JPH04316677A - 繊維シート及びその製造方法 - Google Patents
繊維シート及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH04316677A JPH04316677A JP10853891A JP10853891A JPH04316677A JP H04316677 A JPH04316677 A JP H04316677A JP 10853891 A JP10853891 A JP 10853891A JP 10853891 A JP10853891 A JP 10853891A JP H04316677 A JPH04316677 A JP H04316677A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber sheet
- film
- thin film
- interference
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Decoration Of Textiles (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光干渉発色性繊維シート
及びその製造方法に関するものであり、染料や顔料等の
着色剤を用いずに光の干渉現象を利用して発色させ、布
帛等に応用することにより見る角度によって異なる色に
発色する、いわゆる玉虫効果を有する繊維シートに関す
るものである。
及びその製造方法に関するものであり、染料や顔料等の
着色剤を用いずに光の干渉現象を利用して発色させ、布
帛等に応用することにより見る角度によって異なる色に
発色する、いわゆる玉虫効果を有する繊維シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近、気温の変化で色調の変わる繊維,
紫外線の照射で色調の変わる繊維,モルフォ蝶の鱗片構
造を模倣し鮮明な色を出す繊維など種々の繊維製品が発
売されている。しかしこれらは染料,顔料による発色に
よるもので、その色は染料,顔料が可視光線(波長35
0〜800nm)の光を一部吸収することで着色して見
える。
紫外線の照射で色調の変わる繊維,モルフォ蝶の鱗片構
造を模倣し鮮明な色を出す繊維など種々の繊維製品が発
売されている。しかしこれらは染料,顔料による発色に
よるもので、その色は染料,顔料が可視光線(波長35
0〜800nm)の光を一部吸収することで着色して見
える。
【0003】一方、シャボン玉や水面上に広がった油膜
のような透明な薄膜は、太陽光により美しい虹色の干渉
じまを生じる。この虹色は薄膜からの反射光線が干渉す
ることで生じる。このような干渉色をシート状構造物の
上で再現できれば従来の発色法で得られるものと全く異
なった色調のものを得ることができる。
のような透明な薄膜は、太陽光により美しい虹色の干渉
じまを生じる。この虹色は薄膜からの反射光線が干渉す
ることで生じる。このような干渉色をシート状構造物の
上で再現できれば従来の発色法で得られるものと全く異
なった色調のものを得ることができる。
【0004】干渉色をフィルム又は成形物に発現させる
方法としては、従来、転写箔によるものとして特公昭5
1−14055号公報や特公平3−2079号公報に記
載された方法がある。これらの方法はいずれも光線反射
層,干渉樹脂層又は透明金属層,半透明金属層の3層よ
りなる干渉方式であり、さらに接着層により接着転写可
能とする技術である。またシート,成形物に干渉色を付
与する方法として、特公昭51−33589号公報や特
公平3−4040号公報に記載された方法がある。これ
らの方法は転写箔と同様に光線反射層,干渉層および半
透明層の3層よりなる干渉方式である。
方法としては、従来、転写箔によるものとして特公昭5
1−14055号公報や特公平3−2079号公報に記
載された方法がある。これらの方法はいずれも光線反射
層,干渉樹脂層又は透明金属層,半透明金属層の3層よ
りなる干渉方式であり、さらに接着層により接着転写可
能とする技術である。またシート,成形物に干渉色を付
与する方法として、特公昭51−33589号公報や特
公平3−4040号公報に記載された方法がある。これ
らの方法は転写箔と同様に光線反射層,干渉層および半
透明層の3層よりなる干渉方式である。
【0005】このような3層からなる干渉色付与技術は
、上記特公昭51−33589号公報に記述されている
ように、特公昭37−8731号公報に記載されている
単層膜や実公昭44−27173号公報に記載されてい
る2層膜では干渉色の色相及び彩度が低く、かつベース
との密着性及び安定性が悪く大量生産しにくく満足のい
く干渉色は得られないとい欠点を有していたのに対して
、3層以上の薄膜からなる技術はフィルム,成形物では
上記の点に関してそこそこのレベルのものが得られる。 しかしながら3層以上の薄膜技術をもってしても繊維シ
ート上に干渉を付与する場合には満足のいくものが得ら
れない上に、3層以上にするための手間と時間がかかり
すぎ、コストが高くなるという問題を有していた。
、上記特公昭51−33589号公報に記述されている
ように、特公昭37−8731号公報に記載されている
単層膜や実公昭44−27173号公報に記載されてい
る2層膜では干渉色の色相及び彩度が低く、かつベース
との密着性及び安定性が悪く大量生産しにくく満足のい
く干渉色は得られないとい欠点を有していたのに対して
、3層以上の薄膜からなる技術はフィルム,成形物では
上記の点に関してそこそこのレベルのものが得られる。 しかしながら3層以上の薄膜技術をもってしても繊維シ
ート上に干渉を付与する場合には満足のいくものが得ら
れない上に、3層以上にするための手間と時間がかかり
すぎ、コストが高くなるという問題を有していた。
【0006】この観点にたって最近、加工技術Vol.
