JPH0339379A - 剥離シート及び粘着テープ - Google Patents
剥離シート及び粘着テープInfo
- Publication number
- JPH0339379A JPH0339379A JP1173706A JP17370689A JPH0339379A JP H0339379 A JPH0339379 A JP H0339379A JP 1173706 A JP1173706 A JP 1173706A JP 17370689 A JP17370689 A JP 17370689A JP H0339379 A JPH0339379 A JP H0339379A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyaniline
- soluble
- thin film
- acid
- polymer
- Prior art date
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
童栗±坐丑貝立立
本発明は、絶縁性基材上にポリアニリンからなる導電性
高分子の薄膜を形成して、帯電防止性を付与した剥離シ
ート及び粘着テープに関する。
高分子の薄膜を形成して、帯電防止性を付与した剥離シ
ート及び粘着テープに関する。
k来生技班
粘着テープは、一般に、絶縁性基材の一面上に粘着剤層
を積層し、他面に必要に応じて離型剤層を積層してなり
、通常、ロールとして使用に供給されるので、その使用
に際しては、テープを外端部から巻き戻し、所要の接着
表面に適用することとなる。しかし、従来の粘着テープ
によれば、その際に、テープに静電気が発生し、テープ
が手にまとわりついて、作業性が悪い、薄い紙のような
被着体に適用するときに、その被着体がテープに吸引さ
れ、適用位置がずれる、テープにほこりが付着して、汚
れやすい、テープの末端がロールに巻き付いて、次に使
用するときに、テープ末端が見付は難い等の欠点を有し
ている。
を積層し、他面に必要に応じて離型剤層を積層してなり
、通常、ロールとして使用に供給されるので、その使用
に際しては、テープを外端部から巻き戻し、所要の接着
表面に適用することとなる。しかし、従来の粘着テープ
によれば、その際に、テープに静電気が発生し、テープ
が手にまとわりついて、作業性が悪い、薄い紙のような
被着体に適用するときに、その被着体がテープに吸引さ
れ、適用位置がずれる、テープにほこりが付着して、汚
れやすい、テープの末端がロールに巻き付いて、次に使
用するときに、テープ末端が見付は難い等の欠点を有し
ている。
そこで、粘着テープにおけるこのような問題を解決する
ために、従来、粘着テープに導電性を与えて、帯電を防
止することが提案されている。例えば、絶縁性基材に界
面活性剤、炭素粉末、金属粉末等の導電性物質を練り込
む方法、粘着剤中に上記のような導電性物質を配合する
方法、テープの背面に界面活性剤その他の帯電防止剤を
コーティングする方法、特開昭61−272279号公
報に記載されているように、基材と粘着剤層との間にイ
オン伝導性重合体からなる帯電防止層を設ける方法等が
知られている。
ために、従来、粘着テープに導電性を与えて、帯電を防
止することが提案されている。例えば、絶縁性基材に界
面活性剤、炭素粉末、金属粉末等の導電性物質を練り込
む方法、粘着剤中に上記のような導電性物質を配合する
方法、テープの背面に界面活性剤その他の帯電防止剤を
コーティングする方法、特開昭61−272279号公
報に記載されているように、基材と粘着剤層との間にイ
オン伝導性重合体からなる帯電防止層を設ける方法等が
知られている。
しかしながら、導電性物質である炭素粉末や金属粉末を
基材に練り込んだり、或いは粘着剤層にそれらを配合す
る方法は、粘着テープに透明性が要求される場合には適
用することができない。界面活性剤を用いる方法によれ
ば、そのブリードによって、基材と粘着剤層又は反対面
の離型剤層との間の密着性、所謂投錨性が損なわれたり
、粘着1f’JNが汚染されて、接着性が低下したりす
る。帯電防止剤として、前記イオン伝導性重合体を用い
る方法では、その性能が湿気や水分の影響を受けやすく
、特に、低湿度下では、表面抵抗が大幅に増大して、所
期の帯電防止能が発現し難いうえに、粘着剤層との密着
性、即ち、投錨性が悪く、テープを巻き戻すときに、糊
残りが生じやすい。
基材に練り込んだり、或いは粘着剤層にそれらを配合す
る方法は、粘着テープに透明性が要求される場合には適
用することができない。界面活性剤を用いる方法によれ
ば、そのブリードによって、基材と粘着剤層又は反対面
の離型剤層との間の密着性、所謂投錨性が損なわれたり
、粘着1f’JNが汚染されて、接着性が低下したりす
る。帯電防止剤として、前記イオン伝導性重合体を用い
る方法では、その性能が湿気や水分の影響を受けやすく
、特に、低湿度下では、表面抵抗が大幅に増大して、所
期の帯電防止能が発現し難いうえに、粘着剤層との密着
性、即ち、投錨性が悪く、テープを巻き戻すときに、糊
残りが生じやすい。
また、両面粘着テープや粘着ラベルにおいては、絶縁性
基材上に離型剤層を形成してなる#I離シートが粘着剤
層に貼着されて、使用に供されている。
基材上に離型剤層を形成してなる#I離シートが粘着剤
層に貼着されて、使用に供されている。
従って、その使用に際して、剥離シートを剥離するとき
、前述した粘着テープと同様に、剥離シートに静電気が
発生し、不都合を生じる。
、前述した粘着テープと同様に、剥離シートに静電気が
発生し、不都合を生じる。
日が ° しよ゛とするi
本発明は、従来の剥離シートや粘着テープにおける上記
した問題を解決して、粘着剤層や離型剤層との密着性に
すぐれると共に、粘着剤層を汚染せず、更に、湿気や水
分等の周囲環境の変動にかかわらずに、安定して高い帯
電防止性を有する剥離シートや粘着テープを提供するこ
とを目的とする。
した問題を解決して、粘着剤層や離型剤層との密着性に
すぐれると共に、粘着剤層を汚染せず、更に、湿気や水
分等の周囲環境の変動にかかわらずに、安定して高い帯
電防止性を有する剥離シートや粘着テープを提供するこ
とを目的とする。
即ち、本発明者らは、有機溶剤可溶性であって、キャス
ティングによって薄膜化し得、これをドーピングするこ
とによって、その導電性が湿気や水分の影響を受は難い
ポリアニリンからなる導電性重合体を見出し、かかるS
電性重合体を基材上に薄膜化し、その上に離型剤層又は
粘着剤層を積層することによって、安定して高い帯電防
止性能を有する剥離シートや粘着テープを得ることがで
きることを見出して、本発明に至ったものである。
ティングによって薄膜化し得、これをドーピングするこ
とによって、その導電性が湿気や水分の影響を受は難い
ポリアニリンからなる導電性重合体を見出し、かかるS
電性重合体を基材上に薄膜化し、その上に離型剤層又は
粘着剤層を積層することによって、安定して高い帯電防
止性能を有する剥離シートや粘着テープを得ることがで
きることを見出して、本発明に至ったものである。
i を”′ るための
本発明による剥離シートは、絶縁性基材の少なくとも一
方の面にポリアニリンからなる導電性高分子の薄膜が形
成されており、更に、その上に離型剤層が形成されてい
ることを特徴とする。
方の面にポリアニリンからなる導電性高分子の薄膜が形
成されており、更に、その上に離型剤層が形成されてい
ることを特徴とする。
また、本発明による粘着テープは、絶縁性基材の少なく
とも一方の面にポリアニリンからなる導電性高分子の薄
膜が形成されており、更に、その上に粘着剤層が形成さ
れていることを特徴とする。
とも一方の面にポリアニリンからなる導電性高分子の薄
膜が形成されており、更に、その上に粘着剤層が形成さ
れていることを特徴とする。
更に、本発明による別の粘着テープは、絶縁性基材の少
なくとも一方の面にポリアニリンからなる導電性高分子
の薄膜が形成されており、その上に離型剤層が形成され
ていると共に、反対の面に粘着剤層が形成されているこ
とを特徴とする。
なくとも一方の面にポリアニリンからなる導電性高分子
の薄膜が形成されており、その上に離型剤層が形成され
ていると共に、反対の面に粘着剤層が形成されているこ
とを特徴とする。
本発明においては、上記剥離シート及び粘着テープにお
いて、ポリアニリンからなる導電性高分子とは、−形式 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフェニレンシアごン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1.0<n<1、m+n=lである
や) を主たる繰返し単位として有する重合体であって、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕
が0.40 dl/g以上であると共に、457.9n
mの波長の光で励起して得られるレーザー・ラマンスペ
クトルにおけるパラ置換ベンゼンの骨格振動のうち、1
600cm−’よりも高波数にあられれる骨格延伸振動
のラマン線の強度1aと1600cm+−’よりも低波
数にあられれる骨格延伸振動のラマン線強度1bの比1
a/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリアニリ
ンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピングさ
れてなるものである。
いて、ポリアニリンからなる導電性高分子とは、−形式 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフェニレンシアごン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1.0<n<1、m+n=lである
や) を主たる繰返し単位として有する重合体であって、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕
が0.40 dl/g以上であると共に、457.9n
mの波長の光で励起して得られるレーザー・ラマンスペ
クトルにおけるパラ置換ベンゼンの骨格振動のうち、1
600cm−’よりも高波数にあられれる骨格延伸振動
のラマン線の強度1aと1600cm+−’よりも低波
数にあられれる骨格延伸振動のラマン線強度1bの比1
a/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリアニリ
ンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピングさ
れてなるものである。
上記のようなポリアニリンからなる導電性高分子の薄膜
を絶縁性基材上に形成するには、先ず、プロトン酸にて
ドーピングされたアニリンの導電性酸化重合体を調製し
、これを脱ドーピングして、有機溶剤可溶性のポリアニ
リンを調製し、次いで、この有機溶剤可溶性のポリアニ
リンを溶液とし、基材上にキャスティング又はコーティ
ングし、乾燥させて薄膜化し、最後に、この薄膜をプロ
トン酸にてドーピングする。
を絶縁性基材上に形成するには、先ず、プロトン酸にて
ドーピングされたアニリンの導電性酸化重合体を調製し
、これを脱ドーピングして、有機溶剤可溶性のポリアニ
リンを調製し、次いで、この有機溶剤可溶性のポリアニ
リンを溶液とし、基材上にキャスティング又はコーティ
ングし、乾燥させて薄膜化し、最後に、この薄膜をプロ
トン酸にてドーピングする。
先ず、上記プロトン酸にてドーピングされたアニリンの
導電性酸化重合体は、酸解離定数pKa値が3.0以下
であるプロトン酸の存在下に溶剤中にてアニリンに温度
を5℃以下、好ましくは0℃以下の温度に保持しつつ、
