JPH0321337A - 微小重力下で流体を混合するための装置 - Google Patents
微小重力下で流体を混合するための装置Info
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- JPH0321337A JPH0321337A JP15521389A JP15521389A JPH0321337A JP H0321337 A JPH0321337 A JP H0321337A JP 15521389 A JP15521389 A JP 15521389A JP 15521389 A JP15521389 A JP 15521389A JP H0321337 A JPH0321337 A JP H0321337A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[概要]
宇宙空間等の微小重力下で流体を混合するための装置に
関し、 微小重力下で複数の流体を効率よく混合することのでき
る流体混合装置を提供することを目的とし、 第1の流体を流すための第1の流路と、第1の流路の所
定位置で第1の流路と合流する、第2の流体を流すため
の第2の流路であって、合流部近傍に於いて合流部に向
かって内径が細く絞られている第2の流路とを含むよう
に構成する.[産業上の利用分野] 本発明は宇宙関連技術に関し、特に宇宙空間等の微小重
力下で流体を混合するための装置に関する. 近年、宇宙環境を各種結晶成長の場として利用したり、
新材料(半導体、合金、バイオマテリアル等)の製造に
使おうとする試みが盛んになりつつある.しかし、宇宙
環境においては地上に於ける重力が存在しないので、微
小重力下に由来する様々な物理現象が出現する.従って
、微小重力環境において、各種の開発や製造を行う際に
は、予め環境の特質を十分に考慮することが重要である
.特に、このような環境下で液体等の流体を取り扱う技
術は大変重要であるにもかかわらず、重力のほとんど無
い環境が液体の挙動に与える影響は未だよく分かってい
ない点が多い. [従来の技術] 種々の実験、又は微量の物質の製造プロセスにおいて、
数ml程度又はそれ以下の量の液体どうしを均一に混合
する必要がしばしば生じる.特に扱う液体が揮発性であ
ったり、微量である場合には操作は事実上訓・練された
人の手に頼らざる得ない.しかしながら、有人の人工衛
星を宇宙に打ち上げ、運用することは容易でなく、その
維持費の高価なことは言うまでもない.従って、微小重
力下において、流体混合の操作を自動化することが強く
望まれている. 第2図(A),(B)は地上に於ける精密液体混合装置
の例を示す. 第2図(A)に於いては、液体容器51、52、53が
それぞれ液体a,b,cを収容し、混合系によってこれ
らの液体の所望の混合液を作成する.まず、液体容器5
1と液体容器52とに接続された液体流路が、3方コヅ
ク56で示される混合器55によって接続され、液体a
と液体bとが混合される.この混合物と液体容器53内
の液体Cとがポンプ58、59によって供給され、合流
路60で合流してフラクション容器62iに供給される
.混合比を変化しつつ、複数のフラクション容器に混合
液を供給し、同一もしくは異なる実験条件で実験を行う
. 第2図(B)は、第2図(A)同様3種類の液体の混合
溶液を作成する精密液体混合装置の他の例を示す.第2
図(B)において、液体容2IS65、66は連通FI
@69に、よって連通されている.液体容器52には液
体出口71が設けられており、さらに磁気スターラ70
を備えている.液体容器65,66.67にそれぞれ当
初a,b,cの液体を収容し、まず液体aとbの混合液
を作成し、この混合液と液体Cとの混合液を作成する.
