JPH0135820B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0135820B2 JPH0135820B2 JP55162146A JP16214680A JPH0135820B2 JP H0135820 B2 JPH0135820 B2 JP H0135820B2 JP 55162146 A JP55162146 A JP 55162146A JP 16214680 A JP16214680 A JP 16214680A JP H0135820 B2 JPH0135820 B2 JP H0135820B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crystal
- diquartz
- crystals
- hydrochloride
- cetraxate hydrochloride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
本発明は新規なトランス―4―アミノメチルシ
クロヘキサンカルボン酸―4′―(2″―カルボキシ
エチル)フエニルエステル塩酸塩二水晶(以下、
塩酸セトラキサート二水晶と称す)に関する。 塩酸セトラキサートは、急・慢性潰瘍治療剤と
して有用な医薬品であり、物理化学的性状として
白色の結晶または結晶性の粉末で、メタノールに
やや溶けやすく、水又はエタノールにやや溶けに
くく、イソプロパノールにきわめて溶けにくく、
クロロホルムにはほとんど溶けないことが知られ
ている。 塩酸セトラキサートは各種製法にて製される
が、化学的工程を経て製される塩酸セトラキサー
トは幾分かの不純物を含有する。従つて、医薬品
として実用に供しうる高純度の製品を得るために
は、最終工程でほぼ必須的に精製工程を経る必要
がある。また、従来塩酸セトラキサートの精製法
としては、数工程を経て製された粗結晶を各種有
機溶媒例えばエタノール―エーテルにより再結晶
する方法(特公昭46−19950号公報)、各種有機溶
媒、例えばイソプロピルエーテル、エチルエーテ
ルにより洗滌する方法(同上公報)或は遊離セト
ラキサートを一旦単離精製した後、塩酸塩とする
方法が知られている。 しかしながら、かかる精製法は大量の有機溶媒
を使用したり、遊離体を一旦単離する必要があ
り、工業的には必ずしも満足しうるものではなか
つた。 そこで、本発明者等は高純度の塩酸セトラキサ
ートの工業的に有利な精製法について鋭意検討し
た結果、粗塩酸セトラキサートの懸濁水溶液を撹
拌継続すると、塩酸セトラキサート自体の結晶と
は異なる新たな結晶が生成し、この結晶からは不
純物を分離し易く、濾過時に不純物を完全に分離
すること及びこの結晶は新規な塩酸セトラキサー
ト二水晶であることを見い出し本発明を完成し
た。 本発明の目的物質を製するには、例えばトラン
ス―4―アミノメチルシクロヘキサン―1―カル
ボン酸―4′―(2″―ベンジルオキシカルボニルエ
チル)フエニルエステル塩酸塩を含水メタノー
ル、含水エタノール、含水イソプロパノール、含
水アセトン等の含水有機溶媒中、パラジウム―炭
素を触媒として常温常圧下、水素化分解反応を行
なつた後、触媒を濾去した母液から減圧下、有機
溶媒を留去し、得られる20〜30%の懸濁水溶液を
20〜40℃で5〜30時間撹拌すればよい。かくして
生成した目的とする塩酸セトラキサート二水晶を
純品として単離するには、生成液を濾過し、濾取
した結晶を適当な相対湿度の条件下乾燥させれば
よい。又、従来法で製した無水晶を上述した如き
含水有機溶媒に溶解後、上述と同様な操作、即
ち、濃縮、撹拌、濾過、乾燥することによつても
本発明の二水晶は製しうる。 かくして製した結晶が塩酸セトラキサート二水
晶であることは以下の機器分析の検討結果から明
らかにされた。 即ち、約25%の水分を含む湿晶について種々の
相対湿度のもとで25℃における吸湿平衡を調べた
結果、相対湿度43%未満の条件下に放置した場
合、この結晶は徐々に水分を失つて最終的に無水
晶になるのに対し、相対湿度57〜90%の条件下で
放置した場合、二水晶の理論水分含量(9.5%)
に一致する点で平衡に達した(カール・フイツシ
ヤー法)。また、平衡に達した二水晶についての
熱分析(DTG)の結果からは約55℃に結晶水の
脱離に起因する吸熱ピークが認められ、またその
時の減量は9〜9.5%であることが判明した。 更に赤外吸収分析の結果からもこの結晶には水
が結合していることが認められた。 以上の吸湿平衡、水分含量、熱分析及び赤外吸
収スペクトル、更には元素分析値及び粉末X線回
析の結果から、上記の結晶は塩酸セトラキサート
二水晶であることが明白である。 かくして製された本発明の二水晶は、薬理試験
の結果、塩酸セトラキサート自体と同様優れた抗
潰瘍効果を呈することから、それ自体医薬として
使用可能である。又、本発明の二水晶は、加熱下
乾燥すれば容易に純粋な無水晶とすることが可能
であること及び二水晶を経由して精製された無水
晶は従来の有機溶媒を用いて精製されたものに比
べ、結晶の比容積及び安息角等が小さくなり流動
