JPH0367787B2 - - Google Patents
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- JPH0367787B2 JPH0367787B2 JP57153835A JP15383582A JPH0367787B2 JP H0367787 B2 JPH0367787 B2 JP H0367787B2 JP 57153835 A JP57153835 A JP 57153835A JP 15383582 A JP15383582 A JP 15383582A JP H0367787 B2 JPH0367787 B2 JP H0367787B2
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- sprue
- sealing
- cavity
- vacuum suction
- molten metal
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D18/00—Pressure casting; Vacuum casting
- B22D18/06—Vacuum casting, i.e. making use of vacuum to fill the mould
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
開示技術は鋳型のキヤビテイを減圧して溶湯を
吸引する鋳造技術の分野に属する。 而して、この出願の発明は鋳型内に形成された
キヤビテイ内を真空吸引装置で減圧するに際し、
上部のキヤビテイに連通された下向きの湯口を溶
湯と同質のシール部材で封栓し、キヤビテイ内負
圧の増加を図るようにした真空吸引鋳造方法、及
び、該方法に直接使用する装置に関する発明であ
り、特に、上記シール部材が上記負圧に対抗して
変形しない充分な剛性を有する第一のシール材と
湯口を包被する第二のシール箔部材とから成り、
而して、減圧に際し該シール部材が上記キヤビテ
イ内に凹変形しないようにした真空吸引鋳造方法
及び該方法に直接使用する装置に係る発明であ
る。 <従来の技術> 周知の如く、真空吸引鋳造は溶湯の湯回りが良
く比較的薄肉部を有する製品であつても容易に造
り出すことが出来るというメリツトから近時各種
工業製品に種々採用されている。 而して、その態様は鋳型内に形成されたキヤビ
テイを真空吸引装置で減圧し、その負圧で溶湯を
湯口から該キヤビテイに流入させて所定製品を造
り出すようにするものである。 <発明が解決しようとする課題> ところで、上記負圧は湯口が溶湯に浸漬された
状態で発生するため、減圧度を任意に設定するこ
とが出来ないばかりでなく、初期の減圧度は低
く、したがつて、湯回りが速やかに成されず、そ
の結果、鋳型を高温にしたり、湯温を高めるしか
対応出来ず、技術的制約が生ずるという不具合が
あつた。 又、負圧発生と溶湯の流入とが同時であるた
め、キヤビテイ内の先在気体の置換がスムーズに
成されず、巣等の鋳造欠陥の起因となるという欠
点があつた。 これに対処するに、例えば、特公昭51−39171
号公報の如く第1図に示す様に、湯口1の開口部
1′をシール部材としての箔部材2で封栓し、内
部の負圧と外圧との差による凹変形を積極的に与
えてシールし、例えば、溶湯がアルミであれば、
該箔部材2をアルミ箔にし、キヤビテイ内負圧を
設定圧力に保持した後、溶湯に浸漬させるように
し、高温度の溶湯で箔部材2を溶解して、所定の
鋳造を図るようにした態様が採用されている。 ところが、かかる箔部材2は容易に変形させる
ことが出来るので、湯口に対する装着が簡単であ
るという利点はあるものの、キヤビテイ内の負圧
により湯口対応部分が上述した如く凹状に変形し
てしまい、その結果、鋳込みに際し、凹部に包含
された気体がキヤビテイに溶湯と共に混入されて
所定の真空度が現出出来ず、その結果所謂ブロー
ホール等の鋳造欠陥が招致されるという欠点があ
つた。 この出願の発明の目的は上述従来技術に基づく
