JPH03123784A - トリメチルガリウムの製造方法 - Google Patents
トリメチルガリウムの製造方法Info
- Publication number
- JPH03123784A JPH03123784A JP26326789A JP26326789A JPH03123784A JP H03123784 A JPH03123784 A JP H03123784A JP 26326789 A JP26326789 A JP 26326789A JP 26326789 A JP26326789 A JP 26326789A JP H03123784 A JPH03123784 A JP H03123784A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gallium
- reaction
- methyl iodide
- methyl
- equivalent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
〔産業上の利用分野J
本発明は高純度トリメチルガリウムの製造方法に関する
。 特に本発明はM OCV D (Meta)organ
icChemical Vapor Depositi
on )法によるガリウム−砒素単結晶半導体のエピタ
キシーを製造する際の原料等として用いられる高純度の
トリアルキルガリウムの製造方法に関する。 〔従来の技術] ガリウム−砒素化合物単結晶は半導体として有用である
が、このような単結晶半導体のエピタキシーを得る方法
として、近年有機金属気相エピタキシー法が開発されて
いる。このための原料としてトリメチルガリウムが用い
られるが、半導体用途には特に高純度の有機金属化合物
が求められている。 トリメチルガリウムは ■金属ガリウムとジメチル水銀との反応■ハロゲン化ガ
リウムとジメチル亜鉛との反応■ハロゲン化ガリウムと
トリメチルアルミニウムとの反応 ■ハロゲン化ガリウムとグリニヤール試薬との反応 ■ガリウムーマグネシウム合金等とハロゲン化アルキル
との反応 等の方法で合成されている。 このうち、■の反応は、ガリウム−マグネシウム合金等
の細片をエーテルに浸し、これにハロゲン化アルキルの
エーテル溶液を撹拌しながら滴下し、次いで加熱して反
応させるものである(例えば新実験化学講座 Lユp3
24.1976 丸善発行)、この反応ではハロゲン
化アルキルとしては、反応性および取扱いの容易さから
ヨウ化メチルが広く用いられていた(例えば 英国公開
特許 GB 2123423A)。 ところがヨウ化メチルは沸点が42.5℃であり、トリ
メチルガリウムの沸点56℃と比較的近いので、蒸留精
製により未反応のヨウ化メチルを分離除去して、高純度
のトリメチルガリウムを得ることは非常に困難であった
。実際に市販されているトリメチルガリウムの中にはヨ
ウ化メチルが混入していることが報告されている( J
、 1.DAVIESet al、 J、 Crys
tal Growth 68(1984)10−14)
。 一方ハロゲン化アルキルとしてヨウ化メチルの代わりに
臭化メチルを用いた場合には、臭化メチルは沸点が6℃
であり、常温でも蒸発が激しく。 その蒸発潜熱により反応熱が奪われ、反応がすみやかに
進行しにり<、反応収率が大きく低下するという問題を
有していた。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明はかかる問題を解決すべく鋭意研究を進めた結果
、ガリウム−マグネシウム合金とハロゲン化アルキルと
の反応によりトリメチルガリウムを合成する際、ハロゲ
ン化アルキルとして特定の割合で混合されたヨウ化メチ
ルと臭化メチルの混合物を用い、かつヨウ化メチルを反
応当量未満の量で用いることにより、反応がすみやかに
進行し、しかも蒸留精製によってハロゲン化アルキルが
混入しない高純度のトリメチルガリウムが高収率で得ら
れることを見出し本発明に至った。 従って本発明の目的は、高収率でしがもハロゲン化アル
キルの混入の少ない高純度のトリメチルガリウムの製造
法を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 すなわち本発明はガリウム−マグネシウム合金とハロゲ
ン化アルキルとの反応により、トリメチルガリウムを製
造する方法において、ハロゲン化アルキルとして、ヨウ
化メチル1重量部に対し、臭化メチル0.1〜0.5重
量部を混合してなるヨウ化メチル、臭化メチル混合物を
使用し、かつヨウ化メチルをガリウム−マグネシウム合
金に対する反応必要当量未満の量で用いることを特徴と
するトリメチルガリウムの製造方法である。 本発明において使用する混合ハロゲン化アルキルは、ヨ
ウ化メチル1重量部に対し、臭化メチル0.1〜0.5
重量部、好ましくは0.15〜0.3重量部加えたもの
である。そしてヨウ化メチルの使用量はガリウム−マグ
ネシウム合金に対する反応必要当量未満、好ましくは反
