JPH0319220B2 - - Google Patents
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- JPH0319220B2 JPH0319220B2 JP57131348A JP13134882A JPH0319220B2 JP H0319220 B2 JPH0319220 B2 JP H0319220B2 JP 57131348 A JP57131348 A JP 57131348A JP 13134882 A JP13134882 A JP 13134882A JP H0319220 B2 JPH0319220 B2 JP H0319220B2
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- C07F9/40—Esters thereof
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Description
本発明は1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールのエステルの製造方法、お
よび得られるエステルに関する。該新規な1,5
−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オ
ールのエステルおよびそれらの誘導体は、可塑
剤、難燃剤として用途が見出され、そしてまたこ
れらの熱安定性の故に、例えばトランス油におけ
る熱媒液体、ブレーキ液、油添加剤として、およ
び合成潤滑剤において興味がある。それらは洗剤
および繊維工業においても使用し得、そして或種
の芳香薬品の前駆体として役立ち得る。本発明は
特に1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ン−8−オールのホスフエートおよびサルフエー
トエステルに関する。 1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールとカルボン酸から誘導されるエステ
ルはオランダ特許出願第7805142および7805143号
に記載されている。それらは1,5−ジメチル−
1,5−シクロオクタジエンと適当なカルボン酸
を、好ましくは酸性触媒の存在下に反応させるこ
とにより製造し得る。そのようなエステルはま
た、二環式アルコール(1,5−ジメチルビシク
ロ〔3.2.1〕オクタン−8−オール)と適当なカ
ルボン酸を酸性イオン交換樹脂の存在下に反応さ
せることにより、またはエステル交換法により製
造することもできる。 しかし、1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールと無機酸のエステルを製造
することは知られていない。J.K.Whitesell、R.
S.MatthewsおよびP.A.Solomonにより、
Tetrahedron LettersNo.19、1549−1552頁(1976
年)に、1,5−ジメチル−1,5−シクロオク
タジエンを水とジオキサンの混合物中の過塩素酸
の溶液と反応させることにより1,5−ジメチル
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールが50%
の収率で得られることが述べられている。対応す
るパークロレートの存在は言及されていない。出
願人が1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オク
タン−8−オールのサルフエートエステルを、該
化合物と硫酸との反応により製造することを試み
た時、唯一の結果はタール状物質であつた。燐酸
を1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールと接触させた時、昇温下においてさ
え反応は観察されなかつた。 ここに意外にも、1,5−ジメチル−1,5−
シクロオクタジエンと或種の無機多塩基酸を反応
させると、1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールの無機酸エステルが比較的
良好な収率で、そして非常に温和な条件下で製造
し得ることが見出された。 本発明は、1,5−ジメチル−1,5−シクロ
オクタジエンを燐酸、硫酸またはモノアルキルホ
スホン酸と反応させることからなる一般式 (式中Xは基−OPO3H2または基−OSO3Hま
たは基−OP(R)O2Hを表わし、ここでRはC1
ないしC12のアルキル基を表わす)の1,5−ジ
メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オール
のエステルの製造方法を提供する。 疑惑を避けるために、モノアルキルホスホン酸
に特に言及してあり、そしてそのような酸の使用
例を後記のように含めてある。というのは、勿
論、易水溶性の二塩基性強酸として、それらは亜
燐酸に挙動が充分類似していて本発明の方法にお
いて亜燐酸の適当な代替物であるからである。そ
の類似性の故に、そのような酸への言及を無機化
学の教科書中に見出し得、そしてその点で該酸は
無機酸とみなすことができる。しかし、それらの
分子構造中にアルキル基が存在することは、それ
らを有機化学の領域に含めることをも正当化する
ので、念のためこの酸に特に言及した。尚、アル
キル鎖が長いほどそれがモノアルキルホスホン酸
の物理的特性の少なくともあるものに影響を及ぼ
す傾向が大きいであろうことも予期されるはずで
あり、その理由から、およびまた入手し易さまた
は製造の容易さの観点から、本発明の方法にその
ような酸を使用する場合には、低級(C12以下)
アルキルホスホン酸が使用される。当該技術にた
ずさわる者により認められるであろうように、モ
ノアルキルホスホン酸と似た適当な硫黄の酸は思
いつかない。何故ならば、標準的教科書に述べら
れている次の構造:
オクタン−8−オールのエステルの製造方法、お
よび得られるエステルに関する。該新規な1,5
−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オ
ールのエステルおよびそれらの誘導体は、可塑
剤、難燃剤として用途が見出され、そしてまたこ
れらの熱安定性の故に、例えばトランス油におけ
る熱媒液体、ブレーキ液、油添加剤として、およ
び合成潤滑剤において興味がある。それらは洗剤
および繊維工業においても使用し得、そして或種
の芳香薬品の前駆体として役立ち得る。本発明は
特に1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ン−8−オールのホスフエートおよびサルフエー
トエステルに関する。 1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールとカルボン酸から誘導されるエステ
ルはオランダ特許出願第7805142および7805143号
に記載されている。それらは1,5−ジメチル−
1,5−シクロオクタジエンと適当なカルボン酸
を、好ましくは酸性触媒の存在下に反応させるこ
とにより製造し得る。そのようなエステルはま
た、二環式アルコール(1,5−ジメチルビシク
ロ〔3.2.1〕オクタン−8−オール)と適当なカ
ルボン酸を酸性イオン交換樹脂の存在下に反応さ
せることにより、またはエステル交換法により製
造することもできる。 しかし、1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールと無機酸のエステルを製造
することは知られていない。J.K.Whitesell、R.
S.MatthewsおよびP.A.Solomonにより、
Tetrahedron LettersNo.19、1549−1552頁(1976
年)に、1,5−ジメチル−1,5−シクロオク
タジエンを水とジオキサンの混合物中の過塩素酸
の溶液と反応させることにより1,5−ジメチル
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールが50%
の収率で得られることが述べられている。対応す
るパークロレートの存在は言及されていない。出
願人が1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オク
タン−8−オールのサルフエートエステルを、該
化合物と硫酸との反応により製造することを試み
た時、唯一の結果はタール状物質であつた。燐酸
を1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールと接触させた時、昇温下においてさ
え反応は観察されなかつた。 ここに意外にも、1,5−ジメチル−1,5−
シクロオクタジエンと或種の無機多塩基酸を反応
させると、1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールの無機酸エステルが比較的
良好な収率で、そして非常に温和な条件下で製造
し得ることが見出された。 本発明は、1,5−ジメチル−1,5−シクロ
オクタジエンを燐酸、硫酸またはモノアルキルホ
スホン酸と反応させることからなる一般式 (式中Xは基−OPO3H2または基−OSO3Hま
たは基−OP(R)O2Hを表わし、ここでRはC1
ないしC12のアルキル基を表わす)の1,5−ジ
メチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オール
のエステルの製造方法を提供する。 疑惑を避けるために、モノアルキルホスホン酸
に特に言及してあり、そしてそのような酸の使用
例を後記のように含めてある。というのは、勿
論、易水溶性の二塩基性強酸として、それらは亜
燐酸に挙動が充分類似していて本発明の方法にお
いて亜燐酸の適当な代替物であるからである。そ
の類似性の故に、そのような酸への言及を無機化
学の教科書中に見出し得、そしてその点で該酸は
無機酸とみなすことができる。しかし、それらの
分子構造中にアルキル基が存在することは、それ
らを有機化学の領域に含めることをも正当化する
ので、念のためこの酸に特に言及した。尚、アル
キル鎖が長いほどそれがモノアルキルホスホン酸
の物理的特性の少なくともあるものに影響を及ぼ
す傾向が大きいであろうことも予期されるはずで
あり、その理由から、およびまた入手し易さまた
は製造の容易さの観点から、本発明の方法にその
ような酸を使用する場合には、低級(C12以下)
アルキルホスホン酸が使用される。当該技術にた
ずさわる者により認められるであろうように、モ
ノアルキルホスホン酸と似た適当な硫黄の酸は思
いつかない。何故ならば、標準的教科書に述べら
れている次の構造:
【式】および
【式】
を思いうかべる時亜燐酸とモノアルキルホスホン
酸の間に明白に存在するような構造的類似性がな
いからである。 本発明において酸は広い範囲の濃度で使用し得
ることが見出された。市販の濃厚水溶液例えば
85w%燐酸および95〜98w%硫酸を用いて良好な
結果を得ることができる。しかしそれより濃度の
低い水溶液も使用し得る。 濃燐酸への五酸化燐の添加(その中に存在する
量の水と結合させる)は出発ジオレフインと燐酸
の間の反応速度を或程度減少させた。 所望なら、本発明の方法は不活性有機溶媒の存
在下で実施し得る。適当な溶媒の例はエーテル特
にテトラヒドロフランおよびジオキサンといつた
環状エーテル、並びにヘキサン、ヘプタン、ベン
ゼン、トルエンおよびキシレンといつた炭化水素
および二塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素およびジクロロエタンといつたハロゲン化炭化
水素を含む。テトラヒドロフランを用いて良好な
結果が得られた。 本発明の方法における適当な出発物質は、1,
5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン自身
は別として1,5−および1,6−ジメチル−
1,5−シクロオクタジエンからなる混合物で、
これはフランス特許第1283217号明細書およびオ
ランダ特許出願第7800529号によればイソプレン
の二量体化により得ることができる。反応混合物
中に1,6−ジメチル−1,5−シクロオクタジ
エンが存在することは、所望のエステルの生成ま
たはその反応混合物からの分離を妨げない。 本発明の方法は一般に0℃ないし100℃の温度、
好ましくは室温またはそれより少し低い温度で実
施される。例えば硫酸を使用する場合には、反応
混合物を冷却することが必要なこともある。ジオ
レフインと酸の比は臨界的ではなく、広い範囲内
で変化させ得る。等モル比が好都合に適用され得
るが、過剰の酸、例えばジオレフインの5倍まで
のモル量を使用することもできる。 適用されるモル比に依存してモノ−またはポリ
−エステルが得られよう。酸として硫酸を使用す
ると、通常1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールのジサルフエートが得られ
る。サルフエートエステルは酸の存在下での熱処
理により1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オ
クタン−8−オールに容易に転化し得るので非常
に興味ある化合物である。斯して、オランダ特許
出願第7805142号に記載されているようなかなり
複雑な蟻酸ルートを使用する必要なしに、1,5
−ジメチル−1,5−シクロオクタジエンから
1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−
8−オールを製造することが可能である。対応す
るホスフエートは同様の条件下で安定であること
が見出された。 本発明はまた、一般式 (式中Xは基−OPO3H2、−OSO3Hまたは−
OP(R)O2Hを表わす) の新規な1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オ
クタンのエステル(またはその塩)をも包含す
る。Xが基−OPO3H2または基−OSO3Hを表わ
す一般式の化合物または対応するジ−およびト
リ−エステルは特に興味がある。 式のエステルの塩は、本発明の方法の直接の
エステル生成物を塩基例えばアルカリ金属水酸化
物、炭酸塩または重炭酸塩、例えば重炭酸ナトリ
ウムまたは水酸化カリウムと反応させることによ
り生成させ得る。カリウム塩は繊維工業において
特に興味があり、該液状塩は帯電防止剤/添加剤
として有用である。 該生成物はシン−並びにアンチ−配置を有しう
ることが認められるであろう。通常、シン−およ
びアンチ−モノ−エステル混合物が生成する。 次の実施例により本発明を更に説明する。製造
された化合物は赤外スペクトル法おおよび/また
はプロトン核磁気共鳴スペクトル法を用いて確認
された。 例 ジメチル−1,5−シクロオクタジエン(1,
5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン80w
%と1,6−ジメチル−1,5−シクロオクタジ
エン20w%の混合物)(27.2g、0.2モル)を容器に
入れ、そして氷浴を用いて冷却した。温度を10℃
以下に保ちつつ撹拌下96w%硫酸(22.8g)を90
分間にわたり添加した。褐色の混合物が得られ、
これは氷浴を取去つた時実質的に温度は上昇しな
かつた。水性重炭酸ナトリウムでの中和を経て仕
上処理後、主として1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジサルフエート
(シン/アンチ配置)からなる黄橙色中性液23g
が得られた。赤外スペクトルは次の特徴的吸収を
示した(cm-1):872,912,958,1200,1374,
1457,2865および2940。対応するモノエステルの
ナトリウム塩を水性重炭酸ナトリウム層から単離
することができた。 例 1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールのモノサルフエートの製造を溶媒と
してテトラヒドロフランを用いて実施した。蛇口
からの流水で冷却した容器にテトラヒドロフラン
(25g)を入れた。温度を40℃以下に保ちつつ撹
拌下に96w%硫酸(20g)を徐々に添加した。桃
色がかつた溶液が得られ、これを23℃に冷却し
た。しかる後、ジメチル−1,5−シクロオクタ
ジエン(1,5−ジメチル−1,5−シクロオク
タジエン80w%と1,6−ジメチル−1,5−シ
クロオクタジエン20w%の混合物)(14.0g)を1g
ずつ添加した。各添加毎に温度上昇(30℃まで)
が観察され、そして混合物は暗色に変つた。添加
完了後(90分)それ以上の発熱は観察されなかつ
た。ペンタン(50ml)を添加し、次に氷浴で冷却
下、水(15ml)を導入した。静置後、3つの層が
形成され、2つは暗色(下)層、そして1つは黄
色(上)層であつた。 下層を合せ、ジエチルエーテル(50ml)と混合
し、そして得られた主として硫酸を含む底部層を
捨てた。残つたエーテル層を、乾燥させるため、
そして残留硫酸を不溶性の酸性硫酸ナトリウムに
変えるために、硫酸ナトリウムの存在下に撹拌し
た。強酸性固体を過後、残つた溶液を煮つめ、
若干褐色をおびた油18.2gを得、これをエーテル
中で冷却すると結晶が生じた。この化合物の赤外
スペクトルは、1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのモノサルフエー
トの特徴的吸収を示した。微黄色の上層を重炭酸
ナトリウムで洗滌中和した。混合物を乾燥後、溶
媒を蒸発させ、1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジサルフエート
5.25gを得た。その赤外スペクトルは例により
得られた生成物のそれと同一であつた。該モノエ
ステルをエタノール中で重炭酸ナトリウムで中和
することにより、対応するモノエステルナトリウ
ム塩に転化することができた。溶媒蒸発後、白色
のべとついた固体が得られた。 例 テトラヒドロフラン20ml中のジメチル−1,5
−シクロオクタジエン(80/20)13.6gおよび硫
酸11.6gを用いて、前の例に記載の実験を繰返し
た。発熱反応が静まつた後、水20mlを添加した。
乳白色エマルジヨンが得られ、これは64℃に徐々
に加熱後こわれた。テトラヒドロフランを留去
後、残つた混合物を100℃で更に3時間還流させ
た。冷却後、ジエチルエーテルを加え、無色の希
釈された硫酸を排出させ、そして重炭酸ナトリウ
ムで中和することにより、混合物を仕上げた。
1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−
8−オール、対応するエーテル〔ジ−(1,5−
ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクチル)エーテル〕
および若干の1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールのジサルフエートを含む淡
黄色混合物(14.7g)が得られた。この生成物混
合物を次に水蒸気蒸留にかけ、1,5−ジメチル
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのそれ
と事実上同一の赤外スペクトルを有する生成物
8.85gを得た。底部生成物から、1,5−ジメチ
ルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジ
サルフエートおよびエーテルの混合物4.25gを単
離することができた。1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジサルフエート
の該二環式アルコールへの転化は酸の存在下に行
なわなければならないことが観察された。 比較例 A 96w%硫酸140gに、1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オール50gを、冷却およ
び激しい撹拌下に添加した。反応が静まつた後、
反応混合物を仕上処理し、そして常法により分析
した。生成物は事実上検出し得ず、主生成物は炭
化水素であつた。 例 ジメチル−1,5−シクロオクタジエン(1,
5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン
80wt%と1,6−ジメチル−1,5−シクロオ
クタジエン20w%の混合物、53.2g)を容器に入
れ、そして機械的撹拌下に85w%燐酸(50g)を
添加した。発熱反応が起り、反応混合物の色は橙
色になつた。得られた濃稠なエマルジヨンを、撹
拌下ジエチルエーテル(50ml)および水(25ml)
を添加することにより仕上げた。燐酸を含む下層
を捨て、そして上層を炭酸カリウムで中和した。
得られた塩基性溶液を塩酸で酸性化して、1,5
−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オ
ールのシン−およびアンチ−モノ−ホスフエート
の混合物を含み、そして、そして静置すると固化
する油35gを得た。この生成物混合物をペンタン
から再結晶してシン−異性体を殆んど純粋の状態
で得ることができた。特徴的な広いP−OH吸収
帯が1000−1100cm-1の領域に見出され、そして特
徴的な広いP=O吸収帯が1210−1270cm-1に見出
された。鋭い吸収ピークは738,882,1390および
1465cm-1にそれぞれ測定された。モノホスフエー
トもプロトン磁気共鳴スペクトル法により確認さ
れた。 例 溶媒としてテトラヒドロフランを使用して1,
5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−
オールのモノホスフエートの製造を行なつた。
85w%燐酸20gに撹拌下テトラヒドロフラン6gを
添加した。温度は35℃に達し、そして桃色がかつ
た混合物が生じた。38分の間にジメチル−1,5
−シクロオクタジエン(80/20)14.2gを添加し、
これは温度を43℃に上昇させた。発熱反応が静ま
つた後、ペンタン(50ml)および水(10ml)を添
加した。静置後、橙色の下層(過剰の燐酸および
テトラヒドロフランを含む)を分離し、捨てた。
残つた層に水(40ml)を加え、そして重炭酸ナト
リウムを徐々に加えた。ふわふわした白色の塩が
得られ、これを水中に取出し、塩酸で酸性化し
た。ジエチルエーテルで抽出後、1,5−ジメチ
ルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのモ
レホスフエート6.6gが白色固体(シン異性体)と
して得られた。ジエチルエーテル抽出層の液を
仕上処理することにより、更に3.2gの量の生成物
(シンおよびアンチ異性体)を得ることができ、
モノホスフエートの合計収量は9.8gとなつた。モ
ノホスフエートは水中で100℃で1時間加熱した
時安定のままであるということを述べなければな
らない。 例 適用する燐酸中に存在するすべての水が反応し
てなくなるに充分な五酸化燐を用いて、前の例に
記載した実験を繰返した。処理された燐酸のテト
ラヒドロフラン中の混合物にジメチル−1,5−
シクロオクタジエン(80/20)を添加したが発熱
は起らず、そして反応を開始させるのに30分間の
還流を必要とした。常法により仕上処理してモノ
ホスフエート(シンおよびアンチ異性体)の油状
混合物9.85gを得た。 比較例 B テトラヒドロフラン(20ml)中の85w%燐酸
(8g)と水(4g)の混合物にジメチル−1,5−
シクロオクタジエン(80/20)(14g)を添加し
た。転化は観察されず、混合物を還流条件下に2
時間加熱した時にも観察されなかつた。 例(参考例) 1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールのモノホスフアイトの製造を、最初
にPCl3(25.6g)とテトラヒドロフラン(25ml)の
混合物に撹拌および冷却下、必要量の水(10.1g)
を添加してその場で亜燐酸を製造することにより
実施した。水の添加後、テトラヒドロフラン溶液
を還流させて、反応中に生成した塩酸を沸騰追出
した。この無色の溶液を次に周囲温度に冷却し、
そしてジメチル−1,5−シクロオクタジエン
(80/20)(15.2g)を8分間で添加した。温度は
37℃に上昇し、反応混合物は桃黄色に変つた。反
応混合物を更に2時間撹拌し、そして次にジエチ
ルエーテル(50ml)と水(15ml)を添加して仕上
処理した。静置後、2層が生成した。主として亜
燐酸とテトラヒドロフランを含む澄明無色下層を
捨て、そして上層のエーテル層を水性炭酸カリウ
ム(過剰)と撹拌した。得られた下層を上層から
分離し、上層を過し、そして塩化水素で酸性化
した。ジエチルエーテルで抽出して無色油16.3g
を得た。赤外吸収帯は660,735,765(sh),1072,
1310−1325,1452,2880(sh)および2930そして
3100−3700(cm-1)に観察された。 例 n−オクチルホスホン酸と1,5−ジメチルビ
シクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのモノエ
ステルおよびジエステルの製造を、まず購入した
n−オクチルホスホン酸中に含まれる水(3%)
を共沸的に留去させることにより実施した。斯し
てまずトルエン100ml中のn−C8H17PO
(OH)2100gをデイーン・スターク水分離器上に
還流させた。1時間以内にH2O3mlを分離後、ト
ルエン40mlを留去し、そして黄色澄明溶液をさま
した。ジメチル−1,5−シクロオクタジエン
(80/20)86gを添加したが温度上昇は観察され
なかつたので、触媒としてHClO4(60%)1.35gを
添加して、若干発熱的な反応を誘起した。この発
熱が静まつた後、混合物を更に90℃で2時間加熱
し、さまし、そしてペンタン100mlを添加後、濃
KOHでPH10に中和した。不均質なKOH溶液から
ペンタン層を分離し、アンモニアで洗滌し、そし
て仕上処理して中和不揮発性生成物(ジエステ
ル)11gを得た。KOH層を濃HClで酸性化後、遊
離した油状酸をペンタン200ml中に取出した。 MeOH/H2O混合物(容量比3/1、全容積
1000ml)で徹底的に抽出することにより、大部分
の未転化n−オクチルホスホン酸を除去してペン
タン層を残すことができ、該層は65gのモノ−
(1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクチ−8
−イル)−n−オクチルホスホネートを、流れや
すい微黄色液体として与えた。MeOH/H2Oフ
ラクシヨンをフラツシユしたところ55gの残渣が
残り、これは放置すると固化し、そしてオクチル
ホスホン酸のみから成り、再使用することができ
た。 上記製造されたモノエステルのカリウム塩を製
造するために、該モノエステル10gをH2O中に取
出し(不溶)、そして固体KOH粉末でPH7/8に
徐々に中和した。この操作中に撹拌不能なゲルが
生成したので、MeOHを添加しなければならな
かつた。回転蒸発器でMeOHとH2Oを除去した
後、残つた濃いガラス状物はエーテルに可溶なこ
とがわかつた。不溶性塩(痕跡のKClおよび炭酸
塩)は過により除去し得た。このカリウム塩は
繊維工業における添加剤として、特に繊維紡績の
帯電防止剤として有用である。
酸の間に明白に存在するような構造的類似性がな
いからである。 本発明において酸は広い範囲の濃度で使用し得
ることが見出された。市販の濃厚水溶液例えば
85w%燐酸および95〜98w%硫酸を用いて良好な
結果を得ることができる。しかしそれより濃度の
低い水溶液も使用し得る。 濃燐酸への五酸化燐の添加(その中に存在する
量の水と結合させる)は出発ジオレフインと燐酸
の間の反応速度を或程度減少させた。 所望なら、本発明の方法は不活性有機溶媒の存
在下で実施し得る。適当な溶媒の例はエーテル特
にテトラヒドロフランおよびジオキサンといつた
環状エーテル、並びにヘキサン、ヘプタン、ベン
ゼン、トルエンおよびキシレンといつた炭化水素
および二塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素およびジクロロエタンといつたハロゲン化炭化
水素を含む。テトラヒドロフランを用いて良好な
結果が得られた。 本発明の方法における適当な出発物質は、1,
5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン自身
は別として1,5−および1,6−ジメチル−
1,5−シクロオクタジエンからなる混合物で、
これはフランス特許第1283217号明細書およびオ
ランダ特許出願第7800529号によればイソプレン
の二量体化により得ることができる。反応混合物
中に1,6−ジメチル−1,5−シクロオクタジ
エンが存在することは、所望のエステルの生成ま
たはその反応混合物からの分離を妨げない。 本発明の方法は一般に0℃ないし100℃の温度、
好ましくは室温またはそれより少し低い温度で実
施される。例えば硫酸を使用する場合には、反応
混合物を冷却することが必要なこともある。ジオ
レフインと酸の比は臨界的ではなく、広い範囲内
で変化させ得る。等モル比が好都合に適用され得
るが、過剰の酸、例えばジオレフインの5倍まで
のモル量を使用することもできる。 適用されるモル比に依存してモノ−またはポリ
−エステルが得られよう。酸として硫酸を使用す
ると、通常1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールのジサルフエートが得られ
る。サルフエートエステルは酸の存在下での熱処
理により1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オ
クタン−8−オールに容易に転化し得るので非常
に興味ある化合物である。斯して、オランダ特許
出願第7805142号に記載されているようなかなり
複雑な蟻酸ルートを使用する必要なしに、1,5
−ジメチル−1,5−シクロオクタジエンから
1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−
8−オールを製造することが可能である。対応す
るホスフエートは同様の条件下で安定であること
が見出された。 本発明はまた、一般式 (式中Xは基−OPO3H2、−OSO3Hまたは−
OP(R)O2Hを表わす) の新規な1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オ
クタンのエステル(またはその塩)をも包含す
る。Xが基−OPO3H2または基−OSO3Hを表わ
す一般式の化合物または対応するジ−およびト
リ−エステルは特に興味がある。 式のエステルの塩は、本発明の方法の直接の
エステル生成物を塩基例えばアルカリ金属水酸化
物、炭酸塩または重炭酸塩、例えば重炭酸ナトリ
ウムまたは水酸化カリウムと反応させることによ
り生成させ得る。カリウム塩は繊維工業において
特に興味があり、該液状塩は帯電防止剤/添加剤
として有用である。 該生成物はシン−並びにアンチ−配置を有しう
ることが認められるであろう。通常、シン−およ
びアンチ−モノ−エステル混合物が生成する。 次の実施例により本発明を更に説明する。製造
された化合物は赤外スペクトル法おおよび/また
はプロトン核磁気共鳴スペクトル法を用いて確認
された。 例 ジメチル−1,5−シクロオクタジエン(1,
5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン80w
%と1,6−ジメチル−1,5−シクロオクタジ
エン20w%の混合物)(27.2g、0.2モル)を容器に
入れ、そして氷浴を用いて冷却した。温度を10℃
以下に保ちつつ撹拌下96w%硫酸(22.8g)を90
分間にわたり添加した。褐色の混合物が得られ、
これは氷浴を取去つた時実質的に温度は上昇しな
かつた。水性重炭酸ナトリウムでの中和を経て仕
上処理後、主として1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジサルフエート
(シン/アンチ配置)からなる黄橙色中性液23g
が得られた。赤外スペクトルは次の特徴的吸収を
示した(cm-1):872,912,958,1200,1374,
1457,2865および2940。対応するモノエステルの
ナトリウム塩を水性重炭酸ナトリウム層から単離
することができた。 例 1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールのモノサルフエートの製造を溶媒と
してテトラヒドロフランを用いて実施した。蛇口
からの流水で冷却した容器にテトラヒドロフラン
(25g)を入れた。温度を40℃以下に保ちつつ撹
拌下に96w%硫酸(20g)を徐々に添加した。桃
色がかつた溶液が得られ、これを23℃に冷却し
た。しかる後、ジメチル−1,5−シクロオクタ
ジエン(1,5−ジメチル−1,5−シクロオク
タジエン80w%と1,6−ジメチル−1,5−シ
クロオクタジエン20w%の混合物)(14.0g)を1g
ずつ添加した。各添加毎に温度上昇(30℃まで)
が観察され、そして混合物は暗色に変つた。添加
完了後(90分)それ以上の発熱は観察されなかつ
た。ペンタン(50ml)を添加し、次に氷浴で冷却
下、水(15ml)を導入した。静置後、3つの層が
形成され、2つは暗色(下)層、そして1つは黄
色(上)層であつた。 下層を合せ、ジエチルエーテル(50ml)と混合
し、そして得られた主として硫酸を含む底部層を
捨てた。残つたエーテル層を、乾燥させるため、
そして残留硫酸を不溶性の酸性硫酸ナトリウムに
変えるために、硫酸ナトリウムの存在下に撹拌し
た。強酸性固体を過後、残つた溶液を煮つめ、
若干褐色をおびた油18.2gを得、これをエーテル
中で冷却すると結晶が生じた。この化合物の赤外
スペクトルは、1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのモノサルフエー
トの特徴的吸収を示した。微黄色の上層を重炭酸
ナトリウムで洗滌中和した。混合物を乾燥後、溶
媒を蒸発させ、1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジサルフエート
5.25gを得た。その赤外スペクトルは例により
得られた生成物のそれと同一であつた。該モノエ
ステルをエタノール中で重炭酸ナトリウムで中和
することにより、対応するモノエステルナトリウ
ム塩に転化することができた。溶媒蒸発後、白色
のべとついた固体が得られた。 例 テトラヒドロフラン20ml中のジメチル−1,5
−シクロオクタジエン(80/20)13.6gおよび硫
酸11.6gを用いて、前の例に記載の実験を繰返し
た。発熱反応が静まつた後、水20mlを添加した。
乳白色エマルジヨンが得られ、これは64℃に徐々
に加熱後こわれた。テトラヒドロフランを留去
後、残つた混合物を100℃で更に3時間還流させ
た。冷却後、ジエチルエーテルを加え、無色の希
釈された硫酸を排出させ、そして重炭酸ナトリウ
ムで中和することにより、混合物を仕上げた。
1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−
8−オール、対応するエーテル〔ジ−(1,5−
ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクチル)エーテル〕
および若干の1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕
オクタン−8−オールのジサルフエートを含む淡
黄色混合物(14.7g)が得られた。この生成物混
合物を次に水蒸気蒸留にかけ、1,5−ジメチル
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのそれ
と事実上同一の赤外スペクトルを有する生成物
8.85gを得た。底部生成物から、1,5−ジメチ
ルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジ
サルフエートおよびエーテルの混合物4.25gを単
離することができた。1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オールのジサルフエート
の該二環式アルコールへの転化は酸の存在下に行
なわなければならないことが観察された。 比較例 A 96w%硫酸140gに、1,5−ジメチルビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−8−オール50gを、冷却およ
び激しい撹拌下に添加した。反応が静まつた後、
反応混合物を仕上処理し、そして常法により分析
した。生成物は事実上検出し得ず、主生成物は炭
化水素であつた。 例 ジメチル−1,5−シクロオクタジエン(1,
5−ジメチル−1,5−シクロオクタジエン
80wt%と1,6−ジメチル−1,5−シクロオ
クタジエン20w%の混合物、53.2g)を容器に入
れ、そして機械的撹拌下に85w%燐酸(50g)を
添加した。発熱反応が起り、反応混合物の色は橙
色になつた。得られた濃稠なエマルジヨンを、撹
拌下ジエチルエーテル(50ml)および水(25ml)
を添加することにより仕上げた。燐酸を含む下層
を捨て、そして上層を炭酸カリウムで中和した。
得られた塩基性溶液を塩酸で酸性化して、1,5
−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オ
ールのシン−およびアンチ−モノ−ホスフエート
の混合物を含み、そして、そして静置すると固化
する油35gを得た。この生成物混合物をペンタン
から再結晶してシン−異性体を殆んど純粋の状態
で得ることができた。特徴的な広いP−OH吸収
帯が1000−1100cm-1の領域に見出され、そして特
徴的な広いP=O吸収帯が1210−1270cm-1に見出
された。鋭い吸収ピークは738,882,1390および
1465cm-1にそれぞれ測定された。モノホスフエー
トもプロトン磁気共鳴スペクトル法により確認さ
れた。 例 溶媒としてテトラヒドロフランを使用して1,
5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−
オールのモノホスフエートの製造を行なつた。
85w%燐酸20gに撹拌下テトラヒドロフラン6gを
添加した。温度は35℃に達し、そして桃色がかつ
た混合物が生じた。38分の間にジメチル−1,5
−シクロオクタジエン(80/20)14.2gを添加し、
これは温度を43℃に上昇させた。発熱反応が静ま
つた後、ペンタン(50ml)および水(10ml)を添
加した。静置後、橙色の下層(過剰の燐酸および
テトラヒドロフランを含む)を分離し、捨てた。
残つた層に水(40ml)を加え、そして重炭酸ナト
リウムを徐々に加えた。ふわふわした白色の塩が
得られ、これを水中に取出し、塩酸で酸性化し
た。ジエチルエーテルで抽出後、1,5−ジメチ
ルビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのモ
レホスフエート6.6gが白色固体(シン異性体)と
して得られた。ジエチルエーテル抽出層の液を
仕上処理することにより、更に3.2gの量の生成物
(シンおよびアンチ異性体)を得ることができ、
モノホスフエートの合計収量は9.8gとなつた。モ
ノホスフエートは水中で100℃で1時間加熱した
時安定のままであるということを述べなければな
らない。 例 適用する燐酸中に存在するすべての水が反応し
てなくなるに充分な五酸化燐を用いて、前の例に
記載した実験を繰返した。処理された燐酸のテト
ラヒドロフラン中の混合物にジメチル−1,5−
シクロオクタジエン(80/20)を添加したが発熱
は起らず、そして反応を開始させるのに30分間の
還流を必要とした。常法により仕上処理してモノ
ホスフエート(シンおよびアンチ異性体)の油状
混合物9.85gを得た。 比較例 B テトラヒドロフラン(20ml)中の85w%燐酸
(8g)と水(4g)の混合物にジメチル−1,5−
シクロオクタジエン(80/20)(14g)を添加し
た。転化は観察されず、混合物を還流条件下に2
時間加熱した時にも観察されなかつた。 例(参考例) 1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールのモノホスフアイトの製造を、最初
にPCl3(25.6g)とテトラヒドロフラン(25ml)の
混合物に撹拌および冷却下、必要量の水(10.1g)
を添加してその場で亜燐酸を製造することにより
実施した。水の添加後、テトラヒドロフラン溶液
を還流させて、反応中に生成した塩酸を沸騰追出
した。この無色の溶液を次に周囲温度に冷却し、
そしてジメチル−1,5−シクロオクタジエン
(80/20)(15.2g)を8分間で添加した。温度は
37℃に上昇し、反応混合物は桃黄色に変つた。反
応混合物を更に2時間撹拌し、そして次にジエチ
ルエーテル(50ml)と水(15ml)を添加して仕上
処理した。静置後、2層が生成した。主として亜
燐酸とテトラヒドロフランを含む澄明無色下層を
捨て、そして上層のエーテル層を水性炭酸カリウ
ム(過剰)と撹拌した。得られた下層を上層から
分離し、上層を過し、そして塩化水素で酸性化
した。ジエチルエーテルで抽出して無色油16.3g
を得た。赤外吸収帯は660,735,765(sh),1072,
1310−1325,1452,2880(sh)および2930そして
3100−3700(cm-1)に観察された。 例 n−オクチルホスホン酸と1,5−ジメチルビ
シクロ〔3.2.1〕オクタン−8−オールのモノエ
ステルおよびジエステルの製造を、まず購入した
n−オクチルホスホン酸中に含まれる水(3%)
を共沸的に留去させることにより実施した。斯し
てまずトルエン100ml中のn−C8H17PO
(OH)2100gをデイーン・スターク水分離器上に
還流させた。1時間以内にH2O3mlを分離後、ト
ルエン40mlを留去し、そして黄色澄明溶液をさま
した。ジメチル−1,5−シクロオクタジエン
(80/20)86gを添加したが温度上昇は観察され
なかつたので、触媒としてHClO4(60%)1.35gを
添加して、若干発熱的な反応を誘起した。この発
熱が静まつた後、混合物を更に90℃で2時間加熱
し、さまし、そしてペンタン100mlを添加後、濃
KOHでPH10に中和した。不均質なKOH溶液から
ペンタン層を分離し、アンモニアで洗滌し、そし
て仕上処理して中和不揮発性生成物(ジエステ
ル)11gを得た。KOH層を濃HClで酸性化後、遊
離した油状酸をペンタン200ml中に取出した。 MeOH/H2O混合物(容量比3/1、全容積
1000ml)で徹底的に抽出することにより、大部分
の未転化n−オクチルホスホン酸を除去してペン
タン層を残すことができ、該層は65gのモノ−
(1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクチ−8
−イル)−n−オクチルホスホネートを、流れや
すい微黄色液体として与えた。MeOH/H2Oフ
ラクシヨンをフラツシユしたところ55gの残渣が
残り、これは放置すると固化し、そしてオクチル
ホスホン酸のみから成り、再使用することができ
た。 上記製造されたモノエステルのカリウム塩を製
造するために、該モノエステル10gをH2O中に取
出し(不溶)、そして固体KOH粉末でPH7/8に
徐々に中和した。この操作中に撹拌不能なゲルが
生成したので、MeOHを添加しなければならな
かつた。回転蒸発器でMeOHとH2Oを除去した
後、残つた濃いガラス状物はエーテルに可溶なこ
とがわかつた。不溶性塩(痕跡のKClおよび炭酸
塩)は過により除去し得た。このカリウム塩は
繊維工業における添加剤として、特に繊維紡績の
帯電防止剤として有用である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中Xは基−OPO3H2または基−OSO3Hま
たは基−OP(R)O2Hを表わし、ここでRはC1
ないしC12のアルキル基を表わす) の1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールのエステル(またはそれらの塩)。 2 1,5−ジメチル−1,5−シクロオクタジ
エンを燐酸、硫酸またはモノアルキルホスホン酸
と反応させることからなる一般式 (式中Xは基−OPO3H2または基−OSO3Hま
たは基−OP(R)O2Hを表わし、ここでRはC1
ないしC12のアルキル基を表わす) の1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1〕オクタン
−8−オールのエステルの製造方法。 3 濃燐酸または濃硫酸を用いて反応を実施する
特許請求の範囲第2項記載の方法。 4 不活性有機溶媒の存在下に反応を実施する特
許請求の範囲第2または3項記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB8123326 | 1981-07-30 | ||
GB8123326 | 1981-07-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5838251A JPS5838251A (ja) | 1983-03-05 |
JPH0319220B2 true JPH0319220B2 (ja) | 1991-03-14 |
Family
ID=10523568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57131348A Granted JPS5838251A (ja) | 1981-07-30 | 1982-07-29 | 1,5−ジメチルビシクロ〔3.2.1.〕オクタン−8−オ−ルのエステルの製造および得られるエステル |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
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JP (1) | JPS5838251A (ja) |
BE (1) | BE893976A (ja) |
DE (1) | DE3228385A1 (ja) |
NL (1) | NL8202967A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1568647A (en) * | 1977-03-18 | 1980-06-04 | Shell Int Research | Dthiophosphoric acid diesters and salts thereof |
CA1152525A (en) * | 1978-05-12 | 1983-08-23 | Albertus J. Mulder | Derivatives of 1,5-dimethylbicyclo(3.2.1)-octane, the preparation of these compounds, and their use as perfume compounds |
NL7805142A (nl) * | 1978-05-12 | 1979-11-14 | Shell Int Research | Werkwijze ter bereiding van 1,5-dimethylbicyclo(3,2,1)- octanol-8. |
EP0013048B1 (en) * | 1978-12-29 | 1983-08-24 | Shell Internationale Researchmaatschappij B.V. | 8-substituted bicyclo(3.2.1)octanes and processes for the preparation thereof |
-
1982
- 1982-07-23 NL NL8202967A patent/NL8202967A/nl not_active Application Discontinuation
- 1982-07-29 BE BE0/208706A patent/BE893976A/nl not_active IP Right Cessation
- 1982-07-29 JP JP57131348A patent/JPS5838251A/ja active Granted
- 1982-07-29 DE DE19823228385 patent/DE3228385A1/de active Granted
-
1983
- 1983-12-15 US US06/561,754 patent/US4554109A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE3228385A1 (de) | 1983-02-17 |
US4554109A (en) | 1985-11-19 |
NL8202967A (nl) | 1983-02-16 |
BE893976A (nl) | 1983-01-31 |
JPS5838251A (ja) | 1983-03-05 |
DE3228385C2 (ja) | 1991-01-24 |
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