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JPH0423406Y2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0423406Y2
JPH0423406Y2 JP1986147553U JP14755386U JPH0423406Y2 JP H0423406 Y2 JPH0423406 Y2 JP H0423406Y2 JP 1986147553 U JP1986147553 U JP 1986147553U JP 14755386 U JP14755386 U JP 14755386U JP H0423406 Y2 JPH0423406 Y2 JP H0423406Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cage
fish
anode
cathode structure
cathode
Prior art date
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Expired
Application number
JP1986147553U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6353262U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1986147553U priority Critical patent/JPH0423406Y2/ja
Publication of JPS6353262U publication Critical patent/JPS6353262U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0423406Y2 publication Critical patent/JPH0423406Y2/ja
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  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、沿岸養殖漁業において、ぶり、はま
ち等の人工養殖用として使用する養殖生簀に関す
る。
〔考案の背景〕
従来、生簀材としてナイロン網がよく用いられ
ていたが、時として強い外波などにより網があお
られ、生簀内の魚が傷められることから、最近は
固形の鋼製金網がよく用いられるようになつた。
この金網には、海水中の塩分などによる腐食を
防ぐため、亜鉛めつきを施したり、さらにこの亜
鉛めつきがはげかかつた時点で、亜鉛、アルミニ
ウムなどの陽極材を金網の外周に設け、該金網
(鉄)との間の電位差を利用して防食電流を陽極
材からの腐食電流によつて供給する電気防食(流
電陽極法)も行なわれている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、上記のような種々の耐食手段を施して
も金網の寿命は、亜鉛メツキの場合で1〜2年、
さらに電気防食を追加しても2〜3年程度であつ
た。また金網に海藻類などの海中生物が付着して
目詰り状態になり、生簀内の環境が悪化するとい
う問題があつた。
本考案は、このような問題点を解決し、海水中
にほぼ無尽蔵に含まれているカルシウム、マグネ
シウムなどの鉱物質を低レベルの電気エネルギー
を用いて金網などの芯線の表面に析出、累積さ
せ、種々の耐久性のある殻構造物を造り得るコー
ラルプロセス(電着法)の用途開発の一環として
考案されたもので、陽極囲繞構造体と陰極構造体
との間に海水を介して電気分解を発生させるよう
にした養殖生簀を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる目的達成のため、本考案の養殖生簀は、
海上又は陸上に設置される直流電源装置と、海面
上に浮上させる浮体と、浮体から海水中に吊り下
げられる生簀本体と、陰極構造体とからなる養殖
生簀であつて、生簀本体を導電性材料からなる網
状の陽極囲繞構造体で形成するとともに生簀本体
の近傍に導電性材料からなる陰極構造体を、絶縁
体を介して配置させ、生簀本体の外周面積を陰極
構造体の外周面積よりも大きくするとともに、生
簀本体を直流電源装置の陽極に、陰極構造体を直
流電源装置の陰極に、それぞれ微弱電流を通電可
能に接続してなることを特徴とする。
〔作用〕
上述の構成によれば、陽極囲繞構造体と陰極構
造体との間に直流電源装置から通電すると、陽極
囲繞構造体は酸性雰囲気となり塩素ガス等を発生
し、陽極囲繞構造体に海中生物が付着されるのが
防止される。また陰極構造体の表面には、海水中
のカルシウム、マグネシウムを主成分とする耐食
被膜が形成される。
〔実施例〕
以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。
養殖生簀1は、浮体2と、陽極囲繞構造体3と
陰極構造体5とからなる生簀6と、直流電源装置
の一例たる太陽電池7と、を備えている。
浮体2は、例えば断面円形のリング状に形成さ
れ、海面8上に浮くようになつており、係留索9
により海底に設置された複数のコンクリートブロ
ツク10に係留されている。陽極囲繞構造体3
は、カーボン繊維等の導電性材料で例えば筒状
に、かつ網状に上下方向に幅をもつて形成されて
おり、その外周面の直径は、浮体2の内周面の直
径より小さく設定されている。また陽極囲繞構造
体3の上部は、浮体2の内周面に挿入され、一部
を海面8上に露出させるようにして浮体2に、電
気絶縁材で形成された複数の連結部12により一
体的に固定されている。なお、陽極囲繞構造体
は、少なくとも海藻の付着しやすい海面から水深
10m位までの範囲に位置されるように、上下方向
の幅が決定される。
陰極構造体5は鋼線等の導電性材料で形成され
た有底の筒状の金網13からなつており、その外
周面の直径は、陽極囲繞構造体3の外周面の直径
とほぼ同一に設定されている。そして陰極構造体
5の頂面は、陽極囲繞構造体2の底面に所定の間
隔をおいて電気絶縁材からなる複数の連結片15
により取付けられている。このようにして陽極囲
繞構造体3と陰極構造体5とにより、陽極囲繞構
造体3の頂面側、即ち上方を開口した箱形状の生
簀6が形成される。
太陽電池7は、最寄りの陸上又は浮体2上など
に設置されており、太陽光による光起電力により
直流のごく微弱な電気を発生するもので、太陽電
池7の陽極は陽極囲繞構造体3に、陰極は陰極構
造体5に導線16によりそれぞれ接続されてい