応当量の90%以下の量で用いる。 ヨウ化メチルを反応必要当量以上加えると反応収率その
ものは向上するが、反応生成物中に未反応のヨウ化メチ
ルが相当量台まれ、蒸留操作等で回収したトリメチルガ
リウム中に多量のヨウ化メチルが混入することとなる。 またヨウ化メチルのみを用い、その添加量を必要当量ま
たはそれ以下にすると、製品へのヨウ化メチルの混入量
は低下するが、反応収率は当然低下する0本発明はヨウ
化メチルの使用量はG a −Mg合金に対する反応必
要当量未満とし、反応完結のために不足するハロゲン化
アルキルを臭化メチルにより補足するようにしたもので
ある。ヨウ化メチルに添加する臭化メチルは蒸発潜熱に
より反応熱を奪うため、添加量が多すぎると収率が低下
し、また少なすぎると総ハロゲン化アルキル量を一定と
した場合ヨウ化メチルの混入割合が増加し、ヨウ化メチ
ル残留量が多くなり好ましくない、 臭化メチルとヨウ
化メチルの混合比率を上記の範囲とすることによって反
応収率を低下させることなく、ヨウ化メチルの混入が殆
どないトリメチルガリウムを得ることができる。 ここに反応必要当量とは、下記の(式1)に示す(2a
+ 3 ) / 2に相当する量をいい、マグネシウ
ム合金中の、ガリウムとマグネシウムとの原子比により
変動する。 2 G a M g −+ (2a + 3 )
CHs X= 2 (CH* ) s
G a + 3 M g X w+ (2a
−3) CHm M g X −(式1)(x:ハロゲ
ン) 本発明におけるガリウム−マグネシウム合金とハロゲン
化アルキルとの反応においては、マグネシウム合金の細
片に、ハロゲン化アルキルと溶媒としてのエーテル化合
物とを加えて反応させる。 ヨウ化メチル、臭化メチルは脱水処理をしたものが望ま
しい、この場合マグネシウム合金は、マグネシウムとガ
リウム原子比が、ガリウム1に対してマグネシウム1〜
20の合金を用いることがガリウム−マグネシウム合金
とハロゲン化アルキルとの反応を効率よく進める上で好
ましい、この合金は純度の高いガリウムとマグネシウム
とを溶融混合することにより得られる。 ガリウムとしては、純度スリーナイン程度の市販のガリ
ウム金属を真空蒸発精製および真空蒸留精製してシック
スナインのレベルの純度にしだものを用いるのが好まし
い、またマグネシウムとしては市販されているスリーナ
イン以上の純度のもの、またはそれらをさらに蒸留等の
操作で不純物濃度を低減させたものを用いることができ
る。 反応温度は通常0〜150℃が好適である。この反応に
おいては原料、生成物、溶媒とも比較的低沸点の化合物
が用いられるので、反応器の上部には冷却器を取り付け
、系外への流失を防ぐのが望ましい、特に本発明の場合
、寒剤冷却器を用いて冷却するのが望ましい。 溶媒として用いるエーテル類としては、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジイ
ソペンチルエーテル、アニソール、フェネトールなどが
用いられる。 本発明においては、先ず反応容器に上記合金を投入し、
ついで上記ハロゲン化アルキルを入れ、撹拌加熱しなが
らエーテルを添加する。エーテル類は、最初に全量加え
ても良いが、反応中に少量づつ添加する方式の方が好ま
しい。
。 特に本発明はM OCV D (Meta)organ
icChemical Vapor Depositi
on )法によるガリウム−砒素単結晶半導体のエピタ
キシーを製造する際の原料等として用いられる高純度の
トリアルキルガリウムの製造方法に関する。 〔従来の技術] ガリウム−砒素化合物単結晶は半導体として有用である
が、このような単結晶半導体のエピタキシーを得る方法
として、近年有機金属気相エピタキシー法が開発されて
いる。このための原料としてトリメチルガリウムが用い
られるが、半導体用途には特に高純度の有機金属化合物
が求められている。 トリメチルガリウムは ■金属ガリウムとジメチル水銀との反応■ハロゲン化ガ
リウムとジメチル亜鉛との反応■ハロゲン化ガリウムと
トリメチルアルミニウムとの反応 ■ハロゲン化ガリウムとグリニヤール試薬との反応 ■ガリウムーマグネシウム合金等とハロゲン化アルキル
との反応 等の方法で合成されている。 このうち、■の反応は、ガリウム−マグネシウム合金等
の細片をエーテルに浸し、これにハロゲン化アルキルの
エーテル溶液を撹拌しながら滴下し、次いで加熱して反
応させるものである(例えば新実験化学講座 Lユp3
24.1976 丸善発行)、この反応ではハロゲン
化アルキルとしては、反応性および取扱いの容易さから
ヨウ化メチルが広く用いられていた(例えば 英国公開
特許 GB 2123423A)。 ところがヨウ化メチルは沸点が42.5℃であり、トリ
メチルガリウムの沸点56℃と比較的近いので、蒸留精
製により未反応のヨウ化メチルを分離除去して、高純度
のトリメチルガリウムを得ることは非常に困難であった
。実際に市販されているトリメチルガリウムの中にはヨ
ウ化メチルが混入していることが報告されている( J
