JPH04103558A - 海洋微生物からエイコサペンタエン酸及びそのエステルを得る方法 - Google Patents
海洋微生物からエイコサペンタエン酸及びそのエステルを得る方法Info
- Publication number
- JPH04103558A JPH04103558A JP21914290A JP21914290A JPH04103558A JP H04103558 A JPH04103558 A JP H04103558A JP 21914290 A JP21914290 A JP 21914290A JP 21914290 A JP21914290 A JP 21914290A JP H04103558 A JPH04103558 A JP H04103558A
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- Japan
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- epa
- ester
- fatty acid
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- Fats And Perfumes (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、エイコサペンタエン酸(以下EPAという、
)を豊富に含有する海洋微生物の脂質から、EPA及び
EPAエステルを選択的に高い濃度で得る方法に関する
。
)を豊富に含有する海洋微生物の脂質から、EPA及び
EPAエステルを選択的に高い濃度で得る方法に関する
。
〔従来の技術]
EPAに代表される高度不飽和脂肪酸は、高等動物に不
可欠な脂肪酸であり、生体内で重要な役割を担っている
。また、高度不飽和脂肪酸の人体に対する薬理作用も種
々知られており、特にEPAの血清脂質改善作用や抗血
栓作用等により、血栓治療薬等の医薬品としてEPAが
検討されており、EPAの高純度精製品の需要は大きい
。
可欠な脂肪酸であり、生体内で重要な役割を担っている
。また、高度不飽和脂肪酸の人体に対する薬理作用も種
々知られており、特にEPAの血清脂質改善作用や抗血
栓作用等により、血栓治療薬等の医薬品としてEPAが
検討されており、EPAの高純度精製品の需要は大きい
。
従来から知られている高純度EPAの製造方法としては
、魚油またはある種の微生物より抽出、精製する方法が
用いられている。EPA含有脂質の精製には、低温分別
結晶法、尿素付加法、減圧蒸留法、クロマト法等がある
が、魚油から得られたEPA含有脂質には、魚油中にE
PAの他にドコサヘキサエン酸等も含まれていることか
ら、精製過程には煩雑な操作、高価な装置を必要とする
。また微生物により生産されるEPA含有脂質は、魚油
特有の臭気はな(、その脂肪酸組成の点からは分離操作
は比較的容易であるが、微生物の培養時間が長いので生
産性の向上が大きな問題であり、また上記の各方法を用
いる精製法でも大量に安価に純度の高いEPAを分離精
製することは困難である。
、魚油またはある種の微生物より抽出、精製する方法が
用いられている。EPA含有脂質の精製には、低温分別
結晶法、尿素付加法、減圧蒸留法、クロマト法等がある
が、魚油から得られたEPA含有脂質には、魚油中にE
PAの他にドコサヘキサエン酸等も含まれていることか
ら、精製過程には煩雑な操作、高価な装置を必要とする
。また微生物により生産されるEPA含有脂質は、魚油
特有の臭気はな(、その脂肪酸組成の点からは分離操作
は比較的容易であるが、微生物の培養時間が長いので生
産性の向上が大きな問題であり、また上記の各方法を用
いる精製法でも大量に安価に純度の高いEPAを分離精
製することは困難である。
本発明の目的は、海洋微生物が生産するEPAを脂肪酸
混合物及び/またはEPAエステルを含む脂肪酸エステ
ル混合物に転換し、これから極めて緩和な条件で目的物
を変質させることなく、大量に安価にEPA及び/また