標準水素電極を基準とする還元半電池反応における起電
力として定められる標準電極電位が0.6 V以上であ
る酸化剤の水溶液をアニリン1モル当りに、酸化剤の1
モルを、酸化剤1分子を還元するのに必要な電子数で割
った量として定義される当量で、2当量以上、好ましく
は2〜2.5当量徐々に加えて、アニリンを酸化重合さ
せることによって得ることができる。
導電性酸化重合体は、酸解離定数pKa値が3.0以下
であるプロトン酸の存在下に溶剤中にてアニリンに温度
を5℃以下、好ましくは0℃以下の温度に保持しつつ、
標準水素電極を基準とする還元半電池反応における起電
力として定められる標準電極電位が0.6 V以上であ
る酸化剤の水溶液をアニリン1モル当りに、酸化剤の1
モルを、酸化剤1分子を還元するのに必要な電子数で割
った量として定義される当量で、2当量以上、好ましく
は2〜2.5当量徐々に加えて、アニリンを酸化重合さ
せることによって得ることができる。
次いで、このプロトン酸にてドーピングされたアニリン
の酸化重合体を塩基性物質によって脱ドーピングするこ
とによって、有機溶剤可溶性のポリアニリンを得ること
ができる。
の酸化重合体を塩基性物質によって脱ドーピングするこ
とによって、有機溶剤可溶性のポリアニリンを得ること
ができる。
上記アニリンの酸化重合においては、酸化剤としては、
二酸化マンガン、ベルオキソニ硫酸アンモニウム、過酸
化水素、第二鉄塩、ヨウ素酸塩等が特に好ましく用いら
れる。これらの中で、例えば、ベルオキソニ硫酸アンモ
ニウムや過酸化水素は、その酸化反応において、共に1
分子当りに2個の電子が関与するので、通常、アニリン
1モルに対して1〜1.25モルの範囲の量が用いられ
る。
二酸化マンガン、ベルオキソニ硫酸アンモニウム、過酸
化水素、第二鉄塩、ヨウ素酸塩等が特に好ましく用いら
れる。これらの中で、例えば、ベルオキソニ硫酸アンモ
ニウムや過酸化水素は、その酸化反応において、共に1
分子当りに2個の電子が関与するので、通常、アニリン
1モルに対して1〜1.25モルの範囲の量が用いられ
る。
上記アニリンの酸化重合において用いられるプロトン酸
は、酸解離定数pKa値が3.0以下であれば、特に、
限定されるものではなく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、
過塩素酸、ホウフッ化水素酸、。
は、酸解離定数pKa値が3.0以下であれば、特に、
限定されるものではなく、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、
過塩素酸、ホウフッ化水素酸、。
リンフッ化水素酸、フッ化水素酸、ヨウ化水素酸等のW
aS、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等
の芳香族スルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸等のアルカンスルホン酸、ピクリン酸等のフェノー
ル類、m−ニトロ安息香酸等の芳香族カルボン酸、ジク
ロロ酢酸、マロン酸等の脂肪族カルボン酸等を挙げるこ
とができる。
aS、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等
の芳香族スルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸等のアルカンスルホン酸、ピクリン酸等のフェノー
ル類、m−ニトロ安息香酸等の芳香族カルボン酸、ジク
ロロ酢酸、マロン酸等の脂肪族カルボン酸等を挙げるこ
とができる。
また、ポリマー酸も用いることができる。かかるポリマ
ー酸としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
ビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリビニル
硫酸等を挙げることができる。
ー酸としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
ビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリビニル
硫酸等を挙げることができる。
用いるプロトン酸の量は、用いる酸化剤の反応様式に依
存する0例えば、二酸化マンガンの場合は、酸化反応は
、 Mn01+48”+2e−→Mn”+2HgOで示され
るから、用いる二酸化マンガンの少なくとも4倍モル量
のプロトンを供給し得るプロトン酸を用いる必要がある
。また、過酸化水素の場合も、酸化反応は、 HzO=+2H”+2e−−+ znz。
存する0例えば、二酸化マンガンの場合は、酸化反応は
、 Mn01+48”+2e−→Mn”+2HgOで示され
るから、用いる二酸化マンガンの少なくとも4倍モル量
のプロトンを供給し得るプロトン酸を用いる必要がある
。また、過酸化水素の場合も、酸化反応は、 HzO=+2H”+2e−−+ znz。
で示されるから、用いる過酸化水素の少なくとも2倍モ
ル量のプロトンを供給し得るプロトン酸を用いる必要が
ある。他方、ベルオキソニ硫酸アンモニウムの場合は、
酸化反応は、 StO,”−+2e−−2504,”−で示されるから
、特に、プロトン酸を用いる必要はない。しかし、酸化
剤として、ベルオキソニ硫酸アンモニウムを用いる場合
であっても、この酸化剤と等モル量のプロトン酸を用い
ることが好ましい。
ル量のプロトンを供給し得るプロトン酸を用いる必要が
ある。他方、ベルオキソニ硫酸アンモニウムの場合は、
酸化反応は、 StO,”−+2e−−2504,”−で示されるから
、特に、プロトン酸を用いる必要はない。しかし、酸化
剤として、ベルオキソニ硫酸アンモニウムを用いる場合
であっても、この酸化剤と等モル量のプロトン酸を用い
ることが好ましい。
アニリンの酸化重合における溶剤としては、アニリン、
プロトン酸及び酸化剤を溶解し、且つ、酸化剤によって
酸化されないものが用いられる。
プロトン酸及び酸化剤を溶解し、且つ、酸化剤によって
酸化されないものが用いられる。
水が最も好ましく用いられるが、しかし、必要に応じて
、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトニ
トリル等のニトリル類、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルスルホキシド等の極性溶剤、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、酢酸等の有機酸類も用いることがで
きる。また、これら有機溶剤と水との混合溶剤も用いる
ことができる。
、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトニ
トリル等のニトリル類、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルスルホキシド等の極性溶剤、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、酢酸等の有機酸類も用いることがで
きる。また、これら有機溶剤と水との混合溶剤も用いる
ことができる。
前記有機溶剤可溶性のアニリン酸化重合体の調製におい
て、反応の間、特に1.酸化剤溶液をアニリン溶液に加
える間に、反応混合物の温度を常に5℃以下に保持する
ことが重要である。従って、酸化剤溶液は、アニリンに
徐々に加えて、反応混合物の温度が5℃を越えないよう
にする必要がある。急激に酸化剤を加えるときは、外部
からの冷却によっても、反応混合物の温度が上昇して、
低分子量の重合体を生成したり、或いは後述する脱ドー
ピング後にも溶剤不溶性の酸化重合体が生成する。
て、反応の間、特に1.酸化剤溶液をアニリン溶液に加
える間に、反応混合物の温度を常に5℃以下に保持する
ことが重要である。従って、酸化剤溶液は、アニリンに
徐々に加えて、反応混合物の温度が5℃を越えないよう
にする必要がある。急激に酸化剤を加えるときは、外部
からの冷却によっても、反応混合物の温度が上昇して、
低分子量の重合体を生成したり、或いは後述する脱ドー
ピング後にも溶剤不溶性の酸化重合体が生成する。
特に、上記の反応においては、反応温度を0℃以下に保
持するのが好ましく、これによって、脱ドーピング後、
N−メチル−2−ピロリドン中、30℃で測定した(以
下、同じ。)極限粘度〔η〕が1、Odl/g以上の高
分子量の有機溶剤可溶性ポリアニリンを得ることができ
る。
持するのが好ましく、これによって、脱ドーピング後、
N−メチル−2−ピロリドン中、30℃で測定した(以
下、同じ。)極限粘度〔η〕が1、Odl/g以上の高
分子量の有機溶剤可溶性ポリアニリンを得ることができ
る。
このようにして、用いたプロトン酸によってドープされ
たポリアニリンを得ることができる。ドープ状態では、
このポリアニリンは、プロトン酸と塩を形成しているた
めに、後述するような有機溶剤に溶解しない。高分子量
アミンの塩が一般に有機溶剤に難溶性であることはよく
知られている。
たポリアニリンを得ることができる。ドープ状態では、
このポリアニリンは、プロトン酸と塩を形成しているた
めに、後述するような有機溶剤に溶解しない。高分子量
アミンの塩が一般に有機溶剤に難溶性であることはよく
知られている。
しかしながら、この有機溶剤不溶性のポリアニリンを脱
ドーピングすることによって、有機溶剤可溶性のポリア
ニリンを得ることができる。
ドーピングすることによって、有機溶剤可溶性のポリア
ニリンを得ることができる。
このプロトン酸にてドープされているポリアニリンの脱
ドーピングは、一種の中和反応であるから、ドーパント
としてのプロトン酸を中和し得る塩基性物質であれば、
特に、限定されるものではないが、好ましくは、アンモ
ニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金
属水酸化物が用いられる。脱ドーピングは、上記アニリ
ンの酸化重合の後、反応混合物中に直接に塩基性物質を
加えてもよく、或いは重合体を一旦単離した後、塩基性
物質を作用させてもよい。
ドーピングは、一種の中和反応であるから、ドーパント
としてのプロトン酸を中和し得る塩基性物質であれば、
特に、限定されるものではないが、好ましくは、アンモ
ニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リ
チウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金
属水酸化物が用いられる。脱ドーピングは、上記アニリ
ンの酸化重合の後、反応混合物中に直接に塩基性物質を
加えてもよく、或いは重合体を一旦単離した後、塩基性
物質を作用させてもよい。
アニリンの酸化重合によって得られたドープ状態のポリ
アニリンは、通常、10−’S/am以上の電導度を有
して、黒縁色を呈するが、脱ドーピング後は、紫色或い
は紫がかった銅色である。この変色は、重合体中の塩構
造のアミン窒素が遊離アミンに変化したためである。電
導度は、通常、10−”S/am台である。
アニリンは、通常、10−’S/am以上の電導度を有
して、黒縁色を呈するが、脱ドーピング後は、紫色或い
は紫がかった銅色である。この変色は、重合体中の塩構
造のアミン窒素が遊離アミンに変化したためである。電
導度は、通常、10−”S/am台である。
このようにして得られる脱ドープ状態のポリアニリンは
、高分子量を有し、しかも、種々の有機溶剤に溶解する
。かかる有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリド
ン、N、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチル
ホルムアくド、ジメチルスルホキシド、1.3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、スルホラン等を挙げること
ができる。溶解度は、重合体の平均分子量や溶剤にもよ
るが、重合体の0.5〜100%が溶け、1〜30重量
%の溶液を得ることができる。特に、この脱ドーピング
状態のポリアニリンは、N−メチル−2−ピロリドンに
高い溶解性を示し、通常、ポリアニリンの20〜100
%が溶解し、3〜30重量%溶液を得ることができる。
、高分子量を有し、しかも、種々の有機溶剤に溶解する
。かかる有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリド
ン、N、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチル
ホルムアくド、ジメチルスルホキシド、1.3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、スルホラン等を挙げること
ができる。溶解度は、重合体の平均分子量や溶剤にもよ
るが、重合体の0.5〜100%が溶け、1〜30重量
%の溶液を得ることができる。特に、この脱ドーピング
状態のポリアニリンは、N−メチル−2−ピロリドンに
高い溶解性を示し、通常、ポリアニリンの20〜100
%が溶解し、3〜30重量%溶液を得ることができる。
しかし、テトラヒドロフラン、80%酢酸水溶液、60
%ギ酸水溶液、アセトニトリル等には溶解しない。
%ギ酸水溶液、アセトニトリル等には溶解しない。
従って、かかる有機溶剤可溶性ポリアニリンは、これを
有機溶剤に溶解し、キャスティングすれば、自立性の可
撓性で強靭なフィルムを得ることができ、また、基材上
にキャスティング又はコーティングすれば、基材上に強
靭で可撓性を有する薄膜を形成することができる。
有機溶剤に溶解し、キャスティングすれば、自立性の可
撓性で強靭なフィルムを得ることができ、また、基材上
にキャスティング又はコーティングすれば、基材上に強
靭で可撓性を有する薄膜を形成することができる。
このようなフィルム化や薄膜化において、強靭なものを
得るためには、有機溶剤可溶性ポリアニリンは、N−メ
チルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.40 dl/g以上であるものを用いることが望ま
しい。
得るためには、有機溶剤可溶性ポリアニリンは、N−メ
チルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.40 dl/g以上であるものを用いることが望ま
しい。
前記可溶性ポリアニリンは、元素分析、赤外線吸収スペ
クトル、ESRスペクトル、レーザー・ラマンスペクト
ル、熱重量分析、溶剤への溶解性、可視乃至近赤外吸収
スペクトルから、 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフェニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、Q<m<l、Q<n<l、m+nwlである
。) を主たる繰返し単位として有する。
クトル、ESRスペクトル、レーザー・ラマンスペクト
ル、熱重量分析、溶剤への溶解性、可視乃至近赤外吸収
スペクトルから、 (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフェニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、Q<m<l、Q<n<l、m+nwlである
。) を主たる繰返し単位として有する。
ココテ、レーザー・ラマンスペクトルより得られる有機
溶剤可溶性ポリアニリンの特徴について、従来より知ら
れている所謂ポリアニリンと比較しつつ、説明する。
溶剤可溶性ポリアニリンの特徴について、従来より知ら
れている所謂ポリアニリンと比較しつつ、説明する。
一般に、物質を構成する原子間の振動に関する情報を得
る手段として、振動分光学があり、これには赤外分光と
ラマン分光とがある。赤外分光は、双極子モーメントの
変化をもたらす振動モードに活性であり、ラマン分光は
、分極率の変化をもたらす振動に活性である。従って、
両者は、相補的な関係にあって、−船釣には、赤外分光
で強くあられれる振動モードは、ラマン分光では弱く、
他方、ラマン分光にて強くあられれる振動モードは、赤
外分光では弱い。
る手段として、振動分光学があり、これには赤外分光と
ラマン分光とがある。赤外分光は、双極子モーメントの
変化をもたらす振動モードに活性であり、ラマン分光は
、分極率の変化をもたらす振動に活性である。従って、
両者は、相補的な関係にあって、−船釣には、赤外分光
で強くあられれる振動モードは、ラマン分光では弱く、
他方、ラマン分光にて強くあられれる振動モードは、赤
外分光では弱い。
赤外線吸収スペクトルは、振動準位間のエネルギー吸収
を検出することによって得られ、ラマンスペクトルは、
光照射によって分子が励起された後、基底状態のより高
い振動準位に落ちるときに生じる散乱光(ラマン散乱)
を検出することによって得られる。このとき、照射光に
対する散乱光のエネルギー差から振動エネルギー準位を
知ることができる。
を検出することによって得られ、ラマンスペクトルは、
光照射によって分子が励起された後、基底状態のより高
い振動準位に落ちるときに生じる散乱光(ラマン散乱)
を検出することによって得られる。このとき、照射光に
対する散乱光のエネルギー差から振動エネルギー準位を
知ることができる。
通常、ラマンスペクトルは、アルゴンレーザー等からの
可視光励起によって得られる。ここに、試料が可視領域
に吸収帯を有する場合、照射レーザー光とその吸収帯波
長がマツチングすると、非常に強いうマン線が得られる
ことが知られている。
可視光励起によって得られる。ここに、試料が可視領域
に吸収帯を有する場合、照射レーザー光とその吸収帯波
長がマツチングすると、非常に強いうマン線が得られる
ことが知られている。
この現象は共鳴ラマン効果と呼ばれており、これによれ
ば、通常のラマン線の10’〜10’倍もの強いラマン
線が得られる。かかる共鳴ラマン効果によれば、照射し
たレーザー光の波長によって励起される化学構造部分の
情報がより強調されて得られることとなる。従って、照
射するレーザー光の波長を変えながら、ラマンスペクト
ルを測定することによって、その試料の化学構造をより
正確に解析することができる。このような特徴は、赤外
分光にはないラマン分光の特徴である。
ば、通常のラマン線の10’〜10’倍もの強いラマン
線が得られる。かかる共鳴ラマン効果によれば、照射し
たレーザー光の波長によって励起される化学構造部分の
情報がより強調されて得られることとなる。従って、照
射するレーザー光の波長を変えながら、ラマンスペクト
ルを測定することによって、その試料の化学構造をより
正確に解析することができる。このような特徴は、赤外
分光にはないラマン分光の特徴である。
第1図は、有機溶剤可溶性であって、N−メチル−2−
ピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が1.
2 dl/gである脱ドープ状態のポリアニリンの粉末
をディスク状に底形した試料について、励起波長45.
7.9nmで照射して得たレーザー・ラマンスペクトル
である。ラマン線の帰属は以下のとおりである。162
2及び1591cm−’は、パラ置換ベンゼンの骨格延
伸振動、1489及び1479cae−’は、キノンジ
イミン構造のC=C及びC=Hの伸縮振動、1220c
m−’はC−N伸縮振動とC−C伸縮振動の混在、11
85及び1165cm−’はC−Hの面内変角振動であ
る。
ピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕が1.
2 dl/gである脱ドープ状態のポリアニリンの粉末
をディスク状に底形した試料について、励起波長45.
7.9nmで照射して得たレーザー・ラマンスペクトル
である。ラマン線の帰属は以下のとおりである。162
2及び1591cm−’は、パラ置換ベンゼンの骨格延
伸振動、1489及び1479cae−’は、キノンジ
イミン構造のC=C及びC=Hの伸縮振動、1220c
m−’はC−N伸縮振動とC−C伸縮振動の混在、11
85及び1165cm−’はC−Hの面内変角振動であ
る。
第2図は、Y、 Furukawa al、、 5yn
th、 Met、+ 旦。
th、 Met、+ 旦。
189 、 (1986)に示された脱ドープ状態のポ
リアニリンについて、励起波長457.9nmで照射し
て得たレーザー・ラマンスペクトルである。このポリア
ニリンは、白金電極上、アニリンの電解酸化重合によっ
て得られたものである。
リアニリンについて、励起波長457.9nmで照射し
て得たレーザー・ラマンスペクトルである。このポリア
ニリンは、白金電極上、アニリンの電解酸化重合によっ
て得られたものである。
第1図にみられるように、本発明にて用いる溶剤可溶性
の脱ドープ状態のポリアニリンでは、パラ置換ベンゼン
の骨格振動のうち、1600cm−’よりも高波数にあ
られれる骨格延伸振動のラマン線強度1aと1600c
m−’よりも低波数にあられれるラマン線強度rhとの
比1 a / I bが1.0 以上である。これに対
して、第2図に示したポリアニリンを含む従来より知ら
れているポリアニリンは、化学酸化重合によるものを含
めて、すべて上記比1 a / I bは1.0よりも
小さい。
の脱ドープ状態のポリアニリンでは、パラ置換ベンゼン
の骨格振動のうち、1600cm−’よりも高波数にあ
られれる骨格延伸振動のラマン線強度1aと1600c
m−’よりも低波数にあられれるラマン線強度rhとの
比1 a / I bが1.0 以上である。これに対
して、第2図に示したポリアニリンを含む従来より知ら
れているポリアニリンは、化学酸化重合によるものを含
めて、すべて上記比1 a / I bは1.0よりも
小さい。
1622及び1591cm−’のラマン線は、共に、パ
ラ置換ベンゼンの骨格延伸振動に基づくものである。還
元状態にあるポリアニリンでは、キノンジイミン構造を
もたないために、1621c+i−’にのみラマン線を
生しるが、キノンジイミン構造を有する脱ドープ状態の
ポリアニリンでは、前述したように、1622及びl
591cr’にラマン線があられれる。これらのラマン
線は、第3図に示すような励起波長依存性を示す。
ラ置換ベンゼンの骨格延伸振動に基づくものである。還
元状態にあるポリアニリンでは、キノンジイミン構造を
もたないために、1621c+i−’にのみラマン線を
生しるが、キノンジイミン構造を有する脱ドープ状態の
ポリアニリンでは、前述したように、1622及びl
591cr’にラマン線があられれる。これらのラマン
線は、第3図に示すような励起波長依存性を示す。
励起波長を488.0nmから476.5nmを経て4
57.9nmへと短波長側に変化させるにつれて、I
a / I bは変化する。即ち、488.0 n m
のときはI a / T bは1.0より小さいが、4
57゜9nmでは、1.0以上となっており、488.
Onmのときと比べて、I a / I b強度が逆
転している。この逆転現象は、以下のように説明されよ
う。
57.9nmへと短波長側に変化させるにつれて、I
a / I bは変化する。即ち、488.0 n m
のときはI a / T bは1.0より小さいが、4
57゜9nmでは、1.0以上となっており、488.