真空吸引鋳造技術の負圧に伴う問題点を解決すべ
き技術的課題とし、初期負圧が設定通り得られ、
鋳造時間も短く、巣、ブローホール等の鋳造欠陥
が発生しないようにして機械製造産業における鋳
造技術利用分野に益する優れた真空吸引鋳造方
法、及び、該方法に直接使用する装置を提供せん
とするものである。 <課題を解決するための手段> 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とす
るこの出願の発明の構成は前述課題を解決するた
めに、湯口を溶湯と同質のシール材によりシール
してキヤビテイ内に負圧を発生させた状態で該湯
口を溶湯に浸漬させることでシール材が溶解し該
溶湯が該キヤビテイに吸引流入される真空吸引鋳
造方法であつて、上記シールを負圧力に対抗して
凹変形しない剛性の高い第一のシール材と湯口を
包被する第二のシール箔部材とにより行うように
した真空吸引鋳造方法と、真空吸引装置に接続す
る鋳型内キヤビテイと連通された湯口の開口部に
溶湯と同質のシール部材が封栓されている真空吸
引鋳造装置であつて、上記シール部材が第一の充
分な剛性を有するシール材と湯口を包被する第二
のシール箔部材とから成り、而して、該シール材
が上記開口部に対向して封栓されているようにし
た真空吸引鋳造装置としたものである。 <作用> 而して、鋳型に形成された上部のキヤビテイに
連通する下向き湯口の開口部に溶湯と同質のシー
ル部材の充分な剛性を有する第一のシール材を封
栓し、その周囲を同じく第二のシール部材のバツ
クアツプ部材のシール箔部材が被包して湯口に装
着させ、次いで、真空吸引装置を作動させてキヤ
ビテイ内を減圧させると、シール材はその剛性と
バツクアツプ部材のシール箔部材の支持により凹
変形することなく、所定の負圧が発生し、その状
態で溶湯に湯口を浸漬させると、シール部材は該
溶湯中に溶解し、湯口が連通されて溶湯をキヤビ
テイに所定負圧で吸引させるようにしたものであ
る。 <実施例> 次に、この出願の発明の1実施例を第2〜4図
を参照して説明すれば以下の通りである。 3はこの出願の発明の1つの要旨を成す真空吸
引鋳造装置で、鋳型4が上部フレーム5に垂設さ
れた油圧シリンダ6に連結されたクランプアーム
7の下部のフツク7′,7′に掛止されていると共
にその上面に密着された減圧フード8の内部が真
空吸引装置9に接続されている。 一方、鋳型4の下方にはアルミ(AC4C)溶湯
10を充蓄する炉11が下部フレーム12に設置
されている。 又、鋳型4はクランプアーム7のフツク7′,
7′に両側が掛止された定盤13の中央に一体的
に下向きに突設された湯口1が開口部1′を有し
て炉11に指向され、更に、該定盤13に所定に
配置された鋳枠14には型15が通気性を有する
有機バインダ砂でキヤビテイ16と該キヤビテイ
16に連通され下向きの湯口1に臨む湯道17が
下側に一体的に形成されている。 而して、第3図に示す様に、湯口1の開口部
1′には溶湯10と同質のアルミ製シール部材1
8が装着されており、該アルミ製シール部材18
は該開口部1′に当接封栓されるシール材として
のアルミ板材19と、該アルミ板材19と湯口1
を共に下側から被包するバツクアツプ部材のアル
ミシール箔部材20とから成つている。 尚、アルミ板材19の板厚tは真空吸引装置9
の負圧力に充分対抗し得るものであり、又、シー
ル箔部材20の板厚t′は該アルミ板材19を保持
し、上記湯口1の形状に充分に変形して密着され
るようにされている。 したがつて、負圧が、例えば、−750mmHgであ
れば、t=1.0mm、t′=0.02mmの市販品を用いれば
良い。 一方、真空吸引装置9に於いては減圧フード8
に連通されたフレキシブルホース21が可変絞り
22、バルブ23を介して吸引ブロワ24に接続
されている。 上述構成において、図示態様は鋳型4が予めク
ランプアーム7に所定に掛止固設された状態であ
るが、該鋳型4の組み付けは、先ず系外にてキヤ
ビテイ16、湯道17が所定に形成された鋳型4
の定盤13をクランプアーム7のフツク7′,
7′に支持させて設置し、次いで、鋳型4の上面
