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JPH04315046A - ゲル電気泳動用ミクロカラムおよびその製造法 - Google Patents

ゲル電気泳動用ミクロカラムおよびその製造法

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Publication number
JPH04315046A
JPH04315046A JP3352479A JP35247991A JPH04315046A JP H04315046 A JPH04315046 A JP H04315046A JP 3352479 A JP3352479 A JP 3352479A JP 35247991 A JP35247991 A JP 35247991A JP H04315046 A JPH04315046 A JP H04315046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
matrix
gel
lumen
molecules
reactant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3352479A
Other languages
English (en)
Inventor
Jr Donald J Rose
ドナルド ジェイ ローズ ジュニア
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hewlett Packard Co filed Critical Hewlett Packard Co
Publication of JPH04315046A publication Critical patent/JPH04315046A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44747Composition of gel or of carrier mixture

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Molecular Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
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  • Electrochemistry (AREA)
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  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Pathology (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲル電気泳動に使用さ
れるゲル電気泳動ミクロカラムとその製造法とに関し、
詳しくは、実質的に収縮する欠点を有しない高機能分析
電気泳動(high  performance  a
nalytical  electrophoresi
s)用のゲルを収容したミクロカラム、およびこのよう
な装置の製造法に関する。
【0002】
【技術背景】電気泳動においては、イオンサンプルがカ
ラムの一端部に配置される。イオン化成分は、軸方向に
加えられる電界の影響の下に、電荷とバルクに従って様
々に移動する。所定時間後に電界が取り除かれ、成分は
管に沿った軸方向の位置に従って分析される。
【0003】毛管ゾーン電気泳動は、特定の小さい溶質
の分離に有益な方法であることが実証された。毛管ゾー
ン電気泳動にとって魅力的な要因は、サンプルの寸法が
小さいこと、サンプルがほとんどまたは全く前処理され
ていないこと、溶解度が高いこと、自動化および生物学
的に活性なサンプルの定量と回収の可能性(poten
tial)を含んでいることである。移動するイオンの
検出と定量は、測定、例えば、特定の波長における紫外
線吸収によって行うことができる。どんな導電性溶液に
も、直接に、収集を行うことができる。ミクロ毛管ゲル
電気泳動は、タンパク質、その他の生体高分子を分離す
るのに特に好適である。毛管ゲルカラムについては、極
