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JPH04262761A - 酸性水中油型乳化組成物 - Google Patents

酸性水中油型乳化組成物

Info

Publication number
JPH04262761A
JPH04262761A JP3021858A JP2185891A JPH04262761A JP H04262761 A JPH04262761 A JP H04262761A JP 3021858 A JP3021858 A JP 3021858A JP 2185891 A JP2185891 A JP 2185891A JP H04262761 A JPH04262761 A JP H04262761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
emulsion composition
weight
sfc
phosphatidic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3021858A
Other languages
English (en)
Inventor
Kouichi Okisaka
浩一 沖坂
Minoru Ishibashi
稔 石橋
Masaki Nomura
野村 正樹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP3021858A priority Critical patent/JPH04262761A/ja
Publication of JPH04262761A publication Critical patent/JPH04262761A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸性水中油型乳化組成
物に関する。更に詳しくは油脂量を低減した場合におい
ても高粘度を維持し、良好な食感を有し、安定性に優れ
た酸性水中油型乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年に
なって低カロリー食品を指向する消費者の好みから、マ
ヨネーズ等のドレッシング類、クリーム類等の油脂乳化
食品から油脂量を低減しようとする試みがなされている
。しかしながらこれらの油脂食品から油脂量を低減する
と、物性の変化、更に油脂の濃厚感が少なくなり風味の
低下が認められる。特にマヨネーズ等の高粘度乳化物に
おいては、油脂量を低減することにより粘度・保型性の
低下が著しくマヨネーズのイメージとはかけはなれた乳
化物となる。
【0003】これら油脂乳化食品において、物性を維持
したまま油脂量を低減する目的として種々の方法が実施
あるいは検討されている。例えば、高粘度の酸性調味料
であるマヨネーズ等のドレッシングについては、その方
法の一つとして、でん粉糊、合成糊料、あるいはグアガ
ム、キサンタンガム等のガム剤を増粘剤として用いる方
法が挙げられる。この方法は、増粘剤により乳化物の分
散相である水性相の粘度を増し、その結果、油脂を低減
した時でも乳化物の粘度をマヨネーズと同等に維持しよ
うとする方法である。しかしながら増粘剤を使用する方
法では、糊っぽさの増大による食感の低下、使用した増
粘剤に起因する風味の低下等の欠点が認められる。
【0004】また他の方法としては、例えば、特開昭6
0−12096 号、特開昭60−184366号公報
等に開示されている多相乳化による方法が挙げられる。 多相乳化による方法は、水中油型乳化物における油滴中
に更に水性相を分散させることにより、みかけの油脂量
を増し、その結果粘度をマヨネーズと同等に維持しよう
とする方法である。しかし多相乳化による方法でも、製
造プロセスが複雑であり又得られた乳化物の安定性も問
題がある等、種々の制約がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の様な状況に基き、
本発明者らは油脂量を低減した場合においても容易に製
造しうる安定性に優れた高粘度の酸性水中油型乳化組成
物を得るべく鋭意研究した結果、前記酸性水中油型乳化
組成物において、特定構成のリン脂質混合物を油相中に
特定量含有せしめることにより、増粘効果を示すことを
見出し特許出願した(特願平1−226841号)。更
に増粘剤を用いないで油脂を低減し、かつ高粘度の酸性
