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JPH0361587B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0361587B2
JPH0361587B2 JP58208327A JP20832783A JPH0361587B2 JP H0361587 B2 JPH0361587 B2 JP H0361587B2 JP 58208327 A JP58208327 A JP 58208327A JP 20832783 A JP20832783 A JP 20832783A JP H0361587 B2 JPH0361587 B2 JP H0361587B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
copolymer
hydroxy
vinyl chloride
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58208327A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60101043A (ja
Inventor
Akira Omura
Shigehiro Takakura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Vinyl Co filed Critical Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Priority to JP58208327A priority Critical patent/JPS60101043A/ja
Publication of JPS60101043A publication Critical patent/JPS60101043A/ja
Publication of JPH0361587B2 publication Critical patent/JPH0361587B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は農業用被覆材として適した塩化ビニル
系樹脂フイルムに関し、さらに詳しくは、防曇持
続性、耐汚染性、耐候性等の性能に優れ長期展張
用として好適な農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
に関する。 植物の施設栽培用のハウスやトンネルに展張さ
れる農業用フイルムの内面には、ハウスやトンネ
ルの内外の温度差のために水滴が付着し、日光の
透過率を低下させるため、該フイルムに防曇剤
(又は流滴剤)として界面活性剤を配合すること
はよく知られていることである。配合された界面
活性剤は徐々にフイルム表面に移行してフイルム
表面のヌレを良くし、防曇性を発揮するものであ
るが、特に塩化ビニル系樹脂フイルムの場合に
は、可塑剤が含まれているために界面活性剤のフ
イルム表面への移行性が大きく界面活性剤の流亡
による損失が激しく、防曇持続性が悪いという問
題がある。 このため従来から界面活性剤を配合した防曇性
塩化ビニル系樹脂フイルムの防曇持続性を改善す
る方法がいろいろと研究されており、その1つの
方法として、かかる防曇性塩化ビニル系樹脂フイ
ルムの一面に、界面活性剤の移行を抑制する樹脂
被膜層を設けることが提案され、一部は既に実用
化されている。そのような樹脂被膜層を形成する
ための樹脂として、従来、アクリル酸エステル系
モノマー、メタアクリル酸エステル系モノマーお
よび/またはこれらと共重合可能なビニル系モノ
マーの単独又は共重合体樹脂(特公昭40−12179
号、特公昭40−21269号、特公昭46−37429号、特
公昭47−28740号、特公昭48−16292号、特公昭50
−28117号及び特公昭50−31195号公報参照);等
が知られているが、これらはいずれも農園芸用フ
イルムに望まれている諸性質、たとえば防曇持続
性、耐汚染性、耐クラツク性、耐ブロツキング
性、ベースフイルムとの密着性、ヒートシール性
さらには耐候性などの諸性質を充分満足し得る程
度に兼備しておらず、まだ改良の余地を残してい
る。 そこで、本発明者らは上記のような欠点のない
樹脂被膜層を形成するのに適した樹脂成分につい
て鋭意研究した結果、或る種の水酸基含有含フツ
素共重合体と有機ポリイソシアネート化合物とを
組合せたものが非常に好適であることを見い出し
本発明を完成するに至つた。 しかして、本発明によれば、界面活性剤を配合
した防曇性塩化ビニル系樹脂フイルム基材料の一
面に、 [] フルオロオレフイン、シクロヘキシルビニ
ルエーテル、アルキルビニルエーテル及びヒド
ロキシアルキルビニルエーテルの4種のモノマ
ーから誘導される構成モノマー単位を合計で共
重合体の少なくとも70モル%含有し、数平均分
子量が30000〜50000の範囲内にあり且つ水酸基
当量が0.9〜1.2の範囲内にある水酸基含有含フ
ツ素共重合体と、 [] 有機ポリイソシアネート化合物より形成さ
れた硬化被膜層を有する農業用塩化ビニル系樹
脂フイルムが提案される。 本発明に従つて界面活性剤を配合した防曇性塩
化ビニル系樹脂フイルムの一面に設けられる硬化
被覆層は水酸基含有含フツ素共重合体[]と硬
化剤としての有機ポリイソシアネート化合物
[]から形成されるものであり、水酸基含有含
フツ素共重合体[]は、下記のモノマー成分: (a) フルオロオレフイン、 (b) シクロヘキシルビニルエーテル、 (c) アルキルビニルエーテル及び (d) ヒドロキシアルキルビニルエーテル、 並びに必要により、 (e) 共重合可能な他のモノマー を共重合させることにより製造される、上記(a)、
(b)、(c)及び(d)の4種の必須のモノマー成分から誘
導される構成モノマー単位を合計で共重合体の全
構成モノマー単位の少なくとも70モル%、好まし
くは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以
上含有するものである。 上記共重合体[]の製造に使用されるフルオ
ロオレフイン(a)は、オレフインを構成している水
素原子のうちの少なくとも1個がフツ素原子で置
換され且つ場合により残りの水素原子のうちの少
なくとも1個がフツ素原子以外のハロゲン原子で
置換されていてもよいフツ素置換オレフインであ
り、一般に炭素原子数が2〜4個、好ましくは2
〜3個の直鎖状もしくは分岐鎖状のモノオレフイ
ンが好適である。そのようなフルオロオレフイン
(a)の具体例としては、フツ化ビニル、フツ化ビニ
リデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロ
エチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロト
リフルオロエチレン等が挙げられ、中でも、クロ
ロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ
ンのようなパーハロオレフインが有利に使用され
る。これらモノマーはそれぞれ単独で使用するこ
とができ或いは2種以上組合わせて用いてもよ
い。 またシクロヘキシルビニルエーテル(b)は、式
【式】で示されるモノマーで あり、アルキルビニルエーテル(c)は式 CH2=CH−O−R1 式中、R1はアルキル基を表わし、ここで該ア
ルキル基としては炭素原子数が2〜8個、特に2
〜4個の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が
好ましい、 で示されるモノマーであり、例えば、エチルビニ
ルエエーテル、プロピルビニルエーテル、イソプ
ロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
t−ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエー
テル、n−オクチルビニルエーテル、2エチルヘ
キシルビニルエーテル等が挙げられ、これらはそ
れぞれ単独で又は2種以上組合せて使用すること
ができる。 本発明で使用する共重合体[]の製造に使用
されるヒドロキシアルキルエーテル(d)は下記式 CH2=CH−O−R2−OH 式中、R2はアルキル基を表わし、ここで該ア
ルキレン基としては炭素原子数が2〜8個、特に
2〜4個の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基
が好ましい、 で示されるモノマーであり、例えば、ヒドロキシ
エチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニ
ルエーテル、ヒドロキシイソプロピルビニルエー
テル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロ
キシアミルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシル
ビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエー
テル等が包含され、これらはそれぞれ単独で又は
2種以上組合わせて使用することができる。 本発明で使用する共重合体[]は、場合によ
り、該共重合体の全構成モノマー単位の30モル%
以下、好ましくは20モル%以下、さらに好ましく
は10モル%以下の量で、上記4種の必須モノマー
成分に加えて共重合可能な他のモノマーから誘導
される構成単位をさらに含有していてもよく、そ
のような他のモノマーの例としてはメチルメタア
クリレート、エチルメタアクリレート、n−プロ
ピルメタアクリレート、n−ブチルメタアクリレ
ート、シクロヘキシルメタアクリレート、2−エ
チルヘキシルメタアクリレート、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート
等の(メタ)アクリル系モノマー;塩化ビニル、
エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、マレ
イン酸、イタコン酸、酢酸ビニル等が包含され
る。これらのモノマーもまたそれぞれ単独で又は
2種以上組合わせて使用することができる。 以上述べたモノマー(a)〜(e)の共重合体はそれ自
体公知のラジカル重合法により、例えば特開昭57
−34107号公報に記載の方法により行なうことが
できる。しかして、該共重合は例えば、上記のモ
ノマー(a)〜(e)を所定の割合で混合し、反応媒体
(例えば、水、アルコール類、エステル類、ハロ
ゲン化炭化水素など)中で又は反応媒体を用いず
に、重合開始剤の存在下で又は電離性放射線のよ
うな活性線の照射下で行なうことができる。重合
の方式としては特に制限はなく、塊状重合、懸濁
重合、乳化重合、溶液重合等の方式を採用するこ
とができるが、特に乳化重合及び溶液重合が好都
合である。 上記の重合開始剤は重合の方法や反応媒体に応
じて適宜選択しうるが、水溶性の開始剤としては
例えば過硫酸カリウム、過酸化水素又はこれらと
亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムのご
とき還元剤との組合せからなるレドツクス開始
剤;これに少量の鉄、第一鉄塩、硝酸銀等を共存
させた系等の無機系開始剤;或いは、ジコハク酸
パーオキサイド、ジグルタール酸パーオキサイ
ド、モノコハク酸パーオキサイドのごとき二塩基
酸過酸化物やアゾビスイソブチルアミジン二塩基
酸塩等の有機系開始剤等を使用することができ、
また非水溶性の開始剤としては例えばt−ブチル
パーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキ
シアセテートのごときパーオキシエステル型過酸
化物;、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
トのごときジアルキルパーオキシジカーボネー
ト;ベンゾイルパーオキシド、アゾビスイソブチ
ロニトリル等が用いられる。これら重合開始剤は
共重合すべきモノマーの合計重量を基準にして一
般に0.005〜5重量%、好ましくは0.05〜0.5重量
%の割合で使用することができる。 また、重合温度は重合方式等にもよるが、一般
には−30℃〜150℃の範囲内の温度が適しており、
特に水性媒体中での重合の場合には0℃〜100℃、
好ましくは10℃〜90℃の範囲の温度とすることが
できる。さらに重合反応は時に制限はないが、一
般に1〜100Kg/cm2、好ましくは2〜50Kg/cm2
することができる。 上記共重合に供するモノマー(a)〜(e)の使用量は
得られる共重合体の物性等に応じて自由に選択す
ることができるが、本発明で用いる共重合体
[]は前述したように、水酸基当量が0.9〜1.2
の範囲内、さらに好ましくは1.0〜1.1の範囲内に
あるべきであり、従つて、ヒドロキシアルキルビ
ニルエーテル(d)はかかる範囲の水酸基当量を与え
るような量で使用される。 また、本発明で使用する共重合体[]は該共
重合体の重量を基準にして一般に15〜50重量%、
好ましくは20〜40重量%、さらに好ましくは25〜
35重量%の範囲内の含量でフツ素を含有すること
ができ、従つて、前記フツ素含有モノマーである
フルオロオレフイン(a)の使用量は得られる共重合
体のフツ素含量が上記の範囲内に入るように選ば
れる。 しかして、各モノマーの使用量の一応の目安と
して以下に示す範囲を例示することができる。
【表】 かくして上記モノマー(a)、(b)、(c)及び(d)から誘
導される構成モノマー単位を一般にそれぞれ30〜
70モル%、5〜30モル%、10〜40モル%及び5〜
20モル%、好ましくはそれぞれ40〜60モル%、15
〜25モル%、20〜30モル%及び5〜15モル%の割
合(ただし、これらの合計は70モル%を越えない
ものとする)で含有する水酸基含有含フツ素共重
合体[]が得られるが、該共重合体[]は
30000〜50000、好ましくは33000〜45000、さらに
好ましくは35000〜42000の範囲内の数平均分子量
を有することが重要である。数平均分子量が低す
ぎるものは、防曇持続性、ブロツキング性及び耐
汚染性等の効果が少なく、反対に数平均分子量が
50000より大きくなると、共重合体の溶解性及び
被覆可撓性が低下するので良くない。 なお、本明細書で使用する「数平均分子量」は
ゲル・パーミエシヨン・クロマトグラフイー法に
より、溶離液としてテトラヒドロフラン、カラム
充填剤としてスチレン−ジビニルベンゼン共重合
体を用い、標準ポリスチレンより求めた検量線か
ら決定した値である。 本発明で使用する共重合体[]は前述のとお
り官能基として水酸基を含有するので、有機ポリ
イソシアネート化合物[]を用いて低温で架橋
硬化させることが可能となる。しかして、本発明
において硬化剤として使用される有機ポリイソシ
アネート化合物[]としては、1分子中にイソ
シアネート基を少なくとも2個、好ましくは2〜
3個有し且つ分子量が一般に90〜400、好ましく
は120〜300程度の鎖状もしくは環状又は両者の組
合わせからなる有機化合物が包含され、具体的に
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−
トリレンジイソシアネート、4,4−ジフエニル
メタンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシ
アネート、m−キシリレンジイソシアネート、ト
ランスビニレンジイソシアネート、2,6−ジイ
ソシアネートメチルカプロエート、イソホロンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、ト
リデンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート(水添加4,4′−ジ
フエニルメタンジイソシアネート)水添加2,4
−トリレンジイソシアネート、水添加m−キシリ
レンジイソシアネート等が挙げられ、中でも、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート(水添加4,
4′−ジフエニルメタンジイソシアネート)、水添
加2,4−トリレンジイソシアネート、水添加m
−キシリレンジイソシアネートが好適である。 これら有機ポリイソシアネート化合物[]の
使用量は、硬化すべき共重合体[]の種類や硬
化の程度に応じて変えることができるが、一般に
は、有機ポリイソシアネート化合物[]中のイ
ソシアネート当量と硬化すべき共重合体[]の
水酸基当量の比が、0.9〜1.2の範囲、好ましくは
1.0〜1.1の範囲内となるような量で使用すること
が望ましい。 水酸基含有含フツ素共重合体[]と有機ポリ
イソシアネート化合物[]とからなる硬化性樹
脂組成物を、本発明に従い、防曇性塩化ビニル系
樹脂フイルムの一面に被膜層として適用するに際
して、該組成物は一般に溶剤に溶解した溶液とし
て該フイルム表面にコーテイングするのが便利で
ある。しかして、該組成物を溶解するために使用
しうる溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸
エチル;メチルエチルケトン、アセトン、メチル
ブチルケトン;メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール;テトラヒドロフラン、メチルセロソ
ルブ;ジメチルホルムアミド;ベンゼン、キシレ
ン、トルエン、ミネラルスピリツト等が挙げられ
る。 該溶液中における共重合体[]の濃度には特
に制約はないが、一般に固形分濃度としては10〜
30重量%の範囲内、また、メチルブチルケトン/
キシレン=50/50の混合溶剤中の溶液粘度として
は約10〜50c.p.s程度とすることができ、また、
該溶液には、共重合体[]と有機ポリイソシア
ネート化合物[]の架橋反応を促進するための
触媒として、例えば、ジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジクロライド、ナフテン酸銅、
ナフテン酸亜鉛、硝酸亜鉛、硝酸蒼鉛、塩化第二
スズ、スタナスオクトエート、N,N,N′,
N′−テトラメチルポリメチレンジアミン、オク
チル酸カルシウム等を触媒量(例えば共重合体
[]の重量を基準にして0.0001%〜1%、好ま
しくは0.001〜0.5%)で配合することができ、さ
らに紫外線吸収剤、抗酸化剤、分散安定剤、粘度
調節剤、レベリング剤、ゲル化防止剤、顔料、ブ
ロツキング防止剤等を添加してもよい。 このようにして調製されるコーテイング溶液
は、実質的に架橋反応が進行するより以前に、防
曇性塩化ビニル系樹脂フイルムの一面に塗布す
る。塗布はそれ自体公知の手段、例えばグラビヤ
コーテイング法、ドクターブレード法、ロールコ
ート法、リバースロール法、エヤーナイフコート
法等を用いて行なうことができ、塗布量としては
乾燥後の膜厚が一般に1〜15ミクロン、好ましく
は1〜10ミクロンとなるような量が適当である。 塗膜の乾燥硬化はそれ自体公知の方法で行なう
ことができ、乾燥は例えば熱風乾燥炉、赤外線ヒ
ーター乾燥炉等の中で一般に20℃〜150℃、好ま
しくは50℃〜130℃の温度を用いて約0.5〜約10分
程度行なうことができ、乾燥後の塗膜は硬化を完
結させるために必要に応じて20℃〜40℃の温度、
通常室温に3〜10日間保持することができる。 以上に述べた方法で界面活性剤を配合した防曇
性塩化ビニル系樹脂フイルムの一面に、水酸基含
有含フツ素共重合体[]と有機ポリイソシアネ
ート化合物[]とから形成された、耐溶剤性、
耐汚染性、耐候性等に優れた柔軟な硬化被膜層を
設けることができる。 このような硬化被膜層を適用することができる
塩化ビニル系樹脂フイルムとしては、従来から農
業用フイルムとして使用されている任意の塩化ビ
ニル系樹脂フイルムであることができる。該フイ
ルムの基材となる塩化ビニル系樹脂としては、塩
化ビニルの単独重合体のほかに、塩化ビニルと酢
酸ビニル、エチレン、プロピレン、アクリル酸エ
ステル、メタアクリル酸エステル等の単量体の少
なくとも1種の40重量%以下、好ましくは30重量
%以下の量(全単量体の重量基準)との共重合
体、及び、これら単独重合体又は共重合体に対し
て相溶性のある重合体、例えば、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロピレン
−塩化ビニル共重合体、エチレン−プロピレン−
塩化ビニル共重合体(なお、これらの共重合体は
グラフト共重合体をも包含するものである)等を
前記塩化ビニル単独重合体又は共重合体100重量
部に対して30重量部以下、好ましくは20重量部以
下の量でブレンドした樹脂を用いることができ
る。 これら塩化ビニル系樹脂には可塑剤を配合して
軟質塩化ビニル系樹脂として使用される。可塑剤
の配合量は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
30〜70重量部の範囲が好ましく、40〜60重量部の
範囲が特に好ましい。配合しうる可塑剤として
は、たとえばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオク
チル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジイソノ
ニル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオク
チル、リン酸トリクレジル、フタル酸ブチルベン
ジル、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、
エポキシ樹脂等が挙げられる。 上記軟質塩化ビニル系樹脂には、さらに必要に
応じて、通常の添加物、例えば、滑剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、熱安定剤、着色剤(顔料、染
料)、難燃剤等を配合することもできる。 滑剤としては、たとえばエチレンビスステアリ
ルアミド、ブチルステアレートパラフインワツク
ス、低分子量ポリエチレン、モンタン酸ワツク
ス、ステアリン酸、ステアリルアルコール等が挙
げられ、酸化防止剤としては、たとえば2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフエノール、2,
4,6−トリ−tert−ブチルフエノール、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチ
ルフエノール)、4,4′−チオビス−(3−メチル
−6−tert−ブチルフエノール)、フエニルα−
ナフチルアミン等が挙げられる。 また、帯電防止剤としては、たとえばポリオキ
シエチレンアルキルアミド、アルキロールアミ
ド、エタノールアミド、アルキルホスフエート、
アルキルサルフエート等を使用することができ、
熱安定剤としては、たとえばジブチルスズマレー
ト、ジブチルスズジラウレート、ステアリン酸カ
ルシウム、リシノール酸亜鉛、トリフエニルホス
フアイト等が適している。 また、配合しうる着色剤としては、フタロシア
ニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタ
ン、クロモフタールレツド、シンカシアレツド等
を例示することができる。 その他、酸化アンチモン、水酸化アルミニウ
ム、ハロゲン含有リン酸エステル等の難燃剤等を
適宜配合することもできる。 さらに、本発明で使用する塩化ビニル系樹脂フ
イルムは防曇性のものであり、しかして、該フイ
ルムに防曇性を付与するために配合される界面活
性剤としては、例えばカルボン酸塩、スルホン酸
塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等のアニ
オン系界面活性剤;脂肪族アミン塩およびその第
四級アンモニウム塩、芳香族第四級アンモニウム
塩等のカチオン系界面活性剤;ベタイン、アミノ
カルボン酸塩、イミダゾリジン誘導体等の両性界
面活性剤;アルキルおよびアルキルアリルポリオ
キシエチレンエーテル、グリセリンエーテルおよ
びそのポオキシエチレンエーテル、ポリオキシエ
チレン脂肪族エステル、グリセリンエステル、ソ
ルビタンエステル、ポリグリセリンエステル、二
価アルコールエステル、シヨ糖エステル、グリセ
リンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソ
ルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテ
ル、ソルビトールポリオキシエチレンエーテルの
エステル、グリセリンエステルのエーテル、ソル
ビトールポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンのエステル、ソルビタンポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンのエステル、グリセリンポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンのエステル
等の非イオン系界面活性剤;フツ素系界面活性
剤;シリコン系界面活性剤等が挙げられ、これら
はそれぞれ単独で又は2種もしくはそれ以上併用
してもよく、その使用量は一般塩化ビニル樹脂
100重量部当り0.5〜3.0重量部の範囲内とするこ
とができる。界面活性剤の中では非イオン系界面
活性剤が適しており、特に次のものを例示するこ
とができる:例えばソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンモノパルミテート等のソルビタン
脂肪酸エステル;ジグリセリンモノパルミテー
ト、ジグリセリンモノステアレート等のジグリセ
リン脂肪酸エステル;グリセリンモノステアレー
ト等のグリセリン脂肪酸エステル;ペンタエリス
リトールモノステアレート等のペンタエリスリト
ール脂肪酸エステル;ジペンタエリスリトールモ
ノパルミテート等のジペンタエリスリトール脂肪
酸エステル;ソルビタンモノパルミテート・ハー
フアジベート、ジグリセリンモノステアレート・
ハーフグルタミン酸エステル等のソルビタン及び
ジグリセリン脂肪酸・二塩酸基酸エステル;並び
にこれらとアルキレンオキサイド例えばエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド等との縮合
物、例えばポリオキシエチレン(2モル)ソルビ
タンモノステアレート、ポリオキシプメピレン
(2モル)ジグリセリンモノパルミテート等;ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキ
シエチレン脂肪アルコール;ポリオキシエチレン
モノステアレート等のポリオキシエチレン脂肪酸
エステル等が挙げられる。 さらに、本発明で使用する塩化ビニル系樹脂フ
イルムには、該フイルムの耐候性を改善する目的
で、或いは紫外線遮蔽性フイルムを提供する目的
で、紫外線吸収剤を配合することもできる。配合
しうる紫外線吸収剤としては、例えば以下に例示
するものが挙げられる。 ハイドロキノン系−ハイドロキノン、ハイドロ
キノンジサリチレート。 サリチル酸系−フエニルサリチレート、パラオ
クチルフエニルサリチレート、4−t−ブチルフ
エニルサリチレート、レゾルシンモノベンゾエー
ト。 ベンゾフエノン系−2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−n−
オクトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2′−カルボキシベンゾフエノン、
2,4−ジヒドロキシベンゾフエノン、2,2′−
ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフエノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベン
ゾフエノン、2,2′−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−5−スルホンベンゾフエノン、2,2′,4,
4′−テトラヒドロキシベンゾフエノン、2,2′−
ヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−5−ナトリウ
ムスルホベンゾフエノン、4−ドデシルオキシ−
2−ヒドロキシベンゾフエノン、2−ハイドロキ
シ−5−クロルベンゾフエノン ベンゾトリアゾール系−2−(2′−ヒドロキシ
−5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフエニル)−5−
ブトキシカルボニルベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフエニル)−5,6
−ジクロルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−メチルフエニル)−5−エチルスル
ホンベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−5′−tert−ブチルフエニル)−5−クロルベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tertブ
チルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−5′−アミルフエニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチル
フエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−3′,5′−ジロチルフエニル)−5−メト
キシベンゾトリアゾール、2−(2′−メチル−
4′−ヒドロキシフエニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ステアリルオキシ−3′,5′−ジメチルフ
エニル)−5−メチルベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5−エトキシカルボニルフエ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′ヒドロキシ
−3′−メチル−5′−tert−ブチルフエニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−
ジ−tert−ブチルフエニル)−5−クロル−ベン
ゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メ
トキシフエニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−フエニルフエニル)−5−
クロルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−シクロヘキシルフエニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5−シクロヘキ
シルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフエニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′,5′−
ジメチルフエニル)−5−ブトキシカルボニルベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジクロルフエニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−4′,5′−ジクロル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメ
チルフエニル)−5−エチルスルホンベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ハイドロキシ−5′−フエニ
ルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−5′−メトキシフエニル)−5−メチル
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
5′−メチルフエニル)−5−エトキシカルボニル
ベンゾトリアゾール、2−(2′−アセトキシ−
5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフエ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフエニル)ベ
ンゾトリアゾール。 これらの紫外線吸収剤のうち、ベンゾフエノン
系及びベンゾトリアゾール系のものが好適であ
り、就中ベンゾフエノン系では、2,2′−ジヒド
ロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフエノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4−メチトキベンゾフエ
ノン及び2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベン
ゾフエノン;ベンゾトリアゾール系では2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフエニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチ
ルフエニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾ
ール)、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチル
フエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフエニル)−5
−クロル−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−フエニルフエニル)−5−クロルベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−
tertブチルフエニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジtertブ
チルフエニル)ベンゾトリアゾール及び2−
(2′−ヒドロキシ−5′−tertオクチルフエニル)ベ
ンゾトリアゾールが有効である。 特に好適な紫外線吸収剤は、式 式中、R1及びR2は同一もしくは相異なり、そ
れぞれ水素原子、低級アルキル基、殊に分岐鎖状
の低級アルキル基、又はアリール基、特にフエニ
ル基を表わし、Xは水素原子又はハロゲン原子、
特に塩素原子である、 で表わされるタイプのものである。 これら紫外線吸収剤の配合量は、その添加の目
的、紫外線吸収剤の種類、フイルムの厚さ等に応
じて広範に変えることができ、例えば、塩化ビニ
ル系樹脂フイルムの耐候性の改善のみを目的とす
る場合には、塩化ビニル系樹脂100重量部(可塑
剤を配合する前の重量基準)に対して一般に0〜
3.0重量部、好ましくは0.5〜2.5重量部の範囲とす
ることができ、他方、紫外線遮蔽性のフイルムを
目的とする場合には、遮蔽すべき紫外線の波長域
とフイルムの厚さに応じて紫外線吸収剤の配合量
を変えなければならず、例えば、少なくとも
370nm及びそれ以下、特に380nm及びそれ以下
の波長の紫外線を実質的に遮蔽する塩化ビニル系
樹脂フイルムを得るためには、紫外線吸収剤の配
合量はフイルムの厚さとの間に下記の関係式が成
立することが望まれる。 50≦A×B≦600 好ましくは 80≦A×B≦400 A≦2.5 好ましくは 0.5≦A≦2.5 上記式中、Aは該フイルムを構成する塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対する該フイルム中に含ま
れる該ベンゾトリアゾール誘導体の単独及び併用
使用の総重量部を表わし、Bは該フイルムの厚さ
(μ)を表わす。 上記の如き紫外線吸収剤を配合することによ
り、前述した硬化被膜層と共働的に作用して、本
発明のフイルムの耐候性を著るしく向上させるこ
とができ、例えば、本発明のフイルムは市販の普
通の農業用塩化ビニル系樹脂フイルムの約3倍も
寿命を延ばすことができる。 以上述べた組成の塩化ビニル系樹脂は通常の方
法、例えば押出法、カレンダー法、溶液流延法等
の方法でフイルム状に成形することができ、得ら
れるフイルムは一般に50〜250ミクロン、好まし
くは75〜200ミクロンの厚さを有することができ
る。 このようにして調製される適宜紫外線吸収剤を
含有する防曇性塩化ビニル系樹脂フイルムは、前
述の共重合体[]と有機ポリイソシアネート化
合物[]を含有するコーテイング溶液を塗布す
るに先立ち、硬化被覆層の接着強度を高める目的
で、適宜、該フイルムの塗布面にプライマー処理
を施してもよい。そのために使用しうるプライマ
ーとしては、例えば、アクリル系共重合体、天然
ゴムとメチルメタアクリレートのグラフト共重合
体、クロロプレンゴムとメチルメタクリレートの
グラフト共重合体、エチレン−プロピレンゴムと
塩化ビニルのグラフト共重合体、ニトリルゴムと
メチルメタクリレートのグラフト共重合体、天然
ゴムとアクリロニトリルのグラフト共重合体等を
例示することができる。プライマー処理として
は、従来のグラビヤコーテイング法、ドクターブ
レード法、ロールコート法、リバースロール法、
エヤーナイフコート法等の塗布法を挙げることが
できる。 本発明により提供される農業用塩化ビニル系樹
脂フイルムは、従来の一般農業用フイルム、アク
リル処理農業用フイルムで達し得なかつた長期展
張時の防曇性、耐汚染性及び硬化被膜の亀裂(ク
ラツク性)等が著るしく向上する。 さらに、本発明のフイルムは、従来の農業用フ
イルム及びアクリル処理農業用フイルムと比較し
て、フイルムの耐候性を向上させ且つ/又は紫外
線を遮蔽性を有する紫外線吸収剤の保持性に優
れ、特に長期展張用農業用塩化ビニル系樹脂フイ
ルムとして好適であり、その利用価値は極めて大
である。 実施例 1 塩化ビニル樹脂(菱日(株)製、SG−1400)100重
量部、ジオクチルタタレート(協和醗酵工業(株))
43重量部、エポキシ化大豆油(アデカ・アーガス
化学(株)製、アデカサイザー0−130P)3重量部、
トリクレジルホスフエート(大八化学(株)製TCP)
5重量部、バリウム−亜鉛系安定剤(アデカ・ア
ーガス化学(株)製、マークAC−153)2重量部、バ
リウムステアレート(勝田化工(株)製)0.5重量部、
亜鉛ステアレート(勝田化工(株)製)1.0重量部、
ソルビタンモノパルミテート(日本油脂(株)製、
PP−40R)0.5重量部、ソルビタン・モノ・ステ
アレート(日本油脂(株)製SP−60R)1.0重量部、
及び紫外線吸収剤(チバ・ガイギ(社)製、チヌ
ビン327)0.8重量部を均一になるまで混合し、次
いで前記混合物を常法によりカレンダーロールで
厚み0.13m/mのフイルムを作成した。 このフイルムの表面に後記の第1表実施例1に
記載した組成の含フツ素共重合体溶液(固形分濃
度15%、溶剤として酢酸エチル/メチルイソブチ
ルケトン/キシレン≒80/10/10)をアプリケー
ターを使用して塗布厚みが約2μ(乾燥後)になる
ように塗布し実施例1のフイルムを得た。 実施例2〜5及び比較例1〜3 実施例1における含フツ素共重合体溶液の代り
に後記第1表に示す組成の含フツ素共重合体溶液
を使用する以外は実施例1と全く同様にして実施
例2〜5及び比較例1〜3のフイルムを作成し
た。 参考例 1 実施例1にて作成した厚さ0.13m/mの表面処
理する前のフイルムを参考例1として使用した。 参考例 2 実施例1含フツ素共重合体液の代りにアクリル
系樹脂(メチルメタアクリレート/エチルメタア
クリレート/ブチルアクリレート≒70/20/10)
溶液を塗布する以外実施例1と全く同様にして参
考例2のフイルムを得た。 以上の如くして作製した各フイルムを以下の方
法で評価した。その結果を後記第1表にまとめて
示す。 試験方法 ()防曇持続性……水100c.c.を200c.c.ビーカーに
れ、ビーカーの口をフイルムでおおい、ゴム帯
及びテープで固定密閉する。浴槽の水面高さと
ビーカーの水面高さがほぼ同等になるようにビ
ーカーを固定する。浴槽温度を4日間40℃に保
ち、1日放温のサイクルでフイルムの凝縮状態
を一定時間に評価する。 上記の防曇持続性は下記の10ランクにより評価
する。その結果を第1表に示す。この評価数値の
大きい方が防曇持続性に優れていることを意味す
る。
【表】 未満
【表】 () 防塵性試験 (1) 防塵性試験(その1) ガラス板に60×60m/mの試験フイルムを
コーテイング被膜面を上にして両面接着テー
プで貼る。粉石鹸(洗たく用合成洗剤)でコ
ーテイング被膜面のよごれを洗浄する。ガラ
ス板を50℃の電気定温器(木屋製作所製型式
A−2)に入れ乾燥させた後、室温になるま
で冷却させる。次いで試験フイルムのコーテ
イング被膜面に、約35g/m2量のタルク(和
光純薬試薬一級)をふりかける。これを、50
℃の電気定温器に3日間入れた後、取出して
室温になるまで冷却させる。次いで、ガラス
板を約30゜に傾斜させて、如露で高さ約300
m/mから水を20/m2、約1分間かけてふ
りかける。この後、50℃の電気定温器に約1
時間入れ、フイルム表面を乾燥させた後室温
になるまで冷却させる。 次いで、20×40m/mにフイルムを切取り
積分球式濁度計(日本精密光学、型式、SEP
−Tで拡散透過率及び全透過率を測定して、
下記式によりヘーズ(濁度)を求める。 拡散透過率(%) ヘーズ(%)=全透過率(%)×100 ヘーズの数値の小さい方が防塵性に優れて
いることを示す。 (2) 防塵性試験(その2) 間口約3m、奥行き約4m、棟高さ約1.5
m、屋根勾配約30度の木造骨組みを持つ試験
ハウスを用いる。屋根は棟方向長さ1mで屋
根勾配方向長さ1.2mの複数ケの木枠(スパ
ン)が形成されるように構成し、中央のスパ
ンにコーテイング被膜面をハウス外に向けて
展張した試験フイルムに於て測定を行なう。
ハウス底以外の全面に試験フイルムを展張し
て出入可能な試験ハスウを屋外に構築して、
屋外自然条件下における防曇防塵テストを行
なう。ハウス内部には温度調節機により35℃
に維持した温水槽を設置し、ハウス内の湿度
を常時100%に維持して、所定期間経過後、
石川式可視線日射計2台を用いて日射量値を
実測し、1台はハウス外において日射量値を
実測し、他の1台はハウス内の上記中央スパ
ンに展張した試験フイルムのほぼ中央部の真
下20cmの位置に於て日射量値を実測する。ハ
ウス外における実測値に対するハウス内の実
測値の%で示す。%値の大きいほど防曇防塵
性が優れていることを表わす。 試験は2年間実施した。 () 屋外暴露(表面クラツク試験) 間口約3m、奥行き約4m、棟高さ約1.5m、
屋根勾配約30度の木造骨組みを持つ試験ハスウ
を用いる。屋根は棟方向長さ1mで屋根勾配方
向長さ1.2mの複数ケの木枠(スパン)が形成
されるように構成し、中央のスパンにコーテイ
ング被膜面をハウス外に向けて展張した試験フ
イルムに於て測定を行なう。ハウス底以外の全
面に試験フイルムを展張して出入可能な試験ハ
スウを屋外に構築して、屋外自然条件下におけ
る暴露を行なう。 試験は、2年間実施した。 () 表面クラツク試験 展張されていたフイルムのほぼ中央において
フイルムを30cm×30cm角の大きさに切りとる。
このフイルムの中央を更に2cm×2cm角の大き
さに切りとつてコーテイングした表面を光学顕
微鏡を用いて100倍の倍率で観察する。 この観察により、フイルムコート表面層のク
ラツク度合を下記により評価する。 5級:全然クラツクが観察されない。 4級:わずかにクラツクが観察される(視野中
に10本以下) 3級:少しクラツクが 〃(〃20本以
下) 2級:相当 〃 〃(〃40本以
下) 1級:著しく 〃 〃(〃41本以
上) () 紫外線吸収剤の保持率 (検量線の作成) 前記フイルムの作成に用いた各紫外線吸収剤
につき、紫外線吸収剤の添加量(Z重量部)を
変えたフイルムを作成し、分光光度計[島津製
作所(株)製品UV200]によつてフイルムの光線
透過率を求める(波長域270nmから450nmま
で)。 得られる光線透過率曲線について、紫外光が
40%透過する点で接線を引き、この接線が透過
率0%の線と交わる点の波長を読みとる(xn
m)、さらにフイルムの厚みをダイヤルゲージ
で測定する(yμ)。 以上の測定値から、xを縦軸とし、(yxz)を
横軸にとり、各紫外線吸収剤毎に、紫外線吸収剤
の添加量と厚みの関係曲線を描き、検量線とす
る。 (人工促進耐候性試験) フイルムサンプルをスガ試験機製作所製のサン
シヤインウエザオメーター(W−O−M)により
スプレーサイクル18分/180分で耐候試験に付し
た。下記表−1に示す時間後にフイルムを取り出
し、分光光度計で該フイルムの光線透過率を測定
する。前記と同様にして、紫外線透過率が40%と
なる点で接線を引き、透過率が0%に外挿してそ
の波長を読み取る(Xnm)。次いでフイルムの厚
みを測定する(Yμ)。 次に前記で作成した検量線からXnmに対応す
る(yxz)値を読み取り、この値をYで除して紫
外線吸収剤の量Z重量部を求める。 紫外線吸収剤の保持率(%)=Z/z×100ま
た、第1表に使用する略号は次の意味を有する。 CTFE:クロロトリフルオロエチレン TFE:テトラフルオロエチレン CHrVE:シクロヘキシルビニルエーテル EVE:エチルビニルエーテル IBVE:イソブチルビニルエーテル HBVE:ヒドロキシブチルビニルエーテル HMbI:ヘキサメチレンジイソシアネート
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 界面活性剤を配合した防曇性塩化ビニル系樹
    脂フイルム基材の一面に、 [] フルオロオレフイン、シクロヘキシルビニ
    ルエーテル、アルキルビニルエーテル及びヒド
    ロキシアルキルビニルエーテルの4種のモノマ
    ーから誘導される構成モノマー単位を合計で共
    重合体の少なくとも70モル%含有し、数平均分
    子量が30000〜50000の範囲内にあり且つ水酸基
    当量が0.9〜1.2の範囲内にある水酸基含有含フ
    ツ素共重合体と、 [] 有機ポリイソシアネート化合物より形成さ
    れた硬化被膜層を有する農業用塩化ビニル系樹
    脂フイルム。
JP58208327A 1983-11-08 1983-11-08 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム Granted JPS60101043A (ja)

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