る。
つぎに、本考案の実施例の作用を説明する。
昼間における太陽電池7にて発生したごく微弱
な直流電流は、陽極側の陽極囲繞構造体3から海
水を介して陰極側の陰極構造体5に向つて流れる
ので、従来海水中の陰極構造体5の母材である金
網13の表面に形成された腐食の原因であつた極
部電池が消滅し腐食電流が流れなくなる。従つ
て、金網13は電気防食(外部電源方式)される
と同時に、金網13の裸鋼線の表面には、海水中
のカルシウム、マグネシウムを主成分とする非常
にち密で海水に対して耐食性の大なる微量の鉱物
質がゆるやかに累積される。
つまり、太陽エネルギーの得られない夜間を除
き金網13の裸鋼線には、海水の腐蝕作用が極小
に押えられた状態での良好な耐食被膜の形成が行
なわれる。もし、太陽電池7からの余分な光起電
力をたくわえる蓄電装置(図示せず)を追加すれ
ば、昼夜を通して防食並びに被膜形成作用を継続
させることができる。
このようにして、生簀6の設置場所にもよる
が、約1年後には、例えば5mm角の網目を形成す
る直径3mmの裸鋼線上に、厚さ1.5mmの防食被膜
が形成されるので、従来の亜鉛メツキ法に電気防
食法を追加した場合の金網寿命2〜3年のに比
べ、ほぼ10年以上に及ぶ長期の耐用が見込まれ
る。
またこの金網13は、海面の飛沫帯や潮汐帯を
十分にカバーする上方幅をもつた陽極囲繞構造体
3の下方に水没して配置されているので、流木な
どの衝突、破損から回避できるが、もしなんらか
の外力による防食被膜の破損にあたつても、通電
によつて新しい被膜をつくることにより容易に破
損部を修復することができる。また金網13に
は、生物にとつてなじみの良いカルシウム、マグ
ネシウムなどのアルカリ性イオンが集まることか
ら、ぶり、はまちなどの育成に好適な人工養殖場
が得られる。
一方陽極囲繞構造体3は、太陽電池7からの通
電中は、その表面が酸性雰囲気となり塩素ガス等
を発生するので、海中生物が陽極囲繞構造体3の
表面に付着することがなく、従つて生簀6は、目
詰りのない常に良好な環境状態に保たれる。また
陽極囲繞構造体3はカーボン繊維で形成されてい
るので、海水に対しての耐食性が極めて大であ
り、特に腐食しやすく、かつ海中生物が付着しや
すい陽極囲繞構造体3の上部は海面8上に露出し
ている。
なお、上記実施例では、陽極囲繞構造体3の下
部開放端に有底の陰極構造体5が取付けられた構
造になつているが、第2図に示すように、陽極囲
繞構造体30を有底に形成し、この構造体30の
上部開口の外周に電気絶縁材40を介して浮体2
0を固定し、この浮体20に陰極構造体50を設
ける構成としてもよい。
この実施例によれば、生簀本体に陽極電流が流
れるので、全体的に海藻の付着を防止することが
でき、従来のように定期的な生簀の入れ換えや、
付着海藻の洗浄作業を大幅に軽減することができ
る。
さらに、本考案は、海中に設置される漁網、例
えば定置網、さし網にも適用可能である。
〔考案の効果〕
上述のとおり、本考案によれば、海水中に配置
された陽極囲繞構造体と陰極構造体間の電気分解
により陽極囲繞構造体は酸性雰囲気となるので、
海中生物が生簀に付着することなく、目詰まりが
起らないから、海水置換が良好に行なわれ、ぶ
り、はまち等の養殖に好適な環境が常に保持され
る。また陰極構造体に耐食被膜が形成されるの
で、生簀の耐久性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る養殖生簀の斜視図、第2
図は他の実施例を示す断面図である。 1……養殖生簀、2……浮体、3……陽極囲繞
構造体、5……陰極構造体、6……生簀、7……
直流電源装置の一例たる太陽電池、8……海面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 海上又は陸上に設置される直流電源装置と、海
    面上に浮上させる浮体と、前記浮体から海水中に
    吊り下げられる生簀本体と、陰極構造体とからな
    る養殖生簀であつて、前記生簀本体を導電性材料
    からなる網状の陽極囲繞構造体で形成するととも
    に該生簀本体の近傍に導電性材料からなる陰極構
    造体を、絶縁体を介して配置させ、前記生簀本体
    の外周面積を前記陰極構造体の外周面積よりも大
    きくするとともに、前記生簀本体を前記直流電源
    装置の陽極に、前記陰極構造体を前記直流電源装
    置の陰極に、それぞれ微弱電流を通電可能に接続
    してなることを特徴とする養殖生簀。
JP1986147553U 1986-09-26 1986-09-26 Expired JPH0423406Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986147553U JPH0423406Y2 (ja) 1986-09-26 1986-09-26

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986147553U JPH0423406Y2 (ja) 1986-09-26 1986-09-26

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6353262U JPS6353262U (ja) 1988-04-09
JPH0423406Y2 true JPH0423406Y2 (ja) 1992-06-01

Family

ID=31061024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1986147553U Expired JPH0423406Y2 (ja) 1986-09-26 1986-09-26

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TWI283162B (en) * 2005-12-16 2007-07-01 Univ Nat Taiwan Ocean Method and system to inhibit ocean organisms by using conductive rubber coating
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JPS54141294A (en) * 1978-04-14 1979-11-02 Toshiba Ray O Vac Protecting apparatus for fishing tool
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