はEPAエステルのみを選択的に分離精製して得る方法
を提供することである。
混合物及び/またはEPAエステルを含む脂肪酸エステ
ル混合物に転換し、これから極めて緩和な条件で目的物
を変質させることなく、大量に安価にEPA及び/また
はEPAエステルのみを選択的に分離精製して得る方法
を提供することである。
[問題を解決する手段]
本発明者等の一部は、精製が比較的容易でしかも純度の
高いEPAを得ることができ、かつ培養の時間が短くそ
の制御も容易な、EPA生産に好適なバクテリアを広く
海洋に求めた結果、特開平2−23877等において開
示しているように高度不飽和脂肪酸としてEPAのみを
生産する海洋微生物を見い出している。このような海洋
微生物は、総脂質含量が乾物換算で6〜12%と従来の
微生物によるものより高く、総脂質の脂肪酸組成は、高
度不飽和脂肪酸としてはEPAのみであり含有量も25
〜40%と高く、更に増殖速度は通常の微生物やクロレ
ラ等藻類に比べて著しく早く、多量の菌体を極めて短時
間に得ることができるという特徴を有している。これら
海洋微生物により生産されるEPAは、魚油をEPAの
供給源とした場合の安定供給性の問題点を回避すること
ができ、更に上記のような精製に容易な条件を兼ね備え
ているため、工業的規模でのEPA供給源として有利で
ある。
高いEPAを得ることができ、かつ培養の時間が短くそ
の制御も容易な、EPA生産に好適なバクテリアを広く
海洋に求めた結果、特開平2−23877等において開
示しているように高度不飽和脂肪酸としてEPAのみを
生産する海洋微生物を見い出している。このような海洋
微生物は、総脂質含量が乾物換算で6〜12%と従来の
微生物によるものより高く、総脂質の脂肪酸組成は、高
度不飽和脂肪酸としてはEPAのみであり含有量も25
〜40%と高く、更に増殖速度は通常の微生物やクロレ
ラ等藻類に比べて著しく早く、多量の菌体を極めて短時
間に得ることができるという特徴を有している。これら
海洋微生物により生産されるEPAは、魚油をEPAの
供給源とした場合の安定供給性の問題点を回避すること
ができ、更に上記のような精製に容易な条件を兼ね備え
ているため、工業的規模でのEPA供給源として有利で
ある。
他方また本発明者等の一部は、高度不飽和脂肪酸特にE
PA、 ドコサヘキサエン酸、アラキドン酸等に注目
して、それらを銀塩と錯体を形成させて選択的に取得す
る技術を特許画廊している(特願平2−106503)
。
PA、 ドコサヘキサエン酸、アラキドン酸等に注目
して、それらを銀塩と錯体を形成させて選択的に取得す
る技術を特許画廊している(特願平2−106503)
。
なお一般に銀イオンは、有機化合物が不飽和結合を有す
る場合、π電子と銀イオンとが錯体な作ることが知られ
ている。この点については、特開昭63−208549
のように銀イオンを吸着剤に固定させ、銀と不飽和脂肪
酸との親和力の差を利用することにより、エイコサペン
タエン駿等の高度不飽和脂肪酸またはそのエステル体等
の誘導体を精製する方法が開示されてる。
る場合、π電子と銀イオンとが錯体な作ることが知られ
ている。この点については、特開昭63−208549
のように銀イオンを吸着剤に固定させ、銀と不飽和脂肪
酸との親和力の差を利用することにより、エイコサペン
タエン駿等の高度不飽和脂肪酸またはそのエステル体等
の誘導体を精製する方法が開示されてる。
本発明はこれらの知見に基づき完成されたもので、海洋
微生物により生産されたEPAを含む脂肪酸混合物と、
不飽和炭素結合と錯体を形成する一定濃度以上の銀化合
物水溶液とを反応させて、EPAを選択的に水溶性の銀
−EPA錯体として水層に抽出し、その水層を分離して
アンモニア水等の錯体解離剤あるいは過剰の水で解離す
ることによりEPAのみを選択的に分離することを基礎
としている。本発明は、EPAのみならずEPAエステ
ルについても同様に実施することができ、メチルエステ
ル、エチルエステル等のアルキルエステルが好適に適用
されるが、特にこれに限定されるものではない。
微生物により生産されたEPAを含む脂肪酸混合物と、