出口71から当所流出する液体は純粋にbの組成を有す
る.液体容器66の液面が低下すると、液体容器65か
ら連通路69を通って釣り合いに達するまで凍体aが液
体容器66に流入する.すなわち、液体容器66内に液
体bと/li体aの混合物が収容される.rJ!i気ス
ターラ70でよく撹拌することにより、液体bと液体a
は均一に混合される.液体出口71から液体が取り出さ
れるごとに、液体容器65から液体容器66に液体aが
供給される.液体出口71から取り出される液体は、こ
の様にして次第に組或が変化する.この様な、液体aと
冴体bの混合液と液体容器67の液体Cとがそれぞれポ
ンプ72.73で給送され、合流路74で合流する.こ
の様にして、第2図(A>同様に、液体a,b,cの4
合液体が作或される.例えば、蛋白質の結晶化を行う場
合、第2図(A)の液体容器51又は第2図(B)の液
体容器65に蛋白質溶液を収容し、第2図(A>の液体
容器52、53、又は第2図(B)の液体容器66.6
7には硫酸アンモニウムなどの結晶化剤を収容する.蛋
白質溶液の濃度を徐々に変化させた複数の液体試料を作
成し、同一の実験条件ないしは異なる実験条件で実験を
行って結晶化の条件を詳細に検討する. 例えば、上に述べた様な蛋白質の結晶化は現在宇宙で行
うことの有効性が期待されている.蛋白質の結晶化の際
は貴重な蛋白質試料を溶かした微小量の溶液を結晶化剤
液と混合する必要がしばしば生じる.結晶化剤は、通常
高イオン強度のp7#機塩類(硫酸アンモニウム、塩化
セシウム、塩化ナトリウム等)またはポリエチレングリ
コール、アセトン、エタノール等の有機溶剤が用いられ
る.これらの溶液は蛋白質と密度、粘度が異なることが
多く一般的に撹拌混合を行いにくい.地上においては、
重力が存在するので、液体は放置しても容器内に安定に
存在する.磁気スターラなどにより液体を撹拌しても、
液体は重力により容器の底部に引き戻される.従って、
比重の異なる複数の液体を混合する際にも撹拌する機構
を設ければ足りる.これを宇宙空間で行う場合には、重
力がないか又は極めて小さいため、撹拌を行うと、液体
は四方に飛び散ってしまう.従って撹拌を行う際には容
器を密閉型にする必要がある.また、液体を収納する容
器も、外気がほぼ真空となる場合には、蒸発が容易に起
こるので密閉型にする必要が生じる.また、密度が異な
ると遠心力に差が生じ、撹拌部の外測に密度の大きいほ
うの液体が偏在する等して層状に分離し易く、撹拌し難
くなる.また、粘度、表面張力などの効果も相対的に増
加する. このため、宇宙において構造が簡易で撹拌効果の高い装
置が望まれている.しかしながら、これらの装置が詳し
く検討され、実用化された例は未だない. [発明が解決しようする課!ji] 以上述べたように、従来の技術によれば、宇宙空間等の
微小重力下で#X数の液体等の流木を効率よく混合する
技術は未だ存在しない. 本発明の目的は、微小重力下で複数の流体を効率よく混
合することの出来る流体混合装置を提供することである
. [課題を解決するための手段] 第1図(A)、(B)は本発明の基本概念を示す図であ
る. 第1図(A)は本発明の基本概念による流体を混合する
ための装置の概略構成を示す.第1の流路1は内径R1
を有しこの第1の流路1に第2の流路2が交差している
.第2の流路2は内径R2、断面TfIS2を有する.
この第2の流路2は、第1の流路に交差する部分では狭
められた内径R2と減少した断面#S2’を有する.内
径が狭められる部分は連続的に次第に内径を絞ってある
.好ましくは第2の流路の内径が狭められた部分の断面
積S2゜は、内径が狭められていない部分の断面積S2
の半分以下とする. また、第2の流路2は好ましくは第1の流路1にほぼ直
角に交差する. [作用] 我々は、航空機の弾道飛行によって生ずる微小重力環境
を用いて、撹拌混合装置の機能と構造に関して検討を行
った.微小重力環境下では、液体どうしの密度差による
相分離は解決されるが、溶液の粘度および運動によるf
l性が液体等の流体に与える影響が相対的に大きくなる
