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JPH03133935A - ヒト天然型インターロイキン6組成物 - Google Patents

ヒト天然型インターロイキン6組成物

Info

Publication number
JPH03133935A
JPH03133935A JP1273369A JP27336989A JPH03133935A JP H03133935 A JPH03133935 A JP H03133935A JP 1273369 A JP1273369 A JP 1273369A JP 27336989 A JP27336989 A JP 27336989A JP H03133935 A JPH03133935 A JP H03133935A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
human
interleukin
pro
natural
produced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1273369A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobutake Sakurai
桜井 信豪
Kazuo Hosoi
和男 細井
Makoto Kihara
誠 木原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP1273369A priority Critical patent/JPH03133935A/ja
Publication of JPH03133935A publication Critical patent/JPH03133935A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はヒト線維芽細胞からヒトインターフェロンβ
を産生させるためのスーパーインダクション法で同時産
生された天然型のヒトインターロイキン6に関する。本
発明に係るヒト天然型インターロイキン6は、免疫不全
症、骨髄移植後などの骨髄抑制、血小板減少症等に汎く
治療築として利用しうる有用な物質である。また、血中
などのインターロイキン6濃度を測定するための標準品
としても有用である。
[従来の技術] 抗原刺激を受けたB!jA胞が、抗体産生細胞にまで分
化するのにT細胞由来の分化誘導因子が必要であること
が知られている(Nature N、Biol、237
゜15(1972))。B細胞を抗体産生細胞に分化さ
せる因子の総称はB CD F (B cell di
fferentiationfacter)と呼ばれて
いる。そしてこのBCDFはヒトの末梢血、扁桃などよ
り密度勾配遠心等でリンパ球を分離し、Epstein
−narr Virusを用イテヒトB細胞を形質転換
し、ヒトBCDF産生B細胞株を樹立し、これを培養す
ることにより得られることがわかっている(特開昭6O
−169424)。また、リンパ球混合反応中細胞、マ
イトゲン刺激T細胞、T細胞ハイブリドーマなどを培養
することによって活性部位に糖鎖をもっBMJ胞分化囚
子(TRTi’1)と糖鎖をもたないB細胞因子(TR
F2)が得られることがわかっている(特開昭60−2
37022 )。さらにB細胞分化囚子蛋白品として人
T細胞白血病ウィルスにより形質転換された大細胞によ
り生産されたB細胞分化因子が提唱された(特開昭61
−115025 )。またhuman  T  lym
photropicvirLls  type  Iで
形質転換させたヒトT細胞株の培養上清から分離したB
CDF活性を有する分子121kdの蛋白質はBSF−
2と呼ばれていた(T、l1iranoら、 Proc
、Natl、Acad、Sci、USA、82.540
0(1985))。以上のようにB細胞やT細胞のよう
なリンパ球系の細胞が産生ずるB細胞分化因子が報告さ
れている。
その後、遺伝子操作技術のめまぐるしい進歩により、二
〇B細胞分化因子(BSF−2)をコードする遺伝子の
DNA配列、および蛋白質のアミノ酸配列が決定された
(特願昭61−184858、特開昭(i3−1579
90 )。さらにこの遺伝子を用いて原核生物の細胞内
で複製可能なベクターDNAよりなる組み換えDNAに
より形質転換された原核生物細胞を培地中にて培養し、
生産されたヒトBCDFを採取することも可能となった
(特開昭63−157996)。そして、このヒトBC
DFを有効成分とする免疫療法剤が癌・原発性・二次性
免疫不全症及びこれから′生じる各種感染症に対して有
効であることが見いだされた(特開昭64−63524
)。
一方、肝細胞の急性期蛋白を誘導する蛋白質としてHS
 F (hepatocyte  stimulati
ng  facter)が知られていた(Ann、N、
Y、Acad、Sci、408.90(1983))。
二〇H8Fも研究の結果、機能的にはBCDF (BS
F−2)と同じであることが分かった( Proc、N
atl、Acad、Sci、USA、84.7251(
1987))。
また、インターフェロン活性をもつといわれる■FN−
β2 (ヨーロッパ公開特許N o、  022057
4、Proc、Natl、Acad、Sci、USA、
77.7152(1980))や26kd  prot
ein  (Proc、Natl、Acad、Sci、
tlSA、72.2708(1982))およびハイプ
リドーマ/プラズマサイトーマの増殖因子であるHPG
Fも同じ物質である゛ことがわかった( 5cienc
e、324.415(1986) 、 EMBO、J、
6.1219(1987) 、J、Exp、Med、1
65,914.(1987) )。
このように別々の活性で単離された蛋白質が実は同一物
質でありインターロイキン6と呼ぶことが提唱された(
Nature、324. 73(1986)、  EN
IlO,J、。
6.1219(1987))。
インターロイキン6は様々な細胞が産生ずることがわか
っている。上述のリンパ球のほかにヒト線維芽細胞をP
o1y(I)・Po1y(C)とシクロへキシミドを刺
激することで産生ずることが報告されている(Eur、
J、口iochem、、159,625.(1986)
 )。誘導物質は多岐にわたりIL−1,TNF、PD
GF。
IFN−β、LPS、  ウ゛イルスなども知られてい
る。また、ヒト血管内皮細胞、マクロファージ、ヒトグ
リオブラストーマなどが産生ずることも報告されている
。 (Immunol、、142,144.(1989
)、  J。
Immunol、、141,1529.(1988)、
特開昭83−296688) )。
ところで、遺伝子組換え大腸菌によるヒトBCDF (
IL−6)の生産が可能になってから(特開昭63−1
57!396 )その生物活性や他細胞への作用といっ
た生物学的知見は多く得られたものの、これは糖鎖を持
たないこともあり、実際にヒト細胞が産生ずる天然型の
インターロイキン6と同等であるのか、その他の生物活
性についてもどうが、という疑問が残されたままであっ
た。これは、大腸菌などの原核動物を用いた遺伝子組み
換え型では特定蛋白質の生産性が非常にすぐれるのに対
し、ヒト細胞゛では生産性が劣るというのが原因の1つ
でありヒト天然型インターロイキン6を一定の品質で大
量に入手することが不可能であった。また、ヒト天然型
インターロイキン6のアミノ酸配列や糖鎖構造などの物
理化学的知見が少ないのもこのことが原因の1つである
BCDFをコードする遺伝子を組み込んで形質転換した
原核生物細胞を用いて生産したヒトBCDFのN末端ア
ミノ酸はPro−Val−Pr。
−Pro−Gly= ・・とAla−Pro−Val−
Pro−Pro−・・・などが知られている(特開昭6
3−157990 )。天然型についてはインターロイ
キンl″′C誘導をかけた線維芽細胞由来のインターロ
イキン6のN末端アミノ酸はAla−Pro−Val−
Pro−Pro−Gly−Glu−Asp−Ser−L
ys−Asp−Val ・・・とVal−Pro−Pr
o−−・・の混合物であることが報告されている(J、
Exp、Med、、165,914(1987))。ま
た、白血球由来の天然型インターロイキン6のN末端ア
ミノ酸も同様にAla−Pro−Val−Pro−Pr
o ・・・とVal−(Pro)−Pro−Gly−G
lu ・・・(D混合物であるとされている(J、Im
munol、、140.1534(1988)  )。
 また、 F −D I F(fibroblast−
derived differentiation i
nducing facter)のN末端アミノ酸はV
al−Pro−Pro−Gly ・と報告されており、
インターロイキン6とホモロジーが高い(The bi
ology of the 1nterferon S
ystem 1988.p395)。以上のように様々
な報告がなされているが、産生細胞の種類や、誘導物質
の種類などで天然型インターロイキン6の構造等物理化
学的性状が変化することが示唆される。このことは、分
子量、等電点、糖鎖構造などについても同様なことが言
える。たとえば、線維芽細胞からインターロイキン1で
産生させたH G F (hybridoma gro
wth facter)の分子量は、23kdと24k
 dであるが(J、Exp、Med、、 165,91
4(1987))、単球が産生したヒトインターロイキ
ン6の分子量は21.5,23.5.24,26,28
kdと(FEBS LETTER5,247,323(
1989))様々である。ヒトインターロイキン6の分
子量の多様性は糖鎖構造(O−グリコシド型とN−グリ
コシド型)とリン酸化が原因基よると予想されている(
FEBS LETTER3,247,323(1989
)、  Iloichem、Biophys、Res、
Commun、、152.1144(1988))。 
以上のようにヒト天然型インターロイキン6については
依然として解明されていない点が多く、またその細胞の
種類や誘導物質などの違いによる活性、構造等も未知で
ある。
ヒト線維芽細胞をスーパーインダクション法で産生させ
たヒト天然型インターロイキン6については完全に精製
した例がなく、N末端アミノ酸や、糖鎖構造に関しても
報告がない。
[発明が解決しようとする課題] 従って本発明の目的は、ヒト線維芽細胞からスーパーイ
ンダクション法で産生させたヒト天然型インターロイキ
ン6を精製し、インターロイキン6を物質として提供す
るものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記問題点を解決するために鋭意研究を重
ねた結果、ヒト線維芽細胞からヒトインターフェロンβ
を産生させるために用いられるスーパーインダクション
法で産生された培養液からヒトインターロイキン6を精
製する手法を確立し、かくして得られたインターロイキ
ン6標品の構造を明らかにすることで、既に知られてい
るものとは異なる線維芽細胞由来のヒトインターロイ上
26組成物を提供することを達成し、本発明を完成に至
らしめた。以下に本発明の詳細な説明する。
さて、本発明者等はヒト線維芽細胞を合成核酸であるボ
リエ:ボリCと蛋白合成阻害剤であるシクロへキシミド
で処理することによりIL−6を産生させる方法に着目
した。本誌はヒト天然型インターフェロンβの産生方法
であるスーパーインダクション法と共通するものであり
、この方法によってヒト綜維芽細胞が多量に抗ウィルス
活性を有するとも云われる工FN−β2(26kd  
pr。
tein、  I L −6)を産生じているとの報告
に注目した(Proc、Natl、Acad、Sci、
、79. 2768.  (1982))。
この産生方法は既に知られているヒト天然型インターフ
ェロンβのものと全く同一(Proc、Natl、Ac
ad、sci、 、 67、464(1970) 、 
J、Gen、Virol、 、56.78(1970)
)の方法でよい。
本発明者らはスーパーインダクション法を用いた線維芽
細胞培養液中にはヒト天然型インターロイキン6とヒト
天然型インターフェロンβを含有されていることをEL
ISA法およびHGF活性測定で確認した。本スーパー
インダクションによって産生された有用物質IFN−β
は゛プル−セファロース°”等のブルー色素結合の不溶
性担体(ブルー担体)および金属キレート担体で精製す
ることができる(特公昭64−12700.USP−4
541952)。
好都合にもヒトIFN−β2(IL  6)はブルー担
体にあまり吸着しないことが知られている(ENllo
、J、 、5.2529(1986))が、既報告では
IL−6を抗ウイルス活性物質ととらえているので本発
明で述べるような抗ウィルス活性を持たないIL−6の
挙動を示すものではない。ここで用いられるブルー担体
の量は実質的にインターフェロンβを結合するのに足り
る量が使用されるので通常1〜5%程度のヒト天然型イ
ンターフェロンβがブルー担体に未吸着で残る。本条件
においては90%以上のヒト天然型インターロイキン6
が非特異吸着画分に残ることが明らかにされた。次にこ
のブルー担体素通り上清よりヒト天然型インターロイキ
ン6を回収するためには、公知の方法に従って粗ヒト天
然型インターロイキン6を含む液をシリカ系吸着剤(シ
リカ担体)に接触させて吸着することができる。シリカ
担体とはたとえば、CPG (controlled 
pore glass )やシリカゲルなどがある。シ
リカ系担体を用いた濃縮方法はCPG(c。
ntrolled pare glass )でバッチ
吸着し酸で回収する方法が知られている(J、Exp、
Med、、165,914(1987))。また、イン
ターロイキン6と同じアミノ酸配列を有し、同一物質と
推定されている線維芽細胞由来分化誘導因子(F−DI
F)の精製にはマイクロビーズシリカゲルを用いるバッ
チ吸着方法が知られている(The Iliology
 of the 1nterferan System
 1988.p、395 )。本発明では、シリカ担体
を粗ヒト天然型インターロイキン6液中に投入するバッ
チ吸着でも、あるいはシリカ担体をカラムに充填し、そ
の中に粗ヒト天然型インターロイキン6液を流すカラム
吸着法のいずれでもよい。
用いるシリカ担体の細孔径は7〜1100n、好ましく
は10〜50nmのものがよい。吸着条件は中性付近、
好ましくはpH6,5〜8でよい。
カラム吸着法を行なう場合には、粗ヒト天然型インター
ロイキン6液中に残存する不溶化した蛋白質や核酸、細
胞の保護効果のために投入しである水溶性高分子(メチ
ルセルロースなど)の除去のためにシリカ担体のカラム
の前段にプレカラムを設置してもよい。プレカラムには
少量のシリカ担体、または工L−6を結合しないブルー
担体など不溶化担体であるならばいずれでも良い。シリ
カ担体からヒト天然型インターロイキン6を溶出させる
前にIL−6を溶出させない溶液(中性または弱酸性バ
ッファー)で洗浄することが望ましい。
これによって担体に吸着していた一部夾M蛋白質などを
除去することができる。洗浄後、ヒト天然型インターロ
イキン6を脱着可能な回収液で回収する。この場合の回
収液は公知の酸性溶液が望ましい。具体的にはグリシン
−塩酸バッファー(pI(2)やpH1〜″3の塩酸、
硫酸などの鉱酸または有機酸が用いられる。また、これ
らの回収剤にエチレングリコールやグリセリンなど適宜
加えることもできる。
シリカ担体にはヒト天然型インターフェロンβも親和性
があり、酸で回収した濠には、夾雑蛋白質やヒト天然型
インターフェロンβも濃縮されている。シリカ系担体か
ら酸性条件下で回収したインターロイキン6およびイン
ターフェロンβを含む液からインターロイキン6を分離
精製する方法としては、中和/抗粗インターロイキン6
ボリクローナル抗体カラム/ゲルろ過/強酸性イオン交
換クロマトグラフィー/逆相クロマトグラフィーを組み
合わせた方法(Eur、J、Illiochem、、 
168,541(1987))のうち強酸性イオン交換
クロマトグラフィーで分離すると報告されているが、操
作が煩雑であり、分離度も明確でない。
本発明者らは、これらの問題を解決するために鋭意検討
を重ねた結果、塩析法と疎水性クロマトグラフィーを組
み合わせることが極めて高い効果をもたらすことを見い
だした。具体的に述べる。
まずヒト天然型インターロイキン6が安定である酸性条
件(pH1〜6)で塩析することで夾雑蛋白質と分離で
きることを見いだした。つまりヒト天然型インターロイ
キン6を液相中に残し、他の夾雑蛋白質などを沈殿させ
る方法である。塩析に使用する塩としては硫酸アンモニ
ウム、硫酸ナトリウム、リン酸1ナトリウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウムなどが用いられるが好ましくは硫
酸アンモニウムか硫酸ナトリウムが良い。たとえば硫酸
アンモニウム10%〜60%飽和硫安として添加し、遠
心分離機で沈殿を除去することで上清中のヒト天然型イ
ンターロイキン6の純度を飛躍的に上昇させることがで
きることを見いだした。
塩折接のヒト天然型インターロイキン6を含む上清中に
は多量の塩類を含有する。一方、疎水的クロマトグラフ
ィーは蛋白質の疎水性を利用して、吸着、脱着を行い、
精製する有効な手法として用いられている( Bioc
hem、Biophys、Res、Commun、 、
49.383(1972))。特に塩類の濃度が高くな
っている状態ではそのまま接触させることで蛋白質を吸
着ままあるいは一部希釈して疎水的クロマトグラフィー
に接触でき、効率よくヒト天然型インターロイキン6を
吸着できる。吸着方法はカラム法でもバッチ法でも良い
。また、上記の塩析において、インターロイキン6を含
有する上清に対しさらに硫安を添加して65%〜70%
飽和硫安とする沈澱物を40%以下の飽和硫安液で溶解
し、疎水性条件下、上記疎水性クロマトグラフィーにて
吸着させ精製することもできる。ここに用いる疎水的ク
ロマトグラフィーはアルキル基(C+〜Cl8)、フェ
ニル基などが担体骨格に化学的に結合されたものならば
いずれでも良い。骨格担体としてはセルロース、アガロ
ースなどを材料とする多糖類系および合成高分子系等の
不溶性担体を用いることが出来る。本性の疎水性条件下
、塩析上清液中のインターロイキン6およびインターフ
ェロンβの大部分が疎水性担体に吸着される。吸着済担
体は常法に従ってグラジェント方式またはステップ的に
塩濃度を下げた液を通液して目的蛋白質を溶出させるこ
とが出来た。また、塩濃度を変える他にpHや温度を変
えても良い。本疎水性クロマトグラフィーによれば、た
とえば、p I(5〜9で塩濃度を下げた液を流すと驚
くべきことにヒト天然型インターロイキン6は効率よく
溶出され、さらに精製されたインターロイキン6が得ら
れるが、−方ヒト天然型インターフェロンβは担体に吸
着したままで溶出されずインターフェロンβの完全分離
が可能となった。さらにヒト天然型インターロイキン6
を純化するためには、逆相クロマトグラフィーを用いる
ことで達成された。1例を示すならば、OD S (C
+e)−カラム高速液体クロマトグラフィー法でトリフ
ロロ酢酸を含む水とトリフロロ酢酸を含むアセトニトリ
ルのグラジェントでヒト天然型インターロイキン6のピ
ークを分取することにより、純度を上昇させ、実質的に
純化されたIL−6標品を得ることが可能である。逆相
クロマトグラフィー担体としては疎水性クロマトグラフ
ィーと同じくアルキル基またはフェニル基を結合した担
体が好ましく用いられる。
なお本発明にかかるヒト天然型インターロイキン6の定
量は、ヒトインターロイキン6の生物活性を強く中和す
るモノクローナル抗体(p 1128237)を使った
エンザイムイムノアッセイやヒトBCDFに反応して工
gMを産生ずるヒトB細胞株CL 4 (Proc、N
atl、Acad、Sci、 、82.5490.(1
985))などを用いることで達成される。
本発明にかかる純化されたヒト天然型インターロイキン
6の構造解析を行なった結果、5DS−PAGE法で分
子量は21〜25kdにその90%以上が存在し、少成
分が27〜30kdに存在していた。電気泳動法にて等
電点は5.0〜6.5にその80%が存在していること
がわがった。これらの物性は既知のヒトインターロイキ
ン6と合致した。また、N末端アミノ酸分析では、N末
端がA 1 a、  P r o、  V a 1のそ
れぞれからなるものの混合物であることがわかった。す
なわち下記の3種のヒトインターロイキン6の混合物で
ある。
■ Ala−Pro−val−Pro−Pr。
−Gly−Glu−Asp−8er− ■ Pro−Val−Pro−Pro−Gly−Glu
−Asp−Sep−Lys− ■ Val−Pro−Pro−Gly−Gl u−As
p−Ser−Lys−Asp− また、上記■、■、■の混合割合は約37 5:  2
である。ヒト線維芽細胞由来のインターロイキン6のN
末端アミノ酸として、これら3種のN末端アミノ酸のペ
プチド混合物は本発明によって初めて得られたものであ
る。また、このヒト天然型インターロイキン6の糖組成
分析からそのほとんどが(80%以上)0−グリコシド
型糖鎖(ムチン型)でありさらにその10分の1以下が
N−グリコシ型糖鎖も有していることが明らかになった
また、本発明で得られたヒト天然型インターロイキン6
はたとえば安定化剤としてヒト血清アルブミンなどを添
加し、常法に従って透析またはRja塩川ゲ用クロマト
グラフィーなどによって注射剤として適した溶液に置換
することが出来る。さらに適当に希釈・分注し、必要に
応じ、凍結乾燥することにより製剤化することが出来る
以上のようにヒト線維芽細胞からIFN−βの産生のた
めのスーパーインダクション法で産生させたfi lf
j造を持つヒトインターロイキン6は本発明にかかるヒ
ト天然型インターロイキン6である。
[実施例] 以下に実施例に従って本発明を具体的に説明する。
実施例1 21のガラス製培養槽に11の5%のNC5を含むイー
グルMEM培地中で、細胞数が106/m1になるよう
にヒト線維芽細胞をビーズ培養した(ビーズ:゛サイト
デックスlパ  (ファルマシア社)、37°C)。そ
の後、培地を少量のカルボキシメチルセルロースを含む
無血清イーグルMEM培地11に交換し、プライミング
として10万゛単位/1のヒト天然型インターフェロン
βを添加した。翌日さらにポリ■:ボリC30mg/l
シクロへキシミド10 m g / 1 添加した。そ
の4時間後、アクチノマイシンDを4 m g / 1
投入し、そして、さらに1時間後、産生培地として少量
のメチルセルロースを含むイーグルMEM培地に置換し
、スーパーインダクション処理をおこなった。
その後2日間そのまま培養を続けた(37°C)。
を別の攪拌装置付き容器に移した。この産生液に滅菌し
た”ブルーセファロースCL −6B F F ”(フ
ァルマシア社)を投入し、15°C,4日間撹拌しなが
らバッチ吸着させた。撹拌停止後、ブルー担体を沈降さ
せ上清を別の容器に移した。シリカ担体は、リン酸ナト
リウム!1衝液中で高圧蒸気滅菌(121″C130分
)したのち、4mlずつ2本のカラムに充填して直列に
接続させた。これに、ブルー担体の素通り上清を流速2
0 m 1 / hrで流した。全量流した接、2本の
カラムを別々に精製した。それぞれリン酸ナトリウム緩
衝液25m1を流した後、20mM塩酸を流してインタ
ーロイキン6含有画分10m1を回収した。この塩酸回
収液にさらに硫酸アンモニウムを1.33Mになるよう
に?戯加し、4°C,1晩ゆるやかに撹拌した。沈殿物
を3000rpm、30分遠心分離しく4°C)、除去
した。分離した上清を疎水性クロマトグラフィー用担体
である°”ブチルトヨパール650M”1m1(東ソー
社)を充填したカラムに流し、吸着さぜた。このカラム
を1.33Mの硫酸アンモニウムを含む20mM塩酸、
1゜33Mの硫酸アンモニウムを含む50mMリン酸ナ
トリウム!1衝液で洗浄した後、50mMリン酸ナトリ
ウム緩衝液で回収した。その後、逆相系のクロマトグラ
フィーであるODSカラム(C+s)(YMC−Pac
k  ODS  A−312S−5120A、YMC社
)を装着した高速液体クロマトグラフィー(島?jt 
L C−4A )を用いて、O01%トワフロロ#酸を
含有する水と0.1%トリフロロ酢酸を含有するアセト
ニトリルのグラジェント溶出させヒト天然型インターロ
イキン6ビークを分取した。こうして得られたヒト天然
型インターロイキン6を゛セファデックスG−25゛°
(ファルマシア社)で5mMギ酸を溶媒としてゲル濾過
しアセトニトリルを含まないインターロイキン6溶液を
得た。
なお、ヒト天然型インターロイキン6の濃度の測定は、
96穴プレートを用いたELISA法を使った。すなわ
ち抗インターロイキン6抗体lG61(モノクローナル
抗体)を1μg / m 1の濃度でプレートにコート
した。牛血清アルブミン(BSA)を含むリン酸ナトリ
ウム緩衝液(p H7,0、洗浄バッファー)でブロッ
キングした後、2次抗体として別の抗インターロイキン
6抗体(■C67)をビオチン標識したものを10Mg
/m1.50μlをまずプレートにのせ、さらに濃度既
知のインターロー1’−’Fン6標準品と未知濃度のイ
ンターロイキン6液をそれぞれ50μm加え、1時間振
盪しながら反応させた。洗浄バッファーで3回洗浄した
後、洗浄バッファーで2000倍希釈した゛°ストレプ
トアビジンーHRPコンジュゲート°’  (BRL社
)を100μm添加し、30分反応させた。洗浄バッフ
ァーで3回洗浄した後、オルトフェニレンジアミンと過
酸化水素を含むクエン酸緩衝液(pH5,0)を100
μm添加し発色反応させた。30分i&4 、5 N硫
酸で反応停止し、各ウェルの発色量をマイクロプレート
用光度計(゛マルチスキャン CM”: フローラボラ
トリー社製)を用い、492−690nmで測定した。
各精製の精製収率、純度を表1に示す。
(以下余白) 二の精製収率は48%で5DS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動(SDS−PAGE)による精製純度は90
%以上であった。
5DS−PAGE/クーマシーブリリアントブルー染色
法で、分子量は23000±2000ダルトン(90%
以上)と小量成分27000±1000ダルトンとを求
められた。
等電点電気泳動から求めた等電点けp■ 5.0〜6.
5の範囲に数本存在していた。
実施例2 ヒト天然型インターロイキン6のN末端アミノ酸配列を
決定するために実施例1で得られた20μgの精製ヒト
天然型インターロイキン6をまず非還元条件下で5DS
−ポリアクリルアミドゲル(4〜20%、テフコ社製)
電気泳動を行なった。
ついでこれをP V D F 膜にプロッティングした
後、クマシー染色し、22〜24kdのメインバンドを
明りだしてアミノ酸シーケンサ−(Applied D
iosystems 477A型)にかけ、回収された
PTH−アミノ酸はその3分の1fflを用いてIIP
LC(APplied  Biosystems  1
20A型、PTHアナライザー)で同定、定量された。
サイクルごとに同定されたアミノ酸量を表2に示す。同
一サイクルに3または2種のアミノ酸が同定された。ま
たVal、Pro、Pro、Gly、  G 1 u、
  A s p、  S e rのアミノ酸がそれぞれ
連続して3サイクル検出されること、およびインターロ
イキン6についてのcDNAから推定されるアミノ酸配
列と比較することによりヒト天然型インターロイキン6
のN末端アミノ酸の配列は次の3種類からなることがわ
かった。また、N末端アミノ酸分析値よりその比は約3
:  5: 2であった。
■ Ala−Pro−Val−Pro−Pr。
−Gly−、Glu−Asp−8er −■ Pro−
Val−Pro−Pro−Gly−Glu−Asp−8
er−Lys −■ Val−Pro−Pro−Gly
−Gl u−Asp−8er−Lys−Asp −(以
下余白) 実施例3 ヒト天然型インターロイキン6の構成糖を高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)によって測定した。
■中性糖の分析 サンプルに2Nのトリフロロ酢酸1mlを添加し、10
0°C16時間加水分解した。内部標準物質にラムノー
ス500ng加え、減圧乾固し蒸留水に溶解した。こう
して調製したサンプルをHPLC分析した。カラムは”
TSK−gel  Suger  AXG” (東ソー
社)、移動相には05Mホウ酸カリウムpH8,1を用
いた。ボストカラム標識には反応試薬に1%アルギニン
/3%ホウ酸を用い、検出波長は、EX:  320n
m。
EM:  430nmとした。
■アミノ糖の分析 サンプルに4N塩酸1mlを添加し、100°C16時
間加水分解した。内部標準物質にマンノサミン500n
g加え、減圧乾固し蒸留水に溶17した。こうして調製
したサンプルをHPLC分析した。カラムは”TSK−
gel  SCX”(東ソー社)、移動相には0.16
Mホウ酸ナトリウム緩衝液pH7,6を用いた。ボスト
カラム標識の反応試薬に1%アルギニン/3%ホウ酸を
用い、検出波長は、EX: 320nm、EM: 43
0nmとした。
■シアル酸の分析 サンプルに0.05N硫酸0.2mlを添加し、80°
C11時間加水分解した。これに内部標準物質にN−7
セチルマンノサミンlμg加えた。こうして調製したサ
ンプルをHPLC分析した。カラムは°’ Ge1pa
k  C−620−10”  (H+型)(日立化成柱
)、移動相には0.3%リン酸を用いた。ボストカラム
標識の反応試薬に0.1%マロノニトリルを用い、検出
波長は、EX:360nm、EM:  430nmとし
た。
各構成糖の組成分析結果を表3に示す。
(以下余白) この結果からヒト天然型インターロイキン6の糖組成は
そのほとんどが式 ( ) %式% ド型構造を持つことが推定され、 さらにその約1 0%以下のものが式(II) のN−グリコシド型溝 造を有していると推定される。
−0−G a 1 Ac ・ N−G a l−N e u ・ Ac ( ■ ) (以下余白) uc Ac Man−[GlcNAc−Gal−(Neu)、]cN
Ac−Gal−(Neu)、1 Ac y=Q rl n=1 r2 (II ) [発明の効果] 本発明のヒト天然型インターロイキン6の応用は非常に
多面的である。第1にヒト天然型インターロイキン6と
抗インターロイキン6抗体によるイムノアッセイ系を用
いて免疫学的な病態の解析に用いることが出来る。第2
にCl1n、Immunol、 、21、1225(1
989)に示されるような生理活性の多様性を利用して
各種疾患の治療にも応用できる。また第3には、ハイブ
リドーマなどの増殖培地に加えることにより、その増殖
を高めることも出来る。
このようにヒト天然型インターロイキン6は非常に広範
囲に有効な物質である。
また、本発明により高品質のヒト天然型インターロイキ
ン6が大量に提供できるようになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ヒト線維芽細胞由来で下記3種のN末端アミノ酸
    配列を有するヒトインターロイキン6の混合物からなる
    ヒト天然型インターロイキン6組成物。 [1]Ala−Pro−Val−Pro−Pro−Gl
    y−Glu−Asp−Ser− [2]Pro−Val−Pro−Pro−Gly−Gl
    u−Asp−Ser−Lys− [3]Val−Pro−Pro−Gly−Glu−As
    p−Ser−Lys−Asp−
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1993006840A1 (fr) * 1991-10-09 1993-04-15 Toray Industries, Inc. Medicament de prevention et de traitement de la tendance a l'hemorragie
EP0550756A4 (ja) * 1991-04-18 1994-04-27 Toray Industries, Inc.

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0550756A4 (ja) * 1991-04-18 1994-04-27 Toray Industries, Inc.
WO1993006840A1 (fr) * 1991-10-09 1993-04-15 Toray Industries, Inc. Medicament de prevention et de traitement de la tendance a l'hemorragie

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