、 1.DAVIESet al、 J、 Crys
tal Growth 68(1984)10−14)
。 一方ハロゲン化アルキルとしてヨウ化メチルの代わりに
臭化メチルを用いた場合には、臭化メチルは沸点が6℃
であり、常温でも蒸発が激しく。 その蒸発潜熱により反応熱が奪われ、反応がすみやかに
進行しにり<、反応収率が大きく低下するという問題を
有していた。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明はかかる問題を解決すべく鋭意研究を進めた結果
、ガリウム−マグネシウム合金とハロゲン化アルキルと
の反応によりトリメチルガリウムを合成する際、ハロゲ
ン化アルキルとして特定の割合で混合されたヨウ化メチ
ルと臭化メチルの混合物を用い、かつヨウ化メチルを反
応当量未満の量で用いることにより、反応がすみやかに
進行し、しかも蒸留精製によってハロゲン化アルキルが
混入しない高純度のトリメチルガリウムが高収率で得ら
れることを見出し本発明に至った。 従って本発明の目的は、高収率でしがもハロゲン化アル
キルの混入の少ない高純度のトリメチルガリウムの製造
法を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 すなわち本発明はガリウム−マグネシウム合金とハロゲ
ン化アルキルとの反応により、トリメチルガリウムを製
造する方法において、ハロゲン化アルキルとして、ヨウ
化メチル1重量部に対し、臭化メチル0.1〜0.5重
量部を混合してなるヨウ化メチル、臭化メチル混合物を
使用し、かつヨウ化メチルをガリウム−マグネシウム合
金に対する反応必要当量未満の量で用いることを特徴と
するトリメチルガリウムの製造方法である。 本発明において使用する混合ハロゲン化アルキルは、ヨ
ウ化メチル1重量部に対し、臭化メチル0.1〜0.5
重量部、好ましくは0.15〜0.3重量部加えたもの
である。そしてヨウ化メチルの使用量はガリウム−マグ
ネシウム合金に対する反応必要当量未満、好ましくは反
応当量の90%以下の量で用いる。 ヨウ化メチルを反応必要当量以上加えると反応収率その
ものは向上するが、反応生成物中に未反応のヨウ化メチ
ルが相当量台まれ、蒸留操作等で回収したトリメチルガ
リウム中に多量のヨウ化メチルが混入することとなる。 またヨウ化メチルのみを用い、その添加量を必要当量ま
たはそれ以下にすると、製品へのヨウ化メチルの混入量
は低下するが、反応収率は当然低下する0本発明はヨウ
化メチルの使用量はG a −Mg合金に対する反応必
要当量未満とし、反応完結のために不足するハロゲン化
アルキルを臭化メチルにより補足するようにしたもので
ある。ヨウ化メチルに添加する臭化メチルは蒸発潜熱に
より反応熱を奪うため、添加量が多すぎると収率が低下
し、また少なすぎると総ハロゲン化アルキル量を一定と
した場合ヨウ化メチルの混入割合が増加し、ヨウ化メチ
ル残留量が多くなり好ましくない、 臭化メチルとヨウ
化メチルの混合比率を上記の範囲とすることによって反
応収率を低下させることなく、ヨウ化メチルの混入が殆
どないトリメチルガリウムを得ることができる。 ここに反応必要当量とは、下記の(式1)に示す(2a
+ 3 ) / 2に相当する量をいい、マグネシウ
ム合金中の、ガリウムとマグネシウムとの原子比により
変動する。 2 G a M g −+ (2a + 3 )
CHs X= 2 (CH* ) s
G a + 3 M g X w+ (2a
−3) CHm M g X −(式1)(x:ハロゲ
ン) 本発明におけるガリウム−マグネシウム合金とハロゲン
化アルキルとの反応においては、マグネシウム合金の細
片に、ハロゲン化アルキルと溶媒としてのエーテル化合
物とを加えて反応させる。 ヨウ化メチル、臭化メチルは脱水処理をしたものが望ま
しい、この場合マグネシウム合金は、マグネシウムとガ
リウム原子比が、ガリウム1に対してマグネシウム1〜
20の合金を用いることがガリウム−マグネシウム合金
とハロゲン化アルキルとの反応を効率よく進める上で好
ましい、この合金は純度の高いガリウムとマグネシウム
とを溶融混合することにより得られる。 ガリウムとしては、純度スリーナイン程度の市販のガリ
ウム金属を真空蒸発精製および真空蒸留精製してシック
スナインのレベルの純度にしだものを用いるのが好まし
い、またマグネシウムとしては市販されているスリーナ
イン以上の純度のもの、またはそれらをさらに蒸留等の
操作で不純物濃度を低減させたものを用いることができ
る。 反応温度は通常0〜150℃が好適である。この反応に
おいては原料、生成物、溶媒とも比較的低沸点の化合物
が用いられるので、反応器の上部には冷却器を取り付け
、系外への流失を防ぐのが望ましい、特に本発明の場合
、寒剤冷却器を用いて冷却するのが望ましい。 溶媒として用いるエーテル類としては、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジイ
ソペンチルエーテル、アニソール、フェネトールなどが
