JPH0261330B2 - - Google Patents
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- JPH0261330B2 JPH0261330B2 JP58063999A JP6399983A JPH0261330B2 JP H0261330 B2 JPH0261330 B2 JP H0261330B2 JP 58063999 A JP58063999 A JP 58063999A JP 6399983 A JP6399983 A JP 6399983A JP H0261330 B2 JPH0261330 B2 JP H0261330B2
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- metal strip
- rolling
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Links
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D—WORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21D1/00—Straightening, restoring form or removing local distortions of sheet metal or specific articles made therefrom; Stretching sheet metal combined with rolling
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)
- Winding, Rewinding, Material Storage Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」
この発明は、金属帯片の残留歪低減方法に関す
るものであつて、更に詳細には、剪断加工により
得られた金属帯片のスリツト端縁部に残留する剪
断歪を低減させ、これによつて該帯片の後工程で
の加工精度を向上させることを目的として提案さ
れた新規な技術に関するものである。
るものであつて、更に詳細には、剪断加工により
得られた金属帯片のスリツト端縁部に残留する剪
断歪を低減させ、これによつて該帯片の後工程で
の加工精度を向上させることを目的として提案さ
れた新規な技術に関するものである。
「従来技術とその欠点」
板厚の充分薄い金属帯片(これは薄くて柔軟性
のある金属帯状材料の総称であつて、金属リボン
とも称する)を製造する手段としては、予め所望
の製品板厚にまで展延した幅広の金属帯体をスリ
ツテイングシヤーにかけ、長手方向に剪断して複
数条の幅狭な金属帯片を得る方法が一般に採用さ
れている。このように金属帯体を剪断加工して金
属帯片を製造した場合、前記金属帯片のスリツト
端縁部の金属組織中には、スリツテイングシヤー
により付与された剪断歪が残留している。すなわ
ち、剪断加工された金属帯片の端縁部には、第1
図のaに示すように著しい伸び変形が生じてお
り、この伸び変形に基づく残留応力の板幅方向の
分布を観察すると、bに示す如く大きな圧縮応力
を生じていることが判る。この歪を残留放置して
おくと、当該金属帯片の用途によつては、後工程
での加工精度を撹乱する障害となることがある。
例えば、第2図に示すように集積回路素子用リー
ドフレームの打抜き素材として供給される金属帯
片10は、42%ニツケル鋼を材質とする金属母材
12の表面中央部に所定幅のアルミニウム14を
長手方向にクラツドした構成となつており、この
金属帯片10に打抜きプレスおよび曲げ加工を施
すことにより、第3図に示す形状のリードフレー
ム16が得られる。この場合、前述した如くスリ
ツト端縁部に著しい残留歪を内在している金属帯
片を加工素材として使用すると、リードフレーム
16に形成されるリード18は前記残留歪が解放
されて幅方向に変形し、各リード18の対向し合
う端部間の間隔寸法a1、およびa2が不均一となる
事態を招来する。このようにリード端部の間隔が
不揃いになると、集積回路チツプのアルミニウム
リード線(図示せず)をリード端部の前記アルミ
ニウムクラツド部に臨ませる自動位置決めが困難
となり、後工程での超音波ボンデイング作業に重
大な支障をきたすことになる。
のある金属帯状材料の総称であつて、金属リボン