に真空吸引装置9に接続された減圧フード8を密
着させる。 このようにして組み付けられた鋳型4の下向の
湯口1に対してアルミ製シール部材18を装着す
る。 而して、その態様は湯口1の開口部1′に予め
所定形状に加工されたアルミ板材19を当接封栓
させ、その後、アルミシール箔部材20をして該
アルミ板材19を下側から保持すべく被包し、湯
口1に密接させる。 そこで、真空吸引装置9のバルブ23を開く
と、予め作動している吸引ブロワ24によりキヤ
ビテイ16内のエアを減圧フード8を介して系外
に排出させる。 すると、シール部材18は吸引ブロワ24から
の導出負圧によつてそのアルミ板材19が湯口1
の開口部1′に吸着され、又、該開口部1′と該ア
ルミ板材19との間からの漏入エアによる負圧で
シール箔部材20が湯口1の周囲に接着される。 尚、この間、アルミ板材19は充分な剛性を有
しているため、湯道17の内側に第1図の在来態
様の如く凹状に変形することはない。 したがつて、キヤビテイ16内は減圧されて負
圧が生ずる。 そこで、油圧シリンダ6を作動させ、鋳型4を
下降させ、湯口1を上から炉11のアルミ溶湯1
0中に所定深さ浸漬させたところでその下降を停
止させる。 すると、湯口1に吸着状態にされたシール部材
18は同質の溶湯10中に対し初めにシール箔部
材20が、次いでアルミ板材19が次第に溶解さ
れていき、湯道17が溶湯10に連通され、予め
キヤビテイ16に生じている充分な負圧力で溶湯
10は速やかに該キヤビテイ16内に吸引鋳込ま
れる。 そして、溶湯10がキヤビテイ16内に所定量
吸引されて経時的に凝固した後、油圧シリンダ6
をして鋳型4を上昇させ、初期姿勢に復帰させる
ようにして1つの鋳造工程を終了する。 尚、実験によれば、実施例(A)と従来態様である
湯口を露呈させたままの鋳造態様(B)、及び、湯口
に箔部材のみを装着した鋳造態様(C)との比較は次
の表の通りである。
吸引する鋳造技術の分野に属する。 而して、この出願の発明は鋳型内に形成された
キヤビテイ内を真空吸引装置で減圧するに際し、
上部のキヤビテイに連通された下向きの湯口を溶
湯と同質のシール部材で封栓し、キヤビテイ内負
圧の増加を図るようにした真空吸引鋳造方法、及
び、該方法に直接使用する装置に関する発明であ
り、特に、上記シール部材が上記負圧に対抗して
変形しない充分な剛性を有する第一のシール材と
湯口を包被する第二のシール箔部材とから成り、
而して、減圧に際し該シール部材が上記キヤビテ
イ内に凹変形しないようにした真空吸引鋳造方法
及び該方法に直接使用する装置に係る発明であ
る。 <従来の技術> 周知の如く、真空吸引鋳造は溶湯の湯回りが良
く比較的薄肉部を有する製品であつても容易に造
り出すことが出来るというメリツトから近時各種
工業製品に種々採用されている。 而して、その態様は鋳型内に形成されたキヤビ
テイを真空吸引装置で減圧し、その負圧で溶湯を
湯口から該キヤビテイに流入させて所定製品を造
り出すようにするものである。 <発明が解決しようとする課題> ところで、上記負圧は湯口が溶湯に浸漬された
状態で発生するため、減圧度を任意に設定するこ
とが出来ないばかりでなく、初期の減圧度は低
く、したがつて、湯回りが速やかに成されず、そ
の結果、鋳型を高温にしたり、湯温を高めるしか
対応出来ず、技術的制約が生ずるという不具合が
あつた。 又、負圧発生と溶湯の流入とが同時であるた
め、キヤビテイ内の先在気体の置換がスムーズに
成されず、巣等の鋳造欠陥の起因となるという欠
点があつた。 これに対処するに、例えば、特公昭51−39171
号公報の如く第1図に示す様に、湯口1の開口部
1′をシール部材としての箔部材2で封栓し、内
部の負圧と外圧との差による凹変形を積極的に与
えてシールし、例えば、溶湯がアルミであれば、
該箔部材2をアルミ箔にし、キヤビテイ内負圧を
設定圧力に保持した後、溶湯に浸漬させるように
し、高温度の溶湯で箔部材2を溶解して、所定の
鋳造を図るようにした態様が採用されている。 ところが、かかる箔部材2は容易に変形させる
ことが出来るので、湯口に対する装着が簡単であ
