JPH0223310Y2 - - Google Patents
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- JPH0223310Y2 JPH0223310Y2 JP11676687U JP11676687U JPH0223310Y2 JP H0223310 Y2 JPH0223310 Y2 JP H0223310Y2 JP 11676687 U JP11676687 U JP 11676687U JP 11676687 U JP11676687 U JP 11676687U JP H0223310 Y2 JPH0223310 Y2 JP H0223310Y2
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Landscapes
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Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は医療用熱交換器に関するものである。
詳しく述べると本考案は、体外循環において体外
へ導出された血液を所望の温度に維持するために
用いられる医療用熱交換器に関するものである。
詳しく述べると本考案は、体外循環において体外
へ導出された血液を所望の温度に維持するために
用いられる医療用熱交換器に関するものである。
(従来の技術)
体外循環は、一般に心臓手術、特に開心術の補
助的手段として用いられている。開心術の補助的
手段としての体外循環においては、体内より脱血
された血液が人工肺へと送られ酸素加されて再び
体内へと返還されるが、例えば、小児の複雑心奇
形や成人での大動脈瘤手術においては、超低体温
体外循環もしくは中等度体温体外循環法などが採
用されており、体外へと導き出された血液を冷却
することが行なわれていた。このように体外循環
においては、体外に導出された血液を一定温度に
保持する、あるいは冷却ないしは加温することが
必要とされ、この目的のため従来より体外循環回
路中には熱交換器が設けられている。
助的手段として用いられている。開心術の補助的
手段としての体外循環においては、体内より脱血
された血液が人工肺へと送られ酸素加されて再び
体内へと返還されるが、例えば、小児の複雑心奇
形や成人での大動脈瘤手術においては、超低体温
体外循環もしくは中等度体温体外循環法などが採
用されており、体外へと導き出された血液を冷却
することが行なわれていた。このように体外循環
においては、体外に導出された血液を一定温度に
保持する、あるいは冷却ないしは加温することが
必要とされ、この目的のため従来より体外循環回
路中には熱交換器が設けられている。
体外循環回路に用いられる熱交換器101とし
ては、各種のタイプのものが開発されているが、
例えば、第6〜7図に示すように、第1流体流通
空間102内に該第1流体流通空間102とは液
密に区画された第2流体流通空間となる内部空間
103を有する多数の熱交換用管体104が該第
1流体流通空間102の長手方向に沿つて配置さ
れてなる多管型熱交換器は、熱交換効率が高く非
常にコンパクトなものに設計可能であるため医療
用熱交換器として有望なものである。なお第1流
体流通空間102が円筒状のものとなされた場
合、第1流体流通空間102に第1流体を導入す
る第1流体導入管105および第1流体流通空間
102より第1流体を導出する第1流体導出管1
06は、第6〜7図に示すように、第1流体流通
空間102の軸直角断面の中心部を通る直線にほ
ぼ沿つて外部よりそれぞれ延長されて第1流体流
通空間102に連通されているものとされてい
る。
ては、各種のタイプのものが開発されているが、
例えば、第6〜7図に示すように、第1流体流通
空間102内に該第1流体流通空間102とは液
密に区画された第2流体流通空間となる内部空間
103を有する多数の熱交換用管体104が該第
1流体流通空間102の長手方向に沿つて配置さ
れてなる多管型熱交換器は、熱交換効率が高く非
常にコンパクトなものに設計可能であるため医療
用熱交換器として有望なものである。なお第1流
体流通空間102が円筒状のものとなされた場
合、第1流体流通空間102に第1流体を導入す
る第1流体導入管105および第1流体流通空間
102より第1流体を導出する第1流体導出管1
06は、第6〜7図に示すように、第1流体流通
空間102の軸直角断面の中心部を通る直線にほ
ぼ沿つて外部よりそれぞれ延長されて第1流体流
通空間102に連通されているものとされてい
る。
このような多管型熱交換器101を用いて血液
と熱交換媒体との間で熱交換を行なう際、第1流
体流通空間102に熱交換媒体を流通し、第2流
体流通空間、すなわち、熱交換用管体104の内
部空間103に血液を流通させると、血液を熱交
換媒体に対して比較的均一に分布させかつ比較的
一定の接触時間を保ち得るために全ての血液に対
しほぼ均等な熱交換を行なうことができるが、血
液導入における圧力損失が高くまた体外循環が長
時間にわたる場合においては熱交換用管体104
の内部空間103で血液の凝固が生じ熱交換用管
体103の閉塞ないしは狭窄の恐れも高いものと
なつてしまうものであつた。これとは逆に、第1
流体流通空間102に血液を流通させ、第2流体
流通空間、すなわち、熱交換用管体104の内部
空間103に熱交換媒体を流通させると、前記し
たように血液流路の閉塞ないしは狭窄の問題は実
質的に生じずまた血液導入による圧力損失も比較
的小さいものとすることができるが、前記したよ
うに第1流体導入管105および第1流体導入管
106が第1流体流通空間102の軸直角断面の
中心部を通る直線にほぼ沿つて外部より延長され
第1流体流通空間102に連通する構成を有する
ために血液は主として第1流体流通空間102の
中心部へと向い、第1流体流通空間102内にお
ける血液流が均一とならず局部的に異なるものと
なり、このため、比較的血液流の高い部位におい
ては内部空間103に熱交換媒体の流通する熱交
換用管体104との血液の接触は充分とならず熱
交換が過少に行なわれ、一方、比較的血液流の低
い部位においては熱交換用管体104との血液の
接触が必要以上のものとなり熱交換が過大に行な
われることとなる。これはさらに第6〜7図に示
すように熱交換用管体104が血液流通空間10
2の全体にわたり配置されていると、血液導入管
105より導入される血液は血液流通空間102
に流入した時点で、熱交換用管体104に直ちに
接触することとなり、血液流は血液流通空間10
2の全体に均等化される機会が与えられないため
にさらに顕著なものとなる。このように熱交換器
を通過される全ての血液に対し均等な熱交換がで
きないと、血液の温度分布にばらつきが生じさら
に血液に対して熱交換が過大もしくは過少に行な
われることにより血液成分への悪影響を及ぼす恐
れがあり好ましいものとは言い難かつた。
と熱交換媒体との間で熱交換を行なう際、第1流
体流通空間102に熱交換媒体を流通し、第2流
体流通空間、すなわち、熱交換用管体104の内
部空間103に血液を流通させると、血液を熱交
換媒体に対して比較的均一に分布させかつ比較的
一定の接触時間を保ち得るために全ての血液に対
しほぼ均等な熱交換を行なうことができるが、血
液導入における圧力損失が高くまた体外循環が長
時間にわたる場合においては熱交換用管体104
の内部空間103で血液の凝固が生じ熱交換用管
体103の閉塞ないしは狭窄の恐れも高いものと
なつてしまうものであつた。これとは逆に、第1
流体流通空間102に血液を流通させ、第2流体
流通空間、すなわち、熱交換用管体104の内部
空間103に熱交換媒体を流通させると、前記し
たように血液流路の閉塞ないしは狭窄の問題は実
質的に生じずまた血液導入による圧力損失も比較
的小さいものとすることができるが、前記したよ
うに第1流体導入管105および第1流体導入管
106が第1流体流通空間102の軸直角断面の
中心部を通る直線にほぼ沿つて外部より延長され
第1流体流通空間102に連通する構成を有する
ために血液は主として第1流体流通空間102の
中心部へと向い、第1流体流通空間102内にお
ける血液流が均一とならず局部的に異なるものと
なり、このため、比較的血液流の高い部位におい
ては内部空間103に熱交換媒体の流通する熱交
換用管体104との血液の接触は充分とならず熱
