JPH03104843A - 耐コーキング性エチレン分解炉管用耐熱鍛伸鋼 - Google Patents
耐コーキング性エチレン分解炉管用耐熱鍛伸鋼Info
- Publication number
- JPH03104843A JPH03104843A JP24262689A JP24262689A JPH03104843A JP H03104843 A JPH03104843 A JP H03104843A JP 24262689 A JP24262689 A JP 24262689A JP 24262689 A JP24262689 A JP 24262689A JP H03104843 A JPH03104843 A JP H03104843A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- content
- resistant steel
- resistant
- cracking furnace
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、ナフサ、エタン、ガスオイル等を水蒸気と
ともに750゜C〜1100’Cの雇度で加熱炉内に設
けられた耐熱鋼管内で分解し、エチレン等の軽質不飽和
炭化水素を製造する目的に使用される管(以下、エチレ
ン分解炉管という)の素材として用いる耐熱鋼に関する
。
ともに750゜C〜1100’Cの雇度で加熱炉内に設
けられた耐熱鋼管内で分解し、エチレン等の軽質不飽和
炭化水素を製造する目的に使用される管(以下、エチレ
ン分解炉管という)の素材として用いる耐熱鋼に関する
。
(従来の技術)
エチレン分解炉管においては、合威柑脂(ポリエチレン
、ポリプロピレン、塩化ビニル等)の需要増加に伴い、
エチレンの収率向上の点から反応が高温化し、また反応
速度向上のため小径管、異形管採用の動きが活発化して
きた。このような分解炉管(クラッキングチューブとも
いう)の管内表面は、操業中に高温の含炭素化合物流体
、すなわち浸炭性のガス雰囲気にさらされるため、一定
の速度で雰囲気から炭素が管内表面上に析出するいわゆ
るコーキングが生じる。なお、同じ浸炭性ガス雰囲気中
で生しる浸炭は、雰囲気中の炭素が管内表面から鋼内部
に拡散浸透し、綱の機械的性質を劣化させる現象であっ
て、コーキングは浸炭とは本質的に異なる現象である。
、ポリプロピレン、塩化ビニル等)の需要増加に伴い、
エチレンの収率向上の点から反応が高温化し、また反応
速度向上のため小径管、異形管採用の動きが活発化して
きた。このような分解炉管(クラッキングチューブとも
いう)の管内表面は、操業中に高温の含炭素化合物流体
、すなわち浸炭性のガス雰囲気にさらされるため、一定
の速度で雰囲気から炭素が管内表面上に析出するいわゆ
るコーキングが生じる。なお、同じ浸炭性ガス雰囲気中
で生しる浸炭は、雰囲気中の炭素が管内表面から鋼内部
に拡散浸透し、綱の機械的性質を劣化させる現象であっ
て、コーキングは浸炭とは本質的に異なる現象である。
このコーキングによりガス相から炭素が多量に析出堆積
すると管内面の有効断面積を狭めるため、しばしば△P
の上昇、加熱効率の低下等の操業上の弊害を生ずる.従
って、実操業においては一定頻度でタラノキングチュー
ブ内部の炭素を機械的に除去するいわゆるデコーキング
を行う必要があり、かかる操作のため装置の定常運転が
妨げられて生産量が落ち、プロセスの経済性が悪化する
。このような問題は、分解炉管を収率、収量を上げるの
に有利な小径管にする程厳しくなることが予想されるこ
とから、経済性が向上する小径管の導入も見合わされて
いるのが現状である。
すると管内面の有効断面積を狭めるため、しばしば△P
の上昇、加熱効率の低下等の操業上の弊害を生ずる.従
って、実操業においては一定頻度でタラノキングチュー
