JPH033855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、たとえばアルミニウム箔などから
なり、調理に際して油滴あるいは煮汁等がレンジ
に付着するのを防止するために用いられる、レン
ジ用汚れ防止具の構造の改良に関する。

［従来の技術］ 従来より、調理の際の汚れのガスレンジへの付
着を防止するために、アルミニウム箔よりなる
種々の汚れ防止具が用いられている。

上記汚れ防止部の第１の例としては、レンジの
コンロ部への煮汁等の付着を防止するために、受
皿等のコンロ部のみを覆う、いわゆるコンロ部覆
いが挙げられる。

また、第２の形式の汚れ防止具としては、コン
ロ部のみならず、ガスレンジのトツププレートを
も広く覆い得る、トツププレート覆いが挙げられ
る。

さらに、第３の形式の汚れ防止具としては、第
４図に斜視図で示すように、ガスレンジ１の周囲
にＬ字状に立設される油飛散防止板２が挙げられ
る。油飛散防止板はこのほか、ガスレンジ１の周
囲をコの字状に取囲むもの、あるいは一方のコン
ロ部３の周囲のみをコの字状に取囲むものなど、
様々な形式のものが提案されている。また、第４
図に示した油飛散防止板２では、ガスレンジ１へ
装着するに際し、磁石あるいは粘着テープなどが
用いられている。

［考案が解決しようとする問題点］ 上述のように、ガスレンジを用いて調理するに
際しての汚れの付着を防止するために、種々の構
造の汚れ防止具が用いられてきている。しかしな
がら、調理に際しては、特に天麸羅等の油もの調
理に際しては、油滴等は、ガスレンジ１のトツプ
プレート１ａならびにガスレンジ１の周囲などの
様々な部分へ飛散する。よつて、上述したような
汚れ防止具を複数種組合わせて用いなければ汚れ
の付着を確実に防止することはできなかつた。の
みならず、たとえばトツププレート覆いと、油飛
散防止板とを用いた場合であつても、それぞれの
商品は、他の汚れ防止具との組合わせを考慮した
ような形状とはされておらず、したがつてその境
界において重ね合わせることができず、汚れがガ
スレンジ１のトツププレート上に付着しがちであ
つた。

また、たとえ複数種の汚れ防止具を組合わせた
際に境界部でうまく重ね合わすことができた場合
であつても、該重ね合わせ部分での厚みが厚くな
り、見苦しいだけでなく、ガスレンジに確実に装
着・固定することが困難となる場合もあつた。

よつて、この考案の目的は、ガスレンジのトツ
ププレートならびに、ガスレンジの周囲への汚れ
の付着を確実に防止することができ、かつガスレ
ンジに確実に固定することが可能なレンジ用汚れ
防止具を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ この考案のレンジ用汚れ防止具は、ガスレンジ
のトツププレートを覆う、略中央部に開孔を有す
るトツププレート覆い部と、該トツププレート覆
い部の隣り合う２辺に、複数の折目線を介して連
続して設けられた油飛散防止部とを備えている。

［作用］ この考案では、トツププレート覆い部と油飛散
防止部とが一体的に構成されている。よつて、組
合わせる作業自体必要でなく、従来のような組合
わせる部分におけるトツププレートの露出も起こ
らないので、確実にレンジのトツププレートを覆
い得るだけでなく、天麸羅等の油もの調理に際し
ての油滴の飛散をも防止することができる。この
考案のレンジ用汚れ防止具では、油飛散防止部が
トツププレート覆い部の隣い合う２辺に連続して
設けられているので、約90度向きを変えることに
より、左右両方のレンジ部、すなわちバーナ部に
適応させて使用することができる。また、油飛散
防止部が隣り合う２つに限定されているので、３
方が油飛散防止部であるようなものに比べると、
調理の際の空間を十分に確保することができ、油
飛散防止部が調理の際の邪魔になることない。

またこの考案のレンジ用汚れ防止具では、複数
本の折目線を介してトツププレート覆い部に油飛
散防止部が連続して設けられているため、使用す
る条件に応じてどの折目線で折曲げるかを選択す
ることができ、トツププレート覆い部の面積を広
くしたりあるいは狭くしたりして使用することが
できる。