交換が過少に行なわれ、一方、比較的血液流の低
い部位においては熱交換用管体104との血液の
接触が必要以上のものとなり熱交換が過大に行な
われることとなる。これはさらに第6〜7図に示
すように熱交換用管体104が血液流通空間10
2の全体にわたり配置されていると、血液導入管
105より導入される血液は血液流通空間102
に流入した時点で、熱交換用管体104に直ちに
接触することとなり、血液流は血液流通空間10
2の全体に均等化される機会が与えられないため
にさらに顕著なものとなる。このように熱交換器
を通過される全ての血液に対し均等な熱交換がで
きないと、血液の温度分布にばらつきが生じさら
に血液に対して熱交換が過大もしくは過少に行な
われることにより血液成分への悪影響を及ぼす恐
れがあり好ましいものとは言い難かつた。
(考案が解決しようとする問題点)
したがつて本考案は改良された医療用熱交換器
を提供することを目的とする。本考案はまた、体
外循環において体外へ導出された血液を所望の温
度に維持することのできる医療用熱交換器を提供
することを目的とする。本考案はさらに、血液と
熱交換媒体との熱交換を均一に行なうことがで
き、かつ血液に対する損傷の少ない医療用熱交換
器を提供することを目的とする。本考案はさらに
また、血液導入における圧力損失が低くかつ非常
にコンパクトな医療用熱交換器を提供することを
目的とする。本考案はさらに、人工肺との一体化
が可能である医療用熱交換器を提供することを目
的とする。
を提供することを目的とする。本考案はまた、体
外循環において体外へ導出された血液を所望の温
度に維持することのできる医療用熱交換器を提供
することを目的とする。本考案はさらに、血液と
熱交換媒体との熱交換を均一に行なうことがで
き、かつ血液に対する損傷の少ない医療用熱交換
器を提供することを目的とする。本考案はさらに
また、血液導入における圧力損失が低くかつ非常
にコンパクトな医療用熱交換器を提供することを
目的とする。本考案はさらに、人工肺との一体化
が可能である医療用熱交換器を提供することを目
的とする。
(問題点を解決するための手段)
上記諸目的は、円筒状の血液流通空間内に、該
血液流通空間とは液密に区画された内部空間を有
する多数の熱交換用管体が該血液流通空間の長手
方向に沿つて配置されてなり、該熱交換用管体の
管壁を介して血液流通空間を流通する血液と熱交
換用管体の内部空間を流通する熱交換媒体との熱
交換を行なう医療用熱交換器において、前記血液
流通空間内に血液を導入する血液導入管および前
記血液流通空間内から血液を導出する血液導出管
が、血液流通空間の長手方向に垂直でかつ血液流
通空間の周面に接する直線にほぼ沿つて外部より
それぞれ延長されて血液流通空間に連通されてお
り、また熱交換用管体は、血液導入管の軸線を含
む血液流通空間軸直角断面において血液導入管の
2本の内周線と血液流通空間の周面円との2つ交
点を結ぶ線分にほぼ平行でかつ同等ないしはやや
長い弦有する弓形に囲まれた部位を血液流通空間
の軸線方向に延長して形成される空間部位および
血液導出管の軸線を含む血液流通空間軸直角断面
において血液導出管の2本の内周線と血液流通空
間の周面円との2つの交点を結ぶ線分にほぼ平行
でかつ同等ないしはやや長い弦を有する弓形に囲
まれた部位を血液流通空間の軸線方向に延長して
形成される空間部位除く血液流通空間全体にわた
り均一に離間配置されていることを特徴とする医
療用熱交換器により構成される。
血液流通空間とは液密に区画された内部空間を有
する多数の熱交換用管体が該血液流通空間の長手
方向に沿つて配置されてなり、該熱交換用管体の
管壁を介して血液流通空間を流通する血液と熱交
換用管体の内部空間を流通する熱交換媒体との熱
交換を行なう医療用熱交換器において、前記血液
流通空間内に血液を導入する血液導入管および前
記血液流通空間内から血液を導出する血液導出管
が、血液流通空間の長手方向に垂直でかつ血液流
通空間の周面に接する直線にほぼ沿つて外部より
それぞれ延長されて血液流通空間に連通されてお
り、また熱交換用管体は、血液導入管の軸線を含
む血液流通空間軸直角断面において血液導入管の
2本の内周線と血液流通空間の周面円との2つ交
点を結ぶ線分にほぼ平行でかつ同等ないしはやや
長い弦有する弓形に囲まれた部位を血液流通空間
の軸線方向に延長して形成される空間部位および
血液導出管の軸線を含む血液流通空間軸直角断面
において血液導出管の2本の内周線と血液流通空
間の周面円との2つの交点を結ぶ線分にほぼ平行
でかつ同等ないしはやや長い弦を有する弓形に囲
まれた部位を血液流通空間の軸線方向に延長して
形成される空間部位除く血液流通空間全体にわた
り均一に離間配置されていることを特徴とする医
療用熱交換器により構成される。
本発明はまた、両端に閉塞された円筒状のハウ
ジング内に、多数の熱交換用管体をハウジングの
長手方向に沿つて相互に離間配置し、この複数の
熱交換用管体の両端部に設けた隔壁によりそれぞ
れの熱交換用管体の開口を閉塞することなく該熱
交換用管体をハウジング側壁に液密に保持すると
共にハウジング内部を3つの空間に区画してな
り、この両隔壁とハウジング側壁と熱交換用管体
外壁とでハウジング中央部位に形成される血液流
通空間に、血液導入管および血液導出管をそれぞ
れ連通させ、また前記血液流通空間と液密に区画
され熱交換用管体の内部空間に連通するハウジン
グ端部位に形成される2つの熱交換媒体流通空間
の一方に熱交換媒体流入管を他方に熱交換媒体流
出管をそれぞれ連通してなる医療用熱交換器を示
すものである。本考案はまた血液導入管が一方の
隔壁の近傍より血液流通空間に連通し、また血液
導出管が他方の隔壁の近傍より血液流通空間に連
通するものである医療用熱交換器を示すものであ
る。本考案はさらに血液導入管と血液導出管と
は、血液流通空間の周面において約180゜回転させ
た位置関係にあることを特徴とする医療用熱交換
器を示すものである。本考案はまた、血液流通空
間内において熱交換用管体の配置されない2つの
空間部位は血液流通空間の40%未満の容積である
医療用熱交換器を示すものである。
ジング内に、多数の熱交換用管体をハウジングの
長手方向に沿つて相互に離間配置し、この複数の
熱交換用管体の両端部に設けた隔壁によりそれぞ
れの熱交換用管体の開口を閉塞することなく該熱
交換用管体をハウジング側壁に液密に保持すると
共にハウジング内部を3つの空間に区画してな
り、この両隔壁とハウジング側壁と熱交換用管体
外壁とでハウジング中央部位に形成される血液流
通空間に、血液導入管および血液導出管をそれぞ
れ連通させ、また前記血液流通空間と液密に区画
され熱交換用管体の内部空間に連通するハウジン
グ端部位に形成される2つの熱交換媒体流通空間
の一方に熱交換媒体流入管を他方に熱交換媒体流
出管をそれぞれ連通してなる医療用熱交換器を示
すものである。本考案はまた血液導入管が一方の
隔壁の近傍より血液流通空間に連通し、また血液
導出管が他方の隔壁の近傍より血液流通空間に連
通するものである医療用熱交換器を示すものであ
る。本考案はさらに血液導入管と血液導出管と
は、血液流通空間の周面において約180゜回転させ
た位置関係にあることを特徴とする医療用熱交換
器を示すものである。本考案はまた、血液流通空
間内において熱交換用管体の配置されない2つの
空間部位は血液流通空間の40%未満の容積である
医療用熱交換器を示すものである。
(作用)
しかして本考案の医療用熱交換器1は、第1〜
3図に示すように、円筒状の血液流通空間2内
に、該血液流通空間2とは液密に区画された内部
空間3を有する多数の熱交換用管体4が該血液流
通空間2の長手方向に沿つて配置されてなり、該
熱交換用管体4の管壁を介して血液流通空間2を
流通する血液と熱交換用管体4の内部空間3を連
通する熱交換媒体との熱交換を行なう医療用熱交
換器1において、血液流通空間2内に血液を導入
する血液導入管5および血液流通空間2から血液
を導出する血液導出管6が、血液流通空間2の長
手方向に垂直でかつ血液流通空間2の周面に対す
る直線にほぼ沿つて外部よりそれぞれ延長されて
血液流通空間2に連通されており、また熱交換用
管体4は、血液導入管5の軸線を含む血液流通空
間軸直角端面において血液導入管5の2本の内周
線l1,l2と血液流通空間の周面円sとの2つの交
点c1,c2を結ぶ線分d1にほぼ平行でかつ同等ない
しはやや長い弦d2を有する弓形に囲まれた部位を
血液流通空間2の軸線方向に延長して形成される
