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JPH02190187A - 生物触媒及びその製造方法 - Google Patents

生物触媒及びその製造方法

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JPH02190187A
JPH02190187A JP1304938A JP30493889A JPH02190187A JP H02190187 A JPH02190187 A JP H02190187A JP 1304938 A JP1304938 A JP 1304938A JP 30493889 A JP30493889 A JP 30493889A JP H02190187 A JPH02190187 A JP H02190187A
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JP
Japan
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biocatalyst
spherical
acid
silicic acid
spherical biocatalyst
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Application number
JP1304938A
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JP3042691B2 (ja
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Pierre Francois Dr Fauquex
ピエール フランソワ フォク
Gottfried Sedelmeier
ゴットフリート ゼデルマイアー
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Novartis AG
Original Assignee
Ciba Geigy AG
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Publication date
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/40Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a carboxyl group including Peroxycarboxylic acids
    • C12P7/42Hydroxy-carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N11/00Carrier-bound or immobilised enzymes; Carrier-bound or immobilised microbial cells; Preparation thereof
    • C12N11/14Enzymes or microbial cells immobilised on or in an inorganic carrier

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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高機械強度の球形生物触媒、その製造方法、
及び本発明の生物触媒を使用する有機物質の変換方法に
関する。
〔従来の技術〕
“生物触媒作用”という用語は、その最も広い意味で、
活性物質が生体系、例えば完全な細胞、細胞フラグメン
トもしくは細胞オルガネラであるか、あるいは生体系、
例えば酵素に由来する、触媒作用の全ての形態を含む。
酵素は、活性化エネルギーを減少することにより、生化
学反応を特異的に促進する化合物、一般にはタンパク質
または糖タンパク質である。以下において、“生物触媒
”″という表現は、活性物質そのものを云うだけではな
く、適用可能である場合には、活性物質の固定化、安定
化、再生、等に使用される成分を含んでもよい。
固定化生物触媒、即ち移動度が制限された生物触媒は、
工業目的に特に適する。固定化の結果として、触媒プロ
セスを連続的に、しかも反覆して行ない、生物触媒の高
密度を生じ、維持し、高い空間時間収率を達成し、かつ
反応溶液から生成物を単離するコストを下げることが可
能になる。
固定化のため、生物触媒物質は、例えば、半浸透性膜ま
たは後限外濾過膜からなるカプセルまたは繊維中の重合
体密閉物質(マトリックス)中に閉じ込められてもよく
、または二官能もしくは多官能試薬で架橋されてもよく
、あるいは無機物質または天然もしくは合成の重合体か
らなる担体に、吸着により、またはイオン結合もしくは
共有結合により固定されてもよい。また、これらの方法
の組合せが可能である。
固定化中に、一方で、生物触媒活性の最大の可能な保存
を確実にし、他方で、高機械強度及び化学安定性を確実
にし、また同時に生物触媒の良好な透過性を確保するこ
とが必要である。広く使用される固定化法は、例えば、
とりわけ、セルロース、寒天もしくはゼラチンの如き天
然重合体、または、とりわけポリアクリルアミド樹脂、
ポリウレタン樹脂もしくはエポキシ樹脂の如き合成重合
体のマトリックス中の生物活性物質の閉じ込めである。