.そのため、やはり異なった種類の流体は混じりにくい
ことが明らかになった.我々は、この点を解決するため
鋭意検討した結果、液体の流れを利用することによって
、撹拌効果を上げることができることを見い出した. 第1図(B)に示す様に、交差部で内径を絞られた第2
の流路2から供給された液体bは流路1の対向する内壁
に達し、反射した後管内に広く拡がる. すなわち、先の窄まったノズルから出た溶液は速度が大
きくなり、自身の慣性でもう一方の溶液との間に混合効
果を引き起こす.微小重力下では比重による分離の傾向
は小さくなり、液体の慣性が運動に与える効果が大きく
なるため混合効果が高まると考えられる. 断面積を約172以下に絞ると、速度が約2倍以上にな
り、混合効果が向上する. ほぼ、直交して交差させると、横方向速度を最大にでき
、混合効果が高くなる. なお、気体の場合においても、やはり密度、粘度等を持
つ流体であるから、条件が少し異なるが同様の効果が期
待される. [実施例] 第3図(A>,(B),(C)の様に種々の流路結合形
状を持ったT字型の透明なアクリル樹脂製流路交差部を
製作した. 第3図(A)においては、第1の均一な内径を有する流
路l1のある場所において、先端13を絞った第2の流
路12をほぼ直角に交差させた。
関し、 微小重力下で複数の流体を効率よく混合することのでき
る流体混合装置を提供することを目的とし、 第1の流体を流すための第1の流路と、第1の流路の所
定位置で第1の流路と合流する、第2の流体を流すため
の第2の流路であって、合流部近傍に於いて合流部に向
かって内径が細く絞られている第2の流路とを含むよう
に構成する.[産業上の利用分野] 本発明は宇宙関連技術に関し、特に宇宙空間等の微小重
力下で流体を混合するための装置に関する. 近年、宇宙環境を各種結晶成長の場として利用したり、
新材料(半導体、合金、バイオマテリアル等)の製造に
使おうとする試みが盛んになりつつある.しかし、宇宙
環境においては地上に於ける重力が存在しないので、微
小重力下に由来する様々な物理現象が出現する.従って
、微小重力環境において、各種の開発や製造を行う際に
は、予め環境の特質を十分に考慮することが重要である
.特に、このような環境下で液体等の流体を取り扱う技
術は大変重要であるにもかかわらず、重力のほとんど無
い環境が液体の挙動に与える影響は未だよく分かってい
ない点が多い. [従来の技術] 種々の実験、又は微量の物質の製造プロセスにおいて、
数ml程度又はそれ以下の量の液体どうしを均一に混合
する必要がしばしば生じる.特に扱う液体が揮発性であ
ったり、微量である場合には操作は事実上訓・練された
人の手に頼らざる得ない.しかしながら、有人の人工衛
星を宇宙に打ち上げ、運用することは容易でなく、その
維持費の高価なことは言うまでもない.従って、微小重
力下において、流体混合の操作を自動化することが強く
望まれている. 第2図(A),(B)は地上に於ける精密液体混合装置
の例を示す. 第2図(A)に於いては、液体容器51、52、53が
それぞれ液体a,b,cを収容し、混合系によってこれ
らの液体の所望の混合液を作成する.まず、液体容器5
1と液体容器52とに接続された液体流路が、3方コヅ
ク56で示される混合器55によって接続され、液体a
と液体bとが混合される.この混合物と液体容器53内
の液体Cとがポンプ58、59によって供給され、合流
路60で合流してフラクション容器62iに供給される
.混合比を変化しつつ、複数のフラクション容器に混合
液を供給し、同一もしくは異なる実験条件で実験を行う
. 第2図(B)は、第2図(A)同様3種類の液体の混合
溶液を作成する精密液体混合装置の他の例を示す.第2
図(B)において、液体容2IS65、66は連通FI
@69に、よって連通されている.液体容器52には液
体出口71が設けられており、さらに磁気スターラ70
を備えている.液体容器65,66.67にそれぞれ当
初a,b,cの液体を収容し、まず液体aとbの混合液
を作成し、この混合液と液体Cとの混合液を作成する.