25,No12(1990)761には、繊維シート上
に第1層として繊維との密着性が良好で適度な反射率を
有するチタン膜,第2層として酸化チタン等の透明な薄
膜をスパッタリングにより形成させた,干渉による発色
する繊維シートが開示されている。この報告において、
第2層としては酸化物の他に,窒化物,炭化物,フッ化
物等が有効であることが述べられている。しかしこれら
の膜を干渉色として有効に用いるためには0.05〜0
.2μの膜厚が必要であり、高性能スパッタリング機を
用いても最低1時間以上のスパッタリング時間が必要と
なる。これはスパッタリングにおける酸化物,窒化物,
炭化物,フッ化物の膜形成速度が著しく遅いことに由来
しており、このように長時間を要するスパッター膜形成
方法では製造コストが極めて高くかつ生産性も低いこと
よりほとんど工業的意味がないと言える。さらにスパッ
タリング2層のものは、この処理により衣料等の硬さ等
の風合変化が大きく好ましいものとは言えない。
25,No12(1990)761には、繊維シート上
に第1層として繊維との密着性が良好で適度な反射率を
有するチタン膜,第2層として酸化チタン等の透明な薄
膜をスパッタリングにより形成させた,干渉による発色
する繊維シートが開示されている。この報告において、
第2層としては酸化物の他に,窒化物,炭化物,フッ化
物等が有効であることが述べられている。しかしこれら
の膜を干渉色として有効に用いるためには0.05〜0
.2μの膜厚が必要であり、高性能スパッタリング機を
用いても最低1時間以上のスパッタリング時間が必要と
なる。これはスパッタリングにおける酸化物,窒化物,
炭化物,フッ化物の膜形成速度が著しく遅いことに由来
しており、このように長時間を要するスパッター膜形成
方法では製造コストが極めて高くかつ生産性も低いこと
よりほとんど工業的意味がないと言える。さらにスパッ
タリング2層のものは、この処理により衣料等の硬さ等
の風合変化が大きく好ましいものとは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は光干渉
発色性繊維シートを比較的安価に製造でき、しかも工業
生産できるレベルまでラインスピードをアップでき、さ
らにはスパッタリングによる2層薄膜のものより硬さ等
風合変化の少ない光干渉発色性繊維シートを提供するも
のである。
発色性繊維シートを比較的安価に製造でき、しかも工業
生産できるレベルまでラインスピードをアップでき、さ
らにはスパッタリングによる2層薄膜のものより硬さ等
風合変化の少ない光干渉発色性繊維シートを提供するも
のである。
【0008】
【課題が解決しようとする課題】本発明は、繊維シート
の少なくとも片面に膜厚が0.05〜0.2μmの金属
薄膜層を有し、該金属薄膜層の上に屈折率1.35〜3
.5で膜厚0.05〜1μmの有機三次元架橋薄膜層を
有することを特徴とする繊維シートである。
の少なくとも片面に膜厚が0.05〜0.2μmの金属
薄膜層を有し、該金属薄膜層の上に屈折率1.35〜3
.5で膜厚0.05〜1μmの有機三次元架橋薄膜層を
有することを特徴とする繊維シートである。
【0009】また本発明は繊維シートの少なくとも片面
に膜厚0.05〜0.2μmの金属薄膜層を形成させ、
該薄膜層の上に、プラズマ重合法により屈折率1.35
〜3.5で膜厚0.05〜1μmの有機薄膜層を形成さ
せることを特徴とする繊維シートの製造方法である。
に膜厚0.05〜0.2μmの金属薄膜層を形成させ、
該薄膜層の上に、プラズマ重合法により屈折率1.35