不飽和炭素結合と錯体を形成する一定濃度以上の銀化合
物水溶液とを反応させて、EPAを選択的に水溶性の銀
−EPA錯体として水層に抽出し、その水層を分離して
アンモニア水等の錯体解離剤あるいは過剰の水で解離す
ることによりEPAのみを選択的に分離することを基礎
としている。本発明は、EPAのみならずEPAエステ
ルについても同様に実施することができ、メチルエステ
ル、エチルエステル等のアルキルエステルが好適に適用
されるが、特にこれに限定されるものではない。
本発明を具体的に説明すれば、本発明が適用される海洋
微生物は、EPA含量さえ高いものであれば特に属、種
あるいは株等を限定するものではないが、通常はシュー
ドモナス(Pseudomonas)属、アルテロモナ
ス (Alteromonas)属、またはシーワネラ
(Shewanel la)属等に分類される海洋微生
物である。これらのような海洋微生物が生産するEPA
含有脂質をけん化するか、または酵素を作用させて得ら
れたEPA含有脂肪酸混合物、及びエステル化して得ら
れたEPAエステル含有脂肪酸エステル混合物に、不飽
和炭素結合と錯体を形成する銀化合物の水溶液を加えて
5分〜4時間撹拌すれば、水溶性の銀−EPA及びEP
Aエステルの錯体が形成されるので、この錯体のみを他
の脂肪酸及び他の脂肪酸エステル等から選択的に分離し
て水層に溶かすことができる。EPA及びEPAエステ
ルの安定性、銀化合物の水への溶解性、錯体の生成速度
を考慮すると、反応温度は0〜100℃で行うことがで
きるが好ましくは室温付近で、反応時間は10分〜2時
間が望ましい。
微生物は、EPA含量さえ高いものであれば特に属、種
あるいは株等を限定するものではないが、通常はシュー
ドモナス(Pseudomonas)属、アルテロモナ
ス (Alteromonas)属、またはシーワネラ
(Shewanel la)属等に分類される海洋微生
物である。これらのような海洋微生物が生産するEPA
含有脂質をけん化するか、または酵素を作用させて得ら
れたEPA含有脂肪酸混合物、及びエステル化して得ら
れたEPAエステル含有脂肪酸エステル混合物に、不飽
和炭素結合と錯体を形成する銀化合物の水溶液を加えて
5分〜4時間撹拌すれば、水溶性の銀−EPA及びEP
Aエステルの錯体が形成されるので、この錯体のみを他
の脂肪酸及び他の脂肪酸エステル等から選択的に分離し
て水層に溶かすことができる。EPA及びEPAエステ
ルの安定性、銀化合物の水への溶解性、錯体の生成速度
を考慮すると、反応温度は0〜100℃で行うことがで
きるが好ましくは室温付近で、反応時間は10分〜2時
間が望ましい。
また、EPA及びEPAエステルの酸化安定性、銀化合
物の安定性を考慮すれば1本発明は、不活性ガス例えば
窒素雰囲気下で遮光して行うのが望ましい。不飽和炭素
結合と錯体を形成し得る銀化合物としては特に制限はな
いが一般的に言えば硝酸銀、過塩素酸銀等が好適に用い
られる。経費その他の面を考慮すれば、硝酸銀で十分で
ある。錯体を形成させるについてのEPA及びEPAエ
ステルと銀化合物とのモル比については1,30〜50
:1の範囲で、また試薬としての銀化合物水溶液の濃度
は0.1moわりから飽和水溶液の範囲で実施できる。
物の安定性を考慮すれば1本発明は、不活性ガス例えば
窒素雰囲気下で遮光して行うのが望ましい。不飽和炭素
結合と錯体を形成し得る銀化合物としては特に制限はな
いが一般的に言えば硝酸銀、過塩素酸銀等が好適に用い
られる。経費その他の面を考慮すれば、硝酸銀で十分で
ある。錯体を形成させるについてのEPA及びEPAエ
ステルと銀化合物とのモル比については1,30〜50
:1の範囲で、また試薬としての銀化合物水溶液の濃度
は0.1moわりから飽和水溶液の範囲で実施できる。
それ以下の濃度では銀−EPA及びEPAエステルの錯
体形成が不十分であり、EPA及びEPAエステルが水
溶性とならない。EPA及びEPAエステルの回収率を
更に考慮すると、前記のモル比は1:15〜1:1、ま
た濃度は1〜10m0ρ/I2が望ましい。