Onmのときと比べて、I a / I b強度が逆
転している。この逆転現象は、以下のように説明されよ
う。
第4図に溶剤可溶性ポリアニリンの電子スペクトルを示
す。647nmのピークは、ポリアニリンを還元するこ
とによって消失するので、キノンジイミン構造に由来す
るものとみられ、334nmのピークは、逆にポリアニ
リンを還元することによって強度を増すので、パラ置換
ベンゼンのπ−π9遷移に由来するとみられる。第4図
に前記したラマン励起波長を示す。ここで、パラ置換べ
ンゼン骨格延伸振動のバンドについては、励起波長を4
88.0量mから457.9量mへと短波長側に変化さ
せると、1591cm−’のバンドと比較して、162
2cn+−’のバンドの共鳴ラマン効果の共鳴条件がよ
り有利になり、前述のような相対強度の変化が生じると
考えられる。
す。647nmのピークは、ポリアニリンを還元するこ
とによって消失するので、キノンジイミン構造に由来す
るものとみられ、334nmのピークは、逆にポリアニ
リンを還元することによって強度を増すので、パラ置換
ベンゼンのπ−π9遷移に由来するとみられる。第4図
に前記したラマン励起波長を示す。ここで、パラ置換べ
ンゼン骨格延伸振動のバンドについては、励起波長を4
88.0量mから457.9量mへと短波長側に変化さ
せると、1591cm−’のバンドと比較して、162
2cn+−’のバンドの共鳴ラマン効果の共鳴条件がよ
り有利になり、前述のような相対強度の変化が生じると
考えられる。
次に、第1図と第2図に示すスペクトルにおいて、15
91cm−’と1622cm−’のラマン線の相対強度
が、同じ励起波長(457,9量m)であるにもかかわ
らず、異なることは、以下のように説明されよう。即ち
、フェニレンジアミン構造のモデル化合物としてのN、
N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンが161
7cm−’のみにラマン線を有し、キノンジイミン構造
のモデル化合物としてのN、N’−ジフェニル−p−ベ
ンゾキノンジイミンが1568co+−’及び1621
co+−’にラマン線を有することから、下記Ta)に
示すように、キノンジイミン構造と非共役のパラ置換ベ
ンゼン環は、短波長光の励起にて強度が増した1 62
2cm−’のラマン線を有し、下記(b)に示すように
、キノンジイミン構造と共役しているパラ置換ベンゼン
環は、1591cm−’及び1622cm−’のラマン
線を有するものと推定される。
91cm−’と1622cm−’のラマン線の相対強度
が、同じ励起波長(457,9量m)であるにもかかわ
らず、異なることは、以下のように説明されよう。即ち
、フェニレンジアミン構造のモデル化合物としてのN、
N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンが161
7cm−’のみにラマン線を有し、キノンジイミン構造
のモデル化合物としてのN、N’−ジフェニル−p−ベ
ンゾキノンジイミンが1568co+−’及び1621
co+−’にラマン線を有することから、下記Ta)に
示すように、キノンジイミン構造と非共役のパラ置換ベ
ンゼン環は、短波長光の励起にて強度が増した1 62
2cm−’のラマン線を有し、下記(b)に示すように
、キノンジイミン構造と共役しているパラ置換ベンゼン
環は、1591cm−’及び1622cm−’のラマン
線を有するものと推定される。
N、 N’−ジフェニル−
一フエニレンジアミン
キノンジイ
ミン構造
■
■
(a)
(b)
622cm
591cm
1622 cab−’
元素分析の結果から、脱ドープ状態の溶剤可溶性ポリア
ニリンにおいては、キノンジイミンの数とフェニレンジ
アミンの数はほぼ等しいとみられるから、かかる脱ドー
プ状態の溶剤可溶性ポリアニリンの構造連鎖は、キノン
ジイミン構造とフェニレンジアミン構造との連結様式か
ら、(C1に示すように、キノンジイミン構造とフェニ
レンジアミン構造の交互共重合体的連鎖と、Tdlに示
すように、キノンジイミン構造とフェニレンジアミン構
造のブロック共重合体的連鎖の2つに分類され名。図中
、矢印にて示すパラ置換ベンゼン環は、キノンジイミン
と非共役のベンゼン環を示し、上記交互共重合体的連鎖
においては、例えば、8量体連鎖単位当りでは2つであ
り、ブロック共重合体的連鎖においては、例えば、8量
体連鎖単位当りでは3つである。連鎖単位がもつと長い
場合は、両者におけるキノンジイミンと非共役のベンゼ
ン環の数の差は、更に大きくなる。この差が1591c
m−と1622cm+−’のラマン線の相対強度の差と
なってあられれるといえる。
ニリンにおいては、キノンジイミンの数とフェニレンジ
アミンの数はほぼ等しいとみられるから、かかる脱ドー
プ状態の溶剤可溶性ポリアニリンの構造連鎖は、キノン
ジイミン構造とフェニレンジアミン構造との連結様式か
ら、(C1に示すように、キノンジイミン構造とフェニ
レンジアミン構造の交互共重合体的連鎖と、Tdlに示
すように、キノンジイミン構造とフェニレンジアミン構
造のブロック共重合体的連鎖の2つに分類され名。図中
、矢印にて示すパラ置換ベンゼン環は、キノンジイミン
と非共役のベンゼン環を示し、上記交互共重合体的連鎖
においては、例えば、8量体連鎖単位当りでは2つであ
り、ブロック共重合体的連鎖においては、例えば、8量
体連鎖単位当りでは3つである。連鎖単位がもつと長い
場合は、両者におけるキノンジイミンと非共役のベンゼ
ン環の数の差は、更に大きくなる。この差が1591c
m−と1622cm+−’のラマン線の相対強度の差と
なってあられれるといえる。
溶剤可溶性ポリアニリンにおいては、レーザー・ラマン
スペクトルにおけるIalIb比が1.0以上であると
ころから、キノンジイミン構造と非共役のベンゼン環が
多く含まれており、かくして、前記ブロック共重合体的
連鎖を有するものとみられる。
スペクトルにおけるIalIb比が1.0以上であると
ころから、キノンジイミン構造と非共役のベンゼン環が
多く含まれており、かくして、前記ブロック共重合体的
連鎖を有するものとみられる。
ポリアニリンの有機溶剤可溶性は、かかるブロック共重
合体的連鎖を有することによって合理的に説明される。
合体的連鎖を有することによって合理的に説明される。
一般に、キノンジイミン構造におけるイミン窒素(−N
=)は、近傍の第2級アミノ基窒素(−NH−)と水素
結合を形成することが知られているが(Macromo
lecules+ 2L 1297(1988))、第
2級アミノ基窒素相互の間の水素結合は強くない。
=)は、近傍の第2級アミノ基窒素(−NH−)と水素
結合を形成することが知られているが(Macromo
lecules+ 2L 1297(1988))、第
2級アミノ基窒素相互の間の水素結合は強くない。
従って、ポリアニリンが前記交互共重合体的連鎖を有す
る場合は、(flに示すような水素結合の強固なネット
ワークを形成する。従来より知られているポリアニリン
が脱ドープ状態でも、多くの有機溶剤に不溶性であるの
は、かかる水素結合の強固なネットワークを形成するこ
とに起因するとみられる。これに対して、脱ドープ状態
の溶剤可溶性ポリアニリンのように、重合体連鎖が前記
ブロック共重合体的連鎖である場合は、通常は、ブロッ
ク鎖が異なる長さを有するから、(8)にみられるよう
に、フェニレンジアミン構造部分とキノンジイミン構造
部分が隣接しても、多くの水素結合を形成することがで
きず、溶剤が重合体鎖間に侵入し、溶剤との間に水素結
合を生じて、有機溶剤に溶解することとなる。ブロック
鎖がどの部分も完全に同じ長さを有するとすれば、前記
したような水素結合のネットワークを形成するであろう
が、このような構造を有する確率は極めて小さいから、
通常は、無視し得る。
る場合は、(flに示すような水素結合の強固なネット
ワークを形成する。従来より知られているポリアニリン
が脱ドープ状態でも、多くの有機溶剤に不溶性であるの
は、かかる水素結合の強固なネットワークを形成するこ
とに起因するとみられる。これに対して、脱ドープ状態
の溶剤可溶性ポリアニリンのように、重合体連鎖が前記
ブロック共重合体的連鎖である場合は、通常は、ブロッ
ク鎖が異なる長さを有するから、(8)にみられるよう
に、フェニレンジアミン構造部分とキノンジイミン構造
部分が隣接しても、多くの水素結合を形成することがで
きず、溶剤が重合体鎖間に侵入し、溶剤との間に水素結
合を生じて、有機溶剤に溶解することとなる。ブロック
鎖がどの部分も完全に同じ長さを有するとすれば、前記
したような水素結合のネットワークを形成するであろう
が、このような構造を有する確率は極めて小さいから、
通常は、無視し得る。
\ /
更に、このような鎖間相互作用は、前記レーザー・ラマ
ンスペクトルのC−H面内変角振動からも説明される。
ンスペクトルのC−H面内変角振動からも説明される。
前記第2図に示した脱ドープ状態のポリアニリンのC−
H面内変角振動に帰属される1 162cm+−’のラ
マン線は、ポリアニリンが還元されて、イ壽ン窒素がす
べて第2級アミノ窒素に変換されると、1181cm−
’に高波数シフトする。
H面内変角振動に帰属される1 162cm+−’のラ
マン線は、ポリアニリンが還元されて、イ壽ン窒素がす
べて第2級アミノ窒素に変換されると、1181cm−
’に高波数シフトする。
前述したように、溶剤可溶性ポリアニリンは、脱ドープ
状態において、C−H面内変角振動に帰属されるラマン
線として、1165及び1185ca+−’の2つがあ
る。この1185cm−’のラマン線は、従来より知ら
れている脱ドープ状態のポリアニリンにはみられないも
のであって、還元状態におけるC−H面内変角振動に帰
属される1181c1′に近い値を示している。
状態において、C−H面内変角振動に帰属されるラマン
線として、1165及び1185ca+−’の2つがあ
る。この1185cm−’のラマン線は、従来より知ら
れている脱ドープ状態のポリアニリンにはみられないも
のであって、還元状態におけるC−H面内変角振動に帰
属される1181c1′に近い値を示している。
これらの点から、溶剤可溶性ポリアニリンは、脱ドープ
状態において、ブロック共重合体的連鎖を有し、還元構
造の雰囲気を有すると思われる。
状態において、ブロック共重合体的連鎖を有し、還元構
造の雰囲気を有すると思われる。
このことより、高分子量であるにもかかわらず、有機溶
剤に対して高い溶解性を有するのであろう以上のように
、本発明において用いる有機溶剤可溶性ポリアニリンは
、従来より知られているボリアζリンとは異なる構造連
鎖を有する新規な重合体である。
剤に対して高い溶解性を有するのであろう以上のように
、本発明において用いる有機溶剤可溶性ポリアニリンは
、従来より知られているボリアζリンとは異なる構造連
鎖を有する新規な重合体である。
このように、アニリンの酸化重合体は、繰返し単位とし
て、前述したようなブロック共重合体的連鎖にてキノン
ジイミン構造単位とフ二二しンジアくン構造単位を有す
るので、プロトン酸にてドーピングされた状態において
は、酸化還元反応を伴なわずに、酸塩基反応のみによっ
て、導電性を有するものとして説明される。この導電機
構は、A、 G、 MacDiarmidらによるもの
であって(A、 G。
て、前述したようなブロック共重合体的連鎖にてキノン
ジイミン構造単位とフ二二しンジアくン構造単位を有す
るので、プロトン酸にてドーピングされた状態において
は、酸化還元反応を伴なわずに、酸塩基反応のみによっ
て、導電性を有するものとして説明される。この導電機
構は、A、 G、 MacDiarmidらによるもの
であって(A、 G。
MacDiarn+id et al、、 J、 Ch
em、 Soc、、 CheII!。
em、 Soc、、 CheII!。
Commun、、 1987.1784)、プロトン酸
によるドーピングによって、下に示すように、キノンシ
イ逅ン構造がプロトン化され、これがセミキノンカチオ
ンラジカル構造をとって、導電性を有するものである。
によるドーピングによって、下に示すように、キノンシ