〜3.5で膜厚0.05〜1μmの有機薄膜層を形成さ
せることを特徴とする繊維シートの製造方法である。
【0010】本発明で言う繊維シートとは、織物,編物
,不織布等を言い、染料や顔料等で着色されていても良
い。また樹脂等が含浸されていてもよい。繊維シートの
なかでも玉虫効果及び干渉色を十分に発揮できることか
ら、特に異形断面繊維使いのもの,あるいは繊維表面に
微細凹凸を形成させた、いわゆる粗面化繊維使いのもの
,さらには異方性織物(綾織,サテン等)やニットが有
効である。繊維シートで玉虫効果が鮮やかに得られるた
めには、繊維シート表面に形成された膜の厚さが方向に
より好なるのが好ましく、その点で、上記したような繊
維使いあるいは織編組織の繊維シートを用いるのが好ま
しい。本発明において、少なくとも片面とは、片面ある
いは両面を言うが、通常、表側に用いられる片面だけで
十分である。
,不織布等を言い、染料や顔料等で着色されていても良
い。また樹脂等が含浸されていてもよい。繊維シートの
なかでも玉虫効果及び干渉色を十分に発揮できることか
ら、特に異形断面繊維使いのもの,あるいは繊維表面に
微細凹凸を形成させた、いわゆる粗面化繊維使いのもの
,さらには異方性織物(綾織,サテン等)やニットが有
効である。繊維シートで玉虫効果が鮮やかに得られるた
めには、繊維シート表面に形成された膜の厚さが方向に
より好なるのが好ましく、その点で、上記したような繊
維使いあるいは織編組織の繊維シートを用いるのが好ま
しい。本発明において、少なくとも片面とは、片面ある
いは両面を言うが、通常、表側に用いられる片面だけで
十分である。
【0011】第1層(金属薄層)は、入射し第2層を通
過した可視光線を第1層と第2層の境界面で有効に反射
させる膜であればよい。第1層が金や銅のように有色の
薄膜であると、その色彩が干渉色に影響し、干渉色の彩
度がおちやすいので可視光線での反射率が比較的平坦な
方が望ましい。これらの金属としてはTi,Al,Cr
,Fe,Mo,Nb,W,Ni,Co,Ta,Zr,V
,Mnあるいはこれらの混合物等が挙げられ、特にTi
,Cr,Al,Feが平坦な反射率を示す点で好ましい
。
過した可視光線を第1層と第2層の境界面で有効に反射
させる膜であればよい。第1層が金や銅のように有色の
薄膜であると、その色彩が干渉色に影響し、干渉色の彩
度がおちやすいので可視光線での反射率が比較的平坦な
方が望ましい。これらの金属としてはTi,Al,Cr
,Fe,Mo,Nb,W,Ni,Co,Ta,Zr,V
,Mnあるいはこれらの混合物等が挙げられ、特にTi
,Cr,Al,Feが平坦な反射率を示す点で好ましい
。
【0012】これらの膜厚としては、0.05μm〜0
.2μmの範囲内が望ましい。0.05μm未満の場合
には、反射面としての効果が少なく、反射率が小さく干
渉色の明度が低くなり暗い干渉色しか得られない。逆に
0.2μmを越すと繊維シートが硬くなり、風合変化が
大きく好ましくない。第1層は、繊維シートとの接着性
が良好であるのが好ましく、この観点から第1層を形成
させる手法として真空蒸着法、スパッタリング法が好ま
しい。
.2μmの範囲内が望ましい。0.05μm未満の場合
には、反射面としての効果が少なく、反射率が小さく干
渉色の明度が低くなり暗い干渉色しか得られない。逆に
0.2μmを越すと繊維シートが硬くなり、風合変化が
大きく好ましくない。第1層は、繊維シートとの接着性
が良好であるのが好ましく、この観点から第1層を形成
