紡速でも使
用可能な耐圧性を有する紡糸口金が作製できること等か
ら、Y形あるいはC形の非円形断面が好ましい。なお前
記Y形にはこのY形の変形であるT形を含む。
形状が考えられるが、紡糸速度を円形断面フィラメント
と同じ500m/分以上にできること、前記紡速でも使
用可能な耐圧性を有する紡糸口金が作製できること等か
ら、Y形あるいはC形の非円形断面が好ましい。なお前
記Y形にはこのY形の変形であるT形を含む。
【0019】前記の方法で得られたポリエステルフィラ
メントは、製織工程で製織されるが、この場合の製織密
度は20〜55本/インチの範囲内で行われる。製織密
度が20本/インチ未満の場合には、基布を用いて得ら
れたエアバッグ用シートの耐破裂強度が低く、また55
本/インチを越えると基布容量が増加し、格納性が悪く
なるばかりか、拡開性能が低下する現象を生じる。
メントは、製織工程で製織されるが、この場合の製織密
度は20〜55本/インチの範囲内で行われる。製織密
度が20本/インチ未満の場合には、基布を用いて得ら
れたエアバッグ用シートの耐破裂強度が低く、また55
本/インチを越えると基布容量が増加し、格納性が悪く
なるばかりか、拡開性能が低下する現象を生じる。
【0020】本発明に係るエアバッグに使用できる積層
物は、耐熱性の良いエラストマー例えば、クロロプレン
ゴム、クロルスルホン化オレフィンゴム、フッ素ゴムな
どやウレタン樹脂等が好ましく使用できる。エラストマ
ーあるいはエラストマー類似物の積層に際しては、基布
の少なくとも片面に施されるが、積層方法はコーティン
グ法あるいはトッピング法など既存の方法が使用できる
。積層物の付着量は50g/m2 ないし150g/m
2 、好ましくは70g/m2 ないし120g/m2
である。積層物が50g/m2 より少ないとエアバ
ッグの瞬間的な膨張に耐えることができなくまた、15
0g/m2 より多いと、エアバッグシートの折り畳み
性が悪くなり嵩高性が増すことから、格納性が悪化する
ため好ましくない。
物は、耐熱性の良いエラストマー例えば、クロロプレン
ゴム、クロルスルホン化オレフィンゴム、フッ素ゴムな
どやウレタン樹脂等が好ましく使用できる。エラストマ
ーあるいはエラストマー類似物の積層に際しては、基布
の少なくとも片面に施されるが、積層方法はコーティン
グ法あるいはトッピング法など既存の方法が使用できる
。積層物の付着量は50g/m2 ないし150g/m
2 、好ましくは70g/m2 ないし120g/m2
である。積層物が50g/m2 より少ないとエアバ
ッグの瞬間的な膨張に耐えることができなくまた、15
0g/m2 より多いと、エアバッグシートの折り畳み
性が悪くなり嵩高性が増すことから、格納性が悪化する
ため好ましくない。
【0021】
実施例1
相対粘度1.30のポリエチレンテレフタレートチップ
を70φエクストルダー型紡糸機で溶融し、Y形形状の
紡糸孔を有する口金を用いて紡糸した。紡出糸状は口金
下でチムニー風速40m/分で25℃の冷風を吹付け冷
却した。次いで油剤を付与し、3%のプレストレッチを
与えた後、多段延伸および弛緩熱処理を施した。延伸倍
率は、1段目:3.0倍、2段目:1.5倍とした。各
ローラーの温度は、プレストレッチローラ:60℃、1
段目延伸ローラ:100℃、2段目延伸ローラ:120
℃、弛緩熱処理ローラ:220℃とし、各々ネルソン型
ロールを使用した。得られたフィラメントは500デニ
ール、96フィラメント、単糸は約5.2デニールであ
った。
を70φエクストルダー型紡糸機で溶融し、Y形形状の
紡糸孔を有する口金を用いて紡糸した。紡出糸状は口金
下でチムニー風速40m/分で25℃の冷風を吹付け冷
却した。次いで油剤を付与し、3%のプレストレッチを
与えた後、多段延伸および弛緩熱処理を施した。延伸倍
率は、1段目:3.0倍、2段目:1.5倍とした。各
ローラーの温度は、プレストレッチローラ:60℃、1
段目延伸ローラ:100℃、2段目延伸ローラ:120
℃、弛緩熱処理ローラ:220℃とし、各々ネルソン型
ロールを使用した。得られたフィラメントは500デニ
ール、96フィラメント、単糸は約5.2デニールであ
った。
【0022】前記フィラメントを、実質的に飽和状態に
ある水蒸気圧で乱流域を形成するノズルの中に供給し、
交絡およびループを形成した。かくして得られた流体処
理糸を縦糸および緯糸に用いて、縦糸密度52本/イン
チ、緯糸密度52本/インチの平織物を製織した。得ら
れた基布にクロロプレンゴムを100g/m2 となる
ようコーティングし、しかる後180℃で3分間加熱圧
着することによりエアバッグ用シートを得た。このエア
バッグ用シートの特性を表1に示した。
ある水蒸気圧で乱流域を形成するノズルの中に供給し、
交絡およびループを形成した。かくして得られた流体処
理糸を縦糸および緯糸に用いて、縦糸密度52本/イン
チ、緯糸密度52本/インチの平織物を製織した。得ら
れた基布にクロロプレンゴムを100g/m2 となる
ようコーティングし、しかる後180℃で3分間加熱圧
着することによりエアバッグ用シートを得た。このエア
バッグ用シートの特性を表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
各項目の測定は次の方法を用いた。
破裂強力 :JIS・L−1018のミューレン法に
よって測定 空気通過性:JIS・L−1096によって測定接着性
:JIS・K−6328によって測定折り畳み
性:巾30cm、長さ1mのエアバッグシートを四つ折
りにした時の嵩高性。
よって測定 空気通過性:JIS・L−1096によって測定接着性
:JIS・K−6328によって測定折り畳み
性:巾30cm、長さ1mのエアバッグシートを四つ折
りにした時の嵩高性。
【0025】実施例2
実施例1のY型口金の変わりに円形口金を使用して紡出
した未延伸糸を、総合延伸倍率5.4倍で延伸した以外
は、実施例1と同じ条件で処理してエアバッグ用シート
を得た。得られたエアバッグ用シートの性能を表2に示
した。
した未延伸糸を、総合延伸倍率5.4倍で延伸した以外
は、実施例1と同じ条件で処理してエアバッグ用シート