ブ内部の炭素を機械的に除去するいわゆるデコーキング
を行う必要があり、かかる操作のため装置の定常運転が
妨げられて生産量が落ち、プロセスの経済性が悪化する
。このような問題は、分解炉管を収率、収量を上げるの
に有利な小径管にする程厳しくなることが予想されるこ
とから、経済性が向上する小径管の導入も見合わされて
いるのが現状である。
上記のコーキングの防止を目的とした従来技術は梅めて
少ない。例えば、特開昭63−31535号公報では、
少なくともガス相と接触する部材をCrを30%(以下
、成分含有量についての%は全て重量%である)以上含
有する合金で構成した装置が提案されている。これは、
Cr含有量が25%程度の耐熱鋼では、浸炭酸化雰囲気
に熱サイクルが加わる実操業環境下で保護的なCr.O
.酸化被膜が安定して生成せず、Fe, Niの酸化物
が外表面に現れ、これらの遷移金属元素が炭素析出の触
媒作用を有しコーキングを促進するため、酸化物最表面
に遷移金属元素を地金内部から拡散させないよう、Cr
z(h酸化被膜を安定化する目的で母材のCr含有量を
30%以上にするというのである。
少ない。例えば、特開昭63−31535号公報では、
少なくともガス相と接触する部材をCrを30%(以下
、成分含有量についての%は全て重量%である)以上含
有する合金で構成した装置が提案されている。これは、
Cr含有量が25%程度の耐熱鋼では、浸炭酸化雰囲気
に熱サイクルが加わる実操業環境下で保護的なCr.O
.酸化被膜が安定して生成せず、Fe, Niの酸化物
が外表面に現れ、これらの遷移金属元素が炭素析出の触
媒作用を有しコーキングを促進するため、酸化物最表面
に遷移金属元素を地金内部から拡散させないよう、Cr
z(h酸化被膜を安定化する目的で母材のCr含有量を
30%以上にするというのである。
しかしながら、Crを30%以上含有する鋼では、安定
した完全オーステナイト相を得るのにNi含有量を高く
する必要があるため、クリープ強度に大きく寄与する積
層欠陥工不ルギーが減少する結果、クリープ強度、衝撃
値ともに極めて低くなる。従って、優れた高温強度を有
する材料として使用されている従来鋼では、高温強度、
組織安定性、製造性等の観点から母材のCr含有量を2
5%程度に設定している。なお、脱酸、加工性改善のた
め、あるいはオーステナイト相を得るためのNiの代わ
りとしてMnが添加されることがあるが、Mnは、後述
するように、酸化スケール表面を活性化させ、耐コーキ
ング性を悪化させるので、NiのMnによる代替は好ま
しくない。
した完全オーステナイト相を得るのにNi含有量を高く
する必要があるため、クリープ強度に大きく寄与する積
層欠陥工不ルギーが減少する結果、クリープ強度、衝撃
値ともに極めて低くなる。従って、優れた高温強度を有
する材料として使用されている従来鋼では、高温強度、
組織安定性、製造性等の観点から母材のCr含有量を2
5%程度に設定している。なお、脱酸、加工性改善のた
め、あるいはオーステナイト相を得るためのNiの代わ
りとしてMnが添加されることがあるが、Mnは、後述
するように、酸化スケール表面を活性化させ、耐コーキ
ング性を悪化させるので、NiのMnによる代替は好ま
しくない。
また、Cr含有量が30%以上の鋼を使用する場合には
、例えば特開昭63 − 77736号公報に提案され
ているように二重管として適用する方向にある。
、例えば特開昭63 − 77736号公報に提案され
ているように二重管として適用する方向にある。
即ち、高温強度に優れる材質を用いた外管と浸炭性ガス
と接触する内管から構成される二重管の内管用材料とし
て用いるのである。二重管の場合には、耐コーキング性
に優れる高Cr材から戒る内管は強度部材とならないた
め、この分だけ肉厚を厚くする必要があることから加熱
