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JPH0242764B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0242764B2
JPH0242764B2 JP4634581A JP4634581A JPH0242764B2 JP H0242764 B2 JPH0242764 B2 JP H0242764B2 JP 4634581 A JP4634581 A JP 4634581A JP 4634581 A JP4634581 A JP 4634581A JP H0242764 B2 JPH0242764 B2 JP H0242764B2
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JP
Japan
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oxygen
enriched air
air
vacuum pump
enricher
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Application number
JP4634581A
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English (en)
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JPS57160903A (en
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Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP4634581A priority Critical patent/JPS57160903A/ja
Publication of JPS57160903A publication Critical patent/JPS57160903A/ja
Publication of JPH0242764B2 publication Critical patent/JPH0242764B2/ja
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は窒素より大きい速度で酸素を透過させ
ることができる選択透過膜を用い、大気から酸素
の豊富な空気を効率よく得る装置に関するもので
あり、特に医療用に使用するに適した膜法酸素富
化器に関する。
近年ぜんそく、肺気腫症、慢性気管支炎等の呼
吸気系器官の疾患に苦しむ患者が多く、その最も
効果的な治療法の一つとして酸素吸入法ががあ
る。
しかしこの酸素吸入法において60%以上の高酸
素濃度空気を吸入させると、治療効果よりかえつ
て肺炎症状や神経障害等を起こし、害になること
が知られており、酸素濃度は長時間吸入しても安
全である50%以下が一般に用いられる。
酸素源としては現在の多くは深冷分離法によつ
て得た純酸素をボンベ等につめて供給する方法が
とられているが、純酸素ガスを空気で混合稀釈し
て所望の酸素濃度に下げること、酸素切れの監
視、あるいは高圧ボンベの取り扱い等管理のきび
しさが要求され、また取換えや運搬に煩雑さがあ
る。そのためこの方式は特に一般家庭内で使用す
るのは困難である。
一方大気中の酸素分離・濃縮法としては、酸素
より窒素をより選択的に吸着するゼオライト等の
吸着剤を用いた吸着分離法が知られている。この
吸着分離法による医療用酸素富化器が最近開発さ
れているが、吸着剤に空気を吸着および離脱させ
る必要性から、操作圧力は加圧および減圧をくり
かえす、いわゆるプレツシヤー・スウイング方式
であり、騒音が大きくその騒音が大きくなつたり
小さくなつたりのくりかえしで使用者、特に病人
にとつて苦痛に感じさせる。
その上、吸着性の劣化もあり、吸着法は比較的
寿命は短く、さらにこの吸着法によつて得られる
酸素濃度は一般に50〜90%の高酸素濃度空気であ
る。さらに吸着剤は水蒸気をより吸着するので、
出てくる空気は乾燥空気であり、吸入療法にあた
つては加湿が必要となる。
そこで空気中より連続的に酸素富化空気を得し
かもその富化空気が長時間吸入しても安全である
50%以下の酸素濃度であり、騒音の小さい、且つ
耐久性のある、小型の酸素富化器が開発できれば
長期に亘る吸気器官疾患者にとつて極めて望まし
いことである。
かかる要求にかなう酸素富化器として、窒素よ
り大きい速度で酸素を透過させることができる選
択性酸素透過膜を用いた膜法により富化器が提案
されている(例えば特開昭51−6876、特開昭51−
5291号公報参照)。
この膜法による酸素富化器の特徴は一般に膜の
酸素と窒素の選択性は2〜5の範囲にあることか
ら一般の空気分離で得られる窒素濃度は、50%以
下であること、一般に酸素、窒素より水蒸気の透
過の方が大きいため、膜を透過して得られる富化
空気は加湿されて出てくるため特に吸入時に加湿
を必要としないこと、膜自体が超フイルターであ
るためゴミや細菌などの全くない清浄空気として
得られること、さらに操作圧を減圧だけすなわち
真空ポンプを使用した場合、騒音の小さな富化器
ができることなどにあり、減圧タイプの膜法酸素