とも称する)を製造する手段としては、予め所望
の製品板厚にまで展延した幅広の金属帯体をスリ
ツテイングシヤーにかけ、長手方向に剪断して複
数条の幅狭な金属帯片を得る方法が一般に採用さ
れている。このように金属帯体を剪断加工して金
属帯片を製造した場合、前記金属帯片のスリツト
端縁部の金属組織中には、スリツテイングシヤー
により付与された剪断歪が残留している。すなわ
ち、剪断加工された金属帯片の端縁部には、第1
図のaに示すように著しい伸び変形が生じてお
り、この伸び変形に基づく残留応力の板幅方向の
分布を観察すると、bに示す如く大きな圧縮応力
を生じていることが判る。この歪を残留放置して
おくと、当該金属帯片の用途によつては、後工程
での加工精度を撹乱する障害となることがある。
例えば、第2図に示すように集積回路素子用リー
ドフレームの打抜き素材として供給される金属帯
片10は、42%ニツケル鋼を材質とする金属母材
12の表面中央部に所定幅のアルミニウム14を
長手方向にクラツドした構成となつており、この
金属帯片10に打抜きプレスおよび曲げ加工を施
すことにより、第3図に示す形状のリードフレー
ム16が得られる。この場合、前述した如くスリ
ツト端縁部に著しい残留歪を内在している金属帯
片を加工素材として使用すると、リードフレーム
16に形成されるリード18は前記残留歪が解放
されて幅方向に変形し、各リード18の対向し合
う端部間の間隔寸法a1、およびa2が不均一となる
事態を招来する。このようにリード端部の間隔が
不揃いになると、集積回路チツプのアルミニウム
リード線(図示せず)をリード端部の前記アルミ
ニウムクラツド部に臨ませる自動位置決めが困難
となり、後工程での超音波ボンデイング作業に重
大な支障をきたすことになる。
そこで、前記金属帯片の端縁部に残留する内部
歪の傾向を簡単に観察するために、金属帯片をフ
オトエツチングしてその長手方向にくし歯状の細
片を形成し、各細片の変形度により歪の程度およ
び分布を判定した。先ず、剪断加工したままの金
属帯片10に前記フオトエツチングを施したとこ
ろ、第4図のaに示すように、スリツト端縁部側
の細片20は金属組織内に残留していた歪が解放
されて、夫々相互に内方に湾曲変形する傾向を示
した。このように金属帯片の端縁部に残留する歪
が後工程での製品の仕上加工精度に影響を与える
事実に鑑み、前記有害な歪を除去する手段とし
て、例えば低温焼鈍方法が実施されている。しか
しこの低温焼鈍方法は、還元性または非酸化性ガ
スの気流中で焼きなましを行う高価な連続光輝焼
鈍炉を必要とし、設備費が嵩む難点がある。加え
て集積回路素子のリードフレーム用素材にクラツ
ド被着してあるアルミニウムの融点は660℃と低
く、しかも該素材は、550℃以上の温度に晒すと
アルミニウムと42%ニツケル鋼母材との界面にア
ルミ一鉄の金属間化合物を生じ、その化合物は著
しい脆性を示して後加工の際にクラツクを生じる
難点がある。このため焼鈍は550℃以下で行なわ
なければならないが、前記550℃以下の温度では、
金属帯片に内在する残留歪を低減するに充分でな
い。従つて金属帯片を高温に晒すことなく、室温
乃至それに近い温度で剪断歪を低減させる方法の
確立が要請されている。
歪の傾向を簡単に観察するために、金属帯片をフ
オトエツチングしてその長手方向にくし歯状の細
片を形成し、各細片の変形度により歪の程度およ
び分布を判定した。先ず、剪断加工したままの金
属帯片10に前記フオトエツチングを施したとこ
ろ、第4図のaに示すように、スリツト端縁部側
の細片20は金属組織内に残留していた歪が解放
されて、夫々相互に内方に湾曲変形する傾向を示
した。このように金属帯片の端縁部に残留する歪
が後工程での製品の仕上加工精度に影響を与える
事実に鑑み、前記有害な歪を除去する手段とし
て、例えば低温焼鈍方法が実施されている。しか
しこの低温焼鈍方法は、還元性または非酸化性ガ
スの気流中で焼きなましを行う高価な連続光輝焼
鈍炉を必要とし、設備費が嵩む難点がある。加え
て集積回路素子のリードフレーム用素材にクラツ
ド被着してあるアルミニウムの融点は660℃と低
く、しかも該素材は、550℃以上の温度に晒すと
アルミニウムと42%ニツケル鋼母材との界面にア
ルミ一鉄の金属間化合物を生じ、その化合物は著
しい脆性を示して後加工の際にクラツクを生じる
難点がある。このため焼鈍は550℃以下で行なわ
なければならないが、前記550℃以下の温度では、
金属帯片に内在する残留歪を低減するに充分でな
い。従つて金属帯片を高温に晒すことなく、室温
