JPH031300Y2 - - Google Patents
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- JPH031300Y2 JPH031300Y2 JP8159085U JP8159085U JPH031300Y2 JP H031300 Y2 JPH031300 Y2 JP H031300Y2 JP 8159085 U JP8159085 U JP 8159085U JP 8159085 U JP8159085 U JP 8159085U JP H031300 Y2 JPH031300 Y2 JP H031300Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- differential
- sensor
- signal
- differential limiting
- wheel
- Prior art date
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は、自動車等の車両用差動装置に用いら
れる差動制限制御装置に関する。
れる差動制限制御装置に関する。
(従来の技術)
従来の差動制限装置としては、例えば、実開昭
58−102325号公報に記載されているようなものが
知られている。
58−102325号公報に記載されているようなものが
知られている。
この従来装置は、差動装置に用いられる予圧式
差動制限装置と呼ばれるもので、差動制限を行な
う多板クラツチに予め皿バネによる付勢力を付与
し、差動抵抗力を発生させる構造になつていた。
尚、差動制限装置とは、差動制限機能を発揮する
装置をいい、通常リミテツドスリツプデイフアレ
ンシヤルと称される装置は、差動制限装置を内蔵
した差動装置として両装置を区別して記す。(単
に、差動装置と記した場合には制限機能をもたな
い差動装置を示すもとする。) また、従来の差動制限装置としては、差動小歯
車軸(ピニオンメートシヤフト)部のカム機構に
より発生するスラスト力で多板クラツチ摩擦機構
に差動抵抗力を発生させるトルク比例式差動制限
装置も知られている。
差動制限装置と呼ばれるもので、差動制限を行な
う多板クラツチに予め皿バネによる付勢力を付与
し、差動抵抗力を発生させる構造になつていた。
尚、差動制限装置とは、差動制限機能を発揮する
装置をいい、通常リミテツドスリツプデイフアレ
ンシヤルと称される装置は、差動制限装置を内蔵
した差動装置として両装置を区別して記す。(単
に、差動装置と記した場合には制限機能をもたな
い差動装置を示すもとする。) また、従来の差動制限装置としては、差動小歯
車軸(ピニオンメートシヤフト)部のカム機構に
より発生するスラスト力で多板クラツチ摩擦機構
に差動抵抗力を発生させるトルク比例式差動制限
装置も知られている。
(考案が解決しようとする問題点)
しかしながら、このような従来の差動制限装置
にあつては、左右輪の回転数差をゼロにする方向
に差動が制限される構造となつていたため、走行
状態(旋回時の横向加速度やアクセル開度等)へ
の対応性がなく、走行状態によつてはステア特性
が急変したりして旋回走行時等でのハンドル操作
が難しくなるという問題点があつた。
にあつては、左右輪の回転数差をゼロにする方向
に差動が制限される構造となつていたため、走行
状態(旋回時の横向加速度やアクセル開度等)へ
の対応性がなく、走行状態によつてはステア特性
が急変したりして旋回走行時等でのハンドル操作
が難しくなるという問題点があつた。
例えば、旋回初期には左右輪の駆動力差によつ
てアンダステア方向のモーメントが発生していた
のが、差動制限により内側の車輪が空転すること
でオーバステア方向のモーメントに逆転してしま
うということがあつた。
てアンダステア方向のモーメントが発生していた
のが、差動制限により内側の車輪が空転すること
でオーバステア方向のモーメントに逆転してしま
うということがあつた。
(問題点を解決するための手段)
本考案は、上述のような問題点を解決すること
を目的としてなされたもので、この目的達成のた
めに本考案では以下に述べる解決手段とした。
を目的としてなされたもので、この目的達成のた
めに本考案では以下に述べる解決手段とした。
本考案の解決手段を、第1図に示すクレーム概