用いられる。 本発明においては、先ず反応容器に上記合金を投入し、
ついで上記ハロゲン化アルキルを入れ、撹拌加熱しなが
らエーテルを添加する。エーテル類は、最初に全量加え
ても良いが、反応中に少量づつ添加する方式の方が好ま
しい。
寒101土
マグネシウム/ガリウムの原子比が4.5のガリウム−
マグネシウム合金の切り粉80gを寒剤冷却器(寒剤ニ
ドライアイス−弗素化合物系不活性流体(旭硝子製アフ
ルードE−10))を取、り付けたバイレックス製フラ
スコに入れ、ヨウ化メチル139 ml2(ガリウム
に対し5当量)、臭化メチル23mj2 (ガリウムに
対し1当量)を加え、室温で撹拌しなからジイソペンチ
ルエーテル46mAを1時間かけて滴下した。滴下終了
後さらに撹拌を続けると合金の切り粉はすべて白色のス
ラッジになった。生成物を120℃2時間加熱して反応
を完結させた後、寒剤冷却器を取り除き、リービッヒ冷
却器、ビグリュー管を取り付け、フラスコをマントルヒ
ーターにより200℃まで加熱し、常圧蒸留を行なった
。尚、留出物が揮発しないように、受は器をドライアイ
ス−フロンからなる寒剤で固化しながら行なった。蒸留
終了後無色透明の液状物21gが得られた。誘導結合プ
ラズマ発光性測定、NMR測定及びGC−MS測定によ
りこの液体はハロゲン化アルキルの混入がない純粋なト
リメチルガリウムであると同定され、ガリウムをベース
とする反応収率は40%であった。 工1ロ1工 全ハロゲン化アルキル量は実施例1と同じくガリウムに
対し6当量であるが、臭化メチルを併用せずヨウ化メチ
ルのみをガリウムに対し6当量に相当する167mβを
加え、実施例1と同じ操作により合成、蒸留を行なった
。蒸留終了後無色透明の液状物21gが得られた。NM
R測定よりこの液体はヨウ化メチルが混入したトリメチ
ルガリウムであることが同定された。誘導結合プラズマ
発光法によりガリウム含有率を測定した結果57%であ
り、トリメチルガリウム純度は94%であった。またガ
リウムをベースとする反応収率は38%であった。 よ1口11 全ハロゲン化アルキル量は実施例1と同じくガリウムに
対し6当量としたが、ヨウ化メチルなガリウムに対し3
当量に相当する84mρ、臭化メチルをガリウムに対し
3当量に相当する69mjltからなる混合ハロゲン化
メチルを用い、実施例1と同じ操作により合成を行なっ
た。しかしガリウム−マグネシウム合金切り粉は完全に
はスラッジ化しなかった0反応生成物の常圧蒸留を行な
い、無色透明の液状物9gを得た。誘導結合プラズマ発
光法によりガリウム含有率を測定した結果30%であり
、トリメチルガリウム純度は49%であった。またガリ
ウムをベースとする反応収率は9%であった。 比fit旦 ヨウ化メチルをガリウムに対し6.5当量に相当する1
80mA、臭化メチルをガリウムに対し1当量に相当
する23mAからなる混合ハロゲン化アルキル(全ハロ
ゲン化アルキル量7.5当量)を用い、実施例1と同じ
操作により合成を行なった。蒸留終了後無色透明の液状
物24gを得た。NMR測定よりヨウ化メチルが混入し
たトリメチルガリウムであると同定された。誘導結合プ
ラズマ発光法によりガリウム含有率を測定した結果57
%であり、トリメチルガリウム純度は94%であった。 またガリウムをベースとする反応収率は48%であった
。 [発明の効果] 本発明はトリメチルガリウムの製造原料であるハロゲン
化アルキルとして、特定の比率で混合したヨウ化メチル
、臭化メチル混合物を使用し、かつヨウ化メチルを反応
当量以下の量で用いたことにより、実質的にヨウ化メチ
ルを含有しない高純度のトリメチルガリウムが高収率で
得られる。 本発明で得られた高純度のトリメチルガリウムはMOC
VD法によるガリウム−砒素単結晶半導体のエピタキシ
ーを製造する際の原料として用いられる。
マグネシウム合金の切り粉80gを寒剤冷却器(寒剤ニ
ドライアイス−弗素化合物系不活性流体(旭硝子製アフ
ルードE−10))を取、り付けたバイレックス製フラ
スコに入れ、ヨウ化メチル139 ml2(ガリウム
に対し5当量)、臭化メチル23mj2 (ガリウムに
対し1当量)を加え、室温で撹拌しなからジイソペンチ
ルエーテル46mAを1時間かけて滴下した。滴下終了
後さらに撹拌を続けると合金の切り粉はすべて白色のス
ラッジになった。生成物を120℃2時間加熱して反応
を完結させた後、寒剤冷却器を取り除き、リービッヒ冷
却器、ビグリュー管を取り付け、フラスコをマントルヒ
ーターにより200℃まで加熱し、常圧蒸留を行なった
。尚、留出物が揮発しないように、受は器をドライアイ
ス−フロンからなる寒剤で固化しながら行なった。蒸留
終了後無色透明の液状物21gが得られた。誘導結合プ
ラズマ発光性測定、NMR測定及びGC−MS測定によ
りこの液体はハロゲン化アルキルの混入がない純粋なト
リメチルガリウムであると同定され、ガリウムをベース
とする反応収率は40%であった。 工1ロ1工 全ハロゲン化アルキル量は実施例1と同じくガリウムに
対し6当量であるが、臭化メチルを併用せずヨウ化メチ
