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JPH0240119B2 - Reikanatsuenyu - Google Patents

Reikanatsuenyu

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Publication number
JPH0240119B2
JPH0240119B2 JP10838083A JP10838083A JPH0240119B2 JP H0240119 B2 JPH0240119 B2 JP H0240119B2 JP 10838083 A JP10838083 A JP 10838083A JP 10838083 A JP10838083 A JP 10838083A JP H0240119 B2 JPH0240119 B2 JP H0240119B2
Authority
JP
Japan
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acid
group
salt
formula
cold rolling
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP10838083A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59232187A (ja
Inventor
Hiroshi Kuwamoto
Hiroyuki Nagamori
Takashi Mukai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
JFE Engineering Corp
Original Assignee
Kao Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical Kao Corp
Priority to JP10838083A priority Critical patent/JPH0240119B2/ja
Publication of JPS59232187A publication Critical patent/JPS59232187A/ja
Publication of JPH0240119B2 publication Critical patent/JPH0240119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は冷間圧延油とりわけダブルレダクシヨ
ン用に好適な圧延油に関する。 ダブルレダクシヨンはタンデム式冷間圧延では
製造困難な極薄鋼板を高硬度(靭性)に製造する
ための方法であり、これに使用する圧延油には
種々の条件、例えば(イ)電解清浄工程を設けず直接
メツキラインに附属して前置された簡単な酸アル
カリ洗浄工程に供されるものであるから、その洗
浄条件だけでメツキに堪えるまでに完全脱脂され
る油でなければならない、(ロ)一挙に極薄圧延する
と同時に形状並びに表面性状共に良好な調圧効果
を備えていること等に条件が必要である。本発明
は上記の如きダブルレダクシヨン用の冷間圧延油
に好適であり、良好な被洗浄性をその特徴として
おり、ダブルレダクシヨン以外の冷間圧延油とし
てもきわめて有用である。 従来から一般に使用されている圧延油は、油
脂、鉱物油、または脂肪酸エステル等の潤滑油成
分に、油性向上剤、極圧剤、防錆剤、酸化防止剤
等の潤滑油助剤を加え、これを乳化剤でO/W型
等のエマルジヨンとして通常1〜20%濃度で圧延
加工部に供給しているが、近年の圧延設備、技術
の急速な進歩により、圧延速度の高速、大量生産
化がはかられ、潤滑性循環安定性、作業性、廃水
処理性等圧延油に対する要求が、増々苛酷なもの
となつてきており、例えばダブルレダクシヨンに
於いては後工程での影響から洗浄され易い圧延油
である事、一挙に極薄圧延に耐える高潤滑性、形
状等の調質圧延性等が要求され、その要求に充分
対応できる圧延油の開発がのぞまれているのが現
状である。しかしながら従来の乳化剤を用いた圧
延油は、種々の難点を有し、満足し得るものでは
なかつた。すなわち、従来の乳化剤を用いた圧延
油では、乳化剤の種類、添加量を変化さ、圧延油
と圧延材の表面に付着する油量(プレートアウト
量)を増減させ、圧延潤滑性をコントロールして
いた。しかしこのような乳化剤を用いた圧延油に
おいては、プレートアウト量と、エマルジヨン安
定性とは、相反する傾向を示し、すなわち、エマ
ルジヨンの安定性を高めれば圧延材へのプレート
アウト量が減少して潤滑性が不充分となり、圧延
性、加工熱による表面汚染、形状欠陥等を生じ、
またプレートアウト量を増大せんとすれば、エマ
ルジヨンが不安定になつて、例えばダブルレダク
シヨンに於いて一挙に極薄圧延を行う場合の作業
安定性、板面の形状等の問題を内在していた。 そこで、本発明者は、従来の乳化型圧延油の有
する上記欠点を解決すべく研究を行い、融点20〜
100℃の油脂又はワツクスを含有する潤滑油成分
を特定の親水性分散剤(水溶性陰イオン高分子化
合物)を用いて、当該融点以下では固体状態で水
に安定に懸濁分散し、かつ加工部に供給する際、
すなわち当該融点以下では不安定になるようにす
ることによつて、上記欠点を改善することに成功
し、先に特許出願した(特開昭55−147593号)。 しかし、本発明者は更に研究を行つていたとこ
ろ、特開昭55−147593号の圧延油は、従来の乳化
型圧延油に比較すれば著しい改善がなされている
が、後述の実施例1〜4に示す如く、一定の剪断
条件(ホモミキサーで10000rpm)以上では粒子
が微細化されてしまい金属被圧延材に厚い強力な
潤滑膜が形成され難いという難点のあることが判
明した。 そこで、本発明者は、実用上想定される高剪断
条件及び圧延速度が早く圧下率の大きい高速高圧
条件下の圧延に使用でき、しかも作業安定性等の
工程管理が容易な冷間圧延油を提供すべく、鋭意
研究を行つた結果、特定の水溶性高分子化合物を
使用すれば上記目的が達成されることを見出し
た。 更に詳しくは、従来の乳化型のものは、温度の
変化、圧延油の凝固温度等に影響され、通常50℃
以上の温水が用いられているが、特定の水溶性高
分子化合物を使用した本発明の圧延油は、当該高
分子化合物の強い保護コロイド作用によつて安定
化され(乳化剤のようなHLBのバランスではな
い)るため、温度変化、凝固点に影響されず、低
温においても安定であり、低温においてもスプレ
ーできる。また従来の乳化剤と異なり、水溶性高
分子化合物によつて油表面を親水化し、保護コロ
イド化して安定化された油が活性な鋼板あるいは
ロール表面に一定量付着した後、油表面を親水化
するため均一に濡れる。従つて、所定量の油が付
着した後は更に油が積層することはなく、しかも
付着が均一で、油の付着むらによるモツトリンク
も防止することができる。更に水溶性高分子化合
物のもつ極圧特性により、圧延荷重を低下でき、
消費動力の低減、鋼板のロールとの焼付きの防止
をはかることができる。 すなわち、本発明は(a)油脂、鉱物油又は脂肪酸
エステルの1種又は2種以上に、その90%以下の
量の炭化水素油を加えて40cs/40℃以下の粘度と
した潤滑油成分、並びに(b)分子量1000〜1000万の
分子中に窒素原子を含有する陽イオン性又は両性
イオン性の付加重合体、開環重合体、重縮合体ま
たは天然高分子化合物類あるいはその塩から成る
1種又は2種以上の水溶性高分子化合物を必須成
分として含有する冷間圧延油を提供するものであ
る。 本発明の冷間圧延油の(a)成分である潤滑油成分
としては、例えば、スピンドル油、マシン油、タ
ービン油、シリンダー油等の鉱物油;鯨油、牛
脂、豚脂、ナタネ油、ヒマシ油、ヌカ油、パーム
油、ヤシ油等の動植物油の油脂;牛脂、ヤシ油、
バーム油、ヒマシ油等から得られる脂肪酸と炭素
酸1〜22の脂肪族1価アルコール、エチレリグリ
コール、ネオペンチルアルコール、ペンタエリス
リトール等とのエステルが挙げられる。これらの
成分は、それぞれ1種でもよいが、2種を混合し
て、使用することもできる。炭化水素油としては
低粘質のパラフイン、軽油等が挙げられ、これら