効率の低下、材料費のアップ等の問題を有する。また、
上記の高Cr鋼は、通常のAPI−HP, ASTM−
}IK40のような耐熱鋼に較べて加工性に劣るため、
製管および施工に際してコストがかかるという欠点もあ
る。
と接触する内管から構成される二重管の内管用材料とし
て用いるのである。二重管の場合には、耐コーキング性
に優れる高Cr材から戒る内管は強度部材とならないた
め、この分だけ肉厚を厚くする必要があることから加熱
効率の低下、材料費のアップ等の問題を有する。また、
上記の高Cr鋼は、通常のAPI−HP, ASTM−
}IK40のような耐熱鋼に較べて加工性に劣るため、
製管および施工に際してコストがかかるという欠点もあ
る。
(発明が解決しようとする課題)
上記のような事情から、エチレン分解炉管材料として高
温で高強度を有し、加工性、溶接性その他の実用性能の
点で従来の耐熱鋼と同等以上で、しかも耐コーキング性
に優れる材料の開発が望まれてきた。本発明は、かかる
要請に応えることを課題とする。
温で高強度を有し、加工性、溶接性その他の実用性能の
点で従来の耐熱鋼と同等以上で、しかも耐コーキング性
に優れる材料の開発が望まれてきた。本発明は、かかる
要請に応えることを課題とする。
クランキングチューブの管内表面が実操業条件下でさら
される含炭素化合物主体のガス雰囲気は、鋼にとっては
浸炭性であるため、平衡論的には炭素がガス相から析出
する雰囲気である。
される含炭素化合物主体のガス雰囲気は、鋼にとっては
浸炭性であるため、平衡論的には炭素がガス相から析出
する雰囲気である。
このような炭素析出反応は基本的には一種の表面反応で
あり、綱表面に生成した酸化スケールの表面性状や表面
反応に大きく影響される。即ち、析出反応には活性の高
い反応サイトが必要であり、Fe, Ni等の遷移金属
元素の他に表面欠陥も反応サイトの一つとして作用する
。従って、綱表面での炭素析出反応を抑制するためには
反応サイトの数を減らせばよく、そのための一つの方法
は、前掲の特開昭63−31535号公報にも示されて
いるように、Cr含有量を大幅に高め、鋼表面に反応活
性の低いCrgO.被膜を安定に生威させることである
。
あり、綱表面に生成した酸化スケールの表面性状や表面
反応に大きく影響される。即ち、析出反応には活性の高
い反応サイトが必要であり、Fe, Ni等の遷移金属
元素の他に表面欠陥も反応サイトの一つとして作用する
。従って、綱表面での炭素析出反応を抑制するためには
反応サイトの数を減らせばよく、そのための一つの方法
は、前掲の特開昭63−31535号公報にも示されて
いるように、Cr含有量を大幅に高め、鋼表面に反応活
性の低いCrgO.被膜を安定に生威させることである
。
しかし、Cr含有量を過大にすると前述のように加工性
が劣化し、ま′たクリープ強度に有利なオーステナイト
相を得ることが困難となるためクリープ強度が低下する
という問題があり、また、前述のようにCr含有量を2
5%程度に抑えた従来鋼では、生成するCrzOsの安
定性は十分ではなく、実操業条件下では酸化スケール最
表面にFe, Nt等の遷移金属を主体とした酸化スケ
ールも生成し、酸化スケール表面が活性化してしまう。
が劣化し、ま′たクリープ強度に有利なオーステナイト
相を得ることが困難となるためクリープ強度が低下する
という問題があり、また、前述のようにCr含有量を2
5%程度に抑えた従来鋼では、生成するCrzOsの安
定性は十分ではなく、実操業条件下では酸化スケール最
表面にFe, Nt等の遷移金属を主体とした酸化スケ
ールも生成し、酸化スケール表面が活性化してしまう。
結局、Cr含有量が25%程度であって、しかも表面活
性の低い被膜が生成するような耐熱鋼が最も望ましい。
性の低い被膜が生成するような耐熱鋼が最も望ましい。
本発明の目的は、Cr含有量が30%未満、例えば25
