JPH04287658A - エリスリトールを含有する飲料水 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はメソ・エリスリトール（
以下、エリスリトールと略す）と果糖とを甘味の主成分
として含有する、甘味質が良好で、エネルギー値が低く
、インシュリン依存性の低い甘味料組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、エネルギー値の低い甘味料と
しては、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール
等の糖アルコール類、アスパルテーム、ステビオサイド
、サッカリン等の高甘味度甘味料、フラクトオリゴ糖、
イヌロオリゴ糖等の非澱粉系オリゴ糖類が知られている
。しかしながら、糖アルコールや非澱粉系オリゴ糖類は
、大量に摂取した場合に便が軟化するという欠点がある
。エリスリトールはその他の糖アルコールや非澱粉系オ
リゴ糖類と比較して軟便化作用は少なく、その点での問
題はないが、低濃度で単独で用いた場合には後味に僅か
な収斂味を持ち、必ずしも甘味質が良好とは言えない。 この欠点を改良する方法としては、蔗糖と組み合わせる
方法が提案されているが（特開平２−１０４２５９号公
報）、蔗糖を併用した場合には、血中インシュリンレベ
ルの上昇を伴うので、健康上好ましくない。また、高甘
味度甘味料とエリスリトールとを組み合わせる方法が提
案されているが（特開昭６３−２５８５５７号公報、特
開平１−９５７４１号公報）、こく味の点で十分とは言
えない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、甘味質が良
好で、特に水溶液で用いた場合にこく味があり、蔗糖と
同一の甘味度におけるエネルギー値が蔗糖の２／３以下
、好ましくは１／２以下であり、しかもインシュリン依
存性の低い甘味料組成物を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記実情に鑑み、本発明
者は、課題を解決するために鋭意努力した結果、特定の
甘味料組成物が最適であるとの結果を見出し本発明に至
った。すなわち、本発明の要旨はエリスリトールと果糖
とを甘味の主成分として含有することを特徴とする甘味
料組成物に存する。以下、本発明を詳細に説明する。

【０００５】本発明の甘味料は、エリスリトールと果糖
とを甘味の主成分として含有する。この２成分を組合せ
ることによって、甘味質良好なものが得られ、さらに、
エリスリトールが非消化性の糖アルコールであるために
、本発明によれば、ショ糖のものに比し、摂取エネルギ
ーを従来の１／４〜１／２のレベルに低減することが出
来る。しかも果糖を用いるため、糖尿性疾患でインシュ
リンの欠乏した人でも摂取することができる甘味料であ
る。例えば、ショ糖７重量％の甘味に相当するエリスリ
トール５．２重量％と果糖２．３３重量％を含有する混
合溶液（混合液の温度は５℃）のエネルギーは１０ｋｃ
ａｌであって、ショ糖の２７．１ｋｃａｌに比し約１／
３と低い。またこの混合物の甘味質はエリスリトールと
果糖との組合せによって甘味質が改良され嗜好的にも好
ましい。

【０００６】甘味料組成物の甘味質、エネルギー等を総
合的に考慮して、組成物中の甘味に寄与する成分中のエ
リスリトールの濃度は、通常３０〜９０重量％、好まし
くは４０〜７０重量％であり、また、果糖の濃度は通常
７０〜１０重量％、好ましくは６０〜１０重量％である
。果糖の甘味度は、低温の場合に、常温に比して１．５
〜１．７倍強く感じられるので、本発明の組成物は冷却
された状態で（例えば１０℃以下）で食する食品、例え
ば飲料、乳製品に極めて適している。

【０００７】本発明の甘味料組成物はエリスリトールと
果糖とを甘味の主成分とする限りは、その他の甘味料（
例えば高甘味度甘味料やショ糖、ぶとう糖、異性化糖等
の糖類）を含有しても良い。但し、その他の甘味料の甘
味度は、本発明の甘味料組成物の甘味度全体の通常５０
％以下、好ましくは３０％以下がよい。なお、本発明に
おける甘味度は特記しない限り５℃における甘味度を示
す。

【０００８】本発明の甘味料組成物中には、エリスリト
ールと果糖に、更に高甘味度甘味料を組合せることが特
に好ましい。この場合には、甘味料組成物のコク味の点
から、高甘味度甘味料の甘味が組成物の甘味に占める割
合は、甘味の通常５０〜５％、好ましくは３０〜１０％
の範囲が好ましい。用いることのできる高甘味度甘味料
としては、アスパルテーム、ステビオサイド、レバウデ
オサイドＡ、α−グリコシルステビオサイド、サッカリ
ンナトリウム、アセスルファムカリウム、グリチルリチ
ン等が挙げられる。

【０００９】また、本発明品は必要に応じその他の糖類
、糖アルコール類、非澱粉系オリゴ糖類、食物繊維等、
また、酸味料、着香料、強化剤、糊料などの添加物が加
えられる。本発明の低エネルギー甘味料組成物は粉末、
結晶、錠剤等の成型品、溶液などの形態で利用しうる。 本発明の甘味料組成物は甘味を必要とする食品に使用す
ることが可能であり、その例としては、卓上用甘味料、
飲料類、ドリンク剤、冷菓類、冷菓用のチョコレート等
のコーティング剤、パン、ケーキ類、アイシング剤、佃
煮、練り製品等への利用等が挙げられる。食品中の甘味
料組成物の含有量は、食品の用途や、嗜好によって任意
に定められる。通常、組成物の甘味度が、ショ糖の甘味
度換算で５重量％以上となる程度とするのが一般的であ
る。

【００１０】

【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例１（甘味料組成物） エリスリトール（三菱化成食品社製）と果糖（加藤化学
社製）及び場合によってその他の高甘味度甘味料からな
る甘味料組成物を、後記表１〜４に示すとおりの組成で
水に溶解し、全量１００ｇとして試料とした。各試料の
甘味度は全てショ糖の約７重量％溶液に相当する。表２
〜４の甘味度の値は、試料中の各糖の甘味をショ糖の重
量％に換算した値である。試料温度は５℃として、各試
料の甘味質について５名のパネラーによる官能検査を行
った。また、各試料のエネルギー値を算出して比較を行
った。尚、各糖のエネルギーは、ショ糖３．８７ｋｃａ
ｌ、果糖３．６８ｋｃａｌ、エリスリトール０．２８ｋ
ｃａｌ、その他の高甘味度甘味料０ｋｃａｌとした。

【００１１】各試料の官能検査結果及びエネルギーの比
較の結果を後記表１〜４に示す。表１において、試料Ｎ
ｏ．１は果糖のみであるので本発明の効果である低エネ
ルギー値を達成しておらず、試料Ｎｏ．６はエリスリト
ールのみであるので、甘味質が良好とはいえない。これ
に対し、本発明の実施例にあたる試料ＮＯ．２〜５は、
甘味質も良好であり、加えて、低エネルギー値の甘味料
組成物であることが解る。

【００１２】表２〜４において、試料Ｎｏ．１１、１２
、１７、１８、２３および２４は、甘味度に占めるエリ
スリトールと果糖との合計の割合が、ステビア等の高甘
味度甘味料よりも少なくなっている為に、後味の悪いも
のとなっている。これに対し、本発明の実施例にあたる
試料Ｎｏ．７〜１０、１３〜１６および１９〜２２は、
甘味度に占めるエリスリトールと果糖との合計の割合が
主である為に、甘味質も良好となっている。また、いず
れもエネルギー値は低いものとなっている。これらの中
で、試料Ｎｏ．１０、１６および２２はエリスリトール
と果糖との合計の割合がちょうど半分であるので、若干
、高甘味度甘味料による影響が大きくなっており、実施
例の中では、高甘味度甘味料を含有させた場合の限界を
示している。

【００１３】実施例２（甘味料組成物を含有する食品）
本発明の甘味料組成物を用いて、清涼飲料１００ｇを作
製した。配合処方は後記表５のとおりとして、水に溶解
させ、清涼飲料とした。この飲料は風味良好で、嗜好的
に大変好ましいものであり、又、飲料中の甘味料組成物
のエネルギーは２０．４ｋｃａｌであった。又、甘味度
はショ糖に換算するとショ糖濃度１４重量％に相当する
ので、仮に本発明の甘味料組成物のかわりにショ糖を用
いると、エネルギーは５４．２ｋｃａｌに相当する。こ
の飲料はショ糖を用いた場合に比較して、低エネルギー
かつ、嗜好的に大変好ましいものであることが解った。

【００１４】

【発明の効果】本発明の甘味料組成物はエリスリトール
の甘味質が改良されており、かつ低エネルギーなので、
通常の甘味料としてのみならず糖尿性疾患でインシュリ
ンの欠乏した人でも摂取することができる、有用な甘味
料である。したがって本発明の甘味料組成物は健康上か
らも嗜好上からもすぐれたものである。

【００１５】

【表１】

【００１６】

【表２】

【００１７】

【表３】

【００１８】

【表４】

【００１９】

【表５】

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　メソ・エリスリトールと果糖とを甘味
   の主成分として含有することを特徴とする甘味料組成物
   。
2. 【請求項２】　　甘味に寄与する成分中に、メソ・エリ
   スリトールを３０〜９０重量％と果糖７０〜１０重量％
   とを含有することを特徴とする甘味料組成物。
3. 【請求項３】　　請求項１記載の甘味料組成物を含有す
   る食品。