させる手法として真空蒸着法、スパッタリング法が好ま
しい。
【0013】第2層(有機薄膜層)は、第1層との接着
性が良好であることがまず要求され、さらに透明である
こと、そして屈折率としては1.35〜3.5の範囲内
であることが要求される。屈折率が1.35未満の有機
薄膜では、かなり膜厚を厚くしないと干渉色があらわれ
ず、生産性が低い。屈折率が3.5を越えると薄い膜で
干渉色が現われるが、膜厚の微少な差が干渉色を変化さ
せるため、膜厚の均一さが要求されると同時に高度の膜
厚コントロールが要求されることなり生産安定性が悪く
なる。特に有機薄膜屈折率としては1.35〜1.6の
範囲内がもっとも望ましい。
性が良好であることがまず要求され、さらに透明である
こと、そして屈折率としては1.35〜3.5の範囲内
であることが要求される。屈折率が1.35未満の有機
薄膜では、かなり膜厚を厚くしないと干渉色があらわれ
ず、生産性が低い。屈折率が3.5を越えると薄い膜で
干渉色が現われるが、膜厚の微少な差が干渉色を変化さ
せるため、膜厚の均一さが要求されると同時に高度の膜
厚コントロールが要求されることなり生産安定性が悪く
なる。特に有機薄膜屈折率としては1.35〜1.6の
範囲内がもっとも望ましい。
【0014】第2層の膜厚としては0.05〜1μmの
範囲が好ましい。0.05μm未満の場合には鮮やかな
干渉色が得られず、1μmを越えると生産性が低くなる
と共に、繊維シートの硬さが増し風合変化が大きい。特
に膜厚としては0.1μm〜0.5μmの範囲が好まし
い。この範囲の膜厚であれば、第1層のようなスパッタ
ー膜と異なり風合等の変化も少ない。しかし原理的には
第1層の屈折率(n1=n1−ik1)(複素屈折率)
と第2層の屈折率(n2),膜厚(d2)との間に下記
の式を満足する関係のある組合わせが望ましい。
範囲が好ましい。0.05μm未満の場合には鮮やかな
干渉色が得られず、1μmを越えると生産性が低くなる
と共に、繊維シートの硬さが増し風合変化が大きい。特
に膜厚としては0.1μm〜0.5μmの範囲が好まし
い。この範囲の膜厚であれば、第1層のようなスパッタ
ー膜と異なり風合等の変化も少ない。しかし原理的には
第1層の屈折率(n1=n1−ik1)(複素屈折率)
と第2層の屈折率(n2),膜厚(d2)との間に下記
の式を満足する関係のある組合わせが望ましい。
【0015】
【数1】
【0016】また第2層の膜厚の均一性すなわち鮮やか
な干渉色発現性の点からプラズマ重合法による薄膜形成
法が用いられる。プラズマ重合とは、真空下に重合性モ
ノマーを供給しながら電極間に高周波電圧を印加するこ
とにより被処理物に三次元架橋された薄膜を形成させる
方法であり、有機薄膜の膜厚均一性,膜厚コントロール
性,ピンホールフリーの点でもっとも好ましく、スパッ
タリング法では到底達成できない膜厚均一性が得られる
。また三次元架橋が行なわれていることより、薄膜であ
るにもかかわらず十分な膜強度が得られる。
な干渉色発現性の点からプラズマ重合法による薄膜形成
法が用いられる。プラズマ重合とは、真空下に重合性モ
ノマーを供給しながら電極間に高周波電圧を印加するこ
とにより被処理物に三次元架橋された薄膜を形成させる
方法であり、有機薄膜の膜厚均一性,膜厚コントロール
性,ピンホールフリーの点でもっとも好ましく、スパッ
タリング法では到底達成できない膜厚均一性が得られる
。また三次元架橋が行なわれていることより、薄膜であ
るにもかかわらず十分な膜強度が得られる。
【0017】屈折率1.35以上3.5以下、特に1.