めて高い効率および分解能が可能であり、生体高分子を
迅速に分離することができる。
【0004】ゲルのカラムは、管にアクリルアミドのモ
ノマーの水性混合物を充填して、このモノマーを重合す
ることによって調製することができる。アクリルアミド
の場合には、高分子化学において一般にそうであるよう
に、ポリマーは、ポリマーの元になるモノマーまたはダ
イマー、オリゴマーなどの原料プレポリマーよりも実質
的により緻密である。したがって、重合中に著しい収縮
が起こる。架橋されたポリアクリルアミド・ゲルの他に
、ゲル電気泳動における媒体として、特に核酸などの巨
大分子の分子量によって分離させるために、アガロース
が使用されることが多い。アガロースは、寒天から単離
された天然の多糖であり、アガロース・ゲルは、分離中
のゾーンの拡がりを防止する比較的透明な対流防止媒体
である。しかしながら、ポリアクリルアミド・ゲルの生
成のときのように、アガロース・ゲルもまた、重合中の
収縮によって悪影響を受ける。
【0005】この収縮の結果として、生成したゲルは、
管の内壁から引き離す傾向がある。管とゲルの間に生成
したボイドは、印加された電界の均一性を妨げる可能性
があり、電気泳動法の分解能を著しく低下させて、局部
的な加熱を起こす。その上、管からのゲルの分離は、ゲ
ルが電気泳動中に管から出てくる傾向を増大させる。さ
らに、ゲルは、半径方向(中心部から壁へ)および長さ
方向(端部から端部へ)の両方の細孔サイズの点で、均
一ではない。
【0006】電気泳動中のゲルの構造的完全性を維持す
る問題に関する一つの共通の解決策は、管の表面とポリ
マーの鎖との間に共有結合を形成する結合剤で、管の内
側を被覆することである。これらのミクロカラムにおい
て、例えば、二官能性シランが、一方の官能基が毛細管
の内面と反応し、他方の官能基(アクリル基)が重合し
つつあるアクリルアミドモノマーの網状組織と反応して
ゲルマトリックスを固定するように、結合剤として使用
される。分離およびその結果としての移動は軽減される
が、重合中にゲルが収縮する傾向によって生ずる張力が
ゲルそのものの中にバブル様のボイドを発生する。この
ことは、ゲルの均一性に悪影響を及ぼす。これらの内部
ボイドも、印加された電界を歪ませて、電気泳動法の分
解法を低下させる。カルゲル等の米国特許第4,865
,706号を参照。
【0007】前述の解決策の変更態様において、ポリマ
ーゲルが親水性ポリマーを含んでいるミクロ毛細管が調
製される。しかしながら、親水性ポリマーの使用は、重
合中の相分離のために、十分な透明性を有しないポリマ
ーゲルが生成することが多い。1989年9月12日に
発行されたカルゲル等による米国特許第4,865,7
07号を参照。
【0008】収縮の問題は、モノマーをその最終的なポ
リマーの体積に圧縮することによってある程度解決され
る。1989年3月7日に発行されたベンテ,IIIな
どによる米国特許第4,810,456号を参照。加圧
重合を利用すると十分に均一なゲル(顕微鏡で観察され
るように)が得られるが、ゲルは適度の電界(100V
/cm)に暴されると“空気コアー”を発生させる。加
圧下の重合中に生ずる不均一性は、壁面近くのアクリル
アミドよりも反応性が強いアクリル官能基による重合反
応が迅速に開始されることに起因するものと思われる。 重合反応が毛細管の中心部に向かって進行するにつれて
、毛細管の中心部のアクリルアミドモノマーの濃度は減
少して、不均一なゲルが得られる結果になる。
【0009】
【発明の目的】溶質の電気泳動分離に役立ち、かつ管の
表面に実質的に固着するゲルを基質とする媒体を備えた
毛細管を提供することが本発明の一つの目的である。
【0010】毛細管の全断面にわたって均一なゲルを収
容した毛細管を提供することが本発明のもう一つの目的
である。本発明の他の目的と利点は、この発明が属する
技術分野の熟練者にとっては明らかであろう。
【0011】
【発明の概要】これらの目的および他の目的は、本発明
の装置と、ミクロ毛細管の内面がまず電気泳動ゲルの生
成前に変成される方法とによって達成される。詳細には
、内面の基本的な部分に二重結合によって結合した親水
性分子よりなるマトリックスまたは網状組織が調製され
る。その後で、マトリックスは、適切なゲル生成モノマ