富化器は医療用として最適な富化器と云える。
またさらに重要な点は、従来の富化器では、富
化器よりでてくる酸素富化空気の温度が室温より
3〜5℃高く、それが患者になま温かい空気を吸
入するため例えば室温が30℃をこえたりすると不
快感をもたらし、富化空気の温度を下げる対策が
必要であり、温度低下策としては富化器を出た富
化空気の導管を長くして、冷却する方法もある
が、前述の通り富化空気はほとんど飽和に近い水
蒸気をもつているため、温度が下がると導管部に
水滴がつき、それを取除く必要があることから、
富化器本体で充分冷却し、且つその冷却された富
化空気の導管が真空ポンプの排風路に直接接触す
ることなく、酸素富化器外へ取り出され、酸素富
化空気の温度は取り入れ空気(室温)とほぼ等し
いか、高くても2℃以内におさえられる富化器
を、本発明者等は、さきに提案した(特願昭55−
155198号明細書(特公昭61−16724号)参照)。
本発明者等は、この膜法の酸素富化器を実用に
供するためにさらに研究を進めたところ、酸素富
化器はコンパクトで軽量、且つ分離の性能(酸素
濃度、富化空気量、耐久性など)がすぐれている
ものであることはもちろんであるが、実際の使用
にあたつては騒音や振動が小さいことが一層望ま
しいことがわかつた。特にこの酸素富化器を医療
用として用いる場合、できる限り騒音及び振動の
小さい構造とすることが要求される。
酸素富化器の騒音源の主たるものは、空気の取
入れフアンと真空ポンプである。それ故騒音を小
さくするためには、フアン及び真空ポンプの低騒
音のものの使用及び防音材あるいは吸音材金使用
して防音対策する必要がある。
しかし、真空ポンプの場合ポンプのまわりを防
音材等で囲んだりして低騒音化をはかつた場合、
ポンプの冷却が充分できないため、ポンプ部分や
モーター部分の温度が上昇し、ポンプやモーター
部分の材料の摩滅や疲労を早めたり、熱による変
形や切断がおこり、真空ポンプの寿命を短かくす
る問題がおきることが多い。そのために真空ポン
プの寿命をおとさずに防音する必要がある。
さらにつけ加えると、酸素富化器の実用化をは
かる場合、空気取り込みフアンのなお一層の低騒
音化対策も必要であり、さらに特にこの富化器を
医療用に使用する場合、富化空気中の湿度が高い
ために、富化空気配管中に菌の繁殖の恐れがある
ため配管中への菌等の混入や繁殖等を防ぐ対策等
も必要であることがわかつた。
本発明者等は膜法による酸素富化器の開発にあ
たり実用上のかかる問題点の解決をはかるべく鋭
意研究した結果、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は大気より酸素富化空気を得
る酸素富化器であつて、 (i) 選択性酸素透過膜よりなるエレメントの多数
の配列を収納した酸素富化モジユール、 (ii) 該酸素富化モジユールに大気を送りこみ且つ
窒素富化空気を排出する手段、 (iii) 該酸素富化モジユールの各エレメントの内部
を減圧にしかつ酸素富化空気をとり出すための
真空ポンプと (iv) 真空ポンプから出てくる酸素富化空気中の過
剰の水分を除去するための水分分離手段から主
として構成される構造において、 (1) 大気を該モジユールに送りこみ且つ窒素富
化空気を排出するために該モジユールの大気
空気の供給口の前にフアンが設けられてお
り、 (2) 真空ポンプを収納するための収納室を有し
ており、 (3) 該モジユールの排出口を出た窒素富化空気
は真空ポンプを有する該収納室へ導入され、
該収納室はここで窒素富化空気により真空ポ
ンプを冷却し、該真空ポンプの強制冷却の排
風口から排出される窒素富化空気が、そのま
ま該収納室外へ排出されるように専用通路を
有しており、 (4) 該収納室から排出された窒素富化空気は、
酸素富化空気の導管と直接接触することなく
酸素富化器外へ排出されるようにした排風路
を有しており、 (5) 該収納室内の専用通路および/または該収
納室外へ設けられた排風路は、少くともその
内壁が吸音性材料で構成されており、 (6) 該水分分離手段から酸素富化器外へ水を排
出するために導管が設けられており、この導
管内の少なくとも一部には、水が流通しうる
毛細管を形成した多孔体が該導管内部の横断
面全体に充填されており、該多孔体は、その
乾燥状態における酸素富化空気の通過流量が
200mmH2Oの圧力差で水分離後の該酸素富化
空気の流量の10%以下であり、且つ湿潤状態
における水の通過流量が200mmH2Oの圧力差
で該選択性酸素透過膜の単位面積(1m2)当
り少なくとも5c.c./時間である、 ことを特徴とする酸素富化器である。
本発明の酸素富化器の構造の特徴と効果を以下
に説明する。
(a) 真空ポンプの騒音の低減と真空ポンプの温度
上昇防止がなされていること。
本発明の酸素富化器に用いられる真空ポンプ
は、空気を排出し減圧するためのポンプ部分
と、該ポンプを動かす電動部分より主として構
成され、且つ該運転部分を動かすことにより発
生する熱を除去するため、少なくとも一ケ所の
冷却風とり入れ口と排風口をもつた強制冷却風
発生装置を真空ポンプ内に装備したものであ
る。
本発明の富化器においては騒音源である真空
ポンプの騒音の低下をはかるため真空ポンプは
ポンプ収納室内におかれ、該収納室の内側及
び/又は外側は防音材等をとりつけている。
真空ポンプの冷却には、富化器内のモジユー
