JPH0421459Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 本考案は衣料用携帯袋に関し、さらに詳しくは
デパートやブテイツクなどにおいて新規に購入し
た衣料を購入者が持ち帰るに際して販売者側から
無償提供される包装袋の一種として利用されるの
に適した衣料用携帯袋に関するものである。

デパートやブテイツクなどにおいて衣料を購入
した場合、該衣料は一般に包装袋に入れられて購
入者に渡されるが、この包装袋には第７図に示す
ような単純な長方体形の紙袋ａが採用されてお
り、スーツやジヤケツトなどの大型の衣料につい
ても第８図に示すような一対の提手紐ｃをつけた
大型の紙袋ｂが用いられている。この紙袋ａ，ｂ
に衣料を入れるに際して該衣料はきれいに折り畳
まれ、皺や折癖が付かないように一応の配慮がな
されるが、従来のこの単純な紙袋ａ，ｂに衣料に
対する十分な保形力を期待することはできない。

本考案は以上の点に鑑み、とくに大型の衣料を
対象として十分な保形機能を有する携帯袋を提供
せんとするもので、上記の用途に合わせてコスト
面にも考慮を払つたものである。

〔考案の構成〕

上記目的を達成するため本考案の携帯袋は、ハ
ンガーに掛けた状態の衣料を被包する袋本体を折
畳み利用される紙などの平面体によつて構成し、
折曲辺を底部に位置させて２つ折りにされる前記
袋本体の折曲半体の対接側辺に長孔を形成し、互
いに対をなす長孔に前記対接側辺を閉じ合わせる
サイドプロテクタを着脱自在に係着し、該サイド
プロテクタは１枚の紙を筒状に折り曲げて対接辺
部に面フアスナなどの釈放自在な接合手段を付け
たものであり、前記折曲半体の上辺部に提手部を
設けたことを特徴とし、手軽な組付けによつてハ
ンガーに掛けた衣料を２つ折りの状態に被包す
る。袋本体の側辺に係着されるサイドプロテクタ
は該側辺を釈放自在に閉じ合わせるとともに袋本
体および衣料を保形し、かつ袋体を補強する作用
を奏する。

〔実施例〕

つぎに本考案の実施例を図面にしたがつて説明
すると、当該携帯袋は第１図に示すように提手紐
２２，２３を付けた袋本体１と該袋本体１の左右
側辺に着脱自在に取り付けられる１対のサイドプ
ロテクタ２９，３０を有し、第２図に示すように
ハンガー２６に掛けた状態の衣料０を袋本体１に
被包し、該本体１を折曲辺（Ａ−Ａで示す）を底
部に位置させて２つ折にし、折曲半体２，３相互
の対接側辺２ａ，３ａ，２ｂ，３ｂに形成した長
孔４，５，６，７に前記サイドプロテクタ２９，
３０を係着することにより簡単に組み立てること
ができるように構成されている。

袋本体１は、第３図に示すように、長辺₁を
実寸で1050mm、短辺₂を同じく600mmの長さに設
定した長方形状の紙製外皮部分８の四方にそれぞ
れ該部分８の内面側に折り重ねられる内皮部分
９，１０，１１，１２を一体的または適宜糊代１
３を設定して糊付連設し、外皮部分８に各内皮部
分９，１０，１１，１２を折り重ねたときに後者
部分９，１０，１１，１２が前者部分８の略全面
に重なつて両者により衣料０の略全体を被覆する
ことができるように構成されており、さらに、外
皮部分８の内面には長手方向の両端に平行コ字形
の裁断された厚紙製の補強片１４，１５が貼着さ
れて該補強片１４，１５を貼着したところに手指
差入孔１６，１７、提手紐取付孔１８，１９，２
０，２１と長孔４，５，６，７が形成されるとと
もにハンガー２６をかけるフツクリボン２４，２
５が取り付けられており、各内皮部分９，１０，
１１，１２にも組立使用時、サイドプロテクタ２
９，３０を差し通し、手指を差し入れることがで
きるように対応して長孔４ａ，５ａ，６ａ，７ａ
と手指差入孔１６ａ，１６ｂが形成されている。
この説明から明らかなように第２図に符号４，
５，６，７で示した長包囲と符号１６，１７で示
した手指差入孔はそれぞえ外皮部分８に形成した
ものと内皮部分９，１０，１１，１２に形成した
ものの組み合わせによつて構成されている。

サイドプロテクタ２９，３０は、第４図に拡大
して示すように、１枚の厚紙を筒状に折り曲げて
対接辺部に複数組（図上３組）の面フアスナ３１
ａ，３１ｂ，３２ａ，３２ｂ，３３ａ，３３ｂを
貼着したもので、形状的にさらに詳しくはそれぞ
れの面フアスナを接合したときに上端から下端へ
向けて漸次幅広になり、袋本体１に対する係着
時、該本体１の折曲半体２，３同士を上部で強
く、下部で緩やかに閉じ合わせて衣料０に対する
保形を高めるとともに下端折曲辺部のアールを大
きくとつて該アールに倣つて２つ折にされる衣料
０に折曲辺に沿つた皺や折目が付かないように工
夫されている。

ハンガー２６をかけるフツクリボン２４，２５
は、第５図および第６図に拡大して示すように一
部を補強片１４，１５に形成した取付孔２７，２
８に差し込んだ上で該補強片１４，１５と外皮部
分８の間に強固に接着挟持し、衣料０を掛けたハ
ンガー２６を吊してもこれを支持し得る十分な強
度をもつように構成されている。またこのフツク
リボン２４，２５は第２図および第３図に示した
ように両折曲半体２，３のそれぞれに設けられて
おり、ハンガー２６を半体２，３の何れ側にかけ
るかについて取扱いの制限を受けることがないよ
うに構成されている。

上記構成の携帯袋は、袋本体１を第３図下半分
に示すように展開し、衣料０を掛けたハンガー２
６を一方のフツクリボン２４，２５にかけ、衣料
０を丁寧に押し拡げ、内皮部分９，１０，１１，
１２を折り返して衣料０を被包し、袋本体１を衣
料とともに２つ折にし、左右２対の長孔４，５，
６，７のそれぞれに面フアスナ３１ａ，３１ｂ，
３２ａ，３２ｂ，３３ａ，３３ｂを開いたサイド
プロテクタ２９，３０を差し通してからこの面フ
アスナを接合する手順によつて衣料０を収容する
もので、左右両側をサイドプロテクタ２９，３０
によりしつかりと閉じ合わせた状態で２つ折にな
る袋本体１内に衣料０を平面的に押し挟むように
被包するため、これに伴なつて衣料０を確実に保
形することができる。また上記の携帯袋は附属的
な部品である提手紐２２，２３、フツクリボン２
４，２５、ハンガー２６および面フアスナ３１
ａ，３１ｂ，３２ａ，３２ｂ，３３ａ，３３ｂを
除いて全て紙製であつて簡単な裁断糊付け作業に
よつて製造されることからコストを低く抑えるこ
とができる。２つ折にされる袋本体１の左右側辺
を釈放自在に閉じ合わせる手段については、上記
実施例に説明した構造の外にも様々なものが考え
られるが、本考案は特にその直接の閉じ合わせに
ついて面フアスナを利用するものには限定され
ず、釦、磁石、結び紐、粘着紙などの他の接合手
段を該面フアスナに代えて利用することができ
る。また上記実施例において左右両側をサイドプ
ロテクタ２９，３０によつて閉じ合わされる両折
曲半体２，３の左右方向中央部を直接的に閉じ合
わせるために両半体２，３の対接面に磁石等の釈
放自在な補助接合手段を付加することも考えられ
る。

〔考案の効果〕

本考案の衣料用携帯袋は以上の構成と作用によ
つて衣料に対する十分な保形機能をもつとともに
低コストで製造可能な特徴を有し、本述冒頭に説
明したようなデパートやブテイツクなどにおける
サービス品として利用価値の高いものを提供する
ことができる。また特に袋本体の側辺にサイドプ
ロテクタを係着する構成としたため袋本体および
衣料をしつかりと保形することができるとともに
袋本体を補強することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る衣料用携帯袋の
組付後の状態を示す斜視図、第２図は同じく組付
途中の状態を示す斜視図、第３図は袋本体の平面
図、第４図はサイドプロテクタの斜視図、第５図
はフツクリボンの取付構造を要部正面図、第６図
は同断面図、第７図と第８図はそれぞれ従来一般
の紙袋の斜視図である。 １……袋本体、２，３……折曲半体、２ａ，２
ｂ，３ａ，３ｂ……対接側辺、４，４ａ，５，５
ａ，６，６ａ，７，７ａ……長孔、８……外皮部
分、９，１０，１１，１２……内皮部分、１４，
１５……補強片、１６，１６ａ，１７，１７ａ…
…手指差入孔、２２，２３……提手紐、２４，２
５……フツクリボン、２６……ハンガー、２９，
３０……サイドプロテクタ、３１ａ，３１ｂ，３
２ａ，３２ｂ，３３ａ，３３ｂ……面フアスナ、
０……衣料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンガーに掛けた状態の衣料を被包する袋本体
   を折畳み利用される紙などの平面体によつて構成
   し、折曲辺を底部に位置させて２つ折りにされる
   前記袋本体の折曲半体の対接側辺に長孔を形成
   し、互いに対をなす長孔に前記対接側辺を閉じ合
   わせるサイドプロテクタを着脱自在に係着し、該
   サイドプロテクタは１枚の紙を筒状に折り曲げて
   対接辺部に面フアスナなどの釈放自在な接合手段
   を付けたものであり、前記折曲半体の上辺部に提
   手部を設けたことを特徴とする衣料用携帯袋。