特に穏やかな固定化法は、イオン作用性のゲル生成(マ
トリックス物質のイオン架橋)であり、それに適した密
閉物質は、例えば、アルギネート、ペクチン、カラギー
ナン、等の如き天然ポリ陰イオンである。多価対イオン
、例えば、とりわけ、Ca+、C02+、Zn2+、F
e2+、Fe3+、AR3+を含水性架橋剤溶液中への
酵素活性物質及びマトリックス物質の水溶液の懸濁液の
滴下による導入または噴霧ぼ、キレート化及び球形生物
触媒の生成をもたらす。
一般に、有機重合体によるイオン作用性のゲル生成は、
比較的に軟質の機械的に不安定な固定化物のみを生成し
、それらは膨潤及び変形する傾向を示し、その結果、例
えば、それらが酵素反応に工業的によく使用されるよう
な充填反応器中で使用される時に、難点が生じる。固定
化物の後処理またはゲル化剤の添加前の生物活性物質の
前処理(その両方の処理は、ポリアルデヒド、例えばグ
ルタルアルデヒドまたはインシアネート、例えばヘキサ
メチレンジイソシアネートの如き多官能架橋剤で行なわ
れる)を含む硬化方法は、それらの細胞損傷作用及び/
または酵素損傷作用のため、ごく限られた程度でのみ使
用し得る。別法は、例えば、シリカゾル及びアルギネー
トによる酵素物質の固定化を開示する西ドイツ特許公開
第3520001号明細書に記載された方法のような無
機物質の使用である。生物触媒ビーズの乾燥及び縮化が
、また硬化に使用される。何せなれば、ビーズは再度加
湿される時に、それらのもとの含水量を再吸収せず、−
層硬く留まるからである。西ドイツ特許公開第2835
875号は、ポリ陰イオン、例えばアルギン酸ナトリウ
ム及び架橋剤として例えばカルシウムイオンを使用する
イオン作用性のゲル生成方法を記載しており、この方法
では、酵素物質で荷電された生物触媒ビーズが80℃ま
での温度で乾燥される。しかしながら、非常に感受性の
酵素または酵素系、特に生きている細胞が、いつ固定化
されても、このような乾燥工程を行なうことは不可能で
ある。何となれば、乾燥工程中の高温または乾燥状態そ
のものが、細胞または酵素を失活するからである。
不充分な機械的性質を有することの他に、イオン作用性
のゲル生成により生成されたアルギン酸カルシウム固定
化物の別の欠点は、更に処理するのに可能な反応媒体の
制限された範囲である。このような固定化物は、例えば
、ナトリウムまたはカリウムのような、通常の緩衝溶液
中に見られるイオンの存在下で化学的に不安定である。
このような電解質溶液中で、特にそれらが高度に濃縮さ
れる時には、アルギン酸カルシウムゲル中のゲル凝固カ
ルシウムイオンは、ナトリウムイオンまたは、場合によ
っては、カリウムイオンがアルギネート陰イオンに関し
て競合するので、置換される。
ホスフェートはカルシウムと反応し構造強化剤をアルギ
ネートから奪うので、ホスフェートイオンはまたアルギ
ン酸カルシウム生物触媒ビーズの徐々の溶解を生じる。
とりわけ(Fe(CNL+33−(Fe(CN)s) 
’−及びポリホスフェートの如き多価陰イオンで架橋さ
れるマトリックス物質として、ポリ陽イオン、例えばキ
トサンが使用される場合には、溶解が防止し得る。西ド
イツ特許第3005632号明細書及び同第30056
33号明細書は、キトサン及びに3 (Fe (CN)
 s)を用いる生物触媒ビーズの製造を記載している。
西ドイツ特許第3005632号明細書に記載された方
法は、ビーズを硬化するために80℃までの温度の乾燥
工程を含む。非常に感受性の酵素物質を固定化するため
には、この乾燥工程は西ドイツ特許第3005633号
明細書に記載された方法には含まれないが、その方法は
生物触媒ビーズの一層低い機械強度をもたらす。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、 ・高機械強度を示し、 ・通常の生物溶液及び緩衝剤系を使用する時でさえも、
安定性が確保され、しかも ・非常に感受性の酵素活性物質の酵素活性を確保し続け
る、 球形(ビーズ形)生物触媒を提供することである。
また、本発明の目的は、このような生物触媒の製造に適
した方法を提供することである。
酵素活性物質、陽イオン多電解質、好ましくはキトサン
、多価陰イオン及び珪酸を含む球形生物触媒が、これら
の目的を達成するのに特に適することがわかった。この
ような生物触媒ビーズは、イオン作用性のゲル生成によ
り、及び固体形態の珪酸の使用により穏やかな固定化法
で製造される。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、酵素活性物質、陽イオン多電解質及び多価陰
イオンを含んでなる高機械強度の球形(ビーズ形)生物
触媒に関し、本発明の生物触媒は珪酸を含む。
本発明の球形生物触媒は、高機械強度を特徴とし、これ
は二重のゲル−マトリックス構造の形成に起因すると考
えることができる。それ故、それらは、例えば反応容器
を充填するのに使用される時に良好な充填特性を有し、
例えば固定床反応器用の充填材として使用し得る。乾燥
工程または損傷物質による処理を含まない穏やかな固定
化条件のために、本発明の生物触媒は非常に感受性の酵
素物質、特に生きている細胞に特に適している。
固体形態の珪酸を使用することによる本発明の球形生物
触媒の製造は、硬化工程に使用される架橋剤の予備調製
のための時間を浪費し、かつ高価な工程が避けられる点
で、従来技術の方法よりも利点を有している。更に、本
発明の生物触媒は、アルギネートゲルの溶解を生じるイ