ルから排出された窒素富化空気を真空ポンプ収
納室内に導入して用いる。
該窒素富化空気は、真空ポンプの外側を冷却
し、真空ポンプの強制冷却風とり入れ口より真
空ポンプ内にとり入れられ、真空ポンプを冷却
し強制冷却風排風口より排出される。
該排出風は真空ポンプを冷却して出てくるた
め熱交換して温められており、この排出風が真
空ポンプ収納室内に戻ると、ポンプ収納室内は
温められ、結局真空ポンプの冷却効果は落ち、
真空ポンプは過熱されその寿命が短かくなるこ
とになる。
そこで本発明の富化器においては、真空ポン
プより出てくる冷却排出風は、真空ポンプ収納
室に戻らず、そのまま収納室外へ排出されるた
めの専用通路を設けている。
排出風は、収納室内に戻らないため長時間運
転においても、温められた排風により真空ポン
プがさらに加熱されることはなく、平衡状態に
達すれば、それ以上真空ポンプが加熱されるこ
とがなくポンプの寿命は短かくなることはな
い。
本発明の真空ポンプ収納室においては、該収
納室に導入されたモジユールから排出された窒
素富化空気が真空ポンプの強制冷却風とり入口
に入る側に、該真空ポンプの外側を、効率よく
冷却するように、窒素富化空気の流れを乱して
やることが好ましい。
そのためには、例えば収納室内に風の流れを
乱す板や柵を設けること等が実施される。
本発明において、前記専用通路が真空ポンプ
に直接接している場合、真空ポンプの振動が該
専用通路を通じ富化器に伝わり、富化器の振動
が大きくなるため、該専用通路は防振性材料も
しくは防振構造をもち、真空ポンプの振動が伝
わらない構造もしくは材料のものが好ましい。
さらに本発明の富化器には空気流があり、そ
れを外へ出す構造になつているので、それを伝
つて音が外へ出てくる。そのため真空ポンプ収
納室内の専用通路及び/又は該収納室外に設け
られた排風路は、少なくともその内側は吸音材
で構成され、外にもれてくる音を吸音材部分で
吸収することが好ましい。
さらに排風路に屈曲をつけ、流路を長くする
ことが好適に用いられる。特に排風路を富化器
の下部を通すようにすると、流路を長くとるこ
とができ又排風路を富化器の後部にもつていく
ことにより表面での騒音を小さくすることもで
きる。
(b) 空気とり入れフアンの騒音の低減化がはから
れていること。
本発明の酸素富化器では、空気とり入れフア
ンが富化モジユールの前に設置されているた
め、フアンからの空気流が特に長くとれ、且つ
エレメントの配列体内部の吸音効果により、騒
音の低減をはかれる構造となつている。
本発明に使用されるフアンとしては、多翼式
フアンが騒音低下の点で好ましく用いられる。
ここで多翼式フアンとは多数枚のブレイドを
流れ方向に直角に一定の角度をもつて、一定の
円周上に設置したものであつて、これを回転す
ることによつて空気流を発生するものであり、
例えばクロスフローフアンやシロツコフアン等
である。この多翼フアンは、羽根をもつて空気
を切つて空気流を発生するプロペラ式のフアン
に代表される軸流フアンと比較して、高周波領
域の騒音を発生するが、高周波領域の音は防音
材等により消すことは容易であり、結局低騒音
化をはかることができる。
さらに富化モジユールに通すへき空気流量よ
り大きい多翼式フアンを使用する場合とり入れ
空気が富化モジユールを通るより圧抵抗の少な
い空気流路を一部流れるような構造とすること
により、フアンの同一逆風量の場合圧抵抗が小
さい状態でフアンを運転することによりフアン
の動力を下げ、騒音も小さくすることができ好
適である。この場合、富化モジユールより空気
抵抗の少ない流路を特に設けなくても、フアン
の空気流排出口と富化モジユールの空気とり入
れ口とを若干ずらしておき、フアンの空気流排
出口からのとり入れ大気の一部が富化モジユー
ルの空気とり入れ口よりモジユールの外へもれ
るようにしても同じ効果が得られる。
(c) 菌の繁殖及び混入の防止がはかられているこ
と。
膜を透過してくる酸素富化空気は、理想的な
フイルターを通つてきた気体であり、細菌やゴ
ミの混入は全くない清浄空気であるが、酵素富
化空気の湿度は飽和に近い程度に高い空気であ
るので、富化空気導管中で外部より菌等が混入
し菌の繁殖し易い条件となる可能性がある。
外部からの菌の混入経路としては例えば酵素
富化空気の出口と水の排水路である。そのため
富化空気の出口にはバクテリアフイルター等の
フイルター類を設け、停止時の富化器への菌の
混入を防いでいる。
一方水の排水路は、水分分離器で分離された
水を外へだすための流路であり、水が流通し得
る毛細管を有する多孔体の構造を有する。
この排水路出口よりの菌の混入を防ぐため多
孔体の構造体の中に銅を含有させている。銅の
形状としては繊維状、針金状、銅片等である
が、銅粉も入れることができる。
銅はいずれも水分の存在下で溶融し、金属陽
イオンを発生しこれが殺菌効果を示す。
本発明の酸素富化器において、温まつたポン
プを経て出てくる富化空気を冷却する手段とし
て、熱交換器を用いており、該熱交換器の材質
として銅を用いるのが上述の殺菌効果の点から
好適である。
富化器内は温かいので、排風口等からごきぶ
り等の虫が入る恐れがあるので、入る可能性の
ある排風口等は排風流をさまたげない程度のネ
ツト状物で囲む構造を有していてもよい。
(d) 富化空気温度を低温にできること 真空ポンプは運転中加熱し、そこを富化空気
が通つて来ると温められて出てくるので、冷却
手段を設けてある。その冷却手段は、とり入れ
大気空気で冷却する熱交換器であり、富化空気
が熱交換器を出てくるときは、とり入れ空気の
温度に等しいが、近い温度まで冷却できる能力
を有しているものである。一方、富化空気は水
蒸気の透過が窒素や酸素より大きいため、水蒸
気リツチになつているため、冷却すると水が出
てくるので水分分離手段を次に設けている。さ
らに重要なことは、この冷却された富化空気を
富化器の外部へ導くまで、加温されないことで
あり、特に真空ポンプを冷却した温風にさらさ
れない構造であることである。かくして酸素富
化空気の温度は取り入れ空気(室温)とほぼ等
しいが、高くても2℃以内におさえることがで
きる。
以上、本発明の富化器の構造の特徴と効果の関
係を個々に説明してきたが、これらはそれぞれ独
自に関係しているのではなく構造全部が有機的に
結びついて、全体として本発明の富化器の特徴を
生みだしている。
本発明の特徴を有するために前述した機能をも
つ構造にして、且つコンパクト化をはかるために
は、富化モジユールにおける空気の供給口と、排
出口とは同一平面にあることが最もよい。
つぎに本発明の富化器の各構成要素について詳
述する。
(A) 酸素富化モジユール; モジユールは、多数のエレメントの配列体よ
りなり、そのエレメントは支持板の片面あるい
は両面に選択性酸素透過膜を設けられたもので
ある。
分離エレメントが支持板の両面に選択性酸素
透過膜を設けた場合、エレメント当りの膜面積
を最大にすることができること、すなわち膜面
積が一定であるならば、エレメントの数を最小
にすることができ富化器の軽量、コンパクトの
点で好適に用いられる。
この両面膜エレメントの場合、その両面の膜
を介して酸素富化空気を併せて取り出すための
共通した取り出し口を有し、且つ該エレメント
内における圧損失が100mmHg以下である構造で
あることが、モジユールの簡略化及び分離効率
上好ましい。
本発明に使用される選択性酸素透過膜は、酸
素と窒素の透過係数の比が2.0以上のものであ
ればいずれの素材のものも使用できるが得られ
る富化空気の必要酸素濃度及び分離操作上か
ら、好ましくは2.5以上、さらに好ましくは3.0
以上のものが有利である。
素材としては、酸素透過係数の大きいものが
よく、膜厚は透過量が膜厚に反比例するので、
膜の層のできるだけ薄く、且つ耐久性のあるも
のが用いられる。膜の形態としては支持板上に
のせることのできる形態のものであり、平膜状
のものである、その形態としては薄膜、非対称
膜、複合膜のいずれでも使用できる。
種々の選択性酸素透過膜の中で膜素材として
は、ポリα−オレフインが酸素の透過係数が
10-10Ω(STP)・cm/cm2・sec・cmHg以上と一
般のポリマーの中で大きいこと、選択性も3.0
以上であり、0.5ミクロン以下の極薄膜化も可
能であり、耐久性もあり、好適に用いられる。
ポリα−オレフインの中でもポリ4−メテル
ペンテン−1、それと他のポリオレフインとの
共重合体が酸素の透過係数が10-9c.c.(STP)・
cm/cm・sec・cmHg以上で、且つ選択性も安定
して3.0以上あり、好適に用いられる。
かかるポリα−オレフインの極薄膜は例えば
本発明者らがさきに提案した方法(特願昭54−
169461)によつて製膜することができる。極薄
膜の厚さは、0.5ミクロン以下であり、かかる
極薄膜は多孔質支持上にのせて取り扱われる。
本発明の支持板とはエレメントの形態を保
ち、膜を維持する働きと、膜を透過した酸素富
化空気の流路となる働きの両方を機能する。後
者の酸素富化空気の流路となる働きは、膜の分
離効率に大きくかかわるものであり、該流路で
気体が通りにくいものは、圧損失が大きくな
り、エレメントに圧力差を与え、分離を実施し
ても実際に膜の前後にかかる圧力差は小さく、
圧力差に比例する透過量は低下する。さらに混
合気体の分離では膜の前後の圧力比(高圧側/
低圧側)の大きいほど、実際の混合気体の分離
がよくなることが知られているが、圧損が大き
いと、低圧側の圧力が高まり、圧力比も小さく
なり、膜を透過して得られる富化気体の濃度は
低くなる。
そこで支持板としては膜を透過した酸素富化
空気の流路をできるだけさまたげない構造すな
わち圧損失のできるかぎり小さい構造のものが
よく、圧損失としては100mmHg以下、好ましく
は75mmHg以下、さらに好ましくは50mmHg以下
である。
この圧損失の構造は片面膜エレメント及び両
面膜エレメントのいずれにおいてもあてはまる
ものであるが、そのうち両面膜エレメントは膜
を透過した酸素富化空気の量が多くなるため特
に重要である。
ここで本発明でいう圧損失の測定は支持板構
造体をたて50cm、よこ25cmの大きさに切り、エ
レメント全表面をガスバリヤー性フイルムでお
おう。50cm側の両端を、気体がもれないように
封じ、25cm側の両端は気体が抵抗なく流れる太
いチユーブ状の流通口(例えば内径約8mmの
管)をつけ他の端辺はふさいでおく。一方チユ
ーブ口は開放でしぼれるようにしておき、反対
側チユーブ口より減圧吸引する吸引側の空気量
が1/分のときの両方の口での圧力を測定
し、その差を圧損失とする。測定は25℃で行
う。
本発明の支持板はアルミ板、ジユラルミン
板、鉄板等の金属板、あるいはポリプロピレン