体形成が不十分であり、EPA及びEPAエステルが水
溶性とならない。EPA及びEPAエステルの回収率を
更に考慮すると、前記のモル比は1:15〜1:1、ま
た濃度は1〜10m0ρ/I2が望ましい。
上記で得られた錯体を含有している反応混合物中に脂溶
性の有機溶媒を加えて抽出すれば、銀と錯体を作らない
他の脂肪酸及び他の脂肪酸エステルを抽出し反応系から
除くことができる。ここで使用する有機溶媒としては、
ヘキサン、エーテル等の水に不溶の有機溶媒を用いるこ
とが好ましい。この操作で得られる水層には、銀−EP
A及びEPAエステルの錯体を含有しており、この水層
に過剰のアンモニア水等の錯体解離剤を加えるか水で希
釈することによりEPA及びEPAエステルを遊離させ
て回収することができる。銀化合物のリサイクルを考慮
すると過剰の水による希釈の方法が望ましい。錯体解離
剤の使用量、希釈する水の量は錯体を含む水層の1〜1
00倍を用いるが、好ましくは10〜40倍が望ましい
。遊離したEPA及びEPAエステルは、ヘキサン、エ
ーテル等の水に不溶の有機溶媒で柚圧し回収するが、得
られた有機層を水、飽和食塩水で洗うことにより銀イオ
ンを除くことができる。
性の有機溶媒を加えて抽出すれば、銀と錯体を作らない
他の脂肪酸及び他の脂肪酸エステルを抽出し反応系から
除くことができる。ここで使用する有機溶媒としては、
ヘキサン、エーテル等の水に不溶の有機溶媒を用いるこ
とが好ましい。この操作で得られる水層には、銀−EP
A及びEPAエステルの錯体を含有しており、この水層
に過剰のアンモニア水等の錯体解離剤を加えるか水で希
釈することによりEPA及びEPAエステルを遊離させ
て回収することができる。銀化合物のリサイクルを考慮
すると過剰の水による希釈の方法が望ましい。錯体解離
剤の使用量、希釈する水の量は錯体を含む水層の1〜1
00倍を用いるが、好ましくは10〜40倍が望ましい
。遊離したEPA及びEPAエステルは、ヘキサン、エ
ーテル等の水に不溶の有機溶媒で柚圧し回収するが、得
られた有機層を水、飽和食塩水で洗うことにより銀イオ
ンを除くことができる。
また銀イオンを含む廃水溶液は、水を留去することで銀
化合物を回収することができ、再利用することが可能で
ある。
化合物を回収することができ、再利用することが可能で
ある。
また、本発明は、上記の分離精製操作を繰り返すことに
よりEPA及びEPAエステルの純度を更に上げること
が可能である。
よりEPA及びEPAエステルの純度を更に上げること
が可能である。
本発明は、上に詳しく説明したように高度不飽和脂肪酸
として注目されているEPAを生産する海洋微生物が生
産するEPA含有脂肪酸混合物及び/またはEPAエス
テル含有脂肪酸エステル混合物から、まず第一に不飽和
結合と錯体を形成し得る水溶性銀化合物とEPA及び/
またばEPAエステルとの錯体を形成させ、第二にこの
錯体の水溶性を利用して選択的にEPA及び/またはE
PAエステルのみを分離し、第三に過剰のアンモニア水
等の錯体解離剤あるいは過剰の水を加え錯体を解離させ
EPA及び/またはEPAエステルを遊離させることに
より達成されるところの、海洋微生物からEPA及び/
またはそのエステルを抽出し分離して、また更に精製し
取得することができる方法である。
として注目されているEPAを生産する海洋微生物が生
産するEPA含有脂肪酸混合物及び/またはEPAエス
テル含有脂肪酸エステル混合物から、まず第一に不飽和
結合と錯体を形成し得る水溶性銀化合物とEPA及び/
またばEPAエステルとの錯体を形成させ、第二にこの
錯体の水溶性を利用して選択的にEPA及び/またはE
PAエステルのみを分離し、第三に過剰のアンモニア水
等の錯体解離剤あるいは過剰の水を加え錯体を解離させ
EPA及び/またはEPAエステルを遊離させることに
より達成されるところの、海洋微生物からEPA及び/
またはそのエステルを抽出し分離して、また更に精製し
取得することができる方法である。
[実 施 例]
実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
酵母エキス0.5%、ペプトン1%、NaCβ1.5%
を含有させpH7に調整した培地中で海洋微生物(アル
テロモナス・ビュートリファシエ:/ス5CRC−28
71;微工研粂寄第+gzキ号)を培養した。培養終了
後、遠心分離して菌体な集め、洗浄、乾燥して海洋微生
物菌体の粉体を得た。この粉体を乾燥した後クロロホル
ム:メタノール=2;1混合溶剤で抽出し、脂質を得た
。
を含有させpH7に調整した培地中で海洋微生物(アル
テロモナス・ビュートリファシエ:/ス5CRC−28
71;微工研粂寄第+gzキ号)を培養した。培養終了
後、遠心分離して菌体な集め、洗浄、乾燥して海洋微生
物菌体の粉体を得た。この粉体を乾燥した後クロロホル
ム:メタノール=2;1混合溶剤で抽出し、脂質を得た
。
脂質を減圧蒸留して溶剤を除いて得られた総脂質を0.
3N−NaOHを含有する95%エタノール中で80℃
にて1時聞けん化した後、これを6N−HClで中和し
、遊離脂肪酸混合物を生成させた。この脂肪酸混合物を
ジアゾメタンによりメチルエステル化した後、ガスクロ
マトグラフにて分析したところ、EPAが全脂肪酸中に
18.5%含まれていた。
3N−NaOHを含有する95%エタノール中で80℃
にて1時聞けん化した後、これを6N−HClで中和し
、遊離脂肪酸混合物を生成させた。この脂肪酸混合物を
ジアゾメタンによりメチルエステル化した後、ガスクロ
マトグラフにて分析したところ、EPAが全脂肪酸中に
18.5%含まれていた。
この脂肪酸混合物2.0602gをヘキサン1.5mj
2に溶かしてヘキサン溶液とし、これに硝酸銀2.50
54gを蒸留水1.5m℃に溶がした水溶液を、窒素雰
囲気遮光下で加えて2時間撹拌した。撹拌終了後、反応
液をヘキサン40mj2で2回洗浄した。残った水層に
蒸留水4゜mβを加え、1時間撹拌し、錯体を生成させ
た脂肪酸を遊離させた。遊離した脂肪酸をヘキサン40
rnβで2回抽出し、得られたヘキサン層を合一して蒸
留水、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで脱水した
。脂肪酸を溶解しているヘキサン溶液を減圧下濃縮して
、131.1mgの脂肪酸を得た。ジアゾメタンにより
得られた脂肪酸をメチルエステル化した後、ガスクロマ
トグラフにて分析したところ、EPAの純度が94.9
%(全脂肪酸中)であった。
2に溶かしてヘキサン溶液とし、これに硝酸銀2.50
54gを蒸留水1.5m℃に溶がした水溶液を、窒素雰
囲気遮光下で加えて2時間撹拌した。撹拌終了後、反応
液をヘキサン40mj2で2回洗浄した。残った水層に
蒸留水4゜mβを加え、1時間撹拌し、錯体を生成させ
た脂肪酸を遊離させた。遊離した脂肪酸をヘキサン40
rnβで2回抽出し、得られたヘキサン層を合一して蒸
留水、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで脱水した
。脂肪酸を溶解しているヘキサン溶液を減圧下濃縮して
、131.1mgの脂肪酸を得た。ジアゾメタンにより
得られた脂肪酸をメチルエステル化した後、ガスクロマ
トグラフにて分析したところ、EPAの純度が94.9
%(全脂肪酸中)であった。
実施例2
脂肪酸メチルエステル混合物を用いて錯体を形成させる
本発明の方法の例である。
本発明の方法の例である。
実施例1で用いた抽出脂質なジアゾメタンを用いる常法
によりメチルエステル化して脂肪酸メチルエステル混合
物を得た。この脂肪酸メチルニス輌 チル混合物を、ガスクロマトグラフで分析したところ、
EPAメチルエステルが18.7%(全脂肪酸メチルエ
ステル中)含まれていた。
によりメチルエステル化して脂肪酸メチルエステル混合
物を得た。この脂肪酸メチルニス輌 チル混合物を、ガスクロマトグラフで分析したところ、
EPAメチルエステルが18.7%(全脂肪酸メチルエ
ステル中)含まれていた。
得られた脂肪酸メチルエステル混合物
2.1063gをヘキサン1.5mでに溶かしてヘキサ
ン溶液とし、これに硝酸銀2.5087gを蒸留水1.