オンを含む緩衝剤系中で使用し得る。それ故、本発明の
生物触媒は、例えば、ホスフェートイオンを含む溶液中
、例えば非常に安価であり、従って工業目的に有利であ
るトリポリホスフェート緩衝液中で使用し得る。本発明
の球形生物触媒は、有機物質の変換に適している。それ
らは高電解質濃度を必要とする反応に使用し得るので、
酵素活性物質としてプロテウス属の細菌または酸化還元
酵素を含む本発明の生物触媒ビーズは、例えばα−ケト
カルボン酸からα−ヒドロキシカルボン酸、例えば2−
オキソ−4−フェニル醋酸から2− (R)−ヒドロキ
シ−4−フェニル酪酸の製造に適する。
本発明の球形生物触媒は、高機械強度を示す。
“高機械強度”という表現は、例えば、耐圧縮性を意味
するのに使用され、即ち約3mmの平均大きさを有する
本発明の生物触媒ビーズは、0.01〜0、03 N 
、特に0.02Nの荷重下で1〜5分後に、30〜50
IRs1特に40/μmの最大変形を示し、10〜20
分後、特に15分後に変形の更に増加を示さない。
本発明の生物触媒に含まれる酵素活性物質の型は、生物
触媒が使用される反応により支配される。
それは微生物の完全な細胞、細胞フラグメントもしくは
細胞オルガネラ、または酵素あるいはこれらの型の酵素
活性物質の組合せからなることが好ましい。
微生物は原核性または真核性の性質のものであってよい
。好適な微生物は、例えば −細菌、例えば乳酸菌(リューコノストック属、連鎖球
菌属、乳酸杆菌属)、コリネバクテリウム属(Cory
nebacterium) 、xトレプトミセス属(S
treptomyces)、シュードモナス属(Pse
udomo−nas)、キサントモナス属(Xanth
omonas) 、バシラス属(Bac i 11us
)、クロストリジウム属(Clostridium)、
エシェリキア属(Bscherichia) 、プロテ
ウス属(Proteus)等、 −菌類、例えば、ケカビ属、アスペルギルス属(Asp
ergillus) 、ペニシリウム属(Penici
llium)、特に、例えばサツカロミセス属(Sac
charomyces)、カンジダ属(Candida
)等の如き酵母、−藻類、例えばクロレラ属、タルブラ
リア属(Curvularia)等、または −植物細胞、例えばカサランサス・ロゼウス(Cath
aranthus roseus) 、ダウカス・オク
タ(Daucus carota) 、ジギタリス・ラ
ナタ(Digi−talis Ianata) 、モリ
ンダ・シトリフオリア(Morinda citrif
olia)等である。
酵素活性物質として、完全な細胞、細胞フラグメントま
たは細胞オルガネラ、即ち膜中に包まれた細胞サブユニ
ットまたは膜系(葉緑体、チラコイド、ミトコンドリア
等)からなる細胞サブユニットの使用は、触媒作用を受
ける反応が多酵素系を必要とする場合、例えばコファク
ター(ビリジンヌクチオチドまたはフラビンヌクチオチ
ド等)が必要とされる場合、または異化代謝産物に代え
て、生合成生産物、例えば二次生産物が製造され、その
ために複雑な代謝鎮が必要である場合に有益である。
また、単離された酵素が酵素活性物質として好適である
。このような酵素の代表例は、酸化還元酵素(乳酸脱水
素酵素、アルコール脱水素酵素、グルコースオキシダー
ゼ等)、転移酵素(ヘキソキナーゼ、グルタミントラン
スアミナーゼ等)、融解酵素(フマラーゼ、アスパルタ
ーゼ等)、異性化酵素(グルコース異性化酵素、マンノ
ース異性化酵素等)、リガーゼ(グルタチオンシンセタ
ーゼ、NAD−シンセターゼ等)等である。
また、本発明の生物触媒は、酵素活性物質として前記の
酵素物質の型の如何なる組合せ、例えば微生物の二種以
上の種もしくは菌株の完全な細胞の組合せ、または完全
な細胞と酵素との組合せを含んでもよい。基本的概念は
、細胞中に入手し得ない付加的な酵素または細胞中にご
くわずかな量で入手し得る付加的な酵素を用いて細胞の
生物触媒特性を完全にすることである。
細菌または酵素、好ましくはプロテウス属の細菌、特に
種プロテウス・ブルガリス(P、 vulgaris)
及び/または種プロテウス・ミラビリス(P、m1ra
−bilis)の細菌、の完全な細胞が特に好ましい。
種プロテウス・ブルガリス、例えばプロテウス・バルガ
リス^TCC9484が特に好ましい。また、酸化還元
酵素を含む酵素活性物質または酸化還元酵素である酵素
活性物質が特に好ましい。
陽イオン多電解質は、天然もしくは合成の重合体または
化学的変性後の天然重合体、例えばプロトン化アミノ基
を有する重合体、好ましくはキトサン(〔2−アミノ−
2−デオキシ−(1→4)−β−D−グルコビラナン;
ポリー(1,4−β−D−グルコピラノサミン〕)であ
る。キトサンはグルコサミンサブユニットからなる高分
子量の線状重合体であり、これは濃アルカリ溶液及び熱
の作用により部分脱アセチル化によりキチンから単離さ
れる。キチンは、天然によくあり、例えば海洋の無を椎
動物、昆虫及び菌類中によくある。
カニ、小エビ、ロブスタ−等からのキチンが、キトサン
の生産に一般に使用される。本発明の球形生物触媒は、
約50.000〜約3.000.000の分子量を有す
るキトサンを含むことが好ましい。
好適な多価陰イオンは、多価無機陰イオンまたは多価有
機陰イオンである。無機陰イオンはオルトホスフェート
、メタホスフェート、例えばヘキサメタホスフェート、
ピロホスフェート、ポリホスフェート、例えばトリー、
テトラ−もしくはオクタ−ポリホスフェート、またはシ
アノフェレート、例えば(Pe(CNL) ’−または
(Fe (CN)s ) ’−であることが好ましい。
トリポリホスフェートが特に好ましい。有機陰イオンは
、重合体有機カルボキシレート−、スルホネートまたは
ヒドロキシ化合物であることが好ましい。
好適な珪酸は、沈降珪酸であることが好ましく、5〜5
0μmの範囲の平均粒径及び5〜100 g/ 100
d1好ましくは約20〜50g/ 100m1の範囲の
平均嵩密度を有する沈降珪酸であることが更に好ましい
更に、本発明は、酵素活性物質を固体形態の沈降珪酸、
水性緩衝溶液及び陽イオン多電解質の水溶液と、気泡の
形成を避けながら、混合して懸濁液を生成し、懸濁液を
多価陰イオンを含む架橋剤浴に滴下して導入し、ついで
架橋剤浴中の生成生物触媒ビーズを縮化し凝固させ、必
要により架橋剤浴からそれらを分離することを含んでな
る、高機械強度を有する本発明の球形生物触媒の製造方
法に関する。
気泡形成の回避は、酵素活性物質、固体形態の沈降珪酸
、水性緩衝溶液及び陽イオン多電解質の水溶液から懸濁
液の製造の際に決定的に重要である。何となれば、気泡
の形成は、良好でない機械的性質を有する触媒ビーズが
生成されることをもたらすからである。気泡形成は、珪
酸の存在下で種々の成分を混合することにより避けられ
ることが好ましい。物質が合わせられる順序は、その他
の点では任意である。酵素物質は、まず固体形態の珪酸
と混合され、ついでそれは水性緩衝溶液中に吸収され、
その後陽イオン多電解質の溶液と混合されることが好ま
しい。
生物触媒ビーズを製造するための本発明の方法は、上記
の型の酵素物質、即ち微生物の完全な細胞、細胞フラグ
メントもしくは細胞オルガネラまたは酵素またはこれら
の組合せを使用する。完全な細胞は、生存、死亡してい
てもよく、または、例えば凍結乾燥形態もしくは脱水形
態であってもよい。代謝を維持するため、及び増殖のた
めに必要な有機成分及び無機成分(炭素源、窒素源、微
量元素、成長物質等)の全てを含む栄養培地中の細胞の
培養、及び細胞フラグメントを生成するための断片化並
びに細胞オルガネラの分離は、それ自体既知の方法によ
り行なわれる。固定化される酵素は、例えば溶解形態、
分散形態、懸濁形態、乳化形態または乾燥形態である。
上記の詳細に特定された酵素活性物質は、例えば細胞、
細胞フラグメントもしくは細胞オルガネラの沈殿物、濾
過物、もしくは懸濁液の形態、または水溶液中の酵素の
形態で、本発明の方法に使用される。この説明の文脈に
於いて、“水溶液中”という表現は、溶液が更に無機塩
または有機塩等を含んでもよいことを意味する。溶液は
、例えばアセテート緩衝液、ホスフェート緩衝液、トリ
ス緩衝液等の如き通常の生物学的緩衝液であってもよい
好適な水性緩衝液は、例えばpH3〜pH7のpH範囲
、好ましくはpH約5の生物学的緩衝液、例えばホスフ
ェート緩衝液、シトレート緩衝液またはアセテート緩衝
液である。
本発明の方法に使用し得る陽イオン多電解質は、前に記
載された。キトサンが好ましい。生物触媒ビーズの製造
に使用するに際し、キトシンは、それが固定化物の構成
成分となるために、まず水溶液中に入れられる必要があ
る。その目的のためには、非プロトン化形態で水不溶液
であるキトシンは、pH7以下、好ましくはpH4〜5
.5で希薄な水性の、特に有機の、酸、例えばギ酸、酢
酸、ピルビン酸、リンゴ酸、クエン酸等、好ましくは酢
酸中に吸収され、必要により約60℃に加熱されて溶解
工程を促進する。ついで、キトサン溶液は濾過されて不
溶性成分を除去する。本発明の生物触媒ビーズの製造の
ため、0.5〜5重量%の範囲の濃度で1.000〜2
0.000cPの範囲の粘度を有するキトサンの水溶液
が使用されることが好ましい。約1.4重量%の濃度で
約10.000cPの粘度を有する高粘度のキトサン水
溶液の使用が特に好ましい。
使用される物質は、珪酸対陽イオン多電解質の重量比が
1.5〜50:1の範囲内、更に好ましくは約15:1
であるような量で使用されることが好ましい。上記の懸
濁液中の珪酸の好ましい最終濃度は、2〜15重量%の
範囲、例えば10重量%である。
上記の懸濁液中の陽イオン多電解質の好ましい最終濃度
は、0.3〜1.5重量%、特に約0.7重量%である
本発明の生物触媒ビーズの製造に使用される珪酸は、上
で記載された。それは固体形態で使用される。
架橋剤浴は、多価陰イオンの水溶液である。可能な陰イ
オンは、上で記載された。それらは酸の形態または塩の
形態、例えばアルカリ金属塩例えばナトリウム塩または
カリウム塩の形態、及びまたアンモニウム塩の形態で、
架橋剤浴に使用される。トリポリリン酸またはその塩、
例えばトリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸
カリウムが使用される水溶液が好ましい。上記の化合物
は、例えば0.5〜10%(W/V)、好ましくは1.
5〜3%(W/V)の濃度で架橋剤浴中に存在する。架
橋剤溶液のpHはpH5〜10の範囲であり、pH約8
が好ましい。
酵素活性物質、珪酸、緩衝液及びポリ陽イオンからなる
懸濁液は、有利には架橋剤浴の容量が懸濁液の容量の少
なくとも約3倍であるような量で、架橋剤溶液中に撹拌
しながら滴下して導入される。
滴下による添加は、小さな出口を有するノズル、例えば
注射シリンジ、シリンジ状の注入装置、多孔質プレート
または同様の好適な手段を使用して行なわれる。液滴は
、必要により圧縮空気、圧縮窒素等によりノズルの先端
から放出される。また、懸濁液は、例えば噴霧装置、好
ましくは加圧噴霧装置を使用して架橋剤溶液中に噴霧さ
れてもよい。
上記の工程により得られた生物触媒ビーズは、縮化及び
硬化のために、少なくとも約1時間、例えば−夜、架橋
剤浴中に留まる。それらは、必要により、デカント、濾
過、等の如き、固相及び液相を分離するのに適した常法
により架橋剤浴から分離され、更に使用する前に、例え
ば生理食塩液による生理学的洗浄工程にかけられる。
また、本発明は、本発明の方法により製造される、高機
械強度を有する球形生物触媒に関する。
更に、本発明は、変換のために本発明の球形生物触媒を
使用することを含んでなる、有機物質の変換方法に関す
る。
固定化酵素活性物質の型に応じて、例えば−化学薬品、
例えばアスペルギルスニガー(Aspergillus
 niger) によるクエン酸、ザイモモナス・モビ
リス(Zymomonas mobilis)によるエ
タノール、フマラーゼによるし一リンゴ酸、クロレラ・
クロストリシア(Chlorella−clostri
dia)補助固定化物によるH2、 一食品、例えばペデイオコッカス・ハロフィラス(Pe
diococcus halophilus)による醤
油、−酵素、例えばアスペルギルスニガーによるアミラ
ーゼ、 一医薬、例えばペニシリウム・クリソゲヌム(Peni
cillium chrysogenum) によるペ
ニシリン、または 一アミノ酸、例えばL−アスパルターゼによるL−アス
パラギン酸 の微生物変換等による、−次代謝に於ける、発酵法によ
り生産される広範囲の生産物を製造することが可能であ
る。
酵素活性物質が、酸化還元酵素を含むか、または酸化還
元酵素であるか、あるいはプロテウス属の細菌、特に種
プロテウス・ブルガリス及び/またはプロテウス・ミラ
ビリス、好ましくはプロテウス・ブルガリスの細菌の完
全な細胞からなる、本発明の生物触媒を使用するα−ケ
トカルボン酸からのα−ヒドロキシカルボン酸の製造方
法が好ましい。これらの方法に於いて、基質の還元は、
云ゆる最終還元酵素、例えば基質特異性の脱水素酵素に
より行なわれる。最終還元酵素により必要とされる還元
等漬物は、一般には補酵素、たとえばピリジンヌクレオ
チド、たとえばニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
(ホスフェート) (NADH。
NADPH)により、又はフラビンヌクレオチド、たと
えばフラビンモノヌクレオチド(FMNH)又はフラビ
ンアデニンジヌクレオチド(FADH)により供給され
る。還元されたヌクレオチドは、例えば、フェレドキシ
ンまたはビピリジリウム誘導体、例えば4゜4′−ビピ
リジリウム誘導体(ビオロゲン)または2.2′−ビピ
リジリウム誘導体く例えば、ジクオート(diquat
)ジブロミドまたはジクオートジクロリドの如きジクオ
ートジカチオン)の如き、好適な酸化還元電位を有する
天然もしくは合成の電子媒介物質による電子伝達により
、順に生成される。また、媒介物質から直接に電子を受
は入れ得る最終還元酵素が知られている。
酵素活性物質が、酸化還元酵素を含むか、または酸化還
元酵素であるか、あるいはプロテウス属の細菌、特に種
プロテウス・ブルガリス及び/またはプロテウス・ミラ
ビリス、好ましくはプロテウス・ブルガリスの細菌の全
細胞からなる、本発明の生物触媒を使用する2−オキソ
−4−フェニル酪酸からの2−ヒドロキシ−4−フェニ
ル酪酸、好マシ<は2− (R)−ヒドロキシ−4−フ
ェニル醋酸の製造方法が、特に好ましい。2−(R)−
ヒドロキシ−4−フェニル醋酸は、ACE (アンジオ
テンシン変換酵素)抑制剤またはそれらの前駆体の製造
に貴重な中間体である。この類の活性物質は、近年、関
心が増しつつある主題であった。それは、有効な抗高血
圧剤のポテンシャルを拡大し、それにより、高血圧の抑
制に可能な治療の範囲を拡大する。これに関連して、A
CE抑制剤3−((1−エトキシカルボニル−3−フェ
ニル−(I S)−プロピルコアミノ)−2,3,4゜
5−テトラヒドロ−2−オキソ−I H−1−(3S)
−ベンズアゼピン−1−酢酸一塩酸塩(即ち、ベナゼブ
リル)の製造が特に重要である。
本発明は、特に、例えば50〜200mMの範囲の濃度
の、基質2−オキソ−4−フェニル酪酸、例えば100
〜500mMの濃度のギ酸塩、例えばギ酸カリウムまた
はギ酸す斗すウムの如きアルカリ金属のギ酸塩、及び、
例えば0.5〜10mMの範囲の濃度の、電子媒介物質
、例えばメチルビオロゲン、カルバモイルメチルビオロ
ゲンもしくはベンジルビオロゲンの如き4,4′−ビピ
リジニウム誘導体、またはジクオートジカチオンの如き
、2.2’−ビピリジリウム誘導体の水溶液が、連続的
に通される固定床または流動床反応器中、好ましくは固
定床反応器中で、酵素活性物質がプロテウス属の細菌、
特に種プロテウス・ブルガリス及び/またはプロテウス
・ミラビリス、好ましくはプロテウス・ブルガリスの細
菌の全細胞からなる、本発明の球形生物触媒を使用する
ことを含んでなる、2−オキソ−4−フェニル醋酸から
2−(R)−ヒドロキシ−4−フェニル醋酸の製造方法
に関する。
基質の還元は、例えばプロテウス・ブルガリス中に存在
する2−オキソカルボン酸還元酵素(2−ヒドロキシカ
ルボキシレートビオロゲン酸化還元酵素)により触媒作
用を受ける。この酵素は高い鏡像体選択性(enant
ioselectivity)を有し、かつ99.8%
以上の鏡像体過剰でもって生成物が得られるので、本発
明の方法により得られた生成物を使用する特別な利点は
、多くの工程を経由して進行するACE抑制剤の合成に
於いて、合成の比較的に早い段階で鏡像的に純粋な化合
物を使用することが可能であることである。上記の方法
は、99%以上の高い転化率を可能にする。
以下の実施例は、本発明を説明することを目的とするも
のであり、本発明を、例えば、実施例の範囲に限定する
ことを意図する。ものではない。
略字 ee  鏡像異性体過剰 )IPLC高速液体クロマトグラフィーrpm  回転
数7分 〔実施例〕 プロテウス・ブルガリス(^TCC9484)を、N2
で穏やかにガス供給しながら、完全培地(酵母抽出物5
g/l、グルコース−水和物5 g/I!、に、HPo
、 5g/7!、肉ペプトン20g/j2、pH7,0
)中で37℃で24時間培養する。こうして得た細胞を
、N2でフラッシュしながら、CBP^遠心分離機型2
41G (処理量300 f /時間)中で20.00
Orpm(16,950g )の速度で12℃で集菌す
る。培養液4001は、約80%の含水率を有する細菌
沈殿物580gを生じる。湿った細菌物質1重量部を、
50mMの酢酸す) IJウム緩衝液(pH5,0) 
3重量部中で珪酸(ベーカー・プロダクト(Baker
 Product) No。
254;粒径的20J−、95%>3J11,95%<
60#1m 、嵩密度的50g/ 100mf)  1
重量部と一緒に懸濁し、ついで激しく撹拌しながら、1
.4重量%の高粘度のキトサンアセテート水溶液(粘度
、20℃、 lQrpmで約10.0OOcP ;酢酸
でpH4,51:調節;li!分ケ1.::ヨり不溶性
成分を除去) 5重量部と混合する。この懸濁液を、1
.5%(W/V)のトリポリリン酸ナトリウム溶液(懸
濁液の容量の少なくとも3倍;リン酸でpH8,1に調
節)に、穏やかに撹拌しながら、滴下して添加する。こ
のために、直径1.4 mmのニードル開口部及びIm
j’/分の流量を有するシリンジを使用する。液滴を、
圧縮窒素でニードルから放出する(落下距離10〜15
cm)。2〜3市の直径を有する球形粒子を得、これは
、縮化及び硬化のため、トリポリリン酸ナトリウム架橋
剤浴中に2時間留まる。懸濁液100gは、ビーズIg
当り湿った細菌物質0.25 g 、即ち乾燥細胞0.
05 gの細胞濃度を有するビーズ(嵩容量約80mj
’) 40gを生じ、これを、注入懸濁液中の珪酸の濃
度に着目して、以下“10%の珪酸生物触媒ビーズと称
する。
比較の目的で、“対照生物触媒ビーズを、珪酸を添加せ
ずに調製する。このために、湿った細菌物質1重量部を
酢酸ナトリウム緩衝液(pH5,0)4重量部中で懸濁
し、ついで上記のキトサンアセテート溶液5重量部と混
合する。球形粒子を生成するため、懸濁液を上記のよう
にしてトリポリリン酸ナトリウム溶液中に滴下して添加
する。
“対照生物触媒ビーズの製造において、かなりの気泡の
形成が懸濁工程中に生じる。これは“10%珪酸生物触
媒ビーズの製造中に生じない。
なぜなれば、珪酸が消泡剤として作用するからである。
気泡形成のために、“対照生物触媒ビーズ″は、珪酸を
添加したビーズよりも軽く、架橋剤浴の表面に上昇する
傾向がある。
実施例2:生物触媒ビーズの耐圧縮性の測定生物触媒ビ
ーズの耐圧縮性を、サーモメカニカル分析用の測定系(
ゲージTMA 40を備えたTA3000系、メトラー
・インストルメント(Mettler [nstrum
ente)AG、ブライフェンシー(Greifens
ee)、スイス)を用いて、トリポリリン酸ナトリウム
溶液(pH8,1)中4℃で1日貯蔵した後に、測定す
る。
湿った状態の三つの生物触媒ビーズ(直径3mm)の群
を、試験ベンチの上で互いに接触させて三角形の配置で
置き、ついでセラミックディスク(直径5mm、厚さ0
.701111、乾燥重量70mg)(これは、トリポ
リリン酸ナトリウム溶液で含浸されたものであって、そ
の上にセンサーが配置される)をそれらの上に中央に置
く。試料の変形(ビーズの厚さ(−)の減少)を、30
℃の等温で0.02Nの荷重下でセラミックディスクを
下方に押しやることにより時間の関数として測定する。
結果を表1に示す。
表1は、“10%珪酸生物触媒ビーズが“対照生物触媒
ビーズの耐圧縮性よりも相当高い対圧縮性を有すること
を明らかにする。15分後、“10%珪酸生物触媒ビー
ズは、変形の更に増加を殆ど示さない。
実施例3:球形生物触媒を使用する実験室規模実施例1
に従って、懸濁液60gから製造した“10%珪酸生物
触媒ビーズ48d (嵩容量)を、トリポリリン酸ナト
リウム架橋剤浴から分離し、予め窒素でガス供給した、
トリポリリン酸ナトリウム緩衝液(p)17.0) 5
0mM (1,84w/v)、ギ酸カリウム100mM
 及(Jカルバモイルメチルビオロゲン(1・1′−ジ
カルバモイルーメチル−4,4′−ジピリジニウムジカ
チオン)1mMの溶液に添加する。ブロテウろ・ブルガ
リス中に存在するホルメート脱水素酵素によるカルバモ
イルメチルビオロゲンの還元に帰因する完全な紫色が得
られるまで、ビーズは脱気の目的のため減圧下で、この
還元溶液中に留まる。ついで、ビーズを酵素固定床反応
器、即ちジャケットを備えたガラスカラム(内径1.6
cm、床の高さ24c125℃)中に導入する。ついで
、窒素で予めガス供給された、基質溶液(50mMのト
リポリリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.7)、100
mMの2−オキソ−4−フェニル酪酸、300mMのギ
酸カリウム、3n+Mのカルバモイルメチルビオロゲン
)を、2.0〜3.0バールの加圧下で最初120mf
!/時間、その後24mf/時間の流量で計量ポンプに
よりカラム中に連続的に通す。プロテウス・ブルガリス
中に存在する2−オキソカルボン酸還元酵素(2−ヒド
ロキシカルボキシレートビオロゲン酸化還元酵素)によ
り触媒作用を受ける、2−(R)−ヒドロキシ−4−フ
ェニル酪酸への2−オキソ−4−フェニル酪酸の還元の
程度を、HPLC分析(カラム・ヌクレオシル(Nuc
leosil)C18、粒径5IRa、長さ12.5c
m、内径4.6 mm ;流量1、 Om!/分;溶離
剤ニアセトニトリル3容量部/100mMのリン酸カリ
ウム緩衝液(pH3,0) 8容量部)により測定する
b 同様にして、“対照生物触媒ビーズ(実施例1の懸濁液
60gからの嵩容量49m1)を、2−オキソ4−フェ
ニル醋酸の還元に使用する。このためには、カラムアダ
プターによりビーズ床を制限する必要がある。何となれ
ば、ビーズの殆どが浮遊し、それ放生の領域がカラム中
に生じるからである。
生産性の分析結果を表2に示す。
表2から、“対照生物触媒ビーズは“10%0%珪酸生
物触媒ピーズ産性より著しく劣る生産性を示すことがわ
かる。
ビーズの増加する圧縮のため、対照酵素反応器の連続運
転は不可能である。何となれば、そのカラムは、24r
nl/時間の流量で、たった1日で閉塞されるからであ
る。対照的に、“10%珪酸生物触媒ビーズを用いて、
同じ条件下で連続運転を、問題を起こさず、行なうこと
ができる。
実施例4:球形生物触媒を用いるパイロット規シリンジ
に代えて、ギヤポンプ(流量1.7[/時間;圧力約0
.5バール)と0.6 mmのキャピラリイを有する7
−ジエツドシヤワーとからなる装置を液滴形成に使用す
る以外は、実施例1に従って、“10%珪酸生物触媒ビ
ーズを細菌沈殿物573gから製造する。放出頻度を増
大し、かつ液滴の大きさに影響を及ぼすため、夫々のキ
ャピラリイは別個の空気送出溝を有する。3%(W/V
)のトリポIJ IJン酸ナナトリウム溶液中縮化し、
硬化した後、約41(嵩容量)のビーズを細菌沈殿物5
73gから得る。
2− (R)−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸ヲ、実施
例3に記載された方法と同様にして調製する。
“10%珪酸生物触媒ビーズ4Il(嵩容量)を、トリ
ポリリン酸ナトリウム架橋剤浴から分離し、窒素で予め
ガス供給された、100mM (3,68%w/v)の
トリポリリン酸ナトリウム(pH7,0)、100mM
のギ酸カリウム及び1mMのカルバモイルメチルビオロ
ゲンの溶液61に添加する。完全な紫色が得られるまで
、ビーズは脱気の目的のため減圧下で、この還元溶液中
に留まる。ついで、ビーズをクロマトグラフィーカラム
(内径11.3cm、底面積100cffl、長さ60
cm、床の高さ40cm)に導入する。窒素で予めガス
供給された、基質溶液(100mMのトリポリリン酸ナ
トリウム緩衝液(pH6,7)、112.2mMの2−
オキソ−4−フェニル醋酸、300mMのギ酸カリウム
、1mMのカルバモイルメチルビオロゲン)を滅菌濾過
し、初期流量2.51/時間で、2.0〜3.0バール
の加圧で計量ポンプによりカラムに連続的に通す。HP
LCにより測定された転化率は、99.5%より大きい
。カラムを、室温、即ち約23〜26.5℃で昼夜、中
断しないで運転する。
転化率を毎日HPLC分析により監視し、ポンプ速度を
調節することにより99.5%より大きい転化率の値に
保つ。25日後、合計約8001!の反応溶液を変換さ
せた(平均転化率99.6%)。流量はIf/時間のま
まである。
変換された反応溶液1160 I!を、酢酸エチル25
01と混合し、42.5%のオルトリン酸114βでp
H2,6に調節する。2−(R)−ヒドロキシ−4−フ
ェニル醋酸を収率94%で酢酸エチルに抽出する。
水相中に残った2−(R)−ヒドロキシ−4−フェニル
酪酸を更に1201ずつの酢酸エチルで2回抽出する。
3回の抽出工程後に、2− (R)−ヒドロキシ−4−
フェニル酪酸の抽出が完結する(収率99.8%)。三
つの酢酸エチル相(合計容量450β)を合わせ、酢酸
エチル2501を添加し、蒸留により溶媒470βを除
去した後、その溶液をワン−プレートフィルターできれ
いに濾過する。
フィルターをすすぐため、5Hの酢酸エチルを使用し、
透明な溶液に添加する。蒸留により溶媒2001を除去
した後、溶液の最終容量は8Nである。シクロヘキサン
4001を、その溶液に添加し、溶媒200βを蒸留に
より除去する。結晶化した生成物を遠心分離し、ついで
一定重量が得られるまで20〜25℃で減圧乾燥して、
結晶性の2− (R)−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸
23.4kgヲ17)。
鏡像異性体純度を確かめるため、上記の結晶性の酸の試
料を無水アルコールに溶解し、室温で塩化水素ガスと2
4時間反応させる。蒸留によりアルコールを除去し、高
真空下で短期間に脱気した後、淡黄色の油が残り、これ
をキラルカラム(250X4.6市内径、流量1mj2
/分、静止相キラルセル(Chiralcel) 00
 (スfへリン、パスル(Stehelin。
Ba5le) )型00−5−15−20925 、移
動相:90%ヘキサン−10%イソプロパノ−ルー0.