イ逅ン構造がプロトン化され、これがセミキノンカチオ
ンラジカル構造をとって、導電性を有するものである。
かかる状態は、ポーラロン状態と呼ばれる。
■
HX
(プロトン酸)
↓分子内酸化還元反応
(セミキノンカチオンラジカル
(ポーラロン)
)
前述したように、脱ドープ状態で溶剤可溶性のポリアニ
リンは、これを有機溶剤に溶解し、基材上にキャスティ
ングすれば、薄膜を形成することができ、かかる薄膜を
プロトン酸によってドーピングすることによって、容易
に導電性を付与することができる。ここに、プロトン酸
としては、前述したものを用いることができる。
リンは、これを有機溶剤に溶解し、基材上にキャスティ
ングすれば、薄膜を形成することができ、かかる薄膜を
プロトン酸によってドーピングすることによって、容易
に導電性を付与することができる。ここに、プロトン酸
としては、前述したものを用いることができる。
ドーピングによって得られる導電性薄膜の電導度は、用
いるプロトン酸のpKa値に依存する。本発明において
は、pKa値が4.8以下のプロトン酸が有効であり、
pKa値が1〜4.8のプロトン酸を用いるときは、そ
のpKa値が小さいほど、即ち、酸性が強いほど、得ら
れる薄膜の電導度は高い。
いるプロトン酸のpKa値に依存する。本発明において
は、pKa値が4.8以下のプロトン酸が有効であり、
pKa値が1〜4.8のプロトン酸を用いるときは、そ
のpKa値が小さいほど、即ち、酸性が強いほど、得ら
れる薄膜の電導度は高い。
しかし、pKa値が1よりも小さいときは、薄膜の電導
度は、最早、殆ど変化せず、はぼ一定である。
度は、最早、殆ど変化せず、はぼ一定である。
但し、勿論、必要に応じて、pKa値が1以下のプロト
ン酸を用いてもよい。
ン酸を用いてもよい。
このようにして、プロトン酸のドーピングによって得ら
れる薄膜の導電性は、通常、10−”S/4以上、多く
の場合、10−’S/am以上である。
れる薄膜の導電性は、通常、10−”S/4以上、多く
の場合、10−’S/am以上である。
この導電性薄膜は、強靭であって、基材を折り曲げても
、容易には割れない。しかし、この薄膜は、プロトン酸
の存在下に調製された導電性アニリン酸化重合体と同様
に、プロトン酸にてドーピングされているために、前述
した理由によって、前記した有機溶剤には溶解しない。
、容易には割れない。しかし、この薄膜は、プロトン酸
の存在下に調製された導電性アニリン酸化重合体と同様
に、プロトン酸にてドーピングされているために、前述
した理由によって、前記した有機溶剤には溶解しない。
本発明においては、プロトン酸として、ポリビニルスル
ホン酸を用いることによって、特に、脱ドーピングの起
こり難い導電性薄膜を得ることができる。
ホン酸を用いることによって、特に、脱ドーピングの起
こり難い導電性薄膜を得ることができる。
一般に、酸化重合によって得られたポリアニリンは、重
合時に用いられるプロトン酸がドーピングされて、導電
性を有している。しかし、かかる導電性ポリアニリンは
、弱酸性、中性、或いはアルカリ性の水溶液や、又は塩
基性の有機溶剤中において、ドーパントであるプロトン
酸を放出して、その電導性が著しく低下することが知ら
れている。
合時に用いられるプロトン酸がドーピングされて、導電
性を有している。しかし、かかる導電性ポリアニリンは
、弱酸性、中性、或いはアルカリ性の水溶液や、又は塩
基性の有機溶剤中において、ドーパントであるプロトン
酸を放出して、その電導性が著しく低下することが知ら
れている。
更に、従来、一般的にドーパントとして用いられるプロ
トン酸は、塩酸、硫酸、過塩素酸等の低分子酸であるの
で、このような低分子酸をドーパントとして有する導電
性ポリアニリン薄膜からは、低分子酸が拡散しやすく、
それが用いられている周辺の金属部分を腐食するおそれ
もある。
トン酸は、塩酸、硫酸、過塩素酸等の低分子酸であるの
で、このような低分子酸をドーパントとして有する導電
性ポリアニリン薄膜からは、低分子酸が拡散しやすく、
それが用いられている周辺の金属部分を腐食するおそれ
もある。
しかしながら、ポリビニルスルホン酸をドーパントとし
て有する導電性ポリアニリン薄膜は、上記低分子酸をド
ーパントとするポリアニリンのみならず、ポリスチレン
スルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル硫酸等
のポリマー酸をドーパントとするポリアニリンに比べて
も、pH2,5以上、特に、中性付近の水溶液中におい
て、その電導度の低下が著しく小さい。
て有する導電性ポリアニリン薄膜は、上記低分子酸をド
ーパントとするポリアニリンのみならず、ポリスチレン
スルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル硫酸等
のポリマー酸をドーパントとするポリアニリンに比べて
も、pH2,5以上、特に、中性付近の水溶液中におい
て、その電導度の低下が著しく小さい。
このヨウに、ポリビニルスルホン酸をドーパントとする
ポリアニリンの電導性の低下が著しく小さい理由は、必
ずしも明らかではないが、ポリビニルスルホン酸が多価
電荷を有するポリマー酸であることによる高分子効果に
加えて、ポリビニルスルホン酸がポリアニリンと分子レ
ベルにて強く相互作用する分子構造効果によるものと考
えられる。
ポリアニリンの電導性の低下が著しく小さい理由は、必
ずしも明らかではないが、ポリビニルスルホン酸が多価
電荷を有するポリマー酸であることによる高分子効果に
加えて、ポリビニルスルホン酸がポリアニリンと分子レ
ベルにて強く相互作用する分子構造効果によるものと考
えられる。
脱ドープ状態のポリアニリン薄膜をポリビニルスルホン
酸にてドーピングするには、通常、上記ポリアニリン薄
膜をpH2以下のポリビニルスルホン酸水溶液に浸漬す
ればよい。ドーピングに要する時間は、用いるポリアニ
リン薄膜の膜厚やポリビニルスルホン酸水溶液のpHに
もよるが、通常、数十秒から数日にわたってよい。ドー
ピング時間を短縮するには、pH1以下の水溶液を用い
るのが好ましい。更に、一般的には、重合度の低いポリ
ビニルスルホン酸を用いれば、速やかにドーピングする
ことができ、他方、重合度の高いポリビニルスルホン酸
を用いれば、−N、脱ドーピングの起こり難い導電性ポ
リアニリン薄膜を得ることができる。
酸にてドーピングするには、通常、上記ポリアニリン薄
膜をpH2以下のポリビニルスルホン酸水溶液に浸漬す
ればよい。ドーピングに要する時間は、用いるポリアニ
リン薄膜の膜厚やポリビニルスルホン酸水溶液のpHに
もよるが、通常、数十秒から数日にわたってよい。ドー
ピング時間を短縮するには、pH1以下の水溶液を用い
るのが好ましい。更に、一般的には、重合度の低いポリ
ビニルスルホン酸を用いれば、速やかにドーピングする
ことができ、他方、重合度の高いポリビニルスルホン酸
を用いれば、−N、脱ドーピングの起こり難い導電性ポ
リアニリン薄膜を得ることができる。
このように、ポリビニルスルホン酸をドーパントとする
ポリアニリン薄膜は、弱酸性、中性、或いはアルカリ性
の水溶液や、又は塩基性の有機溶剤中において、ドーパ
ントを放出し難いので、絶縁性基材上に薄膜化する種々
の過程において、水や有機溶剤による洗浄によっても、
導電性が変化せず、有利に導電性薄膜を形成することが
できるのみならず、湿気や水分等の周囲環境の条件の変
動にかかわらずに、そのすぐれた帯電性を保持すること
ができる。
ポリアニリン薄膜は、弱酸性、中性、或いはアルカリ性
の水溶液や、又は塩基性の有機溶剤中において、ドーパ
ントを放出し難いので、絶縁性基材上に薄膜化する種々
の過程において、水や有機溶剤による洗浄によっても、
導電性が変化せず、有利に導電性薄膜を形成することが
できるのみならず、湿気や水分等の周囲環境の条件の変
動にかかわらずに、そのすぐれた帯電性を保持すること
ができる。
更に、例えば、ポリビニルスルホン酸にてポリアニリン
薄膜をドーピングした後、十分に水洗を行なって、その
他のプロトン酸、例えば、前述したような低分子酸をド
ーパントとして含まない導電性薄膜を得ることができる
ので、かかる導電性薄膜は、導電性ポリアニリンにドー
パントとして一部混入することもある低分子酸による周
辺の金属部分の腐食のおそれがない。
薄膜をドーピングした後、十分に水洗を行なって、その
他のプロトン酸、例えば、前述したような低分子酸をド
ーパントとして含まない導電性薄膜を得ることができる
ので、かかる導電性薄膜は、導電性ポリアニリンにドー
パントとして一部混入することもある低分子酸による周
辺の金属部分の腐食のおそれがない。
本発明によれば、かかる有機溶剤可溶性のポリアニリン
の溶液を絶縁性基村上にキャスティング又はコーティン
グし、乾燥して、薄膜とした後、これをプロトン酸にて
ドーピングすることによって、基材上に導電性薄膜を容
易に形成することができる。
の溶液を絶縁性基村上にキャスティング又はコーティン
グし、乾燥して、薄膜とした後、これをプロトン酸にて
ドーピングすることによって、基材上に導電性薄膜を容
易に形成することができる。
本発明において、絶縁性基材は、特に、限定されるもの
ではなく、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等、種々の樹脂からなるフィルム、紙、種々
の繊維からなる織布や不織布等の多孔質シートにポリエ
チレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を積層した複
合材料を挙げることができる。
ではなく、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等、種々の樹脂からなるフィルム、紙、種々
の繊維からなる織布や不織布等の多孔質シートにポリエ
チレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を積層した複
合材料を挙げることができる。
特に、本発明によれば、基材への溶剤可溶性ポリアニリ
ンの塗布工程とドーピング工程とを別々に行なうことが
できるので、基材への導電性薄膜の形成を容易に行なう
ことができる。
ンの塗布工程とドーピング工程とを別々に行なうことが
できるので、基材への導電性薄膜の形成を容易に行なう
ことができる。
また、本発明によれば、溶剤可溶性ポリアニリンは、キ
ャスティングやコーティングにてフィルム化できるので
、基材上の薄膜の膜厚を任意に調整することができる。
ャスティングやコーティングにてフィルム化できるので
、基材上の薄膜の膜厚を任意に調整することができる。
例えば、本発明によれば、基材上に膜厚o、oi〜20
0μmの薄膜を形成することができる。かかる薄膜を前
述したように、pKa値が4.8以下のプロトン酸にて
ドーピングすれば、電導度10−6〜30S101の薄
膜を絶縁性基材上に形成することができる。
0μmの薄膜を形成することができる。かかる薄膜を前
述したように、pKa値が4.8以下のプロトン酸にて
ドーピングすれば、電導度10−6〜30S101の薄
膜を絶縁性基材上に形成することができる。
また、例えば、ポリエチレンテレフタレートのような透
明基材フィルム上に0.01−0.5μmの膜厚の薄膜
を連続的に形成し、巻取ることができる。更に、薄膜の
厚みを調整することによって、表面抵抗を種々に制御す
ることができる。特に、薄膜の厚さを0.01〜0.5
μm程度とすることによって、導電性薄膜を有するフィ
ルムは、80%又はそれ以上の可視光透過率を有し、表
面抵抗が約104〜10”Ω/口程度である。
明基材フィルム上に0.01−0.5μmの膜厚の薄膜
を連続的に形成し、巻取ることができる。更に、薄膜の
厚みを調整することによって、表面抵抗を種々に制御す
ることができる。特に、薄膜の厚さを0.01〜0.5
μm程度とすることによって、導電性薄膜を有するフィ
ルムは、80%又はそれ以上の可視光透過率を有し、表
面抵抗が約104〜10”Ω/口程度である。
本発明において、粘着テープに用いる粘着剤としては、