性が良好であることかつ帯電性が少なく、従つ
て、粉砕混和し易く、カプセル等への充填が容易
であるという製剤上大きな利点を有する塩酸セト
ラキサート無水晶の製造中間体としても有用なも
のである。 以上、本発明は新規な塩酸セトラキサート二水
晶を提供すると同時に、工業的、経済的に極めて
有利な塩酸セトラキサート無水晶の精製法を提供
するものである。 以下実施例により本発明を説明する。 実施例 トランス―4―アミノメチルシクロヘキサン―1
―カルボン酸―4′―(2″―ベンジルオキシカルボ
ニルエチル)フエニルエステル塩酸塩21.6gを50
%含水イソプロパノール150mlに溶解し、5%パ
ラジユウム―炭素1gを用い、常温、常圧下水素
化分解反応を行う。約1150mlの水素を吸収して止
む。反応終了後、触媒を濾去し、濾液を減圧下濃
縮し、有機溶媒を留去した後、約20%スラリーの
水溶液とする。このスラリーを20〜25℃で約20時
間撹拌したのち、更に減圧下30%スラリー水溶液
になるまで内温40℃以下で濃縮する。冷却後析出
結晶を濾取し、相対湿度60〜90%の雰囲気下、付
着水分を乾燥することにより塩酸セトラキサート
二水晶17.95g(収量95%)が得られる。 (1) 元素分析値 C17H23NO4・HCl・2H2Oとし
て 計算値 C54.04、H7.47、N3.71、Cl9.85 分析値 C54.03、H7.23、N3.78、Cl9.56 (2) 水分含量 計算値 9.5% 分析値 9.4% (カールフイツシヤー法) (3) 熱分析(DTG) 約55℃に吸熱ピークあり。 その時の減量9.3%。 (4) 粉末X線回析 銅をターゲツトとする波長λ=15418ÅのX
線を用いて測定した場合、以下のX線回析強度
(I/I1)を有する。
クロヘキサンカルボン酸―4′―(2″―カルボキシ
エチル)フエニルエステル塩酸塩二水晶(以下、
塩酸セトラキサート二水晶と称す)に関する。 塩酸セトラキサートは、急・慢性潰瘍治療剤と
して有用な医薬品であり、物理化学的性状として
白色の結晶または結晶性の粉末で、メタノールに
やや溶けやすく、水又はエタノールにやや溶けに
くく、イソプロパノールにきわめて溶けにくく、
クロロホルムにはほとんど溶けないことが知られ
ている。 塩酸セトラキサートは各種製法にて製される
が、化学的工程を経て製される塩酸セトラキサー
トは幾分かの不純物を含有する。従つて、医薬品
として実用に供しうる高純度の製品を得るために
は、最終工程でほぼ必須的に精製工程を経る必要
がある。また、従来塩酸セトラキサートの精製法
としては、数工程を経て製された粗結晶を各種有
機溶媒例えばエタノール―エーテルにより再結晶
する方法(特公昭46−19950号公報)、各種有機溶
媒、例えばイソプロピルエーテル、エチルエーテ
ルにより洗滌する方法(同上公報)或は遊離セト
ラキサートを一旦単離精製した後、塩酸塩とする
方法が知られている。 しかしながら、かかる精製法は大量の有機溶媒
を使用したり、遊離体を一旦単離する必要があ
り、工業的には必ずしも満足しうるものではなか
つた。 そこで、本発明者等は高純度の塩酸セトラキサ
ートの工業的に有利な精製法について鋭意検討し
た結果、粗塩酸セトラキサートの懸濁水溶液を撹
拌継続すると、塩酸セトラキサート自体の結晶と
は異なる新たな結晶が生成し、この結晶からは不
純物を分離し易く、濾過時に不純物を完全に分離
すること及びこの結晶は新規な塩酸セトラキサー
ト二水晶であることを見い出し本発明を完成し
た。 本発明の目的物質を製するには、例えばトラン
ス―4―アミノメチルシクロヘキサン―1―カル
ボン酸―4′―(2″―ベンジルオキシカルボニルエ
チル)フエニルエステル塩酸塩を含水メタノー
ル、含水エタノール、含水イソプロパノール、含
水アセトン等の含水有機溶媒中、パラジウム―炭
素を触媒として常温常圧下、水素化分解反応を行
なつた後、触媒を濾去した母液から減圧下、有機
溶媒を留去し、得られる20〜30%の懸濁水溶液を
20〜40℃で5〜30時間撹拌すればよい。かくして
生成した目的とする塩酸セトラキサート二水晶を
純品として単離するには、生成液を濾過し、濾取
した結晶を適当な相対湿度の条件下乾燥させれば
よい。又、従来法で製した無水晶を上述した如き
含水有機溶媒に溶解後、上述と同様な操作、即
ち、濃縮、撹拌、濾過、乾燥することによつても
本発明の二水晶は製しうる。 かくして製した結晶が塩酸セトラキサート二水
晶であることは以下の機器分析の検討結果から明
らかにされた。 即ち、約25%の水分を含む湿晶について種々の
相対湿度のもとで25℃における吸湿平衡を調べた
結果、相対湿度43%未満の条件下に放置した場
合、この結晶は徐々に水分を失つて最終的に無水
晶になるのに対し、相対湿度57〜90%の条件下で
放置した場合、二水晶の理論水分含量(9.5%)
に一致する点で平衡に達した(カール・フイツシ
ヤー法)。また、平衡に達した二水晶についての
熱分析(DTG)の結果からは約55℃に結晶水の
脱離に起因する吸熱ピークが認められ、またその
時の減量は9〜9.5%であることが判明した。 更に赤外吸収分析の結果からもこの結晶には水