%程度で、高温強度をはしめとする基本的性質が従来の
耐熱鋼と同等以上であり、しかもエチレン分解反応条件
下で、表面活性の低い被膜が生威する、耐コーキング性
に優れた耐熱鋼を提供することにある. (課題を解決するための手段) 本発明者等は、Cr含有量が約25%前後の耐熱鋼の耐
コーキング性を向上させるには、鋼表面(厳密にはその
鋼で製造された管の表面であるが、便宜的に鋼表面と記
す)に生戒する酸化スケール表面での炭素析出反応を小
さくする必要があると考え検討を重ねてきた.その結果
、エチレン分解反応の実操業条件下で生成する酸化スケ
ール表面の反応活性には、母材のMnの含有量が大きく
影響し、Mn含有量が増大すると耐コーキング性が悪化
することが判明した。
%程度で、高温強度をはしめとする基本的性質が従来の
耐熱鋼と同等以上であり、しかもエチレン分解反応条件
下で、表面活性の低い被膜が生威する、耐コーキング性
に優れた耐熱鋼を提供することにある. (課題を解決するための手段) 本発明者等は、Cr含有量が約25%前後の耐熱鋼の耐
コーキング性を向上させるには、鋼表面(厳密にはその
鋼で製造された管の表面であるが、便宜的に鋼表面と記
す)に生戒する酸化スケール表面での炭素析出反応を小
さくする必要があると考え検討を重ねてきた.その結果
、エチレン分解反応の実操業条件下で生成する酸化スケ
ール表面の反応活性には、母材のMnの含有量が大きく
影響し、Mn含有量が増大すると耐コーキング性が悪化
することが判明した。
これは、MnがFe, Cr、Niよりも酸化され易く
、スビ不ル型酸化物をつくりやすいこと、および酸化物
中のMnは、容易に他の金属と置換するため、Mn酸化
物は格子欠陥や格子の歪が大きく、この表面の欠陥や置
換した遷移金属が、炭素析出の反応サイトとして作用す
るため耐コーキング性を著しく悪化させることによるも
のである。
、スビ不ル型酸化物をつくりやすいこと、および酸化物
中のMnは、容易に他の金属と置換するため、Mn酸化
物は格子欠陥や格子の歪が大きく、この表面の欠陥や置
換した遷移金属が、炭素析出の反応サイトとして作用す
るため耐コーキング性を著しく悪化させることによるも
のである。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであって
、その要旨は下記■および■のMi戒をもつ耐熱鋼にあ
る。
、その要旨は下記■および■のMi戒をもつ耐熱鋼にあ
る。
■ C :0.05 〜0.30%、Si:5%以下、
Mn:0.40%以下、Cr:15%以上30%未満、
Ni:15〜50%、Ti:0.01〜2.0%、A
l :0.01〜2.0%、および、B:0.001〜
0.03%とZr:0.005〜0.3%の1種以上を
含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、不
純物中のPは0.04%以下、Sは0.03%以下であ
ることを特徴とする耐コーキング性に優れたエチレン分
解炉管用耐熱鋼. ■ 上記■の成分に加えて、更にMo : 0.5〜3
.0%を含有する綱。
Mn:0.40%以下、Cr:15%以上30%未満、
Ni:15〜50%、Ti:0.01〜2.0%、A
l :0.01〜2.0%、および、B:0.001〜
0.03%とZr:0.005〜0.3%の1種以上を
含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、不
純物中のPは0.04%以下、Sは0.03%以下であ
ることを特徴とする耐コーキング性に優れたエチレン分
解炉管用耐熱鋼. ■ 上記■の成分に加えて、更にMo : 0.5〜3
.0%を含有する綱。
(作用)
上記本発明の耐熱鋼は、例えば、ASTHの}IK40
、APIの^LLOY80011、同し<11Pのよう