板、硬質塩ビ板、FR−PET板、不飽和ポリエ
ステル板等のプラスチツク板、あるいはステン
レス金鋼、ポリプロピレン多孔板等の網状物を
中心にしてその両面にネツト材、不織布、多孔
質材等を或いはこれらを組合せて積層して構成
される。この場合各エレメントにおける圧損失
が前記範囲となるように組合せて積層すること
が必要である。
ネツト材は支持板の中心に金網や多孔板を使
用しない場合、支持板中の空気の流れを容易に
するものであり、気体の易流作用を有するもの
であり、特にその選定は重要である。ネツト材
としては、目のあらい凹凸形状を有するものが
好ましく、材質としてはプラスチツク製あるい
は金属製のいずれでもよいが軽量化の点からプ
ラスチツク製が好ましい。プラスチツク製の場
合、腰のあるものが好ましく、材料としては例
えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ナイロン等をあげることができる。市販
のネツト材を例示すればDu Pont社のベクサー
あるいは東京ポリマー社のネトロン等をあげる
ことができる。
不織布は、ネツト状物が目があらく、凹凸が
あるため圧力をかけた場合、膜がネツト状物の
形に変形し破損する恐れもあり、そこで膜の形
状を保護するためであり、さらに気体の流れを
容易にする作用も有する。それ故不織布として
は、表面が平滑であるものが好ましく、目の大
きさはネツト状物の目より小さいものである不
織布としては材質としてはポリエチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナ
イロン等であり、例えば市販のものとしては、
帝人社のユニセルRタイプ、あるいは日本バイ
リン社のMRタイプ等をあげることができる。
多孔質材は不織布と同様に分離膜を維持する
ものであり、不織布もその一種と考えることが
できるが、一般に不織布より孔径の小さいもの
である。分離膜の種類によつては、分離膜が多
孔質材と一体あるいは、積層した形で製造され
る場合であつてもよい。多孔質材としては、例
えばポリプロピレン多孔膜(商品名セルガー
ド、セラニーズ社製)、セルロースエステル多
孔膜(商品名ミリポア、ミリポア社製)、テフ
ロン多孔膜(商品名フロロポア、住友電工社
製)、ポリカーボネート多孔膜(商品名ニユー
クリポア、野村マイクロサイエンス社製)、再
生セルロース膜(商品名フジミクロフイルタ
ー、富士フイルム社製)等をあげることができ
る。
支持板としては本発明の圧損失内にあればど
のような組合わせのものも使用できるが、支持
板自体として耐久性があり、変形などのおこし
にくい構造のものが好ましい。なお支持板の構
造としてはそのまん中の金属板等を中心として
ネツト状物、不織布、多孔質材がこの順序で左
右対称になつているものが圧力のむらや富化空
気流のかたよりがなく好ましい。好ましい構造
として金属板の両面にネツト状物、不織布およ
び多孔質材をこの順序でそれぞれ少なくとも1
種類づつ設けたものが圧損失が小さく、かつ膜
の変形をふせぎ且つエレメント自体の耐久性も
あるので好ましい。
支持板の厚さとしては、コンパクト化の点か
らできるだけ薄いものが好ましく、厚さとして
は5mm以下、好ましくは4mm以下、さらに好ま
しくは3mm以下である。
本発明に用いるエレメントは、透過膜を透過
して得られる酸素富化空気を併せてとり出すた
め取出口が設けられている。
取出口は、その部分の圧損失のほとんどない
断面積及び長さのものを選ぶことが必要であ
る。
取出口を除いてはエレメントの外周は、空気
のもれがないように封じられる。即ち、供給空
気と膜を透過した富化空気の混合が起こらない
ような構造になつている。かくして作られたエ
レメントを膜がそれぞれ接しなくするため、膜
表面を大気が流れていくための流路を設けるた
め、スペーサーをはさみ、多数枚あわせる。
このあわせた配列体を空気の供給口と窒素富
化空気の排出口を有する収納ボツクス入れ富化
モジユールを形成する。なお各エレメントから
の膜を透過した酸素富化空気は各エレメントの
取出し口に連結した集合管に集められ、該管を
通しモジユールの外へとり出すことができるよ
うになつている。供給空気と取出し空気の流し
方としては、向流、クロス流が好ましく、分離
効率の点で向流が最も好ましい。本発明のモジ
ユールにおいて、供給口と排出口の位置は、供
給空気の流れが、酸素富化空気の取出しの流れ
に対し向流もしくはクロス流となるように設け
られている。
(B) 大気を送り込むフアン; 大気をとり入れ、酸素富化モジユールに、該
大気を送りこむ働きをし前述のように大気空気
の供給口の前に設けられている。送る空気量は
膜表面の濃度分極をできるだけ小さく分離効率
をあげるため、酸素富化空気量の5倍以上、好
ましくは10倍以上、さらに好ましくは30倍以上
である。
フアンの好ましい形態及びその好ましい操作
法については前述した通りである。
(C) 真空ポンプ; エレメント内部を富化空気取り出し口を通し
て減圧にし分離の駆動力となるとともに、該取
出し口を通して富化空気をとり出し、ポンプの
排気ガスとして富化空気を送りだす働きをも
つ。
ポンプの種類としては、人の吸入に使うた
め、オイルなどの微細粒子の混入のないものが
よく、オイルレスタイプのポンプで、しかも騒
音も小さく、耐久性のあるものが好ましい。ポ
ンプの能力としては、必要とする富化空気量、
