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JPH0237933B2 - Hokozokuhorieeterukeijugotaioyobisonoseizohoho - Google Patents

Hokozokuhorieeterukeijugotaioyobisonoseizohoho

Info

Publication number
JPH0237933B2
JPH0237933B2 JP5604682A JP5604682A JPH0237933B2 JP H0237933 B2 JPH0237933 B2 JP H0237933B2 JP 5604682 A JP5604682 A JP 5604682A JP 5604682 A JP5604682 A JP 5604682A JP H0237933 B2 JPH0237933 B2 JP H0237933B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
solvent
reaction
present
azeotropic
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP5604682A
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English (en)
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JPS58173127A (ja
Inventor
Hikotada Tsuboi
Masahiro Jinno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP5604682A priority Critical patent/JPH0237933B2/ja
Publication of JPS58173127A publication Critical patent/JPS58173127A/ja
Publication of JPH0237933B2 publication Critical patent/JPH0237933B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な芳香族ポリエーテル系重合体
およびその製造方法に関する。
2価フエノールのジアルカリ金属塩と活性化さ
れた芳香族ジハライド類との反応により、線状の
芳香族ポリエーテル系重合体を得る方法は、良く
知られている(例えば、R.N.Johnson他、J.
Polym.Sci.,A―1,,2375(1967))。
これらの芳香族ポリエーテル系重合体は、比較
的高温における機械的諸物性に優れ、しかも耐薬
品性、電気的特性も良好であるため、すでに多方
面で実用に供されている。このように芳香族ポリ
エーテル系重合体は、優れた性能を有し、しかも
加工が容易である利点を有するが、近年は、さら
に高度の耐熱性が要求される用途分野が多くな
り、芳香族ポリエーテル系重合体としての優れた
特性を保持し、しかも、耐熱性の大な重合体が特
に各方面から望まれている。
本発明者らは、上記の要望に適合する、耐熱性
の特に優れた芳香族ポリエーテル系重合体を得る
目的で、種々検討を続けて来たが、下記の構造を
有するものが、本発明の目的に適合することを見
出し、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、 1 一般式() (式中、nは重合度で10〜1000の整数である。) で表わされる芳香族ポリエーテル系重合体であ
り、さらに、 2 ビス(3,5―ジメチル―4―ヒドロキシフ
エニル)スルホンまたはそのアルカリ塩と 一般式() (式中、Xはハロゲン原子を示す。) で表わされるハロゲン化合物を反応させることを
特徴とする一般式() (式中、nは重合度で10〜1000の整数である。) で表わされる芳香族ポリエーテル系重合体の製造
方法である。
本発明の芳香族ポリエーテル系重合体は、重合
体中のビスフエノール残基に、置換基を有するも
のであり、その置換基はメチル基である。このよ
うなメチル基をビスフエノール残基部分に含むポ
リエーテル系重合体は、未置換の対応するポリエ
ーテル系重合体と比較して物性面で優れ、特に耐
熱性が向上することが明らかになつた。
本発明のビスフエノール残基の3,3′,5,
5′位にそれぞれメチル基が置換されたポリエーテ
ル系重合体のガラス転移温度(Tg)は、未置換
のビスフエノール残基を有するポリエーテル系重
合体に比し、約50〜60℃上昇しており、250℃以
上のTgを示すことが確認された。
したがつて、本発明の重合体は、機械的物性、
電気的物性などの諸物性が、比較的高温まで維持
され、しかも、寸法安定性が良好であるため、在
来使用が困難であつた多くの用途に用いることが
可能となつた。
しかも、このように耐熱性が優れている樹脂
は、一般に加工が困難であるが、本発明のポリエ
ーテル系重合体は、溶融加工が可能で精度を要求
される部品の成形にも用いることができる。
本発明の重合体は、一般式()で表わされ
る。nは、重合度を示すが通常、10〜1000の範囲
の整数である。
本発明の重合体は、以下に示す製造方法によつ
て得ることが可能になつたものである。
本発明の方法に用いられるビスフエノール化合
物は、ビス(3,5―ジメチル―4―ヒドロキシ
フエニル)スルホンである。
本発明の方法に用いられるハロゲン化合物とし
ては、一般式()で表わされるものが用いられ
るが、具体的な例としては、ビス(4―クロルフ
エニル)ケトン、ビス(4―フルオロフエニル)
ケトン、ビス(4―ブロモフエニル)ケトン、ビ
ス(4―ヨードフエニル)ケトン、ビス(3―フ
ルオロフエニル)ケトン、ビス(3―クロルフエ
ニル)ケトンなどを挙げることができ、これらは
単独でも2種類以上の混合物としても使用するこ
とができる。
特に好ましいハロゲン化合物としては、ビス
(4―クロルフエニル)ケトン、ビス(4―フル
オロフエニル)ケトンを挙げることができる。
本発明の方法に用いられるビスフエノール化合
物のハロゲン化合物に対するモル比は0.7〜1.3の
範囲に入ることが好ましい。さらに好ましくは、
0.85〜1.15の範囲であり、特に高分子量の重合体
を得る目的のためには、上記のモル比は1付近に
なるようにするのが良い。
本発明の方法に用いられるビスフエノール化合
物は、実際の反応においては、ジアルカリ金属塩
として作用する。したがつて、ビスフエノール化
合物のジアルカリ金属塩を別途に製造して使用す
るか、重合反応前または同時に塩を形成しながら
反応を進めることができる。アルカリ金属の種類
としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ピシウムが挙げられるが、特に好ましいのはナト
リウムまたはカリウムである。
アルカリ塩を形成するために用いられる金属化
合物としては、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩が
挙げられ、特に水酸化物または炭酸塩が好まし
い。
したがつて、ビスフエノール化合物のジアルカ
リ金属塩を調製するためには、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等の少なくとも1種類を使用するのが特に好
ましい。
本発明の方法では、必要に応じて溶媒が使用さ
れる。重合反応に好ましい溶媒は、原料のビスフ
エノール化合物、ハロゲン化合物、および生成さ
れるポリエーテル系重合体のいずれもが高い溶解
度を示し、しかも、ビスフエノール化合物のアル
カリ塩、アルカリ金属化合物なども、溶解性をも
つものであることが好ましい。
このような目的に適する溶媒としては、通常、
極性溶媒と称される化合物が多く使用されるが、
これに限定されるものではない。本発明の方法
に、必要に応じて使用される溶媒の具体的な代表
例としては、ジメチルオキシド、スルホラン(テ
トラメチレンスルホン)、ジフエニルスルホン、
N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジメチ
ルアセトアミド、N―メチル―2―ピロリドン、
ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジエチル
スルホキシドなどが挙げられる。
さらに、極性溶媒以外に、ジフエニルエーテ
ル、ビフエニル、ターフエニル、フエナントレ
ン、ナフタレン、ジフエニルメタン、トリフエニ
ルメタンなども有利に使用することができる。
本発明の方法で必要に応じて用いられる溶媒の
使用量は用いられるビスフエノール化合物の重量
を基準として0.05〜20倍の範囲で通常、使用され
る。さらに好ましくは、0.1〜10倍の範囲であり、
その使用量は溶媒の種類、用いられるビスフエノ
ール化合物、ハロゲン化合物の種類その他の反応
上の条件等により異なる。上記範囲より溶媒の使
用量が少ない場合には、溶媒としての効異が認め
られず、特に生成した重合体が低分子量のもので
あつても析出してしまうため、実用性のある高分
子量重合体が得られなくなる。一方、溶媒量を上
記範囲より多くすると、モノマー濃度が低下する
ため、分子量を高めるためには、より高温、長時
間の反応を要し、好ましい結果が得られない。
本発明の方法における実際の重合反応は、以下
に示す種々の形式で具体的に実施することができ
る。例えば、 (1) 溶媒を使用せずに、あらかじめ別途調製して
おいてビスフエノール化合物のアルカリ塩無水
物とハロゲン化合物を十分均一に混合し、撹拌