35以上1.6以下のプラズマ重合膜を形成させるモノ
マーとしては、フッ素系化合物とシラン系化合物が好ま
しい。このような化合物からは、特に、プラズマ重合法
により均一膜厚の膜を形成でき、さらに透明性において
も極めて優れた膜を形成できる。フッ素系化合物として
は例えばC2F4,C3F6,C3F6O,等がありC
F4+H2,C3F8+H2等の混合系でも良い。また
シラン系化合物としてはビニルシラン系化合物が好まし
く、例えばビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエト
キシシラン,ビニルジメトキシエトキシシラン等が挙げ
られる
35以上1.6以下のプラズマ重合膜を形成させるモノ
マーとしては、フッ素系化合物とシラン系化合物が好ま
しい。このような化合物からは、特に、プラズマ重合法
により均一膜厚の膜を形成でき、さらに透明性において
も極めて優れた膜を形成できる。フッ素系化合物として
は例えばC2F4,C3F6,C3F6O,等がありC
F4+H2,C3F8+H2等の混合系でも良い。また
シラン系化合物としてはビニルシラン系化合物が好まし
く、例えばビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエト
キシシラン,ビニルジメトキシエトキシシラン等が挙げ
られる
【0018】さらに本発明において、該有機三次
元架橋薄膜層の上に、必要により本発明の光干渉発色性
を大きく損わない範囲で他の層が蓄積されていてもよく
、さらに染色等の仕上げ処理が行なわれていてもよい。
元架橋薄膜層の上に、必要により本発明の光干渉発色性
を大きく損わない範囲で他の層が蓄積されていてもよく
、さらに染色等の仕上げ処理が行なわれていてもよい。
【0019】
実施例1〜3及び比較例1〜3
経糸にナイロン6 50d/20f,緯糸にナイロン
6 75d/30fを用いた1/3の綾織物を常法に
従って糊抜き精練し170℃の熱風乾燥機でセットした
。 この織物を徳田製作所製13.56MHZの高周
波電源を有するスパッタリング装置にセットして10−
4Torrまで真空排気した。ターゲットとしてTiを
用い、ガスとしてアルゴンガスを50CC/分の流量で
流し系内の真空度を10−3Torrにコントロールし
100Wの出力により5分間Tiをスパッタリングし、
0.1μのTi薄膜(n1+=2.5−3.1i a
t500nmの複素屈折率)を形成させた。
6 75d/30fを用いた1/3の綾織物を常法に
従って糊抜き精練し170℃の熱風乾燥機でセットした
。 この織物を徳田製作所製13.56MHZの高周
波電源を有するスパッタリング装置にセットして10−
4Torrまで真空排気した。ターゲットとしてTiを
用い、ガスとしてアルゴンガスを50CC/分の流量で
流し系内の真空度を10−3Torrにコントロールし
100Wの出力により5分間Tiをスパッタリングし、
0.1μのTi薄膜(n1+=2.5−3.1i a
t500nmの複素屈折率)を形成させた。
【0020】放電をいったん停止後、酸素ガスを15C
C/分,アルゴンガスを50CC/分流し、系内の真空
度を10−3Torrにコントロールし30,60,9
0分間成膜し0.07μ,0.15μ,0.21μの屈
折率2.7の酸化チタン薄膜を形成させた(それぞれ比
較例1,2,3)。
C/分,アルゴンガスを50CC/分流し、系内の真空
度を10−3Torrにコントロールし30,60,9
0分間成膜し0.07μ,0.15μ,0.21μの屈
折率2.7の酸化チタン薄膜を形成させた(それぞれ比
較例1,2,3)。
【0021】一方0.1μのTi薄膜を形成後サンプル
を取出しベルジャータイプの13.56MHZの高周波
電源を有するプラズマ重合装置にサンプルをセットし1
0−2Torrに真空排気後C3F6Oガスを50CC
/分流し0.1Torrに系内をコントロールし、50
Wの出力でプラズマ重合を1分,2分,3分と行ない、
第2層の屈折率1.38,膜厚0.1μ,0.2μ,0
.3μの有機薄膜を形成させた(実施例1,2,3)。 実施例1,2,3はそれぞれ淡青色,紫色,黄緑色の干
渉色を示し、見る方向によっても色が変化し鮮やかな玉
虫効果も有していた。さらにセット後の織物と風合変化
も少なく光沢も維持していた。
を取出しベルジャータイプの13.56MHZの高周波
電源を有するプラズマ重合装置にサンプルをセットし1
0−2Torrに真空排気後C3F6Oガスを50CC
/分流し0.1Torrに系内をコントロールし、50
Wの出力でプラズマ重合を1分,2分,3分と行ない、
第2層の屈折率1.38,膜厚0.1μ,0.2μ,0
.3μの有機薄膜を形成させた(実施例1,2,3)。 実施例1,2,3はそれぞれ淡青色,紫色,黄緑色の干
渉色を示し、見る方向によっても色が変化し鮮やかな玉
虫効果も有していた。さらにセット後の織物と風合変化
も少なく光沢も維持していた。
【0022】一方比較例1,2,3もそれぞれ淡青色,
紫色,黄緑色の干渉色と玉虫効果を有していたが、(た
だし、スパッタリング時間30分のものは干渉色および
玉虫効果不十分)セット後の織物に比較して風合が硬く
、光沢も減少していた。実施例のものは衣服にした場合
、比較例に比してあたたかい特徴を有していた。
紫色,黄緑色の干渉色と玉虫効果を有していたが、(た
だし、スパッタリング時間30分のものは干渉色および
玉虫効果不十分)セット後の織物に比較して風合が硬く
、光沢も減少していた。実施例のものは衣服にした場合
、比較例に比してあたたかい特徴を有していた。
【0023】実施例 4,5
ポリエチレンテレフタレートにコロイダルシリカ(平均
粒径30mμ)を3wt%含有する[η]=0.68の
ポリマーAとイソフタル酸を8モル%共重合したポリエ
チレンテレフタレート系ポリエステルにコロイダルシリ
カ(平均粒径30mμ)を3wt%含有する[η]=0
.76のポリマーBから図1のように配置した75d/
24fの複合延伸糸を得た。経糸に丸断面のポリエチレ
ンテレフタレート繊維(平均粒径30mμのコロイダル
シリカを3wt%含有)50d/36fを用い、緯糸に
上記複合延伸糸を用い五枚緯朱子を製織した。(C織物
)。
粒径30mμ)を3wt%含有する[η]=0.68の
ポリマーAとイソフタル酸を8モル%共重合したポリエ
チレンテレフタレート系ポリエステルにコロイダルシリ
カ(平均粒径30mμ)を3wt%含有する[η]=0
.76のポリマーBから図1のように配置した75d/
24fの複合延伸糸を得た。経糸に丸断面のポリエチレ
ンテレフタレート繊維(平均粒径30mμのコロイダル
シリカを3wt%含有)50d/36fを用い、緯糸に
上記複合延伸糸を用い五枚緯朱子を製織した。(C織物
)。
【0024】一方比較としてポリエチレンテレフタレー
トのセミダル糸50d/36fと丸断面の延伸糸75d
/24fをそれぞれ経糸,緯糸に用い五枚緯朱子を製織
した。(D織物)。両者を常法に従って 精練,
プリセット後に4%のNaOH95℃にて40分間減量
処理し、C織物は25%,D織物は20%の重量減少と
なった。
トのセミダル糸50d/36fと丸断面の延伸糸75d
/24fをそれぞれ経糸,緯糸に用い五枚緯朱子を製織
した。(D織物)。両者を常法に従って 精練,
プリセット後に4%のNaOH95℃にて40分間減量
処理し、C織物は25%,D織物は20%の重量減少と
なった。
【0025】C織物の繊維表面には0.2〜0.7μの
凹凸が形成され粗面化繊維となっており、さらに緯糸が
ねじれを発現し図2(織物中の緯糸断面形状)のごとく
配列していた。一方D織物は1μ以上の凹凸がところど
ころに点在する程度で粗面化繊維となっていなかった。 これらの織物に実施例3と同様の条件で第1層目にCr
をスパッタリングし0.15μのCr薄膜(n1=3.