一般に知られているアクリル系粘着剤やゴム系粘着剤が
用いられる。また、粘着テープや剥離紙における離型剤
も、従来より一般に知られているシリコーン系や長鎖ア
ルキル系のものが用いられる。
一般に知られているアクリル系粘着剤やゴム系粘着剤が
用いられる。また、粘着テープや剥離紙における離型剤
も、従来より一般に知られているシリコーン系や長鎖ア
ルキル系のものが用いられる。
通常、離型剤は、°薄層にコーティングされるので、そ
れ自体の表面抵抗は小さく、帯電防止性能を損なうこと
がない。
れ自体の表面抵抗は小さく、帯電防止性能を損なうこと
がない。
以上のようにして得られる剥離シートや粘着テープにお
いては、表面抵抗が通常、10’〜10”Ωの範囲にあ
り、湿度の影響もない。また、導電性薄膜は基材、離型
剤及び接着剤との密着性にもすぐれる。
いては、表面抵抗が通常、10’〜10”Ωの範囲にあ
り、湿度の影響もない。また、導電性薄膜は基材、離型
剤及び接着剤との密着性にもすぐれる。
図面に本発明による剥離シート及び粘着テープの実施例
を示す。
を示す。
第5図は、片面剥離シートの一実施例を示し、基材lの
一面上にポリアニリンからなる導電性重合体層2が形成
され、更に、その上に離型剤層3が形成されている。第
6図は、両面剥離シートの一実施例を示し、基材lの両
面上にポリアニリンからなる導電性重合体層2及び2”
が形成され、更に、その上に離型剤N3及び3゛が形成
されている。
一面上にポリアニリンからなる導電性重合体層2が形成
され、更に、その上に離型剤層3が形成されている。第
6図は、両面剥離シートの一実施例を示し、基材lの両
面上にポリアニリンからなる導電性重合体層2及び2”
が形成され、更に、その上に離型剤N3及び3゛が形成
されている。
第7図は、片面粘着テープの一実施例を示し、基材lの
片面上にポリアニリンからなる導電性重合体N2が形成
され、更に、その上に離型剤層3が形成されており、他
方、基材の他面には、粘着剤層4が形成されている。第
8図は、クラフト祇5にポリエチレン層6をうξネート
したラミネート紙7を基材とし、そのポリエチレンラミ
ネート側に導電性重合体層2が形成され、更に、その上
に離型剤層3が形成されており、他方、基材の他面には
、粘着剤層4が形成されている。第9図は、別の実施例
を示し、基材lの両面に導電性重合体層2及び2°が形
成され、一方の導電性重合体N2の上に離型剤層3が形
成されており、他方の導電性重合体層2′の上に粘着剤
層4が形成されている。
片面上にポリアニリンからなる導電性重合体N2が形成
され、更に、その上に離型剤層3が形成されており、他
方、基材の他面には、粘着剤層4が形成されている。第
8図は、クラフト祇5にポリエチレン層6をうξネート
したラミネート紙7を基材とし、そのポリエチレンラミ
ネート側に導電性重合体層2が形成され、更に、その上
に離型剤層3が形成されており、他方、基材の他面には
、粘着剤層4が形成されている。第9図は、別の実施例
を示し、基材lの両面に導電性重合体層2及び2°が形
成され、一方の導電性重合体N2の上に離型剤層3が形
成されており、他方の導電性重合体層2′の上に粘着剤
層4が形成されている。
又里坐盟基
以上のように、本発明による剥離シート又は粘着テープ
によれば、基材上にポリアニリンからなる導電性重合体
の薄膜が積層されており、その上に離型剤層又は粘着剤
層を有しても、表面の導電性が保持され、しかも、上記
導電性重合体薄膜層と離型剤層や粘着剤層との密着性に
すぐれ、更に、上記薄膜の導電性が電子伝導に基づくの
で、湿気や水分等の周囲環境の条件の変動にかかわらず
に安定しており、かくして、本発明によれば、安定して
高い帯電防止性能を有する剥離シートや粘着テープを得
ることができ、前述したように、その使用に伴う種々の
不都合が解消される。
によれば、基材上にポリアニリンからなる導電性重合体
の薄膜が積層されており、その上に離型剤層又は粘着剤
層を有しても、表面の導電性が保持され、しかも、上記
導電性重合体薄膜層と離型剤層や粘着剤層との密着性に
すぐれ、更に、上記薄膜の導電性が電子伝導に基づくの
で、湿気や水分等の周囲環境の条件の変動にかかわらず
に安定しており、かくして、本発明によれば、安定して
高い帯電防止性能を有する剥離シートや粘着テープを得
ることができ、前述したように、その使用に伴う種々の
不都合が解消される。
更に、本発明において用いるポリアニリンからなる導電
性重合体は、従来、知られている多くの導電性重合体と
異なって、有機溶剤可溶性ポリアニリンを薄膜化し、こ
れをドーピングすることによって得るので、本発明によ
れば、透明な導電性薄膜を基材上に連続した層として形
成することができ、全表面にわたって均一に帯電防止性
能を有する@前シートや粘着テープを得ることができる
。
性重合体は、従来、知られている多くの導電性重合体と
異なって、有機溶剤可溶性ポリアニリンを薄膜化し、こ
れをドーピングすることによって得るので、本発明によ
れば、透明な導電性薄膜を基材上に連続した層として形
成することができ、全表面にわたって均一に帯電防止性
能を有する@前シートや粘着テープを得ることができる
。
従って、本発明による粘着テープは、例えば、包装用テ
ープ、特に、電子材料包装用テープ等に好適に用いるこ
とができる。
ープ、特に、電子材料包装用テープ等に好適に用いるこ
とができる。
犬韮班
以下に本発明にて用いる有機溶剤可溶性ポリアニリンの
製造を示すための参考例と共に、実施例によって本発明
を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定さ
れるものではない。
製造を示すための参考例と共に、実施例によって本発明
を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定さ
れるものではない。
参考例1
(アニリンの酸化重合によるドープ状態の導電性有機重
合体の製造) 撹拌装置、温度計及び直管アダプターを備えた101容
量セパラブル・フラスコに蒸留水6000g、36%塩
酸360m1及びアニリン400g(4,295モル)
をこの順序にて仕込み、アニリンを溶解させた。別に、
氷水にて冷却しながら、ビーカー中の蒸留水1493g
に97%濃硫酸434g(4,295モル)を加え、混
合して、硫酸水溶液を調製した。この硫酸水溶液を上記
セパラブル・フラスコに加え、フラスコ全体を低温恒温
槽にて一4℃まで冷却した。
合体の製造) 撹拌装置、温度計及び直管アダプターを備えた101容
量セパラブル・フラスコに蒸留水6000g、36%塩
酸360m1及びアニリン400g(4,295モル)
をこの順序にて仕込み、アニリンを溶解させた。別に、
氷水にて冷却しながら、ビーカー中の蒸留水1493g
に97%濃硫酸434g(4,295モル)を加え、混
合して、硫酸水溶液を調製した。この硫酸水溶液を上記
セパラブル・フラスコに加え、フラスコ全体を低温恒温
槽にて一4℃まで冷却した。
次に、ビーカー中にて蒸留水2293gにベルオキソニ
硫酸アンモニウム980g(4,295モル)を加え、
溶解させて、酸化剤水溶液を調製した。
硫酸アンモニウム980g(4,295モル)を加え、
溶解させて、酸化剤水溶液を調製した。
フラスコ全体を低温↑亘温槽で冷却して、反応混合物の
温度を一3℃以下に保持しつつ、撹拌下にアニリン塩の
酸性水溶液に、チュービングポンプを用いて、直管アダ
プターから上記ベルオキソニ硫酸アンモニウム水溶液を
1 ml/l取分の割合にて徐々に滴下した。最初、無
色透明の溶液は、重合の進行に伴って緑青色から黒縁色
となり、次いで、黒縁色の粉末が析出した。
温度を一3℃以下に保持しつつ、撹拌下にアニリン塩の
酸性水溶液に、チュービングポンプを用いて、直管アダ
プターから上記ベルオキソニ硫酸アンモニウム水溶液を
1 ml/l取分の割合にて徐々に滴下した。最初、無
色透明の溶液は、重合の進行に伴って緑青色から黒縁色
となり、次いで、黒縁色の粉末が析出した。
この粉末析出時に反応混合物において温度の上昇がみら
れるが、この場合にも、本発明に従って、高分子量重合
体を得るためには、反応系内の温度を0℃以下、好まし
くは一3℃以下に抑えることが肝要である。粉末析出後
は、ベルオキソニ硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度を
例えば8 ml/分程度とやや速くしてもよい。しかし
、この場合にも、反応混合物の温度をモニターしつつ、
温度を一3℃以下に保持するように、滴下速度を調整す
ることが必要である。かくして、7時間を要して、ベル
オキソニ硫酸アンモニウム水溶液の滴下を終了した後、
更に1時間、−3℃以下の温度にて撹拌を続けた。
れるが、この場合にも、本発明に従って、高分子量重合
体を得るためには、反応系内の温度を0℃以下、好まし
くは一3℃以下に抑えることが肝要である。粉末析出後
は、ベルオキソニ硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度を
例えば8 ml/分程度とやや速くしてもよい。しかし
、この場合にも、反応混合物の温度をモニターしつつ、
温度を一3℃以下に保持するように、滴下速度を調整す
ることが必要である。かくして、7時間を要して、ベル
オキソニ硫酸アンモニウム水溶液の滴下を終了した後、
更に1時間、−3℃以下の温度にて撹拌を続けた。
得られた重合体粉末を濾別し、水洗、アセトン洗浄し、
室温で真空乾燥して、黒縁色の重合体粉末430gを得
た。これを直径13n1厚さ700μmのディスクに加
圧成形し、ファン・デル・ボー法によって、その電導度
を測定したところ、14 S / ctaであった。
室温で真空乾燥して、黒縁色の重合体粉末430gを得
た。これを直径13n1厚さ700μmのディスクに加
圧成形し、ファン・デル・ボー法によって、その電導度
を測定したところ、14 S / ctaであった。
(導電性有機重合体のアンモニアによる脱ドーピング)
上記ドープされている導電性有機重合体粉末350gを
2Nアンモニア水41中に加え、オ′−ト水モミキサー
にて回転数500Orpmにて5時間撹拌した。混合物
は、黒縁色から青紫色に変化した。
2Nアンモニア水41中に加え、オ′−ト水モミキサー
にて回転数500Orpmにて5時間撹拌した。混合物
は、黒縁色から青紫色に変化した。
ブフナーろうとにて粉末を濾別し、ビーカー中にて撹拌
しながら、蒸留水にて濾液が中性になるまで繰り返して
洗浄し、続いて、濾液が無色になるまでアセトンにて洗
浄した。この後、粉末を室温にて10時間真空乾燥して
、黒褐色の脱ドーピングした重合体粉末280gを得た
。
しながら、蒸留水にて濾液が中性になるまで繰り返して
洗浄し、続いて、濾液が無色になるまでアセトンにて洗
浄した。この後、粉末を室温にて10時間真空乾燥して
、黒褐色の脱ドーピングした重合体粉末280gを得た
。
この重合体はN−メチル−2−ピロリドンに可溶性であ
って、溶解度は同溶剤100gに対して8g(7,4%
)であった。また、これを溶剤として30℃で測定した
極限粘度〔η〕は1.23であった。
って、溶解度は同溶剤100gに対して8g(7,4%
)であった。また、これを溶剤として30℃で測定した
極限粘度〔η〕は1.23であった。
この重合体は、ジメチルスルホキシド及びジメチルホル
ムアミドには1%以下の溶解度であった。
ムアミドには1%以下の溶解度であった。
テトラヒドロフラン、ピリジン、80%酢酸水溶液、6
0%ギ酸水溶液及びアセトニトリルには実質的に溶解し
なかった。
0%ギ酸水溶液及びアセトニトリルには実質的に溶解し
なかった。
この脱ドープ状態のポリアニリンの粉末をディスク状に
成形した試料について、励起波長457゜9nmで照射
して得たレーザー・ラマンスペクトルを第1図に示す。
成形した試料について、励起波長457゜9nmで照射
して得たレーザー・ラマンスペクトルを第1図に示す。
比較のために、Y、 Fujiwaraet al、+
5ynth、 Met、、 16.189 (198
6)に示された脱ドープ状態のポリアニリンについて、