な従来から知られているCr含有量が30%未満の耐熱
鋼を、エチレン分解炉管用として改良したものである。
、APIの^LLOY80011、同し<11Pのよう
な従来から知られているCr含有量が30%未満の耐熱
鋼を、エチレン分解炉管用として改良したものである。
従って、Cr以外の合金威分の含有量も従来この用途に
用いられてきた耐熱鋼と基本的には同じでよく、本出願
人が特開昭57 − 23050号公報によって提案し
た耐熱鋼のうちのCr含有量の上限を30%未満とし、
かつ前述のように、酸化スケール表面の反応活性に大き
な影響を与えるMnの含有量を0.40%以下としたも
のが本発明の耐熱調である。即ち、Mn含有量を低下さ
せることにより酸化スケールの主底分が実質的にCrz
Chのみとなり、表面の反応活性が低下するので、耐コ
ーキング性を向上させることができる。
用いられてきた耐熱鋼と基本的には同じでよく、本出願
人が特開昭57 − 23050号公報によって提案し
た耐熱鋼のうちのCr含有量の上限を30%未満とし、
かつ前述のように、酸化スケール表面の反応活性に大き
な影響を与えるMnの含有量を0.40%以下としたも
のが本発明の耐熱調である。即ち、Mn含有量を低下さ
せることにより酸化スケールの主底分が実質的にCrz
Chのみとなり、表面の反応活性が低下するので、耐コ
ーキング性を向上させることができる。
以下に、本発明の鋼を構成する各成分の作用効果と、そ
れらの含有量の限定理由について述べる。
れらの含有量の限定理由について述べる。
Cは、耐熱鋼として必要な引張強さとクリープ破断強度
を向上させるのに有効な元素で、0.05%以上必要で
あるが、0.30%を超えると固溶化処理の状態で未固
溶の炭化物が残り、高温強度に寄与しなくなる。
を向上させるのに有効な元素で、0.05%以上必要で
あるが、0.30%を超えると固溶化処理の状態で未固
溶の炭化物が残り、高温強度に寄与しなくなる。
Siは、脱酸剤として必要なだけでなく、耐浸炭性を著
しく高める元素である。しかし、5%を超えると溶接性
が劣化し、組織も不安定になる。
しく高める元素である。しかし、5%を超えると溶接性
が劣化し、組織も不安定になる。
Mnは、脱酸および加工性改善のために添加されるが、
0.40%を超えると酸化スケール表面にスピネル型酸
化物が生威し、耐コーキング性を悪化させる。好ましく
は0.30%以下に抑えるのがよい。
0.40%を超えると酸化スケール表面にスピネル型酸
化物が生威し、耐コーキング性を悪化させる。好ましく
は0.30%以下に抑えるのがよい。
Crは、15%未満では必要な強度が得られず、また耐
酸化性にも劣る.ただし、その含有量を30%以上にす
ると、多くの弊害が現れることは、先に詳しく述べたと
おりである。
酸化性にも劣る.ただし、その含有量を30%以上にす
ると、多くの弊害が現れることは、先に詳しく述べたと
おりである。
Niは、Cr含有量に応して安定した完全オーステナイ
ト組織を得るために必要である。ただし、過剰な添加は
合金の価格を上昇させるだけで好ましくない。15〜5
0%が適正含有量である。
ト組織を得るために必要である。ただし、過剰な添加は
合金の価格を上昇させるだけで好ましくない。15〜5
0%が適正含有量である。
TiおよびAlは、それぞれ0.01%以上の微量の添
加でも高瓜強度および延性、靭性の改善に大きく寄与す
る。しかし、それぞれ含有量が2%を超えると加工性や
溶接性が劣化する。
加でも高瓜強度および延性、靭性の改善に大きく寄与す
る。しかし、それぞれ含有量が2%を超えると加工性や
溶接性が劣化する。
BおよびZrは、それぞれ0.001%以上、o.oo
s%以上で粒界を強化し高温強度特性を改善するのに有
効な元素である.しかし、Bの場合は0.03%、Zr
の場合は0.3%を超えると溶接性を損なう。