5mJ2に溶かした水溶液を用いて実施例1で述べたと
全く同じ操作を行って錯体の形成、解離の後、脂肪酸メ
チルエステル混合物140.3mgを得た。これをガス
クロマトグラフにて分析したところ、EPAメチルエス
テルの純度が94.0%であった。
ン溶液とし、これに硝酸銀2.5087gを蒸留水1.
5mJ2に溶かした水溶液を用いて実施例1で述べたと
全く同じ操作を行って錯体の形成、解離の後、脂肪酸メ
チルエステル混合物140.3mgを得た。これをガス
クロマトグラフにて分析したところ、EPAメチルエス
テルの純度が94.0%であった。
実施例3
ペプトン2%、酵母エキス0.5%を含む海水培地(p
H7,0)で海洋微生物(シュードモナス・ビュートリ
ファシェンス5CRC−2878;微工研条寄第162
3号)を培養した。培養終了後、遠心分離して菌体を集
めクロロホルム、メタノール=2=1混合溶剤で抽出し
た。抽出後減圧濃縮して溶剤を除いて得られた総脂質を
、ナトリウムエチラートを使用する常法によりエチルエ
ステル化し脂肪酸エチルエステル混合物を得た。
H7,0)で海洋微生物(シュードモナス・ビュートリ
ファシェンス5CRC−2878;微工研条寄第162
3号)を培養した。培養終了後、遠心分離して菌体を集
めクロロホルム、メタノール=2=1混合溶剤で抽出し
た。抽出後減圧濃縮して溶剤を除いて得られた総脂質を
、ナトリウムエチラートを使用する常法によりエチルエ
ステル化し脂肪酸エチルエステル混合物を得た。
この脂肪酸エチルエステル混合物をガスクロマトグラフ
で分析したところ、EPAエチルエステルが20.6%
(全脂肪酸エチルエステル中)含まれていた。
で分析したところ、EPAエチルエステルが20.6%
(全脂肪酸エチルエステル中)含まれていた。
得られた脂肪酸エチルエステル混合物
4.2653gをヘキサン3.0mAに溶かしてヘキサ
ン溶液とし、これに硝酸銀5.0865gを蒸留水3.
0mf2に溶かした水溶液を用いて実施例1で述べたと
全く同じ操作を行って錯体の形成、解離の後、脂肪酸エ
チルエステル混合物368.8mgを得た。これをガス
クロマトグラフで分析したところ、EPAエチルエステ
ルの純度が96.3%であった。
ン溶液とし、これに硝酸銀5.0865gを蒸留水3.