励起波長457.9 n mで照射して得たレーザー・
ラマンスペクトルを第2図に示す。このポリアニリンは
、白金電極上、アニリンの電解酸化重合によって得られ
たものである。
5ynth、 Met、、 16.189 (198
6)に示された脱ドープ状態のポリアニリンについて、
励起波長457.9 n mで照射して得たレーザー・
ラマンスペクトルを第2図に示す。このポリアニリンは
、白金電極上、アニリンの電解酸化重合によって得られ
たものである。
また、レーザー励起光の波長を変化させて、■400〜
1700cm−’の範囲について、ラマンスペクトルを
測定した結果を第3図に示す。励起波長を488.0n
mから476.5nmを経て457゜9nmへと短波長
側に変化させるにつれて、Ia/rbが変化し、457
.9nmでは、1.0以上となっており、488.0n
mのときと比べて、Ia/Ib強度が逆転していること
が示される。
1700cm−’の範囲について、ラマンスペクトルを
測定した結果を第3図に示す。励起波長を488.0n
mから476.5nmを経て457゜9nmへと短波長
側に変化させるにつれて、Ia/rbが変化し、457
.9nmでは、1.0以上となっており、488.0n
mのときと比べて、Ia/Ib強度が逆転していること
が示される。
更に、第4図に電子スペクトルを示す。
次に、上記有機溶剤可溶性ポリアニリンについて、N−
メチル−2−ピロリドン用のGPCカラムを用いて、G
PC測定を行なった。カラムは、N−メチル−2−ピロ
リドン用のも′のを3種類連結して用いた。また、溶離
液には0.O1モル/1iJ1度の臭化リチウムのN−
メチル−2−ピロリドン溶液を用いた。第1O図にGP
C測定の結果を示す。
メチル−2−ピロリドン用のGPCカラムを用いて、G
PC測定を行なった。カラムは、N−メチル−2−ピロ
リドン用のも′のを3種類連結して用いた。また、溶離
液には0.O1モル/1iJ1度の臭化リチウムのN−
メチル−2−ピロリドン溶液を用いた。第1O図にGP
C測定の結果を示す。
この結果から、上記有機溶剤可溶性ポリアニリンは、数
平均分子量23000、重量平均分子量160000
(いずれも、ポリスチレン換算)であった。
平均分子量23000、重量平均分子量160000
(いずれも、ポリスチレン換算)であった。
同様に、反応条件を種々に変えて、N−メチル−2−ピ
ロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕の異なる
有機溶剤可溶性ポリアニリンを得た。これらについて、
極限粘度〔η〕とGPCによる数平均分子量及び重量平
均分子量を第1表に示す。
ロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕の異なる
有機溶剤可溶性ポリアニリンを得た。これらについて、
極限粘度〔η〕とGPCによる数平均分子量及び重量平
均分子量を第1表に示す。
第
表
参考例2
(可溶性アニリン酸化重合体を用いる自立性フィルムの
調製) 参考例1にて得た脱ドープしたアニリン酸化重合体粉末
5gをN−メチル−2−ピロリドン95g中に少量ずつ
加え、室温にて溶解させて、黒青色溶液を得た。この溶
液を03ガラスフイルターにて真空濾過したところ、フ
ィルター上に残存した不溶物は極めて少量であった。こ
のフィルターをアセトンにて洗浄し、残存する不溶物を
乾燥後、重量測定したところ、75■であった。従って
、重合体は、その98.5%が溶解し、不溶物は1.5
%であった。
調製) 参考例1にて得た脱ドープしたアニリン酸化重合体粉末
5gをN−メチル−2−ピロリドン95g中に少量ずつ
加え、室温にて溶解させて、黒青色溶液を得た。この溶
液を03ガラスフイルターにて真空濾過したところ、フ
ィルター上に残存した不溶物は極めて少量であった。こ
のフィルターをアセトンにて洗浄し、残存する不溶物を
乾燥後、重量測定したところ、75■であった。従って
、重合体は、その98.5%が溶解し、不溶物は1.5
%であった。
このようにして得られた重合体溶液をガラス板上にキャ
スティングし、ガラス棒にてしごいた後、熱風循環乾燥
層中でN−メチル−2−ピロリドンを蒸発連敗させた。
スティングし、ガラス棒にてしごいた後、熱風循環乾燥
層中でN−メチル−2−ピロリドンを蒸発連敗させた。
この後、ガラス板を冷水中に浸漬することによって、重
合体フィルムがガラス板より自然に剥離し、かくして、
厚さ40μmの重合体フィルムを得た。
合体フィルムがガラス板より自然に剥離し、かくして、
厚さ40μmの重合体フィルムを得た。
このフィルムをアセトンで洗浄した後、室温で風乾して
、銅色の金属光沢を有するフィルムを得た。
、銅色の金属光沢を有するフィルムを得た。
フィルムは、その乾燥温度によって、強度及び溶解性が
異なる。乾燥温度が100℃以下のときは、得られるフ
ィルムは、N−メチル−2−ピロリドンに少量溶解する
と共に、強度も比較的小さい。しかし、130℃以上の
温度で加熱して得られるフィルムは、非常に強靭であっ
て、また、N−メチル−2−ピロリドンやその他の有機
溶剤にも溶解しない。また、濃硫酸にも溶解しない。こ
のように、高温で加熱すると、その過程で重合体分子が
相互に架橋し、不溶性となるものとみられる。
異なる。乾燥温度が100℃以下のときは、得られるフ
ィルムは、N−メチル−2−ピロリドンに少量溶解する
と共に、強度も比較的小さい。しかし、130℃以上の
温度で加熱して得られるフィルムは、非常に強靭であっ
て、また、N−メチル−2−ピロリドンやその他の有機
溶剤にも溶解しない。また、濃硫酸にも溶解しない。こ
のように、高温で加熱すると、その過程で重合体分子が
相互に架橋し、不溶性となるものとみられる。
このようにして得られた脱ドープ状態のフィルムは、電
導度はいずれもL O−” S/el1台であった。
導度はいずれもL O−” S/el1台であった。
また、フィルムは1oooo回の折り曲げによっても割
れず、引張強度は850kg/c+Jであった。
れず、引張強度は850kg/c+Jであった。
参考例3
(自立性フィルムのプロトン酸によるドーピング)参考
例2において、160℃で2時間加熱乾燥して得た自立
性フィルムをそれぞれINの硫酸、過塩素酸及び塩酸水
溶液中に室温にて66時間浸漬し7た後、アセトンで洗
浄し、風乾して、それぞれ導電性フィルムを得た。
例2において、160℃で2時間加熱乾燥して得た自立
性フィルムをそれぞれINの硫酸、過塩素酸及び塩酸水
溶液中に室温にて66時間浸漬し7た後、アセトンで洗
浄し、風乾して、それぞれ導電性フィルムを得た。
フィルムは、いずれも濃青色を呈し、電導度は、それぞ
れ9S/e1m、13S/e11及び6S/cmであっ
た。また、過塩素酸にてドーピングしたフィルムの引張
強度は520kg/cdであった。
れ9S/e1m、13S/e11及び6S/cmであっ
た。また、過塩素酸にてドーピングしたフィルムの引張
強度は520kg/cdであった。
参考例4
(共に脱ドープ状態で可溶性の重合体及び不溶性フィル
ム化された重合体のスペクトル及び構造)参考例1にて
得た可溶性重合体粉末と参考例2にて得た不溶性重合体
フィルムのKBrBr法によるFT−IRスペクトルを
それぞれ第11図及び第12図に示す。参考例2にて得
た不溶性重合体フィルムのスペクトルには、加熱によっ
て生成したとみられる不純物のベンゾキノンによる16
60cm−’の吸収が若干認められるが、2つのスペク
トルは殆ど同じであるので、溶剤可溶性の重合体のキャ
スティング後の溶剤の加熱乾燥によって、重合体は架橋
によって溶剤不溶化するものの、化学構造において大き
い変化が生じていないことが認められる。
ム化された重合体のスペクトル及び構造)参考例1にて
得た可溶性重合体粉末と参考例2にて得た不溶性重合体
フィルムのKBrBr法によるFT−IRスペクトルを
それぞれ第11図及び第12図に示す。参考例2にて得
た不溶性重合体フィルムのスペクトルには、加熱によっ
て生成したとみられる不純物のベンゾキノンによる16
60cm−’の吸収が若干認められるが、2つのスペク
トルは殆ど同じであるので、溶剤可溶性の重合体のキャ
スティング後の溶剤の加熱乾燥によって、重合体は架橋
によって溶剤不溶化するものの、化学構造において大き
い変化が生じていないことが認められる。
次に、可溶性重合体と不溶性重合体について、元素分析
の結果を以下に示す。
の結果を以下に示す。
旦旦1重豆迷
C,??、19; H,4,76; N、 14.86
(合計 96.81)玉崖援里金倦 C,78:34; H,4,99; N、 15.16
(合計 98.49)この元素分析に基づいて、C
12,OOに規格化した可溶性重合体の組成式はC1t
、。。Ha、 atNr、 qnであり、不溶性の重合
体の組成式はC+Z、。。119.11N1.99であ
る。他方、同様に、CI 2.00に規格化したキノン
ジイミン構造単位及びフェニレンジアミン構造単位は、
それぞれ下記のとおりである。
(合計 96.81)玉崖援里金倦 C,78:34; H,4,99; N、 15.16
(合計 98.49)この元素分析に基づいて、C
12,OOに規格化した可溶性重合体の組成式はC1t
、。。Ha、 atNr、 qnであり、不溶性の重合
体の組成式はC+Z、。。119.11N1.99であ
る。他方、同様に、CI 2.00に規格化したキノン
ジイミン構造単位及びフェニレンジアミン構造単位は、
それぞれ下記のとおりである。
キノンジイミン ′告単立 C1□)I、NZフェニレ
ンジアミン °6゛C1!HIlllNt従って、可溶
性重合体及び溶剤不溶性重合体共に、前述したように、
キノンジイミン構造単位とフェニレンジアミン構造単位
を主たる繰返し単位として有する重合体である。
ンジアミン °6゛C1!HIlllNt従って、可溶
性重合体及び溶剤不溶性重合体共に、前述したように、
キノンジイミン構造単位とフェニレンジアミン構造単位
を主たる繰返し単位として有する重合体である。
参考例5
参考例2にて得られた重合体フィルムを種々のpKa値
を有するプロトン酸の水溶液又はアルコール溶液に浸漬
し、ドーピングの可否を調べた。種々のpKa値を有す
るプロトン酸にてドーピングして得られた重合体フィル
ムの電導度を第2表に示す。pKa値が4.8以下であ
るプロトン酸が重合体のドーピングに有効であることが
示される。
を有するプロトン酸の水溶液又はアルコール溶液に浸漬
し、ドーピングの可否を調べた。種々のpKa値を有す
るプロトン酸にてドーピングして得られた重合体フィル
ムの電導度を第2表に示す。pKa値が4.8以下であ
るプロトン酸が重合体のドーピングに有効であることが
示される。
参考例6
(透明導電性フィルム薄膜複合体の製造〉参考例1にて
得られた溶剤可溶性ポリアニリン粉末の0.5重量%の
N−メチル−2−ピロリドン溶液を調製し、厚さ75μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した
後、150℃で1時間乾燥した。得られた複合フィルム
をIN過塩素酸水溶液中に3時間浸漬してドーピングし
た後、アセトン洗浄し、風乾した。得られた複合フィル
ムの可視光透過率は400〜800nmの範囲において
、80%以上であった。
得られた溶剤可溶性ポリアニリン粉末の0.5重量%の
N−メチル−2−ピロリドン溶液を調製し、厚さ75μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した
後、150℃で1時間乾燥した。得られた複合フィルム
をIN過塩素酸水溶液中に3時間浸漬してドーピングし
た後、アセトン洗浄し、風乾した。得られた複合フィル
ムの可視光透過率は400〜800nmの範囲において
、80%以上であった。
複合フィルムを正方形に切取り、相対する2辺に銀ペー
ストを塗布し、表面抵抗を測定したところ、3.5MΩ
/口であった。また、電導度は0.02S/cmであっ
た。この複合フィルムの断面の透過型電子顕微鏡写真に
よる観察の結果、ポリアニリンフィルムの厚さは約0.