酸素濃度、分離膜の性能によつて大きく違つて
くるが、例えば医療用として酸素濃度35%以
上、富化空気量6/分以上分離膜としてその
酸素、窒素の選択性が3.5の場合のとき、絶対
圧力270mmHgで6/分の流量がでる性能以上
のポンプが必要となる。医療用の富化器として
は、米国ギヤスト社あるいはトーマス社あるい
は日本のイワキ社のダイヤフラム型のオイルレ
スポンプ等が好適に用いられる。
本発明においては、該真空ポンプはポンプ収
納室内に設置される。該収納室は富化モジユー
ルより出てくる窒素富化空気のとり入れ口を有
しており、該収納室は室自体及び/又は室内の
内側は、防音材や吸音材等をはりつけなどして
防音対策がはかられている。
防音材としては、通常防音材や吸音材として
使用しているものがいずれでも使用できる。
例えば、ウレタン、スチレンあるいは発泡性
合成ゴム等の発報材料及び/又はウレタンや合
成ゴム等のゴム材料等がある。さらに金属繊維
等例えば鉛繊維あるいは金属片等より主として
構成される遮音材も好適に用いることができ
る。
本発明の真空ポンプの冷却に使つた排風の専
用通路の形状及び方式は排風がポンプ収納室内
にもれなければいかなる形状及び方式でもよ
い。例えば丸型の風洞状にして、一端を排風口
につけ他端をポンプ収納室外にでるようにした
構造にすることもできるし、あるいは真空ポン
プの排風口に排風導入部を設け、その上にフー
ドをとりつけて、ポンプ収納室外へ排風を排出
する方式等もある。
ただし真空ポンプを運転する場合、ポンプの
振動が大きいので、その振動が前記専用通路を
経て富化器本体に伝わらないことが必要であ
る。そのためには該専用通路は、振動を吸収す
る材料あるいは構造でなくてはならない。それ
故専用通路としては、柔軟構造であり、例えば
ジヤバラ状にするとか、あるいは排風通路を2
段に分けてその境目はすきまを設けお互いが接
しないようにして振動の伝達を防ぐ方法等もあ
る。多少のすき間があつても排風の流れのサク
シヨン効果により、排風が外にもれることは防
ぐことができ、又、ポンプ室内の空気の流れを
乱すことにもなり好ましい場合もある。
該収納室内の専用通路及び/又は該収納室外
に設けられた排風路は、そこを通つて騒音が外
にもれないように内壁が吸音性材料で構成され
る。
かかる吸音性材料としてはさきに例示した材
料を用いることができる。
(D) 冷却及び水分分離手段; 温まつたポンプを経て出てくる富化空気を冷
却する冷却手段としては、熱交換器を用いる。
熱交換器に与える冷却空気は、取り入れ空気を
利用する富化空気を取り入れ空気まで冷却する
には、該熱交換を取り入れ空気のとり入れ口の
すぐそばに置くのが好ましく、その囲りが、真
空ポンプの熱により温められにくいことが必要
である。
熱交換器の材質としては、熱伝導の点から金
属製のものが好ましく、そのなかで前述の通
り、殺菌効果のある銅製のものが特に好まし
い。熱交換器の形状としては、通常の形状のい
かなるものも使用できるが、コンパクトで且つ
水も流れる形状のものが好ましく、従つてコイ
ル状のものが好適に用いられる。熱交換器の能
力は、熱交換器の出口で富化空気の温度が冷却
空気と等しいかほぼ近い温度まで冷却すること
が必要であり、その長さは富化空気の量、温度
によるが、コイルの長さはある場合には少くと
も20cm以上が望ましい。
水分分離手段は富化空気中の水を空気と分離
する働きをする。最も簡単な方法としては、円
柱状の管の横から水を含んだ富化空気を導入
し、空気は上に水は下へと分離する方法であ
る。
分離効率をよくするために、該円柱にラツシ
リングなどの充填物を入れることもできるし、
たな等の障害物を設けることもできる。水分分
離長の下方にたまつた水は、外部へ排出しなけ
ればならないが、その手段は、分離された水が
充分外に流れる能力をもつ、且つ富化空気がこ
こを通して大きくもれていかないよう、できる
限り空気のもれの小さいものが必要である。
かかる要求に適う水排出部としては、水が流
通し得る毛細管を有する多孔体が最適である。
該多孔体の構造としては、いかなる構造体でも
使用できるが、以下の性能を満足するものが好
ましい。普通ポンプより富化空気を取り出すに
は、チユーブ等の配管等を用いるが、配管系に
気体を流すと圧損を生じるので水排出部におい
てもいくらか圧力がかかつている。そこで水排
出部の性能の測定においても圧力のかかつた状
態で実施する必要があり、その大きさは、例え
ばこの酸素富化器を医療用として用い、酸素富
化空気量6/分の規模のとき圧損は一般に
100〜500mmH2Oとなるので、性能の測定とし
て200mmH2Oでの圧力のもとで行ない、性能を
あらわすとまず空気の流量としては酸素富化器
としての実用上、富化空気はできる限りもれる
ことなく使用することが望ましいので、乾燥状
態で好ましくは富化空気量の10%以下、さらに
好ましくは5%以下が適当である。
一方水排出部よりの水の留出量としては、富
化器は通常大気雰囲気で使用するので、夏場の
高温高湿状態での運転中で分離される水の量を
少なくとも留出しうるものでなくてはならず、
分離される水の量は分離膜の水蒸気の透過量に
よつても大きくかわるが、一般に水蒸気の透過
係数は酸素の透過係数の50〜100倍であり、酸
素の透過係数が10-9c.c.・cm/cm2・sec・cmHgオ
ーダーの膜では温度30℃、湿度90%RHの雰囲