を上記油脂、鉱物油、脂肪酸エステルに90%以下
の量で加えて、潤滑油成分としての粘度を40cs/
40℃以下に調製する。 また、(b)成分の水溶性高分子化合物としては次
に示す重縮合物を挙げることができる。 a○ 次の一般式()〜()で表わされる含窒
素単量体又はその塩の単独重合物あるいは2種
以上の共重合物。 〔R1はH又はCH3、R2及R3はH又は炭素数
1〜3のアルキル基〕 〔m1は1〜3の数、n1は1〜3の数、R1
R2,R3は式()と同じ〕 〔R4はH又は炭素数1〜3のアルキル又は
アルキロール基、R1は式()と同じ〕 〔m2及びn2は0〜3の数、R1,R2,R3は式
()とと同じ〕 〔Aは―O―又は―NH―、R1,R2,R3
n1は式()及び()と同じ〕 〔R1R2,R3,n1は式()及び()と同じ〕 〔R1は式()と同じ。ピリジンの置換位
は2又は4位〕 〔R1,R2は式()と同じ。ピペリジンの
置換位は2又は4位〕 〔R1,R2,R3は式()と同じ〕 これらの単量体の具体例としては次のものが挙
げられる。 ()式の3―メタクリロキシ―2―ヒドロキ
シプロピルジメチルアミン、3―メタクリロキシ
―2―ヒドロキシプロピルエチルメチルアミン、
3―メタクリロキシ―2―ヒドロキシプロピルジ
エチルアミン、3―メタクリロキシ―2―ヒドロ
キシプロピルジプロピルアミン等が;()式の
N,N―ジメチルアミノメチレンキヤツプドエチ
レングリコールメタアクリレート、N,N―ジメ
チルアミノエチレンキヤツプドエチレングリコー
ルメタアクリレート、N,N―ジメチルアミノプ
ロピレンキヤツプドエチレングリコールメタアク
リレート、N,N―ジメチルアミノメチレンキヤ
ツプドエチレングリコールメタアクリレート、
N,N―ジメチルアミノエチレンキヤツプドエチ
レンングリコールメタアクリレート、N,N―ジ
メチルアミノプロピレンキヤツプドエチレングリ
コールメタアクリレート、N,N―ジエチルアミ
ノメチレンキヤツプドエチレングリコールメタア
クリレート、N,N―ジエチルアミノエチレンキ
ヤツプドエチレングリコールメタアクリレート、
N,N―ジエチルアミノプロピレンンキヤツプド
エチレングリコールメタアクリレート、N,N―
ジエチルアミノメチレンキヤツプドエチレングリ
コールメタアクリレート、N,N―ジエチアミノ
エチレンキヤツプドエチレングリコールメタアク
リレート、N,N―ジエチルアミノプロピレンキ
ヤツプドエチレングリコールメタアクリレート等
が;()式のN―2―ヒドロキシメチル―2―
α―メチルビニルイミダゾール、N―2―ヒドロ
キシエチル―2―α―メチルビニルイミダゾー
ル、N―2―ヒドロキシプロピル―2―α―メチ
ルビニルイミダゾール等が;()式のN,N―
ジメチルメチレンイミンメタアクリルアミド、
N,N―ジメチルエタレンイミンメタアクリルア
ミド、N,N―ジメチルジメチレンイミンメタア
クリルアミド、N,N―ジメチルジエチレンイミ
ンアクリルアミド、N,N―ジエチレンメチレン
イミンメタアクリルアミド、N,N―ジエチルエ
チレンイミンメタアクリルアミド、N,N―ジエ
チルジメチレンイミンメタアクリルアミド、N,
N―ジエチルジエチレンイミンメタアクリルアミ
ド等が例示できる。()式のジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリ
レート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、
ジエチルアミノエチルメタクレート、ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプ
ロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピル
メタクリルアミド、ジエチルアミノプロピルメタ
クリルアミド等;()式のジメチルアミノメチ
ルエチレン、ジエチルアミノメチルエチレン、ジ
メチルアミノメチルプロペン、ジエチルアミノメ
チルプロペン等;()式のビニルピリジン等;
()式のビニルピペリジン、ビニル―N―メチ
ルピペリジン等;()式のビニルベンジルアミ