るという利点はあるものの、キヤビテイ内の負圧
により湯口対応部分が上述した如く凹状に変形し
てしまい、その結果、鋳込みに際し、凹部に包含
された気体がキヤビテイに溶湯と共に混入されて
所定の真空度が現出出来ず、その結果所謂ブロー
ホール等の鋳造欠陥が招致されるという欠点があ
つた。 この出願の発明の目的は上述従来技術に基づく
真空吸引鋳造技術の負圧に伴う問題点を解決すべ
き技術的課題とし、初期負圧が設定通り得られ、
鋳造時間も短く、巣、ブローホール等の鋳造欠陥
が発生しないようにして機械製造産業における鋳
造技術利用分野に益する優れた真空吸引鋳造方
法、及び、該方法に直接使用する装置を提供せん
とするものである。 <課題を解決するための手段> 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とす
るこの出願の発明の構成は前述課題を解決するた
めに、湯口を溶湯と同質のシール材によりシール
してキヤビテイ内に負圧を発生させた状態で該湯
口を溶湯に浸漬させることでシール材が溶解し該
溶湯が該キヤビテイに吸引流入される真空吸引鋳
造方法であつて、上記シールを負圧力に対抗して
凹変形しない剛性の高い第一のシール材と湯口を
包被する第二のシール箔部材とにより行うように
した真空吸引鋳造方法と、真空吸引装置に接続す
る鋳型内キヤビテイと連通された湯口の開口部に
溶湯と同質のシール部材が封栓されている真空吸
引鋳造装置であつて、上記シール部材が第一の充
分な剛性を有するシール材と湯口を包被する第二
のシール箔部材とから成り、而して、該シール材
が上記開口部に対向して封栓されているようにし
た真空吸引鋳造装置としたものである。 <作用> 而して、鋳型に形成された上部のキヤビテイに
連通する下向き湯口の開口部に溶湯と同質のシー
ル部材の充分な剛性を有する第一のシール材を封
栓し、その周囲を同じく第二のシール部材のバツ
クアツプ部材のシール箔部材が被包して湯口に装
着させ、次いで、真空吸引装置を作動させてキヤ
ビテイ内を減圧させると、シール材はその剛性と
バツクアツプ部材のシール箔部材の支持により凹
変形することなく、所定の負圧が発生し、その状
態で溶湯に湯口を浸漬させると、シール部材は該
溶湯中に溶解し、湯口が連通されて溶湯をキヤビ
テイに所定負圧で吸引させるようにしたものであ
る。 <実施例> 次に、この出願の発明の1実施例を第2〜4図
を参照して説明すれば以下の通りである。 3はこの出願の発明の1つの要旨を成す真空吸
引鋳造装置で、鋳型4が上部フレーム5に垂設さ
れた油圧シリンダ6に連結されたクランプアーム
7の下部のフツク7′,7′に掛止されていると共
にその上面に密着された減圧フード8の内部が真
空吸引装置9に接続されている。 一方、鋳型4の下方にはアルミ(AC4C)溶湯
10を充蓄する炉11が下部フレーム12に設置
されている。 又、鋳型4はクランプアーム7のフツク7′,
7′に両側が掛止された定盤13の中央に一体的
に下向きに突設された湯口1が開口部1′を有し
て炉11に指向され、更に、該定盤13に所定に
配置された鋳枠14には型15が通気性を有する
有機バインダ砂でキヤビテイ16と該キヤビテイ
16に連通され下向きの湯口1に臨む湯道17が
下側に一体的に形成されている。 而して、第3図に示す様に、湯口1の開口部
1′には溶湯10と同質のアルミ製シール部材1
8が装着されており、該アルミ製シール部材18
は該開口部1′に当接封栓されるシール材として
のアルミ板材19と、該アルミ板材19と湯口1
を共に下側から被包するバツクアツプ部材のアル
ミシール箔部材20とから成つている。 尚、アルミ板材19の板厚tは真空吸引装置9
の負圧力に充分対抗し得るものであり、又、シー
ル箔部材20の板厚t′は該アルミ板材19を保持
し、上記湯口1の形状に充分に変形して密着され
るようにされている。 したがつて、負圧が、例えば、−750mmHgであ
れば、t=1.0mm、t′=0.02mmの市販品を用いれば
良い。 一方、真空吸引装置9に於いては減圧フード8
に連通されたフレキシブルホース21が可変絞り
22、バルブ23を介して吸引ブロワ24に接続
されている。 上述構成において、図示態様は鋳型4が予めク
ランプアーム7に所定に掛止固設された状態であ
るが、該鋳型4の組み付けは、先ず系外にてキヤ
ビテイ16、湯道17が所定に形成された鋳型4
の定盤13をクランプアーム7のフツク7′,
7′に支持させて設置し、次いで、鋳型4の上面
に真空吸引装置9に接続された減圧フード8を密
着させる。 このようにして組み付けられた鋳型4の下向の
湯口1に対してアルミ製シール部材18を装着す
る。 而して、その態様は湯口1の開口部1′に予め
所定形状に加工されたアルミ板材19を当接封栓
させ、その後、アルミシール箔部材20をして該
アルミ板材19を下側から保持すべく被包し、湯
口1に密接させる。 そこで、真空吸引装置9のバルブ23を開く
と、予め作動している吸引ブロワ24によりキヤ
ビテイ16内のエアを減圧フード8を介して系外
に排出させる。 すると、シール部材18は吸引ブロワ24から
の導出負圧によつてそのアルミ板材19が湯口1
の開口部1′に吸着され、又、該開口部1′と該ア
ルミ板材19との間からの漏入エアによる負圧で
シール箔部材20が湯口1の周囲に接着される。 尚、この間、アルミ板材19は充分な剛性を有
しているため、湯道17の内側に第1図の在来態
様の如く凹状に変形することはない。 したがつて、キヤビテイ16内は減圧されて負
圧が生ずる。 そこで、油圧シリンダ6を作動させ、鋳型4を
下降させ、湯口1を上から炉11のアルミ溶湯1
0中に所定深さ浸漬させたところでその下降を停
止させる。 すると、湯口1に吸着状態にされたシール部材
18は同質の溶湯10中に対し初めにシール箔部
材20が、次いでアルミ板材19が次第に溶解さ
れていき、湯道17が溶湯10に連通され、予め
キヤビテイ16に生じている充分な負圧力で溶湯
10は速やかに該キヤビテイ16内に吸引鋳込ま
れる。 そして、溶湯10がキヤビテイ16内に所定量
吸引されて経時的に凝固した後、油圧シリンダ6
をして鋳型4を上昇させ、初期姿勢に復帰させる
ようにして1つの鋳造工程を終了する。 尚、実験によれば、実施例(A)と従来態様である
湯口を露呈させたままの鋳造態様(B)、及び、湯口
に箔部材のみを装着した鋳造態様(C)との比較は次
の表の通りである。
【表】
又、第4図に示すグラフの様に、縦軸の不良率
Pと横軸の減圧度dとの比較を実施例(A)において
示すと、減圧度が−750mmHg以上、例えば、−740
mmHgではキヤビテイ16内の残留気体が溶湯に
まき込まれてブローホールが発生する。 しかしながら、−750mmHgより低い減圧度では
このようなことが生じないことが分る。 尚、この出願の発明の実施態様は上述実施例に
限るものでないことは勿論であり、例えば、シー
ル部材は系外に対しコーンケーブ状にされていて
も良く、シール箔部材とシール材とが一体に形成
されていても良い等、種々の態様が採用可能であ
り、対象鋳型はベントを有する非通気性鋳型でも
良い。 <発明の効果> 以上、この出願の発明によれば真空吸引鋳造方
法、及び、該方法に直接使用する装置において、
基本的に鋳込みに際し溶湯に浸漬する下側の上向
きの湯口のシールがキヤビテイ内負圧力に対抗し
て凹変形しない状態にあるので、溶湯中にて該シ
ールが溶解されるまでキヤビテイ内の負圧の変動
は無く、負圧調整が簡単で、工程管理が容易であ
るという効果が奏される。 又、湯口の開口部を封栓するシール部材が該湯
口の開口部に対して負圧によつては変形しない充
分な剛性を有するシール材で封栓されるので、真
空吸引装置によるキヤビテイ内の減圧に抗して該
シール材は変形せず、したがつて、従来の如きシ
ール材の凹変形を介しての空気のトラツプによる
ブローホール等の鋳造欠陥は完全に防止されると
いう優れた効果が奏される。 更に、シール部材はシール材とシール箔部材と
から成つているので、開口部と該シール材との間
からの漏入エアによる負圧で該シール箔部材が湯
口を完全に被包し、したがつて、キヤビテイ内を
充分に減圧することがシール部材の強度を保持し
