JPH0418205B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、熱交換器殊に節炭器用の管支持構体
に関する。

蒸気発生器において、加熱面（熱交換面）は、
通常、炉から導かれる垂直背部通路内に配置され
ている。そして、この背部通路内の最後の部分に
位置する熱交換面として節炭器がある。節炭器で
は、蒸気発生管を通して流れる水が加熱される。

節炭器の表面周囲を流れる燃焼ガスは、比較的
低温（約800℃（1500〓）以下）である。しかし
ながら、それでもなお、節炭器の曲がりくねつた
蛇行管の水平管部分（水平管路）を過度の応力が
かからないように支持して、各水平管路間に発生
する熱伸び差をある程度吸収できるような配慮を
することが必要である。

本発明による熱交換器殊に節炭器用の管支持構
体は、垂直方向に複数分散配置されている水平管
路を有する節炭器の管を支持するものである。そ
して典型的には、この管支持構体は、これら水平
管路の両側に配置されている一対の垂直支持プレ
ートを具備している。

これら一対のプレートのうち、第１のプレート
からは、複数の第１のタブが打抜かれて水平に折
曲げられていて、水平管路一段置きに各水平管路
の下を水平方向に延びるようにされている。一
方、一対のプレートのうち、残りの第２のプレー
トからは、複数の第２のタブが打抜かれて水平に
折曲げられていて、水平管路一段置きに第１のタ
ブによる支持を受けていない各水平管路の下を水
平方向に延びるようにされている。

そして、各第１のタブは第２のプレートに溶接
されてこの第２のプレートにより支持されている
が、各第２のタブは第１のプレートの棚状部分に
乗つてこの棚状部分により支持されているだけで
あり、これにより熱膨張によつて第１のタブと第
２のタブとの間に相対的動きを許すようにされて
いる。

以下添付図面を参照して本発明の好適な一実施
例について詳述する。

第１図において、参照符号１０は、蒸気発生器
における炉の上部区域を示す。この上部区域１０
内で、燃料が燃焼して高温の燃焼ガスが生成され
る。生成されたガスは、炉内を上方に流れた後、
背部通路１２を通して下方へ流れていく。このと
き、まず二次過熱器１４を通過し、次に節炭器１
６を通過して流れていく。

節炭器１６の蛇行管には、給水ヘツダ１８から
水が供給される。そして、蛇行管内で加熱された
水は、節炭器１６を出るとヘツダ２０へ入つてい
く。

節炭器１６は、複数の熱交換パネルからなつて
いて、各パネルは、互いに隣接して背部通路１２
内を横切るようにして配設されている。また、各
パネルは、複数の曲がりくねつた一組の蛇行管か
らなり、夫々複数の水平管路２２を有している。
そして、図に示すように、四つの管２４，２６，
２８及び３０が一組となつて、節炭器１６の一つ
のパネルを形成している。

各水平管路２２は、パネルの左手に沿つて垂直
方向に延びている一対のプレート３２及び３４
（第２図参照）によつて支持されている。パネル
の右手も同様に、一対のプレート（第１図では、
片方のプレート３６のみ示してある）によつて支
持されている。これら各プレート３２，３４，３
６は、夫々その上端部が部材４０によつて支持さ
れている。各部材４０は、背部通路１２を横切つ
て延び、背部通路１２の壁によつて夫々その両端
部が支持されている。

第２乃至４図は、節炭器１６の複数の水平管路
２２を詳細に示す図である。

第２図から明らかなように、各水平管路２２
は、タブ（金属機）４４又は４６によつて支持さ
れている。タブ４４は、第２及び３図に示すよう
に、左側のプレート３４と一体に形成され、各水
平管路２２を交互に、すなわち一段置きに支持し
ている。これらタブ４４は、プレート３４を成し
ている金属に切欠きを入れて押出すことによつて
形成され、プレート３４とは参照符号４８で示す
部分で一体につながつている。同様にして、残つ
た他の水平管路２２は、第２及び４図に示すよう
に、右側のプレート３２と参照符号５０で示す部
分で一体につながつているタブ４６によつて、
夫々支持されている。

最終的な組付時点においては、各タブ４４の端
部は、プレート３２の各開口へ夫々嵌入される。
同様にして、各タブ４６の端部は、プレート３４
の各開口へ夫々嵌入される。

これら一対のプレート３２及び３４から構成さ
れる支持構体の剛性を増し、各プレート３２及び
３４の結合状態を維持するために、各タブ４６の
端部が、プレート３４に参照符号５２で示す部分
で夫々仮付け溶接されている。各タブ４４の端部
は、プレート３２の棚状部分５４で夫々適正に支
持されているので、溶接は不要である。

すなわち、図からも明らかなように、タブ４４
はすべて各棚状部分５４で支持され、タブ４６は
すべて各棚状部分５４の頂部で溶接５２が施され
ている。

以上詳述したことから明らかなように、本発明
によれば、熱交換器殊に節炭器用の管支持構体
を、簡易、安価かつ無故障のものとすることがで
きる。

更に本発明による節炭器用支持構体は、図に示
したような平板状の管以外にも、螺旋その他のひ
れ状付属物が取付けられている管をも支持するこ
とができる。

節炭器の各水平管路と支持構体との間に熱伸び
差が生じても、各水平管路は自由に動くことがで
きるように支持されているので、これを吸収する
ことができる。しかも、隣接する各水平管路間に
おいても、過度の応力をかけることなく相互の熱
伸び差を吸収することができる。

また、節炭器のパネル及びその支持構体は共
に、工場で組付及び溶接を行い、現場で据付準備
がなされているボイラに取付けるようにすること
ができる。これにより、時間及びコストを節減す
ることができ、更に、節炭器全体としての品質の
信頼性を向上させることができる。

しかも、一対のプレート（第２図参照符号３２
及び３４）は、共に同一のものが使用されてい
る。すなわち、各プレートを互いに上下逆さにし
た状態で組付がなされる。これにより、製作コス
トを更に低減することができる。

また、溶接部分については、必要最小限の溶接
を施すだけでよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は蒸気発生器に設けられている本発明に
よる管支持構体の一例を示す概略側面図、第２図
は第１図の２−２線矢視拡大図、第３図は第２図
の３−３線矢視図、第４図は第２図の４−４線矢
視図である。 １６……節炭器、２２……水平管部分、３２，
３４，３６……プレート、４４，４６……タブ、
５２……溶接、５４……棚状部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高温ガスが流れる垂直ガス通路に設けられ、
   複数の水平管部分が上下方向に互いに間隔を置い
   て平行に配置されている蛇行管を有する垂直な管
   パネルを具備している熱交換器を支持する管支持
   構体において、 前記管パネルの両側面に対向して垂直に配置さ
   れている一対の第１及び第２のプレートを有し、 前記第１のプレートは、水平に延びる複数の第
   １のタブを有し、 前記第２のプレートは、水平に延びる複数の第
   ２のタブを有し、 前記各第１のタブは、一方端が前記第１のプレ
   ートと一体につながつているとともに他方端が前
   記第２のプレートに溶接されてこの第２のプレー
   トにより支持されていて、前記各水平管部分を一
   段置きに支持し、 前記各第２のタブは、一方端が前記第２のプレ
   ートと一体につながつているとともに他方端が前
   記第１のプレートの棚状部分に乗つてこの棚状部
   分により支持されていて、前記第１のタブによつ
   て支持されていない残りの各水平管部分を支持し
   てなる管支持構体。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の管支持構体にお
   いて、前記管パネルは複数の曲がりくねつた一組
   の蛇行管を包含してなる管支持構体。 ３ 特許請求の範囲第２項記載の管支持構体にお
   いて、前記熱交換器は蒸気発生器の背部ガス通路
   に配置した節炭器である管支持構体。