0mf2に溶かした水溶液を用いて実施例1で述べたと
全く同じ操作を行って錯体の形成、解離の後、脂肪酸エ
チルエステル混合物368.8mgを得た。これをガス
クロマトグラフで分析したところ、EPAエチルエステ
ルの純度が96.3%であった。
実施例4
ペプトン3%、酵母エキス0.5%を含む海水培地(p
H7,0)で海洋微生物(シーワネラ・ビュートリファ
シェンス5CRC−2874、微工研条寄第1625号
)を培養した。培養終了後、遠心分離して菌体を集めク
ロロホルム:メタノール=2:l混合溶剤で抽出した。
H7,0)で海洋微生物(シーワネラ・ビュートリファ
シェンス5CRC−2874、微工研条寄第1625号
)を培養した。培養終了後、遠心分離して菌体を集めク
ロロホルム:メタノール=2:l混合溶剤で抽出した。
抽出後減圧濃縮して溶剤を除いて得られた総脂質を、ナ
トリウムエチラートを使用する常法によりエチルエステ
ル化し脂肪酸エチルエステル混合物を得た。この脂肪酸
エチルエステル混合物をガスクロマトグラフで分析した
ところ、EPAエチルエステルが18.3%(全脂肪酸
エチルエステル中)含まれていた。
トリウムエチラートを使用する常法によりエチルエステ
ル化し脂肪酸エチルエステル混合物を得た。この脂肪酸
エチルエステル混合物をガスクロマトグラフで分析した
ところ、EPAエチルエステルが18.3%(全脂肪酸
エチルエステル中)含まれていた。
得られた脂肪酸エチルエステル混合物
6.5148gをヘキサン4.5m℃に溶かしてヘキサ
ン溶液とし、これに硝酸銀8.6513gを蒸留水4.
5mgに溶かした水溶液を用いて実施例1で述べたと全
く同じ操作を行って錯体の形成、解離の後、脂肪酸エチ
ルエステル混合物589.4mgを得た。これをガスク
ロマトグラフで分析したところ、EPAエチルエステル
の純度が95.6%であった。
ン溶液とし、これに硝酸銀8.6513gを蒸留水4.
5mgに溶かした水溶液を用いて実施例1で述べたと全
く同じ操作を行って錯体の形成、解離の後、脂肪酸エチ
ルエステル混合物589.4mgを得た。これをガスク
ロマトグラフで分析したところ、EPAエチルエステル
の純度が95.6%であった。
[発明の効果〕
本発明の方法によれば、従来の方法とは著しく異なりほ
ぼ常温で、操作、設備も簡単なうえ、低コストで海洋微
生物が生産する、魚臭のないEPA及び/またはEPA
エステルを容易に選択的に得ることができる。
ぼ常温で、操作、設備も簡単なうえ、低コストで海洋微
生物が生産する、魚臭のないEPA及び/またはEPA
エステルを容易に選択的に得ることができる。
Claims (2)
- (1)海洋微生物菌体から脂質を抽出し、これより得ら
れる脂肪酸混合物及び/またはエステル交換反応を行っ
て得られる脂肪酸エステル混合物を水性媒体中で銀塩と
接触させて錯体を形成させ、その後錯体解離剤を加える
ことを特徴とする、海洋微生物からエイコサペンタエン
酸及び/またはそのエステルを得る方法。 - (2)銀塩の濃度が0.1mol/l以上である請求項
1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21914290A JPH04103558A (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | 海洋微生物からエイコサペンタエン酸及びそのエステルを得る方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21914290A JPH04103558A (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | 海洋微生物からエイコサペンタエン酸及びそのエステルを得る方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04103558A true JPH04103558A (ja) | 1992-04-06 |
Family
ID=16730880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21914290A Pending JPH04103558A (ja) | 1990-08-22 | 1990-08-22 | 海洋微生物からエイコサペンタエン酸及びそのエステルを得る方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH04103558A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015091940A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-05-14 | 日清ファルマ株式会社 | エイコサペンタエン酸及び/又はドコサヘキサエン酸含有組成物の製造方法 |
WO2015129190A1 (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-03 | 備前化成株式会社 | ステアリドン酸の精製方法 |
-
1990
- 1990-08-22 JP JP21914290A patent/JPH04103558A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015091940A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-05-14 | 日清ファルマ株式会社 | エイコサペンタエン酸及び/又はドコサヘキサエン酸含有組成物の製造方法 |
WO2015129190A1 (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-03 | 備前化成株式会社 | ステアリドン酸の精製方法 |
JPWO2015129190A1 (ja) * | 2014-02-28 | 2017-03-30 | 備前化成株式会社 | ステアリドン酸の精製方法 |
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