s%以上で粒界を強化し高温強度特性を改善するのに有
効な元素である.しかし、Bの場合は0.03%、Zr
の場合は0.3%を超えると溶接性を損なう。
本発明鋼は、上記の成分以外、残部Feと不可避の不純
物からなるものである。不純物としてはPとSの上限を
抑えることが重要で、PおよびSは、いずれも熱間加工
性を悪くしたり、偏析を起こすなど有害な作用が多いた
め、通常のステンレス鋼と同様にPは0.04%以下、
Sは0.03%以下で、できるだけ低く抑えるのがよい
。
物からなるものである。不純物としてはPとSの上限を
抑えることが重要で、PおよびSは、いずれも熱間加工
性を悪くしたり、偏析を起こすなど有害な作用が多いた
め、通常のステンレス鋼と同様にPは0.04%以下、
Sは0.03%以下で、できるだけ低く抑えるのがよい
。
本発明のもうひとつは、上記成分に加え更にMOを含有
するものである。
するものである。
Moは、固熔強化元素として高温強度の向上に有効であ
る。この効果を期待して添加する場合には、0.5%以
上の含有量とする.ただし、3.0%を超え?含有量に
なると加工性が劣化し、組織も不安定になる。
る。この効果を期待して添加する場合には、0.5%以
上の含有量とする.ただし、3.0%を超え?含有量に
なると加工性が劣化し、組織も不安定になる。
(実施例1)
第1表に供試材の化学&[l戒を示す。供試材の溶製は
17kg真空溶解炉で行い、鍛造熱延して7tx100
w X 5301 (ohm)の熱延板とした。軟化処
理後冷間圧延テ4.9t X 100w X 380
N (ms)の形状の冷延板とし、1250゜CでlO
分間加熱後水冷処理した板より10wX2!M! X
3 t(間)の試験片を切り出し、試験に供した. 耐コーキング性の評価は、#600研磨にて試験片表面
を調整した後、アセトン、メタノールで脱脂し、水蒸気
中950゜Cで1時間酸化後、70%C11410%C
O■−20%H,Oガス気流中1000゜Cで2時間加
熱する間にガス中から析出した炭素量を測定することに
より行った.析出炭素量の測定には、試験片表面に付着
析出した炭素を燃焼させて二酸化炭素とした後、二酸化
炭素ガス量を定量する方法を用いた。なお、試験結果の
ばらつきを考慮して、試験片は同種のものを3個以上使
用した。
17kg真空溶解炉で行い、鍛造熱延して7tx100
w X 5301 (ohm)の熱延板とした。軟化処
理後冷間圧延テ4.9t X 100w X 380
N (ms)の形状の冷延板とし、1250゜CでlO
分間加熱後水冷処理した板より10wX2!M! X
3 t(間)の試験片を切り出し、試験に供した. 耐コーキング性の評価は、#600研磨にて試験片表面
を調整した後、アセトン、メタノールで脱脂し、水蒸気
中950゜Cで1時間酸化後、70%C11410%C
O■−20%H,Oガス気流中1000゜Cで2時間加
熱する間にガス中から析出した炭素量を測定することに
より行った.析出炭素量の測定には、試験片表面に付着
析出した炭素を燃焼させて二酸化炭素とした後、二酸化
炭素ガス量を定量する方法を用いた。なお、試験結果の
ばらつきを考慮して、試験片は同種のものを3個以上使
用した。
析出炭素量の測定結果を第1表に併せ示す。同表から本
発明鋼においては、従来鋼に比較して炭素析出量が極め
て少なく、酎コーキング性が大幅に改善されていること
がわかる。
発明鋼においては、従来鋼に比較して炭素析出量が極め
て少なく、酎コーキング性が大幅に改善されていること
がわかる。
第1図に母材中のMn含有量と耐コーキング性(炭素の
析出量)との関係を示す.従来鋼のMn含有肴(約1.
0%)を半分に減らしても耐コーキング性改善効果は小
さいが、0.4%以下の本発明調では大きな改善効果が
確認された。
析出量)との関係を示す.従来鋼のMn含有肴(約1.