たまま容易に成され、その結果、高速鋳込が可能
となり、鋳型温度を必要以上に上げることなく耐
用ロツトが向上し、薄肉部も湯回り良く形成され
るという優れた効果が奏される。 そのため、高融点合金の鋳造も品質劣化無しに
行うことが出来るという利点がある。 又、シール材は廃材を加工利用して材料の再生
使用を図ることが出来るという副次的メリツトも
ある。
Pと横軸の減圧度dとの比較を実施例(A)において
示すと、減圧度が−750mmHg以上、例えば、−740
mmHgではキヤビテイ16内の残留気体が溶湯に
まき込まれてブローホールが発生する。 しかしながら、−750mmHgより低い減圧度では
このようなことが生じないことが分る。 尚、この出願の発明の実施態様は上述実施例に
限るものでないことは勿論であり、例えば、シー
ル部材は系外に対しコーンケーブ状にされていて
も良く、シール箔部材とシール材とが一体に形成
されていても良い等、種々の態様が採用可能であ
り、対象鋳型はベントを有する非通気性鋳型でも
良い。 <発明の効果> 以上、この出願の発明によれば真空吸引鋳造方
法、及び、該方法に直接使用する装置において、
基本的に鋳込みに際し溶湯に浸漬する下側の上向
きの湯口のシールがキヤビテイ内負圧力に対抗し
て凹変形しない状態にあるので、溶湯中にて該シ
ールが溶解されるまでキヤビテイ内の負圧の変動
は無く、負圧調整が簡単で、工程管理が容易であ
るという効果が奏される。 又、湯口の開口部を封栓するシール部材が該湯
口の開口部に対して負圧によつては変形しない充
分な剛性を有するシール材で封栓されるので、真
空吸引装置によるキヤビテイ内の減圧に抗して該
シール材は変形せず、したがつて、従来の如きシ
ール材の凹変形を介しての空気のトラツプによる
ブローホール等の鋳造欠陥は完全に防止されると
いう優れた効果が奏される。 更に、シール部材はシール材とシール箔部材と
から成つているので、開口部と該シール材との間
からの漏入エアによる負圧で該シール箔部材が湯
口を完全に被包し、したがつて、キヤビテイ内を
充分に減圧することがシール部材の強度を保持し
たまま容易に成され、その結果、高速鋳込が可能
となり、鋳型温度を必要以上に上げることなく耐
用ロツトが向上し、薄肉部も湯回り良く形成され
るという優れた効果が奏される。 そのため、高融点合金の鋳造も品質劣化無しに
行うことが出来るという利点がある。 又、シール材は廃材を加工利用して材料の再生
使用を図ることが出来るという副次的メリツトも
ある。
第1図は従来技術に基づく要部の説明図、第2
図以下はこの出願の発明の実施例の説明図であ
り、第2図は全体概略模式図、第3図は第2図A
部拡大断面図、第4図は減圧度と不良率との関係
を示すグラフである。 1……湯口、16……キヤビテイ、10……溶
湯、9……真空吸引装置、4……鋳型、1′……
開口部、18……シール部材、3……真空吸引鋳
造装置、20……シール箔部材、19……シール
部材。
図以下はこの出願の発明の実施例の説明図であ
り、第2図は全体概略模式図、第3図は第2図A
部拡大断面図、第4図は減圧度と不良率との関係
を示すグラフである。 1……湯口、16……キヤビテイ、10……溶
湯、9……真空吸引装置、4……鋳型、1′……
開口部、18……シール部材、3……真空吸引鋳
造装置、20……シール箔部材、19……シール
部材。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 湯口を溶湯と同質のシール材によりシールし
てキヤビテイ内に負圧を発生させた状態で該湯口
を溶湯に浸漬させることでシール材が溶解し該溶
湯が該キヤビテイに吸引流入される真空吸引鋳造
方法において、上記シールを負圧力に対抗して凹
変形しない剛性の高い第一のシール材と湯口を包
被する第二のシール箔部材とにより行うようにす
ることを特徴とする真空吸引鋳造方法。 2 真空吸引装置に接続する鋳型内キヤビテイと
連通された湯口の開口部に溶湯と同質のシール部
材が封栓されている真空吸引鋳造装置において、
上記シール部材が第一の充分な剛性を有するシー