ン、ビニル―N,N―ジメチルベンジルアミン等
が挙げられる。 b○ 前記一般式()〜()で表わされる含窒
素単量体又はその塩の1種又は2種以上と、
α,β―不飽和カルボン酸又はその塩あるいは
そのアマイド化物、エステル化物若しくは酸無
水物、スルホン酸基含有ビニル化合物又はその
塩、アクリロニトリル、ビニルピロリドン及び
炭素数2〜20の脂肪族オレフインか成る群から
選ばれるビニル系単量体の1種又は2種以上と
の共重合物。 このビニル系単量体としては、例えばビニル
ピロリドン、アクリロニトリル;アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸又はこれらの酸のア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩、アマイド化合
物もしくはエステル化物;ビニルスルホン酸、
メタリルスルホン酸、2―アクリルアミド―2
―メチルプロパンスルホン酸、p―スチレンス
ルホン酸又はこれらの酸のアルカリ金属塩もし
くはアンモニウム塩等が挙げられる。 c○ エチレンイミンの開環重合物の塩類又は第4
級アンモニウム塩。 これは具体的にはその繰返し単位が次の一般
式(XI)で表わされ、平均分子量が1000〜1000
万のものが挙げられる。 〔式中、n3は1〜5の整数、n4は0〜5の整
数を示す〕 d○ 脂肪族ジカルボン酸とポリエチレンポリアミ
ン又はジポリオキシエチレンアルキルアミンと
の縮重合物の塩又は第4級アンモニウム塩。 具体的には、それらの繰返し単位が一般式
(XII)で表わされるポリエチレンポリアミンと
の縮重合物及び一般式()で表わされるジ
ポリオキシエチレンアルキルアミンとの縮重合
物で分子量が1000〜1000万のものが挙げられ
る。 ―〔OC―R7―CONH―(R′―NH―)o 5――R′―NH
―〕 (XII) 〔式中、R7はダイマー酸残基又は炭素数1
〜10のアルキレン酸、R′は―CH2CH2―、n5
2〜7の整数を示す〕 〔式中、R7は式(XII)と同じ。R8は炭素数
1〜8のアルキル基、R9はH又はCH3、n6
びn7は1〜10の整数を示す〕 上記脂肪族ジカルボン酸としては、ダイマー
酸、アジピン酸等が挙げられ、ポリエチレンポ
リアミンとしては、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン等が使用できる。 e○ ジハロアルカン―ポリアルキレンポリアミン
縮重合物。 具体的には、1,2―ジクロルエタン、1,
2―ジブロムエタン、1,3―ジクロルプロパ
ン等のジハロアルカンと、分子内に2個もしく
はそれ以上の3級アミノ基を有するポリアルキ
レンポリアミンとの第4級アンモニウム塩であ
る縮重合物であり、その平均分子量が1000〜
1000万のものが挙げられる。 上記ポリアルキレンポリアミンとしては、次
のものが挙げられる。 f○ エピハロヒドリン―アミン縮重合物 具体的には繰返し単位が次の一般式()
で表わされ、平均分子量が1000〜1000万のもの
が挙げられる。 〔式中、R10〜R12はCH3又はC2H5、Xは
ハロゲンイオンを示す〕 g○ カチオン化デンプン、カチオン化セルロー
ス、又はキトサンの塩、又はキトサンの4級
塩。 h○ 窒素原子6〜200個を有するポリアルキルイ
ミン類にアルキレンオキシドを付加して得られ
る分子量600〜60万のポリエーテルポリオール
又はポリエーテルポリオール類(ポリエーテル
ポリオール末端のOHのエステル化物を含む;
以下同様)。 ポリアルキレンポリアミン類は分子内に下記
()式にて示す骨格を連続して5ケ以上有
し、且つそれらのうち1ケ以上は下記()
式に示す骨格であり、末端がOH及び/又は
NH2である窒素原子6―100個を含むポリエチ
レンイミンであるのが好ましい。 また、ポリエーテルポリオール中のアルキレ
ンオキシドがエチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、スチレンオキシド、ブチレンオキシド
から成る群から選ばれる1種又は2種以上のも
のであり、その含有量がポリエーテルポリオー
ルの3〜80重量%であるのが好ましい。 上記a○〜h○の重縮合物は、その平均分子量が
1000〜100万のものがより好ましい。 更にまた、上記重縮合物の塩を形成する対アニ
オンとしては次の(i)〜(vi)のものが挙げられる。 (i) リン酸、亜リン酸又はこれらのチオ又はエス
テル化合物 (ii) アルキル、アルキルアリル又はアリル基に1
個以上の水酸基を有するモノもしくはジリン酸
エステル又はこれらのチオ化合物 (iii) 炭素数1〜8のアルキル、アルキルアリル又
はアリル基を有するモノ又はジホスホン酸類又
はこれらのチオ化合物 (iv) 炭素数1〜8のアルキル、アルキルアリル又
はアリル基を有するモノ又はジホスフイン酸類
又はこれらのチオ化合物 (v) 窒素原子を含有するモノ又はジ又はトリホス
ホン酸 (vi) 硼酸 このリン酸化合物の具体例としては次のものが
例示される。 (i)のものとしては、正リン酸、亜リン酸、炭素
数1〜8の脂肪族又は脂環族又は芳香族アルコー
ルと正リン酸とのモノ又はジリン酸エステル又は
これらのチオ化合物、又は上記アルコールとの亜
リン酸エステル又はこれらのチオ化合物が例示さ
れる。(ii)のものとしては2―ヒドロキシプロピル
ホスフエートが例示される。(iii)のものとしては、
一般式
【式】又は
【式】(R0, R0′は炭素数1〜8のアルキル基、アルキルアリ
ル基又はアリル基)で表わされるホスホン酸、例
えば炭素数1のメチルホスホン酸、ジメチルホス
ホン酸から炭素数8のn―オクチルホスホン酸、
ジn―オクチルホスホン酸、2―エチルヘキシル
ホスホン酸、ジ―2―エチルヘキシルホスホン
酸、ベンジルホスホン酸、ジベンジルホスホン
酸、フエニルホスホン酸、ジフエニルホスホン
酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、並びにこれ
らのチオホスホン酸が例示される。ヒドロキシエ
タンジホスホン酸は次の式で表わされる化合物で
ある。 (iv)のものとしては、一般式
【式】又は
【式】(R0,R0′は前記と同じ)で表わ されるホスフイン酸、例えば炭素数1のメチルホ
スフイン酸、ジメチルホスフイン酸から炭素数8
のn―オクチルホスフイン酸、ジn―オクチルホ
スフイン酸、2―エチルヘキシルホスフイン酸、
ジ―2―エチルヘキシルホスフイン酸、ベンジル
ホスフイン酸、ジベンジルホスフイン酸、フエニ
ルホスフイン酸、ジフエニルホスフイン酸、並び
にこれらのチオホスフイン酸が例示される。(v)の
ものとしては、テトラメチルホスホリツクジアミ
ド又はジメチルホスホリツクモノアミド、ニトリ
ロトリスメチレンホスホン酸が例例示される。ニ
トリロトリスメチレンホスホン酸は次の式で表わ
される化合物である。 本発明の冷間圧延油は上記各成分を配合するこ
とによつて調製されるが、その配合量は全組成に
対して、(a)成分の潤滑油成分は99.9〜50重量%
(以下単に%と表示する)、特に99.9〜70%、(b)成
分の水溶性高分子化合物は0.1〜20%、特に0.1〜
10%が好ましい。 本発明の冷間圧延油には、上記成分の他、必要
に応じて公知の各種添加剤、例えば防錆剤、油性
向上剤、極圧剤、酸化防止剤等を添加することも
できる。 上記各種添加剤は、必要に応じ冷間圧延油全量
に対して、それぞれ0〜2%、0〜20%、0〜3
%、0〜5%、の割合で添加することができる。 防錆剤としては、アルケニルコハク酸及びその
誘導体、オレイン酸などの脂肪酸、ソルビタンモ
ノオレートなどのエステル又は、その他アミン類
等が、油性向上剤としては、オレイン酸、ステア
リン酸等の高級脂肪酸及びその誘導体であるエス
ル又はダイマー酸等の二塩基酸が、また、極圧剤
としては、トリクレジルホスフエートなどのリン
系化合物及びジアルキルジチオリン酸亜鉛などの
有機金属化合物が、酸化防止剤としては、2,4
―ジt―ブチルp―クレゾールなどのフエノール
系化合物、フエニルα―ナフチルアミンなどの芳
香族アミン等がそれぞれ例示される。 本発明の冷間圧延油は、上記各成分を単に用時
混合するか、あるいは、水分量が80%位までの濃
厚溶液として調製しておき、使用時水で希釈する
ことにより使用される。 斯くして得られる本発明の冷間圧延油は、高剪
断力を有する撹拌条件下に比較的大きく、均一な
粒径で安定した粒度分布を与え、また均質に鋼板
表面に圧延油が付着することによる高潤滑圧延性
能を有し、経時変化の少ない圧延油を提供すると
共に、次のような特長を有する。すなわち、本発
明で用いられる水溶性高分子化合物自身、液体や
固体粒子に速やに吸着し、それらを親水化する能
力を持つてはいるが、水と油の界面張力を下げて
乳化する能力は持ち合せていないので、潤滑油成
分の乳化が起らず従来の乳化剤をを用いた圧延油
に比べて、操業中に発生する汚れ油分や、ダル粉
等の夾雑物のいわゆる抱き込み現象も少ない、常
時クリーンな圧延油として、また、乳化剤の場合
の様に鋼板への付着状態がエマルジヨンがはじく
状態ではなく、均質に濡れる状態が得られる事等
によつてモツトリング等が解消できる事、更には
水溶性高分子化合物の対イオンによる極圧効果も
作用し、高潤滑特性を保持するという優れた点が
ある。また、上記成分の機能により、作業環境の
汚れが改善され、廃水処理性にも優れているた
め、従来の乳化剤を用いた圧延油には見られな
い、クリーンな作業環境を実現するという優れた
特徴を有する冷間圧延油とりわけダブルレダクシ
ヨンに好適なものである。 本発明における水溶性高分子化合物の作用機構
は完全には解明されていないが、おおよそ次の如
くであると考えられる。すなわち、水層に完全均
一に溶解した水溶性高分子化合物が、機械的な剪
断力に応じて微粒子化した潤滑油成分の粒子を、
合一の始まる以前に吸着し、その高分子化合物が
油粒子どうしを一種の凝集作用によつて大きな粒
子とし、更にその高分子化合物の立体的かつ電気
的保護コロイド作用によりその大きな粒子を水中
に安定に分散せしめている。これは、特開昭55−
147593号の水溶性陰イオン高分子化合物の場合、
油粒子に対する凝集作用が弱いため、微細粒子の
まま保護コロイド的に安定化されてしまい、一旦
微細化された油粒子を大きな粒子に回復できない
のと相違する。 次に実施例を挙げて説明する。 水溶性高分子化合物: (A) ジエチルアミノメチルメタクリレートの重合
物をリン酸塩としたもの(MW=30万) (B−1) ジエチルアミノエチルメタクリレー
トの硼酸塩/ビニルピロリドン/アクリル酸ソ
ーダ=5/4/1(モル比で示す。本表におい
て以下同じ)である共重合物(MW=20万) (B−2) 〃 (MW=5万) (B−3) 〃 (MW=1500) (C) ジエチルアミノエチルメタクリレートのリン
酸塩/メタアクリル酸ソーダ=4/5の共重合
物(MW=2万) (D−1) エチレンイミンの開環重合物のリン
酸塩(MW=10万) (D−2) エチレンイミンの開環重合物の亜リ
ン酸塩(MW=700) (D−3) ポリエチレンイミン(MW=7万)
に対し5%になるようにミリスチン酸を反応さ
せたものを、エチルホスフイン酸塩としたもの (E) ジメチルアミノエチルメタクリレートのエチ
ルホスホン酸塩/2―アクリルアミド―2―メ
チルプロパンスルホン酸ソーダ=4/1の共重
合物(MW=10万) (F) ビニルピリジンのリン酸塩/ビニルピロリド
ン/アクリル酸ソーダ=6/3/1の共重合物
(MW=45万) (G) ジエチレントリアミンのチオリン酸塩とダイ
マー酸の重縮合物(MW=80万) (H) ジエチルアミノエチルメタクリルアミドのリ
ン酸塩/アクリル酸ソーダ/ビニルスルホン酸
ソーダ=3/1/1の共重合物(MW=40万) (I) 水溶性高分子化合物(D)のエチレンイミンのリ
ン酸塩を硼酸塩としたもの (J) カチオン化セルロースの第4級アンモニウム
塩(MW=100万) (K) 1,2―ジクロルエタンとヘキサメチレンテ
トラミンのリン酸塩の重縮合物(MW=5万) (L) エピクロルヒドリンのトリメチルアミン第4
級アンモニウム化合物の亜リン酸塩の開環重合
物(MW=10万) (M) テトラメチルプロピレンジアミンのジエ
チルホスホン酸による第4級アンモニウム塩の
重縮合物(MW=10万) (N) ジメチルアミノエチルメタクリレートの
リン酸塩/2―アクリルアミド―2―メチルプ
ロパンスルホン酸のNa塩=2/1の共重合物
(MW=3万) (O) ジメチルアミノエチルメタクリレートの
リン酸塩/アクリルアミド=3/1の共重合物
(MW=1万) (P) 水溶性高分子化合物(E)のジメチルアミノ
エチルメタクリレートのエチルホスホン酸塩を
塩酸塩としたもの (Q) 水溶性高分子化合物(D)のエチレンイミン
のリン酸塩を酢酸塩としたもの (R) ビニルピリジンのジメチル硫酸による第
4級アンモニウム塩/ビニルピロリドン/アク
リル酸ソーダ=6/3/1の共重合物(MW=
45万) (S) ポリエチレンイミンにエチレンオキシド
をポリエチレンイミンに対して20%付加し
(MW=5万)、リン酸塩としたもの (T) ポリエチレンイミンに、これに対しエチ
レンオキシドを30%、ププロピレンオキシドを
30%付加し(MW=15万)、亜リン酸塩とした
もの (U) エチレンイミンのホスホン酸塩/ジメチ
ルアミノエチルメタクリレートのエチルホスフ
イン酸塩=1/1の共重合物(MW=6万)
【表】
【表】
【表】
【表】 る様に調整した。
実施例 1 耐焼付荷重試験(フアレツクス試験法) 耐焼付荷重の測定は、ASTM規格D―3233耐
圧荷重試験(フアレツクス試験)に準じておこな
つた。被検試料の調製は、各冷間圧延油を水で3
%濃度に希釈し、これをホモミキサーにより回転
数10000rpmで撹拌することによりおこなつた。
被検試料の塗布は、上記撹拌溶液をスプレー量50
ml/分(圧力0.5Kg/cm2)、分散液温度50℃の条件
でギヤーポンプを使用し、固定ブロツクの中心の
回転ピンに塗布する方法によつた。 結果は第2表のとおりである。
【表】
【表】
【表】 実施例 2 焼付荷重試験(曽田四球式試験法) 焼付荷重の測定は、防衛庁暫定規格NDS
XXK2740油膜強度試験方法(曽田四球式試験法)
に準じて行つた。被検試料の調製は、各冷間圧延
油を水で3%濃度に希釈し、これをホモミキサー
により回転数10000rpmで撹拌することにより行
つた。被検試料の塗布は、上記撹拌溶液をスプレ
ー量0.5/分(圧力0.5Kg/cm2)、試料溶液温度
50℃の条件でギヤーポンプを使用し、球押えで固
定した3個の試験用鋼球の下方から3個の接触点
の中心の空間を通して上方の回転鋼球に塗布する
方法によつた。 結果は第3表のとおりである。
【表】
【表】 実施例 3 粒子径測定 被検試料の調整は、各冷間圧延油を水で3%濃
度に希釈し、これを温度60℃とし、ホモミキサー
により回転数10000rpmで60分間撹拌することに
よりおこなつた。被検試料の粒子径測定はコール
ターカウンター法により、200μmのアパーチヤー
を使用しておこなつた。 結果は第4表のとおりである。
【表】
【表】 実施例 4 付着量試験 被検試料の調整は、各冷間圧延油を水で3%濃
度に希釈し、これを温度60℃とし、ホモミキサー
により10000rpmで60分間撹拌することによりお
こなつた。被検試料の塗布は、表面清浄した鋼板
(50×150×0.2mm)を温度150℃とし、スプレー量
500ml/分(圧力1Kg/cm2)でギヤーポンプを使
用し、2秒間塗布する方法によつた。付着量の測
定は、被検試料を塗布した鋼板を溶剤にて抽出し
ておこなつた。 結果は第5表のとおりである。
【表】 実施例 5 廃水処理性試験 実施例2と同様に調整した被検液(1)に硫
酸バン±3g添加後、2分間撹拌し、更にCa
(OH)2を添加しPH7.0に調整してから10分間撹拌
した。次いで30分静置後下澄液を採取し、COD
(KMnO4法)を測定した。 結果を第6表に示す。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)油脂、鉱物油又は脂肪酸エステルの1種又
    は2種以上に、その90%以下の量の炭化水素油を
    加えて40cs/40℃以下の粘度とした潤滑油成分、
    並びに(b)分子量1000〜1000万の分子中に窒素原子
    を含有する陽イオン性又は両性イオン性の付加重
    合体、開環重合体、重縮合体又は天然高分子化合
    物類あるいはその塩から成る1種又は2種以上の
    水溶性高分子化合物を必須成分として含有するこ
    とを特徴とする冷間圧延油。 2 塩を形成する対アニオンが次の(i)〜(vi)から成
    る群から選ばれる化合物である特許請求の範囲第
    1項記載の冷間圧延油。 (i) リン酸、亜リン酸又はこれらのチオ又はエス
    テル化合物 (ii) アルキル、アルキルアリル又はアリル基に1
    個以上の水酸基を有するモノもしくはジリン酸
    エステル又はこれらのチオ化合物 (iii) 炭素数1〜8のアルキル、アルキルアリル又
    はアリル基を有するモノ又はジホスホン酸類又
    はこれらのチオ化合物 (iv) 炭素数1〜8のアルキル、アルキルアリル又
    はアリル基を有するモノ又はジホスフイン酸類
    又はこれらのチオ化合物 (v) 窒素原子を含有するモノ又はジ又はトリホス
    ホン酸 (vi) 硼酸 3 水溶性高分子化合物が次のa○〜h○から成る群
    からばれるものである特許請求の範囲第1項記載
    の冷間圧延油。 a○ 次の一般式()〜()で表わされる含窒
    素単量体又はその塩の単独重合物あるいは2種
    以上の共重合物。 〔R1はH又はCH3、R2及びR3はH又は炭素
    数1〜3のアルキル基〕 〔m1は1〜3の数、n1は1〜3の数、R1
    R2,R3は式()と同じ〕 〔R4はH又は炭素数1〜3のアルキル又は
    アルキロール基、R1は式()と同じ〕 〔m2及びn2は0〜3の数、R1,R2,R3は式
    ()と同じ〕 〔Aは―O―又は―NH―、R1,R2,R3
    n1は式()及び()と同じ〕 〔R1,R2,R3,n1は式()及び()と
    同じ〕 〔R1は式()と同じ。ピリジンの置換位
    は2又は4位〕 〔R1,R2は式()と同じ。ピペリジンの
    置換位は2位又は4位〕 b○ 前記一般式()〜()で表わされる含窒
    素単量体又はその塩の1種又は2種以上と、
    α,β―不飽和カルボン酸又はその塩あるいは
    そのアマイド化物、エステル化物若しくは酸無
    水物、スルホン酸基含有ビニル化合物又はその
    塩、アクリロニトリル、ビニルピロリドン及び
    炭素数2〜20の脂肪族オレフインから成る群か
    ら選ばれるビニル系単量体の1種又は2種以上
    との共重合物。 c○ エチレンイミンの開環重合体類の塩又は第4
    級アンモニウム塩。 d○ 脂肪族ジカルボン酸とポリエチレンポリアミ
    ン又はジポリオキシエチレンアルキルアミンと
    の縮重合物の塩又は第4級アンモニウム塩。 e○ ジハロアルカン―ポリアルキレンポリアミン
    縮重合物。 f○ エピハロヒドリン―アミン縮重合物。 g○ カチオン化デンプン、カチオン化セルロー
    ス、又はキトサンの塩、又はキトサンの4級
    塩。 h○ 窒素原子6〜200個を有するポリアルキルイ
    ミン類にアルキレンオキシドを付加して得られ
    る分子量600〜60万のポリエーテルポリオール
    類。 4 含窒素単量体と共重合するα,β―不飽和カ
    ルボン酸類がアクリル酸、メタアクリル酸、マレ
    イン酸又はそれらのアルキルアマイド、アルキル
    エステル又はアクリロニトリルであり、その塩が
    アルカリ金属又はアンモニウムである特許請求の
    範囲第3項記載の冷間圧延油。 5 含窒素単量体と共重合するスルホン酸基含有
    ビニル化合物がビニルスルホン酸、メタリルスル
    ホン酸、2―アクリルアミド―2―メチルプロパ
    ンスルホン酸、又はp―スチレンスルホン酸であ
    り、その塩がアルカリ金属又はアンモニウムであ
    る特許請求の範囲第3項記載の冷間圧延油。 6 水溶性高分子化合物の基が、全組成の0.1〜
    20重量%である特許請求の範囲第1〜5項の何れ
    か1項記載の冷間圧延油。
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