ーと架橋剤溶液に密着される。溶液の重合に際して、マ
トリックスは、ゲルに絡まれて埋め込まれる。マトリッ
クス分子はどのような分子配列(configurat
ion)でもよいが、マトリックス分子はゲル分子と二
重結合で結合している必要はない。むしろゲル中にマト
リックスを含ませることは、主として水素結合、双極子
−双極子相互作用,ファン・デル・ワールス力、その他
の共有結合でない分子内力によって行われる。しかしな
がら、本発明の幾つかの実施態様においては、マトリッ
クスの分子とポリマーゲルの分子との間には二重結合が
存在する。
【0012】マトリックスとポリマーゲルとの間の相互
作用は、重合中に通常経験する収縮の影響を著しく減少
させる。さらに、マトリックスは、ゲルの重合反応と同
等の反応性を有する固定化部位(immobiliza
tion)を有する。このため、毛細管の全断面にわた
って比較的一定の速度でゲル重合反応が進行し、均一な
ゲルを生成する結果になる。
【0013】本発明の一つの好ましい実施態様において
は、溶融シリカミクロ毛細管の内面がアクリル性シラン
と接触させられる。このとき、毛細管表面のシラノール
基は、アクリル性シランと反応して表面に共有結合で結
合している線状分子を生成し、各分子は主端に二重結合
を有する。それから、毛細管にはN,N′−メチレンビ
スアクリルアミドが充填されて、重合によってN,N′
−メチレンビスアクリルアミドが、毛細管の表面に共有
結合で結合している線状分子に、結合される結果になる
。さらに、N,N′−メチレンビスアクリルアミドは、
架橋結合して各ポリマー鎖の主端の反応性の二重結合を
有する枝分かれしたポリマーマトリックスを生成する。 最後に、毛細管には適当な量のアクリルアミド/N,N
′−メチレンビスアクリルアミド溶液が充填され、その
あとでこの溶液は重合されてその中に埋め込まれたマト
リックスを有する本発明のポリマーゲルが生成する。
【0014】
【実施例】
全体的な説明:本発明の装置は、ミクロカラムの内腔に
ゲルが均一に分布し、ゲルが高電界の影響の下で毛細管
内に静止しているような高機能分析電気泳動に好適なゲ
ルを収容したミクロカラムを備えている。ゲルの均一性
と構造的な完全性は、まず、毛細管の内面の基本的な部
分に共有結合した親水性分子よりなるマトリックス(す
なわち網状構造)を形成することによって、ある程度実
現される。いったんマトリックスが入れられると、毛細
管には、任意の適当なゲル生成モノマーと架橋剤溶液が
充填される。マトリックスは、溶液に密着していること
が好ましい。重合が終わると、生成したゲルは、その中
に含まれるか、埋め込まれたマトリックスを有する。マ
トリックスの分子は、どのような分子配列のものであっ
てもよく、すなわち線状、分枝、架橋あるいはこれらの
どのような組合せであってもよい。第1の判定基準は、
マトリックス分子が全体としてゲル(例えば親水性)と
相溶性であること、およびそれらをゲル中に容易に含ま
せることができること、である。マトリックス分子は、
ゲル分子に共有結合している必要はなく、むしろゲル中
にマトリックスを含ませることは水素結合、双極子−双
極子相互作用、ファン・デル・ワールス力、その他の共
有結合でない分子内力による。しかしながら、本発明の
一つの実施態様においては、マトリックスの分子の一部
は、ポリマーゲルの分子と反応して、これに結合する反
応性の基(または活性部位)を有している。
【0015】図1A〜Dは、マトリックスの四つの実施
態様を例示している。それぞれの図において、マトリッ
クスは、ミクロ毛細管内面20に共有結合されている。 図1Aにおいては、マトリックスは、線状の枝分かれの
ない親水性の分子21よりなる。図1Bにおいては、マ
トリックスは、架橋剤分子23によって互いに結合され
た線状の親水性分子22よりなる。図1Cにおいては、
マトリックスは、Rで示される反応性部位を有する線状
の親水性分子24よりなる。最後に、図1Dにおいては
、マトリックスは、反応性部位Rを有する架橋された親
水性の分子25よりなる。図示されないが、図1C〜D
においては、親水性分子は、側鎖が付いていてもよい。
【0016】本発明によるゲルを充填した毛細管は、半
径方向(中心部から壁へ)および長さ方向(毛細管の末
端から末端へ)の両方に、細孔サイズが均一なゲルを収
容している。さらに、ゲルの収縮の悪影響は著しく減少
する。
【0017】装置および方法の説明:図2に示されるよ
うに、本発明の装置は、ミクロ毛細管10、このミクロ
毛細管10の内腔に収容されたポリマーゲル物質12、
およびミクロ毛細管の内面14に共有結合されてゲル中
に埋め込まれている(図示しない)マトリックスを含ん
でいる。本発明のミクロ毛細管10は、電気泳動におい
て利用される検出システムがミクロ毛細管材料によって
適切に機能することができるという条件で、どのような
適当な材料からも造ることができる。一つの好ましい材
料は、溶融シリカである。
【0018】本発明は、ミクロ毛細管の寸法によっては
限定されないが、二つの点で寸法は重要である。第1に
、ミクロ毛細管の内径が小さくなると、電流とその結果
としての加熱が減少する。第2に、毛細管の壁が薄く造
られると、ミクロ毛細管からの熱の伝達が向上する。 したがって、ミクロ毛細管は、最低内径および最低壁厚
を有する。内径が10〜200μmの範囲で、管壁の厚
みが約40μm以下の範囲の毛細管が良好に機能する。 好ましい内径範囲は25〜100μmであり、好ましい
管壁厚みの範囲は25〜35μmである。ミクロ毛細管
上のポリアミド(または他の適当なポリマー)被覆は、
管壁の薄い毛細管の取扱いを容易にする。
【0019】ポリマーゲル物質は、電気泳動に適性のあ
るものであれば、どのようなポリマーでも使用すること
ができる。通常は、ポリマーは、モノマーの量と適用さ
れる反応条件とを様々に変えることによって変化させる
ことのできる孔構造(pore  structure
)を有する。好ましいポリマーゲルは、重合する前にモ
ノマー溶液に架橋剤が添加された架橋されたポリマーで
ある。このようなポリマー系の実例は、ポリアクリルア
ミドおよびアガロースとポリアクリルアミドとの混合体
である。好ましいポリマーゲル物質は、アクリルアミド
とN,N′−メチレンビスアクリルアミドを基質として
おり、N,N′−メチレンビスアクリルアミドは架橋剤
としての役割を果たしている。他の可能性のある架橋剤
は、N,N′−(1,2−ジヒドロキシエチレン)−ビ
スアクリルアミド、N,N′−ジ−アリルタルタルジア
ミドおよびN,N′−シスタミン−ビスアクリルアミド
である。
【0020】アガロースは、巨大分子(≧500,00
0ダルトン)の分子量による分離のための選択の媒体と
して使用されることが多い。例えば、アガロースは、核
酸を分析するための好ましいゲルマトリックスである。 アガロース中でのふるい分けは、ゲル濃度によって定ま
り、したがってゲル中のアガロースの百分率を増加させ
ることによって増加させることができる。例えば、ヒド
ロキシエチル化によりアガロースを誘導体化すると、こ
れらのゲルのふるい分け特性が増強されることが観察さ
れた。さらに、マトリックスの特性を改変するために様
々な添加剤をアガロースに含ませてもよい。例えば、大
抵はゲル化された媒体中で水素結合を増加させることに
よって機械的安定性を増大させるために、そして接着力
を助長するために、ポリオールを使用することができる
。この目的のために使用されるポリオールの実例は、ソ
ルビトール、スクロース、エリスリトールおよびポリエ
チレングリコールを含む。このような添加成分の適切な
量は、約0.5〜10%の範囲にある。
【0021】マトリックスは、毛細管壁に共有結合して
いる親水性分子よりなっている。これらの分子は線状、
分枝状またはこの両者の混合物であり、これらの分子は
ゲルの分子と反応して結合する官能基(反応部位)も有
している。マトリックスの特定の形態に無関係に、マト
リックスはポリマーゲル中に埋め込まれた一組の“絡み
合った指”に類似していてもよい。ゲルを生成するモノ
マー溶液の重合中にマトリックスが存在すると、ゲルの
生成に関連する収縮、その他の機械的な問題が大いに減
少する。あとでも議論されるように、本発明の幾つかの
実施態様においては、マトリックスは、ゲルの重合反応
と同等の反応性を有する固定化のための部位を有すると
思われる。このことは、重合反応を毛細管の断面全体に
わたって同じ速度で進行させて均一なゲルを生成させる
ものと思われる。
【0022】本発明による架橋されたマトリックスを含
むゲルを収容したミクロ毛細管の一つの好ましい実施態
