JPH0335211Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマスカラ、マニキユア等に使用される
塗布ブラシ付き容器に関する。

この種の容器は一般に、内面に塗布ブラシが取
付けられた蓋と、中央に孔が形成された弾性材製
パツキン体を口部に有する瓶とからなり、塗布ブ
ラシを使用する際には、パツキン体の孔の周囲で
塗布ブラシの軸に付着した内容物を拭い取り、蓋
を冠着し密封する際には、孔の周囲で軸を締め付
けてシールする。

このパツキン体の内容物の拭い取り作用、シー
ル作用は、孔の自然な径が塗布ブラシの軸の径よ
り小さいほど有効に行なわれる。ところがこうす
るとパツキン体の孔の周囲は急速に劣化して伸び
てしまい、短期間に上記作用を果さなくなつてし
まう。

この点を改善するため、塗布ブラシの軸の蓋冠
着時にパツキン体に接する部分付近を細径棒に形
成する構成が知られている。しかし、こうすると
パツキン体の耐久性、内容物の拭い取り作用は向
上するが、孔周囲の締め付ける力が弱いためシー
ル作用は低下してしまう。

本考案はこのような不都合を解消し、パツキン
体の耐久性、拭い取り作用、シール作用のすべて
にすぐれた構造の容器を得ることを目的とするも
のである。

すなわち本考案は、塗布ブラシの軸外周に、蓋
を瓶に冠着した際、パツキン体の孔の周囲がほど
よく嵌合密着してシールし、弱い力で締め付けパ
ツキン体の劣化を減少させる環状の溝を、軸方向
に複数隣接して形成したことを特徴とする塗布ブ
ラシ付き容器である。

次に本考案を図示する実施例により具体的に説
明する。１１は塗布ブラシであり、蓋１３の内面
に取付けられている。１５はゴム製のパツキン体
であり、中央に孔１７を有し、瓶１９の口部に取
付けられている。２１は環状の溝であり、塗布ブ
ラシ１１の軸２３の蓋１３を瓶１９に冠着した
際、パツキン体１５が接触する位置に、複数隣設
して形成されている。この溝２１の深さおよび幅
はパツキン体１５の孔の周囲がほどよく嵌合し、
複数点または面で接触してシールし、かつ弱い力
で締め付けるよう選択されている。

したがつてこの容器では、パツキン体１５の孔
１７の周囲は、蓋１３冠着時に、弱い力で軸２３
を締め付けるため耐久性は向上し、しかも溝２１
にほどよく嵌合するのですぐれたシール作用を有
する。もちろん軸２３の溝２１以外の部分は太い
ので、塗布ブラシ使用時には効果的に軸外周に付
着した内容液を拭い取ることができる。

なお、溝２１は複数隣接して形成されるため、
ネジ込み式の蓋を用いた場合、瓶１９口端部のパ
ツキン体１５の変形により蓋の冠着深さが変動し
ても、パツキン体１５の孔１７の周囲は確実に溝
２１のいずれかに嵌合する。また製造時のバラツ
キによる溝と孔との位置の変動に対しても対応す
ることができる。

以上のように本考案によれば、パツキン体は内
容物の拭い取り作用、シール作用、耐久性のすべ
てにおいてすぐれたものなる。

よつて本考案はマスカラ、マニキユア、アイラ
イナ等の容器として好適である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正断
面図、第２図は前図の要部拡大図である。 １１……塗布ブラシ、１３……蓋、１５……パ
ツキン体、１７……孔、１９……瓶、２１……
溝、２３……軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋内面に取付けられた塗布ブラシと、瓶に取付
   けられ前記塗布ブラシの軸を挿通させる孔が形成
   され、この孔の周囲において前記軸を拭い、かつ
   シールする弾性材製パツキン体とを有する容器に
   おいて、前記軸外周に、蓋を瓶に冠着した際、前
   記孔の周囲がほどよく嵌合密着してシールし、か
   つ弱い力で締め付けパツキン体の劣化を減少させ
   る環状の溝を、軸方向に複数隣接して形成したこ
   とを特徴とする塗布ブラシ付き容器。