［実施例の説明］ 第１図は、この考案の一実施例の汚れ防止具を
示す展開図である。ここでは、ガスレンジのトツ
ププレートを覆うトツププレート覆い部１１に、
油飛散防止部１２，１３が、折目線１４，１５を
介して連設されている。このトツププレート覆い
部１１と、各油飛散防止部１２，１３は、それぞ
れ、第２図に斜視図で示すように、ガスレンジ２
１に装着した状態において、トツププレート覆い
部１１がガスレンジ２１のトツププレート２１ａ
上に載置されてトツププレート２１ａを覆い、か
つ油飛散防止部１２，１３は立設されて、油もの
調理における油滴の飛散を防止するように用いら
れるものである。

第１図に戻り、トツププレート覆い部１１は、
中央にコンロ部の汁受皿等を覆うコンロ部覆い１
６を有し、かつ油飛散防止部１２，１３が連設さ
れているのと異なる２辺に、第３の折目線１９，
２０を介して、フラツプ２２，２３が連設されて
いる。このフラツプ２２，２３には、それぞれ、
さらに第３の折目線１９，２０と略平行に延びる
複数本の内部折目線２２ａ，２３ａが形成されて
いる。この内部折目線２２ａ，２３ａあるいは第
３の折目線１９，２０に沿つて、各フラツプ２
２，２３を折曲げることにより、たとえば第２図
に示されているように、ガスレンジ２１のトツプ
プレート２１ａの広さに合わせて、トツププレー
ト２１ａを確実に覆い得るようにされている。ま
た、通常、２連式ガスレンジ２１では、トツププ
レート中央にグリル排気口２１ｂが配置されてい
ることが多い。この実施例の汚れ防止具では、フ
ラツプ２２，２３が、このグリル排気口２１ｂ側
に位置するように載置された場合、フラツプ２２
または２３を適宜折曲げることにより、グリル排
気口２１ｂをも覆うことが可能とされている。

他方、油飛散防止部１２には、該油飛散防止部
１２が連設されているトツププレート覆い部１１
の縁すなわち折目線１４に平行に延びる第２の折
目線３１が形成されている。同様に、トツププレ
ート覆い部１１の隣接する辺に連設されている他
方の油飛散防止部１３にも第２の折目線３２が形
成されている。この第２の折目線３１，３２は、
装着すべきガスレンジのトツププレート覆い部１
１のみでは覆い尽くせないとき、あるいはトツプ
プレートの上方空間を広く使いたいときに、該折
目線３１あるいは３２に沿つて各油飛散防止部１
２，１３を折曲げることを可能とするために設け
られているものである。

たとえば、第２図に示す状態では、一方の油飛
散防止部１３の第２の折目線３２に沿つて、該油
飛散防止部１３が折曲げられている。よつて、レ
ンジ２１のトツププレート２１ａの図面上右端よ
りも外側に油飛散防止部１３が立設されている。
したがつて、該油飛散防止部１３がレンジ２１の
外側に立設されているので、右側のコンロ部にお
ける油もの調理に際し、トツププレート２１ａの
上方の空間を広く使うことが可能とされている。
よつて、油はねを心配することなく、かつ油飛散
防止板１３への接触などを気にすることなく調理
を行なうことができる。

さらに、第１図に示した汚れ防止具では、隣り
合う油飛散防止部１２，１３に、それぞれ、他方
の油飛散防止部１３，１２に近い側の側端縁に重
ね合わせフラツプ３５，３６が、第４の折目線３
７，３８を介して連設されている。この重ね合わ
せフラツプ３５，３６は、油飛散防止部１２，１
３を立設した際に、両油飛散防止部１２，１３を
連結するために用いられるものである。連結に際
しては、両面接着テープを用いる。もつとも一方
のフラツプにマグネツトを、他方のフラツプに鉄
片を固定しておいてもよく、その他、切込を一方
フラツプに形成し、他方フラツプに該切込に係合
される舌片を形成したり、双方に切込を設けてか
み合わせたりしてもよく、両フラツプの端縁をカ
ールさせて互いにかみ合わせて固定してもよい。
さらに、その他この種の汚れ防止具において周知
の固定手段が用いられ得る。