出口71から当所流出する液体は純粋にbの組成を有す
る.液体容器66の液面が低下すると、液体容器65か
ら連通路69を通って釣り合いに達するまで凍体aが液
体容器66に流入する.すなわち、液体容器66内に液
体bと/li体aの混合物が収容される.rJ!i気ス
ターラ70でよく撹拌することにより、液体bと液体a
は均一に混合される.液体出口71から液体が取り出さ
れるごとに、液体容器65から液体容器66に液体aが
供給される.液体出口71から取り出される液体は、こ
の様にして次第に組或が変化する.この様な、液体aと
冴体bの混合液と液体容器67の液体Cとがそれぞれポ
ンプ72.73で給送され、合流路74で合流する.こ
の様にして、第2図(A>同様に、液体a,b,cの4
合液体が作或される.例えば、蛋白質の結晶化を行う場
合、第2図(A)の液体容器51又は第2図(B)の液
体容器65に蛋白質溶液を収容し、第2図(A>の液体
容器52、53、又は第2図(B)の液体容器66.6
7には硫酸アンモニウムなどの結晶化剤を収容する.蛋
白質溶液の濃度を徐々に変化させた複数の液体試料を作
成し、同一の実験条件ないしは異なる実験条件で実験を
行って結晶化の条件を詳細に検討する. 例えば、上に述べた様な蛋白質の結晶化は現在宇宙で行
うことの有効性が期待されている.蛋白質の結晶化の際
は貴重な蛋白質試料を溶かした微小量の溶液を結晶化剤
液と混合する必要がしばしば生じる.結晶化剤は、通常
高イオン強度のp7#機塩類(硫酸アンモニウム、塩化
セシウム、塩化ナトリウム等)またはポリエチレングリ
コール、アセトン、エタノール等の有機溶剤が用いられ
る.これらの溶液は蛋白質と密度、粘度が異なることが
多く一般的に撹拌混合を行いにくい.地上においては、
重力が存在するので、液体は放置しても容器内に安定に
存在する.磁気スターラなどにより液体を撹拌しても、
液体は重力により容器の底部に引き戻される.従って、
比重の異なる複数の液体を混合する際にも撹拌する機構
を設ければ足りる.これを宇宙空間で行う場合には、重
力がないか又は極めて小さいため、撹拌を行うと、液体
は四方に飛び散ってしまう.従って撹拌を行う際には容
器を密閉型にする必要がある.また、液体を収納する容
器も、外気がほぼ真空となる場合には、蒸発が容易に起
こるので密閉型にする必要が生じる.また、密度が異な
ると遠心力に差が生じ、撹拌部の外測に密度の大きいほ
うの液体が偏在する等して層状に分離し易く、撹拌し難
くなる.また、粘度、表面張力などの効果も相対的に増
加する. このため、宇宙において構造が簡易で撹拌効果の高い装
置が望まれている.しかしながら、これらの装置が詳し
く検討され、実用化された例は未だない. [発明が解決しようする課!ji] 以上述べたように、従来の技術によれば、宇宙空間等の
微小重力下で#X数の液体等の流木を効率よく混合する
技術は未だ存在しない. 本発明の目的は、微小重力下で複数の流体を効率よく混
合することの出来る流体混合装置を提供することである
. [課題を解決するための手段] 第1図(A)、(B)は本発明の基本概念を示す図であ
る. 第1図(A)は本発明の基本概念による流体を混合する
ための装置の概略構成を示す.第1の流路1は内径R1
を有しこの第1の流路1に第2の流路2が交差している
.第2の流路2は内径R2、断面TfIS2を有する.
この第2の流路2は、第1の流路に交差する部分では狭
められた内径R2と減少した断面#S2’を有する.内
径が狭められる部分は連続的に次第に内径を絞ってある
.好ましくは第2の流路の内径が狭められた部分の断面
積S2゜は、内径が狭められていない部分の断面積S2
の半分以下とする. また、第2の流路2は好ましくは第1の流路1にほぼ直
角に交差する. [作用] 我々は、航空機の弾道飛行によって生ずる微小重力環境
を用いて、撹拌混合装置の機能と構造に関して検討を行
った.微小重力環境下では、液体どうしの密度差による
相分離は解決されるが、溶液の粘度および運動によるf
l性が液体等の流体に与える影響が相対的に大きくなる
.そのため、やはり異なった種類の流体は混じりにくい
ことが明らかになった.我々は、この点を解決するため
鋭意検討した結果、液体の流れを利用することによって
、撹拌効果を上げることができることを見い出した. 第1図(B)に示す様に、交差部で内径を絞られた第2
の流路2から供給された液体bは流路1の対向する内壁
に達し、反射した後管内に広く拡がる. すなわち、先の窄まったノズルから出た溶液は速度が大
きくなり、自身の慣性でもう一方の溶液との間に混合効
果を引き起こす.微小重力下では比重による分離の傾向
は小さくなり、液体の慣性が運動に与える効果が大きく
なるため混合効果が高まると考えられる. 断面積を約172以下に絞ると、速度が約2倍以上にな
り、混合効果が向上する. ほぼ、直交して交差させると、横方向速度を最大にでき
、混合効果が高くなる. なお、気体の場合においても、やはり密度、粘度等を持
つ流体であるから、条件が少し異なるが同様の効果が期
待される. [実施例] 第3図(A>,(B),(C)の様に種々の流路結合形
状を持ったT字型の透明なアクリル樹脂製流路交差部を
製作した. 第3図(A)においては、第1の均一な内径を有する流
路l1のある場所において、先端13を絞った第2の流
路12をほぼ直角に交差させた。
第3図(B−)に示ずm戒では、第1の均一な内径を有
する流路11に、第2の均一な内径を有する流路15を
ほぼ直角に交差させた. 第3図(C)の構成においては、第1の均一な内径を有
する流路11に、第2の均一な内径を有する流路17を
直角以上の角度で、すなわち速度が反対方向成分を有す
る形態で交差させた,NASAの航空機の弾道飛行で作
り出された微小重力環境において、第3図(A),(B
).(C)に示す流路交差部とシリンジボングを用いて
蛋白質溶液(ウマミ才グロビン1.0重量%冫及び#8
I和度50%の硫酸アンモニウム溶液の混合を試みた.
ポンプはテルモ社製シリンジポンプ(STC−521)
を使用し、送液速度を変えて実験を行った.蛋白質溶液
が有色で目視できることを利用し、混合の挙動をビデオ
カメラに収録し、後の解析に供した. その結果、内径2■φの管を用いた流量100μI /
s以下の範囲では、全ての場合に窄まった先端を有す
る第3図(A>に示す混合部形状が高い撹拌効果を示し
た. 第4図(A).(B).(C)に参考例の場合の混合の
様子をR略的に示す.これらの実験において、第2の流
路l5を流れる第2の液体は、第1の流路11を流れる
第1の液体よりも比重の小さな蛋白質であった. 第4図(A)は、第3図(B)に示す絞りがない場合の
交差部を用いて、地上で2液を混合した場合の混合状態
を示す.第1の流路11に対し、ほぼ直角に交差する第
2の流路15から第2の液体を供給すると、第2の流路
に近い側に第2の液体が局在した状態で流れ続ける.比
重の差が、流路の上関に第2の液体が局在した理由であ
ろう.同様の交差部を用いて、宇宙環境で混合を行った
場合を第4図(B)に示す.宇宙においては、重力が無
くなるため比重の差による効果が小さくなる.第2の流
路15から流入した第2の液体は、第1の流路11の中
ほどまで進み、第1の流路1lの中央部分を流れ続けた
.第4図(B)では、微小重力下であるため比重の差に
よる効果が小さくなり、第2の液体が第1の流路11内
に流入した慣性によって第2の液体が第1の流路の中央
部分まで進んだものと思われる. 交差する第2の流路を絞り込んだ微小重力下においては
優れた撹拌効果示したが、地上においては、第4図(C
)に示すように、さほど高い撹拌効果を示さないことが
判った.すなわち、地上において撹拌を行った場合、第
1の流r#I11に対し、第2の流路12をほぼ直角に
交差させ、交差部の内径を13で示すように絞ったにも
拘らず、第2の流体は第1の流路11の上関部分に局在
して流れた. 以上説明したように、宇宙などの1政小重力の状態にお
いては、2種類の液体を混合する場合、一方の流路の径
を絞って流速を上げて他方の流路に交差させることが効
果的である事が判った.また、一方の液体を、他方の液
体に対してほぼ直角に交差させることが好ましい. 更に、先を絞った部分の形状について検討したところ、
交差する流路の径は交差部で約1/72以下、約2/3
以下にすることが好ましいことが判った.また、絞り込
み部分の角度θはθ≧25度とすると撹拌効果が高いこ
とが判った.また、蛋白質溶液と結晶化剤で実験を行っ
たが、結果は微小重力下において溶液ないし流体を扱う
装置全般に頁って有効なことは明らかである.以上、実
施例に沿って本発明を説明したが、実施例は何等制限的
な意味に解釈されるものではない.本発明の範囲は、特
許請求の範囲に基づいて解釈されるものである. [発明の効果] 以上説明したように、微小重力下において、液体を混合
する場合、第1の流路を流れる第1の液体に対し、混合
すべき第2の液体が流れる第2の流路を交差させ、その
交差部において内径を絞りこむことによって、優れた撹
拌効果が得られる.交差部において、第2の流路の断而
積を約l/2以下にすることにより、流速が約2倍以上
になり優れた撹拌効果が得られる. 交差部において、第2の流路を第1の流路に対してほぼ
直交して交差させることにより、第2の流体の第1の流
路横方向の速度成分が最も大きくなり、優れた撹拌効果
が得られる. 1 2、 1 5、 第2の流路 内径を絞った部分
する流路11に、第2の均一な内径を有する流路15を
ほぼ直角に交差させた. 第3図(C)の構成においては、第1の均一な内径を有
する流路11に、第2の均一な内径を有する流路17を
直角以上の角度で、すなわち速度が反対方向成分を有す
る形態で交差させた,NASAの航空機の弾道飛行で作
り出された微小重力環境において、第3図(A),(B
).(C)に示す流路交差部とシリンジボングを用いて
蛋白質溶液(ウマミ才グロビン1.0重量%冫及び#8
I和度50%の硫酸アンモニウム溶液の混合を試みた.
ポンプはテルモ社製シリンジポンプ(STC−521)
を使用し、送液速度を変えて実験を行った.蛋白質溶液
が有色で目視できることを利用し、混合の挙動をビデオ
カメラに収録し、後の解析に供した. その結果、内径2■φの管を用いた流量100μI /
s以下の範囲では、全ての場合に窄まった先端を有す
る第3図(A>に示す混合部形状が高い撹拌効果を示し
た. 第4図(A).(B).(C)に参考例の場合の混合の
様子をR略的に示す.これらの実験において、第2の流
路l5を流れる第2の液体は、第1の流路11を流れる
第1の液体よりも比重の小さな蛋白質であった. 第4図(A)は、第3図(B)に示す絞りがない場合の
交差部を用いて、地上で2液を混合した場合の混合状態
を示す.第1の流路11に対し、ほぼ直角に交差する第
2の流路15から第2の液体を供給すると、第2の流路
に近い側に第2の液体が局在した状態で流れ続ける.比
重の差が、流路の上関に第2の液体が局在した理由であ
ろう.同様の交差部を用いて、宇宙環境で混合を行った
場合を第4図(B)に示す.宇宙においては、重力が無
くなるため比重の差による効果が小さくなる.第2の流
路15から流入した第2の液体は、第1の流路11の中
ほどまで進み、第1の流路1lの中央部分を流れ続けた
.第4図(B)では、微小重力下であるため比重の差に
よる効果が小さくなり、第2の液体が第1の流路11内
に流入した慣性によって第2の液体が第1の流路の中央
部分まで進んだものと思われる. 交差する第2の流路を絞り込んだ微小重力下においては
優れた撹拌効果示したが、地上においては、第4図(C
)に示すように、さほど高い撹拌効果を示さないことが
判った.すなわち、地上において撹拌を行った場合、第
1の流r#I11に対し、第2の流路12をほぼ直角に
交差させ、交差部の内径を13で示すように絞ったにも
拘らず、第2の流体は第1の流路11の上関部分に局在
して流れた. 以上説明したように、宇宙などの1政小重力の状態にお
いては、2種類の液体を混合する場合、一方の流路の径
を絞って流速を上げて他方の流路に交差させることが効
果的である事が判った.また、一方の液体を、他方の液
体に対してほぼ直角に交差させることが好ましい. 更に、先を絞った部分の形状について検討したところ、
交差する流路の径は交差部で約1/72以下、約2/3
以下にすることが好ましいことが判った.また、絞り込
み部分の角度θはθ≧25度とすると撹拌効果が高いこ
とが判った.また、蛋白質溶液と結晶化剤で実験を行っ
たが、結果は微小重力下において溶液ないし流体を扱う
装置全般に頁って有効なことは明らかである.以上、実
施例に沿って本発明を説明したが、実施例は何等制限的
な意味に解釈されるものではない.本発明の範囲は、特
許請求の範囲に基づいて解釈されるものである. [発明の効果] 以上説明したように、微小重力下において、液体を混合
する場合、第1の流路を流れる第1の液体に対し、混合
すべき第2の液体が流れる第2の流路を交差させ、その
交差部において内径を絞りこむことによって、優れた撹
拌効果が得られる.交差部において、第2の流路の断而
積を約l/2以下にすることにより、流速が約2倍以上
になり優れた撹拌効果が得られる. 交差部において、第2の流路を第1の流路に対してほぼ
直交して交差させることにより、第2の流体の第1の流
路横方向の速度成分が最も大きくなり、優れた撹拌効果
が得られる. 1 2、 1 5、 第2の流路 内径を絞った部分
第1図(A>、(B)は本発明の基本概念図であり、第
1図(A)は構成を示す線図、第1図(B)は流体の混
合の模様を示す説明図、第2図(A)、(B)は地上に
おける精密液体混合装置の2つの例を示す概略図、 第3図(A)、(B)、(C)は比較テストに用いた′
F字型流路交差部の3つの形態を示す概略斜視図、 第4図(A>、(B)、(C)は混合の参考例を示す概
略図である. 図において、 l 第1の流路 2 第2の流路 R, 内径 s, 断面積 11 第1の流路 (A)その1 (B)流体の混合 (B)その2 本発明の基本概念図 第1図 地上における精密液体混合装置 第2図 CB)その2 (C)その3 比較テストに用いたT字型流路交差部の構成第3図 (A)絞りなし、地上 CB)絞りなし、宇宙 (C)絞りあり、地上 参考例 第4図
1図(A)は構成を示す線図、第1図(B)は流体の混
合の模様を示す説明図、第2図(A)、(B)は地上に
おける精密液体混合装置の2つの例を示す概略図、 第3図(A)、(B)、(C)は比較テストに用いた′
F字型流路交差部の3つの形態を示す概略斜視図、 第4図(A>、(B)、(C)は混合の参考例を示す概
略図である. 図において、 l 第1の流路 2 第2の流路 R, 内径 s, 断面積 11 第1の流路 (A)その1 (B)流体の混合 (B)その2 本発明の基本概念図 第1図 地上における精密液体混合装置 第2図 CB)その2 (C)その3 比較テストに用いたT字型流路交差部の構成第3図 (A)絞りなし、地上 CB)絞りなし、宇宙 (C)絞りあり、地上 参考例 第4図
Claims (1)
- (1)、第1の流体を流すための第1の流路(1)と、
第1の流路の所定位置で第1の流路と合流する、第2の
流体を流すための第2の流路(2)であって、合流部近
傍に於いて合流部に向かって内径(R_2)が細く絞ら
れている第2の流路と を含む微小重力下で流体を混合するための装置、(2)
、前記第2の流路(2)の内径(R_2)が最も絞られ
た部分の断面積(S_2′)は絞られていない部分の断
面積(S_2)の約1/2以下である請求項1記載の流
体を混合するための装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15521389A JPH0321337A (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 微小重力下で流体を混合するための装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15521389A JPH0321337A (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 微小重力下で流体を混合するための装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0321337A true JPH0321337A (ja) | 1991-01-30 |
Family
ID=15600983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15521389A Pending JPH0321337A (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 微小重力下で流体を混合するための装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0321337A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9649631B2 (en) | 2009-06-04 | 2017-05-16 | Leidos Innovations Technology, Inc. | Multiple-sample microfluidic chip for DNA analysis |
US9988676B2 (en) | 2012-02-22 | 2018-06-05 | Leidos Innovations Technology, Inc. | Microfluidic cartridge |
-
1989
- 1989-06-15 JP JP15521389A patent/JPH0321337A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9649631B2 (en) | 2009-06-04 | 2017-05-16 | Leidos Innovations Technology, Inc. | Multiple-sample microfluidic chip for DNA analysis |
US9656261B2 (en) | 2009-06-04 | 2017-05-23 | Leidos Innovations Technology, Inc. | DNA analyzer |
US9988676B2 (en) | 2012-02-22 | 2018-06-05 | Leidos Innovations Technology, Inc. | Microfluidic cartridge |
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