ルのみをガリウムに対し6当量に相当する167mβを
加え、実施例1と同じ操作により合成、蒸留を行なった
。蒸留終了後無色透明の液状物21gが得られた。NM
R測定よりこの液体はヨウ化メチルが混入したトリメチ
ルガリウムであることが同定された。誘導結合プラズマ
発光法によりガリウム含有率を測定した結果57%であ
り、トリメチルガリウム純度は94%であった。またガ
リウムをベースとする反応収率は38%であった。 よ1口11 全ハロゲン化アルキル量は実施例1と同じくガリウムに
対し6当量としたが、ヨウ化メチルなガリウムに対し3
当量に相当する84mρ、臭化メチルをガリウムに対し
3当量に相当する69mjltからなる混合ハロゲン化
メチルを用い、実施例1と同じ操作により合成を行なっ
た。しかしガリウム−マグネシウム合金切り粉は完全に
はスラッジ化しなかった0反応生成物の常圧蒸留を行な
い、無色透明の液状物9gを得た。誘導結合プラズマ発
光法によりガリウム含有率を測定した結果30%であり
、トリメチルガリウム純度は49%であった。またガリ
ウムをベースとする反応収率は9%であった。 比fit旦 ヨウ化メチルをガリウムに対し6.5当量に相当する1
80mA、臭化メチルをガリウムに対し1当量に相当
する23mAからなる混合ハロゲン化アルキル(全ハロ
ゲン化アルキル量7.5当量)を用い、実施例1と同じ
操作により合成を行なった。蒸留終了後無色透明の液状
物24gを得た。NMR測定よりヨウ化メチルが混入し
たトリメチルガリウムであると同定された。誘導結合プ
ラズマ発光法によりガリウム含有率を測定した結果57
%であり、トリメチルガリウム純度は94%であった。 またガリウムをベースとする反応収率は48%であった
。 [発明の効果] 本発明はトリメチルガリウムの製造原料であるハロゲン
化アルキルとして、特定の比率で混合したヨウ化メチル
、臭化メチル混合物を使用し、かつヨウ化メチルを反応
当量以下の量で用いたことにより、実質的にヨウ化メチ
ルを含有しない高純度のトリメチルガリウムが高収率で
得られる。 本発明で得られた高純度のトリメチルガリウムはMOC
VD法によるガリウム−砒素単結晶半導体のエピタキシ
ーを製造する際の原料として用いられる。
Claims (1)
- (1)ガリウム−マグネシウム合金とハロゲン化アルキ
ルとの反応により、トリメチルガリウムを製造する方法
において、ハロゲン化アルキルとして、ヨウ化メチル1
重量部に対し、臭化メチル0.1〜0.5重量部を混合
してなるヨウ化メチル、臭化メチル混合物を使用し、か
つヨウ化メチルをガリウム−マグネシウム合金に対する
反応必要当量未満の量で用いることを特徴とするトリメ
チルガリウムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26326789A JPH03123784A (ja) | 1989-10-09 | 1989-10-09 | トリメチルガリウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26326789A JPH03123784A (ja) | 1989-10-09 | 1989-10-09 | トリメチルガリウムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03123784A true JPH03123784A (ja) | 1991-05-27 |
Family
ID=17387088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26326789A Pending JPH03123784A (ja) | 1989-10-09 | 1989-10-09 | トリメチルガリウムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03123784A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006265166A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Nichia Chem Ind Ltd | トリアルキルガリウムの製造方法 |
EP1903618A1 (en) | 2005-03-23 | 2008-03-26 | Nichia Corporation | Method for producing trialkyl gallium |
-
1989
- 1989-10-09 JP JP26326789A patent/JPH03123784A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006265166A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Nichia Chem Ind Ltd | トリアルキルガリウムの製造方法 |
