JPH04288718A - 弾性表面波素子の電極構造 - Google Patents
弾性表面波素子の電極構造Info
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- JPH04288718A JPH04288718A JP2844491A JP2844491A JPH04288718A JP H04288718 A JPH04288718 A JP H04288718A JP 2844491 A JP2844491 A JP 2844491A JP 2844491 A JP2844491 A JP 2844491A JP H04288718 A JPH04288718 A JP H04288718A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は通信装置等に用いられる
弾性表面波素子の電極構造に関する。
弾性表面波素子の電極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の弾性表面波素子の電極構造は、主
としてアルミニウム系材料を用いた単層膜の構造か、あ
るいはアルミニウム系材料と圧電性基板との密着力を強
化するために該アルミニウム系材料と該圧電性基板との
間に中間層としてクロム膜やチタン膜等を単純に積層す
る構造であった。また前記のアルミニウム系材料の膜厚
は、例えば150MHz帯の素子においては6000オ
ングストロームから7000オングストロームであり、
前記クロム膜またはチタン膜は50から100オングス
トローム程度の厚みであった。
としてアルミニウム系材料を用いた単層膜の構造か、あ
るいはアルミニウム系材料と圧電性基板との密着力を強
化するために該アルミニウム系材料と該圧電性基板との
間に中間層としてクロム膜やチタン膜等を単純に積層す
る構造であった。また前記のアルミニウム系材料の膜厚
は、例えば150MHz帯の素子においては6000オ
ングストロームから7000オングストロームであり、
前記クロム膜またはチタン膜は50から100オングス
トローム程度の厚みであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述の従
来技術ではアルミニウム系材料を6000オングストロ
ーム程度堆積させると、アルミニウムの結晶が大きく成
長してしまい、このため弾性表面波素子として機能して
いる間に、弾性表面波の進行による圧電基板表面の振動
により電極が伸縮力を受け、電極表面の粒界から亀裂が
生じてしまう。その結果弾性表面波としての動作経時特
性が劣化するという課題を有していた。またアルミニウ
ム系合金材料(例えばアルミニウムに1重量パーセント
の銅を添加した合金材料)においてもまったく同じ課題
を有してた。
来技術ではアルミニウム系材料を6000オングストロ
ーム程度堆積させると、アルミニウムの結晶が大きく成
長してしまい、このため弾性表面波素子として機能して
いる間に、弾性表面波の進行による圧電基板表面の振動
により電極が伸縮力を受け、電極表面の粒界から亀裂が
生じてしまう。その結果弾性表面波としての動作経時特
性が劣化するという課題を有していた。またアルミニウ
ム系合金材料(例えばアルミニウムに1重量パーセント
の銅を添加した合金材料)においてもまったく同じ課題
を有してた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電性を有す
る基板上に電気伝導性を有する物質により櫛歯型電極お
よび格子状電極を形成してなる弾性表面波素子において
、前記櫛歯型電極と格子状電極の構造が、複数の種類の
電気伝導性を有する物質を交互に積層した構造であるこ
とを特徴とする。
る基板上に電気伝導性を有する物質により櫛歯型電極お
よび格子状電極を形成してなる弾性表面波素子において
、前記櫛歯型電極と格子状電極の構造が、複数の種類の
電気伝導性を有する物質を交互に積層した構造であるこ
とを特徴とする。
【0005】
【実施例】以下本発明を実施例に従い詳細に説明する。
図1は本発明による一実施例の弾性表面波素子の上面図
であり、図2は図1の弾性表面波素子1の任意の一本の
電極の構造を示す断面図である(図に示すために縦と横