1%ジエチルアミン)で25℃/32バールでHPLC
により分析する。
分析される物質は、溶媒中1mg/mfの濃度で存在す
る(注入量10I)。走査は210nmの波長で行なわ
れ、評価は外部標準物質との表面積の比較により行なわ
れる。ee実測値は99.8%より大きい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、酵素活性物質、陽イオン多電解質及び多価陰イオン
    を含んでなる、高機械強度の球形生物触媒であって、 珪酸を含むことを特徴とする球形生物触媒。 2、前記酵素活性物質が微生物の完全な細胞、細胞フラ
    グメントもしくは細胞オルガネラまたは酵素またはこれ
    らの型の酵素活性物質のいずれかの組合せからなる、請
    求項1記載の球形生物触媒。 3、前記酵素活性物質が細菌または酵母の完全な細胞か
    らなる、請求項1または2記載の球形生物触媒。 4、前記細菌がプロテウス(Proteus)属に属す
    る、請求項3記載の球形生物触媒。 5、前記細菌がプロテウス・ブルガリス(Pro−te
    us vulgaris)種及び/またはプロテウス・
    ミラビリス(Proteus mirabilis)種
    に属する、請求項4記載の球形生物触媒。 6、前記酵素活性物質が酸化還元酵素を含むか、または
    酸化還元酵素である、請求項1または2記載の球形生物
    触媒。 7、前記陽イオン多電解質がキトサンである、請求項1
    〜6のいずれか1項記載の球形生物触媒。 8、前記キトサンが約50,000〜約3,000,0
    00の分子量を有する、請求項7記載の球形生物触媒。 9、前記多価陰イオンが多価の無機陰イオンである、請
    求項1〜8のいずれか1項記載の球形生物触媒。 10、前記無機陰イオンがオルトホスフェート、メタホ
    スフェート、ピロホスフェート、ポリホスフェートまた
    はシアノフェレートである、請求項9記載の球形生物触
    媒。 11、前記無機陰イオンがトリポリホスフェートである
    、請求項10記載の球形生物触媒。 12、前記多価陰イオンが多価の有機陰イオンである、
    請求項1〜8のいずれか1項記載の球形生物触媒。 13、前記有機陰イオンが重合体有機カルボキシレート
    、スルホネートまたはヒドロキシ化合物である、請求項
    12記載の球形生物触媒。 14、前記珪酸が沈降珪酸である、請求項1〜13のい
    ずれか1項記載の球形生物触媒。 15、前記沈降珪酸が5〜50μmの範囲の平均粒度及
    び5〜100g/100mlの範囲の平均嵩密度を有す
    る、請求項14記載の球形生物触媒。 16、酵素活性物質を固体形態の沈降珪酸、水性緩衝溶
    液及び陽イオン多電解質の水溶液と、気泡の形成を避け
    ながら、混合して懸濁液を形成し、その懸濁液を多価陰
    イオンを含む水性架橋剤浴に滴下して導入し、ついで架
    橋剤浴中の生成生物触媒ビーズを縮化し、凝固させ、必
    要により架橋剤浴からそれらを分離することを含んでな
    る、請求項1〜15のいずれか1項記載の球形生物触媒
    の製造方法。 17、珪酸の存在下で混合工程を行なうことにより気泡
    の形成を避けることを含んでなる、請求項16記載の方
    法。 18、1,000〜20,000cPの範囲の粘度を有
    する水溶液中のキトサンが、陽イオン多電解質として使
    用される、請求項16または17記載の方法。 19、珪酸対陽イオン多電解質の重量比が、1.5:5
    0:1の範囲である、請求項16〜18のいずれか1項
    記載の方法。 20、酵素活性物質、珪酸、緩衝溶液及び陽イオン多電
    解質からなる懸濁液中の最終濃度が、珪酸に関して2〜
    15重量%の範囲であり、陽イオン電解質に関して0.
    3〜1.5重量%の範囲である、請求項16〜19のい
    ずれか1項記載の方法。 21、架橋剤浴中の多価陰イオンがトリポリホスフェー
    トである、請求項16〜20のいずれか1項記載の方法
    。 22、トリポリリン酸またはその塩が、0.5〜10%
    (w/v)の範囲の濃度で架橋剤浴に使用される、請求
    項21記載の方法。 23、前記架橋剤浴の容量が、酵素活性物質、珪酸、緩
    衝溶液及び陽イオン多電解質の懸濁液の容量の少なくと
    も約3倍である、請求項21または22記載の方法。 24、請求項16〜23のいずれか1項記載の方法によ
    り製造された、高機械強度の球形生物触媒。 25、請求項1〜15のいずれか1項記載の球形生物触
    媒が有機物質の変換に使用されることを特徴とする、有
    機物質の変換方法。 26、請求項4〜6のいずれか1項記載の球形生物触媒
    が変換に使用されることを特徴とする、α−ケトカルボ
    ン酸からのα−ヒドロキシカルボン酸の製造方法。 27、2−オキソ−4−フェニル酪酸から2−ヒドロキ
    シ−4−フェニル酪酸の製造のための請求項26記載の
    方法。 28、球形生物触媒が、基質2−オキソ−4−フェニル
    酪酸、ホルメート及び電子媒介物質の水溶液を連続的に
    通す固定床反応器中で使用される、2−オキソ−4−フ
    ェニル酪酸から2−(R)−ヒドロキシ−4−フェニル
    酪酸の製造のための請求項26または27記載の方法。
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