様は、以下の通りである。まず、溶融シリカよりなるミ
クロ毛細管の内面が、アクリロキシプロピルトリクロロ
シランなどのアクリル性シランに接触させられる。毛細
管表面のシラノール基は、アクリル性シランと反応して
、表面に共有結合により結合した分子を生成し、それぞ
れの分子は、末端に二重結合を有する。表面に結合され
た線状分子30を有する改変された毛細管表面は図3に
示されている。
【0023】次に、必要に応じて、毛細管の内腔は、フ
ラッシュされて未反応のアクリル性シランが除去され、
その後で毛細管にN,N′−メチレンビスアクリルアミ
ドが充填される。それから、適当な触媒が添加されて反
応が開始され、N,N′−メチレンビスアクリルアミド
が線状分子30に結合される。重合反応は、過硫酸アン
モニウムとN,N,N′,N′−テトラメチレンエチレ
ンジアミンによって開始されることが好ましいが、この
技術分野の熟練者によって知られている他の遊離ラジカ
ル重合開始剤を使用してもよい。その上、N,N′−メ
チレンビスアクリルアミドは、架橋して図4に示される
各ポリマー鎖の末端に反応性の二重結合を含む枝分かれ
ポリマーマトリックスすなわち網状構造40を生成する
。改変された“アクリル性”表面をN,N′−メチレン
ビスアクリルアミドによって処理することによって、ゲ
ル重合と同等の反応性を有する固定化のための部位が生
成される。このため、ゲル重合反応は、毛細管の断面全
体にわたって同じ速度で進行して均一なゲルを生成する
。必要に応じて、反応系は、それから水でフラッシュさ
れて未反応のN,N′−メチレンビスアクリルアミドを
除去され、さらに空気でパージされる。酸素は反応を停
止する。
【0024】最後は、毛細管に適当な量のアクリルアミ
ド/N,N′−メチレンビスアクリルアミド溶液を充填
する。さらに、重合を促進するために、混合物中に触媒
を含ませる。重合反応は、過硫酸アンモニウムとN,N
,N′,N′−テトラメチレンエチレンジアミンで開始
されることが好ましいが、この技術分野の熟練者によっ
て知られている他の遊離ラジカル重合開始剤を使用して
もよい。任意に、マトリックスをポリマーゲル中に含ま
せるのを促進するために、モノマーと架橋剤の重合を高
い圧力の下で行うことができる。このことを実現するた
めの一つの手段は、重合中に毛細管に約5,000ps
iまで圧力をかけることである。毛細管を加圧するため
の装置は、この明細書に取り入れられているベンテ,I
IIなどの米国特許第4,810,456号に記載され
ている。
【0025】一般に、モノマーと架橋剤の濃度は、所望
のポリマーゲルの多孔性に従ってあらかじめ定められる
。ただし、反応混合物中の開始剤と重合触媒の濃度は、
実験によって容易に測定される。このことは、所望の濃
度のモノマーと架橋剤を含む試験溶液を調製することに
よって行われ、使用される開始剤と重合触媒が様々に変
化される。これらの試験溶液は、電気泳動が行われる温
度で重合され、重合反応の進行は、ビニルの二重結合の
吸収の低下を観察して紫外線分光法によって監視される
。そうでなければ、ミクロ毛細管は目視によって観察さ
れる。開始剤と重合触媒のレベルは、合理的な時間に、
約1時間以内に重合を実質的に完結させるように選択さ
れる。
【0026】前述のように、本発明は、ゲルがゲル電気
泳動に適当であり、重合中にマトリックスをゲル中に埋
め込むことができる限り、使用されるゲルの種類によっ
ては限定されない。本発明では、アガロースを基質とす
るゲルも使用することができる。前述の実施例において
は、マトリックスは、架橋された枝分かれ分子よりなる
。その上、反応性の二重結合がマトリックス中に存在し
、これらの二重結合の一部は、モノマーの官能基とポリ
マーゲルを生成する架橋剤と反応する。他の一つの実施
態様においては、前述の架橋網状組織の代わりに、マト
リックスは、ミクロ毛細管の内面に共有結合で結合され
た線状の親水性分子よりなる。例えば、ミクロ毛細管が
溶融シリカで造られている場合には、マトリックスは、
一般式R−Xの分子を反応させることによって生成させ
ることができ、前記式においてRは親水性の線状配位子
を示し、Xはガラス表面のシラノールと反応する官能基
を示す。適当な親水性分子は、メチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン、アガ
ロース、ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシエ
チルメタクリレート、メトキシエトキシエチルメタクリ
レートおよびこれらの化合物の誘導体を含んでいる。1
987年9月1日に発行されたバン・アルスチン等の米
国特許第4,690,749号を参照。
【0027】図5は、nが1〜10,000またはそれ
以上のアクリルアミドポリマーを含む線状分子50より
なるマトリックスを示している。このマトリックスは、
図3に示されるものと同様に、まず、(アクリル性シラ
ンを前述の表面シラノール基と反応させることによって
生成された)線状分子を有する改変された毛細管表面を
形成することによって調製される。次に、アクリルアミ
ド溶液が改変された表面に密着させられる。溶液を重合
させると、線状アクリルアミドポリマーが生成する。図
5に示されるマトリックスは、架橋されておらず、マト
リックス分子とポリマーゲル分子との間には共有結合に
よる結合はないであろう。
【0028】最後に、マトリックスの分子が比較的複雑
な場合には、マトリックスを生成するために、引き続く
段階を適用することが必要である。例えば、長い鎖の分
子が要求される場合には、まず、表面のシラノール分子
を第1の二官能性反応剤と反応させることによって毛細
管の内面を改変することが必要であり、官能基のうちの
一方は特にシラノール基と反応する。それから、モノマ
ー溶液などの第2の反応剤を毛細管の改変された表面に
接触させる。重合に際して毛細管の表面に結合した第1
の反応剤に共有結合で結合した線状のポリマーが生成す
る。好ましい第1の反応剤は、アクリロキシプロピルト
リクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルエト
キシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ
(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリクロロシ
ランまたはメタイルビニルジクロロシランを含んでいる
。有用な第2の反応剤の実例は、N,N′−メチレンビ
スアクリルアミド、N,N′−(1,2−ジヒドロキシ
エチレン)−ビスアクリルアミド、N,N′−ジアリル
タルタルジアミド、N,N′−シスタミン−ビスアクリ
ルアミドまたはN−アクリロイルトリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンを含んでいる。
【0029】本発明は、特定の好ましい実施態様と関連
させて前述のように説明されてきたが、説明および実例
は、例示のためのものであって、特許請求の範囲によっ
て規定される本発明の範囲を限定するものではない。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、毛細管の表面に、ゲル
と該毛細管の壁との間にボイド等の欠陥を生じることな
く、良好に固着されたゲルを、形成することができる。
【0031】しかも、本発明によれば、このゲルを、毛
細管の全断面にわたって均一に形成することができる。
【0032】したがって、本発明においては、ゲル電気
泳動用として高い機能を有する毛管カラムを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるマトリックスの四つの実施態様
を示す図である。
【図2】本発明におけるゲル含有ミクロ毛細管の端部の
拡大外観図である。
【図3】本発明における毛細管の表面のシラノール基を
含むアクリル性シラン分子の反応による線状分子を示す
図である。
【図4】本発明における架橋された枝分かれポリマーマ
トリックスを示す図である。
【図5】本発明におけるアクリルアミドポリマーを含む
線状分子からなるマトリックスを示す図である。
【符号の説明】
10              ミクロ毛細管(ミク
ロカラム)12              ポリマー
ゲル14,20        ミクロ毛細管の内面2
1,22,24  親水性分子 23,25        架橋剤分子30,50  