水中油型乳化物を得るべく検討した結果、特定範囲の固
体脂含有量(SFC) の値を持つ油相を用いることに
より、増粘剤を使用した場合の糊っぽさの増大による食
感の低下がなく、良好な食感を有する酸性水中油型乳化
組成物が得られるとの知見に到り本発明を完成したもの
である。
【0006】即ち、本発明は、ホスファチジン酸又は/
及びホスファチジン酸塩を乳化組成物中に0.1 〜5
重量%含有し、かつ5℃における固体脂含有量(SFC
) が10〜40、20℃におけるSFC が5〜30
、35℃におけるSFC が20以下に調製した油脂を
含有することを特徴とする酸性水中油型乳化組成物を提
供するものである。更には、一種又はそれ以上のジグリ
セリドを油相中0.1 〜50重量%含有する酸性水中
油型乳化組成物を提供するものである。
【0007】以下本発明について詳述する。本発明の酸
性水中油型乳化組成物は、特定範囲の固体脂含有量(S
FC) の値を有する油相にホスファチジン酸または/
およびホスファチジン酸塩を含有するリン脂質混合物及
び食酢等の酸味料を含有するものであり、更にはジグリ
セリドを含有する油脂を含有せしめたものであり、これ
らに必要により調味料・香辛料等の呈味成分、卵黄蛋白
等の乳化剤等を配合・乳化することにより得られる。
【0008】本発明の酸性水中油型乳化組成物に用いら
れるリン脂質混合物は、ホスファチジルコリンやホスフ
ァチジルエタノールアミン等の窒素原子を含有するリン
脂質を低減せしめたリン脂質混合物である。その中でも
本発明に好適なものは、ホスファチジン酸又は/及びホ
スファチジン酸塩の含有量が乳化組成物に含有されるリ
ン脂質混合物中の5重量%以上のものであり、更にホス
ファチジン酸又は/及びホスファチジン酸塩の含有量は
乳化組成物中 0.1〜5重量%である。
【0009】本発明に用いることのできるホスファチジ
ルコリンやホスファチジルエタノールアミン等を低減せ
しめたリン脂質混合物としては、例えばホスファチジン
酸又は/及びその塩、ホスファチジルイノシトール、ホ
スファチジルグリセロール、さらにはこれらのリゾリン
脂質等のリン脂質混合物が挙げられるが、本発明に用い
られる特に好ましいリン脂質混合物は、ホスファチジン
酸又は/及びホスファチジン酸塩をリン脂質混合物中5
重量%以上含有するリン脂質混合物である。好ましくは
、ホスファチジン酸又は/及びホスファチジン酸塩をリ
ン脂質混合物中15重量%以上、更に好ましくは30重
量%以上含有するリン脂質混合物である。
【0010】前記したホスファチジン酸としては、下記
一般式(I)又は/及び(II)で表わされるものが挙
げられる。
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1およびR2は同一又は異るも
のであって、炭素数が8〜24の飽和又は不飽和の脂肪
族アシル基である。)またホスファチジン酸塩を構成す
る塩としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ア
ルミニウム、マグネシウム、アンモニウム等が挙げられ
る。またホスファチジン酸又は/及びホスファチジン酸
塩は、リゾホスファチジン酸又は/及びリゾホスファチ
ジン酸の上記塩を含んでいてもかまわない。
【0013】前記したリン脂質混合物は、例えば天然レ
シチンを原料として酵素処理(ホスフォリパーゼDによ
る処理) 、分画処理等によりリン脂質中のフォスファ
チジルコリン、フォスファチジルエタノールアミン含量
を低減し、逆にフォスファチジン酸、ホスファチジルイ
ノシトール等の含量を特定量以上に増加させることによ
り得ることができる。ここで用いられる天然レシチンと
しては、大豆、ナタネ、ヒマワリ、コーン等の植物由来
のレシチン、或いは卵黄等の動物由来のレシチンが挙げ
られる。
【0014】上記リン脂質混合物は、更に、溶剤分画、
イオン交換カラム、ケイ酸カラムによる分画、電気透析
法等による処理方法を用いて処理しても良い。
【0015】さらにはこれら酵素処理したリン脂質以外
に、合成により得られるリン脂質、例えばモノグリセリ
ド或いはジグリセリドをリン酸化剤(例えば、5酸化リ
ン、5塩化リン、オキシ塩化リンなど)により処理して
得られるものも同様に本発明に用いる事ができる。
【0016】本発明に好適なホスファチジン酸又は/及
びホスファチジン酸塩の含有量は、乳化組成物中0.1
 〜5重量%であり、更に好ましくは0.1 〜3重量