0%)を半分に減らしても耐コーキング性改善効果は小
さいが、0.4%以下の本発明調では大きな改善効果が
確認された。
第2図にMn含有量と表面酸化スケール中のスピ不ル型
酸化物含有比との関係を示す。母材中のMn含有量が少
ないとスケール中のスビネル型酸化物量も少な〈なり、
第1図に示した炭素析出量の減少と対応していることが
わかる。
酸化物含有比との関係を示す。母材中のMn含有量が少
ないとスケール中のスビネル型酸化物量も少な〈なり、
第1図に示した炭素析出量の減少と対応していることが
わかる。
クランキングチューブとして要求される種々の性能とし
て、耐コーキング性以外に高温強度特性、IJim安定
性がある.前記の供試材についてクリープ破断強度と衝
撃値を測定した。その結果を第1表に併せ示す。なお、
クリープ破断強度は、l000’CX1000時間の破
断強度、衝撃値は1000゜Cで1000時間時効処理
した後の常雇衝撃試験の結果である。
て、耐コーキング性以外に高温強度特性、IJim安定
性がある.前記の供試材についてクリープ破断強度と衝
撃値を測定した。その結果を第1表に併せ示す。なお、
クリープ破断強度は、l000’CX1000時間の破
断強度、衝撃値は1000゜Cで1000時間時効処理
した後の常雇衝撃試験の結果である。
第1表のクリープ破断強度と衝撃値の測定結果から、本
発明鋼は従来鋼と同等以上の性能を有することが明らか
である。なお、本発明の耐熱鋼の加工性および溶接性も
従来鋼と同等以上であることも確認している。また、C
rを40%含有する従来鋼6は安定した完全オーステナ
イト相を得るのに旧を50%と多量に含有させているた
め、クリープ強度、衝撃値ともに極めて低くなっている
ことがわかる. (以下、余白) (発明の効果) 本発明によれば、高温の含炭素化合物主体のガス雰囲気
にさらされる耐熱鋼の高温強度特性、組織安定性、加工
性、溶接性等を劣化させることなく、耐コーキング性が
大幅に改善された耐熱鋼が得られる.この耐熱鋼は製造
コストも従来の同種の材料と大差ないことから、エチレ
ン分解炉管材料として実用性の高いものである.
発明鋼は従来鋼と同等以上の性能を有することが明らか
である。なお、本発明の耐熱鋼の加工性および溶接性も
従来鋼と同等以上であることも確認している。また、C
rを40%含有する従来鋼6は安定した完全オーステナ
イト相を得るのに旧を50%と多量に含有させているた
め、クリープ強度、衝撃値ともに極めて低くなっている
ことがわかる. (以下、余白) (発明の効果) 本発明によれば、高温の含炭素化合物主体のガス雰囲気
にさらされる耐熱鋼の高温強度特性、組織安定性、加工
性、溶接性等を劣化させることなく、耐コーキング性が
大幅に改善された耐熱鋼が得られる.この耐熱鋼は製造
コストも従来の同種の材料と大差ないことから、エチレ
ン分解炉管材料として実用性の高いものである.
第1図は、耐熱鋼のMn含有量と耐コーキング性との関
係を示す図である。 第2図は、耐熱鋼の旧含有量と鋼表面酸化スケール中の
スビネル型酸化物含有比との関係を示す図である.
係を示す図である。 第2図は、耐熱鋼の旧含有量と鋼表面酸化スケール中の
スビネル型酸化物含有比との関係を示す図である.