を得た。得られたエアバッグ用シートの性能を表2に示
した。
【0026】
【表2】
【0027】
比較例1
実施例2の円形口金を用いて同様にして得た未延伸糸を
、延伸倍率5.5倍で延伸し、得られたフィラメントを
流体処理することなく、実施例1と同様に製織し、得ら
れた基布にゴムをコーティングしエアバッグ用シートを
得た。このエアバッグ用シートの性能を表3に示した。
、延伸倍率5.5倍で延伸し、得られたフィラメントを
流体処理することなく、実施例1と同様に製織し、得ら
れた基布にゴムをコーティングしエアバッグ用シートを
得た。このエアバッグ用シートの性能を表3に示した。
【0028】
【表3】
【0029】
比較例1
現行のナイロン66の420デニールフィラメント使い
で得られたエアバッグ用シートの性能を表4に示した。
で得られたエアバッグ用シートの性能を表4に示した。
【0030】
【表4】
【0031】
前記実施例1および2に示したとおり、本発明に係るエ
アバッグ用シートは破裂特性、接着性、空気通過性に優
れ、折り畳み性が優れている。接着性については、実施
例1では8Kg/inであり、実施例2では7Kg/i
nであり、比較例1に対して大幅に向上しており、比較
例2の現行品と同等であった。その結果実施例1および
実施例2では、破裂強力、空気通過性、折り畳み性の優
れたエアバッグ用シートが得られていることが明らかで
ある。
アバッグ用シートは破裂特性、接着性、空気通過性に優
れ、折り畳み性が優れている。接着性については、実施
例1では8Kg/inであり、実施例2では7Kg/i
nであり、比較例1に対して大幅に向上しており、比較
例2の現行品と同等であった。その結果実施例1および
実施例2では、破裂強力、空気通過性、折り畳み性の優
れたエアバッグ用シートが得られていることが明らかで
ある。
【0032】さらに、エラストマーと接着するときの強
力低下もなく寸法安定性に優れ、ポリエステル繊維の有
する特性を十分に生かしたものである。
力低下もなく寸法安定性に優れ、ポリエステル繊維の有
する特性を十分に生かしたものである。
【0033】
【発明の効果】本発明に係るエアバッグ用シートは、接
着剤を用いることなくポリエステル基布とエラストマー
との接着性を大幅に向上しており、接着剤を用いても極
めて少量であるため、エアバッグ用シート全体が硬化せ
ず、基布の強力を保持し、耐衝撃性に優れたものである
。さらに基布の硬化が少ないため、折り畳み性が良くな
り、格納性および耐久性が優れている。
着剤を用いることなくポリエステル基布とエラストマー
との接着性を大幅に向上しており、接着剤を用いても極
めて少量であるため、エアバッグ用シート全体が硬化せ
ず、基布の強力を保持し、耐衝撃性に優れたものである
。さらに基布の硬化が少ないため、折り畳み性が良くな
り、格納性および耐久性が優れている。
Claims (3)
- 【請求項1】エアバッグ用シートにおいて、分子鎖の全
繰返し単位の85%以上がポリエチレンテレフタレート
単位からなる3.5〜10.5デニールの単糸を45本
〜250本集束し、ループおよび交絡したポリエステル
フィラメントを製織密度20〜55本/インチで製織し
、表面全体にループが形成された基布の一方の面の全体
または一部が、50〜150g/m2 のエラストマー
で略均一に被覆加工されてなることを特徴とするエアバ
ッグ用シート。 - 【請求項2】エラストマーがシリコーンゴムあるいはク
ロロプレンゴムであることを特徴とする請求項1記載の
エアバッグ用シート。 - 【請求項3】フィラメント単糸の非円形断面形状がY形
あるいはC形であることを特徴とする請求項1記載のエ
アバッグ用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3092365A JPH04325341A (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | エアバッグ用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3092365A JPH04325341A (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | エアバッグ用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04325341A true JPH04325341A (ja) | 1992-11-13 |
Family
ID=14052391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3092365A Pending JPH04325341A (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | エアバッグ用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04325341A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0738793A1 (de) * | 1995-04-22 | 1996-10-23 | Akzo Nobel N.V. | Getangeltes Synthesefilamentgarn für die Herstellung von technischen Geweben |
-
1991
- 1991-04-23 JP JP3092365A patent/JPH04325341A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0738793A1 (de) * | 1995-04-22 | 1996-10-23 | Akzo Nobel N.V. | Getangeltes Synthesefilamentgarn für die Herstellung von technischen Geweben |
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