しながら加熱して反応させる方法、 (2) ビスフエノール化合物にアルカリ金属化合物
を反応させて得られた水溶液に共沸溶媒を加え
て共沸蒸留を行ない、ビスフエノール化合物の
アルカリ塩が実質、無水の状態になつた後、ハ
ロゲン化合物を加え、反応溶媒を使用せず加熱
反応させる方法、 (3) ビスフエノール化合物をアルカリ金属化合物
と反応させて得られた水溶液またはその濃縮物
とハロゲン化合物を共沸溶媒の存在下に加熱
し、共沸脱水を実施しながら、重合反応を同時
に開始させ、脱水が完了後は無溶媒で加熱反応
を行なう方法、 (4) 溶媒の存在下に、別途調製したビスフエノー
ル化合物のアルカリ塩無水物とハロゲン化合物
を反応させる方法、 (5) 溶媒の存在下にビスフエノール化合物とアル
カリ金属化合物と反応させて得られた水溶液ま
たはその濃縮物に共沸溶媒を加え、共沸蒸留に
より脱水を行ない、ビスフエノール化合物のア
ルカリ塩が実質、無水になつた後、ハロゲン化
合物を加え、溶媒の存在下に加熱反応を実施す
る方法(この際、溶媒は共沸溶媒より高沸点の
ものを使用する。)、 (6) 溶媒の存在下に、ビスフエノール化合物のア
ルカリ塩含水物または水溶液、ハロゲン化合物
および共沸溶媒を加え、加熱して共沸脱水を実
施しながら、重合反応を開始させ、脱水が完了
して共沸溶媒が留去された後は、(反応)溶媒
の存在下に、加熱反応を実施する方法、 (7) ビスフエノール化合物、ハロゲン化合物およ
びアルカリ金属炭酸塩または炭酸水素塩との混
合物を溶媒および共沸溶媒の存在下に加熱する
ことにより、ビスフエノール化合物のアルカリ
塩を生成させ、同時に生成する水を共沸蒸留し
つつ、または共沸蒸留した後に、重合反応を進
行させる方法などを挙げることができ、ビスフ
エノール化合物およびハロゲン化合物の反応
性、物性等に応じ最適なものを選ぶことができ
る。
上記の重合方法の例で明らかなように、ビスフ
エノール化合物のアルカリ塩を無水の状態で反応
させるために、水と共沸する共沸溶媒が必要に応
じて用いられる。具体的な共沸溶媒の例としては
ベンゼン、トルエン、キシレン類などの芳香族炭
化水素、クロルベンゼン、o―ジクロルベンゼン
などのハロゲン化合物を挙げることができるが、
その他の化合物も使用される。
また共沸溶媒の使用量は、反応系に存在する水
分の量および共沸組成などから決定することがで
きる。共沸溶媒を使用した脱水においては、水を
共沸溶媒とともに留去させ、留去物は冷却されて
凝縮し、水と共沸溶媒は2層に分離する。分離し
た共沸溶媒層が反応系に還流するようにしておけ
ば、共沸溶媒が有効に使用されるため、大過剰の
共沸溶媒を使用せずに脱水を完了することができ
る。
共沸脱水に要する時間も、反応系に存在する水
分の量、使用する共沸溶媒の量などによつて異な
るが、実用面からは10時間以内で行なわれること
が好ましく、さらに5時間以内で完了することが
一層好ましい。
本発明の方法における実際の重合反応の温度
は、反応原料成分の種類、重合反応の形式などに
より変化するが、通常、80〜450℃の範囲であり、
好ましくは100〜400℃の範囲で実施される。
上記の温度範囲より反応温度が低い場合は、目
的とする重合反応は殆んど実用に耐える速度で進
行せず、必要とする分子量の重合体を得ることは
困難である。一方、上記の範囲より反応温度が高
い場合は、目的とする重合反応以外の副反応が無
視できなくなり、得られる重合体の着色も著しく
なる。また反応は一定の温度で実施してもよい
し、温度を除々に変化させるかまたは温度を段階
的に変化させてもよい。
本発明の方法において、反応に要する時間は反
応原料成分の種類、重合反応の形式、反応温度の
種類などにより大幅に変化するが、通常は10分〜
100時間の範囲であり、好ましくは30分〜24時間
の範囲で実施される。
本発明の方法において反応を実施する際の反応
雰囲気としては、酸素が存在しないことが好まし
く、窒素もしくはその他の不活性ガス中で行なう
と良い効果が得られる。ビスフエノール化合物の
アルカリ塩は、酸素の存在下で加熱すると酸化さ
れ易く、目的とする重合反応が妨げられ、高分子
量化が困難になるほか、重合体の着色の原因とも
なる。
本発明の方法において、重合反応を停止させる
には、通常、反応物を冷却すればよい。
しかしながら、重合体の未端に存在する可能性
のあるフエノキサイド基を安定化させるために、
脂肪族ハロゲン化物、芳香族ハロゲン化物などを
添加反応させることも必要に応じて実施される。
上記ハロゲン化物の具体的な例としては、メチ
ルクロライド、エチルクロライド、メチルブロマ
イド、4―クロルジフエニルスルホン、4―クロ
ルベンゾフエノン、4,4′―ジクロルジフエニル
スルホン、p―クロルニトロベンゼンなどを挙げ
ることができる。
また重合反応を停止して、室温に反応物を冷却
すると反応物の粘度が著しく高くなり、無溶媒反