Claims (2)
- (1)重量%で、C:0.05〜0.30%、Si:5
%以下、Mn:0.40%以下、Cr:15%以上30
%未満、Ni:15〜50%、Ti:0.01〜2.0
%、Al:0.01〜2.0%、およびB:0.001
〜0.03%とZr:0.005〜0.3%の1種以上
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、
不純物中のPは0.04%以下、Sは0.03%以下で
あることを特徴とする耐コーキング性に優れたエチレン
分解炉管用耐熱鋼。 - (2)成分元素として、重量%で、更にMo:0.5〜
3.0%を含有する請求項(1)記載の耐コーキング性
に優れたエチレン分解炉管用耐熱鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1242626A JPH0735555B2 (ja) | 1989-09-19 | 1989-09-19 | 耐コーキング性エチレン分解炉管用耐熱鍛伸鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1242626A JPH0735555B2 (ja) | 1989-09-19 | 1989-09-19 | 耐コーキング性エチレン分解炉管用耐熱鍛伸鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03104843A true JPH03104843A (ja) | 1991-05-01 |
JPH0735555B2 JPH0735555B2 (ja) | 1995-04-19 |
Family
ID=17091854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1242626A Expired - Fee Related JPH0735555B2 (ja) | 1989-09-19 | 1989-09-19 | 耐コーキング性エチレン分解炉管用耐熱鍛伸鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735555B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0889146A1 (fr) * | 1997-07-04 | 1999-01-07 | Institut Français du Pétrole | Acier réfractaire chromisé, son procédé d'obtention et ses utilisations dans des applications anti-cokage |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5931855A (ja) * | 1982-08-11 | 1984-02-21 | Kubota Ltd | 炭化水素類の熱分解・改質反応管用耐熱鋳鋼 |
-
1989
- 1989-09-19 JP JP1242626A patent/JPH0735555B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5931855A (ja) * | 1982-08-11 | 1984-02-21 | Kubota Ltd | 炭化水素類の熱分解・改質反応管用耐熱鋳鋼 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0889146A1 (fr) * | 1997-07-04 | 1999-01-07 | Institut Français du Pétrole | Acier réfractaire chromisé, son procédé d'obtention et ses utilisations dans des applications anti-cokage |
FR2765594A1 (fr) * | 1997-07-04 | 1999-01-08 | Inst Francais Du Petrole | Acier refractaire chromise, son procede d'obtention et ses utilisations dans des applications anti-cokage |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0735555B2 (ja) | 1995-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS59176501A (ja) | ボイラチユ−ブ | |
JP3322097B2 (ja) | 溶接施工性に優れた高強度、高耐食フェライト鋼用溶接材料 | |
CA2058576C (en) | Heat-resistant alloy having high creep rupture strength under high-temperature low-stress conditions and excellent resistance to carburization | |
JPH04358037A (ja) | ニッケル基耐熱合金 | |
US5019331A (en) | Heat-resistant alloy | |
JPH0152465B2 (ja) | ||
JPS5950437B2 (ja) | Cr−Mo系低合金鋼用被覆ア−ク溶接棒 | |
US4141724A (en) | Low-cost, high temperature oxidation-resistant steel | |
JPH055599B2 (ja) | ||
JPH03104843A (ja) | 耐コーキング性エチレン分解炉管用耐熱鍛伸鋼 | |
JPH051344A (ja) | 耐コーキング性に優れたエチレン分解炉管用耐熱鋼 | |
JPH01152245A (ja) | 耐浸炭性にすぐれる耐熱合金 | |
JPS61177352A (ja) | 石油化学工業反応管用耐熱鋳鋼 | |
JP3422803B2 (ja) | Cr−Ni系耐熱鋼 | |
JPH0627306B2 (ja) | エチレン分解炉管用耐熱鋼 | |
EP1016732A1 (en) | Ferritic stainless steel for the production of tubes by electric resistance welding (erw) process | |
JPS61276948A (ja) | 熱間加工性の優れた高クロム合金鋼 | |
JPH02115351A (ja) | 耐浸炭性にすぐれる耐熱鋼 | |
JPH01298136A (ja) | 耐浸炭性にすぐれる耐熱鋳鋼 | |
JP3250436B2 (ja) | 耐浸炭性に優れた耐熱合金 | |
JPH03232948A (ja) | 耐浸炭性にすぐれた耐熱鋼 | |
JPH02122050A (ja) | 耐浸炭性にすぐれる耐熱鋼 | |
JPH05195138A (ja) | すぐれた耐浸炭性と高温低応力条件下における高いクリープ破断強度を備える耐熱合金 | |
JPS6268693A (ja) | 高温用溶接構造物 | |
JPS5953660A (ja) | 耐浸炭性と高温クリ−プ破断強度にすぐれた耐熱鋳鋼 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |