JPH03194101A

JPH03194101A - ガスタービン冷却動翼

Info

Publication number: JPH03194101A
Application number: JP33230389A
Authority: JP
Inventors: Junji Ishii; 潤治石井
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1989-12-21
Filing date: 1989-12-21
Publication date: 1991-08-23

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明はガスタービン冷却動翼に係り、特にチップシュ
ラウド内に冷却通路が形成され、チップシュラウドを均
一に冷却できるようにしたガスタービン冷却動翼に関す
る。

（従来の技術）一般にこの種のガスタービンでは、作動流体である高温
燃焼ガスを流通させるためのガス通路がケーシング内に
形成されている。このガス通路内には静翼と動翼とが交
互に配置されており、静翼はケーシングに固着されガス
通路内で移動しないよう保持される一方、動翼はその根
元がタービンロータに放射状に植設され、タービンロー
タと一体的に回転できるようになっている。また、この
動翼の翼端と対向するケーシングの内面にはシュラウド
セグメントが固着されている。

ところで、ガスタービンの出力を増大させたり、出力効
率を向上させるためにはガスタービン入口温度を上昇さ
せればよいが、この場合、上記ガス通路内への入熱量も
増大し、ガス通路を構成する各部材の温度も相当に高温
度となる。このため、材料強度の低下や高温酸化等によ
る材料腐食を生じるおそれがある。

そこで、これを防止するために上記構成部材を冷却する
種々の方法がとられている。たとえば、冷却媒体として
は空気、蒸気、水等が利用されるが、ガスタービンの圧
縮機から抽気した低温の抽気空気を利用した冷却方式が
一般的である。

一方、この種のガスタービンにおいては、動翼の空力性
能の向上と共振現象の防止のために動翼の翼端にチップ
シュラウドが形成されている。しかし、このチップシュ
ラウドは上記目的を達成できる反面、回転時の遠心力に
より大きな引張応力を受ける。この種のチップシュラウ
ドは冷却手段を有していないか、冷却手段として第１３
図及び第１４図に示したように放出孔をチップシュラウ
ドの表面に配置したものもある。すなわち、第１３図に
おいて放出孔３１．３１はチップシュラウド３２を貫通
するように設けられており、植込部３３からシャンク３
４を介して翼有効部３５内に形成されている冷却通路（
図示せず）を流れる冷却空気の一部を放出し、チップシ
ュラウドをフィルム冷却できるようになっている。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、上述のフィルム冷却方式では冷却空気の
流れが狭い範囲にしか形成されず、また、端部３６．３
６・・・では十分な冷却効果が得られない。このため、
チップシュラウドの表面の各部においてメタル温度が不
均一になり、チップシュラウドに十分な強度が得られな
いという問題が生じる。この問題を回避するために高圧
段の動翼では第１５図及び第１６図に示したようにチッ
プシュラウドを設けない形式の動翼も用いられている。

しかし、この動翼では翼端と上記シュラウドセグメント
との間に形成されるクリアランスに翼有効部の腹側３５
ａから背側３５ｂにかけて図中矢印で示したようなチッ
プリークが発生し、動翼の翼端での損失が大きくなる。

このため、チップシュラウドを有する動翼に比し、ガス
タービン性能が大幅に低下するという問題がある。

そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する
問題点を解消し、チップシュラウドにおいても均一な冷
却効果を有し、高圧段のガスタービン性能を向上できる
ようなガスタービンの冷却動翼を提供することにある。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために、本発明は、タービン円板に
埋設される植込部にシャンクと翼有効部とを連接すると
ともに、この翼有効部の翼端にチップシュラウドを取着
し、上記シャンク内と翼有効部内とを貫通するようにし
て冷却通路を形成したガスタービン冷却動翼において、
上記チップシュラウドの内部に中空部を形成し、この中
空部に隔壁を配置して冷却通路とし、この冷却通路と上
記翼有効部内の冷却通路とを連結孔により連通させると
ともに、上記チップシュラウドの表面に放出孔を設け、
翼有効部内からチップシュラウド内に冷却空気を供給さ
せるようにしたことを特徴とするものである。

（作　用）本発明によれば、チップシュラウドの内部に中空部を形
成し、この中空部に隔壁を配置して冷却通路とし、この
冷却通路と上記翼有効部内の冷却通路とを連結孔により
連通させるとともに、上記チップシュラウドの表面に放
出孔を設け、翼有効部内からチップシュラウド内に冷却
空気を供給させるようにしたので、チップシュラウド内
を流れる冷却空気によりチップシュラウドを均一に冷却
することができる。

（実施例）以下本発明によるガスタービン冷却動翼の一実施例を第
１図乃至第６図を参照して説明する。本実施例において
は冷却効率の高いリターンフロー型対流冷却方式を採用
している冷却動翼を例に説明するが、他の冷却方式にお
いてもその作用効果は同様である。

第１図および第２図はガスタービン冷却動翼の全体を示
しており、図中ね号１は植込部を示しており、この植込
部１は先端にかけて尖る樹形状をなし、従来例と同様に
タービン円板（図示せず）に埋設できるようになってい
る。この植込部１の上方にはシャンク２と翼有効部３と
が連接されている。上記シャンク２は略四角錘台形をな
し、ガスに対するシール効果を高めるためにプラットフ
ォーム２ａ、、２ａ・・・が形成されている。また、翼
有効部３の翼型は根元３ａと翼端３ｂとかねじるように
形成されており、」二記植込部１、シャンク２及び翼有
効部３とを貫通するように内部に図示しない冷却通路が
形成されている。この冷却通路内の冷却空気は翼有効部
３を対流冷却するとともに、その一部は翼前縁３Ｃをフ
ィルム冷却し、その他は翼後縁の吹出孔等から燃焼ガス
中に放出される。

さらに、第３図及び第４図に示したように上記翼有効部
３の翼端３ｂにはチップシュラウド４が形成されている
。このチップシュラウド４は平面形状が略Ｚ字形をなし
、上記翼有効部３と一体的に形成されたチップシュラウ
ド下部４Ａとこのチップシュラウド下部４Ａに積重する
ように固着されたチップシュラウド上蓋４Ｂとから構成
されている。上記チップシュラウド下部４Ａは精密鋳造
時に翼有効部３と一体的に形成される一方、チップシュ
ラウド上蓋４Ｂは精密鋳造あるいは機械加工により製造
され、この上面には２列の翼端シール用のフィン５．５
が配設されている。また、上記チップシュラウド上蓋４
Ｂとチップシュラウド下部４Ａとはその合わせ面に機械
加工が施され、拡散接合法により接合されている。

一方、第５図及び第６図はチップシュラウド４内に形成
された冷却通路６を示している。この冷却通路６は上記
チップシュラウド下部４Ａの内部に一体的に形成されて
おり、外周壁と複数の隔壁とからなっている。この冷却
通路６は翼体の精密鋳造時に形成されるか、あらかじめ
平面状に鋳造されたチップシュラウド下部４Ａに機械加
工により形成されるようになっている。さらにこの冷却
通路６の底面には上記翼有効部３内の冷却通路３ｄと連
通ずるための２つの連結孔７．７が形成されている。こ
の連結孔７は通常セラミック中子等により翼体の精密鋳
造時に同時に形成される。

他方、上記チップシュラウド上蓋４Ｂの上面には３つの
小径の放出孔８が穿設されている。この放出孔８は冷却
通路６内に流入した冷却空気を燃焼ガス内に放出する役
割を果たし、上記チップシュラウド上Ｍ４Ｂを精密鋳造
する際に同時に形成されるか、後に機械加工により孔あ
けされるようになっている。

以上に述べた構成によれば、チップシュラウド４の冷却
通路６内の冷却空気の流れは第５図及び第６図に示した
ようになる。すなわち、翼有効部３内の冷却通路３ｄを
流れる冷却空気の一部が上記連結孔７を通じてチップシ
ュラウド４の冷却通路６内に流入し、内部を対流して放
出孔８から放出される。これによりチップシュラウド４
内を均一に冷却することができる。

第７図及び第８図は他の実施例として伝熱促進体として
ピンフィン９．９・・・を設けた冷却通路６を示してお
り、このビンフィン９は円柱状をなし、冷却通路６内に
一定の間隔をあけて立設されている。また、第９図及び
第１０図は伝熱促進体としてタービュレンスプロモータ
１０．１０・・・を配設した冷却通路６を示している。

このタービュレンスプロモータ１０は冷却空気の流れ方
向に直交するような方向に延在する棒状の凸部であり、
冷却通路６の上下面の両面に一定の間隔をあけて突設さ
れている。このように伝熱促進体を用いることにより冷
却通路６内の表面積を大きくすることができ、より冷却
効率を高めることができる。

第１１図及び第１２図は他の実施例として放出孔８をチ
ップシュラウド下部４Ａの下面に穿設した冷却通路６を
示している。このように放出孔８を設けることで冷却空
気をガス通路内に放出し、翼有効部をフィルム冷却する
ことができる。このとき、上記放出孔８は放出された冷
却空気が上記燃焼ガスの流れを乱さないように後方に向
かって斜めに形成されている。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、チッ
プシュラウドの内部に冷却通路を形成し、この冷却通路
によりチップシュラウド内に冷却空気を供給させるよう
にしたので、チップシュラウドを均一に冷却することが
でき、この結果、高圧段の動翼にもチップシュラウドを
設けることが可能となり、ガスタービンの性能が向上す
る等の効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるガスタービン冷却動翼の一実施例
の全体概略を示した平面図、第２図は同正面図、第３図
は本発明によるチップシュラウドの外形を示すために冷
却動翼の一部を拡大した平面図、第４図は同正面図、第
５図及び第６図は本発明によるチップシュラウド冷却通
路を示すために冷却動翼の一部を拡大した断面図、第７
図及び第８図は他の実施例としてビンフィンを設けたチ
ップシュラウド冷却通路を示した断面図、第９図及び第
１０図は他の実施例としてタービュレンスプロモータを
設けたチップシュラウド冷却通路を示した断面図、第１
１図は他の実施例として放出孔をチップシュラウドの下
面に設けたチップシュラウド冷却通路を示した平面図、
第１２図は同正面図、第１３図は従来のチップシュラウ
ドを有する動翼の一例の全体概略を示した平面図、第１
４図は同正面図、第１５図は従来のチップシュラウドを
有しない動翼の一例の全体概略を示した平面図、第１６
図は同正面図である。３・・・翼有効部、４・・・チップシュラウド、６・・
・冷却通路、７・・・連結孔、８・・・放出孔。

Claims

【特許請求の範囲】

タービン円板に埋設される植込部にシャンクと翼有効部
とを連接するとともに、この翼有効部の翼端にチップシ
ュラウドを取着し、上記シャンク内と翼有効部内とを貫
通するようにして冷却通路を形成したガスタービン冷却
動翼において、上記チップシュラウドの内部に中空部を
形成し、この中空部に隔壁を配置して冷却通路とし、こ
の冷却通路と上記翼有効部内の冷却通路とを連結孔によ
り連通させるとともに、上記チップシュラウドの表面に
放出孔を設け、翼有効部からチップシユラウド内に冷却
空気を供給させるようにしたことを特徴とするガスター
ビン冷却動翼。