      線状分子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  内面を備えた内腔を有する管であって
    、親水性分子が前記内面の少なくとも一部と共有結合し
    て、該内面に適合するマトリックスを形成し、かつ架橋
    したポリマーゲルが前記内腔内を満たし、このゲルの少
    なくとも一部が前記マトリックス中に埋め込まれている
    、ことを特徴とするゲル電気泳動用ミクロカラム。
  2. 【請求項2】  内腔を有するミクロカラムを準備する
    ステップ、前記内腔の少なくとも一部に親水性分子を結
    合させてマトリックスを形成するステップ、該マトリッ
    クスにモノマー溶液を接触させるステップ、および該モ
    ノマー溶液を重合させてポリマーゲルを生成させ、これ
    を前記マトリックス中に埋め込むステップ、からなるこ
    と特徴とする実質的に収縮欠陥のないゲルを含むゲル電
    気泳動用ミクロカラムの製造法。
  3. 【請求項3】  内腔を有する管を準備するステップ、
    前記内腔を、親水性分子と反応し結合し得、該内腔面の
    少なくとも一部と共有結合して、そこに適合するマトリ
    ックスを形成する反応剤を含む溶液で、処理するステッ
    プ、内腔面に結合している反応剤分子を親水性分子と接
    触させ、該反応剤分子を親水性分子と結合させるステッ
    プ、該マトリックスをモノマー溶液と接触させるステッ
    プ、および該マトリックスに接触しているモノマー溶液
    を重合させ、生成されるポリマーゲルを前記マトリック
    ス中に埋め込むステップ、からなること特徴とする実質
    的に収縮欠陥のないゲルを含むゲル電気泳動用ミクロカ
    ラムの製造法。
  4. 【請求項4】  内腔を有するミクロカラムを準備する
    ステップ、前記内腔を、内腔面分子と反応し結合し得る
    官能基R1と第1のモノマーと反応し結合し得る官能基
    R2とを有し、該内腔面の少なくとも一部と共有結合す
    る反応剤を含む溶液で、処理するステップ、内腔面に結
    合している反応剤分子を第1のモノマー溶液と接触させ
    るステップ、第1のモノマー溶液を重合させて前記反応
    剤に結合しているポリマー分子を生成させ、該ポリマー
    分子と反応剤分子との結合によりマトリックスを生成す
    るステップ、該マトリックスを第2のモノマー溶液と接
    触させるステップ、および該マトリックスに接触してい
    る第2のモノマー溶液を重合させ、生成されるポリマー
    ゲルを前記マトリックス中に埋め込むステップ、からな
    ること特徴とする実質的に収縮欠陥のないゲルを含むゲ
    ル電気泳動用ミクロカラムの製造法。
  5. 【請求項5】  内腔を有する管を準備するステップ、
    前記内腔を、内腔面と反応し結合し得る官能基R1およ
    び官能基R2を有し、該内腔面の少なくとも一部と共有
    結合する第1の反応剤を含む溶液で、処理するステップ
    、内腔面に結合している第1の反応剤分子を、R2と反
    応し得るとともに他の反応剤分子のR4と反応し得る官
    能基R3およびR2と反応し得る官能基R4を有する第
    2の反応剤を含む溶液と、接触させるステップ、第2の
    反応剤溶液を重合させて親水性分子のマトリックスを生
    成するステップ、該マトリックスをモノマー溶液と接触
    させるステップ、および該マトリックスに接触している
    モノマー溶液を重合させ、生成されるポリマーゲルを前
    記マトリックス中に埋め込むステップ、からなること特
    徴とする実質的に収縮欠陥のないゲルを含むゲル電気泳
    動用ミクロカラムの製造法。
JP3352479A 1990-12-14 1991-12-13 ゲル電気泳動用ミクロカラムおよびその製造法 Pending JPH04315046A (ja)

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EP0490406A3 (en) 1992-08-05
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