乃至それに近い温度で剪断歪を低減させる方法の
確立が要請されている。
そこで本願の発明者は、前記要請に鑑み種々検
討を重ねた結果、第1図に示す傾向の残留歪が生
じている金属帯片に適正な減面率で圧延加工を施
せば、この圧延時の応力により前記残留歪は打消
されて、実用上無視し得る程度まで著しく低減す
ることが判つた。
討を重ねた結果、第1図に示す傾向の残留歪が生
じている金属帯片に適正な減面率で圧延加工を施
せば、この圧延時の応力により前記残留歪は打消
されて、実用上無視し得る程度まで著しく低減す
ることが判つた。
「発明の目的」
従つて本発明は、金属帯片の端縁部に残留する
剪断歪を特殊な専用装置を使用することなく常温
で低減させ、該金属帯片の後加工時における仕上
精度を向上させることを目的とする。
剪断歪を特殊な専用装置を使用することなく常温
で低減させ、該金属帯片の後加工時における仕上
精度を向上させることを目的とする。
「問題点を解決するための手段」
前述した欠点を克服し、所期の目的を達成する
ため、本発明に係る金属帯片の残留歪低減方法
は、幅広の金属帯片を長手方向に剪断した際に、
剪断により得られた金属帯片の端縁部に残留する
剪断歪を低減させるために、回転軸が上下の関係
で整列するよう配置した一対の超硬合金製の圧延
ロールにより、前記金属帯片を圧下率3〜14%で
圧延することを特徴とする。
ため、本発明に係る金属帯片の残留歪低減方法
は、幅広の金属帯片を長手方向に剪断した際に、
剪断により得られた金属帯片の端縁部に残留する
剪断歪を低減させるために、回転軸が上下の関係
で整列するよう配置した一対の超硬合金製の圧延
ロールにより、前記金属帯片を圧下率3〜14%で
圧延することを特徴とする。
また、前記目的を同様に達成するため、本願の
別発明に係る金属帯片の残留歪低減方法は、幅広
の金属帯片を長手方向に剪断した際に、剪断によ
り得られた金属帯片の端縁部に残留する剪断歪を
低減させるために、回転軸が上下の関係で整列す
るように配置した一対の鍛鋼製の圧延ロールによ
り、前記金属帯片を圧下率3〜10%で2回圧延す
ることを特徴とする。
別発明に係る金属帯片の残留歪低減方法は、幅広
の金属帯片を長手方向に剪断した際に、剪断によ
り得られた金属帯片の端縁部に残留する剪断歪を
低減させるために、回転軸が上下の関係で整列す
るように配置した一対の鍛鋼製の圧延ロールによ
り、前記金属帯片を圧下率3〜10%で2回圧延す
ることを特徴とする。
次に本発明に係る金属帯片の残留歪低減方法に
つき、好適な実施例を挙げて説明する。
つき、好適な実施例を挙げて説明する。
実施例 1
集積回路用リードフレームの素材として好適に
使用される42%ニツケル鋼の金属帯体を、スリツ
テイングシヤーにより長手方向に剪断し、幅23.1
mm、厚さ0.31〜0.25mmの金属帯片を得た。次いで
この金属帯片を、例えばタングステンカーバイト
をコバルトで焼結した上下一対の超硬合金製圧延
ロールの間を通過させて圧延を行つた。このとき
の圧下率は、前記金属帯片のスリツト端縁部に残
留している歪を打消すに充分な値となるよう適宜
調整したところ、後述するように3〜14%の範囲
に設定すると好適であることが判明した(ちなみ
に前記圧下率は、ロール入口における被圧延材の
厚みを質h1、出口における厚みをh2としたとき、
(h1−h2)/h1(%)の指標であらわされる)。す
なわち、圧延ロールに金属帯片を圧下率3〜14%
の範囲で1回通しによる圧延加工を行い、その金
属帯片に前記フオトエツチングを施したところ、
第4図のbに示すように残留応力の分布は微小と
なり、帯片10の端縁部におけるくし歯状細片に
曲り変形はみられなかつた。またこの金属帯片を
使用して、第3図に示す集積回路素子用リードフ
レームを作成し、リード端部間の間隔寸法差(a1
−a2)と圧下率との相関関係をプロツトしたとこ
ろ、第5図に実線で示す曲線が得られた。この曲
線は、間隔寸法差(a1−a2)を極力低く抑制し得
る圧下率が略3〜14%の範囲内であることを明確
に示している。
使用される42%ニツケル鋼の金属帯体を、スリツ
テイングシヤーにより長手方向に剪断し、幅23.1
mm、厚さ0.31〜0.25mmの金属帯片を得た。次いで
この金属帯片を、例えばタングステンカーバイト
をコバルトで焼結した上下一対の超硬合金製圧延
ロールの間を通過させて圧延を行つた。このとき
の圧下率は、前記金属帯片のスリツト端縁部に残
留している歪を打消すに充分な値となるよう適宜