上述した重ね合わせフラツプ３５，３６の使用
状態の一例を、第２図を参照して説明する。第２
図に示した状態では、一方の油飛散防止部１２
は、折目線１４を介してトツププレート覆い部１
１に対して折曲げられて上方に延びるように立設
されている。そして、重ね合わせフラツプ３５は
延ばされたままとされている。

他方、油飛散防止部１３は、第２の折目線３２
を介して折曲げられて立設されている。したがつ
て、前述したように、ガスレンジ１のトツププレ
ート２１ａの右端よりも、外側において油飛散防
止部１３が立設されている。そして、重ね合わせ
フラツプ３６は、第４の折目線３８を介して折曲
げられて、他方の油飛散防止部１２側の重ね合わ
せフラツプ３５に重ね合わされている。第２図で
は明確ではないが、予め、重ね合わせフラツプ３
５あるいは３６に両面接着テープが貼られてお
り、この両面接着テープにより両重ね合わせフラ
ツプ３５，３６が連結されている。

上述のように、第１図に示した実施例のレンジ
用汚れ防止具では、トツププレート覆い部１１に
よりトツププレート２１ａが覆われており、また
油飛散防止部１２，１３がトツププレート覆い部
１１に連設されて立設されているので、従来のよ
うな煩雑な組合わせ作業を要することなく、確実
にトツププレート２１ａおよびその周囲への油の
飛散を防止することができる。

また、第１図に示したレンジ用汚れ防止具は、
ガスレンジ２１の反対側のすなわち左側のコンロ
部で調理を行なう際にも簡単に装着することがで
きる。すなわち、第３図に示すように、ガスレン
ジ２１の左側のコンロ部２１ｃで調理を行なう際
には、一方の油飛散防止部１２を、第２の折目線
３１に沿つて折曲げ、他方の油飛散防止部を折目
線１５に沿つて折曲げることにより、図示のよう
に立設することができる。この場合、第２図に示
した使用状態と同じく、ガスレンジ２１の側方に
配置される油飛散防止部１２は、ガスレンジ２１
の左端よりも外側に立設されることになる。よつ
て、やはりトツププレート２１ａの上方空間を広
く使うことが可能とされている。

他方、両油飛散防止部１２，１３の連結に際し
ては、一方の油飛散防止部１２では、重ね合わせ
フラツプ３５が第４の折目線３７を介して折曲げ
られており、他方の油飛散防止部１３の折曲げら
れていない重ね合わせフラツプ３６に、重ね合わ
されている。第３図の場合も、いずれかの重ね合
わせフラツプ３５，３６に、予め両面接着テープ
が貼付けられており、該両面接着テープにより両
重ね合わせフラツプ３５，３６が連結されてい
る。

第２図および第３図に示したいずれの使用例に
おいても、ガスレンジ２１の左右端部よりも外側
に油飛散防止部１２，１３（第２図の使用例では
油飛散防止１３、第３図の使用例では油飛散防止
部１２）を立設していたが、特にトツププレート
２１ａ上を広く使うことを欲しない場合には、そ
れぞれ、トツププレート覆い部１１の周縁に形成
されている折目線１４，１５を介して折曲げ立設
すればよい。

また、第１図に示した実施例では、隣り合う油
飛散防止部１２，１３の側端縁に、それぞれ、重
ね合わせフラツプ３５，３６が設けられていた
が、いずれか一方のフラツプのみを残しておき、
他方のフラツプについては油飛散防止部の側端縁
を該フラツプの幅だけ延長した形状としてもよ
い。すなわちいずれかの重ね合わせフラツプ３
５，３６側においては、第４の折目線３７，３８
を形成しなくとも、両油飛散防止部１２，１３を
連結することは可能である。

また、トツププレート覆い部１１の中央に設け
られたコンロ覆い部１６についても、特に積極的
に形成せずに、該コンロ覆い部１６の部分を切欠
いておいてもよい。この場合には、コンロ部を覆
うには、従来から市販されているコンロ部覆いを
組合わせて用いればよい。コンロ部内の汁受皿等
はかなり汚れやすいため、このようにコンロ部覆
い１６のみを交換可能とすることが好ましい。

