JPH0123495Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はゴルフクラブのグリツプに関し、特に
パターのグリツプとして最適なもので、グリツプ
先端を競技者側に傾け握り易すくしたゴルフクラ
ブ用グリツプに関する。

「従来の技術」 ゴルフ競技において、ゴルフクラブのグリツプ
の握りはとても大切なものである。このグリツプ
の握りはアイアンやウツドのクラブだけでなく、
グリーン上等で使用するパターについても同様で
ある。

パターを使用する場合、パターはシヤフト長が
短く、また距離を飛ばす必要がないため、一般に
競技者は、両腕を脇腹にしつかりときめパターを
垂直に近い角度とし、強さ及び方向を加減してパ
ターヘツドの振り子運動によりボールを打つ。こ
のとき、パターのシヤフトと手の角度が直線状に
ならないため、両肩をボール上に持つて行き体勢
を被せるようにしたり、グリツプを不自然な形で
握つたりしてボールを打つていた。

ところで、ゴルフ競技において、シヤフトを折
り曲げることは許されていないため、シヤフトを
折り曲げてグリツプを手の角度に一致させたパタ
ーは、ゴルフ競技で使用することができない。

そこで、従来、シヤフトを折り曲げることなく
グリツプの端部に角度を設けたものが提案されて
いる。

第４図は従来のゴルフクラブ用グリツプを示す
グリツプの断面図であり、１０はグリツプ、１１
はグリツプゴム、１２はシヤフトである。

この従来のゴルフクラブ用グリツプは、第４図
から明かなように、グリツプ１０を一般のクラブ
と同様な直管状のシヤフト１２及びグリツプゴム
１１から構成し、グリツプゴム１１の形状を変化
させて握り易くするようになされている。すなわ
ち、グリツプゴム１１の競技者側端部１１ａを厚
く形成し、ヘツド側端部１１ｂを薄く形成して、
グリツプ１０の端部１０ａを競技者側に傾けるよ
うにしている。

「考案が解決しようとする問題点」 第４図に示すような従来のゴルフクラブ用グリ
ツプは、グリツプゴム１１の形状を変化させるこ
とのみによつてグリツプ１０の端部１０ａを競技
者側に傾けるようになされているため、いくら、
グリツプゴム１１の競技者側端部１１ａを厚く
し、ヘツド側端部１１ｂを薄くしても、中間に直
管状のシヤフト１２が存在するため、グリツプ１
０の端部１０ａを十分に競技者側へ傾けることが
できない。

また、金属等より成るシヤフト１２に対するグ
リツプゴム１１の厚さが場所によつて異なるた
め、特にヘツド側端部１１ｂ近傍において異なる
ため、グリツプを握つたとき、競技者に違和感を
与えていた。

「問題点を解決するための手段及び作用」 本考案は、上記した問題点に鑑みてなされ、新
規なゴルフクラブ用グリツプを提供するもので、
シヤフトを斜めに切断し、この切断した切断斜面
をヘツド側とし、その切断斜面を利用してグリツ
プの端部を競技者側に傾けたものである。

まず、シヤフトの端部に、木、コルク、合成樹
脂等を嵌入し、シヤフト端部を斜めに切断する。
そして、この切断された切断斜面をヘツド側とし
てグリツプゴムを被せる。このグリツプゴムは、
切断斜面上に位置するヘツド側端部を肉薄で一定
の厚さとして形成し、競技者側端部を肉厚として
形成したものである。

そして、本考案は、これら切断斜面を有するシ
ヤフトとグリツプゴムとの両方によつてグリツプ
の端部を十分に競技者側へ傾けるとともに、グリ
ツプを握つた場合、競技者に違和感を与えないよ
うにしたものである。

「実施例」 次に、本考案に係るゴルフクラブ用グリツプの
実施例を説明する。

第１図は、本考案に係るゴルフクラブ用グリツ
プの一実施例を示すグリツプの断面図であり、１
はパター、２はグリツプ、３はグリツプゴム、４
はシヤフト、５は充填材である。

グリツプ２は充填材５を嵌入したシヤフト４と
グリツプゴム３とから構成されている。

シヤフト４のグリツプ側の端部には切断斜面６
が形成されている。この切断斜面６は、第２図に
示すように、木、コルク、合成樹脂等の充填材５
を嵌入したシヤフト４の端部を斜めに切断して形
成されたものであり、この切断斜面６はパターの
ヘツド側、言い換えると競技者と反対側に来るよ
うになされている。また、シヤフト４の他端には
第３図に示すようにヘツド７が取り付けられてい
る。

グリツプゴム３は、その競技者側端部３ａを厚
く形成するように、また、ヘツド側端部３ｂを薄
く形成するようになされている。

競技者側端部３ａは、競技者がグリツプ２を握
つたとき、通常、親指を除く四指の第二関節付近
が接する部分であり、従来のグリツプと同様に四
指に合わせた握り易い形状となされている。

ヘツド側端部３ｂは切断斜面６の上方に位置す
る部分で薄く形成されており、このヘツド側端部
３ｂは各場所で凡そ一定の厚さとなされていて、
これによつて競技者がグリツプ２を握つたとき、
握り場所による弾力性の違いをなくし競技者に違
和感を与えないようになされている。

グリツプゴム３はシヤフト４に両面テープ８等
により取り付けられるものであり、また、グリツ
プゴム３の端部には空気抜き孔９が設けられてい
る。

これら、切断斜面６を形成したシヤフト４及び
肉厚の競技者側端部３ａと肉薄のヘツド側端部３
ｂを有するグリツプゴム３によつて、グリツプ２
の端部２ａを十分に競技者側へ傾けることができ
るとともに、グリツプを握つたとき競技者に違和
感を与えないようになされている。

「考案の効果」 以上述べたように、本考案は切断斜面を形成し
たシヤフトと変形させたグリツプゴムとの両方に
よつて、グリツプの端部を十分に競技者側へ傾け
て、競技者が無理な体勢や不自然な握りをするこ
となく、また、競技者が違和感を持つことなく、
パターヘツドの振り子運動によりボールを思いの
ままに正確に打つことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は、本考案に係るゴルフクラブ
用グリツプの一実施例を示し、第１図はグリツプ
の断面図、第２図はシヤフト先端部の平面図、第
３図は一部を省略したパターの正面図であり、第
４図は従来のゴルフクラブ用グリツプを示すグリ
ツプの断面図である。 １……パター、２……グリツプ、３……グリツ
プゴム、３ａ……競技者側端部、３ｂ……ヘツド
側端部、４……シヤフト、５……充填材、６……
切断斜面、７……ヘツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 充填材を嵌入し、切断斜面を形成したシヤフト
   と、肉厚の競技者側端部及び肉薄のヘツド側端部
   を有するグリツプゴムとからなり、シヤフトの切
   断斜面の上方にヘツド側端部を位置させるように
   してシヤフトにグリツプゴムを取り付けてなるゴ
   ルフクラブ用グリツプ。