%である。ホスファチジン酸又は/及びホスファチジン
酸塩が乳化組成物中0.1 重量%より少ない場合には
、増粘効果の発現は小さく、またホスファチジン酸又は
/及びホスファチジン酸塩の乳化組成物中での含有量が
増加するに従い増粘効果は大きくなるが、ほぼ5重量%
の含有量で増粘効果は平衡になりそれ以上の効果は期待
できない。
【0017】本発明の酸性水中油型乳化組成物に用いら
れる油脂としては、大豆油、ナタネ油、パーム油、コー
ン油、綿実油、ヤシ油、パーム核油、米油、ゴマ油、サ
フラワー油、サンフラワー油等の植物性油脂、牛脂、ラ
ード、魚油、乳脂等の動物性油脂あるいはこれら動植物
性油脂の分別油、ランダム化油、水素添加油、エステル
交換油等から選ばれた一種又は二種以上の油脂、あるい
はこれら油脂とグリセリンの混合物をエステル交換反応
するか、又は上記油脂由来の脂肪酸組成物とグリセリン
をエステル化反応することによりジグリセリド含量を高
めた油脂を単独もしくは上記油脂と混合することにより
得られる油脂が挙げられる。エステル交換反応またはエ
ステル化反応は、高温または/およびアルカリ金属・ア
ルカリ土類金属化合物触媒による化学的反応または酵素
による反応どちらでも良く、その反応方法は問わない。
【0018】本発明で用いる油脂は増粘剤を併用した場
合の糊っぽさを解消するために十分な口どけ性を発現さ
せるため、ある特定範囲のSFC の値を持つことが必
要となる。即ち、5℃における固体脂含有量(SFC)
 が10〜40、20℃におけるSFC が5〜30、
35℃におけるSFC が20以下に調製した油脂を用
いる。各温度でのSFC の値が上記範囲の下限未満で
あった場合、十分な口どけ性を感じることができず、ま
た上記範囲の上限を超えた場合、逆にねとつきを感じ食
感に対し著しく悪い結果を与える。 かかるSFC を有する調製した油脂の具体例としては
、食用精製加工油脂として好適な硬化油脂、分別油脂、
エステル交換油脂などが挙げられる。
【0019】また本発明乳化組成物中の油相量について
は特に限定はないが、低脂肪・低油脂量の効果を期待す
るため、乳化組成物中50重量%以下が好ましい。
【0020】また本発明の酸性水中油型乳化組成物は一
種又はそれ以上のジグリセリドを油相中 0.1〜50
重量%、好ましくは0.5 〜30重量%、更に好まし
くは10〜30重量%含有することが望ましい。油相中
にジグリセリドが 0.1重量%以上含まれることによ
り、ホスファチジン酸・ホスファチジン酸塩の増粘効果
が一段と大きくなり、ホスファチジン酸・ホスファチジ
ン酸塩単独の場合に比較して、より油脂量の低減が可能
となる。またジグリセリドの効果は、ジグリセリド量が
増すに従い増加するが乳化組成物の油相中30重量%か
ら次第にその効果が小さくなり50重量%で効果は平衡
になりそれ以上の効果は期待できない。
【0021】また本発明乳化組成物に用いられるジグリ
セリドは、乳化組成物の保存及び使用温度条件において
油相中で液状で存在することが望ましく、不飽和脂肪酸
残基が全脂肪酸残基の70重量%以上である炭素数8〜
24、好ましくは炭素数16〜22の脂肪酸残基で構成
される一種又は二種以上のジグリセリドが好ましい。こ
れらジグリセリドはナタネ油、コーン油、大豆油等の不
飽和脂肪酸含量の高い油脂を原料として誘導するのが好
ましい。更に本発明乳化組成物の油相には、呈味料、香
味料、着色料、安定剤、乳化剤等の添加料・添加剤を加
えることもできる。
【0022】本発明乳化組成物の水性相はpH2〜6が
好ましく、更に好ましくはpH3〜5であり、水性相の
pHを調節するために米酢・酒粕酢・リンゴ酢・ブドウ
酢等の食酢、又は/及びクエン酸等の有機酸、レモン果
汁等の酸味料等が使用できる。その使用量は、例えば食
酢の場合では、乳化組成物全系に対して食酢を5〜40
重量%、好ましくは10〜20重量%加えるのが好まし
い。
【0023】さらに必要に応じて、食塩、糖、調味料等
の呈味料、スパイス、フレーバー等の香味料を加えるこ
ともできる。さらに本発明乳化組成物の水性相には、安
定化剤として、とうもろこし、バレイショ、米、小麦等
のでんぷん及びその糊化物、化工でんぷん、グアーガム
、キサンタンガム、タラガム、ローカストビーンガム、
タマリンドガム、アラビアガム、トラガントガム、カラ
ヤガム、ペクチン、カラギーナン等のガム剤、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース等の合成糊料を