とを任意に拡大してある)。図1記載の弾性表面波素子
1は中央に電気信号と弾性表面波との変換を行う櫛歯型
のインターデジタルトランスジューサ(以下IDT)部
2を有し、本IDT2の両側に格子状反射器電極(以下
REF)3を有する共振子である。圧電性を有する基板
4は水晶である。本弾性表面波素子1の共振周波数は1
50MHZ帯域である。
であり、図2は図1の弾性表面波素子1の任意の一本の
電極の構造を示す断面図である(図に示すために縦と横
とを任意に拡大してある)。図1記載の弾性表面波素子
1は中央に電気信号と弾性表面波との変換を行う櫛歯型
のインターデジタルトランスジューサ(以下IDT)部
2を有し、本IDT2の両側に格子状反射器電極(以下
REF)3を有する共振子である。圧電性を有する基板
4は水晶である。本弾性表面波素子1の共振周波数は1
50MHZ帯域である。
【0006】さて、図2に示すように本弾性表面波素子
1の電極(すなわちIDT2とREF3の電極)は4層
構造になっている。全体の厚みは4層で6000オング
ストロームである。本実施例の場合水晶基板4側から第
1層と数える。本実施例では第1層がクロム膜100オ
ングストロームであり、第2層がアルミニウム膜で30
00オングストローム、第3層が再びクロム膜で100
オングストローム、第4層が再びアルミニウム膜で28
00オングストロームである。すなわち、クロム膜とア
ルミニウム膜という2種類の電気伝導性を有する物質を
、交互に2回積層した構造である。
1の電極(すなわちIDT2とREF3の電極)は4層
構造になっている。全体の厚みは4層で6000オング
ストロームである。本実施例の場合水晶基板4側から第
1層と数える。本実施例では第1層がクロム膜100オ
ングストロームであり、第2層がアルミニウム膜で30
00オングストローム、第3層が再びクロム膜で100
オングストローム、第4層が再びアルミニウム膜で28
00オングストロームである。すなわち、クロム膜とア
ルミニウム膜という2種類の電気伝導性を有する物質を
、交互に2回積層した構造である。
【0007】また、図3は従来技術により水晶基板4上
にアルミニウム膜を6000オングストローム堆積した
、弾性表面波素子の任意の一本の電極の断面図である(
図に示すために縦と横とを任意に拡大してある)。図4
は図2の電極断面を持つ弾性表面波素子と、図3の電極
断面を持つ弾性表面波素子を同じ条件で動作させた試験
における、共振周波数の経時変化を示す特性図である。 本特性図の中で実線10が本実施例によるものであり、
破線11が従来技術によるものである。本特性図によれ
ば、明らかに本実施例の経時変化が小さく、従来技術に
よる特性より優れていることがわかる。
にアルミニウム膜を6000オングストローム堆積した
、弾性表面波素子の任意の一本の電極の断面図である(
図に示すために縦と横とを任意に拡大してある)。図4
は図2の電極断面を持つ弾性表面波素子と、図3の電極
断面を持つ弾性表面波素子を同じ条件で動作させた試験
における、共振周波数の経時変化を示す特性図である。 本特性図の中で実線10が本実施例によるものであり、
破線11が従来技術によるものである。本特性図によれ
ば、明らかに本実施例の経時変化が小さく、従来技術に
よる特性より優れていることがわかる。
【0008】そこで次にこの特性の差が生じた理由を説
明する。図5は図2記載の本実施例の電極構造の断面を
拡大し、電極表面付近の電極材料の結晶粒子を示した断
面図である。また図6は図3記載の従来技術の電極構造
の断面を拡大し、電極表面付近の電極材料の結晶粒子を
示す断面図である。
明する。図5は図2記載の本実施例の電極構造の断面を
拡大し、電極表面付近の電極材料の結晶粒子を示した断
面図である。また図6は図3記載の従来技術の電極構造
の断面を拡大し、電極表面付近の電極材料の結晶粒子を
示す断面図である。
【0009】この2つの図を比較すれば本実施例の電極
材料の結晶粒子14は、従来技術による電極材料の結晶
粒子12より大きさが小さいことがわかる。この理由は
従来技術による電極は、その形成時に、蒸着法等により
連続して形成されたために、結晶粒子が連続的に大きく
成長するのに対し、本実施例においては、第2層のアル
ミニウム膜と第4層のアルミニウム膜との間に第3層の
クロム膜を挿入したことにより、アルミニウム膜の連続
的な成長を防止したためである。
材料の結晶粒子14は、従来技術による電極材料の結晶
粒子12より大きさが小さいことがわかる。この理由は
従来技術による電極は、その形成時に、蒸着法等により
連続して形成されたために、結晶粒子が連続的に大きく
成長するのに対し、本実施例においては、第2層のアル
ミニウム膜と第4層のアルミニウム膜との間に第3層の
クロム膜を挿入したことにより、アルミニウム膜の連続
的な成長を防止したためである。
【0010】一方図7に示すように弾性表面波素子は動
作中縦方向の振動15とよく方向の振動16により伸縮
される。このため電極材料の粒子の大きさが大きいと、
結晶と結晶の間に摩擦が生じ、アルミニウム膜内部の応
力が変化したり、また振動が激しい場合は結晶粒界から
亀裂が発生することになる。こうした電極の変化により
弾性表面波素子の弾性表面波の伝播状態が変化する。そ
れゆえ共振周波数が変化し、動作経時特性が劣化する。 すなわち結晶粒子の大きさが大きい程こうした振動に対
する粒子同士の結合が小さいため、亀裂等が発生し易く
なり共振周波数の経時変化が大きくなる。このため結晶
粒子の成長を非連続的にし、粒径を小さくする本実施例
の電極構造は共振周波数の経時変化が小さいのである。 また仮に第2層目や第4層目の膜に亀裂が発生した場合
でも、第3層目において膜が非連続的であるためその亀
裂が膜の厚み方向に成長していくことがない。この点か
らも本実施例による弾性表面波素子の共振周波数の経時
変化が小さいことは明確である。
作中縦方向の振動15とよく方向の振動16により伸縮
される。このため電極材料の粒子の大きさが大きいと、
結晶と結晶の間に摩擦が生じ、アルミニウム膜内部の応
力が変化したり、また振動が激しい場合は結晶粒界から
亀裂が発生することになる。こうした電極の変化により
弾性表面波素子の弾性表面波の伝播状態が変化する。そ
れゆえ共振周波数が変化し、動作経時特性が劣化する。 すなわち結晶粒子の大きさが大きい程こうした振動に対
する粒子同士の結合が小さいため、亀裂等が発生し易く
なり共振周波数の経時変化が大きくなる。このため結晶
粒子の成長を非連続的にし、粒径を小さくする本実施例
の電極構造は共振周波数の経時変化が小さいのである。 また仮に第2層目や第4層目の膜に亀裂が発生した場合
でも、第3層目において膜が非連続的であるためその亀
裂が膜の厚み方向に成長していくことがない。この点か
らも本実施例による弾性表面波素子の共振周波数の経時
変化が小さいことは明確である。
【0011】さて図8は本発明による第2の実施例の電
極構造の断面図である(図に示すために縦と横とを任意
に拡大してある)。本実施例は水晶基板4上にアルミニ
ウム膜を第1層として3000オングストローム堆積し
、第2層にクロム膜を50オングストローム堆積し、再
び第3層目にアルミニウム膜を2800オングストロー
ム堆積した構造である。本実施例ではクロム膜の上下に
交互にアルミニウム膜を配置した構造である。
極構造の断面図である(図に示すために縦と横とを任意
に拡大してある)。本実施例は水晶基板4上にアルミニ
ウム膜を第1層として3000オングストローム堆積し
、第2層にクロム膜を50オングストローム堆積し、再
び第3層目にアルミニウム膜を2800オングストロー
ム堆積した構造である。本実施例ではクロム膜の上下に
交互にアルミニウム膜を配置した構造である。
【0012】また図9は本発明による第3の実施例の電
極構造の断面図である(図に示すために縦と横とを任意
に拡大してある)。本実施例は水晶基板4上にクロム膜
を第1層として50オングストローム、第2層としてア
ルミニウム膜を3000オングストローム、第3層にク
ロム膜を50オングストローム、第4層にアルミニウム
膜を3000オングストローム、そして第5層としてク
ロム膜を50オングストローム、各々堆積した構造であ
る。第5層目のクロム膜はアルミニウム膜の粒子間に発
生する亀裂を抑える働きを持つ。また電極表面が大気と
接触し酸化されたり、腐食されたりするのを防止する働
きを持つ。
極構造の断面図である(図に示すために縦と横とを任意
に拡大してある)。本実施例は水晶基板4上にクロム膜
を第1層として50オングストローム、第2層としてア
ルミニウム膜を3000オングストローム、第3層にク
ロム膜を50オングストローム、第4層にアルミニウム
膜を3000オングストローム、そして第5層としてク
ロム膜を50オングストローム、各々堆積した構造であ
る。第5層目のクロム膜はアルミニウム膜の粒子間に発
生する亀裂を抑える働きを持つ。また電極表面が大気と
接触し酸化されたり、腐食されたりするのを防止する働
きを持つ。
【0013】以上までのアルミニウム膜、クロム膜にお
いてはアルミニウム膜の厚みが3000オングストロー
ム、クロム膜が50、あるいは100オングストローム
であったが、特にこの厚みに限定されるわけではない。 ただしクロム膜は10から100オングストローム程度
が良く、アルミニウム膜は4000オングストローム以
下が良い。またアルミニウム膜は銅などを含む合金でも
よい。さらにクロム膜はチタニウム膜、銅膜、タングス
テン膜、タンタル膜等でも良い。
いてはアルミニウム膜の厚みが3000オングストロー
ム、クロム膜が50、あるいは100オングストローム
であったが、特にこの厚みに限定されるわけではない。 ただしクロム膜は10から100オングストローム程度
が良く、アルミニウム膜は4000オングストローム以
下が良い。またアルミニウム膜は銅などを含む合金でも
よい。さらにクロム膜はチタニウム膜、銅膜、タングス
テン膜、タンタル膜等でも良い。
【0014】また図10は本発明による第4の実施例の
電極構造の断面図である(図に示すために縦と横とを任
意に拡大してある)。本実施例においては第1層がクロ
ム膜50オングストローム、第2層がアルミニウム膜3
000オングストローム、第3層が銅膜で50オングス
トローム、第4層がアルミニウム膜3000オングスト
ロームの構造である。本実施例は第1層と第3層とが異
なる材料で構成されている。
電極構造の断面図である(図に示すために縦と横とを任
意に拡大してある)。本実施例においては第1層がクロ
ム膜50オングストローム、第2層がアルミニウム膜3
000オングストローム、第3層が銅膜で50オングス
トローム、第4層がアルミニウム膜3000オングスト
ロームの構造である。本実施例は第1層と第3層とが異
なる材料で構成されている。
【0015】以上説明した4つの実施例において、電極
の幅は0.5ミクロンから5ミクロン程度であり、いわ
ゆる微細電極である。図1に示すような弾性表面波素子
1をこの幅の電極で形成する方法として、本実施例では
リフトオフ法を用いている。本実施例におけるリフトオ
フプロセスの概略図を図11の(a)から(e)に示す
。本実施例では基板上に光反応性樹脂(以下レジスト)
を塗布し、続いて図11(b)に示すように所望の電極
図形を描いた光遮断板(以下マスク)を通し露光する。 そして図11(c)に示すようにレジスト22を現像液
により現像し、レジストパターン25を得る。このレジ
ストパターン25の上から図11(d)に示すように蒸
着法またはスパッタリング法、その他の方法により金属
膜26を成膜する。この状態で基板をレジスト剥離液に
浸漬すると、図11(e)に示すようにレジストパター
ン25は剥離液に溶解するので基板4からリフトオフ(
離陸)する。したがって基板4上には所望の金属膜図形
を形成することができる。本実施例においては図11(
d)に示す金属膜の成膜時に、材料を変え、複数回蒸着
等をすることにより簡単に積層構造を形成することがで
きる。ただし電極の形成方法はこれに限られることはな
く、第1に基板全面に積層構造の膜を成膜しておき、第
2に腐食法、あるいはレーザー溶融法等を用いて形成す
ることもできる。また前述の4つの実施例においてはア
ルミニウム膜が最も厚く構成されているが、これは電気
抵抗を最小にするためである。したがって用途によって
はクロム膜、タンタル膜等が最も厚い膜として、電極構
造を構成することも可能である。基板については前述の
4つの実施例はすべて水晶基板を用いたが、他の基板と
してタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リ
チウム等の酸化物単結晶や、ガラス基板、サフャイヤ基
板等も使用することもできる。またガラス基板や、サフ
ャイヤ基板上に酸化亜鉛や、窒化アルミニウム等の圧電
性薄膜を具備する基板を使用することも可能である。さ
らにガラス基板、サフャイヤ基板の上に本実施例による
電極構造を形成し、その上から全面に渡り、酸化亜鉛や
窒化アルミニウムを成膜した構造にすることもできる。
の幅は0.5ミクロンから5ミクロン程度であり、いわ
ゆる微細電極である。図1に示すような弾性表面波素子
1をこの幅の電極で形成する方法として、本実施例では
リフトオフ法を用いている。本実施例におけるリフトオ
フプロセスの概略図を図11の(a)から(e)に示す
。本実施例では基板上に光反応性樹脂(以下レジスト)
を塗布し、続いて図11(b)に示すように所望の電極
図形を描いた光遮断板(以下マスク)を通し露光する。 そして図11(c)に示すようにレジスト22を現像液
により現像し、レジストパターン25を得る。このレジ
ストパターン25の上から図11(d)に示すように蒸
着法またはスパッタリング法、その他の方法により金属
膜26を成膜する。この状態で基板をレジスト剥離液に
浸漬すると、図11(e)に示すようにレジストパター
ン25は剥離液に溶解するので基板4からリフトオフ(
離陸)する。したがって基板4上には所望の金属膜図形
を形成することができる。本実施例においては図11(
d)に示す金属膜の成膜時に、材料を変え、複数回蒸着
等をすることにより簡単に積層構造を形成することがで
きる。ただし電極の形成方法はこれに限られることはな
く、第1に基板全面に積層構造の膜を成膜しておき、第
2に腐食法、あるいはレーザー溶融法等を用いて形成す
ることもできる。また前述の4つの実施例においてはア
ルミニウム膜が最も厚く構成されているが、これは電気
抵抗を最小にするためである。したがって用途によって
はクロム膜、タンタル膜等が最も厚い膜として、電極構
造を構成することも可能である。基板については前述の
4つの実施例はすべて水晶基板を用いたが、他の基板と
してタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リ
チウム等の酸化物単結晶や、ガラス基板、サフャイヤ基
板等も使用することもできる。またガラス基板や、サフ
ャイヤ基板上に酸化亜鉛や、窒化アルミニウム等の圧電
性薄膜を具備する基板を使用することも可能である。さ
らにガラス基板、サフャイヤ基板の上に本実施例による
電極構造を形成し、その上から全面に渡り、酸化亜鉛や
窒化アルミニウムを成膜した構造にすることもできる。
【0016】また4つの実施例は図1に示した弾性表面
波共振子の電極構造の実施例であるが、弾性表面波フィ
ルタ素子等にも利用可能である。弾性表面波フィルタへ
の応用ではIDTとREFを具備する共振子型フィルタ
と、IDTを複数個具備するトランスバーサル型フィル
タの両方に可能である。また弾性表面波と光素子を組み
合わせた素子や半導体薄膜と組み合わせたコンボルバ素
子等のあらゆる弾性表面波を利用する素子に応用可能で
ある。また本実施例ではIDTとREFの電極の積層構
造は同じ構造であったが、必要に応じて異なる材質、異
なる順番で交互に積層することも可能である。更に用途
によってはIDTとREFの電極の一方が積層構造で、
一方が単層構造であってもよい。
波共振子の電極構造の実施例であるが、弾性表面波フィ
ルタ素子等にも利用可能である。弾性表面波フィルタへ
の応用ではIDTとREFを具備する共振子型フィルタ
と、IDTを複数個具備するトランスバーサル型フィル
タの両方に可能である。また弾性表面波と光素子を組み
合わせた素子や半導体薄膜と組み合わせたコンボルバ素
子等のあらゆる弾性表面波を利用する素子に応用可能で
ある。また本実施例ではIDTとREFの電極の積層構
造は同じ構造であったが、必要に応じて異なる材質、異
なる順番で交互に積層することも可能である。更に用途
によってはIDTとREFの電極の一方が積層構造で、
一方が単層構造であってもよい。
【0017】本実施例は主として弾性表面波素子におけ
る電極に利用するものであるが、半導体集積回路や、液
晶パネルにおける電極や電気配線等にも応用可能である
。また磁気記録再生装置に使用される薄膜磁気ヘッドや
、印刷機器に使用される昇温型印字ヘッド、その他薄膜
構造の電気配線等に応用することが可能である。ここで
述べている薄膜構造とはその厚みが例えば百ミクロン以
下の構造を示しているが、本発明はその応用範囲に関し
てこうした薄膜構造に限られるわけではない。例えば大
きな電流を流す場合などでは、印刷法や、メッキ法等に
より形成される、一層の厚みが数百ミクロン、数ミリの
電気配線等にも応用できる。
る電極に利用するものであるが、半導体集積回路や、液
晶パネルにおける電極や電気配線等にも応用可能である
。また磁気記録再生装置に使用される薄膜磁気ヘッドや
、印刷機器に使用される昇温型印字ヘッド、その他薄膜
構造の電気配線等に応用することが可能である。ここで
述べている薄膜構造とはその厚みが例えば百ミクロン以
下の構造を示しているが、本発明はその応用範囲に関し
てこうした薄膜構造に限られるわけではない。例えば大
きな電流を流す場合などでは、印刷法や、メッキ法等に
より形成される、一層の厚みが数百ミクロン、数ミリの
電気配線等にも応用できる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、弾
性表面波素子における櫛歯型電極の構造を、複数の種類
の電気伝導性を有する物質を積層する事により、電極材
料の結晶粒子を小さくすることができ、結晶粒子の間か
ら発生する摩擦や亀裂を防止することができる。そのた
め弾性表面波素子の動作経時変化による共振周波数の変
化を小さくでき、信頼性の高い弾性表面波素子を提供で
きるという効果を有する。
性表面波素子における櫛歯型電極の構造を、複数の種類
の電気伝導性を有する物質を積層する事により、電極材
料の結晶粒子を小さくすることができ、結晶粒子の間か
ら発生する摩擦や亀裂を防止することができる。そのた
め弾性表面波素子の動作経時変化による共振周波数の変
化を小さくでき、信頼性の高い弾性表面波素子を提供で
きるという効果を有する。
【図1】本発明の一実施例による弾性表面波素子の正面
図
図
【図2】本発明の一実施例による弾性表面波素子の電極
構造を示す断面図
構造を示す断面図
【図3】従来技術による弾性表面波素子の電極構造の断
面図
面図
【図4】本実施例による素子と従来技術による素子との
動作経時変化特性を示す特性図
動作経時変化特性を示す特性図
【図5】本実施例の電極断面の拡大断面図
【図6】従来
技術の電極断面の拡大断面図
技術の電極断面の拡大断面図
【図7】動作中の弾性表面
波素子の動きを示す断面図
波素子の動きを示す断面図
【図8】本発明による第2の
実施例の電極の断面図
実施例の電極の断面図
【図9】本発明による第3の実施
例の電極の断面図
例の電極の断面図
【図10】本発明による第4の実施例
の電極の断面図
の電極の断面図
【図11】電極形成方法の説明断面図
1 弾性表面波素子
2 櫛歯型電極
3 格子状反射器電極
4 圧電体基板
5 第1層目のクロム層
6 第2層目のアルミニウム層
7 第3層目のクロム層
8 第4層目のアルミニウム層
9 アルミニウム層
10 本実施例の特性
11 従来技術の特性
12 従来技術のアルミニウム粒子
13 亀裂
14 本実施例のアルミニウム粒子
15 縦方向の振動
16 横方向の振動
17 第1層目のアルミニウム層
18 第2層目のクロム層
19 第3層目のアルミニウム層
20 第5層目のアルミニウム層
21 第3層目の銅層
22 光反応性樹脂
23 光
24 光遮光板
25 パターン
26 金属膜
Claims (1)
- 【請求項1】 圧電性を有する基板上に電気伝導性を
有する物質により櫛歯型電極および格子状電極を形成し
てなる弾性表面波素子において、前記櫛歯型電極と格子
状電極の構造が複数の種類の電気伝導性を有する物質を
交互に積層した構造であることを特徴とする弾性表面波
素子の電極構造。
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JP2844491A JPH04288718A (ja) | 1991-02-22 | 1991-02-22 | 弾性表面波素子の電極構造 |
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JPH04288718A true JPH04288718A (ja) | 1992-10-13 |
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