念図により説明すると、走行状態に応じて左右輪
1,2に回転速度差をもたせる差動手段3と、該
差動手段3による差動を制限する差動制限手段4
と、入力センサ5から差動制限必要時を示す信号
が入力された差動制限手段4を作動させる制御信
号cを差動制限手段4に対して出力する制御手段
6と、を備えた差動制限制御装置において、前記
差動制限手段を左右輪1,2のそれぞれに設けた
制御手段401,402とし、前記入力センサ5
ととして車速センサ501、操舵角センサ502
及び走行状態検出センサ503を設け、前記車速
信号v及び操舵角信号θにより目標走行状態値
C′を演算し、走行状態検出センサ503からの走
行状態信号sによる実際走行状態値Cが目標走行
状態値C′に一致するように、前記制動手段40
1,402の一方に制御信号cを出力する制御手
段6とした。
念図により説明すると、走行状態に応じて左右輪
1,2に回転速度差をもたせる差動手段3と、該
差動手段3による差動を制限する差動制限手段4
と、入力センサ5から差動制限必要時を示す信号
が入力された差動制限手段4を作動させる制御信
号cを差動制限手段4に対して出力する制御手段
6と、を備えた差動制限制御装置において、前記
差動制限手段を左右輪1,2のそれぞれに設けた
制御手段401,402とし、前記入力センサ5
ととして車速センサ501、操舵角センサ502
及び走行状態検出センサ503を設け、前記車速
信号v及び操舵角信号θにより目標走行状態値
C′を演算し、走行状態検出センサ503からの走
行状態信号sによる実際走行状態値Cが目標走行
状態値C′に一致するように、前記制動手段40
1,402の一方に制御信号cを出力する制御手
段6とした。
(作用)
従つて、本考案の差動制限制御装置では、上述
のように、車速と操舵角とから望ましい目標走行
状態を演算し、左右輪の回転数差やヨーレイト等
によつて得られる実際走行状態と前記目標走行状
態とを比較し、実際走行状態が目標走行状態に一
致するように左右輪のいずれか一方に制動トルク
を与えて差動を制限する手段としたことで、走行
状態に対応して差動制限がなされ、走行中にステ
ア特性を急変させることがない。
のように、車速と操舵角とから望ましい目標走行
状態を演算し、左右輪の回転数差やヨーレイト等
によつて得られる実際走行状態と前記目標走行状
態とを比較し、実際走行状態が目標走行状態に一
致するように左右輪のいずれか一方に制動トルク
を与えて差動を制限する手段としたことで、走行
状態に対応して差動制限がなされ、走行中にステ
ア特性を急変させることがない。
(実施例)
以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
尚、この実施例を述べるにあたつて、後輪駆動車
の後輪側に設けた差動制限制限装置を例にとる。
尚、この実施例を述べるにあたつて、後輪駆動車
の後輪側に設けた差動制限制限装置を例にとる。
まず、第1実施例の構成を説明する。
第1実施例の差動制限制限装置Aは、第2図に
示すように、プロペラシヤフト10、差動装置1
1、左輪側ドライブシヤフト12、右輪側ドライ
ブシヤフト13、左車輪14、右車輪15、左輪
側ブーキ装置16、右輪側ブレーキ装置17、ブ
レーキ油圧発生装置18、油圧ライン19、左側
制御バルブ20、右側制御バルブ21、車速セン
サ22、操舵角センサ23、左輪側回転数センサ
24、右輪側回転数センサ25、コントロールユ
ニツト26を備えている。
示すように、プロペラシヤフト10、差動装置1
1、左輪側ドライブシヤフト12、右輪側ドライ
ブシヤフト13、左車輪14、右車輪15、左輪
側ブーキ装置16、右輪側ブレーキ装置17、ブ
レーキ油圧発生装置18、油圧ライン19、左側
制御バルブ20、右側制御バルブ21、車速セン
サ22、操舵角センサ23、左輪側回転数センサ
24、右輪側回転数センサ25、コントロールユ
ニツト26を備えている。
プロペラシヤフト10は、エンジン及びトラン
スミツシヨン等を経過してきた回転駆動力を差動
装置11に入力させる軸である。
スミツシヨン等を経過してきた回転駆動力を差動
装置11に入力させる軸である。
差動装置11は、旋回走行や悪路走行等の左右
輪に回転速度差を生じるような走行状態におい
て、この回転速度差に応じて左車輪14と右車輪
15とに速度差をもたせ、スリツプをしないで円
滑に両車輪14,15を回転させる装置である。
輪に回転速度差を生じるような走行状態におい
て、この回転速度差に応じて左車輪14と右車輪
15とに速度差をもたせ、スリツプをしないで円
滑に両車輪14,15を回転させる装置である。
尚、実施例の差動装置11は、リングギヤ11
1,デイフアレンシヤルケース112、ピニオン
シヤフト113、デフピニオン114,115、
サイドギヤ116,117を備え、前記プロペラ
シヤフト10に設けられたドライブピニオン10
1からリングギヤ111に回転駆動力が入力され
る。
1,デイフアレンシヤルケース112、ピニオン
シヤフト113、デフピニオン114,115、
サイドギヤ116,117を備え、前記プロペラ
シヤフト10に設けられたドライブピニオン10
1からリングギヤ111に回転駆動力が入力され
る。
左輪側ドライブシヤフト12と右輪側ドライブ
シヤフト13は、前記サイドギヤ116,117
にそれぞれ設けられ、左車輪14と右車輪15と
に駆動トルクを伝達する。
シヤフト13は、前記サイドギヤ116,117
にそれぞれ設けられ、左車輪14と右車輪15と
に駆動トルクを伝達する。
左輪側ブレーキ装置16と右輪側ブレーキ装置
17は、前記左車輪14と右車輪15のホイール
部に設けられ、両車輪14,15のそれぞれに制
動トルクを与える装置であつて、実施例ではブレ
ーキペダル操作等で制動させるために設けられた
既存のブレーキ装置を兼用させている。
17は、前記左車輪14と右車輪15のホイール
部に設けられ、両車輪14,15のそれぞれに制
動トルクを与える装置であつて、実施例ではブレ
ーキペダル操作等で制動させるために設けられた
既存のブレーキ装置を兼用させている。
ブレーキ油圧発生装置18は、マスタシリンダ
等のブレーキ操作により油圧を発生させるブレー
キ油圧発生装置とは別に、差動制限制御用として
車載された装置で、エンジン回転等を利用して常
時所定の油圧を発生させいる。
等のブレーキ操作により油圧を発生させるブレー
キ油圧発生装置とは別に、差動制限制御用として
車載された装置で、エンジン回転等を利用して常
時所定の油圧を発生させいる。
油圧ライン19は、前記ブレーキ油圧発生装置
18と両ブーキ装置16,17とを連結するライ
ンであつて、この油圧ライン18は、左輪側油圧
ライン191と右輪側油圧ライン192とに分岐
され、両油圧ライン191,192の途中には油
圧の供給・排出を行なう左側制御バルブ20と右
側制御バルブ21とがそれぞれに設けられてい
る。
18と両ブーキ装置16,17とを連結するライ
ンであつて、この油圧ライン18は、左輪側油圧
ライン191と右輪側油圧ライン192とに分岐
され、両油圧ライン191,192の途中には油
圧の供給・排出を行なう左側制御バルブ20と右
側制御バルブ21とがそれぞれに設けられてい
る。
左側制御バルブ20と右側制御バルブ21は、
3位置切換のソレノイドバルブ構造であつて、コ
ントロールユニツト26からの通電による制御信
号cが入力されたらバルブ開となつて、両ブーキ
装置16,17の一方に油圧供給され、バルブ開
側のブレーキ装置が作動する。
3位置切換のソレノイドバルブ構造であつて、コ
ントロールユニツト26からの通電による制御信
号cが入力されたらバルブ開となつて、両ブーキ
装置16,17の一方に油圧供給され、バルブ開
側のブレーキ装置が作動する。
尚、両制御バルブ20,21は、第2図に示す
ように、常位置20a,21aと、ブレーキ作動
位置20b,21bと、ブレーキ解除時の定時間
保持位置20c,21cとを備えている。
ように、常位置20a,21aと、ブレーキ作動
位置20b,21bと、ブレーキ解除時の定時間
保持位置20c,21cとを備えている。
車速センサ21は、車両速度Vを検出し、車両
速度Vに比例した車速信号vを出力するセンサ
で、実施例ではトランスミツシヨン出力軸の回転
数センサ等で間接的に車速の検出をするセンサを
用いている。
速度Vに比例した車速信号vを出力するセンサ
で、実施例ではトランスミツシヨン出力軸の回転
数センサ等で間接的に車速の検出をするセンサを
用いている。
操舵角センサ23は、操舵角度θを検出し、操
舵角度θに比例した操舵角信号θを出力するセン
サで、ステアリングシヤフト部等に設けられる。
舵角度θに比例した操舵角信号θを出力するセン
サで、ステアリングシヤフト部等に設けられる。
左輪側回転数センサ24と右輪側回転数センサ
25は、左車輪14の回転速度ωLと、右車輪1
5の回転速度ωRとを検出し、それぞれの回転速
度ωL,ωRに比例した回転速度信号ωl,ωrを出力
するセンサで、両ドライブシヤフト12,13等
に設けられる。
25は、左車輪14の回転速度ωLと、右車輪1
5の回転速度ωRとを検出し、それぞれの回転速
度ωL,ωRに比例した回転速度信号ωl,ωrを出力
するセンサで、両ドライブシヤフト12,13等
に設けられる。
コントロールユニツト26は、前記車速信号v
及び操舵角信号θにより目標回転速度差Δω′を演
算し、前記回転速度信号ωl,ωrによる実際回転
速度差Δωが目標回転速度差Δω′に一致するよう
に両制御バルブ20,21の一方に制御信号cを
出力して、一方の車輪に制動トルクを与えるもの
で、第2図に示すように、入力回路261、
CPU(セントラル.プロセシング.ユニツト)2
62、RAM(ランダム.アクセス.メモリ)2
63、ROM(リード.オンリー.メモリ)26
4、クロツク回路265、出力回路266を備え
ている。
及び操舵角信号θにより目標回転速度差Δω′を演
算し、前記回転速度信号ωl,ωrによる実際回転
速度差Δωが目標回転速度差Δω′に一致するよう
に両制御バルブ20,21の一方に制御信号cを
出力して、一方の車輪に制動トルクを与えるもの
で、第2図に示すように、入力回路261、
CPU(セントラル.プロセシング.ユニツト)2
62、RAM(ランダム.アクセス.メモリ)2
63、ROM(リード.オンリー.メモリ)26
4、クロツク回路265、出力回路266を備え
ている。
入力回路261は、各センサ22,23,2
4,25から入力されるパルス信号による入力信
号をカウントしたり、アナログ信号を変換するこ
とで、CPU262での演算処理やRAM263へ
書き込むことができるデジタル信号に変換する回
路である。
4,25から入力されるパルス信号による入力信
号をカウントしたり、アナログ信号を変換するこ
とで、CPU262での演算処理やRAM263へ
書き込むことができるデジタル信号に変換する回
路である。
CPU262は、中央演算処理装置と呼ばれる
もので、RAM263に書き込まれた入力センサ
からのデータや、ROM264に予め記憶されて
いる演算式や各種情報等を読み出し、所定の処理
手順に従つて演算処理を行ない、その結果信号を
出力回路266に出力する回路である。
もので、RAM263に書き込まれた入力センサ
からのデータや、ROM264に予め記憶されて
いる演算式や各種情報等を読み出し、所定の処理
手順に従つて演算処理を行ない、その結果信号を
出力回路266に出力する回路である。
RAM263は、書き込み読み出しのできるメ
モリで、入力センサからの信号等を演算処理まで
一時的に記憶させるメモリ回路である。
モリで、入力センサからの信号等を演算処理まで
一時的に記憶させるメモリ回路である。
ROM264は、読み出し専用のメモリで、演
算式や演算に必要な各種情報等を予め記憶させて
おくメモリ回路である。
算式や演算に必要な各種情報等を予め記憶させて
おくメモリ回路である。
クロツク回路265は、CPU262で行なわ
れる1回の演算処理時間を設定する回路である。
れる1回の演算処理時間を設定する回路である。
出力回路266は、電源回路を含み、CPU2
62からの結果信号が一方のブレーキ装置に制動
トルクを与えるべき信号である場合に、両制御バ
ルブ20,21の一方に通電による制御信号cを
出力する回路である。
62からの結果信号が一方のブレーキ装置に制動
トルクを与えるべき信号である場合に、両制御バ
ルブ20,21の一方に通電による制御信号cを
出力する回路である。
次に、第1実施例の作用を説明する。
差動装置11は左右のドライブシヤフト12,
13に等しい駆動トルクを伝達するために、旋回
を含めた走行中においては次式が成立する。
13に等しい駆動トルクを伝達するために、旋回
を含めた走行中においては次式が成立する。
1/2M0=TL+BL
1/2M0=TR+BR
M0;エンジンから作動装置に与えられるト
ルク T;タイヤ路面間の駆動トルク B;制動トルク 尚、L,Rはそれぞれ左,右に示す。
ルク T;タイヤ路面間の駆動トルク B;制動トルク 尚、L,Rはそれぞれ左,右に示す。
例えば、右旋回中にアンダーステアが強まり、
旋回半径が増大していく場合には、右車輪15に
制動トルクBRを与えることによつて、言い換え
れば、右車輪15側の差動を制限することによつ
て駆動トルクTの関係が、TL>TRとなり、旋回
半径の増大を抑えることができる。また、泥地や
旋回中の荷重移動等によつて右車輪15側の駆動
トルクTRが減少した場合にも、前述同様に、右
車輪15に制動トルクBRを与えることによつて
TLを増大させることができる。
旋回半径が増大していく場合には、右車輪15に
制動トルクBRを与えることによつて、言い換え
れば、右車輪15側の差動を制限することによつ
て駆動トルクTの関係が、TL>TRとなり、旋回
半径の増大を抑えることができる。また、泥地や
旋回中の荷重移動等によつて右車輪15側の駆動
トルクTRが減少した場合にも、前述同様に、右
車輪15に制動トルクBRを与えることによつて
TLを増大させることができる。
このように、左右のブレーキ装置16,17の
一方に走行状態に応じて制動トルクを与え、一方
の車輪の差動を自動的に制限させるのが、実施例
の差動制限制限装置Aであつて、以下、コントロ
ールユニツト26による制御作動を、第3図に示
すフローチヤート図に従つて述べる。
一方に走行状態に応じて制動トルクを与え、一方
の車輪の差動を自動的に制限させるのが、実施例
の差動制限制限装置Aであつて、以下、コントロ
ールユニツト26による制御作動を、第3図に示
すフローチヤート図に従つて述べる。
まず、ステツプ200では、各入力センサ2
2,23,24,25からの車速信号v、操舵角
信号θ、回転速度信号ωl,ωrが読み込まれる。
2,23,24,25からの車速信号v、操舵角
信号θ、回転速度信号ωl,ωrが読み込まれる。
ステツプ201では、前記ステツプ200で読
み込まれた信号のうち、車速信号vと操舵角信号
θとを入力データとして目標回転速度差Δω′が演
算される。
み込まれた信号のうち、車速信号vと操舵角信号
θとを入力データとして目標回転速度差Δω′が演
算される。
尚、この演算は、以下の式に従つてなされる。
まず、旋回半径をR、スリツプ角が無い時の旋
回半径をR0とすると、 R/R0=1+Ks・V2 R0=l・n/θ R=V/ψ Ks;スタビリテイフアクター(定数) V;車速 l;ホイールベース n;ステアリングレシオ θ;操舵角 ψ〓;ヨーレイト となる。
回半径をR0とすると、 R/R0=1+Ks・V2 R0=l・n/θ R=V/ψ Ks;スタビリテイフアクター(定数) V;車速 l;ホイールベース n;ステアリングレシオ θ;操舵角 ψ〓;ヨーレイト となる。
上式により
ψ=Vθ/(1+Ks・V2)l・n
車輪スリツプが無い時の目標回転速度差Δω′は、
Δω′=ψ・t/r=Vθ/(1+Ks・V2)l・n
×t/r
t;トレツド
r;タイヤ半径
この式において、車速Vと操舵角θがわかれ
ば、他は定数であるので、目標回転速度差Δω′を
知ることができる。
ば、他は定数であるので、目標回転速度差Δω′を
知ることができる。
ステツプ202では、前記ステツプ200で読
み込まれた信号のうち、回転速度信号ωl,ωrを
入力データとして実際回転速度差Δωが演算され
る。
み込まれた信号のうち、回転速度信号ωl,ωrを
入力データとして実際回転速度差Δωが演算され
る。
尚、この演算式は、
Δω=ωL−ωR
ωL,ωR;左右輪の回転速度
となる。
ステツプ203では、目標回転速度差Δω′と実
際回転速度差Δωとの比較がなされ、その比較結
果によつて、左輪側ブレーキ装置16を作動させ
る制御信号cを出力するステツプ204か、右輪
側ブレーキ装置17を作動させる制御信号cを出
力するステツプ205か、両ブレーキ装置16,
17を作動させないステツプ206か、のいずれ
かのステツプに進む。
際回転速度差Δωとの比較がなされ、その比較結
果によつて、左輪側ブレーキ装置16を作動させ
る制御信号cを出力するステツプ204か、右輪
側ブレーキ装置17を作動させる制御信号cを出
力するステツプ205か、両ブレーキ装置16,
17を作動させないステツプ206か、のいずれ
かのステツプに進む。
(イ) Δω>Δω′の場合
この場合は、左車輪14の回転速度ωLが大き
いということであり、右旋回時であれば外輪側が
回り過ぎているし、左旋回時であれば内輪側が回
り過ぎているし、直進時であれば左車輪14が空
転していることを示すものであるため、左輪側ブ
レーキ装置16を作動させるステツプ204に進
む。
いということであり、右旋回時であれば外輪側が
回り過ぎているし、左旋回時であれば内輪側が回
り過ぎているし、直進時であれば左車輪14が空
転していることを示すものであるため、左輪側ブ
レーキ装置16を作動させるステツプ204に進
む。
(ロ) Δω<Δω′の場合
この場合は、右車輪15の回転速度ωRが大き
いということであり、右旋回時であれば内輪側が
回り過ぎているし、左旋回時であれば外輪側が回
り過ぎているし、直進時であれば右車輪15が空
転していることを示すものであるために右輪側ブ
レーキ装置17を作動させるステツプ205に進
む。
いということであり、右旋回時であれば内輪側が
回り過ぎているし、左旋回時であれば外輪側が回
り過ぎているし、直進時であれば右車輪15が空
転していることを示すものであるために右輪側ブ
レーキ装置17を作動させるステツプ205に進
む。
(ハ) Δω=Δω′の場合
この場合は、実際回転速度差Δωが目標回転速
度差Δω′に一致していることで、両ブレーキ装置
16,17に作動をさせないステツプ206に進
む。
度差Δω′に一致していることで、両ブレーキ装置
16,17に作動をさせないステツプ206に進
む。
以上の制御作動は、クロツク回路265による
設定時間毎に繰り返しなされる。
設定時間毎に繰り返しなされる。
また、制御信号cの出力は、|Δω−Δω′|の大
きさに比例した出力時間としてもよいし、|Δω
−Δω′|の大きさに比例したデユーテイ比による
出力としてもよい。
きさに比例した出力時間としてもよいし、|Δω
−Δω′|の大きさに比例したデユーテイ比による
出力としてもよい。
このように、第1実施例では、スタビリテイフ
アクタKsを所定のステア特性が得られる定数に
設定し、このKsを一定となるように差動制限制
御が行なわれることで、旋回時や低摩擦係数路等
の走行時に、ステア特性を急変させることがな
い。
アクタKsを所定のステア特性が得られる定数に
設定し、このKsを一定となるように差動制限制
御が行なわれることで、旋回時や低摩擦係数路等
の走行時に、ステア特性を急変させることがな
い。
尚、このスタビリテイフアクタKsを車速Vに
応じて変える制御であつても、また、ステアリン
グレシオnとホイールベースlとスタビリテイフ
アクタKsとの関係を意図的に変える制御であつ
ても、さらには、車体スリツプ角がゼロとなる様
なモデルと対比しながらの制御等であつてもよ
い。
応じて変える制御であつても、また、ステアリン
グレシオnとホイールベースlとスタビリテイフ
アクタKsとの関係を意図的に変える制御であつ
ても、さらには、車体スリツプ角がゼロとなる様
なモデルと対比しながらの制御等であつてもよ
い。
次に、第4図に示す第2実施例について説明す
る。
る。
この実施例は、走行状態検出手段としてジヤイ
ロによるヨーレイトセンサ27(車体上下軸まわ
りの角度を検出するセンサ)を用いた例である。
ロによるヨーレイトセンサ27(車体上下軸まわ
りの角度を検出するセンサ)を用いた例である。
尚、他の構成は、第1実施例と同様であるの
で、図面に同一符号を付して説明を省略する。
で、図面に同一符号を付して説明を省略する。
次に、第2実施例の作用を説明する。
第5図に示すフローチヤート図に従つてコント
ロールユニツト26′による制御作動を述べる。
ロールユニツト26′による制御作動を述べる。
まず、ステツプ210では、各入力センサ2
2,23,27からの車速信号v、操舵角信号
θ、ヨーレイト信号ψが読み込みまれる。
2,23,27からの車速信号v、操舵角信号
θ、ヨーレイト信号ψが読み込みまれる。
ステツプ211では、前記ステツプ210でで
読み込まれた信号のうち、車速信号vと操舵角信
号θとを入力データとして目標ヨーレイトψ′が演
算される。
読み込まれた信号のうち、車速信号vと操舵角信
号θとを入力データとして目標ヨーレイトψ′が演
算される。
尚、目標ヨーレイトψ′は、
ψ′=Vθ/(1+Ks・V2)・l・n
となる。
ステツプ212では、前記ステツプ210で読
み込まれた信号のうち、ヨーレイト信号ψによる
実際ヨーレイトψと前記ステツプ211で演算さ
れた目標ヨーレイトψ′との比較がなされ、実際ヨ
ーレイトψが目標ヨーレイトψ′に一致する方向の
制御となるように、ステツプ213,214,2
15のうちいずれかのステツプに進む。
み込まれた信号のうち、ヨーレイト信号ψによる
実際ヨーレイトψと前記ステツプ211で演算さ
れた目標ヨーレイトψ′との比較がなされ、実際ヨ
ーレイトψが目標ヨーレイトψ′に一致する方向の
制御となるように、ステツプ213,214,2
15のうちいずれかのステツプに進む。
以上、本考案の実施例を図面により詳述してき
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるもで
はなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲における
設計変更等があつても本考案に含まれる。
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるもで
はなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲における
設計変更等があつても本考案に含まれる。
例えば、実施例では走行状態検出センサとして
ドライブシヤフトの回転速度センサ及びヨーレイ
トセンサを示したが、旋回状態等の走行状態を検
出できるセンサであれば実施例に限定されない
し、回転速度センサとヨーレイトセンサを組み合
せたものであつてもよい。
ドライブシヤフトの回転速度センサ及びヨーレイ
トセンサを示したが、旋回状態等の走行状態を検
出できるセンサであれば実施例に限定されない
し、回転速度センサとヨーレイトセンサを組み合
せたものであつてもよい。
また、実施例では、車速センサとして間接的に
車速を検出するセンサを示したが、絶対車速を検
出できるセンサを用いた場合には、左右輪同時空
転時において同時に制動トルクを付与することが
できるし、ステア特性もより目標に近づけること
ができ、機能拡大が図れる。
車速を検出するセンサを示したが、絶対車速を検
出できるセンサを用いた場合には、左右輪同時空
転時において同時に制動トルクを付与することが
できるし、ステア特性もより目標に近づけること
ができ、機能拡大が図れる。
また、差動制限制御としては、左右各輪の目標
回転数と実際回転数との比較により制御すること
もできる。
回転数と実際回転数との比較により制御すること
もできる。
(考案の効果)
以上説明してきたように、本考案の差動制限制
限装置にあつては、車速と操舵角とから望ましい
目標走行状態を演算し、左右輪の回転数差やロー
レイト等によつて得られる実際走行状態と前記目
標走行状態とを比較し、実際走行状態が目標走行
状態に一致するように左右輪のうずれか一方に制
動トルクを与えて差動を制限する構成としたた
め、走行状態に対応して差動制限がなされ、走行
中にステア特性を急変させることがないという効
果が得られる。
限装置にあつては、車速と操舵角とから望ましい
目標走行状態を演算し、左右輪の回転数差やロー
レイト等によつて得られる実際走行状態と前記目
標走行状態とを比較し、実際走行状態が目標走行
状態に一致するように左右輪のうずれか一方に制
動トルクを与えて差動を制限する構成としたた
め、走行状態に対応して差動制限がなされ、走行
中にステア特性を急変させることがないという効
果が得られる。
また、制動トルクを左右輪へ同時に与えるので
はなく、左右輪の一方に制動トルクを与え、駆動
トルク差によつて車両のヨーイング運動を発生さ
せるようにしているため、車両のトー角変化のみ
で横力を発生させていた従来の車両に比べてヨー
イング運動の応答性及び安定性の向上を図ること
ができるという効果が得られる。
はなく、左右輪の一方に制動トルクを与え、駆動
トルク差によつて車両のヨーイング運動を発生さ
せるようにしているため、車両のトー角変化のみ
で横力を発生させていた従来の車両に比べてヨー
イング運動の応答性及び安定性の向上を図ること
ができるという効果が得られる。
第1図は本考案の差動制限制限装置を示すクレ
ーム概念図、第2図は第1実施例の差動制限制限
装置を示す全体図、第3図は第1実施例装置にお
けるコントロールユニツトでの作動の流れを示す
フローチヤート図、第4図は第2実施例の差動制
限制限装置を示す全体図、第5図は第2実施例装
置におけるコントロールユニツトでの作動の流れ
を示すフローチヤート図である。 1……左輪、2……右輪、3……差動手段、4
01,402……制動手段(差動制限手段4)、
501……車速センサ、502……操舵角セン
サ、503……走行状態検出センサ}(入力セン
サ5)、6……制御手段、v……車速信号、θ…
…操舵角信号、s……走行状態信号、c……制御
信号、C′……目標走行状態値、C……実際走行状
態値。
ーム概念図、第2図は第1実施例の差動制限制限
装置を示す全体図、第3図は第1実施例装置にお
けるコントロールユニツトでの作動の流れを示す
フローチヤート図、第4図は第2実施例の差動制
限制限装置を示す全体図、第5図は第2実施例装
置におけるコントロールユニツトでの作動の流れ
を示すフローチヤート図である。 1……左輪、2……右輪、3……差動手段、4
01,402……制動手段(差動制限手段4)、
501……車速センサ、502……操舵角セン
サ、503……走行状態検出センサ}(入力セン
サ5)、6……制御手段、v……車速信号、θ…
…操舵角信号、s……走行状態信号、c……制御
信号、C′……目標走行状態値、C……実際走行状
態値。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 走行状態に応じて左右輪に回転速度差をもたせ
る差動手段と、該差動手段による差動を制限する
差動制限手段と、入力センサから差動制限必要時
を示す信号が入力されたら差動制限手段を作動さ
せる制御信号を差動制限手段に対して出力する制
御手段と、を備えた差動制限制御装置において、 前記差動制限手段を左右輪のそれぞれに設けた
制動手段とし、前記入力センサとして車速セン
サ、操舵角センサ及び走行状態検出センサを設
け、前記車速信号及び操舵角信号により目標走行
状態値を演算し、走行状態検出センサからの走行
状態信号による実際走状態値が目標走行状態値に
一致するように、前記制動手段の一方に制御信号
を出力する制御手段としたことを特徴とする差動
制限制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8159085U JPH031300Y2 (ja) | 1985-05-30 | 1985-05-30 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8159085U JPH031300Y2 (ja) | 1985-05-30 | 1985-05-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61196825U JPS61196825U (ja) | 1986-12-08 |
JPH031300Y2 true JPH031300Y2 (ja) | 1991-01-16 |
Family
ID=30628510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8159085U Expired JPH031300Y2 (ja) | 1985-05-30 | 1985-05-30 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH031300Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0780450B2 (ja) * | 1987-01-17 | 1995-08-30 | トヨタ自動車株式会社 | 正確に操作力に応じた制動効果が得られるブレ−キ装置 |
JP2627440B2 (ja) * | 1988-12-02 | 1997-07-09 | 本田技研工業株式会社 | 車両の旋回運動制御装置 |
WO2025068730A1 (ja) * | 2023-09-28 | 2025-04-03 | 日産自動車株式会社 | 車両用制駆動力制御方法及び制御装置 |
-
1985
- 1985-05-30 JP JP8159085U patent/JPH031300Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61196825U (ja) | 1986-12-08 |
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