28−1.38i at608nmの複素屈折率)を
形成させ、C3F6Oに変えてビニルトリメトキシシラ
ンによる屈折率1.47の0.5μの有機薄膜を形成さ
せた。
凹凸が形成され粗面化繊維となっており、さらに緯糸が
ねじれを発現し図2(織物中の緯糸断面形状)のごとく
配列していた。一方D織物は1μ以上の凹凸がところど
ころに点在する程度で粗面化繊維となっていなかった。 これらの織物に実施例3と同様の条件で第1層目にCr
をスパッタリングし0.15μのCr薄膜(n1=3.
28−1.38i at608nmの複素屈折率)を
形成させ、C3F6Oに変えてビニルトリメトキシシラ
ンによる屈折率1.47の0.5μの有機薄膜を形成さ
せた。
【0026】粗面化繊維の複合繊維を用いた実施例4の
場合(C織物)は著しく鮮明で明るいピンク色の干渉色
と方向性のある玉虫効果が得られた。一方セミダル糸に
よるD織物(実施例5)の場合は、実施例4に比較する
とやや劣るがピンク色の干渉色と玉虫効果が得られた。 しかしC織物とD織物のいずれもが減量後の風合と差の
ないものに仕上っていた。実施例4,5で得られた織物
を洗濯機の中で約200分洗濯した後風乾させた。実施
例5で得られた織物は繊維表面と第1層のCr層の界面
で一部剥離が生じ干渉色が減少していたが、実施例4で
得られた織物は剥離が見られず洗濯前と同様の干渉色及
び玉虫色を有していた。
場合(C織物)は著しく鮮明で明るいピンク色の干渉色
と方向性のある玉虫効果が得られた。一方セミダル糸に
よるD織物(実施例5)の場合は、実施例4に比較する
とやや劣るがピンク色の干渉色と玉虫効果が得られた。 しかしC織物とD織物のいずれもが減量後の風合と差の
ないものに仕上っていた。実施例4,5で得られた織物
を洗濯機の中で約200分洗濯した後風乾させた。実施
例5で得られた織物は繊維表面と第1層のCr層の界面
で一部剥離が生じ干渉色が減少していたが、実施例4で
得られた織物は剥離が見られず洗濯前と同様の干渉色及
び玉虫色を有していた。
【0027】
【発明の効果】本発明の繊維シートは、見る角度によっ
て異なる色に発色する、いわゆる玉虫効果を有しており
、しかもこのようなシートを比較的安価に、かつ工業生
産できるレベルまでラインスピードを高めることが可能
な製造方法により製造することができる。さらに本発明
の繊維シートは、硬さ等の風合変化が少ない。
て異なる色に発色する、いわゆる玉虫効果を有しており
、しかもこのようなシートを比較的安価に、かつ工業生
産できるレベルまでラインスピードを高めることが可能
な製造方法により製造することができる。さらに本発明
の繊維シートは、硬さ等の風合変化が少ない。
【図1】本発明繊維シートに好適に用いられる繊維の一
例の横断面図である。
例の横断面図である。
【図2】図2は図1の繊維を用いて織物を作成した場合
の繊維の配列を示す断面図である。
の繊維の配列を示す断面図である。
A コロイダルシリカ含有ポリエチレンテレフタレー
トB コロイダルシリカ含有イソフタル酸共重合ポリ
エチレンテレフタレート
トB コロイダルシリカ含有イソフタル酸共重合ポリ
エチレンテレフタレート
Claims (2)
- 【請求項1】 繊維シートの少なくとも片面に膜厚が
0.05〜0.2μmの金属薄膜層を有し、該金属薄膜
層の上に屈折率1.35〜3.5で膜厚0.05〜1μ
mの有機三次元架橋薄膜層を有することを特徴とする繊
維シート。 - 【請求項2】 繊維シートの少なくとも片面に膜厚0
.05〜0.2μmの金属薄膜層を形成させ、該薄膜層
の上に、プラズマ重合法により屈折率1.35〜3.5
で膜厚0.05〜1μmの有機薄膜層を形成させること
を特徴とする繊維シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10853891A JP2931437B2 (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 繊維シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10853891A JP2931437B2 (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 繊維シート及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04316677A true JPH04316677A (ja) | 1992-11-09 |