食感を低下させない程度に加えることができる。また着
色料等の各種添加剤・添加料も加えることができる。
【0024】本発明乳化組成物に併用できる乳化剤とし
ては、卵黄蛋白、大豆蛋白、大豆蛋白分解物、小麦蛋白
、乳清蛋白、糖蛋白、動物組織由来物等の蛋白質又は複
合蛋白質、及び蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の一種又は
二種以上を使用することができるが、好ましくは卵黄蛋
白である。卵黄蛋白の配合量は、乳化組成物中1〜5重
量%が好ましく、更に好ましくは1.5 〜3.5 重
量%であり、配合量が1重量%より少ない場合は乳化力
及び乳化安定性が低下する。また5重量%を越えると卵
黄の風味が強くなりすぎ風味の低下が認められる。
【0025】
【実施例】以下に参考例、実施例、比較例をもって本発
明の酸性水中油型乳化組成物の効果を具体的に説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。 尚、例中の部及び%は特記しない限り重量基準である。
【0026】参考例1(リン脂質試料の調製)大豆レシ
チンを原料として、このものをホスフォリパーゼD処理
することによりリン脂質混合物中のホスファチジルコリ
ン、ホスファチジルエタノールアミン含量を低減し、ホ
スファチジン酸(およびそのカルシウム塩)を増加させ
たリン脂質混合物(リン脂質試料(1) )を得た。そ
のリン脂質組成を表−1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】(注) 1) アセトン不溶分;食品添加物公定書に記載された
レシチン分を意味する。 2) 日本油化学協会編、基準油脂分析試験法(2.2
.8.4.a.86リン脂質リン組成)に準じたTLC
 による分析値3) リゾホスファチジン酸(およびそ
のCa塩)を含む参考例2(油脂試料の調製) ジグリセリドの調製     ナタネ白絞油75部とグリセリン25部を混合
し、水酸化カルシウム0.1 部を、加え常法によりエ
ステル交換反応を行った後、分子蒸留法によりモノグリ
セリドを除去し、常法により精製を行い、ナタネジグリ
セリド試料(1) を得た。このナタネジグリセリド試
料(1) の組成はトリグリセリド19.3部、ジグリ
セリド79.9部、モノグリセリド0.8 部であった
【0029】油脂試料(1) の調製     パーム油100 部にソディウムメチラート0
.2 部を混合し、常法に従いエステル交換反応を行い
エステル交換油を得、このエステル交換油に4部量のヘ
キサンを添加し10℃で高融点部を除去し、−10℃で
低融点部を除去して、分別脂を得た。この分別脂25部
、ナタネ白絞油68.75 部、ジグリセリド6.25
部を混合し油脂試料(1) を得た。この油脂試料(1
) のSFC を表2に示す。
【0030】油脂試料(2) の調製     大豆油100 部にニッケル触媒0.1 部と
メチオニン0.02部を混合し、ヨウ素価が35減ずる
まで硬化を行い硬化油を得、この硬化油93.75 部
、ジグリセリド6.25部を混合し、油脂試料(2) 
を得た。この油脂試料(2) のSFC を表2に示す
【0031】油脂試料(3) の調製     パーム中融点部20部、ナタネ白絞油73.7
5 部、ジグリセリド6.25部を混合し、油脂試料(
3) を得た。この油脂試料(3) のSFC を表2
に示す。
【0032】油脂試料(4) の調製     大豆油100 部にニッケル触媒0.1 部と
メチオニン0.02部を混合し、ヨウ素価が50減ずる
まで硬化を行い硬化油を得、この硬化油93.75 部
、ジグリセリド6.25部を混合し、油脂試料(4) 
を得た。この油脂試料(4) のSFC を表2に示す
【0033】油脂試料(5)の調製     パームステアリン30部、ナタネ白絞油63.
75 部、ジグリセリド6.25部を混合し、油脂試料
(5)を得た。この油脂試料(5)のSFC を表2に
示す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例1〜3 リン脂質試料(1) 0.2 部、0.4 部、0.8
 部を、各々油脂試料(2) 35部に混合溶解し油相
を調製した。次に各油相を各々卵黄15部、酸度4.5
 %の米酢13部、調味料・香辛料0.3 部、コーン
スターチ2.5 部と油相・水相合わせて100 部と
なる水量、即ち水各々36.5部、36.3部、35.
