JPH0151468B2 - - Google Patents
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- JPH0151468B2 JPH0151468B2 JP6519981A JP6519981A JPH0151468B2 JP H0151468 B2 JPH0151468 B2 JP H0151468B2 JP 6519981 A JP6519981 A JP 6519981A JP 6519981 A JP6519981 A JP 6519981A JP H0151468 B2 JPH0151468 B2 JP H0151468B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- calcium silicate
- gel
- sio
- silicate hydrate
- cao
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、CaOとSiO2のモル比が0.5から2.0の
間にあるゲル状のけい酸カルシウム水和物に水硬
性物質と起泡剤を加えて水性スラリーをつくり、
これを成形型枠に注形して凝固させ、さらに蒸気
養生することを特徴とする軽量気泡コンクリート
の製造方法に関するものである。
間にあるゲル状のけい酸カルシウム水和物に水硬
性物質と起泡剤を加えて水性スラリーをつくり、
これを成形型枠に注形して凝固させ、さらに蒸気
養生することを特徴とする軽量気泡コンクリート
の製造方法に関するものである。
けい酸カルシウム水和物系の軽量気泡コンクリ
ートは、通常は、けい酸質原料と石灰質原料、す
なわち、けい石、生石灰およびポルトランドセメ
ントを原料とし、これに金属アルミニウムあるい
は蛋白質系の起泡剤を添加した水性スラリーを成
形型枠に注形して凝固させたのちに切断して、さ
らに蒸気養生することによつて製造されている。
そして、一般的にはその密度は0.3ないし1.2g/
cm3である。しかしながら、この方法は3つの欠点
をもつている。第1は、成形型枠に注形したスラ
リーを凝固させるための条件調整、すなわち温度
と時間の調整が難かしく、切断時に形がくずれた
り、あるいは硬くなりすぎて切断できなくなつた
りし易いという不都合である。第2は、蒸気養生
に数時間を要し、しかも高温・高圧のもとで行な
うために多量のエネルギーを必要とする不経済性
である。そして、第3は、投入する原料が製造工
程の途中で精製されずに、不純分を含んだまま製
品になつてしまうために、たとえばけい石のよう
な天然物を使用する場合に、その選別に大きな制
約があるということである。
ートは、通常は、けい酸質原料と石灰質原料、す
なわち、けい石、生石灰およびポルトランドセメ
ントを原料とし、これに金属アルミニウムあるい
は蛋白質系の起泡剤を添加した水性スラリーを成
形型枠に注形して凝固させたのちに切断して、さ
らに蒸気養生することによつて製造されている。
そして、一般的にはその密度は0.3ないし1.2g/
cm3である。しかしながら、この方法は3つの欠点
をもつている。第1は、成形型枠に注形したスラ
リーを凝固させるための条件調整、すなわち温度
と時間の調整が難かしく、切断時に形がくずれた
り、あるいは硬くなりすぎて切断できなくなつた
りし易いという不都合である。第2は、蒸気養生
に数時間を要し、しかも高温・高圧のもとで行な
うために多量のエネルギーを必要とする不経済性
である。そして、第3は、投入する原料が製造工
程の途中で精製されずに、不純分を含んだまま製
品になつてしまうために、たとえばけい石のよう
な天然物を使用する場合に、その選別に大きな制
約があるということである。
本発明者は、軽量気泡コンクリートの製造技術
における上述の欠陥を克服すべく研究を積上げて
きた結果、本発明を完成するに至つた。
における上述の欠陥を克服すべく研究を積上げて
きた結果、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、CaOとSiO2のモル比の
範囲を規定したゲル状のけい酸カルシウム水和物
をあらかじめつくつておき、これを出発原料の主
成分とし、これにけい酸カルシウム系水硬化性物