調整したところ、後述するように3〜14%の範囲
に設定すると好適であることが判明した(ちなみ
に前記圧下率は、ロール入口における被圧延材の
厚みを質h1、出口における厚みをh2としたとき、
(h1−h2)/h1(%)の指標であらわされる)。す
なわち、圧延ロールに金属帯片を圧下率3〜14%
の範囲で1回通しによる圧延加工を行い、その金
属帯片に前記フオトエツチングを施したところ、
第4図のbに示すように残留応力の分布は微小と
なり、帯片10の端縁部におけるくし歯状細片に
曲り変形はみられなかつた。またこの金属帯片を
使用して、第3図に示す集積回路素子用リードフ
レームを作成し、リード端部間の間隔寸法差(a1
−a2)と圧下率との相関関係をプロツトしたとこ
ろ、第5図に実線で示す曲線が得られた。この曲
線は、間隔寸法差(a1−a2)を極力低く抑制し得
る圧下率が略3〜14%の範囲内であることを明確
に示している。
なお、この圧下率を更に大きくして14%を超過
させると、第6図のaに矩形として示される金属
帯片10の横断面は、bに示すように幅方向に展
延され、かつ両端縁部でのラウンド(半径R)の
傾向が著しくなつている。この結果、金属帯片1
0の両端縁部近傍では、幅方向に展延されて拡大
した分だけ長さ方向の伸びが小さくなつて第6図
のcに示す伸び分布を呈すると共に、第6図のd
に示すように、端縁部に引張応力が残留する分布
となつている。そしてこの金属帯片に前記フオト
エツチングを施すと、第4図のcに示すように両
端縁部における細片は夫々外側への撓曲変形を呈
し、従つて圧下率を過度に増大させるのも、残留
歪の低減には有効でないことが判る。
させると、第6図のaに矩形として示される金属
帯片10の横断面は、bに示すように幅方向に展
延され、かつ両端縁部でのラウンド(半径R)の
傾向が著しくなつている。この結果、金属帯片1
0の両端縁部近傍では、幅方向に展延されて拡大
した分だけ長さ方向の伸びが小さくなつて第6図
のcに示す伸び分布を呈すると共に、第6図のd
に示すように、端縁部に引張応力が残留する分布
となつている。そしてこの金属帯片に前記フオト
エツチングを施すと、第4図のcに示すように両
端縁部における細片は夫々外側への撓曲変形を呈
し、従つて圧下率を過度に増大させるのも、残留
歪の低減には有効でないことが判る。
実施例 2
実施例1に供したと同じ42%ニツケル鋼の金属
帯体をスリツテイングシヤーにより長手方向に剪
断し、幅23.1mm、厚さ0.29〜0.25mmの金属帯片を
得た。次いでこの金属帯片を上下一対の鍛鋼製圧
延ロールの間を通過させ、圧下率3〜10%で圧延
を行つた。しかし、前記圧下率の範囲内で圧延ロ
ールに1回通しした金属帯片に前記フオトエツチ
ングを施し、その残留応力分布を観察したとこ
ろ、第7図のaに示す如く両端縁部の細片は夫々
内側に撓曲し、残留歪は低減されていないことが
判つた。これは鍛鋼製圧延ロールのヤング率が低
いため、圧延時にロール表面自体が湾曲して金属
帯片にエツジドロツプ現象を発生させることに起
因する。すなわち、第8図のaに示すようにスリ
ツテイング加工したままの矩形状端縁部を、前記
ヤング率の低い鍛鋼製ロールで圧延すると、第8
図bに示す如くいわゆるエツジドロツプが大きく
生じ、このエツジドロツプ部Aは長さ方向に余分
に延伸してここに圧縮残留応力を生じるため、前
記第7図aに示す撓曲現象を呈するものである。
そこで前記撓曲現象を回避するために、鍛鋼製圧
延ロールに再度減面率3〜10%で通過させたとこ
ろ、第8図cに示すようにエツジドロツプ部Bも
均一に圧下されて、歪の板幅方向分布は均一とな
つた。そして、このように鍛鋼製圧延ロールに3
〜10%の圧下率で2回通しした後の金属帯片に前
記フオトエツチングを施したところ、第7図のb
に示す如く両端縁部における細片の撓曲変形は解
消されていた。またこの金属帯片を使用して、第
3図に示す集積回路素子用リードフレームを打抜
成形し、リード端部間の間隔寸法差(a1−a2)と
圧下率との相関関係をプロツトしたところ、第5
図に破線で示す曲線が得られた。すなわちこの曲
線は、鍛鋼製圧延ロールを使用して残留剪断歪を
低減させるには、圧下率3〜10%で2回通過させ
ればよいことを示している。
帯体をスリツテイングシヤーにより長手方向に剪
断し、幅23.1mm、厚さ0.29〜0.25mmの金属帯片を
得た。次いでこの金属帯片を上下一対の鍛鋼製圧
延ロールの間を通過させ、圧下率3〜10%で圧延
を行つた。しかし、前記圧下率の範囲内で圧延ロ
ールに1回通しした金属帯片に前記フオトエツチ
ングを施し、その残留応力分布を観察したとこ
ろ、第7図のaに示す如く両端縁部の細片は夫々
内側に撓曲し、残留歪は低減されていないことが
判つた。これは鍛鋼製圧延ロールのヤング率が低
いため、圧延時にロール表面自体が湾曲して金属
帯片にエツジドロツプ現象を発生させることに起
因する。すなわち、第8図のaに示すようにスリ
ツテイング加工したままの矩形状端縁部を、前記
ヤング率の低い鍛鋼製ロールで圧延すると、第8
図bに示す如くいわゆるエツジドロツプが大きく
生じ、このエツジドロツプ部Aは長さ方向に余分
に延伸してここに圧縮残留応力を生じるため、前
記第7図aに示す撓曲現象を呈するものである。
そこで前記撓曲現象を回避するために、鍛鋼製圧
延ロールに再度減面率3〜10%で通過させたとこ
ろ、第8図cに示すようにエツジドロツプ部Bも
均一に圧下されて、歪の板幅方向分布は均一とな
つた。そして、このように鍛鋼製圧延ロールに3
〜10%の圧下率で2回通しした後の金属帯片に前
記フオトエツチングを施したところ、第7図のb
に示す如く両端縁部における細片の撓曲変形は解
消されていた。またこの金属帯片を使用して、第
3図に示す集積回路素子用リードフレームを打抜
成形し、リード端部間の間隔寸法差(a1−a2)と
圧下率との相関関係をプロツトしたところ、第5
図に破線で示す曲線が得られた。すなわちこの曲
線は、鍛鋼製圧延ロールを使用して残留剪断歪を
低減させるには、圧下率3〜10%で2回通過させ
ればよいことを示している。
前述した実施例1では、圧延ロールとして超硬
合金を材質とするロールを使用し、実施例2で
は、圧延ロールとして鍛鋼を材質とするロールを
使用した。このように、超硬合金製圧延ロールと
鍛鋼製圧延ロールとを使い分ける根拠は、主とし
て、後者が前者に比して、格段に低廉なコストで
製造し得ると共に、高精度のロールを容易に製造
可能である点に求められる。すなわち、鍛鋼を材
質とすることにより製造コストを抑制し、かつ高
い精度のロールを容易に製造し得るので、これら
の点を勘案すれば、前者に比して後者に大きなメ
リツトがある。但し、耐久性の点では、後者の鍛
鋼製圧延ロールよりも、前者の超硬合金製圧延ロ
ールの方が圧倒的に優れている。従つて両者は、
前述した諸々の事項を比較考量して、最も適切な
使い分けがなされるものである。
合金を材質とするロールを使用し、実施例2で
は、圧延ロールとして鍛鋼を材質とするロールを
使用した。このように、超硬合金製圧延ロールと
鍛鋼製圧延ロールとを使い分ける根拠は、主とし
て、後者が前者に比して、格段に低廉なコストで
製造し得ると共に、高精度のロールを容易に製造
可能である点に求められる。すなわち、鍛鋼を材
質とすることにより製造コストを抑制し、かつ高
い精度のロールを容易に製造し得るので、これら
の点を勘案すれば、前者に比して後者に大きなメ
リツトがある。但し、耐久性の点では、後者の鍛
鋼製圧延ロールよりも、前者の超硬合金製圧延ロ
ールの方が圧倒的に優れている。従つて両者は、
前述した諸々の事項を比較考量して、最も適切な
使い分けがなされるものである。
なお、前記第1実施例および第2実施例の何れ
の場合も、圧延方法として冷間圧延および温間圧
延の何れをも好適に採用し得るものである。
の場合も、圧延方法として冷間圧延および温間圧
延の何れをも好適に採用し得るものである。
以上詳細に説明したように、本発明に係る方法
によれば金属帯片を剪断加工して製造した金属帯
片のスリツト端縁部に残留する剪断歪を、圧延時
の応力付加により打消して加工上殆んど無視し得
る程度にまで低減させることがでる。従つて、後
工程での加工時に前記残留歪が解放されて仕上精
度を損う如き不都合は未然に回避され、また高価
で特殊な専用設備を必要とすることなく常温下で
実施し得る等、多くの有益な利点を有するもので
ある。
によれば金属帯片を剪断加工して製造した金属帯
片のスリツト端縁部に残留する剪断歪を、圧延時
の応力付加により打消して加工上殆んど無視し得
る程度にまで低減させることがでる。従つて、後
工程での加工時に前記残留歪が解放されて仕上精
度を損う如き不都合は未然に回避され、また高価
で特殊な専用設備を必要とすることなく常温下で
実施し得る等、多くの有益な利点を有するもので
ある。
第1図は剪断加工された金属帯片の端縁部に生
じる伸び変形および残留応力分布を示す説明図、
第2図はアルミニウムをクラツド被覆した金属帯