なお、コンロ部覆いのみを別体とする場合であ
つても、コンロ部覆いと周囲の汚れ防止具部分と
の境界においてトツププレートが露出するおそれ
はない。なぜならば、コンロ部覆いは、通常、五
徳が上に載置されて装着されるように構成されて
おり、したがつてこの考案の汚れ防止具の中央の
開口端縁が該五徳載置部に至るように構成してお
けば、両者は確実に重ね合わされて組合わされる
からである。

なお、トツププレート覆い部１１の周縁に形成
されているフラツプ２２，２３は、第２図および
第３図に示した使用例では、第３の折目線１９，
２０に沿つて折曲げられていたが、グリル排気口
２１ｂ（第２図参照）の高さに応じて、内部折目
線２２ａに沿つてさらに折曲げてもよい。すなわ
ち、第２図に示す例ではフラツプ２２、第３図に
示す例ではフラツプ２３を、それぞれ２段に折曲
げることにより、グリル排気口により沿うように
配置することができる。

なお、第２図または第３図に示した使用状態で
は、背面をカバーする油飛散防止部１２（第２図
の例）あるいは油飛散防止部１３（第３図の例）
が、側面保護板となつている他方の油飛散防止部
１３あるいは１２よりも上方まで延びるように立
設されている。よつて、この油飛散防止部１２ま
たは１３の上端を内側に折曲げれば、油の飛散を
より確実に防止される。したがつて、好ましく
は、油飛散防止具１２，１３の上方に、さらに、
折目線１４，１５に略平行に延びる折目線を形成
すればよい。

また、各油飛散防止部の大きさおよび形状は装
着対象レンジの大きさ・形状に応じて適宜変更し
得ること、ならびにアルミニウム箔の他任意の屈
曲可能な材料により構成し得ることも言うまでも
ない。さらに、安全のために周囲に縁巻きを形成
してもよい。

［考案の効果］ この考案では、トツププレート覆い部と、油飛
散防止部とが折目線を介して連設されており、し
たがつて複数の汚れ防止部を組合わせることな
く、トツププレートならびにガスレンジの周辺へ
の汚れの付着を確実に防止することができる。し
たがつて、従来のトツププレート覆いおよび油飛
散防止板を組合わせて用いる場合の煩雑な作業か
ら解放され、また組合わせ部材の境界部分におけ
る汚れの付着を防止することができる。また、ト
ツププレート上での重なり部分が生じないため、
外観上もすつきりしたものとなる。さらに、ガス
レンジの五徳によりトツププレート覆い部が固定
されるので、油飛散防止部を含めて全体をガスレ
ンジに確実に固定することができる。この考案で
は、さらにトツププレート覆い部の隣り合う２辺
にのみ連続して油飛散防止部が設けられているた
め、調理の際の空間を十分に確保することがで
き、調理の際に手が当たるなどして汚れ防止具を
倒すおそれが少なくなる。

また、この考案では、複数の折目線を介して油
飛散防止部が連続して設けられているため、どの
折目線で折曲げるかを選択することにより、トツ
ププレート覆い部の面積を広くしたりあるいは挟
くしたりして使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例の展開図であ
る。第２図および第３図は、第１図に示した実施
例の使用状態を示す各斜視図である。第４図は、
従来の油飛散防止板の一例の使用状態を示す斜視
図である。 図において、１１はトツププレート覆い部、１
２，１３は油飛散防止部、１４，１５は折目線、
３１，３２は第２の折目線、３５，３６は重ね合
わせフラツプを示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ガスレンジのトツププレートを覆う、略中央
   部に開孔を有するトツププレート覆い部と、 該トツププレート覆い部の隣い合う２辺に複
   数の折目線を介して連続して設けられた油飛散
   防止部とを備える、レンジ用汚れ防止具。 (2) 各油飛散防止部の隣り合う側の側端縁に折曲
   可能な重ね合せフラツプが形成されている、実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のレンジ用汚
   れ防止具。