気で、圧力差1気圧の運転での水の分離量は分
離膜の単位面積当り(m2)5c.c./時間〜10c.c./
時間となりそこで水排出部よりの水の流量は分
離膜の単位面積あたり(m2)少くとも5c.c./時
間、好ましくは10c.c./時間である。
かかる性能を満足する多孔体の好ましい構造
を例示するとプラスチツク等のチユーブ内にプ
ラスチツク等の多孔体、スポンジの如き可撓性
多孔体あるいは繊維状物をつめこんだものをあ
げることができる。繊維状物としては、わた状
あるいは糸状のいずれでも使用できる。この糸
状物としては中空糸は特に連通した毛細管ので
きているので水の留出の点からは好ましい。空
気のもれや水の流量の調整は、多孔体の孔の大
きさや空孔率や充填度合を加えることによつて
できるが、多孔体を収納した例えばチユーブ等
の外側を、しめたりゆるめたりすることでも容
易にできる。
かかる多孔体は、長時間使用しても空気のも
れや水の留出量の変動少ないものが好ましく、
材質としては、有機系よりはガラスやセラミツ
クス等の無機系のものが好ましい。
水の流れを容易にするため、多孔体を形成す
る材料の表面を親水処理することも好適に用い
られる。
本発明においては、この水排出部よりの菌の
混入を防止するために、この多孔体に金属銅を
含有しているのが望ましい。金属銅としては、
細い銅線あるいは銅片あるいは銅粉等いずれの
形態でも使用できるが、使用中ぬけ落ちないこ
とが必要である。
銅の含有量としては、特に限定はないが、少
くとも全多孔体部材の0.5重量%である。銅材
料による多孔体構造もあるので100%銅の場合
も本発明に含まれる。
かくして水排出部を通つて排出された水は受
け皿をつくり、そこにためておく方法、あるい
は蒸発皿及び/又はたとえばガーゼ等の水をよ
く吸収する材料に水分をしみこませ蒸発させる
方法等があり、特に限定されるものではない。
特に後者の場合、ポンプの冷却風を利用すれば
効率よく水を蒸発させることができ、富化器外
部へ水がでることも、又たまつた水を捨てる手
間もなく、好ましい方法である。
(E) その他; 富化空気中のNOx、SOx等の有害ガスや悪
臭を除去するための例えば活性炭を充填したカ
ラム、あるいは富化空気中の細菌を除くための
バイオフイルターを設置することもできる。特
にバイオフイルターは休止中に富化空気の導管
部分に細菌の入るのも防ぐ効果もあり必要であ
る。また運転時の異常を検知し、知らせる警報
器類、時間計、流量計、圧力計等の付属部品が
設置されていてもよい。
本発明の酸素富化器は前述した各構成要素を組
みこみ構成されるが、医療用富化器として用いる
場合、酸素濃度が35%以上必要のとき分離膜とし
て酸素と窒素の選択性3.0〜4.0の範囲にあるもの
を用いる場合、操作圧力としては絶対圧で230〜
300mmHg以下の減圧が必要である。このときこの
圧力で必要とする酸素富化空気の量がでていなく
てはならない。
本発明の酸素富化器は、特に騒音の小さいこと
にその特徴があり、さらに菌等の混入を防いでい
ることに特徴がある。
本発明の富化器は、主として医療用として人間
の吸入に使用されるものであるがそれに限らず、
小型燃焼炉用空気、養殖等の産業用酸素富化空気
の製造にも使用できるものである。
次に本発明の富化器の構造の一例を図でもつて
示すがこれは説明のためであつてこれに限定され
るものでない。
富化器に使用するるエレメントの構造図を図−
1に示す。11はアルミ板(厚さ1mm、250mm×
500mm)、12はポリプロピレンネツト(厚さ
50μ、14メツシユ)、13はポリエチレンテレフ
タレート不織布(厚さ230μ、図は180g/m2)、
14はポリ4−メチルペンテン−1の極薄膜(平
均厚さ0.15μ、酸素/窒素の選択性3.8)を上にの
せたポリプロピレン多孔材(厚さ25μ、最大孔径
0.2ミクロン)であり、富化空気の取出し口15
が設けてある。エレメントの周囲は巾15mmにわた
つて空気のもれのないように接着剤で固定されて
いる。このエレメントの圧損失は30mmHgであつ
た。このエレメントを15枚重ねあわせ図−2に示
す富化モジユールを作成する。各エレメントの間
には厚さ3mmのゴムのスペーサーを500mmの両ふ
ちに入れ、膜がお互いに接触しないとともに大気
空気の流路を形成させる。図−2で21はモジユ
ールホツクス、22は大気空気の供給口、23は
窒素富化空気の排出口、24はエレメントの配列
であり、25は富化空気の取り出し口をまとめた
集合管であり、真空ポンプにつながつている。
水排出部は外側のチユーブは内径6mm外径10
m/mの塩ビチユーブであり、中には表面親水処
理したガラス繊維の束が充填されている。
又この束には、0.05mm径の銅線がガラス繊維束
に対して5重量部、ガラス繊維と同じ長さで混ぜ
てある。
この導管の長さは全体で30cmあり、その性能は
乾燥状態で200mmH2Oの圧力差で空気の流量は45
c.c./分、湿潤条件で同じ200mmH2Oの圧力差で水
の流量は35c.c./時間であつた。この富化器の膜面
積は3m2であるので水の流量の単位面積あたり11
c.c./時間となる。
富化空気量は従来の通り7/分であるので空
気の流量は0.6%となる。
図−3及び図−4に富化器の内部図を示す。
21は酸素富化モジユールであり、45はクロ
スフローフアン(羽根塩ビ製、ローヤル電気(株)製
造)である。このフアンを運転することにより4
4のフイルターを通して外気を取り入れ、取り入
れた空気はまず41の冷却器を冷却し、45のフ
アンを通つて21のモジユール22の供給口より
入り、23の排出口より出ていく。このときフア
ンの空気吹出し口と、モジユール用の空気取り入
れ口とは4mmあけてあり(図−5の61)フアン
の抵抗を低下させている。
排出口より出た窒素富化空気は51の真空ポン
プ収納室内に入り、52の真空ポンプを冷却す
る。真空ポンプの強制冷却風排風口は、53及び
54より構成される専用通路経て、55の排風炉
を通り、56蒸発皿にたまつた水を蒸発させなが
ら、外へ排出される。
51の真空ポンプ収納室の内側は厚さ5mmで表
面鉛ハクでおおつた発泡ウレタン材で防音してい
る。該専用通路は53及び54の2つの部分より
構成されており、53は真空ポンプの強制排風口
をおおつていて、真空ポンプの上部の方へ排風が
流れるようにして風洞であり、54は53の上部
の口より、一まわり大きい口を持つた風洞であ
り、55の排風路に固定されている。
真空ポンプを運転した時のポンプの振動は、5
3には伝わるが、54には伝わらずに排風だけを
送つている。53,54及び55の風の通る側は
ウレタン製の吸音材で防音対策をはかつている。
真空ポンプ52を富化器にとりつけにあたつて
は、57のバネで支えて固定し、ポンプの振動を
吸振している。排風路は独立しており、58室内
におく電気計器類および冷却器を通つて冷却され
た富化空気を加温しない構造となつている。
一方富化空気は25の集合管を通つて、真空ポ
ンプへ入りそこを出た富化空気は41の冷却管
(銅製)を通つて冷やされ、次いで水分分離器4
2を通り、水と分離しポンプの排風路交わること
なく、活性炭層およびバクテリアフイルターを通
つて50の取り出し口より外へ排出される。
水分分離器で分離された水は、43の水排出部
より56の蒸発皿へでる。46は電源スイツチ、
47は流量計、48は圧力計、49はタイマーで
ある。
この酸素富化器を160℃、56%RHの室で運転
したときの酸素濃度は40.3%富化空気量は7/
分であつた。又出てくる富化器の温度は168℃で
あつた。又、運転時の騒音は0.7m離れたところ
で40dB(A)であり、又24時間以上運転したときの
ポンプ収納室の温度は37℃であつた。
比較のために53および54の専用通路を設け
ないで真空ポンプの冷却風は真空ポンプ収納室に
拡散しその一部は排風路55を通つて排風される
以外は同様の富化器をつくつて、16℃の室で運転
したところ24時間後のポンプ収納室内の温度は61
℃まであがりまず上昇する傾向を示した。
【図面の簡単な説明】
図−1は本発明の酸素富化器に使用されるニレ
メントの構造図の一例であり、図−2は富化モジ
ユールの外観図の一例であり、図−3および図−
4は富化器内部図を示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大気より酸素富化空気を得る酸素富化器であ
    つて (i) 選択性酸素透過膜よりなるエレメントの多数
    の配列を収納した酸素富化モジユール (ii) 該酸素富化モジユールに大気を送りこみ且つ
    窒素富化空気を排出する手段 (iii) 該酸素富化モジユールの各エレメントの内部
    を減圧にしかつ酸素富化空気をとりだすための
    真空ポンプと (iv) 真空ポンプからでてくる酸素富化空気中の過
    剰の水分を除去するための水分分離手段から主
    として構成される構造において、 (1) 大気を該モジユールに送りこみ且つ窒素富
    化空気を排出するために該モジユールの大気
    空気の供給口の前にフアンが設けられてお
    り、 (2) 真空ポンプを収納するための収納室を有し
    ており、 (3) 該モジユールの排出口を出た窒素富化空気
    は真空ポンプを有する該収納室へ導入され、
    該収納室はここで窒素富化空気により真空ポ
    ンプを冷却し、該真空ポンプの強制冷却の排
    風口から排出される窒素富化空気が、そのま
    ま該収納室外へ排出されるように専用通路を
    有しており、 (4) 該収納室から排出された窒素富化空気は、
    酸素富化空気の導管と直接接触することなく
    酸素富化器外へ排出されるようにした排風路
    を有しており、 (5) 該収納室内の専用通路および/または該収
    納室外へ設けられた排風路は、少なくともそ
    の内壁が吸音性材料で構成されており、 (6) 該水分分離手段から酸素富化器外へ水を排
    出するために導管が設けられており、この導
    管内の少なくとも一部には、水が流通しうる
    毛細管を形成した多孔体が該導管内部の横断
    面全体に充填されており、該多孔体は、その
    乾燥状態における酸素富化空気の通過流量が
    200mmH2Oの圧力差で水分離後の該酸素富化
    空気の流量の10%以下であり、且つ湿潤状態
    における水の通過流量が200mmH2Oの圧力差
    で該選択性酸素透過膜の単位面積(1m2)当
    り少なくとも5c.c./時間である、 ことを特徴とする酸素富化器。
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