1μmであった。帯電電荷半減期は0.05秒であった
。
ストを塗布し、表面抵抗を測定したところ、3.5MΩ
/口であった。また、電導度は0.02S/cmであっ
た。この複合フィルムの断面の透過型電子顕微鏡写真に
よる観察の結果、ポリアニリンフィルムの厚さは約0.
1μmであった。帯電電荷半減期は0.05秒であった
。
また、この複合フィルムは、真空中でも、また、アルゴ
ン置換したグローブボックス(露点−37℃、水分18
0ppm)の低湿度下でも、表面抵抗は殆ど変化しなか
った。
ン置換したグローブボックス(露点−37℃、水分18
0ppm)の低湿度下でも、表面抵抗は殆ど変化しなか
った。
実施例1
参考例6にて調製した複合フィルムの上にポリビニルス
テアリルカルバメート(離型剤)の0.2%トルエン溶
液を10 g/gの割合にて塗布し、乾燥し、離型面を
形成した。
テアリルカルバメート(離型剤)の0.2%トルエン溶
液を10 g/gの割合にて塗布し、乾燥し、離型面を
形成した。
次いで、複合フィルムの裏面にアクリル系粘着剤を厚さ
30μmに塗布し、粘着テープを作製した。テープ背面
(離型剤面)の表面抵抗は107Ω/口であって、テー
プを巻き戻した直後の帯電電位は、殆どOVであった。
30μmに塗布し、粘着テープを作製した。テープ背面
(離型剤面)の表面抵抗は107Ω/口であって、テー
プを巻き戻した直後の帯電電位は、殆どOVであった。
併せて、灰皿の灰や植毛パイル等による吸着性目視試験
等を行なった結果、いずれも、粘着テープの帯電防止性
能は良好であった。
等を行なった結果、いずれも、粘着テープの帯電防止性
能は良好であった。
同様に、両面コロナ放電処理ポリプロピレンフィルム(
厚さ40μm)、ポリエチレンラミネート紙、ポリエチ
レンラミネート綿布、ポリエチレンラミネートポリエス
テル不織布等にシリコーン離型剤、長鎖アルキル系離型
剤等の離型剤処理し、或いは、更に、アクリル系粘着剤
やゴム系粘着剤を塗布積層して、剥離紙や粘着テープを
作製した。
厚さ40μm)、ポリエチレンラミネート紙、ポリエチ
レンラミネート綿布、ポリエチレンラミネートポリエス
テル不織布等にシリコーン離型剤、長鎖アルキル系離型
剤等の離型剤処理し、或いは、更に、アクリル系粘着剤
やゴム系粘着剤を塗布積層して、剥離紙や粘着テープを
作製した。
これらについても、上記と同様に、すぐれた帯電防止性
能が確認された。
能が確認された。
第1図は、本発明による剥離シート又は粘着テープの製
造において用いる脱ドープ状態で有機溶剤可溶性のポリ
アニリンを457.9nmの波長の光で励起したときの
レーザー・ラマンスペクトル、第2図は、従来より知ら
れているポリアニリンを457.9nmの波長の光で励
起したときのレーザー・ラマンスペクトル、第3図は、
第1図と同し有機溶剤可溶性ポリアニリンを種々異なる
励起波長の光で励起したときのレーザー・ラマンスペク
トル、第4図は、前記有機溶剤可溶性のアニリン酸化重
合体のN−メチル−2−ピロリドン溶液の電子スペクト
ルである。 第5図は、本発明による片面剥離シートの一実施例を示
す要部断面図、第6図は、本発明による両面剥離シート
の一実施例を示す要部断面図、第7図は、本発明による
片面粘着テープの一実施例を示す要部断面図、第8図は
、ポリエチレンラミネートを基材とする本発明による粘
着テープの実施例を示す要部断面図、第9図は、更に、
本発明による粘着テープの別の実施例を示す要部断面図
である。 第10図は、前記溶剤可溶性ポリアニリンのGpcによ
る分子量分布の一例を示すグラフ、第11図は、溶剤可
溶性ポリアニリンのKBr錠剤法によるFT−I Rス
ペクトル、第12図は、溶剤可溶性ポリアニリンの重合
体をキャスティングして得た溶剤不溶性のフィルムのK
BrBr法によるFT−IRスペクトルである。 1・・・基材、2・・・ポリアニリ7ンからなる導電性
重合体層、3及び3゛・・・離型剤層、4・・・粘着剤
層。
造において用いる脱ドープ状態で有機溶剤可溶性のポリ
アニリンを457.9nmの波長の光で励起したときの
レーザー・ラマンスペクトル、第2図は、従来より知ら
れているポリアニリンを457.9nmの波長の光で励
起したときのレーザー・ラマンスペクトル、第3図は、
第1図と同し有機溶剤可溶性ポリアニリンを種々異なる
励起波長の光で励起したときのレーザー・ラマンスペク
トル、第4図は、前記有機溶剤可溶性のアニリン酸化重
合体のN−メチル−2−ピロリドン溶液の電子スペクト
ルである。 第5図は、本発明による片面剥離シートの一実施例を示
す要部断面図、第6図は、本発明による両面剥離シート
の一実施例を示す要部断面図、第7図は、本発明による
片面粘着テープの一実施例を示す要部断面図、第8図は
、ポリエチレンラミネートを基材とする本発明による粘
着テープの実施例を示す要部断面図、第9図は、更に、
本発明による粘着テープの別の実施例を示す要部断面図
である。 第10図は、前記溶剤可溶性ポリアニリンのGpcによ
る分子量分布の一例を示すグラフ、第11図は、溶剤可
溶性ポリアニリンのKBr錠剤法によるFT−I Rス
ペクトル、第12図は、溶剤可溶性ポリアニリンの重合
体をキャスティングして得た溶剤不溶性のフィルムのK
BrBr法によるFT−IRスペクトルである。 1・・・基材、2・・・ポリアニリ7ンからなる導電性
重合体層、3及び3゛・・・離型剤層、4・・・粘着剤
層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 (1)絶縁性基材の少なくとも一方の面にポリアニリン
からなる導電性高分子の薄膜が形成されており、更に、
その上に離型剤層が形成されていることを特徴とする剥
離シート。(2)ポリアニリンからなる導電性高分子が
一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフェニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1である
。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕
が0.40dl/g以上であると共に、457.9nm
の波長の光で励起して得られるレーザー・ラマンスペク
トルにおけるパラ置換ベンゼンの骨格振動のうち、16
00cm^−^1よりも高波数にあられれる骨格延伸振
動のラマン線の強度Iaと1600cm^−^1よりも
低波数にあられれる骨格延伸振動のラマン線強度Ibの
比Ia/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリア
ニリンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピン
グされてなることを特徴とする請求項第1項記載の剥離
シート。 (3)絶縁性基材の少なくとも一方の面にポリアニリン
からなる導電性高分子の薄膜が形成されており、更に、
その上に粘着剤層が形成されていることを特徴とする粘
着テープ。(4)ポリアニリンからなる導電性高分子が
一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフェニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1である
。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕
が0.40dl/g以上であると共に、457.9nm
の波長の光で励起して得られるレーザー・ラマンスペク
トルにおけるパラ置換ベンゼンの骨格振動のうち、16
00cm^−^1よりも高波数にあられれる骨格延伸振
動のラマン線の強度Iaと1600cm^−^1よりも
低波数にあられれる骨格延伸振動のラマン線強度Ibの
比Ia/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリア
ニリンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピン
グされてなることを特徴とする請求項第3項記載の粘着
テープ。 (5)絶縁性基材の少なくとも一方の面にポリアニリン
からなる導電性高分子の薄膜が形成されており、その上
に離型剤層が形成されていると共に、反対の面に粘着剤
層が形成されていることを特徴とする粘着テープ。 (6)ポリアニリンからなる導電性高分子が一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、m及びnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジイ
ミン構造単位及びフェニレンジアミン構造単位のモル分
率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1である
。) を主たる繰返し単位として有する重合体であつて、脱ド
ープ状態において有機溶剤に可溶性であり、且つ、N−
メチルピロリドン中、30℃で測定した極限粘度〔η〕
が0.40dl/g以上であると共に、457.9nm
の波長の光で励起して得られるレーザー・ラマンスペク
トルにおけるパラ置換ベンゼンの骨格振動のうち、16
00cm^−^1よりも高波数にあられれる骨格延伸振
動のラマン線の強度Iaと1600cm^−^1よりも
低波数にあられれる骨格延伸振動のラマン線強度Ibの
比Ia/Ibが1.0以上である有機溶剤可溶性ポリア
ニリンにpKa値が4.8以下のプロトン酸がドーピン
グされてなることを特徴とする請求項第5項記載の粘着
テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1173706A JP2649731B2 (ja) | 1989-07-05 | 1989-07-05 | 剥離シート及び粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1173706A JP2649731B2 (ja) | 1989-07-05 | 1989-07-05 | 剥離シート及び粘着テープ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0339379A true JPH0339379A (ja) | 1991-02-20 |
JP2649731B2 JP2649731B2 (ja) | 1997-09-03 |
Family
ID=15965623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1173706A Expired - Lifetime JP2649731B2 (ja) | 1989-07-05 | 1989-07-05 | 剥離シート及び粘着テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2649731B2 (ja) |
Cited By (9)
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---|---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
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-
1989
- 1989-07-05 JP JP1173706A patent/JP2649731B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2014038626A1 (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-13 | 信越ポリマー株式会社 | 帯電防止性剥離剤及び帯電防止性剥離フィルム |
JPWO2014038626A1 (ja) * | 2012-09-05 | 2016-08-12 | 信越ポリマー株式会社 | 帯電防止性剥離剤及び帯電防止性剥離フィルム |
US9624398B2 (en) | 2012-09-05 | 2017-04-18 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Antistatic release agent and antistatic release film |
JP2016041775A (ja) * | 2014-08-14 | 2016-03-31 | 藤森工業株式会社 | 表面保護フィルム、及びそれが貼合された光学部品 |
KR20180030000A (ko) * | 2014-08-14 | 2018-03-21 | 후지모리 고교 가부시키가이샤 | 표면 보호 필름 및 그것이 첩합된 광학 부품 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2649731B2 (ja) | 1997-09-03 |
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