EP1903618A1 (en) | 2005-03-23 | 2008-03-26 | Nichia Corporation | Method for producing trialkyl gallium |
US7667063B2 (en) | 2005-03-23 | 2010-02-23 | Nichia Corporation | Method for producing trialkyl gallium |
US8278470B2 (en) | 2005-03-23 | 2012-10-02 | Nichia Corporation | Method for producing trialkyl gallium |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4847399A (en) | Process for preparing or purifying Group III-A organometallic compounds | |
JPH10505355A (ja) | 有機金属化合物類 | |
US5756786A (en) | High purity trimethylindium, method of synthesis | |
Wehmschulte et al. | Primary alanes and alanates: useful synthetic reagents in aluminum chemistry | |
EP1247813B1 (en) | Method of preparing trialkyl group va metal compounds | |
Kovar et al. | Convenient preparation of base-free tributylgallium, dibutylgallium chloride, and butylgallium dichloride. Molecular association studies of butylgallium compounds in benzene | |
US4604473A (en) | Preparation of metal alkyls | |
JPH03123784A (ja) | トリメチルガリウムの製造方法 | |
JPH02502464A (ja) | 金属アルキル化合物の製造方法 | |
US5473090A (en) | Process for the preparation of trialkyl compounds of group 3a metals | |
US5358670A (en) | Process for preparing grignard reagents in diethylene glycol dibutyl ether | |
US4045494A (en) | Method for preparing triogranophosphines | |
US5380895A (en) | Method for the synthesis of metal alkyls and metal aryls | |
Baumgarten et al. | Reactions of amines. 19. Reactions of 1, 3-di-tert-butylaziridinone and 2-bromo-N-tert-butyl-3, 3-dimethylbutanamide with selected organometallic reagents | |
WO2014093419A1 (en) | Production of tri-alkyl compounds of group 3a metals | |
JPH01100178A (ja) | トリアルキルインジウムの精製方法 | |
US3397241A (en) | Process for the economical preparation of br3 organoboron compounds | |
JPH03127795A (ja) | アルキル金属化合物の製造方法 | |
US4942252A (en) | Synthesis of phosphorus and arsenic, halides and hydrides | |
JPH01301684A (ja) | 有機金属化合物の製造方法 | |
WO2014078263A1 (en) | Methods of producing trimethylgallium | |
JPH05310764A (ja) | 高純度モノアルキルまたはモノアリ−ルアルシン化合物の製造方法 | |
JPH02167290A (ja) | トリメチルインジウムの製造方法 | |
JP2584775B2 (ja) | トリアルコキシシランの分離精製法 | |
JPS63283032A (ja) | アリルテルライド、及び第2−6族エピタキシヤルフイルムのmocvd成長におけるそれらの使用 |