ル材と湯口を包被する第二のシール箔部材とから
成り、而して該シール材が上記開口部に対向して
封栓されていることを特徴とする真空吸引鋳造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15383582A JPS5945072A (ja) | 1982-09-06 | 1982-09-06 | 真空吸引鋳造方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15383582A JPS5945072A (ja) | 1982-09-06 | 1982-09-06 | 真空吸引鋳造方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5945072A JPS5945072A (ja) | 1984-03-13 |
JPH0367787B2 true JPH0367787B2 (ja) | 1991-10-24 |
Family
ID=15571128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15383582A Granted JPS5945072A (ja) | 1982-09-06 | 1982-09-06 | 真空吸引鋳造方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5945072A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4949774A (en) * | 1989-03-27 | 1990-08-21 | Atmosphere Group | Expendable cap device to minimize dross inclusions in the vacuum casting process |
JP2687570B2 (ja) * | 1989-04-14 | 1997-12-08 | トヨタ自動車株式会社 | 真空鋳造法 |
US5070930A (en) * | 1990-08-24 | 1991-12-10 | General Motors Corporation | Countergravity casting apparatus |
JP5319893B2 (ja) * | 2007-03-06 | 2013-10-16 | アイ・イー・ソリューション株式会社 | 高真空吸引鋳造装置 |
CN102225462A (zh) * | 2011-02-23 | 2011-10-26 | 谭哲豪 | 采用发泡塑料密封进料口的真空铸造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5139171A (ja) * | 1974-09-30 | 1976-04-01 | Nissin Electric Co Ltd | Isosakenshutsusochi |
JPS58173072A (ja) * | 1982-04-01 | 1983-10-11 | Nissan Motor Co Ltd | 吸引鋳造装置 |
-
1982
- 1982-09-06 JP JP15383582A patent/JPS5945072A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5139171A (ja) * | 1974-09-30 | 1976-04-01 | Nissin Electric Co Ltd | Isosakenshutsusochi |
JPS58173072A (ja) * | 1982-04-01 | 1983-10-11 | Nissan Motor Co Ltd | 吸引鋳造装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5945072A (ja) | 1984-03-13 |
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