が結合していることが認められた。 以上の吸湿平衡、水分含量、熱分析及び赤外吸
収スペクトル、更には元素分析値及び粉末X線回
析の結果から、上記の結晶は塩酸セトラキサート
二水晶であることが明白である。 かくして製された本発明の二水晶は、薬理試験
の結果、塩酸セトラキサート自体と同様優れた抗
潰瘍効果を呈することから、それ自体医薬として
使用可能である。又、本発明の二水晶は、加熱下
乾燥すれば容易に純粋な無水晶とすることが可能
であること及び二水晶を経由して精製された無水
晶は従来の有機溶媒を用いて精製されたものに比
べ、結晶の比容積及び安息角等が小さくなり流動
性が良好であることかつ帯電性が少なく、従つ
て、粉砕混和し易く、カプセル等への充填が容易
であるという製剤上大きな利点を有する塩酸セト
ラキサート無水晶の製造中間体としても有用なも
のである。 以上、本発明は新規な塩酸セトラキサート二水
晶を提供すると同時に、工業的、経済的に極めて
有利な塩酸セトラキサート無水晶の精製法を提供
するものである。 以下実施例により本発明を説明する。 実施例 トランス―4―アミノメチルシクロヘキサン―1
―カルボン酸―4′―(2″―ベンジルオキシカルボ
ニルエチル)フエニルエステル塩酸塩21.6gを50
%含水イソプロパノール150mlに溶解し、5%パ
ラジユウム―炭素1gを用い、常温、常圧下水素
化分解反応を行う。約1150mlの水素を吸収して止
む。反応終了後、触媒を濾去し、濾液を減圧下濃
縮し、有機溶媒を留去した後、約20%スラリーの
水溶液とする。このスラリーを20〜25℃で約20時
間撹拌したのち、更に減圧下30%スラリー水溶液
になるまで内温40℃以下で濃縮する。冷却後析出
結晶を濾取し、相対湿度60〜90%の雰囲気下、付
着水分を乾燥することにより塩酸セトラキサート
二水晶17.95g(収量95%)が得られる。 (1) 元素分析値 C17H23NO4・HCl・2H2Oとし
て 計算値 C54.04、H7.47、N3.71、Cl9.85 分析値 C54.03、H7.23、N3.78、Cl9.56 (2) 水分含量 計算値 9.5% 分析値 9.4% (カールフイツシヤー法) (3) 熱分析(DTG) 約55℃に吸熱ピークあり。 その時の減量9.3%。 (4) 粉末X線回析 銅をターゲツトとする波長λ=15418ÅのX
線を用いて測定した場合、以下のX線回析強度
(I/I1)を有する。
【表】
【表】
上記で得られた塩酸セトラキサート二水晶を減
圧下50〜60℃で約3時間乾燥することにより、分
解点235℃の塩酸セトラキサート無水晶が得られ
る。 ここに得られた無水晶の比容積及び安息角は以
下の通りである。
圧下50〜60℃で約3時間乾燥することにより、分
解点235℃の塩酸セトラキサート無水晶が得られ
る。 ここに得られた無水晶の比容積及び安息角は以
下の通りである。
【表】
* 本発明の二水晶経由の無水晶。
** 従来製法による無水晶。
** 従来製法による無水晶。
Claims (1)
- 1 トランス―4―アミノメチルシクロヘキサン
カルボン酸―4′―(2″―カルボキシエチル)フエ
ニルエステル塩酸塩二水晶。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16214680A JPS5785347A (en) | 1980-11-18 | 1980-11-18 | Hydrochloric cetraxate dihydrate |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16214680A JPS5785347A (en) | 1980-11-18 | 1980-11-18 | Hydrochloric cetraxate dihydrate |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5785347A JPS5785347A (en) | 1982-05-28 |
JPH0135820B2 true JPH0135820B2 (ja) | 1989-07-27 |
Family
ID=15748905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16214680A Granted JPS5785347A (en) | 1980-11-18 | 1980-11-18 | Hydrochloric cetraxate dihydrate |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5785347A (ja) |
-
1980
- 1980-11-18 JP JP16214680A patent/JPS5785347A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5785347A (en) | 1982-05-28 |
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