応や使用した反応溶媒の種類によつては反応物が
固化する場合があるため、冷却前または冷却中に
不活性な溶媒で希釈することも、場合によつては
有効である。上記の目的のためには、生成するア
ルカリハライドが不溶なものが望ましく、そのよ
うなものは、また以下に記す重合体の分離のため
に有利である。溶媒反応の場合、適切な希釈溶媒
がないときは、反応に使用したものと同一溶媒で
さらに希釈してもよい。
重合反応終了後の重合体の分離および精製は、
芳香族ポリエーテル系重合体についての公知の方
法を適用できる。例えば、目的とする重合体が可
溶で、しかも生成するアルカリハライドが不溶で
ある溶媒を反応混合物中に加えて、析出する塩
(アルカリハライド)を濾別する。この目的の溶
媒の例としては、クロルベンゼン、sym―テトラ
クロルエタンなどを挙げることができる。
塩を分離した後の溶液を、通常は、重合体の非
溶媒に滴下するか、逆に重合体の非溶媒を重合体
溶液中に加えることにより、目的とする重合体を
析出させることができる。重合体の非溶媒として
通常用いられるものの例としては、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、水などが挙げられるが、これら
は、単独でもまた2種類以上の混合物としても使
用される。
析出された重合体は、常圧または減圧下に加熱
乾燥され、種々の加工法に用いられる重合体が粉
末状、フレーク状、薄膜状など、析出方法により
種々の形態で得ることができる。
以上の操作により純度の高い重合体を得ること
ができるが、さらに高純度の重合体が要求される
場合は、例えば、得られた重合体を溶媒に再溶解
し、上記の非溶媒を用いた析出操作を繰返すこと
などにより、さらに精製を行なうことができる。
また、水に不溶な溶媒を使用した重合体の溶液
を、重合体が析出しない割合の水と十分に混合し
て、洗浄分液した後に重合体を析出させて精製を
行なうこともできる。
本発明の方法で得られる重合体は、通常の成形
加工法および条件にて成形加工し、望ましい製品
にすることができる。すなわち、圧縮成形、押出
し成形、射出成形がそれぞれ一般の成形機の能力
範囲で十分可能であり、しかも、目的とする製品
を望ましい状態で得ることができる。
重合体の成形加工条件を押出しおよび射出成形
の場合の例で示すと、成形温度は200〜400℃、好
ましくは250〜380℃までの範囲である。また、溶
融粘度を低下させる化合物、安定剤などの添加に
よつては、成形温度を上記範囲よりさらに低下さ
せることが可能である。また成形品のサイズ、形
状等に制約はなく、通常の成形物の他、フイル
ム、シート状物、精密微細構造を有する部品など
を、一般的な成形法により容易に成形することが
できる。
本発明の重合体を成形加工する際に、用途に応
じて充填剤成分を含むことができる。充填剤成分
の代表的な例としては、ガラス繊維、炭素繊維、
芳香族ポリアミド系繊維、炭素、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、ステアリン酸、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硫化
モリブデン、タルク、アルミナ、シリカ、アスベ
ストなどを挙げることができ、単独または2種類
以上の混合物として用いることができる。これら
の充填剤の使用量は、本発明の重合体の重量を基
準として0.5〜150%であり、好ましくは3〜120
%の範囲である。
また、通常、樹脂の加工に際して添加されてい
る帯電防止剤、着色剤、難燃剤、滑剤、加工改良
剤、安定剤なども、単独または2種類以上の混合
物として本発明の重合体に添加することができ
る。添加量は、本発明の重合体の重量を基準とし
て10-4〜60%の範囲で、好ましくは10-3〜40%の
範囲である。
本発明の方法で得られる重合体の有機溶媒溶液
よりキヤステイング法によるフイルム製造も可能
であり、押出しフイルムと同様、透明、強靱で耐
熱性の大なものが得られる。
以上のようにして成形された本発明の重合体は
電気・電子分野の各種部品、ハウジング類、自動
車部品、航空機用内装材、摺動部品、ギヤー、絶
縁材料、歯料用材料、蒸気殺菌容器などの広範な
分野に用いることができる。
本発明を、以下の実施例および比較例にて詳細
に説明する。
実施例中に示す粘度ηredは、25℃において溶
媒100ml中にポリマー0.2gを溶解した溶液を用
い、粘度計によつて測定し、次式で算出した値で
ある。
ηred=ts−tp/C・tp ここでtp:純溶媒の流出時間 ts:重合体溶液の流出時間 C:重合体溶液中の重合体濃度(g/
dl) 実施例 1 撹拌機、温度計、冷却器および留出物分液器、
滴下ロートおよび窒素導入管を備えた300mlのフ
ラスコに、ビス(3,5―ジメチル―4―ヒドロ
キシフエニル)スルホン30.6g(0.1モル)、クロ