片の斜視図、第3図は集積回路素子用リードフレ
ームの斜視図、第4図はフオトエツチングにより
金属帯片にくし歯状の細片を形成してなる撓曲変
形状態の判定用説明図、第5図はリードフレーム
のリード間隔寸法差と圧下率との相関関係を示す
グラフ図、第6図は圧下率を14%以上に増大させ
て圧延した際の金属帯片の応力分布を示す説明
図、第7図は第4図と同様の擣曲変形状態の判定
用説明図、第8図はエツジドロツプ現象の説明図
である。
じる伸び変形および残留応力分布を示す説明図、
第2図はアルミニウムをクラツド被覆した金属帯
片の斜視図、第3図は集積回路素子用リードフレ
ームの斜視図、第4図はフオトエツチングにより
金属帯片にくし歯状の細片を形成してなる撓曲変
形状態の判定用説明図、第5図はリードフレーム
のリード間隔寸法差と圧下率との相関関係を示す
グラフ図、第6図は圧下率を14%以上に増大させ
て圧延した際の金属帯片の応力分布を示す説明
図、第7図は第4図と同様の擣曲変形状態の判定
用説明図、第8図はエツジドロツプ現象の説明図
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 幅広の金属帯体を長手方向に剪断した際に、
剪断により得られた金属帯片の端縁部に残留する
剪断歪を低減させるために、回転軸が上下の関係
で整列するよう配置した一対の超硬合金製の圧延
ロールにより、前記金属帯片を圧下率3〜14%で
圧延することを特徴とする金属帯片の残留歪低減
方法。 2 幅広の金属帯体を長手方向に剪断した際に、
剪断により得られた金属帯片の端縁部に残留する
剪断歪を低減させるために、回転軸が上下の関係
で整列するよう配置した一対の鍛鋼製の圧延ロー
ルにより、前記金属帯片を圧下率3〜10%で2回
圧延することを特徴とする金属帯片の残留歪低減
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6399983A JPS59189016A (ja) | 1983-04-12 | 1983-04-12 | 金属帯片の残留歪低減方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6399983A JPS59189016A (ja) | 1983-04-12 | 1983-04-12 | 金属帯片の残留歪低減方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59189016A JPS59189016A (ja) | 1984-10-26 |
JPH0261330B2 true JPH0261330B2 (ja) | 1990-12-19 |
Family
ID=13245470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6399983A Granted JPS59189016A (ja) | 1983-04-12 | 1983-04-12 | 金属帯片の残留歪低減方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59189016A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3080232B2 (ja) * | 1987-10-27 | 2000-08-21 | 日立金属株式会社 | 打ち抜き加工性に優れたリードフレーム材料およびその製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5737404A (en) * | 1980-08-13 | 1982-03-01 | Textron Inc | Slide fastener stringer |
-
1983
- 1983-04-12 JP JP6399983A patent/JPS59189016A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5737404A (en) * | 1980-08-13 | 1982-03-01 | Textron Inc | Slide fastener stringer |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59189016A (ja) | 1984-10-26 |
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