JPH0352292B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセルフシールの滅菌バツグ（滅菌適性
パウチ）に関する。

使い捨て滅菌適性パウチは病院や他の医学機関
で用いられ、使用前の器具、外科医の手袋および
他の物品の滅菌および貯蔵を可能ならしめる。か
かるパウチは、上記使用を即座に実施するため滅
菌の必要を省略するものである。

従来、滅菌適性パウチは物品の挿入後、熱シー
ル装置の使用によつてシールされている。更に最
近では、セルフシール概念を利用する滅菌適性パ
ウチが商品化されつつあり、即ち使用者は上記熱
シール装置によらなくともパウチをシールするこ
とができる。

かかる包装品は米国特許第3326450（1967年６月
20日発行）に開示されている。この包装品は、単
一紙ブランク（素材片）から形成されその一つの
表面にエンドレス凝着バンドをを有する開口式滅
菌適性状袋である。

また米国特許第4276982（1981年７月７日発行）
には、第１および第２対向ウエブから成り、両ウ
エブの一方がプラスチツク物質および他方がスチ
ーム透過性紙から作られ、両ウエブの一方が他の
ウエブの縁を越えて外方に延びるフラツプを有し
ている滅菌適性パウチが開示されている。この延
びたフラツプは、他のウエブの縁と協同してパウ
チの口を形成し、パウチの他の側辺が熱シールさ
れている。パウチをシールするため、上記口と隣
接し該口から一定間隔に保持されて、ウエブのい
ずれかに接着剤のストリツプが設けられ、これに
よつて接着ストリツプとパウチの口間に接着剤の
フリーゾーンが形成される。かかるパウチのシー
ルは、折曲げ操作を必要とする。

米国特許第4194622（1980年３月25日発行）に、
セルフシールパウチの他の例が開示されている。
該パウチは全ての縁を取巻いて周縁部を熱シール
したプラスチツクおよび紙ウエブで構成される。
パウチの内容物を受容するスリツトが紙部材に設
けられ、該スリツトは２つの側辺シール間に延び
且つ別の側辺シールと隣接し、該シールから一定
間隔に保持されている。紙ウエブに接着剤手段が
配置され、スリツトと側辺シール間の折曲げ線の
単一折り目に応じてスリツトのシールができるよ
うになつている。

また上記米国特許第4194622に記載のものに類
似するパウチも商業上入手可能であるが、これは
プラスチツクウエブにスリツトを有している。

本発明の滅菌適性パウチは、全ての側辺を取巻
いて周縁部を熱シールした２つのウエブ、両ウエ
ブの一方にあつて包装内容物を受容するスリツ
ト、および該スリツトを有するウエブに付着した
接着ストリツプから成り、上記接着ストリツプは
当該パウチをシールする手段として役立ち、且つ
それが取付けられるウエブと共に、物品の挿入の
ためのスリツトの設置および開口を円滑にする集
成体を形成することを特徴とする。

以下に、添付図面を参照して本発明を具体的に
説明する。

第１図は本発明を具体化する未シールパウチの
等角投影図、 第２図は第１図の未シールパウチ（剥離紙が一
部はがれている。）の一部の等角投影図、 第３図は第１図のパウチのシール後の一部の等
角投影図、および 第４図は第３図のシール部の横断面図である。

本発明の特定実施態様を記載する図面を参照す
れば、セルフシールの滅菌適性パウチ１０は紙ウ
エブ１２、プラスチツクウエブ１４、スリツト１
６および接着ストリツプ１８で構成される。

パウチ１０はその周囲が熱シール２０されてい
る。熱シール２０は十分な幅と強度を有し、パウ
チ１０が付される滅菌および機械的応力条件に耐
えるものでなければならない。図面から明らかな
如く、図示の具体例の熱シール２０はリブシール
であつて、即ち一定間隔の複式シールら成つてい
る。パウチの１側辺は山形形状２２にシールされ
て、紙ウエブ１２およびプラスチツクウエブ１４
がシールされていない領域２４を設け、滅菌した
物品を取出すのにパウチ１０を開口するため両ウ
エブの分離を円滑にすることが好ましい。最も好
ましい実施態様において、未シール領域２４のコ
ーナーは対向するウエブを合わせて接着仮付け
（adhesively tacked）２６し、異物の蓄積を最小
化する。滅菌した物品を取出すためパウチ１０の
開口は、両ウエブの一方に親指大の切抜き２８を
設けることにより更に円滑に行うことができる。

紙ウエブ１２は通常の紙またはプラスチツク繊
維で作つた人造紙であつてよい。勿論、かかる紙
は滅菌剤を透過するが、バクテリアやほこりを通
さないことが必要である。従つて、該紙はスチー
ムおよびガス滅菌の両方にバツグを用いることが
できるようスチームおよびガス透過性であること
が好ましい。本発明で使用される好ましい紙は、
適当な坪量を有するクラフト構造のものである。

プラスチツクウエブ１４は好ましくは、透明で
汚染物を通さず、熱シール可能で熱安定性の物質
から作られるべきである。かかるプラスチツクの
具体例は、ポリエチレンやポリプロピレンなどの
熱可塑性ポリマーおよびポリエチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル類である。プラスチツク
ウエブ１４は、熱可塑性ポリマーとポリエステル
のラミネート（この場合ポリエステルが外部層）
であることが最も好ましい。

スリツト１６は紙ウエブ１２またはプラスチツ
クウエブ１４のいずれにあつてもよい。包装品の
引裂きを防止するため、スリツトはより強靭なウ
エブにあることが好ましい。勿論、両ウエブの強
度は使用材料の強度に左右されるが、通常プラス
チツクウエブ１４がスリツト１６を有するだろ
う。本発明で採用するスリツト１６のシール法の
ために、その位置は少しも臨界的でない。しかし
ながら、使用の便宜上スリツト１６は、パウチ１
０の山形２２と反対側の側辺の熱シールと隣接
し、該シールから一定間隔で平行に保持されてい
ることが好ましいであろう。

スリツト１６を完全にシールするのに十分な寸
法の接着ストリツプ１８が、スリツト１６に隣接
し、該スリツトから一定間隔に保持されている。
接着ストリツプ１８はそれが取付けられるウエブ
１４と共に、物品のパウチ１０への挿入のためス
リツト１６の設置および開口を円滑にする集成体
を形成する。接着ストリツプ１８の寸法は、スリ
ツト１６の両リツプをカバーして該スリツトを完
全にシールするのに十分なものでなければならな
い。接着ストリツプ１８はスリツト１６の縁を越
えて熱シール２０の外部縁へ延びて、更に汚染シ
ールを付与することが好ましいだろう。

また接着ストリツプ１８は感圧接着剤が好まし
く、最も好ましくは接着剤のストリツプ１８をウ
エブ１４に結合しない部分をカバーする剥離紙３
０を具備する感圧接着剤である。接着剤が滅菌条
件によつて影響されない限り、使用する接着剤に
制限はない。

パウチ１０は必要に応じて滅菌分野で使用され
る各種の印を有していてよく、該印としては例え
ば変色手段によつて滅菌プロセスをモニターする
指示インク（米国特許第3627469に開示のものな
ど）である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明パウチの１例の未シール状態を
示す斜視図、第２図は剥離紙の一部をはがした第
１図のパウチの部分図、第３図は第１図のパウチ
のシール状態を示す部分図、第４図は第３図のシ
ール部の横断面図であつて、 １０：パウチ、１２：紙ウエブ、１４：プラス
チツクウエブ、１６：スリツト、１８：接着スト
リツプ、２０：熱シール、２２：山形シール、２
４：両ウエブの未シール領域、２６：接着仮付
部、２８：切抜き、３０：剥離紙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 全ての側辺を取巻いて周縁部を熱シールした
   プラスチツクウエブおよび紙ウエブ、両ウエブの
   一方にあつて包装内容物を受容するスリツト、お
   よび該スリツトを有するウエブに付着した接着ス
   トリツプから成る滅菌適性パウチであつて、上記
   接着ストリツプはスリツトの両リツプをカバーお
   よびシールしうる位置に配置され、且つそれが取
   付けられるウエブと共に、物品の挿入のためスリ
   ツトを開口する手段として作用する集成体を形成
   していることを特徴とする滅菌適性パウチ。 ２ スリツトがプラスチツクウエブにある前記第
   １項記載の滅菌適性パウチ。 ３ パウチの１つの側辺のシールの形状が山形で
   ある前記第１項記載の滅菌適性パウチ。 ４ スリツトがパウチの山形形状シールと反対側
   の側辺の熱シールと隣接し、該シールから一定間
   隔で平行に保持されている前記第３項記載の滅菌
   適性パウチ。