ルベンゼン100mlおよびスルホラン45mlをとり、
撹拌しながら窒素ガスを液中に通じ、反応系をす
べて窒素で置換した。窒素ガスを通じながら、60
℃迄徐々に加温し、滴下ロートより44.8%水酸化
カリウム水溶液25.05gを10分かけて滴下し、さ
らに5mlの純水で滴下ロート内を洗浄し、反応液
中に加えた。反応液温度は85℃まで上昇し、さら
に還流が開始される迄加熱した。反応系内の水を
クロルベンゼンとの共沸で除去し、クロルベンゼ
ンは反応系に戻しながら共沸脱水を続けると、内
温は120℃付近から140℃付近まで上昇し、145℃
付近で水の留出は認められなくなつた。さらに加
熱を続けて、クロルベンゼンを殆んど留出させて
白色スラリーを得た。
反応液温度を130℃付近まで冷却し、ビス(4
―フルオロフエニル)ケトンの粉末21.8gを加え
ると粘稠な反応液の温度は150℃まで上昇したが、
さらに200℃にて6時間反応させた。反応終了後、
反応液をメタノールの入つた撹拌されたホモミキ
サーに注ぎ、重合体を析出させ、さらに水洗して
乾燥し、淡灰色の重合体を46g得た。
このものの分析値は次の通りである。
粘度:ηred=0.98dl/g(クロロホルム) IR(KBr,cm-1):705,730,760,780,845,
890,910,950,1100,1140,1170,1200,
1230,1280,1320,1380,1420,1470,
1500,1580,1605,1660,2920,3440 1HNMR(CDCl3):δ=2.14(s,核置換CH3) 6.82(d,H2)J23=8Hz 7.76(s,H1) 7.82(d,H3)J32=8Hz 得られた重合体の0.1%クロロホルム溶液にて
ゲル濾過クロマトグラフイー(GPC)により分
子量を測定し、重合度nの範囲を算出した結果、
n=21〜273の範囲に分布していた。
実施例 2 実施例1で得られたポリマー粉末を、300℃、
100Kg/cm2の条件下で10分プレスして、厚さ0.25
mmのプレスシートを作製した。プレスシートは透
明、強靱で着色は認められなかつた。
得られたプレスシートをクロロホルムに溶解
し、粘度測定を行なつたところ、ηredは0.98dl/
gで粉末での値と差が認められなかつた。これよ
り、加熱プレス成形時に架橋、網状化等の反応は
進行しておらず、ポリマーが安定に加工できるこ
とが明らかになつた。したがつて、押出し、射出
などの溶融加工が、いずれも可能であることがわ
かる。
実施例 3 実施例2で得られたシートを、270℃のオーブ
ン中で1時間加熱処理したもののガラス転移温度
(Tg)をTMA法にて測定した結果、260℃であ
つた。(Perkin Elmer社製の熱物理試験機TMS
―1型により、Penetration Modeで測定、荷重
50g,昇温速度10℃/min,測定雰囲気He気流
中,He流速40〜50c.c./min)。
また、実施例1でで得られた粉末試料をDSC
(示差熱量計)にて測定した結果、ガラス転移温
度(Tg)は、259℃であつた。(Perkin Elmer社
製のDSC測定装置、昇温速度16℃/min,測定
Full Scale 8mcal/sec,雰囲気N2) 比較例 1 実施例1のビス(3,5―ジメチル―4―ヒド
ロキシフエニル)スルホンの代りに、ビス(4―
ヒドロキシフエニル)スルホン25.0g(0.1モル)
を使用し、実施例1と同様の反応および後処理を
行ない、無色のポリマー粉末を38.6g得た。
得られたポリマーの粘度(ηred)は、0.52dl/
gであつた。
このポリマーはIR、1HNMR、元素分析等によ
り、下記の繰返し単位を有することが明らかにな
つた。
実施例2,3と同様の条件でプレスシートを作
製し、後処理を行ない、実施例3と同様にTMA
測定を実施した結果、ガラス転移温度(Tg)は、
204℃であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、nは重合度で10〜1000の整数である。) で表わされる芳香族ポリエーテル系重合体。 2 ビス(3,5―ジメチル―4―ヒドロキシフ
    エニル)スルホンまたはそのアルカリ塩と 一般式() (式中、Xはハロゲン原子を示す。) で表わされるハロゲン化合物を反応させることを
    特徴とする一般式() (式中、nは重合度で10〜1000の整数である。) で表わされる芳香族ポリエーテル系重合体の製造
    方法。
JP5604682A 1982-04-06 1982-04-06 Hokozokuhorieeterukeijugotaioyobisonoseizohoho Expired - Lifetime JPH0237933B2 (ja)

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