9部より調製した糊液からなる水相に攪拌下、添加した
後、更に攪拌下脱気して予備乳化を行った。予備乳化物
はその後、ホモジナイザーにより均質化し、乳化粒径2
〜2.5 μm の水中油型乳化組成物を調製した。調
製した各乳化組成物は20℃、1昼夜放置後、粘度を測
定した。
【0036】比較例1 リン脂質試料(1) を添加しない油脂試料(2) 3
5部を油相とし、実施例1〜3と同様に乳化組成物を調
製した。
【0037】実施例1〜3及び比較例1で得られた各乳
化組成物の乳化組成物中のホスファチジン酸量及び乳化
組成物の粘度測定の結果を表3に示す。表3に示すよう
にホスファチジン酸を含有せしめることにより、増粘効
果が発現し、またその増粘効果は、ホスファチジン酸量
の増加とともに増大する。
【0038】尚、各乳化組成物中のリン脂質及びリン脂
質組成の定量は下記の方法により行った。 <乳化組成物中のリン脂質量及びリン脂質組成の測定>
調製した乳化組成物を凍結乾燥した後、クロロホルム/
メタノール=2/1(v/v) により脂質分を抽出し
た。抽出液は溶剤を留去しさらに減圧乾燥を行ない乳化
組成物中の脂質を得た。次に抽出脂質をアセトン分画し
、アセトン不溶部すなわち乳化組成物中のリン脂質混合
物の定量及び表1の方法と同様に日本油化学協会編基準
油脂分析試験法に準じたTLC 分析によりアセトン不
溶分のリン脂質組成を測定した。
【0039】
【表3】
【0040】注) *1 リン脂質混合物:乳化組成物に含まれる脂質中の
アセトン不溶物であって、リン脂質試料及び卵黄由来の
リン脂質の合計量 *2 粘度測定条件:B型粘度計、No.6ローター、
2rpm実施例4及び5 リン脂質試料(1) 0.4 部を油脂試料(1) 3
5部、油脂試料(3) 35部に各々混合溶解して油相
を調製し、実施例1〜3と同様に乳化組成物を調製した
【0041】比較例2及び3 リン脂質試料(1) 0.4 部を油脂試料(4) 3
5部、油脂試料(5)35部に各々混合溶解して油相を
調製し、実施例1〜3と同様に乳化組成物を調製した。
【0042】実施例2, 4, 5及び比較例2, 3
で得られた各乳化組成物の乳化組成物中のホスファチジ
ン酸量及び乳化組成物の粘度測定の結果及び官能評価の
結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】注) *1 リン脂質混合物:乳化組成物に含まれる脂質中の
アセトン不溶物であって、リン脂質試料及び卵黄由来の
リン脂質の合計量 *2 粘度測定条件:B型粘度計、No.6ローター、
2rpm*3 21人の専門パネラーによるアンケート
結果:口どけ良好としたパネラー人数/全パネラー人数
【0045】
【発明の効果】本発明の酸性水中油型乳化組成物はホス
ファチジン酸又は/及びホスファチジン酸塩を0.1 
〜5重量%含有させることにより、低油脂量でマヨネー
ズ様の高粘度を発現させる為に必要な増粘剤使用量を低
減するか、もしくは使用せずとも保型性を発現し、また
5℃におけるSFC の値が10〜40、20℃におけ
るSFC の値が5〜30、35℃におけるSFC の
値が20以下に油相を調整することにより十分な口どけ
性を有し良好な食感を有する乳化組成物が得られ、更に
ジグリセリドを0.1 〜50重量%含有させることに
よりホスファチジン酸又は/及びホスファチジン酸塩の
増粘効果を高め、より増粘剤使用量を低減することがで
きる。即ちこれらによってマヨネーズ様の物性と食感の
両立を可能にし本発明の酸性水中油型乳化組成物は高粘
度を要するマヨネーズ、ドレッシング等の酸性乳化食品
等の製造に広く利用できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ホスファチジン酸又は/及びホスファ
    チジン酸塩を乳化組成物中に0.1 〜5重量%含有し
    、かつ5℃における固体脂含有量(SFC) が10〜
    40、20℃におけるSFC が5〜30、35℃にお
    けるSFC が20以下に調製した油脂を含有すること
    を特徴とする酸性水中油型乳化組成物。
  2. 【請求項2】  ホスファチジン酸又は/及びホスファ
    チジン酸塩の含有量が乳化組成物に含有されるリン脂質
    混合物中の5重量%以上である請求項1記載の酸性水中
    油型乳化組成物。
  3. 【請求項3】  ホスファチジン酸が下記の一般式(I
    )又は/及び(II)で表されるものである請求項1記
    載の酸性水中油型乳化組成物。 【化1】 (式中、R1およびR2は同一又は異るものであって、
    炭素数が8〜24の飽和又は不飽和の脂肪族アシル基で
    ある。)
  4. 【請求項4】  ホスファチジン酸塩を構成する塩が、
    ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ア
    ルミニウム又はアンモニウム塩である請求項1記載の酸
    性水中油型乳化組成物。
  5. 【請求項5】  一種又はそれ以上のジグリセリドを油
    相中0.1 〜50重量%含有することを特徴とする請
    求項1記載の酸性水中油型乳化組成物。
  6. 【請求項6】  ジグリセリドが、不飽和脂肪酸残基を
    全脂肪酸残基の70重量%以上含有する炭素数8〜24
    の脂肪酸残基で構成されるジグリセリドである請求項5
    記載の酸性水中油型乳化組成物。
  7. 【請求項7】  水性相のpHが2〜6である請求項1
    記載の酸性水中油型乳化組成物。
JP3021858A 1991-02-15 1991-02-15 酸性水中油型乳化組成物 Pending JPH04262761A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0631787A2 (en) * 1993-07-01 1995-01-04 Kao Corporation Method for suppressing bitter taste of oral preparation

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