質と起泡剤を加えたスラリーを蒸気養生すること
を特徴とする軽量気泡コンクリートの新しい製造
方法を提供するものである。また、本発明におけ
る気泡コンクリートの密度は0.3ないし1.2g/cm3
の範囲である。
範囲を規定したゲル状のけい酸カルシウム水和物
をあらかじめつくつておき、これを出発原料の主
成分とし、これにけい酸カルシウム系水硬化性物
質と起泡剤を加えたスラリーを蒸気養生すること
を特徴とする軽量気泡コンクリートの新しい製造
方法を提供するものである。また、本発明におけ
る気泡コンクリートの密度は0.3ないし1.2g/cm3
の範囲である。
本発明におけるCaOとSiO2のモル比の範囲は
0.5から2.0の間にあることが必要である。このモ
ル比が0.5未満および2.0を超えると、水性スラリ
ーの凝固時間が長く、また蒸気養生時間も長くな
つて、前述の通常の場合と有意差がなくなるのみ
ならず、蒸気養生後の特性、とくに圧縮強度にお
いて通常の場合よりも劣る。
0.5から2.0の間にあることが必要である。このモ
ル比が0.5未満および2.0を超えると、水性スラリ
ーの凝固時間が長く、また蒸気養生時間も長くな
つて、前述の通常の場合と有意差がなくなるのみ
ならず、蒸気養生後の特性、とくに圧縮強度にお
いて通常の場合よりも劣る。
CaOとSiO2のモル比の範囲が0.5から2.0の間の
ゲル状のけい酸カルシウム水和物は、CaO成分と
しての生石灰および/または消石灰とSiO2成分
としてのけい石、別府白土あるいはシラス等、さ
らには両成分をもつているポルトランドセメント
を、それぞれの化学成分分析値からCaOとSiO2
のモル比が計算上で0.5から2.0の間になるように
調合し、これに水を加えた水性スラリーを加熱し
つつかき混ぜることによつて容易につくられる。
この場合、必らずしも高圧にする必要はなく、た
とえば、90℃程度でも可能である。
ゲル状のけい酸カルシウム水和物は、CaO成分と
しての生石灰および/または消石灰とSiO2成分
としてのけい石、別府白土あるいはシラス等、さ
らには両成分をもつているポルトランドセメント
を、それぞれの化学成分分析値からCaOとSiO2
のモル比が計算上で0.5から2.0の間になるように
調合し、これに水を加えた水性スラリーを加熱し
つつかき混ぜることによつて容易につくられる。
この場合、必らずしも高圧にする必要はなく、た
とえば、90℃程度でも可能である。
本発明におけるけい酸カルシウム系水硬性物質
とは、セメント追加あるいは粉砕されたけい石に
生石灰を混合したものを指す。
とは、セメント追加あるいは粉砕されたけい石に
生石灰を混合したものを指す。
ところで、このゲル状のけい酸カルシウム水和
物は、工業的に比較的容易に製造し得るものであ
るが、これだけを蒸気養生しても、十分な強度を
もつには至らず、いわゆる軽量気泡コンクリート
というレベルのものにはならない。そこで、この
ゲル状のけい酸カルシウム水和物を主原料とし、
これにけい酸カルシウム系水硬性物質を混合し、
さらに気泡を形成させるために、たとえば蛋白質
系あるいは合成界面活性剤等の起泡剤、または金
属アルミニウム粉末あるいはそのペースト状物の
発泡性のある起泡剤を加えて得た水性スラリーを
成形型枠に流し込めば、その後の蒸気養生により
建築材料等に使用できる程度の材料、すなわち軽
量気泡コンクリートが得られる。この場合の蒸気
養生の条件を、たとえば180℃で3時間にすれば、
得られる軽量気泡コンクリートは、走査型電子顕
微鏡で容易に観察できる人工合成鉱物結晶の集合
体であり、この鉱物結晶は、X線回折により11.3
Åにピークをもつトバモライトであることが分か
るものである。このことは、主原料のゲル状のけ
い酸カルシウム水和物が蒸気養生によつてトバモ
ライト系結晶になり、またけい酸カルシウム系水
硬性物質としてポルトランドセメント、あるいは
粉砕されたけい石と生石灰の混合物を用いた場合
には、この物質が、最初のうちはその水硬化性に
よつて、成形型枠に従つた成形体に凝固させる働
きを発揮するが、その後の蒸気養生によつて、こ
れもトバモライト結晶になりうるものである。し
たがつて、こうして得られた軽量気泡コンクリー
トは、みかけ上、通常の方法によつて製造された
ものと同様のものである。
物は、工業的に比較的容易に製造し得るものであ
るが、これだけを蒸気養生しても、十分な強度を
もつには至らず、いわゆる軽量気泡コンクリート
というレベルのものにはならない。そこで、この
ゲル状のけい酸カルシウム水和物を主原料とし、
これにけい酸カルシウム系水硬性物質を混合し、
さらに気泡を形成させるために、たとえば蛋白質
系あるいは合成界面活性剤等の起泡剤、または金
属アルミニウム粉末あるいはそのペースト状物の
発泡性のある起泡剤を加えて得た水性スラリーを
成形型枠に流し込めば、その後の蒸気養生により
建築材料等に使用できる程度の材料、すなわち軽
量気泡コンクリートが得られる。この場合の蒸気
養生の条件を、たとえば180℃で3時間にすれば、
得られる軽量気泡コンクリートは、走査型電子顕
微鏡で容易に観察できる人工合成鉱物結晶の集合
体であり、この鉱物結晶は、X線回折により11.3
Åにピークをもつトバモライトであることが分か
るものである。このことは、主原料のゲル状のけ
い酸カルシウム水和物が蒸気養生によつてトバモ
ライト系結晶になり、またけい酸カルシウム系水
硬性物質としてポルトランドセメント、あるいは
粉砕されたけい石と生石灰の混合物を用いた場合
には、この物質が、最初のうちはその水硬化性に
よつて、成形型枠に従つた成形体に凝固させる働
きを発揮するが、その後の蒸気養生によつて、こ
れもトバモライト結晶になりうるものである。し
たがつて、こうして得られた軽量気泡コンクリー
トは、みかけ上、通常の方法によつて製造された
ものと同様のものである。
本発明の方法によらない通常の方法は、あらか
じめゲル状のけい酸カルシウム水和物をつくらず
に、けい石、生石灰およびポルトランドセメント
に起泡剤を加えた水性スラリーを成形型枠に流し
込んで、水硬化反応を経て、そのまま蒸気養生工
程に入るのであるが、トバモライト系結晶を十分
に成長させて、所定の圧縮強度を出すには、一般
に180℃では4〜5時間を要する。前述のような
3時間では、トバモライト結晶の成長は不十分
で、圧縮強度も低く、炭酸ガスの吸収による強度
劣化も著しく、建築材料に使用できる軽量気泡コ
ンクリートにはならない。
じめゲル状のけい酸カルシウム水和物をつくらず
に、けい石、生石灰およびポルトランドセメント
に起泡剤を加えた水性スラリーを成形型枠に流し
込んで、水硬化反応を経て、そのまま蒸気養生工
程に入るのであるが、トバモライト系結晶を十分
に成長させて、所定の圧縮強度を出すには、一般
に180℃では4〜5時間を要する。前述のような
3時間では、トバモライト結晶の成長は不十分
で、圧縮強度も低く、炭酸ガスの吸収による強度
劣化も著しく、建築材料に使用できる軽量気泡コ
ンクリートにはならない。
また、本発明の方法によれば、不純物としてア
ルカリ金属を、酸化物換算で2%以上含むけい石
を用いても、ゲル状のけい酸カルシウム水和物が
できた時点で、その水性スラリーから水を除け
ば、アルカリ金属をイオンの状態で簡単に系外に
拝除することができ、いわゆる低品位のけい石を
工業的に利用することができる。さらに、通常の
方法では、SiO2成分として非晶質シリカ、たと
えばシラス等を使用すると、結晶質のけい石を使
用した場合と比較して、結晶質トバモライトが著
しく生成しにくいが、本発明の方法を用いれば、
非晶質シリカからでもゲル状のけい酸カルシウム
水和物を容易につくることができるので、SiO2
成分としての出発原料は結晶質のけい石に限定さ
れることなく、非晶質のシリカでもよく、上述の
不純物除去と合わせると、SiO2成分の選択範囲
は極めて広範囲になる。同様にCaO成分の方も、
通常の方法ならば、生石灰の焼成の程度が軽量気
泡コンクリートの物性に微妙に影響してくるので
あるのに対し、本発明の方法によれば、その焼成
条件によらず、また生石灰でなくて消石灰であつ
ても、CaOとSiO2のモル比さえ一定にしておけ
ば、実質的に同等のゲル状のけい酸カルシウム水
和物をつくることができるので、原料の選択範囲
は著しく拡がる。
ルカリ金属を、酸化物換算で2%以上含むけい石
を用いても、ゲル状のけい酸カルシウム水和物が
できた時点で、その水性スラリーから水を除け
ば、アルカリ金属をイオンの状態で簡単に系外に
拝除することができ、いわゆる低品位のけい石を
工業的に利用することができる。さらに、通常の
方法では、SiO2成分として非晶質シリカ、たと
えばシラス等を使用すると、結晶質のけい石を使
用した場合と比較して、結晶質トバモライトが著
しく生成しにくいが、本発明の方法を用いれば、
非晶質シリカからでもゲル状のけい酸カルシウム
水和物を容易につくることができるので、SiO2
成分としての出発原料は結晶質のけい石に限定さ
れることなく、非晶質のシリカでもよく、上述の
不純物除去と合わせると、SiO2成分の選択範囲
は極めて広範囲になる。同様にCaO成分の方も、
通常の方法ならば、生石灰の焼成の程度が軽量気
泡コンクリートの物性に微妙に影響してくるので
あるのに対し、本発明の方法によれば、その焼成
条件によらず、また生石灰でなくて消石灰であつ
ても、CaOとSiO2のモル比さえ一定にしておけ
ば、実質的に同等のゲル状のけい酸カルシウム水
和物をつくることができるので、原料の選択範囲
は著しく拡がる。
以上の説明で明かなように、通常の方法におけ
る3つの欠点は、本発明の方法により大幅に改善
されたのである。
る3つの欠点は、本発明の方法により大幅に改善
されたのである。
さらに、本発明の方法によつて得られた軽量気
泡コンクリートの物性は、驚くべきことに、圧縮
強度、炭酸化抵抗および耐凍害性が通常の方法で
は到底得られない水準のものになり得ることが分
かつたのである。すなわち、ゲル状のけい酸カル
シウム水和物の水性スラリーを一度脱水し、新鮮
な水を加えて新たに水性スラリーをつくつたもの
を原料として製造した軽量気泡コンクリートは、
圧縮強度、炭酸化抵抗および耐凍害性が通常の方
法で製造されたものと比較して、20%以上向上し
たのである。
泡コンクリートの物性は、驚くべきことに、圧縮
強度、炭酸化抵抗および耐凍害性が通常の方法で
は到底得られない水準のものになり得ることが分
かつたのである。すなわち、ゲル状のけい酸カル
シウム水和物の水性スラリーを一度脱水し、新鮮
な水を加えて新たに水性スラリーをつくつたもの
を原料として製造した軽量気泡コンクリートは、
圧縮強度、炭酸化抵抗および耐凍害性が通常の方
法で製造されたものと比較して、20%以上向上し
たのである。
実施例 1
宇久須けい石をボールミルで粉砕しブレーン法
による比表面積が3000cm2/gの微粉末けい石
(SiO2分98%)1000gと、1200℃で焼成した生石
灰(CaO分99.8%)764gの混合物に10の水を
加えて水性スラリーをつくつた。このスラリーを
90℃で2昼夜、かき混ぜながら処理した。こうし
て得たゲル状物を水洗過したのち自然乾燥した
白色微粉末は、化学分析したところ、CaOと
SiO2のモル比は0.82で、示差熱分析により、約
800℃で発熱する物質、すなわち、トバモライト
系のゲル状のけい酸カルシウム水和物であること
が分かつた。このゲル状のけい酸カルシウム水和
物の乾燥粉末1000gにポルトランドセメント100
g、上で用いたものと同様の生石灰15g、同じく
けい石100gおよび平均径約20μの板状アルミニ
ウム粉末をよく混合し、これに50℃の水1を注
入して水性スラリーをつくつた。これを20cm平行
の底面を有する直方体の厚紙製型枠に流し込み、
そのまま3時間放置した。その後、中の成形体を
型枠から取り出し、直径0.5mmの鋼線で縦方向に
2ブロツクに切り分けた。この2つのブロツクを
2つのオートクレーブに別々に入れ、一方は180
℃で3時間、他方は180℃で6時間処理した。こ
の処理後のサンプルは、ともに絶乾比重が0.48の
軽量気泡体で、圧縮強度は前者が49Kg/cm2、後者
が48Kg/cm2で、実質的には、オートクレーブ処理
時間が3時間でも、6時間の場合と同等の強度を
示した。そして、回転式ダイヤモンドカツターで
5cm立方に切断したサンプルを、上面が水面下3
cmになるように水中に沈め、吸水量を測定したと
ころ、6、12および24時間で、前者はそれぞれ
5、10および19容積%、後者はそれぞれ6、9お
よび20容積%で、実質的には両者で有意差がなか
つた。これに対し、通常の軽量気泡コンクリート
の例として旭化成工業株式会社製のヘーベル(商
標)を測定した結果、それぞれ15、21および29容
積%で、上記サンプルの方が著しく吸水速度が低
かつた。
による比表面積が3000cm2/gの微粉末けい石
(SiO2分98%)1000gと、1200℃で焼成した生石
灰(CaO分99.8%)764gの混合物に10の水を
加えて水性スラリーをつくつた。このスラリーを
90℃で2昼夜、かき混ぜながら処理した。こうし
て得たゲル状物を水洗過したのち自然乾燥した
白色微粉末は、化学分析したところ、CaOと
SiO2のモル比は0.82で、示差熱分析により、約
800℃で発熱する物質、すなわち、トバモライト
系のゲル状のけい酸カルシウム水和物であること
が分かつた。このゲル状のけい酸カルシウム水和
物の乾燥粉末1000gにポルトランドセメント100
g、上で用いたものと同様の生石灰15g、同じく
けい石100gおよび平均径約20μの板状アルミニ
ウム粉末をよく混合し、これに50℃の水1を注
入して水性スラリーをつくつた。これを20cm平行
の底面を有する直方体の厚紙製型枠に流し込み、
そのまま3時間放置した。その後、中の成形体を
型枠から取り出し、直径0.5mmの鋼線で縦方向に
2ブロツクに切り分けた。この2つのブロツクを
2つのオートクレーブに別々に入れ、一方は180
℃で3時間、他方は180℃で6時間処理した。こ
の処理後のサンプルは、ともに絶乾比重が0.48の
軽量気泡体で、圧縮強度は前者が49Kg/cm2、後者
が48Kg/cm2で、実質的には、オートクレーブ処理
時間が3時間でも、6時間の場合と同等の強度を
示した。そして、回転式ダイヤモンドカツターで
5cm立方に切断したサンプルを、上面が水面下3
cmになるように水中に沈め、吸水量を測定したと
ころ、6、12および24時間で、前者はそれぞれ
5、10および19容積%、後者はそれぞれ6、9お
よび20容積%で、実質的には両者で有意差がなか
つた。これに対し、通常の軽量気泡コンクリート
の例として旭化成工業株式会社製のヘーベル(商
標)を測定した結果、それぞれ15、21および29容
積%で、上記サンプルの方が著しく吸水速度が低
かつた。
なお、トバモライト系ゲルのCaOとSiO2のモ
ル比を0.45および2.2になるように微粉末けい石
と生石灰を混合したが、いずれもオートクレーブ
処理6時間後の圧縮強度が30Kg/cm2以下、密度
0.52g/cm3の強度面で不満足な軽量気泡コンクリ
ートしか得られなかつた。
ル比を0.45および2.2になるように微粉末けい石
と生石灰を混合したが、いずれもオートクレーブ
処理6時間後の圧縮強度が30Kg/cm2以下、密度
0.52g/cm3の強度面で不満足な軽量気泡コンクリ
ートしか得られなかつた。
実施例 2
実施例1において宇久須けい石の代りに別府白
土を用いて、同様に実験した結果、実施例1と同
等の性質をもつ軽量気泡体が得られた。この5cm
立方のサンプルを、気中凍結・水中融解式の凍結
融解試験法、すなわち−20℃の気中で4時間凍結
させ+20℃の水中で4時間処理させてこれを繰返
す試験法にかけた結果、80および120回で、その
サンプルの体積残存率がそれぞれ98および90%で
あつた。これに対し、ヘーベルの場合は、50、70
および90回でそれぞれ80、50および20%であり、
明かに、上記サンプルの方は著しく耐凍害性が向
上していた。
土を用いて、同様に実験した結果、実施例1と同
等の性質をもつ軽量気泡体が得られた。この5cm
立方のサンプルを、気中凍結・水中融解式の凍結
融解試験法、すなわち−20℃の気中で4時間凍結
させ+20℃の水中で4時間処理させてこれを繰返
す試験法にかけた結果、80および120回で、その
サンプルの体積残存率がそれぞれ98および90%で
あつた。これに対し、ヘーベルの場合は、50、70
および90回でそれぞれ80、50および20%であり、
明かに、上記サンプルの方は著しく耐凍害性が向
上していた。
Claims (1)
- 1 CaOとSiO2のモル比が0.5から2.0の間にある
ゲル状のけい酸カルシウム水和物にけい酸カルシ
ウム系水硬性物質と起泡剤を加えて水性スラリー
をつくり、これを成形型枠に注形して凝固させ、
さらに蒸気養生することを特徴とする軽量気泡コ
ンクリートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6519981A JPS57183344A (en) | 1981-05-01 | 1981-05-01 | Manufacture of lightweight foamed concrete |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6519981A JPS57183344A (en) | 1981-05-01 | 1981-05-01 | Manufacture of lightweight foamed concrete |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57183344A JPS57183344A (en) | 1982-11-11 |
JPH0151468B2 true JPH0151468B2 (ja) | 1989-11-02 |
Family
ID=13280000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6519981A Granted JPS57183344A (en) | 1981-05-01 | 1981-05-01 | Manufacture of lightweight foamed concrete |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57183344A (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AUPO612097A0 (en) * | 1997-04-10 | 1997-05-08 | James Hardie Research Pty Limited | Building products |
JP2002179476A (ja) * | 2000-12-08 | 2002-06-26 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 耐凍害性軽量断熱建材 |
US7993570B2 (en) | 2002-10-07 | 2011-08-09 | James Hardie Technology Limited | Durable medium-density fibre cement composite |
US7998571B2 (en) | 2004-07-09 | 2011-08-16 | James Hardie Technology Limited | Composite cement article incorporating a powder coating and methods of making same |
US8993462B2 (en) | 2006-04-12 | 2015-03-31 | James Hardie Technology Limited | Surface sealed reinforced building element |
DE102008018802A1 (de) * | 2008-04-15 | 2009-10-22 | Construction Research & Technology Gmbh | Volumen-Fliesenkleber |
JP6479805B2 (ja) * | 2013-08-21 | 2019-03-06 | ソリディア テクノロジーズ インコーポレイテッドSolidia Technologies, Inc. | 気泡複合材料、その製造方法および使用 |
JP6210546B2 (ja) * | 2013-10-31 | 2017-10-11 | 学校法人日本大学 | ケイ酸カルシウム水和物の製造方法 |
CN112279667A (zh) * | 2020-11-11 | 2021-01-29 | 姜毅 | 一种发泡混凝土砌块及其生产方法 |
-
1981
- 1981-05-01 JP JP6519981A patent/JPS57183344A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57183344A (en) | 1982-11-11 |
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