JP2931437B2 JP2931437B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=14487353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10853891A Expired - Fee Related JP2931437B2 (ja) | 1991-04-11 | 1991-04-11 | 繊維シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2931437B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0797766A (ja) * | 1993-08-16 | 1995-04-11 | Toray Ind Inc | 干渉色を有する繊維布帛およびその製造方法 |
WO1996006216A1 (fr) * | 1993-02-23 | 1996-02-29 | Toray Industries, Inc. | Produit de depot en phase vapeur et son procede de production |
WO2001055489A3 (de) * | 2000-01-27 | 2002-02-14 | Incoat Gmbh | Schutz- und/oder diffusionssperrschicht |
-
1991
- 1991-04-11 JP JP10853891A patent/JP2931437B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996006216A1 (fr) * | 1993-02-23 | 1996-02-29 | Toray Industries, Inc. | Produit de depot en phase vapeur et son procede de production |
JPH0797766A (ja) * | 1993-08-16 | 1995-04-11 | Toray Ind Inc | 干渉色を有する繊維布帛およびその製造方法 |
WO2001055489A3 (de) * | 2000-01-27 | 2002-02-14 | Incoat Gmbh | Schutz- und/oder diffusionssperrschicht |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2931437B2 (ja) | 1999-08-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3036305B2 (ja) | 反射、干渉作用を有する発色構造体 | |
ITMI960162A1 (it) | Substrato trasparente fotocromatico comprendente un rivestimento superficiale antiriflesso | |
JP2604860B2 (ja) | 干渉色を有する繊維布帛およびその製法 | |
JPH10503604A (ja) | 光吸収性および反射防止性のサングラス用コーティング | |
CN110997311A (zh) | 叠层片、涂层纤维、涂层纤维束以及纤维强化塑料 | |
CN105487143B (zh) | 一种无色硬质ar膜及其制备方法 | |
JPH04316677A (ja) | 繊維シート及びその製造方法 | |
JP2931459B2 (ja) | 繊維シート及びその製造方法 | |
CN221757060U (zh) | 装饰膜片及装饰模组 | |
JP2000170028A (ja) | 光学機能構造体および織編物 | |
JP3139647B2 (ja) | 干渉色を有する糸長差混繊糸布帛およびその製造方法 | |
JP3280472B2 (ja) | 繊維シートの製造方法 | |
JP3242719B2 (ja) | 繊維シート | |
JPH07189122A (ja) | 干渉色を有するシート状物 | |
CN105158835B (zh) | 基于单一硅材料的光变防伪薄膜 | |
JPH07252773A (ja) | 干渉虹彩蒸着織物 | |
JPH03287863A (ja) | 干渉色を有する繊維体およびその製造方法 | |
CN102505108A (zh) | 镀不妨碍视线图案的镜片制备方法 | |
JP3141585B2 (ja) | 干渉色を有する透明性繊維布帛およびその製造方法 | |
CN117867456A (zh) | 一种薄膜干涉结构色纺织品及其制备方法 | |
JPH0797786A (ja) | 干渉色を有する繊維布帛およびその製造方法 | |
CN215219218U (zh) | 一体黑显示效果的膜片 | |
JPH0797766A (ja) | 干渉色を有する繊維布帛およびその製造方法 | |
CN221668065U (zh) | 一种光学复合膜层 | |
JPH07299885A (ja) | 複合膜材、ハウス構造物および複合膜材の製法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |