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JPH03173638A - 反射防止膜及びその製造方法 - Google Patents

反射防止膜及びその製造方法

Info

Publication number
JPH03173638A
JPH03173638A JP1224484A JP22448489A JPH03173638A JP H03173638 A JPH03173638 A JP H03173638A JP 1224484 A JP1224484 A JP 1224484A JP 22448489 A JP22448489 A JP 22448489A JP H03173638 A JPH03173638 A JP H03173638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
refractive index
low refractive
antireflection
antireflection film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1224484A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Suzuki
巧一 鈴木
Masashi Tada
昌史 多田
Hidekazu Ando
英一 安藤
Junichi Ebisawa
海老沢 純一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP1224484A priority Critical patent/JPH03173638A/ja
Priority to PCT/JP1990/000982 priority patent/WO1991002102A1/ja
Priority to DE69027590T priority patent/DE69027590T2/de
Priority to EP90911700A priority patent/EP0436741B1/en
Priority to KR1019910700334A priority patent/KR0185716B1/ko
Publication of JPH03173638A publication Critical patent/JPH03173638A/ja
Priority to US07/936,281 priority patent/US5354446A/en
Priority to US08/323,579 priority patent/US5605609A/en
Priority to US08/429,845 priority patent/US5772862A/en
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は建築用や自動車用等に使用されつる大面積で製
膜可能な反射防止膜とその製造方法に関するものである
[従来の技術] 従来、カメラレンズ、メガネ、デイスプレー等の光学体
の表面反射を低減させるために、その基体面に形成させ
る反射防止膜としては、低屈折率の薄膜をλ。/4(ん
。:設計波長、以下同じ)の光学膜厚に形成した単層反
則防止膜や、低・高2種類の屈折率を持つ物質を空気側
より順次(え。/4−ん。/2)の光学膜厚に形成した
2層反射防止膜や、低・高・中の3種類の屈折率をもつ
物質をこの順序で空気側より順次(え。/4−ん。/2
−ん。/4)の光学膜厚に形成した3層反射防止膜や、
空気側より低・高・中・低の屈折率物質を重ね、各層の
光学膜厚を(え。/4−え。/2−え。/4−え。/2
)とした4層反射防止膜などが典型的なものとして知ら
れている。一方、このような多層反射防止膜の用途とし
ては、前述のカメラレンズ、メガネデイスプレー等の小
型のものの他に最近では店舗のショーウィンドウなど大
型の商品に対する需要も出てきている。ところが、これ
らの多層反射防止膜に使用される低屈折率材料であるM
gF2やSiO□が絶縁材料であるため大型つまり大面
積コーティングに対して生産上有利であるり、C,(直
流)スパッタリング法によって成膜することが難しい。
通常は、これらの低屈折率物質の成膜に対しては蒸着法
が用いられる。そのため、カメラレンズやメガネのよう
な小型商品に対しては問題は起こらないが、大面積に対
しては膜厚を均一にするように制御しなければならない
という課題が生じる。MgF2やSiO□をスパッタリ
ング法によって成膜する手段としては、MgF2やSi
O□の化合物ターゲットを用いてR,F、 (高周波)
スパッタリング法により成膜するという方法があるが、
この方法では、ターゲットを作成するのに時間やコスト
がかかる上に、R,F、スパッタリング法自体長期にわ
たる生産上の安定性という面では不安が残る。又、Mg
[”2や5i02をスパッタリング法によって成膜する
別の手段としては、MgやSjのターゲットから反応性
スパッタリング法によって成膜するという事が考えられ
るが、MgF2の場合腐食性のガスである弗素を使用し
なければならないので装置の保守上問題があるし、Si
O□の場合はスパッタガスは酸素であるため問題がない
が、Siが半導体であるためDC,スパッタが難しく、
又、成膜速度が一般に遅いため生産タクトが長くなりニ
ス1〜上不利である。
[発明の解決しようとする課題] 本発明の目的は、従来技術が有していた前述の欠点を解
消しようとするものであり、建築用や自動車用等で使用
されるような大面積の反射防止膜を低コストで提供する
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、空気側から数えて奇数層には低屈折率膜を、偶数層
には高屈折率膜を積層してなる多層の反射防止膜におい
て、低屈折率膜が、Zr、Ti、Hf、Sn、Ta、I
nのうち少なくとも1種と、Si(ケイ素)とB(ホウ
素)のうち少なくとも1種とを含む複合酸化物を主成分
とすることを特徴とする反射防止膜を提供するものであ
る。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明における着眼点は、Zr、Ti、Hf、Sn、T
aInのうち少なくとも1種と、SiとBのうち少なく
とも1種を含む複合酸化物、例えばZrBxO□Zr5
iyOz及びZrBxSiyOz系の各挿脱において、
BjKりSiの組成比が変化することによって、その屈
折率が連続的に変化するということである。
具体的にはZrBxOz系において、BのZrに対する
原子比Xが0から3.7まで増加することによって、屈
折率は2.1から1.7まで連続的に低下する。又、Z
r5iyO□系では、SiのZrに対する原子比Yが0
から9.0まで増加することによって、屈折率が2.1
から1.5まで連続的に低下する。
表1は、これらの複合酸化物からなる膜での性質を示し
たものである。それぞれ表に挙げた組成のターゲットを
用いて、反応性スパッタリングにより製膜したものであ
る。結晶性は、薄膜X線回折により観測した。又、耐擦
傷性は、砂消しゴムによる擦り試験の結果で、Oは傷が
殆どつかなかったもの、×は容易に傷が生じたものであ
る。
耐摩耗性は、テーパー試験(摩耗輪C3−1叶、加重5
00g、1000回転)の結果、ヘイズ4%以内のもの
を○、ヘイ14%超のものを×とした。耐酸性は0.1
N  H,SO4中に240時間浸漬した結果、TV 
(可視光透過率)、RV (可視光反射率)の浸漬前に
対する変化率が1%以内のものを○、1〜4%のものを
△、膜が溶解して消滅してしまったものを×とした。耐
アルカリ性は0.IN NaOH中に240時間浸漬し
た結果、TV、Rvの浸漬前に対する変化率が1%以内
のものを○、膜が溶解してしまったものを×とした。煮
沸テストは、1気圧下、100℃の水に2時間浸漬した
後、TV、RVの浸漬前に対する変化率が1%以内であ
るとき○、1%超のとき×とした。
ZrBxOz膜に関しては、表1から明らかなように、
膜中のBが少ないと結晶性の膜ができ、Bが多いと非晶
質の膜ができる傾向があることがわかる。そして、結晶
性の膜は耐擦傷性及び耐摩耗性が劣るのに対して非晶質
の膜は優れていることがわかる。これは非晶質の膜は、
表面が平滑である為であると考えられる。従って、Zr
BxOz膜(膜中のZrに対するBの原子比Xが0゜1
0< x )の膜は耐擦傷性、耐摩耗性に優れている。
B2O3膜は吸湿性で空気中の水分を吸収して溶けてし
まうので、ZrBxOy膜においてX≦3程度が好まし
い。
ZrB、0□膜中のZrに対するO(酸素)の原子比は
特に限定されないが、多すぎると膜構造が粗になりボッ
ボッの膜になってしまうこと、又、あまり少ないと膜が
金属的になり透過率が低下したり膜の耐擦傷性が低下す
る傾向があることなどの理由によりZrO□とB2O3
の複合系となる量程度であることが好ましい。即ち、複
合酸化物をZrL+ X BO+、 sと表すと、Bが
Zrに対して原子比でX含まれる時に、z=2+1.5
x程度であることが好ましい。
又、表1より、ZrBxO□膜中のBの量が増えるにつ
れ、膜の屈折率が低下する傾向があることがわかる。膜
の組成と屈折率nとの関係を第2図(a)に示す。膜中
のBを増やすことにより、屈折率nは2.0ぐらいから
1.5程度まで低下する。
従って0.10<x≦3.2<z≦6.5のZrBxO
z膜は良好な耐擦傷性及び耐摩耗性を有し、かつ、Bの
量によって自由に屈折率を選択できる。
さらに、表1に示したように、膜中のBの含有量が増え
るにつれ、耐酸性、耐アルカリ性が劣化する傾向がある
。X≧2.3で耐酸性が悪(なり、x>4で耐アルカリ
性の低下及び煮沸テストで劣化を示すようになる。
以上のように、ZrO□膜に酸化硼素B2O3を加えた
ことにより、膜が非晶質化し、表面が平滑化し、これが
耐摩耗性及び耐擦傷性の向上に寄与していると考えられ
る。又、Bの量で屈折率の調節が可能となり、さらに、
ZrO□膜と比べて、内部応力が小さいため、接する膜
との密着性の点で有利である。これは特に厚い膜を形成
する場合に有利である。
次に、ZrSi、O,膜に関しては、やはりアモルファ
スであり、耐擦傷性、耐摩耗性の高い膜が得ら11る。
屈折率については、7.rCh (n := 2.15
)とS 1. (] 2(n = 1.46)の間でそ
の組成別名によって上下する(第2図(b)参照)。さ
らに訂しくは、Z r Sl y O7膜にJ3いて、
0.05≦y(膜中のZrに対するSiの原子比)≦1
9であることが好ましい。
y<o。05だと、膜か非晶質化ゼす、十分な物理的耐
久性が得られない。又、y〉19だと、耐アルカリ性が
悪くなる。又、z (ZrSi、Oy成膜中Zrに対す
るOの原子比)は、Z r B x Oz膜について述
べたのと同様の理由により、SiがZrに対して原子比
でy含まれる時に、z=2+2y程度であることが好ま
しい。
又、ZrBxSiyOz膜も本発明の目的に合った膜で
ある。かかる膜中のZrに対するBの原子比x、Siの
原子比y、0の原子比Zは、x+y≧0.05であれば
膜が非晶質化し、耐擦傷性及び耐摩耗性の高い膜となる
ので好ましい。
又、x+y≦19であれば耐アルカリ性も良好であるの
で、ZrBxSiyOz膜においては、005≦X +
 y≦]9であるのが好ましい。ただし、1.述のよう
に、B2O3は吸湿性で空気中の水分を吸収して溶けて
しまうため、ZrBxSl、yOz膜中にあまり多(含
有されない)jがよい。具体的には、膜中において、Z
rO2< 25mo1%かツ5iOz < 25mo1
%で残りカ月3□03となる程I3□0.が含まねてい
ると化学的耐久性が不−1−分となる。即ぢ、ZrBx
SiyOx膜中のZr: B : Si (原子比)を
]:x+yとすると、1/ (1+x十y) <0.2
5かつZ/(1+ x +y ) <0.25、即ち、
X→−y−3>0かつx−3y+1>Oの組成は化学的
耐久性か好ましくない。Zは、7.rBxO□の場合に
述べたのと同様の理由によりこの膜をZ+〜02+B2
O3→−S i 02の複合系と考えて、yは2+1.
5 x+ 2膜稈度であることが好ましい。よってほぼ
2<z<40程度であることが好ましい。I3や81の
含有量が多い程Z r BパIy02膜の屈折率は低下
する。
Zr1LSjyO2膜の例を第2図(c)に示す。
Zr以外の金属、即ぢ、I’i、tlf、 Sn Ta
、 In  と、BとSiのうち少なくとも1種とを含
む酸化物も1 同様に非晶質となり、十分な耐擦傷性、及び耐摩耗性が
得られる。TtStzOy膜を表1のサンプル15に一
例として示した。
ここで注目すべき事は、Zr+oSig。02の組成の
膜において、屈折率が1.5という非常に低い値が得ら
れることである。この値はSiO□の1.46という値
には及ばないものの、多層の反射防止膜用の低屈折率膜
の材料として、充分使用可能なものである。又、このZ
r l 031900Z膜は5i02膜と異なり、耐ア
ルカリ性も優れているため、耐久性の向上も期待できる
。更にはこのZr+oSisoO□膜を反応性スパッタ
リング法によって成膜を行なう場合、ターゲットとして
用いるZr−Si合金に電導性があるため、D、 C,
スパッタリングが可能という大きな利点がある。この事
実は、通常のSiターゲットが半導体のためこのり、 
C,スパッタリング法が難しいという事と比較するとか
なり優位性がある。しかも、反応性スパッタリング法に
よるZr+oSiioO□膜の成膜速度も、SiO□膜
に比較してかなり速いため、生産タクトの短縮 2 にもつながり、ロス1〜的にも有利であると考えられる
次に本発明によって実際に3層の反射防止膜を作成する
事を考えてみる。3層反射防止膜は、可視光全体にわた
るような広い波長領域において低反射率を実現できるた
め、一般に広く実用化されている。この3層の反射防止
膜を本発明によって構成するためには、基板の表面上に
空気側から数えて第1層として光学膜厚λ。/4の屈折
率1.49のZr5iyOz膜を形成する。
この屈折率1.49の膜は、前述のZr+oSisoO
□の組成をわずかに調整するだけで実現可能である。
第2層としては光学膜厚λ。/2の屈折率2.05のZ
rBxO□膜を形成する。この屈折率2.05の膜は、
BのZrに対する原子比Xを0.4<X<1種度にすれ
ば実現できる。この場合、第3層として要求される中間
屈折率は、3層反射防止膜の条件(n 3” n + 
 ・n o”2)により、例えば基板(ソーダライムガ
ラス板)の屈折率n。が1.52で、第1層のZr5i
yO□膜の屈折率149とすると、およそ1.49X 
(1,52)”” = 1.84となる。この屈折率の
膜はZr5ivO□膜においてSiのZrに対する原子
比Yを調整することによって容易に実現できるが、この
中間屈折率のん。/4の膜を屈折率2.05のZrBx
Ozと屈折率1.49のZr5iYOzを交互に積み重
ねた等側腹に置き換えることによって、この反射防止膜
の広帯域化、高精度化を企ることができる。又、同様に
して3層以上の反射防止膜も、各構成膜の屈折率を調整
して形成することができる。
このような多層の反射防止膜において、ポイントは低屈
折率膜の材料であるが、本発明ではZr5iyO□にお
けるSiのZrに対する原子比Yを調整することによっ
て、前述のように、屈折率1.5の膜も実現できる。Y
を増加させることによって、さらに屈折率を低下させる
ことができるが、あまりSiの割合が多くなると膜の耐
アルカリ性が低下する。又、低屈折率膜の材料としての
Yの下限値は、組合わせる高屈折率膜の材料の種類によ
って左右されるために、厳密に規定されるものではない
が、この低屈折率材料の屈折率があまり高(なり過ぎる
と、組合わせる高屈折率材料も限定されてしまい、又、
反射防止性能も低下すると考えられるため、屈折率とし
ては1.7以下が適当と考えられる。よってYの値の範
囲としては2以上19以下が望ましい。
本発明における反射防止膜を形成する基体としては、ガ
ラス、プラスチック、フィルム等を使用することができ
るが、屈折率が1.45〜1,60程度の透明なものが
望ましい。
本発明における高屈折率膜の材料としては、例に挙げた
ようにZrBxOz系、ZrSi、Ox系、ZrBxS
iyOz系において、B(7)Zrに対する原子比Xや
SiのZrに対する原子比Zを押さえて、その屈折率を
上げたものを使用できるが、これに限定されるものでは
なく、通常使用されるような高屈折率材料であるTil
□、 ZrO□、 ZnS、  Ta20aなども使用
することができる。しかしながら、高屈折率材料も低屈
折率材料も同じZrB、O□やZr5iyOz、 Zr
BxSiyOzを使用することにより、異 5 種材料量でしばしば起こり得る眉間ハク離を防ぐ事がで
き、その結果、付着力向上の効果が期待できる。
本発明における反射防止膜を作成する手段としては、通
常の蒸着法、スパッタリング法。
CVD法など、どの手法を使用してもよいが、本発明の
効果を充分に上げるためには、スパッタリング法が望ま
しい。なぜならば、本発明の特徴は、前述のように低屈
折率膜をり、 C,スパッタリングによって作成できる
ことにあるからである。本発明による低屈折率膜をり、
 C,スパッタリングによって形成する場合には、ター
ゲットとしてZrとSiの合金ターゲットを用い、スパ
ッタ用ガスとしてArと0□の混合ガスを使用する。
一方、高屈折率膜も同様にZrとSiやZrとBの合金
ターゲットからの反応性スパッタリングによって作成す
ることが可能だが、それ以外の材料を使用する場合でも
それぞれの材料の金属ターゲットを用いれば問題はない
。又、高屈折膜を成膜する場合ターゲットとして焼結I
TO6 のように電導性のものも用いることもできる。
以上、BとSiのうち少なくとも1種とZrとを含む複
合酸化物を主成分とする膜について述べたが、Zr以外
のTi、 Hf、 Sn、 Ta、 In等についても
同様である。
以上のように本発明によれば、多層の反射防止膜をイン
ラインD、C,スパッタリング法の装置で作成可能であ
る。そして、このインラインD、 C,スパッタリング
法の特徴は、大面積での膜厚の均一性制御が比較的容易
にでき、その結果として大面積の反射防止膜が実現でき
る事である。この様な、大面積の反射防止膜の用途とし
ては、店舗のショーウィンドウや人形ケース、絵画等の
前面ガラスなどが考えられる。又、大面積の商品が作成
可能ということは、小さな商品も一度に多量に作成でき
るという事であり、この事は生産コストの低下につなが
る。このようなものの具体的用途としては、デイスプレ
ーの前面パネルや、太陽電池用のカバーガラスなどが考
えられる。
[実施例] 以下に本発明の実施例について説明する。
実施例1 インライン方式マグネトロンD、Cスパッタ装置の陰極
上にZr : Si= 10 : 90の合金ターゲッ
トとSnの金属ターゲットをセットする。研磨などの方
法でソーダライムガラス基板を十分に洗浄、乾燥した後
、真空槽内に入れ、油拡散ポンプでI X 1O−5t
orr以下まで排気する。この際、基板加熱は行なわな
い。次に0□ガスを真空系内に導入し、その圧力が3.
 OX 10−”torrになるように調節する。この
状態で金属Snターゲットに2.7 W / Cm2の
パワーを印加して、5nOz (屈折率2.0)を11
44人成膜する。次に真空系内の雰囲気をAr + 0
2= 60 : 40の混合ガスに完全に置換し、その
圧力が3.2X 1.0−”Torrになるように調節
する。この状態でZr−3jの合金ターゲットへ3.6
 W / Cm2のパワーを印加してZr5ivOz膜
(屈折率1.49)を675人成膜する。尚、膜厚の制
御ばすべて、ターゲットの前を通過するガラス基板の搬
送速度を変化させる事によって行なったが、膜厚の精度
を高めるために、光学式の多色モニターを併用した。こ
のようにして作成したサンプルの可視領域の分光反射ス
ペクトルを第1図に点線]として示す(ガラス基板の裏
面からの影響は除去しである)。
実施例2 実施例1で使用したインライン式マグネトロンD、 C
,スパッタ装置の陰極上に、金属Snターゲットのかわ
りに、Zr:B=7+3の合金ターゲットをセットする
。実施例1と同様の手順で、ソーダライムガラス基板上
に215人厚O2rBxOz膜(屈折率2.05) 、
 165人厚O2r5iyOz膜(屈折率1.49) 
、 926人厚O2rBxOz膜(屈折率2.05) 
、 837人厚O2r5iYO□膜(屈折率1.49)
を順次積層する。尚、ZrBxO□膜の成膜条件として
は、スパッタガスとしてAr:O□=7:3の混合ガス
を用い、3.5 X 1O−3torrの圧力で、Zr
−Bの合金ターゲットへ7.8W / Cm2のパワー
を印加した。尚、膜厚の厳密な制御のた 9 め、実施例]と同様に、光学式の多色モニターを併用し
た。このようにして作成したサンプルの可視領域の分光
反射スペクトルを第1図の曲線2に示す(ガラス基板の
裏面からの影響は除去しである)。
 0 [発明の効果] 以上のように本発明によ、ftば、従来作成することが
難しかった大面積の反射防止膜を提供する事ができる。
特に、本発明において、高屈折率膜も低屈折率膜も両者
ともZrBxO□膜、Zr5iyOz膜、Z r B 
IL S > y Oz膜を用いる事によって、層間の
ハタ離を防止するという効果も期待できる。更にはZr
Bう0□膜、Zr5iy02膜、ZrLSjyO□膜は
BやSiの添加によって膜が非晶質化して、表面の平滑
性が向上しているために、耐擦傷性の向上も認められる
。又、本発明で使用される低屈折率膜の材料であるZr
5iyO7膜は、5i(h膜に比較して耐アルカリ姓が
優れており、硬度も高く緻密であると考えられるので、
作成した反射防止多層膜の耐薬品性向上にも効果がある
【図面の簡単な説明】
第1図は作成したザンブルの可視領域における分光反射
スペクトルを示したものである。図において、1GJ実
施例1に従って作成したザンブルの分光反射曲線、2は
実施例2に従って作成したザンプルの分光反射曲線を示
す。 第2図(a)はZrBxOz膜中のBの含有量と1漠の
屈折率r)との関係を示した図である。第2図(1))
はZr5iyO□膜中の81の含有量と11との関係を
、第2図(c)はZrt3+5tyOy膜中のSiの含
有量と11との関係を示した図、第2図((1)はTi
Si、Oy肋膜中Siの含有量とr)との関係図である
。  3 4

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)空気側から数えて奇数層には低屈折率膜を、偶数
    層には高屈折率膜を積層してなる 多層の反射防止膜において、低屈折率膜が、Zr、Ti
    、Hf、Sn、Ta、Inのうち少なくとも1種と、S
    i(ケイ素)とB(ホウ素)のうち少なくとも1種とを
    含む複合酸化物を主成分とすることを特徴とする反射防
    止膜。
  2. (2)低屈折率膜が、ジルコニウムとケイ素とを含む複
    合酸化物を主成分とし、SiのZrに対する原子比Yが
    2≦Y≦19であることを特徴とする請求項1記載の反
    射防止膜。
  3. (3)空気側から数えて奇数層には低屈折率膜を、偶数
    層には高屈折率膜を積層してなる 多層の反射防止膜において、低屈折率膜及び高屈折率膜
    が、B(ホウ素)、Si(ケイ素)のうち少なくとも1
    種と、Zr、Ti、Hf、Sn、Ta、Inのうち少な
    くとも1種とを含む複合酸化物を主成分とすることを特
    徴とする反射防止 膜。
  4. (4)低屈折率膜におけるB、Si又はその両者の和の
    Zr、Ti、Hf、Sn、Ta、Inの合計に対する原
    子比が、高屈折率膜におけるB、Si又はその両者の和
    のZr、Ti、Hf、Sn、Ta、Inの合計に対する
    原子比よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の反
    射防止膜。
  5. (5)低屈折率膜がZrとSiとを含む複合酸化物を主
    成分とし、SiのZrに対する原子比Yが2≦Y≦19
    である事を特徴とする請求項3又は4記載の反射防止膜
  6. (6)空気側から数えて奇数層には低屈折率膜を、偶数
    層には高屈折率膜を積層してなる 多層の反射防止膜であって、低屈折率膜が、Zr、Ti
    、Hf、Sn、Ta、Inのうち少なくとも1種と、S
    iとBのうち少なくとも1種を含む複合酸化物を主成分
    とする反射防止膜をスパッタリング法によって製造する
    ことを特徴とする反射防止膜の製造方法。
  7. (7)SiとBの少なくとも1種とZrの合金ターゲッ
    トを反応性スパッタリングして低屈折率膜を形成するこ
    とを特徴とする請求項6記載の反射防止膜の製造方法。
  8. (8)BとSiの少なくとも1種とZrの合金ターゲッ
    トを反応性スパッタリングして高屈折率膜を形成するこ
    とを特徴とする請求項6又は7記載の反射防止膜の製造
    方法。
JP1224484A 1988-03-03 1989-09-01 反射防止膜及びその製造方法 Pending JPH03173638A (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1224484A JPH03173638A (ja) 1989-03-07 1989-09-01 反射防止膜及びその製造方法
PCT/JP1990/000982 WO1991002102A1 (en) 1989-08-01 1990-08-01 Film based on silicon dioxide and production thereof
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