空間部位2aおよび血液導出管6の軸線を含む血
液流通空間軸直角断面において血液導出管6の2
本の内周線l3,l4と血液流通空間2の周面円sと
の2つの交点c3,c4を結ぶ線分d3にほぼ平行でか
つ同等ないしはやや長い弦d4を有する弓形に囲ま
れた部位を血液流通空間の軸線方向に延長して形
成される空間部位2bを除く血液流通空間2全体
にわたり均一に離間配置されていることを最大の
特徴とするものである。
3図に示すように、円筒状の血液流通空間2内
に、該血液流通空間2とは液密に区画された内部
空間3を有する多数の熱交換用管体4が該血液流
通空間2の長手方向に沿つて配置されてなり、該
熱交換用管体4の管壁を介して血液流通空間2を
流通する血液と熱交換用管体4の内部空間3を連
通する熱交換媒体との熱交換を行なう医療用熱交
換器1において、血液流通空間2内に血液を導入
する血液導入管5および血液流通空間2から血液
を導出する血液導出管6が、血液流通空間2の長
手方向に垂直でかつ血液流通空間2の周面に対す
る直線にほぼ沿つて外部よりそれぞれ延長されて
血液流通空間2に連通されており、また熱交換用
管体4は、血液導入管5の軸線を含む血液流通空
間軸直角端面において血液導入管5の2本の内周
線l1,l2と血液流通空間の周面円sとの2つの交
点c1,c2を結ぶ線分d1にほぼ平行でかつ同等ない
しはやや長い弦d2を有する弓形に囲まれた部位を
血液流通空間2の軸線方向に延長して形成される
空間部位2aおよび血液導出管6の軸線を含む血
液流通空間軸直角断面において血液導出管6の2
本の内周線l3,l4と血液流通空間2の周面円sと
の2つの交点c3,c4を結ぶ線分d3にほぼ平行でか
つ同等ないしはやや長い弦d4を有する弓形に囲ま
れた部位を血液流通空間の軸線方向に延長して形
成される空間部位2bを除く血液流通空間2全体
にわたり均一に離間配置されていることを最大の
特徴とするものである。
このように血液導入管5および血液導出管6を
血液流通空間2の長手方向に垂直でかつ血液流通
空間2の周面に接する直接にほぼ沿つて外部より
それぞれ延長して血液流通空間2に連通すると、
血液導入管5より導入される血液には血液流通空
間2の周面に沿い血液流通空間2を旋回しようと
する流れが生じ、また血液導入管5の血液流通空
間2への連通開口はより大きなものとなりさらに
連通開口の前面には熱交換用管体の存在ないし空
間があることとなるために血液導入管5より導入
される血液は血液流通空間全体にわたり略均等化
されるように流入し、血液流通空間2内を流通す
る血液は、血液流通空間2の中央部、すなわち、
血液導入管5の連通口と血液導出管6の連通口と
を結ぶ略直線上に位置する特定の熱交換用管体4
群にのみに主として接触することなく血液流通空
間2内に配置された熱交換用管体4のほぼ全体に
わたり均等に接することとなり、また同様に血液
導出管6の血液流通空間2への連通開口はより大
きなものとなりさらに連通開口の前面には熱交換
用管体4の存在しない空間があるために血液流通
空間2のいずれの部位を流れてきた血液もほぼ均
等に血液導出管6より導出されることとなる。こ
のため血液流通空間2内で局部的に熱交換が過大
もしくは過少となることなく均一な熱交換を行な
うことができる。さらに本考案の熱交換器におい
ては、血液が熱交換用管体4の外部を流通するも
のであり、かつ上述したように血液導入管5の血
液流通空間2への連通開口はより大きなものとな
りさらに連通開口の前面には熱交換用管体4の存
在しない空間があるため、血液が血液流通空間2
内に導入される際の圧力損失も大きくなく、また
血液成分の損傷も少ないものである。
血液流通空間2の長手方向に垂直でかつ血液流通
空間2の周面に接する直接にほぼ沿つて外部より
それぞれ延長して血液流通空間2に連通すると、
血液導入管5より導入される血液には血液流通空
間2の周面に沿い血液流通空間2を旋回しようと
する流れが生じ、また血液導入管5の血液流通空
間2への連通開口はより大きなものとなりさらに
連通開口の前面には熱交換用管体の存在ないし空
間があることとなるために血液導入管5より導入
される血液は血液流通空間全体にわたり略均等化
されるように流入し、血液流通空間2内を流通す
る血液は、血液流通空間2の中央部、すなわち、
血液導入管5の連通口と血液導出管6の連通口と
を結ぶ略直線上に位置する特定の熱交換用管体4
群にのみに主として接触することなく血液流通空
間2内に配置された熱交換用管体4のほぼ全体に
わたり均等に接することとなり、また同様に血液
導出管6の血液流通空間2への連通開口はより大
きなものとなりさらに連通開口の前面には熱交換
用管体4の存在しない空間があるために血液流通
空間2のいずれの部位を流れてきた血液もほぼ均
等に血液導出管6より導出されることとなる。こ
のため血液流通空間2内で局部的に熱交換が過大
もしくは過少となることなく均一な熱交換を行な
うことができる。さらに本考案の熱交換器におい
ては、血液が熱交換用管体4の外部を流通するも
のであり、かつ上述したように血液導入管5の血
液流通空間2への連通開口はより大きなものとな
りさらに連通開口の前面には熱交換用管体4の存
在しない空間があるため、血液が血液流通空間2
内に導入される際の圧力損失も大きくなく、また
血液成分の損傷も少ないものである。
(実施例)
以下、本考案を実施例に基づきより詳細に説明
する。
する。
第1図は本考案の医療用熱交換器の一実施例の
構造を示す一部断面斜視図であり、第2図は同実
施例の軸直角断面図であり、また第3図は同実施
例の軸方向断面図である。
構造を示す一部断面斜視図であり、第2図は同実
施例の軸直角断面図であり、また第3図は同実施
例の軸方向断面図である。
本実施例の医療用熱交換器においては、第1〜
3図に示すようにハウジング本体7とその両解放
端部を閉鎖する端板8a,8bにより構成される
両端の閉塞された円筒状のハウジング9内に、多
数の熱交換用管体4をハウジング9の長手方向に
沿つて相互に離間配置し、この複数の熱交換用管
体4の両端部に設けた隔壁10a,10bにより
それぞれの熱交換用管体4の開口を閉塞すること
なく該熱交換用管体4をハウジング9側壁に液密
に保持している。同時にこの隔壁10a,10b
はハウジング9内部を3つの空間に区画してお
り、この両隔壁10a,10bとハウジング9側
壁と熱交換用管体4外壁とで囲まれたハウジング
9の中央部位が血液流通空間2に、またこの血液
流通空間2と液密に区画された、一方の隔壁10
aまたは10bとハウジング9端部壁および側壁
とで囲まれたハウジング端部位が2つの熱交換媒
体流通空間11a,11bになる。この2つの熱
交換媒体流通空間11a,11bは共に、血液流
通空間2とは液密に区画された熱交換用管体4の
内部空間3に連通している。そしてこのように形
成される血液流通空間2には血液導入管5および
血液導出管6が連通され、また一方の熱交換媒体
流通空間11aには熱交換媒体流出管12が、他
方の熱交換媒体流通空間11bには熱交換媒体流
入管13がそれぞれ連通されている。
3図に示すようにハウジング本体7とその両解放
端部を閉鎖する端板8a,8bにより構成される
両端の閉塞された円筒状のハウジング9内に、多
数の熱交換用管体4をハウジング9の長手方向に
沿つて相互に離間配置し、この複数の熱交換用管
体4の両端部に設けた隔壁10a,10bにより
それぞれの熱交換用管体4の開口を閉塞すること
なく該熱交換用管体4をハウジング9側壁に液密
に保持している。同時にこの隔壁10a,10b
はハウジング9内部を3つの空間に区画してお
り、この両隔壁10a,10bとハウジング9側
壁と熱交換用管体4外壁とで囲まれたハウジング
9の中央部位が血液流通空間2に、またこの血液
流通空間2と液密に区画された、一方の隔壁10
aまたは10bとハウジング9端部壁および側壁
とで囲まれたハウジング端部位が2つの熱交換媒
体流通空間11a,11bになる。この2つの熱
交換媒体流通空間11a,11bは共に、血液流
通空間2とは液密に区画された熱交換用管体4の
内部空間3に連通している。そしてこのように形
成される血液流通空間2には血液導入管5および
血液導出管6が連通され、また一方の熱交換媒体
流通空間11aには熱交換媒体流出管12が、他
方の熱交換媒体流通空間11bには熱交換媒体流
入管13がそれぞれ連通されている。
しかして本実施例の医療用熱交換器1において
は、前記血液導入管5および血液導出管6は、ハ
ウジング9の長手方向に垂直でかつハウジング9
の周面に接する直線にほぼ沿つて外部より延長さ
れて、すなわち、血液流通空間2の長手方向に垂
直でかつ血液流通空間2の周面に接する直線にほ
ぼ沿つて外部よりそれぞれ延長されて血液流通空
間2に連通されている。なお、血液導入管5およ
び血液導出管6は血液流通空間2の長手方向に垂
直でかつ血液流通空間2の周面に接する直線に厳
密に沿つて外部より延長されている必要はなく、
血液流通空間2を流通する血液に血液流通空間2
の周面に沿うような流れを有効に与えることがで
きるものであればある程度該直線よりずれるもの
であつてもよい。また血液導入管5および血液導
出管6は、少なくとも血液流通空間2に連通する
直前の部位において、血液流通空間2の長手方向
に垂直でかつ血液流通空間2の周面に接する直線
にほぼ沿うものであればよく、それより後方の部
位の方向性は任意である。さらにこれらの血液導
入管5および血液導出管6の配置位置は特に限定
されるものではないが、血液流通空間2内に挿通
された熱交換用管体4の内部空間を流通する熱交
換媒体と血液流通空間2内を流通する血液との有
効な熱交換を行なうために、血液流通空間2に互
いに離れた位置から連通されることが必要であ
り、好ましくは、第1図および第3図に示すよう
に血液導入管5が一方の隔壁10aまたは10b
の近傍より血液流通空間2に連通し、また血液導
出管6が他方の隔壁10bまたは10aの近傍よ
り血液流通空間2に連通するものであることが望
ましく、さらに第1図および第2図に示すように
血液導入管5と血液導出管6とは、血液流通空間
2の周面において約180゜回転させた位置関係にあ
ることが望ましい。
は、前記血液導入管5および血液導出管6は、ハ
ウジング9の長手方向に垂直でかつハウジング9
の周面に接する直線にほぼ沿つて外部より延長さ
れて、すなわち、血液流通空間2の長手方向に垂
直でかつ血液流通空間2の周面に接する直線にほ
ぼ沿つて外部よりそれぞれ延長されて血液流通空
間2に連通されている。なお、血液導入管5およ
び血液導出管6は血液流通空間2の長手方向に垂
直でかつ血液流通空間2の周面に接する直線に厳
密に沿つて外部より延長されている必要はなく、
血液流通空間2を流通する血液に血液流通空間2
の周面に沿うような流れを有効に与えることがで
きるものであればある程度該直線よりずれるもの
であつてもよい。また血液導入管5および血液導
出管6は、少なくとも血液流通空間2に連通する
直前の部位において、血液流通空間2の長手方向
に垂直でかつ血液流通空間2の周面に接する直線
にほぼ沿うものであればよく、それより後方の部
位の方向性は任意である。さらにこれらの血液導
入管5および血液導出管6の配置位置は特に限定
されるものではないが、血液流通空間2内に挿通
された熱交換用管体4の内部空間を流通する熱交
換媒体と血液流通空間2内を流通する血液との有
効な熱交換を行なうために、血液流通空間2に互
いに離れた位置から連通されることが必要であ
り、好ましくは、第1図および第3図に示すよう
に血液導入管5が一方の隔壁10aまたは10b
の近傍より血液流通空間2に連通し、また血液導
出管6が他方の隔壁10bまたは10aの近傍よ
り血液流通空間2に連通するものであることが望
ましく、さらに第1図および第2図に示すように
血液導入管5と血液導出管6とは、血液流通空間
2の周面において約180゜回転させた位置関係にあ
ることが望ましい。
加えて本考案の医療用熱交換器1において血液
流通空間2の長手方向に沿つて配置される熱交換
用管体4は、第2図に示すように血液導入管5の
軸線を含む血液流通空間軸直角断面において血液
導入管5の2本の内周線l1,l2と血液流通空間の
周面円sとの2つの交点c1,c2を結ぶ線分d1にほ
ぼ平行でかつ同等ないしはやや長い弦d2有する弓
形に囲まれた部位を血液流通空間2の軸線方向に
延長して形成される空間部位2aおよび同様に血
液導出管6の軸線を含む血液流通空間軸直角断面
において血液導出管6の2本の内周線l3,l4と血
液流通空間2の周面円sとの2つの交点c3,c4を
結ぶ線分d3にほぼ平行でかつ同等ないしはやや長
い弦d4を有する弓形に囲まれた部位を血液流通空
間2の軸線方向に延長して形成される空間部位2
bを除く血液流通空間2全体にわたり均一に離間
配置されている。すなわち、血液流通空間2内に
は血液導入管5および血液導出管6の連通開口の
前面に血液流通空間2の全長にわたり熱交換用管
体4の存在しない空間部位2a,2bが設けられ
ている。従つて血液導入管5から血液流通空間2
内に流入した血液は空間部位2aにおいて血液流
通空間2の円周方向および長手方向に均等にひろ
がり、血液流通空間2の熱交換用管体4の存在す
る部位2cを通過する際に熱交換用管体4群に接
触し、さらに熱交換用管体4の存在する部位2c
を通過した血液は血液導出管6に至るまで空間部
位2bを流れるために血液流通空間2の円周方向
および長手方向のいずれを通過してきたものも熱
交換用管体4との接触はほぼ均等に保たれ血液導
出管6より導出される。このように熱交換用管体
2の存在しない空間部位2a,2bは血液流通空
間2内に設けられた熱交換用管体4に対する血液
の通過流量を略均等化する一種の血液流調整室と
して作用する。
流通空間2の長手方向に沿つて配置される熱交換
用管体4は、第2図に示すように血液導入管5の
軸線を含む血液流通空間軸直角断面において血液
導入管5の2本の内周線l1,l2と血液流通空間の
周面円sとの2つの交点c1,c2を結ぶ線分d1にほ
ぼ平行でかつ同等ないしはやや長い弦d2有する弓
形に囲まれた部位を血液流通空間2の軸線方向に
延長して形成される空間部位2aおよび同様に血
液導出管6の軸線を含む血液流通空間軸直角断面
において血液導出管6の2本の内周線l3,l4と血
液流通空間2の周面円sとの2つの交点c3,c4を
結ぶ線分d3にほぼ平行でかつ同等ないしはやや長
い弦d4を有する弓形に囲まれた部位を血液流通空
間2の軸線方向に延長して形成される空間部位2
bを除く血液流通空間2全体にわたり均一に離間
配置されている。すなわち、血液流通空間2内に
は血液導入管5および血液導出管6の連通開口の
前面に血液流通空間2の全長にわたり熱交換用管
体4の存在しない空間部位2a,2bが設けられ
ている。従つて血液導入管5から血液流通空間2
内に流入した血液は空間部位2aにおいて血液流
通空間2の円周方向および長手方向に均等にひろ
がり、血液流通空間2の熱交換用管体4の存在す
る部位2cを通過する際に熱交換用管体4群に接
触し、さらに熱交換用管体4の存在する部位2c
を通過した血液は血液導出管6に至るまで空間部
位2bを流れるために血液流通空間2の円周方向
および長手方向のいずれを通過してきたものも熱
交換用管体4との接触はほぼ均等に保たれ血液導
出管6より導出される。このように熱交換用管体
2の存在しない空間部位2a,2bは血液流通空
間2内に設けられた熱交換用管体4に対する血液
の通過流量を略均等化する一種の血液流調整室と
して作用する。
なおこのように血液流調整室として作用する空
間部位2aを血液導入管5の軸線を含む血液流通
空間軸直角断面において血液導入管5の2本の内
周線l1,l2と血液流通空間の周面円sとの2つの
交点c1,c2を結ぶ線分d1にほぼ平行でかつ同等な
いしはやや長い弦d2有する弓形に囲まれた部位を
血液流通空間2の軸線方向に延長して形成される
形状とし、また空間部位2cを同様に血液導出管
6の軸線を含む血液流通空間軸直角断面において
血液導出管6の2本の内周線l3,c4と血液流通空
間2の周面円sとの2つの交点c3,c4を結ぶ線分
d3にほぼ平行でかつ同等ないしはやや長い弦d4を
有する弓形に囲まれた部位を血液流通空間2の軸
線方向に延長して形成される形状とするのは、そ
れぞれの空間部位2a,2bを血液導入管5もし
くは血液導出管6の血液流通空間2への連通開口
に対してあまりにも傾いたものとする、すなわ
ち、線分d1もしくはd3と大きく傾きの異なる弦を
有する弓形に囲まれた部位を血液流通空間2の軸
線方向に延長して形成される形状とすると熱交換
用管体4の配置される空間部位2cを必要以上に
狭いものとしてしまうのみならず、血液流の偏在
を招く恐れがあるために好ましくなく、また弦d2
もしくはd4を線分d1もしくはd3(血液導入管5も
しくは血液導出管6の血液流通空間2への連通開
口の内径に相当する)よりあまりにも大きいもの
とすると熱交換用管体の配置される空間部位2c
を必要以上に狭いものとしてしまうために好まし
くないためである。しかしながら、空間部位2
a,2bの断面形状である弓形の弦d2,d4は厳密
に線分d1,d3と平行なものである必要はなく、血
液導入管5もしくは血液導出管6の血液流通空間
2への連通開口の前面にて血液流通空間2の円周
方向にほぼ均等に血液流を配分できるものであれ
ばある程度傾きの異なるものであつてもよい。ま
た弦d2,d4の長さは、有効な空間部位2a,2b
を形成するために少なくとも線分d1,d3と同じ長
さが必要であるが、その上限としては弦d2,d4の
傾きによつても異なるために規定することは難し
いが該弦d2,d4を有する弓形の弧の長さが血液流
通空間2の周円の長さの2/3以下のものであるこ
とが望ましい。さらにこのような熱交換用管体4
の存在しない空間部位2a,2bを血液流通空間
2内に設けることにより当然に血液流通空間2内
に配置される熱交換用管体4の本数は減少する
が、空間部位2a,2bを上記のごとき形状のも
のとすれば熱交換用管体の減少による熱交換効率
の低下は実質的に見られず、さらに熱交換用管体
4の配置されない2つの空間部位2aおよび2b
が血液流通空間2の10%未満の容積であると熱交
換効率の低下はほとんどなくなる。
間部位2aを血液導入管5の軸線を含む血液流通
空間軸直角断面において血液導入管5の2本の内
周線l1,l2と血液流通空間の周面円sとの2つの
交点c1,c2を結ぶ線分d1にほぼ平行でかつ同等な
いしはやや長い弦d2有する弓形に囲まれた部位を
血液流通空間2の軸線方向に延長して形成される
形状とし、また空間部位2cを同様に血液導出管
6の軸線を含む血液流通空間軸直角断面において
血液導出管6の2本の内周線l3,c4と血液流通空
間2の周面円sとの2つの交点c3,c4を結ぶ線分
d3にほぼ平行でかつ同等ないしはやや長い弦d4を
有する弓形に囲まれた部位を血液流通空間2の軸
線方向に延長して形成される形状とするのは、そ
れぞれの空間部位2a,2bを血液導入管5もし
くは血液導出管6の血液流通空間2への連通開口
に対してあまりにも傾いたものとする、すなわ
ち、線分d1もしくはd3と大きく傾きの異なる弦を
有する弓形に囲まれた部位を血液流通空間2の軸
線方向に延長して形成される形状とすると熱交換
用管体4の配置される空間部位2cを必要以上に
狭いものとしてしまうのみならず、血液流の偏在
を招く恐れがあるために好ましくなく、また弦d2
もしくはd4を線分d1もしくはd3(血液導入管5も
しくは血液導出管6の血液流通空間2への連通開
口の内径に相当する)よりあまりにも大きいもの
とすると熱交換用管体の配置される空間部位2c
を必要以上に狭いものとしてしまうために好まし
くないためである。しかしながら、空間部位2
a,2bの断面形状である弓形の弦d2,d4は厳密
に線分d1,d3と平行なものである必要はなく、血
液導入管5もしくは血液導出管6の血液流通空間
2への連通開口の前面にて血液流通空間2の円周
方向にほぼ均等に血液流を配分できるものであれ
ばある程度傾きの異なるものであつてもよい。ま
た弦d2,d4の長さは、有効な空間部位2a,2b
を形成するために少なくとも線分d1,d3と同じ長
さが必要であるが、その上限としては弦d2,d4の
傾きによつても異なるために規定することは難し
いが該弦d2,d4を有する弓形の弧の長さが血液流
通空間2の周円の長さの2/3以下のものであるこ
とが望ましい。さらにこのような熱交換用管体4
の存在しない空間部位2a,2bを血液流通空間
2内に設けることにより当然に血液流通空間2内
に配置される熱交換用管体4の本数は減少する
が、空間部位2a,2bを上記のごとき形状のも
のとすれば熱交換用管体の減少による熱交換効率
の低下は実質的に見られず、さらに熱交換用管体
4の配置されない2つの空間部位2aおよび2b
が血液流通空間2の10%未満の容積であると熱交
換効率の低下はほとんどなくなる。
実際に、半径55.6mm、長さ80mmの円筒状の血液
流通空間2に上記のごとく配置された内径12mmの
血液導入管5および血液導出管6を連通し、さら
にそれらの連通開口の前面の上記のごとき形状を
有し、合せて血液流通空間2の10%の容積に相当
する空間部位2a,2bを除き、血液流通空間2
全体に内径2.14mm、外径2.38mmの熱交換用管体4
223本を均等に離間配置してなる熱交換器と、
空間部位2a,2bを設けずこれらの部位にも他
の部位と同様に熱交換用管体4を配置した(熱交
換用管体の本数253本)以外は同様の構成を有す
る熱交換器に、血流量4/分で送血し熱交換効
率ηを調べたところ、いずれもη=0.4で性能に
差異はなく、また圧力損失は前者の熱交換器にお
いては1mmH2O、後者の熱交換器においては5
mmH2Oであり、熱交換用管体4を配置しない空
間部位2a,2bを設けた場合の優位性が実証さ
れた。
流通空間2に上記のごとく配置された内径12mmの
血液導入管5および血液導出管6を連通し、さら
にそれらの連通開口の前面の上記のごとき形状を
有し、合せて血液流通空間2の10%の容積に相当
する空間部位2a,2bを除き、血液流通空間2
全体に内径2.14mm、外径2.38mmの熱交換用管体4
223本を均等に離間配置してなる熱交換器と、
空間部位2a,2bを設けずこれらの部位にも他
の部位と同様に熱交換用管体4を配置した(熱交
換用管体の本数253本)以外は同様の構成を有す
る熱交換器に、血流量4/分で送血し熱交換効
率ηを調べたところ、いずれもη=0.4で性能に
差異はなく、また圧力損失は前者の熱交換器にお
いては1mmH2O、後者の熱交換器においては5
mmH2Oであり、熱交換用管体4を配置しない空
間部位2a,2bを設けた場合の優位性が実証さ
れた。
このような構成を有する本考案の医療用熱交換
器1は、各種の体外循環回路中に好適に組入られ
使用されるが、非常にコンパクトでかつ高い性能
を有するために、例えば第4図および第5図に示
すように人工肺および貯血槽と一体化された人工
肺装置となされることにより好適に用いられる。
器1は、各種の体外循環回路中に好適に組入られ
使用されるが、非常にコンパクトでかつ高い性能
を有するために、例えば第4図および第5図に示
すように人工肺および貯血槽と一体化された人工
肺装置となされることにより好適に用いられる。
第4図および第5図に示す態様例において、人
工肺21は、円筒状のハウジング本体22とその
両解放端部を閉鎖する取付けカバー23a,23
bとからなるハウジングを具備してなり、ハウジ
ング内には全体に広がつて多数の中空糸膜24が
ハウジングの長手方向に沿つて並列的に相互に離
間配置されている。そしてこの中空糸膜24の両
端部はそれぞれの開口が閉塞されない状態で隔壁
25a,25bによりハウジング本体22に液密
に保持されている。また、一方の取付けカバー2
3aとハウジング本体22と隔壁25aとで形成
される中空糸膜の内部空間に連通するガス流入空
間26にはガス流入ポート27が、他方の取付け
カバー23bとハウジング本体22と隔壁25b
とで形成される中空糸膜の内部空間に連通するガ
ス流通空間28にはガス流通ポート29がそれぞ
れ連通して設けられている。さらに、ハウジング
本体22内壁と両隔壁25a,25bと中空糸膜
24外壁とで構成される血液室30には血液流入
管31および血液流出管32が連通して設けられ
ている。
工肺21は、円筒状のハウジング本体22とその
両解放端部を閉鎖する取付けカバー23a,23
bとからなるハウジングを具備してなり、ハウジ
ング内には全体に広がつて多数の中空糸膜24が
ハウジングの長手方向に沿つて並列的に相互に離
間配置されている。そしてこの中空糸膜24の両
端部はそれぞれの開口が閉塞されない状態で隔壁
25a,25bによりハウジング本体22に液密
に保持されている。また、一方の取付けカバー2
3aとハウジング本体22と隔壁25aとで形成
される中空糸膜の内部空間に連通するガス流入空
間26にはガス流入ポート27が、他方の取付け
カバー23bとハウジング本体22と隔壁25b
とで形成される中空糸膜の内部空間に連通するガ
ス流通空間28にはガス流通ポート29がそれぞ
れ連通して設けられている。さらに、ハウジング
本体22内壁と両隔壁25a,25bと中空糸膜
24外壁とで構成される血液室30には血液流入
管31および血液流出管32が連通して設けられ
ている。
この態様例において示される人工肺21は、中
空糸膜24の内部空間に空気等の酸素含有ガスを
吹送し中空糸膜14の外側に血液を流してガス交
換を行なうタイプのものであるが、この他の中空
糸膜も内部空間に血液を流し中空糸膜の外側に酸
素含有ガスを流してガス交換を行なうタイプのも
のあるいはガス交換膜が平膜型のタイプのものな
どの人工肺も用いられる。このような人工肺のう
ち好ましくは、本態様例において示されるような
中空糸膜の外側に血液を流すタイプのものであ
り、このタイプの人工肺を用いれば、圧力損失が
少ないため循環回路中の人工肺の前に送血ポンプ
を設ける必要はなく、人体からの落差のみによる
脱血にて血液を人工肺にさらには貯血槽に送るこ
とが可能となる。
空糸膜24の内部空間に空気等の酸素含有ガスを
吹送し中空糸膜14の外側に血液を流してガス交
換を行なうタイプのものであるが、この他の中空
糸膜も内部空間に血液を流し中空糸膜の外側に酸
素含有ガスを流してガス交換を行なうタイプのも
のあるいはガス交換膜が平膜型のタイプのものな
どの人工肺も用いられる。このような人工肺のう
ち好ましくは、本態様例において示されるような
中空糸膜の外側に血液を流すタイプのものであ
り、このタイプの人工肺を用いれば、圧力損失が
少ないため循環回路中の人工肺の前に送血ポンプ
を設ける必要はなく、人体からの落差のみによる
脱血にて血液を人工肺にさらには貯血槽に送るこ
とが可能となる。
そして、この人工肺21の血液流入管31には
第5図に示すように医療用熱交換器1の血液導出
管6が接続管33を介在して液密に連通されてい
る。接続管33と人工肺21の血液流入管31お
よび医療用熱交換器1の血液導出管6との液密な
接続は、例えば、ねじ嵌合、テーパー嵌合、Oリ
ングを介しての嵌合などの液密な嵌合あるいは、
超音波ないしは高周波接着、接着剤を介しての接
着などの液密な接着などにより行なわれるが、も
ちろん同様な接続手段により人工肺21の血液流
入管31と医療用熱交換器1の血液導出管6とを
直接液密に接続してもよい。なお本態様例の医療
用熱交換器1は、第1〜3図に示される実施例の
医療用熱交換器1と血液導入管5および血液導出
管の配置位置に若干の異なりはあるものの実質的
には同一のものである。さらに本態様例の医療用
熱交換器1の血液導入管5には体外循環回路に接
続される血液入口ポート34の他に、手術中に出
血した血液を体外循環回路中に導入するためのカ
ーデイオトミー入口ポート35が設けられてお
り、さらに血液導入管5には温度測定用プローブ
挿入口36が設けられている。また熱交換媒体流
入管13および熱交換媒体流出管12には、先端
部に水入口ポート(図示せず)または水出口ポー
ト37を備えた可撓性を有する延長管38がそれ
ぞれ接続されている。
第5図に示すように医療用熱交換器1の血液導出
管6が接続管33を介在して液密に連通されてい
る。接続管33と人工肺21の血液流入管31お
よび医療用熱交換器1の血液導出管6との液密な
接続は、例えば、ねじ嵌合、テーパー嵌合、Oリ
ングを介しての嵌合などの液密な嵌合あるいは、
超音波ないしは高周波接着、接着剤を介しての接
着などの液密な接着などにより行なわれるが、も
ちろん同様な接続手段により人工肺21の血液流
入管31と医療用熱交換器1の血液導出管6とを
直接液密に接続してもよい。なお本態様例の医療
用熱交換器1は、第1〜3図に示される実施例の
医療用熱交換器1と血液導入管5および血液導出
管の配置位置に若干の異なりはあるものの実質的
には同一のものである。さらに本態様例の医療用
熱交換器1の血液導入管5には体外循環回路に接
続される血液入口ポート34の他に、手術中に出
血した血液を体外循環回路中に導入するためのカ
ーデイオトミー入口ポート35が設けられてお
り、さらに血液導入管5には温度測定用プローブ
挿入口36が設けられている。また熱交換媒体流
入管13および熱交換媒体流出管12には、先端
部に水入口ポート(図示せず)または水出口ポー
ト37を備えた可撓性を有する延長管38がそれ
ぞれ接続されている。
一方、人工肺21の血液流出管32には貯血槽
41の血液導入口42が接続管39を介して液密
に接続されている。接続管39と人工肺21の血
液流出管32および貯血槽41の血液導入口42
との液密な接続は、接続管33と人工肺21の血
液流入管31および医療用熱交換器1の血液導出
管6との液密な接続の場合と同様にして行なわれ
る。人工肺21に接続されるこの貯血槽41は、
血液導入口42、該血液導入口42に連通しかつ
血液導入口42とほぼ落差のない底面を有する血
液流入部43、該血液流入部43に連通し血液流
入部43より漸次下垂する底面を有する貯血部4
4および該貯血部44の下部に設けられた血液導
出口45を有する硬質部材より形成されるハウジ
ング46内に該血液流入部43の血液流路を全幅
域にわたつて横切る消泡部材47を設けてなるも
のである。またこの貯血槽41には、体外循環回
路に接続される血液導出口45のほかに、心臓静
脈に送血する回路へと接続されるカーデイオプレ
ギアポート48が貯血部44の下部に連通して設
けられており、さらに貯血槽41内の血液の温度
を測定するための温度測定用プローブ挿入口49
も設けられている。
41の血液導入口42が接続管39を介して液密
に接続されている。接続管39と人工肺21の血
液流出管32および貯血槽41の血液導入口42
との液密な接続は、接続管33と人工肺21の血
液流入管31および医療用熱交換器1の血液導出
管6との液密な接続の場合と同様にして行なわれ
る。人工肺21に接続されるこの貯血槽41は、
血液導入口42、該血液導入口42に連通しかつ
血液導入口42とほぼ落差のない底面を有する血
液流入部43、該血液流入部43に連通し血液流
入部43より漸次下垂する底面を有する貯血部4
4および該貯血部44の下部に設けられた血液導
出口45を有する硬質部材より形成されるハウジ
ング46内に該血液流入部43の血液流路を全幅
域にわたつて横切る消泡部材47を設けてなるも
のである。またこの貯血槽41には、体外循環回
路に接続される血液導出口45のほかに、心臓静
脈に送血する回路へと接続されるカーデイオプレ
ギアポート48が貯血部44の下部に連通して設
けられており、さらに貯血槽41内の血液の温度
を測定するための温度測定用プローブ挿入口49
も設けられている。
このように医療用熱交換器1および貯血槽41
を人工肺21と一体化した人工肺装置において、
人体より脱血された血液はまず、医療用熱交換器
1内へ血液導入管5より流入する。前記したよう
に血液導入管5および血液導出管6を血液流通空
間2の長手方向に垂直でかつ血液流通空間2の周
面に接する直線にほぼ沿つて外部よりそれぞれ延
長して血液流通空間2に連通しているため、血液
導入管5より血液流通空間2に導入される血液に
は血液流通空間2の周面に沿い血液流通空間2を
旋回しようとする流れが生じ、かつ前記したよう
に血液導入管5および血液導出管6の血液流通空
間2への連通開孔の前面には熱交換用管体4の存
在しない空間部位2a,2bが設けられているた
めに、血液流通空間2内を流通する血液は、血液
流通空間2の中央部、すなわち、血液導入管5の
連通口と血液導出管6の連通口とを結ぶ略直線上
に位置する特定の熱交換用管体4群にのみに主と
して接触することなく血液流通空間2内に配置さ
れた熱交換用管体4のほぼ全体にわたり均等に接
することとなる。従つて、熱交換媒体流入管13
より熱交換媒体流通空間11aへ流入され連通す
る熱交換用管体4の内部空間3を通り熱交換媒体
流通空間11bへ至り熱交換媒体流出管12より
流出される熱交換媒体である水との、血液流通空
間2内における熱交換用管体4の管壁を介しての
熱交換は効率よくかつ均一に行なわれ、所望の温
度に加温または冷却された血液は血液導出管6よ
り熱交換器1外部へと導出され、血液導出管6と
液密に連通された人工肺21の血液流入管31よ
り人工肺21へと送られる。そして人工肺21の
血液流入管31より流入した血液は血液室30を
通る間に中空糸膜24を介して中空糸膜24の内
部を流通する酸素含有ガスとガス交換を行ない、
血液中の過剰な二酸化炭素が除去され消費された
酸素が添加される。酸素を添加された血液は、人
工肺21の血液流出管32から流出し、連通する
貯血槽41の血液導入口42から貯血槽41内に
流入する。血液導入口42から連通する血液流入
部43に流れ、血液流入部43の途中に設けられ
た消泡部材47へ至つた血液は、該消泡部材47
を通過する間に血液中に含まれている気泡が消泡
部材47の発泡体のセルに接触し複数の気泡が合
体して成長し血液中より貯血槽41内部の上方空
間へと移動することにより、脱泡され、さらに連
通する貯血部44へと移動し、一時的に貯血部4
4に貯溜されたのち、貯血部44の下部に設けら
れた血液導出口45より導出され人体へと送血さ
れる。
を人工肺21と一体化した人工肺装置において、
人体より脱血された血液はまず、医療用熱交換器
1内へ血液導入管5より流入する。前記したよう
に血液導入管5および血液導出管6を血液流通空
間2の長手方向に垂直でかつ血液流通空間2の周
面に接する直線にほぼ沿つて外部よりそれぞれ延
長して血液流通空間2に連通しているため、血液
導入管5より血液流通空間2に導入される血液に
は血液流通空間2の周面に沿い血液流通空間2を
旋回しようとする流れが生じ、かつ前記したよう
に血液導入管5および血液導出管6の血液流通空
間2への連通開孔の前面には熱交換用管体4の存
在しない空間部位2a,2bが設けられているた
めに、血液流通空間2内を流通する血液は、血液
流通空間2の中央部、すなわち、血液導入管5の
連通口と血液導出管6の連通口とを結ぶ略直線上
に位置する特定の熱交換用管体4群にのみに主と
して接触することなく血液流通空間2内に配置さ
れた熱交換用管体4のほぼ全体にわたり均等に接
することとなる。従つて、熱交換媒体流入管13
より熱交換媒体流通空間11aへ流入され連通す
る熱交換用管体4の内部空間3を通り熱交換媒体
流通空間11bへ至り熱交換媒体流出管12より
流出される熱交換媒体である水との、血液流通空
間2内における熱交換用管体4の管壁を介しての
熱交換は効率よくかつ均一に行なわれ、所望の温
度に加温または冷却された血液は血液導出管6よ
り熱交換器1外部へと導出され、血液導出管6と
液密に連通された人工肺21の血液流入管31よ
り人工肺21へと送られる。そして人工肺21の
血液流入管31より流入した血液は血液室30を
通る間に中空糸膜24を介して中空糸膜24の内
部を流通する酸素含有ガスとガス交換を行ない、
血液中の過剰な二酸化炭素が除去され消費された
酸素が添加される。酸素を添加された血液は、人
工肺21の血液流出管32から流出し、連通する
貯血槽41の血液導入口42から貯血槽41内に
流入する。血液導入口42から連通する血液流入
部43に流れ、血液流入部43の途中に設けられ
た消泡部材47へ至つた血液は、該消泡部材47
を通過する間に血液中に含まれている気泡が消泡
部材47の発泡体のセルに接触し複数の気泡が合
体して成長し血液中より貯血槽41内部の上方空
間へと移動することにより、脱泡され、さらに連
通する貯血部44へと移動し、一時的に貯血部4
4に貯溜されたのち、貯血部44の下部に設けら
れた血液導出口45より導出され人体へと送血さ
れる。
(発明の効果)
以上述べたように本考案の医療用熱交換器は、
円筒状の血液流通空間内に、該血液流通空間とは
液密に区画された内部空間を有する多数の熱交換
用管体が該血液流通空間の長手方向に沿つて配置
されてなり、該熱交換用管体の管壁を介して血液
流通空間を流通する血液と熱交換用管体の内部空
間を流通する熱交換媒体との熱交換を行なう医療
用熱交換器において、前記血液流通空間内に血液
を導入する血液導入管および前記血液流通空間内
から血液を導出する血液導出管が、血液流通空間
の長手方向に垂直でかつ血液流通空間の周面に接
する直線にほぼ沿つて外部よりそれぞれ延長され
て血液流通空間に連通されており、また熱交換用
管体は、血液導入管の軸線を含む血液流通空間軸
直角断面において血液導入管の2本の内周線と血
液流通空間の周面円との2つ交点を結ぶ線分にほ
ぼ平行でかつ同等ないしはやや長い弦を有する弓
形に囲まれた部位を血液流通空間の軸線方向に延
長して形成される空間部位および血液導出管の軸
線を含む血液流通空間軸直角断面において血液導
出管の2本の内周線と血液流通空間の周面円との
2つの交点を結ぶ線分にほぼ平行でかつ同等ない
しはやや長い弦を有する弓形に囲まれた部位を血
液流通空間の軸線方向に延長して形成される空間
部位除く血液流通空間全体にわたり均一に離間配
置されていることを特徴とするものであるから、
血液流通空間内を流通する血液を血液流通空間内
に均等に分布させることができ、これにより熱交
換器を通過される全ての血液に対し均等な熱交換
を行なうことができ、さらに血液の温度分布にば
らつきが生じて血液に対して熱交換が過大もしく
は過少に行なわれることにより血液成分への悪影
響を及ぼすこともなく、安定した性能を示すもの
であり、血液流通における圧力損失の少ないもの
である。
円筒状の血液流通空間内に、該血液流通空間とは
液密に区画された内部空間を有する多数の熱交換
用管体が該血液流通空間の長手方向に沿つて配置
されてなり、該熱交換用管体の管壁を介して血液
流通空間を流通する血液と熱交換用管体の内部空
間を流通する熱交換媒体との熱交換を行なう医療
用熱交換器において、前記血液流通空間内に血液
を導入する血液導入管および前記血液流通空間内
から血液を導出する血液導出管が、血液流通空間
の長手方向に垂直でかつ血液流通空間の周面に接
する直線にほぼ沿つて外部よりそれぞれ延長され
て血液流通空間に連通されており、また熱交換用
管体は、血液導入管の軸線を含む血液流通空間軸
直角断面において血液導入管の2本の内周線と血
液流通空間の周面円との2つ交点を結ぶ線分にほ
ぼ平行でかつ同等ないしはやや長い弦を有する弓
形に囲まれた部位を血液流通空間の軸線方向に延
長して形成される空間部位および血液導出管の軸
線を含む血液流通空間軸直角断面において血液導
出管の2本の内周線と血液流通空間の周面円との
2つの交点を結ぶ線分にほぼ平行でかつ同等ない
しはやや長い弦を有する弓形に囲まれた部位を血
液流通空間の軸線方向に延長して形成される空間
部位除く血液流通空間全体にわたり均一に離間配
置されていることを特徴とするものであるから、
血液流通空間内を流通する血液を血液流通空間内
に均等に分布させることができ、これにより熱交
換器を通過される全ての血液に対し均等な熱交換
を行なうことができ、さらに血液の温度分布にば
らつきが生じて血液に対して熱交換が過大もしく
は過少に行なわれることにより血液成分への悪影
響を及ぼすこともなく、安定した性能を示すもの
であり、血液流通における圧力損失の少ないもの
である。
さらに本考案の医療用熱交換器が、両端の閉塞
された円筒状のハウジング内に、多数の熱交換用
管体をハウジングの長手方向に沿つて相互に離間
配置し、この複数の熱交換用管体の両端部に設け
た隔壁によりそれぞれの熱交換用管体の開口を閉
塞することなく該熱交換用管体をハウジング側壁
に液密に保持すると共にハウジング内部を3つの
空間に区画してなり、この両隔壁とハウジング側
壁と熱交換用管体外壁とでハウジング中央部位に
形成される血液流通空間に血液導入管および血液
導出管をそれぞれ連通させ、また前記血液流通空
間と液密に区画され熱交換用管体の内部空間に連
通するハウジング端部位に形成される2つの熱交
換媒体流通空間の一方に熱交換媒体流入管を他方
に熱交換媒体流出管をそれぞれ連通してなるもの
であると、コンパクトな容量で高い性能を有する
ものとすることができることから、例えば人工肺
と一体化されて好適に用いられることができ、ま
た血液導入管が一方の隔壁の近傍より血液流通空
間に連通し、また血液導出管が他方の隔壁の近傍
より血液流通空間に連通するものであり、さらに
血液導入管と血液導出管とは、血液流通空間の周
面において約180゜回転させた位置関係にあり、さ
らに血液流通空間内において熱交換用管体の配置
されない2つの空間部位は血液流通空間の40%未
満の容積であるものであるとより効率のよい熱交
換を行なえるものとなる。
された円筒状のハウジング内に、多数の熱交換用
管体をハウジングの長手方向に沿つて相互に離間
配置し、この複数の熱交換用管体の両端部に設け
た隔壁によりそれぞれの熱交換用管体の開口を閉
塞することなく該熱交換用管体をハウジング側壁
に液密に保持すると共にハウジング内部を3つの
空間に区画してなり、この両隔壁とハウジング側
壁と熱交換用管体外壁とでハウジング中央部位に
形成される血液流通空間に血液導入管および血液
導出管をそれぞれ連通させ、また前記血液流通空
間と液密に区画され熱交換用管体の内部空間に連
通するハウジング端部位に形成される2つの熱交
換媒体流通空間の一方に熱交換媒体流入管を他方
に熱交換媒体流出管をそれぞれ連通してなるもの
であると、コンパクトな容量で高い性能を有する
ものとすることができることから、例えば人工肺
と一体化されて好適に用いられることができ、ま
た血液導入管が一方の隔壁の近傍より血液流通空
間に連通し、また血液導出管が他方の隔壁の近傍
より血液流通空間に連通するものであり、さらに
血液導入管と血液導出管とは、血液流通空間の周
面において約180゜回転させた位置関係にあり、さ
らに血液流通空間内において熱交換用管体の配置
されない2つの空間部位は血液流通空間の40%未
満の容積であるものであるとより効率のよい熱交
換を行なえるものとなる。
第1図は本考案の医療用熱交換器の一実施例の
構造を示す一部断面斜視図、第2図は同実施例の
軸直角断面図、第3図は同実施例の軸方向断面
図、第4図は本考案の医療用熱交換器の別の実施
例を組入れた人工肺装置の一部断面正面図、第5
図は同人工肺装置における医療用熱交換器と人工
肺の斜視図、第6図は従来の熱交換器の構造を示
す軸直角断面図であり、また第7図は同従来例の
軸方向断面図である。 1……医療用熱交換器、2……血液流通空間、
2a,2b……熱交換用管体の存在しない空間部
位、2c……熱交換用管体の存在する空間部位、
3……内部空間、4……熱交換用管体、5……血
液導入管、6……血液導出管、7……ハウジング
本体、8a,8b……端板、9……ハウジング、
10a,10b……隔壁、11a,11b……熱
交換媒体流通空間、12……熱交換媒体流出管、
13……熱交換媒体流入管、21……人工肺、4
1……貯血槽。
構造を示す一部断面斜視図、第2図は同実施例の
軸直角断面図、第3図は同実施例の軸方向断面
図、第4図は本考案の医療用熱交換器の別の実施
例を組入れた人工肺装置の一部断面正面図、第5
図は同人工肺装置における医療用熱交換器と人工
肺の斜視図、第6図は従来の熱交換器の構造を示
す軸直角断面図であり、また第7図は同従来例の
軸方向断面図である。 1……医療用熱交換器、2……血液流通空間、
2a,2b……熱交換用管体の存在しない空間部
位、2c……熱交換用管体の存在する空間部位、
3……内部空間、4……熱交換用管体、5……血
液導入管、6……血液導出管、7……ハウジング
本体、8a,8b……端板、9……ハウジング、
10a,10b……隔壁、11a,11b……熱
交換媒体流通空間、12……熱交換媒体流出管、
13……熱交換媒体流入管、21……人工肺、4
1……貯血槽。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円筒状の血液流通空間内に、該血液流通空間
とは液密に区画された内部空間を有する多数の
熱交換用管体が該血液流通空間の長手方向に沿
つて配置されてなり、該熱交換用管体の管壁を
介して血液流通空間を流通する血液と熱交換用
管体の内部空間を流通する熱交換媒体との熱交
換を行なう医療用熱交換器において、前記血液
流通空間内に血液を導入する血液導入管および
前記血液流通空間内から血液を導出する血液導
出管が、血液流通空間の長手方向に垂直でかつ
血液流通空間の周面に接する直線にほぼ沿つて
外部よりそれぞれ延長されて血液流通空間に連
通されており、また熱交換用管体は、血液導入
管の軸線を含む血液流通空間軸直角断面におい
て血液導入管の2本の内周線と血液流通空間の
周面円との2つの交点を結ぶ線分にほぼ平行で
かつ同等ないしはやや長い弦を有する弓形に囲
まれた部位を血液流通空間の軸線方向に延長し
て形成される空間部位および血液導出管の軸線
を含む血液流通空間軸直角断面において血液導
出管の2本の内周線と血液流通空間の周面円と
の2つの交点を結ぶ線分にほぼ平行でかつ同等
ないしはやや長い弦を有する弓形に囲まれた部
位を血液流通空間の軸線方向に延長して形成さ
れる空間部位を除く血液流通空間全体にわたり
均一に離間配置されていることを特徴とする医
療用熱交換器。 (2) 両端の閉塞された円筒状のハウジング内に、
多数の熱交換用管体をハウジングの長手方向に
沿つて相互に離間配置し、この複数の熱交換用
管体の両端部に設けた隔壁によりそれぞれの熱
交換用管体の開口を閉塞することなく該熱交換
用管体をハウジング側壁に液密に保持すると共
にハウジング内部を3つの空間に区画してな
り、この両隔壁とハウジング側壁と熱交換用管
体外壁とでハウジング中央部位に形成される血
液流通空間に血液導入管および血液導出管をそ
れぞれ連通させ、また前記血液流通空間と液密
に区画され熱交換用管体の内部空間に連通する
ハウジング端部位に形成される2つの熱交換媒
体流通空間の一方に熱交換媒体流入管を他方に
熱交換媒体流出管をそれぞれ連通してなる実用
新案登録請求の範囲第1項に記載の医療用熱交
換器。 (3) 血液導入管が一方の隔壁の近傍より血液流通
空間に連通し、また血液導出管が他方の隔壁の
近傍より血液流通空間に連通するものである実
用新案登録請求の範囲第2項に記載の医療用熱
交換器。 (4) 血液導入管と血液導出管とは、血液流通空間
の周面において約180゜回転させた位置関係にあ
ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
1項〜第3項のいずれかに記載の医療用熱交換
器。 (5) 血液流通空間内において熱交換用管体の配置
されない2つの空間部位は血液流通空間の40%
未満の容積である実用新案登録請求の範囲第1
項〜第4項のいずれかに記載の医療用熱交換
器。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11676687U JPH0223310Y2 (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 | |
EP88401641A EP0297970B1 (en) | 1987-06-28 | 1988-06-27 | Heat exchanger for medical treatment |
EP92116352A EP0524662B1 (en) | 1987-06-28 | 1988-06-27 | Method for manufacturing a medical heat exchanger |
AU18442/88A AU607778B2 (en) | 1987-06-28 | 1988-06-28 | Heat exchanger for medical treatment |
KR1019880007847A KR910003359B1 (ko) | 1987-06-28 | 1988-06-28 | 의료용 열교환기 |
US07/876,899 US5294397A (en) | 1987-06-28 | 1992-04-29 | Heat exchanger for medical treatment |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11676687U JPH0223310Y2 (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6422356U JPS6422356U (ja) | 1989-02-06 |
JPH0223310Y2 true JPH0223310Y2 (ja) | 1990-06-25 |
Family
ID=31359602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11676687U Expired JPH0223310Y2 (ja) | 1987-06-28 | 1987-07-31 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0223310Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-07-31 JP JP11676687U patent/JPH0223310Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6422356U (ja) | 1989-02-06 |
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